TBS系番組に放送倫理違反=番組と広告の識別に甘さ指摘―BPO

放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会(小町谷育子委員長)は11日、TBS系バラエティー番組「熱狂マニアさん!」に放送倫理違反があったとする意見書を公表した。
意見書によると、2024年10月19日の回で、家具・日用品大手ニトリの商品を2時間のスペシャル番組として放送。商品名や価格、購入に関する注意事項などとともに、合計47点の商品を全編にわたって紹介した。さらに、本編とは別に、放送時間内に番組のスポンサーでもある同社のCMが2回流れた。
これらの点について、同委は「番組と広告の識別に関して制作者の認識が甘かった」と指摘。視聴者から疑念を持たれる可能性を高め、日本民間放送連盟の放送基準などにも反すると判断した。
TBSは「意見を真摯(しんし)に受け止め、番組の制作から放送に至る過程において適正な対策を講じ、視聴者の皆さまの信頼回復に努めてまいります」とのコメントを発表した。 [時事通信社]

2歳児死亡、懲役8年の判決 腹部踏みつけた父親、広島地裁

広島市東区の自宅で昨年10月、当時2歳の長男の腹部を踏みつけて死亡させたとして、傷害致死罪に問われた父親の田中遥被告(23)の裁判員裁判で、広島地裁は11日、求刑通り懲役8年の判決を言い渡した。
後藤有己裁判長は判決理由で、被告を「親として被害者を守る立場であった」と指摘し、暴行を「卑劣で悪質であり、身勝手というほかない」と非難した。
弁護側は日常的な虐待行為はなかったと主張。これに対し判決は「日常的に平手打ちをするなどの暴行があった」とし「怒りを一方的に被害者にぶつけた」と断じた。

「女性が死亡している。夫の姿は見えない。窓の外から見ています」住宅で高齢男女の遺体 室内にエアコンはなし 熱中症の可能性も 大阪・吹田市

11日、大阪・吹田市の住宅で高齢の男女の遺体が見つかりました。住宅にはエアコンが設置されていなかったということで、警察は熱中症で死亡した可能性もあるとみて、身元の確認と死亡の原因を調べています。
11日午前10時半ごろ、大阪府吹田市日の出町の住宅で、ベッドの上で倒れている女性と、玄関付近で倒れている男性を通報を受けて駆けつけた消防や警察が発見し、それぞれ死亡が確認されました。
警察によりますと、この家には80代の男性と90代の内縁の妻が2人で暮らしていたとみられ、妻はほとんど寝たきりだったということです。
11日は、妻が週に1度通っていたデイケア施設の利用日でしたが、二人と連絡がとれなかったことから、ケアマネージャーが自宅を訪れて遺体を見つけました。
室内に荒らされたような形跡はなく、住宅にはエアコンが設置されていなかったということで、警察は二人が熱中症で死亡した可能性もあるとみて、調べています。

《外国人問題》“非正規滞在”か“不法滞在”か、参院選の争点に新たな議論、SNS両論まっぷたつ

7月20日に投開票が行われる参議院議員選挙へ向けて各党、各候補者が選挙戦を繰り広げているが、そんななか、X上で“非正規滞在”がトレンド入りして話題を集めている。これは日本に住む外国人をめぐる問題だと指摘するのは政治ジャーナリストだ。
参政党は「外国人総合政策庁」の設置を表明
「日本に滞在し、仕事など何かしらの活動を行う外国人は在留資格を得る必要があります。しかし、さまざまな理由で在留資格を持っていない、または途中で在留資格が切れてしまった外国人の方がいます。そういう外国人のなかには母国に帰ると身に危険が及ぶ可能性が高いなど、やむを得ない事情を抱えた方もいるため、『不法滞在』ではなく『非正規滞在』と呼称、表記すべきという流れが起こっています」
ただ、X上では『東京新聞』の「『わたしたちは犯罪者ではない』非正規滞在で困窮する外国人と支援団体が『排外主義的』主張に危機感訴え」と題された記事に対して賛否のコメントが並ぶ。
《いろいろな事情があるだろうから十把一絡げに“不法滞在”と呼ぶのはたしかに間違ってる気がする》
《これ「不法滞在」と言うと「犯罪じゃん!」と突っ込まれるから、「非正規滞在」という言葉を使うようにしたらしいんだよね。「売春」と言わず「援助交際」と言うようなもの》
政治家同士でも“論戦”が生じている。7月5日、自民党広報のXアカウントで、小野田紀美参議院議員が同党の外国人政策を解説する動画で「不法滞在」「不法就労」「違法外国人」の呼称を使用。
これに対して翌6日、野党である共産党の山添拓参議院議員が《在留資格のない外国人は「非正規」滞在にすぎず、「不法」「違法」とことさら強調するのは悪質な印象操作》と反論した。
外国人問題は今回の選挙では“コメ問題”とともに大きな論点となると前出の政治ジャーナリストが続ける。
「もっとも強硬な主張を行っているのが今回の選挙で躍進が予想される参政党です。自民党が『違法外国人ゼロ』に向けた取り組みの加速、日本維新の会が出入国在留管理庁の体制強化、警察自治体と連携強化などを政策に掲げているのに対し、参政党は新たに外国人政策を一元的に担う『外国人総合政策庁』の設置を行うとしています。
一方、社民党やれいわ新選組は外国人排除の姿勢に一貫して反対の立場を取っていて、論争は激しさを増しています」
出入国管理庁のウェブサイトによれば、2024年6月末時点の在留外国人は358万8956人で、過去最高を更新している。外国人の人口は今後も増え続けることが予想されるだけに、論争はまだまだ続きそうだ。

ネットで候補者殺害示唆=容疑で男逮捕、参院選公示後初―埼玉県警

20日投開票の参院選の候補者殺害を示唆する投稿をインターネット上の掲示板にしたとして、埼玉県警は11日、公選法違反(選挙の自由妨害)の疑いで、同県朝霞市膝折町の会社員渡部遼容疑者(34)を逮捕した。「間違いありません」と容疑を認めている。県警によると、参院選公示後、同法違反容疑での逮捕は全国初。
逮捕容疑は9日、ネット掲示板に候補者の殺害を示唆するなどの文章を投稿し、候補者に威力を加えた疑い。 [時事通信社]

ガールズバー4社、無許可営業の容疑で書類送検…罰則強化で罰金は最高3億円

無許可で接待営業をしたとして、警視庁は11日、東京都内のガールズバー4店を営む4社を風営法違反(無許可営業)容疑で東京地検に書類送検した。罰則が強化された6月施行の改正風営法による法人の摘発は全国初という。
書類送検されたのは、「FourM」(渋谷区)、「ROGUENATION」(新宿区)、「セカンドフード」(立川市)、「HOPE」(相模原市)の4社。
発表によると、4社は6月28~29日、渋谷区、新宿区、立川市、町田市にある各店舗で、都公安委員会の許可を得ずに女性従業員らに客の接待をさせた疑い。
警視庁は同月下旬、4店を含む都内のガールズバー8店の経営者ら13人を同法違反容疑で逮捕していた。
悪質ホストクラブ問題を受けて成立した改正法では、無許可営業に対する法人への罰金の上限額が、改正前の150倍にあたる3億円に引き上げられた。

鶴保氏に辞職要求=能登4市町議会が抗議文―石川

自民党の鶴保庸介参院予算委員長が能登半島地震に関し「運がいいことに能登で地震があった」と述べたことについて、石川県輪島市など被災4市町の議会は11日、鶴保氏に抗議文を送付し「要職の辞職」を求めた。
抗議文は輪島市のほか珠洲市、穴水町、能登町の各議会議長の連名。「(陳謝の)コメントや態度も反省しているとはとても感じられるものではなかった。(被災者の)感情を逆なでするもので、到底看過できない」と断じた。同党の森山裕幹事長にも文書を送り、対応を求めた。
これとは別に、輪島市議会は同日、単独で鶴保氏に対し「人々の心を根底から深く傷つけるもので、絶対に許すことはできない」とする抗議文を出した。 [時事通信社]

トカラ列島地震1800回超 専門家「再び活動活発になった可能性が高い」鹿児島

地震が続くトカラ列島では11日、10日の4倍近くの86回の地震が観測されています。地震の専門家は「再び活動が活発になった可能性が高い」と話しています。
十島村では先月21日以降、これまでに震度1以上の地震を1861回観測しました。このうち震度5弱以上は8回です。
日ごとの地震回数をみると今月1日から6日にかけて1日100回を超えていましたが、9日は49回、10日は22回と減少傾向で、11日は午後5時までに86回と再び増加しています。
十島村では今月4日から島外避難が行われ、これまでに悪石島と小宝島のあわせて64人が避難しています。
村は避難している住民を島に帰すタイミングについて「震度4以上の地震が5日間以上発生しなかった場合」としています。しかし…
11日午後4時09分ごろと午後4時30分ごろ、悪石島で震度4の地震が発生しました。これを受けて村は「避難者を島に返すタイミングを会議を開いて検討する」としています。
再び地震活動が活発化したようにも見える現状について、測地学が専門の鹿児島大学・中尾茂教授は…。
(鹿児島大学・中尾茂教授)「活発化がまた始まった可能性が高い。21日以降地震が減っていたが、その後急激に数が増えたことがあるので数の推移を見ると同じようなことが起きていると考える」
増減を繰り返す地震。この先の見通しについては…。
(鹿児島大学・中尾茂教授)「少なくとも1週間以上急激な数で増えていかない状況を第一ステップと考えている。1週間くらい見ていかないと推移の変化は分からない」
今後も地震活動の推移を注意深く見ていく必要があると話します。
気象庁は、当分の間、震度6弱程度の地震に注意を呼びかけています。

マンホールのフタ吹き飛び道路大破…エアーハンマー現象か “爆発的”威力のワケ

10日、記録的大雨のさなか、横浜市ではマンホールのフタが吹き飛びました。「エアーハンマー現象」が原因とみられています。
10日午後7時半ごろ、横浜市港北区で撮影されたのは大雨による“恐怖の瞬間”でした。
マンホールから噴き出す水。
そして――
マンホールが吹き飛び、道路がめくれ上がり飛び散ります。
警察などによりますと、飛び散ったアスファルトなどが近くにいた車のフロントガラスを割り、親子2人が軽傷を負いました。
交差点にいた車のドライブレコーダーにもその瞬間が…。
車を運転していた女性は。
車の女性
「赤信号でよかった。タイミング合ったら本当に怖かった」
その後、信号が青に。ゆっくり慎重に進むと、周囲のマンホールのフタも外れたまま。マンホールからは水が出続け、大きながれきが散乱していました。
なぜ、マンホールは吹き飛んだのか。横浜市によると、考えられる原因はエアーハンマーと呼ばれる現象です。
横浜市によると当時、道路の下の下水管には大量の雨水が流れ込んでいて、水位が急上昇していたといいます。
一般的な下水管が耐えられる雨量は1時間あたり40ミリから50ミリでしたが、付近では当時、およそ100ミリの猛烈な雨が降っているとして、記録的短時間大雨情報が出されていました。
つまり、下水管が耐えられる2倍ほどの雨量が流れ込んだということ。
すると、下水管内にもともとあった空気が行き場を失い、マンホールの縦穴へ。次々と空気が流れ込むことで圧力が高まり、吹き飛んだとみられます。
現場をよく見ると、穴の近くにはマンホールのフタがコンクリートの枠にはまった状態で転がっています。
つまり、フタだけが吹き飛んだわけではなく、下水管とマンホールをつなぐ縦穴ごと吹き飛んだため、地面が割れるほどの被害になったとみられます。
東京23区でも猛烈な雨により、マンホールのフタがずれる被害が5件確認されています。
では、どのようにして回避すればいいのか。
撮影者は直前にある異変を感じていました。
撮影者
「水が絶え間なく噴き出ていて、そこから急に地面が地鳴りというか地震のような感じで揺れた瞬間に割れたというか爆発した感じ」
専門家も“音”が危険を察知する合図だと指摘します。
日本グラウンドマンホール工業会・大石直豪事務局長
「事前に空気が逃げようとするので、マンホールのフタ付近から『プシュー』『ゴボゴボ』、あるいはフタがカタカタと動く音。こういう音が聞こえたらもうマンホールには近寄らない」
都市部を中心に全国で起こる可能性があるというエアーハンマー現象。1番の対策は猛烈な雨が降った時は外出を控えることだと指摘しています。

豊洲のタワマン敷地で男性襲撃か=強盗傷害容疑で男3人逮捕―警視庁

東京・豊洲のタワーマンション敷地内で住人の男性に催涙スプレーを噴射し、殴るなどの暴行を加えたとして、警視庁捜査1課は11日までに、強盗傷害容疑で、いずれも職業不詳、小川大輔(44)=大阪府守口市東町、岩崎信明(38)=住居不詳、田中信悟(35)=同府豊中市庄内西町=各容疑者を逮捕した。岩崎容疑者は「身に覚えがない」と否認し、小川、田中両容疑者は「弁護士と話したい」と供述しているという。
同課によると、小川、岩崎両容疑者が実行役、田中容疑者が運転と見張り役だった。男性と3人の間に面識はなかったとみられ、同課は指示されて襲撃したとみている。
逮捕容疑は1月28日午後8時45分ごろ、江東区豊洲のタワーマンションの敷地内で、住人の40代男性の顔に催涙スプレーのようなものを吹き掛けた上、逃げようとしたところを追い掛けて転倒させ、棒のようなもので複数回殴った疑い。
男性は腰の打撲や顔面のやけどなどで2週間のけがをした。
岩崎、田中両容疑者は兄弟で、小川容疑者と交遊関係にあった。
捜査関係者などによると、3人は1月27日に大阪府から上京し、現場を下見した上で、横浜市内に宿泊。翌日、マンション付近で待ち伏せし、男性が外出先から帰宅して車から降りたところを襲った。男性に抵抗されたため、何も取らずに車で逃走し、同課が行方を追っていた。 [時事通信社]