政府・与党は、25日まで会期を延長した今国会で「副首都構想」関連法案など4法案の成立に全力を挙げる構えだが、綱渡りの展開となる見通しだ。現状で法案審議を見込めるのは実質3日間しかなく、4法案は最後の平日となる24日の参院本会議での採決を想定する。副首都法案は少数与党の参院で可決できるかどうか予断を許さない状況で、成否が焦点となる。(長谷部駿)
「四つの法案は何としても成立させたいという強い意志があり、延長するに至った」
会期延長が議決された17日、自民党の磯崎仁彦参院国会対策委員長は国会内で記者団にこう強調した。
4法案は、議員立法の副首都法案と国民投票法改正案、政府提出の予防接種法改正案と建築物省エネ法改正案だ。副首都法案と予防接種法改正案は参院で審議入りできていない。野党の反発を考慮し、延長議決を当初の会期末だった17日の夕方とした影響もあり、審議に関する与野党協議は進んでおらず、21日に行われる予定だ。
政府・与党は22日から法案を順次審議し、金曜日の24日の参院本会議で採決する段取りを描く。25日は、国会が未明にずれ込むといった不測の事態に備える「予備日」とみなしている。
与野党の攻防が激しくなりそうなのが、副首都法案だ。与党は22日に参院沖縄・北方・地方特別委員会で審議入りさせたい考えだが、充実審議を唱える野党は、総務委員会との連合審査や参考人質疑を求めている。審議日程を差配できる特別委の委員長は立憲民主党議員が務め、与党が押し切るのは難しい環境でもある。
国民民主党の玉木代表は20日、沖縄県沖縄市で記者団に対し、「法律的な不備、穴が開いている点を埋めた上で秋の臨時国会で議論することも選択肢だ」と訴え、与党をけん制した。
そもそも、副首都法案に賛成している野党はチームみらいのみで、自民と日本維新の会の与党(計120議席)とみらい(2議席)の3会派では過半数(124)に届かない。与党は複数の無所属議員の取り込みに注力しているが、自民内に体調の問題で本会議を欠席する可能性がある議員を抱えるなどし、自民幹部は「ぎりぎりまでわからない」と漏らす。
与党は、参院で否決された場合は、衆院で「3分の2」以上の賛成による再可決というカードを持つ。与党内では「当然、再可決するべきだ」(維新幹部)との声が強まっている。
窮屈な日程であることは与党側も自覚しており、高市首相が出席する衆院予算委員会の集中審議は終盤の24日に回す方針だ。野党の追及と首相答弁が法案審議に影響を与えるリスクを軽減する狙いがある。参院自民幹部は「アクシデントがないよう、慎重な国会運営に努める」と語る。
2100年には6割以上消えるおそれ…砂浜が消滅のピンチ!? 海水浴場は“閉鎖”に
「news every.」の森圭介キャスターが、ニュースの気になる情報をお伝えする「なるほどッ!」。20日のテーマは、「砂浜が消滅のピンチ!? 海水浴場は…」です。
20日は「海の日」ということで、海へ取材に行ってきました。
茨城県の大竹海岸鉾田海水浴場。雲一つない快晴だったのですが、人の姿が見えませんでした。「立ち入り禁止」のコーンが置いてあり、「危険!およがないで!」と書かれた看板も。実は今年、海水浴場が開かれないというのです。
その理由は、「以前あった砂浜がなくなってしまったから」だといいます。さらに、秋田県の海水浴場も今年は開設を断念したといいます。
そして先週、海開きをした石川県の今浜海水浴場。海岸線をドライブできる砂浜なんですが、「浜茶屋」と呼ばれる海の家は、去年より1メートル下げた位置に建てられました。
今浜浜茶屋組合・定免武治組合長
「(今年は)下げて建てたけれど、それ以上はもう下がれない状況」
砂の消失は湘南や千葉県など全国的に起こっていて、砂浜のラインが陸地側へ後退しているといいます。
海岸工学が専門の東北大学大学院・有働恵子教授の研究では、全国の砂浜の幅、つまり波打ち際から陸地までの幅は、1950年ごろは平均66メートルだったのに対し、40年後の1990年ごろ(平成初期)には43メートルに。20メートル以上も減ったというデータがとれているのです。
さらにこの先、2100年(21世紀末)には、1990年と比べて「砂浜の6割以上が消えるおそれ」があるというのです。
そもそも、海岸の砂はほとんどが「山」から来ています。有働教授によると、雨が降ると山の土砂が削れ、川へ流れ込むといいます。土砂は川を下り海の方へ。山から川へ、川から海へ。こうして海岸が砂浜になっていくのです。
しかし、砂浜がなくなっている。その主な理由は、「山からの砂の量が減少したから」です。では、なぜ、山からの砂の量が減少したのでしょうか。
山に雨が降るという話をしましたが、いま、水を止めるため、ためるために、ダムを作っていますよね。神奈川県の担当者によると、これまで山から海に流れていた土砂が、このダムで遮られてしまって、土砂はダムの底にたまってしまうということでした。
さらに、街並みも人の営みによってどんどん都市化されていき、昔は土がむきだしだった地面がコンクリートなどで覆われることで、雨が降っても土砂が流れ込みにくくなっているということです。
そして、気候変動の影響もあるんです。台風がいま、大型化していますよね。海岸工学が専門の茨城大学・横木裕宗教授によると、台風が大型化した場合、打ち寄せる波も高く激しくなります。すると波が高くなり、海に持っていかれる砂の量が多くなるというのです。
山からも来ない、海にも砂が持っていかれてしまうということで、砂浜からどんどん、砂の量が減っていっているということなんです。
砂浜には、「波の力を弱める」防災の役割があると、横木教授は指摘します。砂浜があれば波が砕けて弱まり、海の近くの住居を守る役割もあるというのです。
一部の海岸で50年間で50メートルも砂浜のラインが陸地側に下がったという神奈川県の茅ヶ崎海岸では、2019年の大型の台風の影響で、海岸沿いに作られたサイクリングロードが高波ですべて崩落したことがありました。砂浜がなくなると、波が高くなった時に、海の近くの家や道路に簡単に打ち上がるようになってしまい、危険リスクが高まるといいます。
全国の各自治体はしっかりと対策を打ち出しています。台風の被害にあった茅ヶ崎海岸では、ダムの底にたまった砂を大きなトラックを使って定期的に海へと運んでいるといいます。この作業を2001年ごろから継続したことで、50年間で後退してしまった50メートル分の砂浜は確保できたというのです。
ただ、神奈川県によると、たとえ元に戻ったとしても、この砂を運ぶ作業を止めることはできず、今後もおこなって海の砂を守り続けていくということです。
(7月20日放送『news every.』より)
父親(78)が息子(51)の首をなたで切り付けたか 殺人未遂容疑で父親を逮捕(静岡・浜松市)
20日、浜松市中央区で51歳の息子の首を後ろからなたで切りつけ殺害しようとした疑いで78歳の父親が逮捕されました。警察は2人の間に何らかのトラブルがあったとみて捜査しています。
殺人未遂の疑いで逮捕されたのは、浜松市中央区に住む無職の男(78)です。
警察によりますと、男は、20日午後3時半ごろ浜松市中央区の自宅で、51歳の息子の首を後ろからなたで切りつけ、殺害しようとした疑いがもたれています。
事件は息子が男に切りつけられたあと、自ら車を運転し警察に向かい、「なたで殴られた」と話したことで発覚。息子はその場で救急搬送されましたが、命に別条はないということです。
警察の調べに対し男は容疑を認めていて、警察は2人の間に何らかのトラブルがあったとみて調べを進めています。
姫路刺殺、元社長が殺害依頼か…殺人容疑で2人逮捕
兵庫県姫路市のマンション地下駐車場で1月、住人の男性会社員(当時33歳)が刺殺された事件で、県警は20日、男性の当時の上司で建設業、田中康伸容疑者(43)(姫路市飾磨区)ら2人を殺人容疑で逮捕したと発表した。実行役とみられる男は、1~2月に同容疑で逮捕、起訴されていた。県警は、田中容疑者が殺害を依頼したとみて、詳しい経緯を調べる。
他に逮捕されたのは、建設業、三木真輔容疑者(44)(同市大津区)。県警は、別の30歳代の男性も事件に関与した疑いがあるとみて捜査していたが、19日朝、京都府京丹後市内の道路脇で死亡しているのが見つかった。自殺とみられる。県警は、既に男性に接触していたという。
発表では、田中、三木両容疑者は、解体業小出慶二被告(49)(殺人罪で起訴)と30歳代の男性の計4人で共謀。1月20日、姫路市岩端町のマンション地下駐車場で、住人の木田大助さんの腰を包丁で刺し、殺害した疑い。県警は田中、三木両容疑者の認否を明らかにしていない。
県警によると、4人はいずれも木田さんと面識があったという。田中容疑者は事件当時、ビルメンテナンス会社の社長で、木田さんは社員。小出被告の供述や押収品の捜査などから、県警は、田中容疑者が殺害を企て、三木容疑者、30歳代の男性、小出被告と順番に依頼が伝わり、小出被告が実行したとみている。
小出被告は逮捕後の県警の調べに「(木田さんと)トラブルがあり、個人的に襲った」「(30歳代の男性から)殺害の依頼も受けた」と供述していた。県警は、両方が小出被告の動機だったとみている。
中国籍の男から押収した天然記念物「オカヤドカリ」1100匹、奄美大島の海岸に戻される…300匹は衰弱死
国の天然記念物「オカヤドカリ」を許可なく捕獲したとして中国籍の男2人が文化財保護法違反(天然記念物の現状変更)で起訴された事件で、鹿児島県警奄美署と鹿児島県奄美市の職員が20日、押収したオカヤドカリ約1100匹を奄美大島の海岸に戻した。
オカヤドカリは2人が捕獲したと供述した海岸4か所に戻した。うち1か所では、バケツに入った約100匹を浜辺のそばの林に放した。同署によると、押収した1443匹のうち約300匹は衰弱し、死んだという。
同市教育委員会文化財課の平城達哉主査は「昨年に続いて事件が起きたのは残念。定期的なパトロールに加え、外国人に向けてもポスターやチラシで注意喚起していきたい」と話した。
秋篠宮ご夫妻のパラグアイ訪問決定=日本人移住90周年、記念式典出席
秋篠宮ご夫妻が8月18~26日の日程でパラグアイを公式訪問されることが、21日の閣議で了解された。今年は同国に日本人が移住してから90周年に当たり、ご夫妻は現地で記念式典に出席し、日系人とも面会する。
宮内庁によると、ご夫妻は8月18日に羽田空港を政府専用機で出発し、19日に首都アスンシオンに到着。20日にペニャ大統領を表敬訪問し、大統領主催の昼食会に出席する。21日に日本人移住90周年記念式典に出席し、秋篠宮さまがあいさつする。
22日に最初の日本人移住地であるラ・コルメナを陸路で訪れ、23日には空路でイグアスを訪問。24日にアスンシオンを出発し、26日に帰国する。
ご夫妻の外国公式訪問は2024年12月のトルコ訪問以来で、令和になってから5回目。 [時事通信社]
県中部の10代少女を誘拐か…神奈川の団体職員で23歳の男を宿泊施設で現行犯逮捕(静岡市)
未成年であると知りながら静岡県中部に住む少女を誘拐したとして、20日、神奈川県に住む団体職員の23歳の男が逮捕されました。
未成年者誘拐の疑いで逮捕されたのは、神奈川県に住む団体職員で23歳の男です。
警察によりますと、容疑者の男は、きのう午前5時ごろから午後3時までの間、静岡県中部に住む10代の少女を未成年と知りながら誘拐した疑いがもたれています。
少女の母親が「娘が帰ってこない」と警察に通報したことから事件が発覚し、静岡市葵区の宿泊施設内で現行犯逮捕されました。
調べに対し、逮捕された男は容疑を認めていて、警察は2人の関係性や知り合った経緯など事件の詳細を調べています。
衆院議員資産、平均3282万円=自民・逢沢氏が最多8億円弱―資産公開
衆院は21日、2月の衆院選で当選した全議員465人の資産等報告書を、国会議員資産公開法に基づき公開した。時事通信の集計で、資産総額の平均は3282万円(1万円未満四捨五入、以下同)。2025年4月の前回公開から613万円増えた。
最多は自民党の逢沢一郎氏(岡山1区)の7億9044万円だった。内訳は、土地と建物を合わせた不動産(固定資産税課税標準額)が7億244万円、預金や金銭信託など金融資産が8800万円。株式2銘柄・約277万株も記載した。
2位は同党の高木宏寿氏(北海道3区)で7億8909万円。前回首位だった同党の麻生太郎元首相(福岡8区)は、6億153万円で3位に後退した。
資産が1億円を超えたのは27人。「ゼロ」は83人だった。
資産別の平均は、不動産2242万円、金融資産1040万円。男女別は男性3613万円、女性1348万円だった。
政党別で見ると、自民が4059万円でトップ。国民民主党2378万円、日本維新の会1601万円、中道改革連合1596万円、参政党1445万円、チームみらい831万円、共産党761万円と続いた。公開対象の議員が1人のれいわ新選組は701万円。
今回の資産等報告書には、任期開始日の2月8日時点で本人が保有する資産が記されている。 [時事通信社]
党首トップは藤田氏1418万円=資産比較、首相2位―資産公開
21日公開の衆院議員資産で各党党首級を比較すると、日本維新の会の藤田文武共同代表が1418万円でトップとなった。次いで高市早苗首相(自民党総裁)の1143万円。ただ、いずれも全議員平均の3282万円を下回った。
藤田氏の資産は、地元・大阪府寝屋川市の土地・建物1142万円が中心。金銭信託276万円も保有している。
首相は、全額を地元・奈良市に所有する土地・建物が占めた。普通自動車1台も記した。
共産党の田村智子委員長が643万円で3位。内訳は、長野県小諸市の土地・建物143万円と、貯金500万円だった。
中道改革連合の小川淳也代表は預金476万円と株式1銘柄400株を記載。国民民主党の玉木雄一郎代表は「ゼロ」と報告した。
国会に議席を有する12党の党首級のうち、7人は参院議員のため、今回の公開対象に含まれていない。1月公開の参院議員資産によると、チームみらいの安野貴博党首が3億6098万円、日本保守党の百田尚樹代表が2億3464万円だった。 [時事通信社]
日本の入管は「正直、なめられていた」、国際犯罪者集団の幹部が高度専門職? 「見逃すわけにはいかない」、警察が執念の捜査で逮捕
アジア最大級の犯罪集団といわれる中国系組織「プリンス・グループ」の幹部とみられる男が、日本で身柄を拘束された。中国出身のフー・シー容疑者(44)。虚偽の転入届を役所に提出した疑いなどがあり、警視庁に逮捕された。米英政府から厳しい経済制裁を科される中、日本を「安全な国」とみなして永住権取得を目指していたという。 フー容疑者は決してひっそりと「潜伏」していたわけではない。正規の在留資格を所持し、堂々と出入国を繰り返していた。 プリンスは世界各国の人々をだまして監禁し、特殊詐欺などをさせていたとされる。その裏で幹部とみられるこの男は日本で高級なホテルやレジデンスを転々とし、多くの取り巻きに囲まれながら優雅な生活を送っていた。 「正直、なめられていた」(日本政府関係者)。在留資格の審査は果たして適正だったのか。入管制度の在り方が問われる可能性がある。(共同通信=坂口貴)
▽米英経済制裁直後に入国
米財務省によると、プリンスは本社があるカンボジアに複数の拠点を置いていた。各国の人々を高額報酬をうたう偽求人で勧誘。拠点に監禁し、特殊詐欺などの犯罪に従事させていたといわれている。
そんな巨大組織の中で、会長のチェン・ジー(陳志)氏の指南役を務めていたとされるのが、フー容疑者だ。 フー容疑者は複数の国籍を持ち、いくつもの名前を使い分けていたとされる。今回の逮捕時には、地中海東部の島国キプロスのパスポートを所持していた。
日本には、米英のようにプリンス側に制裁を科す根拠となる法律がない。「それでも、国際社会が犯罪集団と名指しする組織の活動を、だまって見過ごすわけにはいかない」(捜査関係者)。警察当局は、プライベートジェット機を使い、日本に出入りを繰り返すフー容疑者の動向に大きな関心を寄せていた。
フー・シー容疑者が代表取締役を務める会社が入るビル=6月、東京都千代田区
▽「誰だこれは」現れたのは別人
事態が動き始めたのは昨年10月18日。フー容疑者が再び来日してからだった。米英が4日前の10月14日にプリンスに経済制裁を科したばかりのタイミングだった。
フー容疑者が代表取締役を務める東京都千代田区の会社の登記簿では、当時の住所は大阪府吹田市の大豪邸。しかし、捜査関係者によると、実際には取り巻きに世話をされながら、高級ホテルなどを渡り歩く生活を送っていた。
そんな中、警察当局はフー容疑者が今年の4月に東京都中央区へ転入届を出したとの情報を入手した。 関連する手続きをするために、再び区役所を訪れるかもしれない。現地で警戒していた5月27日、フー容疑者を名乗る男がマイナンバーカードの住所変更手続きに訪れた。
「誰だこれは」。捜査員は目を疑った。
現れたのは、後にフー容疑者の共犯として逮捕されることになる中国籍の会社員、李垠宏容疑者(31)だった。普段からフー容疑者と行動を共にしている取り巻きの中でも末端に位置する人物。成り済ましだった。 「フー(容疑者)の指示に違いない」 国際社会が注目する犯罪組織の重要人物が、日本の法を犯した疑いが生じた瞬間。「見逃すわけにはいかなかった」(捜査関係者)。
▽匿流対策本部とT3
くしくもフー容疑者が来日した昨年10月、日本の警察は、特殊詐欺などに関与する匿名・流動型犯罪グループ(匿流)の首謀者らの摘発に向け、体制を強化していた。 警視庁は、捜査対象の選定や摘発の戦略立案を担う「匿流対策本部」を新設し、全国の警察から集めた精鋭の専従捜査員による「匿流ターゲット取り締まりチーム」(略称T3)も発足させていた。 今回の捜査も、対策本部の調整でT3を投入。フー容疑者の周辺を地道に捜査し、今年6月14日の1回目の逮捕にこぎ着けた。 容疑は電磁的公正証書原本不実記録・同供用。居住実態がない東京都中央区に転入届を提出したという嫌疑だった。
▽高度専門職
「永住権を取るために住民票を移した」 「安全に暮らせる場所がほしかった」 「日本が好きだった」
入管難民法違反容疑で7月5日に再逮捕されたフー容疑者は、こう供述したという。
フー容疑者は2023年から28年までの正規の在留資格を所持していた。「高度専門職1号(ハ)」と呼ばれ、企業経営などを担う人が条件を満たした場合に与えられるものだ。 そして、フー容疑者に成り済ますなどし、共に逮捕された李容疑者の資格は「高度専門職1号(ロ)」。企業などで専門知識を活用する人が対象の資格だった。
高度専門職という在留資格は、高度なスキルを持つ外国人の受け入れを促進するために導入された制度で、一般的な就労資格より活動制限が緩和される。学歴や職歴、年収などによってポイント化され、一定の基準をクリアしないと取得できない。 捜査関係者によると、フー容疑者の会社の実態は不明で、従業員の一人は取材に対し「今まで(フー容疑者を)見たことがない」と証言した。李容疑者は末端の取り巻きで、どのような高度なスキルを生かして日本で活動していたのか分からない。
本当に基準を満たしていたのだろうか。
捜査関係者によると、国際的な犯罪への関与が疑われる人物の在留資格を調べると、少なからず高度専門職の人がいるという。 実際、無許可でタクシー営業をする「白タク行為」をしたとして、7月10日に警視庁に現行犯逮捕された中国籍のシステムエンジニアの男の在留資格も高度専門職だった。 ある日本政府関係者は「少子高齢化が進む中、外国人労働者の重要度が増しているのは確かだ。しかし、入管制度が悪用されている疑いがある」と指摘する。 排外主義には決して陥ってはならない。ただ、今のままの制度でいいのか。この機会に見つめ直す必要がありそうだ。