「際限なき輸出」野党から懸念=国民民主は賛同―武器移転緩和

政府が防衛装備移転の制限を緩和して殺傷力のある武器も原則的に他国へ出せるようにしたことに対し、野党から21日、「国会の関与なく政府の裁量で際限なく輸出が行われることは平和国家の根幹を損ないかねない」(中道改革連合の階猛幹事長)などと懸念の表明が相次いだ。国民への説明不足を批判する声も上がった。
階氏は防衛装備移転三原則の見直しで国会への事後の「通知」が規定された点を問題視。記者団に「国会が民意を体現してブレーキをかけるところはかける、ということが担保されるべきだ」と訴えた。
公明党の竹谷とし子代表は記者会見で、改定に対して国民の理解が進んでいないと指摘。「高市早苗首相らの説明が不十分なまま決定されたのは遺憾だ」と述べた。共産党の田村智子委員長は「日本を『国際紛争助長国家』『死の商人国家』へ変質させる暴挙だ」と強調し、撤回を求めた。
一方、国民民主党の玉木雄一郎代表は「国内の防衛産業を育成する意味でも賛同する」と評価。「事後であれ立法府の関与があるのはシビリアンコントロール(文民統制)として重要だ。問題があれば見直していくことになる」と語った。 [時事通信社]

高市首相の国会運営、野党批判=政権発足半年で

高市政権の発足から21日で半年を迎え、野党各党からは強引な国会運営などに対する批判が相次いだ。中道改革連合の階猛幹事長は記者団に対し、高市早苗首相が2026年度予算審議で時間短縮を図ったことなどに触れ、「民主主義の観点から、非常に問題がある」と断じた。
階氏は「『働いて働いて』と(首相は)言っていたが、国会を働かせる気はあるのか」と疑問視。公明党の竹谷とし子代表は記者会見で、首相が「国論を二分する政策」の実現を目指していることを取り上げ、「国民に十分説明すべきだが、それがない」と訴えた。
立憲民主党の田名部匡代幹事長は「圧倒的な衆院(選)勝利の直後から乱暴な国会運営があった。丁寧な対応を求めたい」と述べた。
共産党の田村智子委員長も記者団に「対話から逃げ回る首相は初めてではないか。あまりにも情けない」と酷評した。社民党の福島瑞穂党首は取材に対し、「国会や国民の前に出て、きちんと論争すべきだ」と主張した。
国民民主党の玉木雄一郎代表は会見で「(自民)党内や野党の協力も求めないと、約束したことが全部できるわけではない」とくぎを刺した。
自民党の石井準一参院幹事長は会見で、参院の与党過半数割れの状況を指摘。「野党の理解を得られるものは、丁寧に説明し協力をお願いすることが大切だ」と語った。
自民の萩生田光一幹事長代行は会見で「内政、外政に強いリーダーシップを発揮し、着実に結果を残してきた」と評価した。その上で、憲法改正や皇室典範改正などの課題に取り組む考えを示した。 [時事通信社]

三陸沖、地震活発な状態 強い揺れ注意と気象庁

気象庁は21日、青森県で最大震度5強を観測した地震が発生して以降、三陸沖では地震活動が活発な状態が続いていると発表した。今後、さらに強い揺れをもたらす地震が起きる可能性もあり、注意を呼びかけている。
気象庁によると、20日午後4時52分に三陸沖でマグニチュード(M)7.7の地震が発生。その後、M4.0以上の発生回数は20回を超えている。
三陸沖では昨年11月にM6.9、今年3月にM6.7の地震が発生しているが、気象庁は今回の地震との関係は「不明」としている。

再審、検察抗告の原則禁止明記へ 法務省、例外容認に反発も

再審制度を見直す刑事訴訟法改正案を巡り、法務省が、検察抗告は十分な理由がある場合に限定するとした修正案を再修正し、抗告の要件をより厳格化して「原則禁止」と盛り込む方針を固めたことが21日、関係者への取材で分かった。一部自民党議員が抗告禁止を強く求めている。ただ完全禁止とはせず例外的に抗告できる余地を残しており、自民側の反発が収まるかどうかはなお見通せない。
改正法施行5年後の見直し規定を「5年ごとの見直し」に再修正する方針であることも判明。法務省は、自民が近く開催する司法制度調査会と法務部会の合同会議で再修正案を示すとみられる。
十分な理由がある場合に限り検察抗告を認めるとした修正案に異論が出たことを受け、司法制度調査会長の鈴木馨祐前法相が法務省に再検討を要求。関係者によると、法務省は「原則禁止」と明記せざるを得ないと判断した。一方で、やむを得ない事情がある場合には例外的に認めるとする。
21日、複数の自民議員が国会内で記者会見し、抗告禁止を改めて求めた。

両陛下、モンテネグロ大統領夫妻と会見

天皇、皇后両陛下は21日、来日したモンテネグロのミラトビッチ大統領夫妻と皇居・御所で約25分間会見された。
宮内庁によると、天皇陛下は冒頭、日本と同国が今年、外交関係樹立20周年の節目であることに触れ、歓迎の言葉を述べた。大統領は日本のこれまでの協力に感謝した上で、陛下に同国訪問を招請した。
両陛下と大統領が英オックスフォード大で学んだ経験があることも話題になり、大統領が在籍したカレッジ(学寮)を挙げると、天皇陛下は「行ったことがあります。非常に美しい庭がありますね」と応じていた。 [時事通信社]

警察官、クマに襲われ重傷=付近に女性遺体―岩手

21日午前9時50分ごろ、岩手県紫波町の山あいで行方不明の女性を捜索していた県警紫波署の男性署員(56)がクマに襲われ、重傷を負った。ハンターがその場でクマを駆除。同日午後、付近の沢で身元不明の女性の遺体が見つかった。同署は遺体の状況から、クマに襲われた可能性が高いとみて身元の特定を急いでいる。
同署によると、20日午後5時45分ごろ、住民から「エンジンがかかった車がある」と通報があった。21日午前、同署員とハンター計7人で所有者の女性を捜索していたところ、署員が成獣とみられるクマに顔を引っかかれるなどしたという。
ハンターがクマを駆除した後、子グマの目撃情報があったため、捜索を一時中断し、午後2時に再開。署員が襲われた数十メートル先の沢で女性の遺体を発見した。 [時事通信社]

エネルギー分野で協力強化=日カタール首脳が電話会談

高市早苗首相は21日、カタールのタミム首長と電話で会談し、エネルギー分野などでの2国間協力を強化することで一致した。カタールは日本の液化天然ガス(LNG)輸入の5.3%を占める。
首相は会談で、イラン情勢の沈静化に向け「カタールをはじめとする国際社会と連携し、必要な外交努力を粘り強く行っていく」と伝達。タミム首長は「事態の安定化に向け協力していきたい」と応じた。 [時事通信社]

また「再生医療クリニック」で法令違反 少なくとも5人が体調不良訴えるも国に報告せず 厚労省が緊急命令

福岡県福岡市の再生医療クリニックで、治療後に患者の体調不良が相次いでいたにもかかわらず、国への報告を行わず治療を続けていたなどとして、厚生労働省は21日、このクリニックに対し再生医療の提供を一時停止するよう命じる緊急命令を出しました。
緊急命令を受けたのは、「医療法人社団禮聖会トリニティクリニック福岡」です。
厚労省によりますと、このクリニックでは2023年5月、再生医療の治療を受けた外国籍の患者のうち、少なくとも5人が悪寒や発熱、吐き気などの体調不良を訴え、このうち少なくとも1人は入院が必要になったということです。
クリニックは、健康被害が疑われた場合に必要な原因の調査や国への報告をしないまま、同様の治療を繰り返していました。
また、今年3月、別の再生医療クリニックで患者が死亡した事案が発生していて、今回のクリニックは、この事案で使用された細胞と極めて類似した製造工程で作られた細胞を提供した治療を行っていました。
これに対し、厚労省は先月、治療の中止を要請していましたが、その後も治療を継続していたことが明らかになりました。
さらに、患者に投与する細胞の量や方法などについて、医師ではなく、細胞の製造元である細胞加工施設が指示を出していた疑いもあるということです。
厚労省は、今回のクリニックのほかにも、少なくとも1件は体調不良や入院事例が確認された再生医療クリニックがあると確認していて、引き続き調査を進めていくということです。

東京ドームシティ「フライングバルーン」点検作業中の20代の女性作業員が挟まれ心肺停止で救助されるも先ほど死亡 東京・文京区

きょう(21日)正午前、東京・文京区にある「東京ドームシティ」で、点検作業中だった20代の女性作業員がアトラクションに挟まれる事故がありました。作業員は心肺停止の状態で救助されましたが、先ほど、死亡が確認されました。
きょう午前11時50分すぎ、文京区の「東京ドームシティ」で、「遊具に体を挟まれている」と119番通報がありました。
捜査関係者によりますと、「フライングバルーン」という座席が上下するアトラクションで、作業員の上村妃奈さん(24)さんが支柱の点検をしていたところ、アトラクションの最も高い所で停止していた座席が突然落下し、挟まれたということです。
消防がアトラクションの一部を壊し、隙間をつくるなどして救助活動を続け、発生からおよそ5時間後の午後5時ごろ、上村さんは救助されました。
上村さんは心肺停止の状態で病院に救急搬送されましたが、先ほど、死亡が確認されました。
「東京ドームシティアトラクションズ」はこの事故を受けて、きょうは臨時休業とし、あす以降も当面は営業を休止するとしています。
警視庁が事故の原因を詳しく調べています。

中東情勢に「悪戦苦闘」=高市首相、就任半年で所感

高市早苗首相は21日、就任から半年を迎えたことを受け、首相官邸で記者団から所感を問われ、「難しさを感じているのは外交だ。中東情勢は毎日毎日状況が変わる。ペルシャ湾にとどまる各国の船舶が外に出られる環境をつくりたいと一生懸命頑張っている」と語った。原油調達先の多様化に「悪戦苦闘している」とも説明した。
国内初の女性首相として半年間で感じたことを聞かれると、「私は男性か女性かではなく、主権者の代表としての矜持(きょうじ)を持っている。国民全体のために一生懸命働いていきたい」と強調した。 [時事通信社]