人身売買記述の木簡出土、奈良 平城京の井戸跡、全国初

平城京跡(奈良市)の発掘調査で、古代律令制下で下層身分だった「奴婢」の売買について記した木簡が井戸跡から出土し、奈良市教育委員会が7日発表した。27歳女性を8貫文(貨幣8千枚)で売り渡したとの内容で、井戸跡の時期から8世紀後半(奈良時代後期)のものとみられる。当時の人身売買の実態は古文書にも記録があるが、木簡では全国初という。
律令制があった時代の「五色の賤」と呼ばれる身分制度には、役所が管理する「公奴婢」と貴族ら個人管理の「私奴婢」があり、支配下で譲渡や売買の対象とされた。木簡の女性は私奴婢と考えられ、役所に売買を認めてもらう「証文」を申請するため売り主が記した可能性があるという。
奈良市埋蔵文化財調査センターの竹村昂起技術員は「文書で分からなかった支払い方法などの実態に迫ることができ、重要な成果だ」と話した。
市教委などによると木簡は残存部分の長さが約62センチ。
井戸跡は平城京南東部の区画にあり、奈良時代は下級役人の邸宅があったとみられる。

ノーベル化学賞に東京理科大の硤合憲三氏 「Soai反応」発見

スウェーデン王立科学アカデミーは7日、2026年のノーベル化学賞を東京理科大の硤合(そあい)憲三名誉教授ら2氏に授与すると発表した。授賞理由は「不斉有機合成における非線形効果と自己触媒反応の発見」。
硤合氏は1950年、広島県生まれ。「Soai反応」と呼ばれる、不斉増幅能に優れた不斉自己触媒反応を発見した。
日本からのノーベル賞受賞(米国籍を含む)は、25年の坂口志文・大阪大特別栄誉教授と北川進・京都大特別教授に続き3年連続。個人では計31人目。2人には、賞金1200万スウェーデンクローナ(約1億9000万円)が贈られる。授賞式は12月10日、ストックホルムで開かれる。

高市首相呼び捨て、中国に申し入れ=外務報道官「敬意払うのは当然」

北村俊博外務報道官は7日の記者会見で、中国外務省の副報道局長が高市早苗首相を呼び捨てにしたとして、日本政府から中国側に申し入れを行ったと明らかにした。北村氏は「立場の違いがあっても、一国の指導者に敬意を払うのは国際儀礼上当然のことだ」と強調した。
中国の郭嘉昆副報道局長は9月30日の会見で、小泉進次郎防衛相が核兵器保有に関する議論を排除すべきでないとの考えを示した件について問われた際、首相を「高市早苗」と呼び捨てにした。 [時事通信社]

無許可で盛り土造成疑い 千葉県警、土木会社代表ら3人逮捕

千葉県市原市の土地に無許可で土砂を運び込み盛り土を造成したとして、県警は7日、同市の土木会社「三和商会」代表取締役の小澤宣之容疑者(47)=木更津市清見台東1=ら3人を県残土条例違反の疑いで逮捕した。捜査関係者によると、同社などが袖ケ浦市大竹に無許可で造成した盛り土が、9月の台風25号による大雨で崩れ、土砂が田んぼや道路に流れ込む被害が発生していた。
逮捕容疑は2025年4~11月ごろ、市原市西国吉の3000平方メートル以上の土地に、他の場所で採取して搬入した土砂などを、知事の許可を得ることなく埋め立てた。また、知事から翌26年2月までの全量撤去を命じられたのに従わなかった、としている。県警は3人の認否を明らかにしていない。
県警によると、今年3月、市原市の盛り土について県から告発を受けた。盛り土の高さは最大約15メートルで、運び込まれた土地は約1万平方メートルにわたる。県警は、小澤容疑者が場所の提供や残土搬入の指示をし、他2人が実際の搬入などを担当していたとみている。
県によると、台風25号の影響で、県内では袖ケ浦市2カ所、酒々井町1カ所、市原市1カ所の計4カ所で盛り土の崩落が確認された。
このうち、袖ケ浦市大竹では崩れた土砂が田んぼや道路に流れ込んだ。袖ケ浦市によると、25年6月から業者が土砂を搬入し、盛り土を造成。同年7月~26年7月ごろ、県や市が盛り土規制法や市残土条例に基づき複数回にわたって土砂の撤去をするよう指導したが、業者は応じなかったという。
捜査関係者によると、三和商会はこの土地でも無許可で盛り土を造成しており、行政指導を受けていた。【高橋晃一、中村聡也】

化学賞の硤合憲三さん、受賞の報は「自宅近くで買い物していたとき」 ノーベル財団会見に

ノーベル化学賞の受賞が決まった東京理科大名誉教授の硤合憲三さん(76)は7日、スウェーデン王立科学アカデミーの記者会見に電話で参加し、「1995年に自己触媒反応を発見して以来、今日までこの反応の研究を続けてきた」と振り返った。また、受賞につながったキラリティー(分子の左右の性質)の起源については、「多くの興味深い成果を見いだしてきた」と語った。
ノーベル賞の選考委員会から受賞を知らせる電話を受けたときの状況を尋ねられると「自宅の近くで買い物をしていた」と明かした硤合さん。
自身の研究で最も誇りに思うことを問われると、不斉自己触媒作用の発見を挙げた。ごくわずかな分子の左右の偏りを、反応を繰り返すことによって大きく増幅できることを示した成果で、生命を構成する分子が一方の型にそろう「ホモキラリティー」の起源を考える手掛かりとなった。
生命とキラリティーの関係については、「非常に基本的で重要な生命の起源の問題だ」と強調。一方、自身の研究によってホモキラリティーの一部を説明できるようになったものの、「もちろん、これが最終的な答えではない」と述べ、さらに研究を進める必要があるとの考えを示した。
今後については、「分子のキラリティーの重要性がさらに広く認識され、次の世代によって研究が発展してほしい」と期待を語った。

東京理科大の学生ら「うれしい」 ノーベル化学賞に硤合憲三氏ら

スウェーデン王立科学アカデミーは7日、2026年のノーベル化学賞を東京理科大の硤合憲三(そあい・けんそう)名誉教授ら2氏に授与すると発表した。同大の学生からは驚きと喜びの声があがった。
大学院で有機化学を学ぶ楠見健士朗さん(24)は「昨年4月に先生の研究生活についての特別講演を聴いたばかりで驚いた。ご自分のキャリアや研究生活を中心に、研究の成り立ちといったところから全体的に話してくれた。いつか取れるかもと思っていたので驚いた。うれしい」と喜んだ。「分野は少し違うが有機化学というところでは近い研究室(に所属しているの)で、研究室でみんなで発表の中継を見ていて、おーっと盛り上がった」と笑顔を見せた。
経営学部4年の今田一登さん(22)は「自分が通っている大学でノーベル賞が出るなんてすごい。普段はリポートなどが大変だけど誇りになる。ちょうど卒論を書いているところなので、専攻は違うけど自分も頑張りたい」と話した。
無機化学を研究する女性大学院生(22)は「分野は違うがすごくうれしい」と声を弾ませた。
同大の研究棟で働いていた元職員の女性(62)は「とても学生思いの先生で、東日本大震災の時、大学に泊まることになるかもしれない学生たちのためにバナナを買ってきてくれたのを覚えている」と振り返り、受賞を喜んだ。【岡礼子】

殺人容疑で元交際相手の男性逮捕 沖縄・宜野湾の女性遺体

沖縄県宜野湾市のアパートで23歳の女性が刺されて死亡した事件で、県警は7日、女性の元交際相手で無職の中村響(ひびき)容疑者(25)=同市大謝名1=を殺人容疑で逮捕した。容疑を認めているという。女性は県警にストーカー被害を相談しており、県警は今年2月、中村容疑者にストーカー規制法に基づく禁止命令を出していた。
逮捕容疑は9月30日午前8時半ごろ、宜野湾市嘉数2のアパートで、元交際相手のアルバイト、座間味凜(ざまみ・りん)さん(当時23歳)を鋭利な物で切りつけるなどして殺害したとしている。
県警によると、中村容疑者は座間味さんが死亡した日、那覇市内でけがをした状態で見つかり、治療のため入院。県警は7日午後、退院したところを任意同行し事情を聴いていた。【平川昌範、喜屋武真之介】

「脂肪細胞が破壊され…」韓国美容液“偽造品”を販売目的で所持 未承認医薬品の効能を広告した疑いで逮捕

韓国の美容液「LEMONBOTTLE」の偽造品を販売目的で所持して商標権を侵害したほか、未承認医薬品の効能を広告したとして、化粧品の輸入販売を行う会社の役員らが逮捕されました。商標法違反などの疑いで逮捕されたのは、化粧品の輸入販売会社「Cloudy」の役員・雲井麗菊容疑者(40)と雲井俊太郎容疑者(45)、社員の内山裕太容疑者(30)です。警察によりますと、3人は6月17日、韓国の美容液「LEMONBOTTLE」の偽造品を販売目的で所持して商標権を侵害したほか、インターネット上で4月~5月までの間、医薬品として承認されていないLEMONBOTTLEを「薬液が浸透した部分の脂肪細胞が破壊され始める」などとうたって、医薬品に相当する効果・効能を広告した疑いが持たれています。2026年2月、LEMONBOTTLEの日本代理店から被害相談があり、発覚しました。警察は3人の認否を明らかにしていません。警察によりますと、偽造品はエステなどに正規品の半額程度の値段で販売されていて、内容物には、本来入っているべき成分の一部が入っていなかったということです。警察は偽造品の入手経路や余罪について、調べを進めています。

闇バイトで「人生崩壊」と警鐘 警視庁、実際の事件参考に動画

気軽な入り口、絶望の末路―。警視庁が、交流サイト(SNS)から闇バイトに応募した若者らを取り上げた漫画仕立ての動画をホームページで公開している。実際の事件を参考に、本人だけでなく、家族まで巻き込まれる物語を描いた。同庁幹部は「(闇バイトに)関わったら人生崩壊だ」と警鐘を鳴らす。
動画は5本あり、各1~2分程度。「銀行口座売買篇」では、スマートフォンゲームの課金が膨らんでしまった若者が、「#簡単高収入」とのSNS投稿を見つけ、やりとりを重ねるうちに銀行口座開設を指示された。
相手側に口座情報などを渡して5万円を受け取るが、数日後、口座が犯罪に悪用されたとして逮捕。実家には損害賠償請求が届き、資産も差し押さえされる。「もうおしまいだ」と、うなだれる姿で動画が終わる。
ほかに、海外リゾート地でのバイトに応募した女性が特殊詐欺の「かけ子」になるものや、運転代行の募集が実は強盗の運び役だったケースなどを公開している。
制作の背景には、SNS上で闇バイトの勧誘が後を絶たない現状がある。

米兵、タクシーで18キロ移動か 沖縄市から那覇市へ、死亡女性と

那覇市で女性が殺害された事件で、強盗殺人容疑で逮捕された米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)所属の海兵隊上等兵デビン・バラード容疑者(20)が事件前、被害女性と共に沖縄市から、約18キロ離れた那覇市へタクシーで移動していたとみられることが6日、捜査関係者への取材で分かった。県警は2人の関係や事件に至った経緯を調べている。
普天間飛行場は、両市のほぼ中間にある。捜査関係者によると、2人は那覇市の繁華街へ行き、その後、ホテルに移動したという。
バラード容疑者は3日午前2時10分ごろから午前4時15分ごろ、那覇市のホテルで女性(39)を殺害し、財布とリュックサックを奪った疑いで逮捕された。「私は知りません」と否認している。
県警によると、女性の死因は首を絞められたことによる窒息。首以外に目立った外傷はなかった。
3日深夜、容疑者が沖縄市の繁華街を1人で歩いているところを私服警察官が発見。捜査関係者によると、発見時の服装は、ホテルの防犯カメラ映像とは異なっていたことも新たに判明した。