東国原英夫氏 宮崎県知事選出馬を正式表明 「3年前から決めていた」 5選目指す現職・河野俊嗣氏と事実上の一騎打ち

元宮崎県知事の東国原英夫氏(68)が9日、宮崎市内のホテルで記者会見し、来年1月の任期満了に伴う県知事選に出馬すると表明した。「次期宮崎選挙に出馬をさせていただく。理由は宮崎の衰微、衰退がある」と述べた。
2022年12月の知事選と同様に5選を目指す現職・河野俊嗣氏(62)と事実上の一騎打ちとなる可能性がある。2回目の現職VS元職、師弟対決で激戦は必至とみられる。これまでの取材に「3年前から決めていたことでもあり、もともと選択肢の一つだった」とした上で「(落選後の)3年間の活動の延長線上に、今がある、という感覚」と語っていた。
東国原氏は同県都城市出身で、上京後はビートたけしの一番弟子としてタレント活動を行った。「たけし軍団」の過激な行動や自らの不祥事で「どん底」と自らが評する複数回の謹慎期間を経験。2006年末に芸能活動に終止符を打ち、政治家に転身した。元知事が絡む官製談合事件で県内が揺れる中、07年1月の知事選に出馬。有力2候補を破り、初当選した。
在任中は宮崎牛やマンゴーなどを首都圏や海外に売り込むトップセールスを行い、90%近い支持率を記録。海外メディアが、支持率の高さから「独裁国家のトップ」と比較したこともあった。当時、河野氏は副知事を務めていたが、東国原氏が1期で退任し、知事に就任している。
その後、2011年4月の東京都知事選に出馬も、石原慎太郎氏に敗れ、2位で落選。衆院議員などを経て22年の知事選に再挑戦し、河野氏との「師弟対決」となった。事前の情勢調査ではダブルスコア以上の大差で離されていたが、選挙戦1か月前から終盤にかけて、知名度を生かし、無党派層を取り込むなど猛追。約2万3000票差まで迫った。勝利した河野氏が涙を見せるほどの激しい選挙戦となった。
元県議の新人・右松隆央氏も出馬する意向を表明している。

遺体に複数の傷 居間で女性2人が血を流し死亡、住人の70代母親と40代娘か 司法解剖で死因を捜査

8日、大阪府和泉市の集合住宅で血を流して死亡しているのが見つかった女性2人に、複数の傷があることがわかりました。
8日正午すぎ、和泉市鶴山台の集合住宅の一室で、「血を流した女性が倒れている」と、住人の親族から110番通報があり、駆けつけた警察官が、居間で女性2人が血を流して死亡しているのを見つけました。
その後の捜査関係者への取材で、女性2人に複数の傷があったことがわかりました。この部屋には、70代の母親と40代の娘が2人で暮らしていたとみられ、通報した親族の男性は、住人の勤務先から「出勤していない」と連絡を受け、部屋を訪ねたところ、遺体を見つけたということです。
警察は、遺体は住人の親子とみて、身元の確認を急ぐとともに、事件の可能性を視野にいれ司法解剖を行って死因などを調べています。

強風でタンカーが消波ブロックに座礁で船体一部損傷 乗組員は無事 千葉・市原

4月7日夜、千葉県市原市沖に停泊していたケミカルタンカーが強風で流され、消波ブロックに座礁する事故がありました。
千葉海上保安部によりますと、4月7日午後10時ごろ、市原市の千種海岸付近で「乗りあげた。救助してほしい」などとタンカーの乗組員から通報がありました。
乗組員の男性6人にけがはなく、およそ2時間後に全員救助されました。
タンカーは市原市沖に錨をおろして停泊していましたが、強風でおよそ600メートル流されて消波ブロックに座礁したとみられ、現場付近では当時、最大瞬間風速18メートルの風が観測されていました。
タンカーに積荷はなく、船体の一部に損傷があるものの油なども流れ出ておらず、今後、船主が依頼した業者が満潮時にタンカーを岸から引き離し移動するということです。

北海道公安委員会が謝罪し返還へ 猟銃を奪われたハンター池上さんの手元に 先月、最高裁が「処分は酷、妥当ではない」と高裁判決を破棄

北海道砂川市のハンターがクマの駆除をめぐり猟銃を所持する許可を取り消されていた問題で、北海道公安委員会は9日、ハンターに謝罪し、猟銃を返還する見通しです。
砂川市のハンター池上治男さん(77)は2018年、砂川市の要請で警察官立ち合いのもとヒグマを駆除した際、発砲した銃弾が住宅に届くおそれがあったとして翌年、北海道公安委員会に猟銃所持の許可を取り消されました。
池上さんは、北海道の処分の取り消しを求めて提訴し、1審では勝訴。しかし、2審の札幌高裁は「跳ね返った銃弾が人に当たる危険性もあった」などとして、北海道の処分を適法と判断、池上さんに逆転敗訴の判決を言い渡したため、池上さんが上告しました。
3月27日の最高裁判決では「当時の発砲の危険性は認めながらも、公安委員会の処分は酷なもので妥当ではない」などとして高裁判決を破棄、池上さんが逆転勝訴していました。
この判決を受けて北海道公安委員会は9日、池上さんに謝罪するとともに猟銃を返還するということです。
池上さんは、7年ぶりに猟銃を取り戻すことになります。

「紙じゃないとダメ」デジタル教科書が閣議決定するも外国は“紙回帰”の傾向で国民から疑問の声

4月7日、政府は「デジタル教科書」を正式な教科書とする学校教育法改正案を閣議決定した。
2030年度にも正式採用へ
「『デジタル教科書』は従来の紙の教科書を電子化し、タブレット端末などを用いて閲覧します。これまでは代替教材の扱いだったものの、今後は正式な教材として扱われます。早ければ2030年度にも正式な教科書として使用が始まる見通しであると伝えられています」(全国紙社会部記者、以下同)
ただ、教科書はすべて紙からデジタルに置き換わるわけでなく、紙の教科書のみの使用や、紙とデジタルの併用も認められている。とはいえ、時代の趨勢としてデジタル教科書への移行は進みそうだ。
これを受け、ネット上では疑問の声も多い。
《学校教材のデジタル化が早かった北欧諸国では学力の低下が目立ち、今や紙の教材への回帰が進んでいる。結局紙じゃないとダメなのでは》
《10年ほど前、まだ学生だった頃にデジタル教科書を試験的に導入して紙と併用で好きな方を使っていいと言われたけど、結局は皆紙に戻ってた。紙で見ないと字が頭に入ってこないのよ》
こうした声が相次ぐ理由を教育ジャーナリストが指摘する。
「デジタル教科書は、導入事例の結果として集中力が持続しない、タブレットを見続けることによる視力低下などのデメリットも指摘されています。やはり紙の教科書のほうがいいという見方もあります。世界的な流れとしては“紙回帰”であるのに対し、日本は“逆行”している印象も受けますね。ネットの指摘にある通り、答えにたどりつくために検索で簡単に解決するのではなく、回り道の思考がいい作用となるケースも考えられます」
近年はタブレットやスマートフォンの使用に関して、子どもたちへの悪影響が議論されるケースも多い。
「デジタル機器は便利ですが、さまざまな問題があるのも確かです。やはり完全にデジタルに置き換えてしまうのではなく、紙の教科書と併用するのがベストだと思います。今回、デジタル教科書も紙の教科書と同様に無償配布の対象となるのはいい流れだと思いますし、ペーパーレス社会の実現にも貢献するものでしょう。メリットとデメリットを見極め、いい方向に活用する姿勢が求められます」
やはり、すべてがデジタルに置き換わってしまうのは考えものだろう。

ドラッグストアをはしごして犯行… 同じサプリメントばかり計7点(約4万4000円)万引きか 46歳無職の女を逮捕 新潟・長岡市

新潟県長岡市のドラッグストア2軒でサプリメント7点を万引きしたとして、柏崎市の無職の女が逮捕されました。女は容疑を認めているということです。
窃盗の疑いでに8日に逮捕されたのは、新潟県柏崎市佐水の無職の女(46)です。 警察によりますと女は去年12月、長岡市内のドラッグストアでサプリメント4点(販売価格合計2万2204円)を盗んだ後、市内の別のドラッグストアでもサプリメント3点(販売価格合計2万1967円)を盗んだ疑いが持たれています。
いずれも同じ種類の商品で、警察の調べに対し女は「逮捕された事実は間違いない」と容疑を認めているということです。 警察が余罪を含め、犯行の動機などを調べています。

同じ相手への傷害容疑等で既に3度逮捕…45歳女性の顔を杖で殴り現金33万円を脅し取ったか 58歳会社員の女逮捕

知人女性から慰謝料の名目で現金33万円を脅し取ったとして、名古屋市中川区に住む58歳の女が逮捕されました。 逮捕されたのは、中川区の会社員・坪井正美容疑者(58)です。 警察によりますと、坪井容疑者は去年12月、知人女性(45)の頭を杖で複数回殴るなどした上、「慰謝料30万円払え」などと脅迫して現金33万円を脅し取った疑いが持たれています。 女性の夫から「妻がケガをしている」と警察に通報があって事件が発覚し、坪井容疑者は調べに対して「お金はもらっていません」などと容疑を否認しています。 坪井容疑者は、この女性に対する傷害や強要の容疑で既に3度逮捕されていて、警察は女性との間に上下関係が築かれ複数の事件につながったとみて経緯などを調べています。

「娘が帰宅しない」と母親から通報…SNSで知り合った14歳女子中学生を自宅に連れ去った疑い 31歳アルバイトの男を逮捕

SNSで知り合った14歳の女子中学生を自宅に連れ去ったとして、愛知県知立市に住む31歳の男が逮捕されました。 逮捕されたのは、知立市のアルバイト・田島幸弘容疑者(31)です。 警察によりますと、田島容疑者は7日から8日にかけて、14歳の女子中学生を保護者に無断で誘い出し知立市の自宅などに連れ去った未成年者誘拐の疑いが持たれています。 「娘が帰宅しない」との母親からの110番通報で事件が発覚し、女子中学生は田島容疑者の自宅にいるところを警察に保護され、ケガはありませんでした。 田島容疑者はSNSを通じて女子中学生と知り合い、調べに対し「誘拐したつもりはありません」と容疑を否認していて、警察が詳しい経緯などを調べています。

高市早苗首相、今井尚哉参与の「羽交い締めにして」報道を否定 官邸幹部を集め「退陣」「解任」発言も

高市早苗首相は7日、参院予算委員会でホルムズ海峡への自衛隊派遣の是非をめぐり、派遣に反対する今井尚哉内閣官房参与に、派遣を強く止められたなどとされる一部報道について、「完全な誤報」と強く否定した。
発端は、今月1日発売の月刊誌「選択」4月号(選択出版)が報道したもの。記事によれば、高市首相が先月19日の訪米前にホルムズ海峡への艦船派遣への協力を求めていたトランプ米大統領に、自衛隊派遣を約束する意向だったが、今井氏が高市首相の執務室に乗り込み「羽交い締めにして」止めたとし、首相は今井氏の解任にも言及したと記されている。
今井氏は安倍政権を首相政務秘書官として長く支えた人物。昨年10月の高市政権発足後、高市首相が参与として官邸に迎えた経緯がある。
冒頭の否定は、立憲民主党の杉尾秀哉氏の質問に応じたもの。杉尾氏は、一連の経緯に関して「憲法9条に助けられたのではないか」と高市首相に迫ったが、高市首相は「助けられる、助けられない、ではなく、憲法は守らないといけない」と主張。これに、杉尾氏が同誌の報道に触れ、「総理は当初、ホルムズ海峡に自衛隊を派遣する腹づもりだった」と問い詰め、高市首相が「事実ではございません」と報道内容を否定した。
だが、追及の手を緩めない杉尾氏は、「(報道では)今井尚哉氏が羽交い締めにされた、という表現だった。羽交い締めかどうかは分からないが、私が聞いた話でも、今井参与はかなり強硬に反対されたと聞いている。総理が退陣を口にした、という報道もある。真相は分かりませんが、決断は正しかったのではないか」と指摘し、「総理は今や、『護憲派』とも言われている。これについてどう思われるか」と査問した。
この質問に高市首相は、「今井さんの名誉のために言いますが、そのような話を、私の所にしに来られたことはありません。完全な誤報であります」と報道内容を一蹴。そのうえで「護憲派であるのは、当たり前です」と明言した。
報道をめぐり、永田町界隈で話のネタになったのは、「高市が『退陣』を口にした夜」と題する記事だという。広告には原稿の冒頭部分「3月24日夜、官邸幹部を集めた席で高市は激昂し、意見が対立する今井尚哉参与の解任を主張。その後一転、弱音を吐き始める。つらい、厳しい、眠れない……。病を抱える女帝は心身共に限界が近いようだ」と紹介されており、高市首相が今井氏と対立したとし、注目が集まった。
実際のところ、報道の事実は不明だが女性総理の誕生に違和感や不満を抱く政治家が少なくないことは当初から懸念されていた。そんななか、アメリカとイスラエルがイランへの大規模な軍事攻撃による日本への大打撃で日々、高市首相は頭を悩ませている。経済関連も不安だが、高市首相の健康も心配に尽きる。

「子どもたちの居場所は学校しかないの?」学校での朝食提供に広がる波紋…共働き世帯1200万超時代“朝ごはん危機”の現実と学校の限界

新年度が始まり、多くの人が新たな生活をスタートさせた。なかでも子育て世帯にとっては、慌ただしい日々の幕開けでもある。そうした中、いま「学校での朝食提供」という取り組みが少しずつ広がりを見せている。
【グラフ】小学6年生の5.6%、中学3年生の8.1%は朝食を食べていない…朝食を毎日食べる小・中学生の割合

しかし、この動きに対して保護者からは「学校がそこまで担う必要があるのか」といった声も上がる。一方で、一定割合の児童生徒が朝食を欠食しているのが実情だ。現場では何が起きているのか。自治体や民間団体に話を聞いた。
「学校での朝食提供」に対してSNSでは賛否両論
4月2日、学校での朝食提供の動きが広がっているという報道に対してSNSには次のような声が上がった。
「子どもたちの居場所は学校しかないの?」 「根本的な原因は柔軟に働けない日本の企業体質なのに」 「仕事をセーブできる環境作りが必要」
こうした議論の背景には、共働き世帯の増加や子どもの朝食欠食の問題がある。
厚生労働省の資料によれば共働き世帯数は増加を続け、2022年に1262万世帯にのぼった。
また、農林水産省の令和4年度(2022年)食育推進施策によれば、「朝食を毎日食べている」かの質問に小学6年生で5.6%、中学3年生で8.1%が「あまりしてない」「全くしてない」と回答している。
こうした状況のもと、学校での朝食提供に取り組む自治体は少なくない。
東京都足立区では、教育委員会を中心に取り組む「健やかな子どもの育成事業」の一環として、モデル指定校である足立入谷小学校で学校、地域との連携による朝食会「学校で朝ごはん」を実施している。
朝食の大切さを伝えるとともに、望ましい生活習慣の定着を図ることが目的だ。
事業の経緯について、足立区子どもの貧困対策・若年者支援課の担当者は次のように説明する。
「平成28年、区内に支店を置く自動販売機の株式会社八洋の会長から、子どもたちの朝食支援のために使ってほしいと間接的に寄附の申し出がありました。会長がひとり親家庭で育ったこともあり、家庭の状況にかかわらず子どもたちにしっかり朝食を食べさせたいとの思いから、寄附の申し出をされたという経緯があります」
朝食を欠食する子どもが一定数いることを受け、学校、地域と連携した朝食支援の検討を始めた。
朝食会は6月から12月まで月に一度、足立入谷小学校の児童を対象に、家庭科室で実施される。事業経費は支援者の寄付金を財源としている。1回につき50名程度が参加し、令和7年度は全6回で延べ338名が参加した。
児童からは「家で食べられなくても学校で食べられるからうれしい」「おいしい」「この事業をきっかけに、家で朝ごはんをつくってくれるようになった」といった声が寄せられているという。
子どもたちからは「学校に行くのが楽しい」といった声も
また、大阪府泉佐野市では「こども朝食堂」事業に取り組んでいる。市のこども部子育て支援課の担当者は次のように話す。
「令和4年度のタウンミーティングにおいて、通学の見守りを行なう地域の方々から『家の事情で朝ごはんを食べずに登校する子がいるので、なんとか食べさせて学力や体力をつけさせてほしい』との声が寄せられたことを受け、こどもの成長と学習を支えることを目的にこども朝食堂事業を開始しました」
現在、市内の小学校13校全てで実施。各小学校の家庭科室で基本は週2回、始業前の時間帯に児童へ朝食を提供する。参加費は無料だ。委託事業者は公募型プロポーザル等で選定し、現在5団体が実施運営している。
市の担当者は「人件費や食材費、その他容器代などの物価も高騰しているなか、算定根拠の見直しが必要であると考えております」としたうえで、令和8年度以降も継続して実施する方針だと話した。
さらに広島県でも、平成30年度から「朝ごはん推進事業」に取り組んでいる。
「もともとは平成30年度から事業を実施しています。当初は全県へ拡大していく予定でしたが、コロナ禍を挟み、モデル校3校のうち2校で活動再開が難しくなってしまいました」
担当者によればそれから1校のみで継続していたが、昨年度新たにもう1校が加わったという。
実際の活動は地域のボランティアの協力が前提となるため、県の意向だけで全県的に拡大していくのは実質的に難しいのが実情だという。
だが、取り組みによって着実に変化がみられるという。
「アンケートを実施したところ、子どもたちからは『学校に行くのが楽しい』『友達と一緒に朝食を食べるのが楽しい』といった声がありました。保護者からも、子どもが『こんなものを食べたよ』と話し、家庭でも同じメニューを試すなど、朝食の大切さを子ども自身が意識するようになったという声が届いています。
また先生方からも、遅刻が減ったとか、授業への集中力や発表の頻度が高まったと感じるといった意見が寄せられています」
県がホームページで公表している子どもたちの朝食欠食の現状によれば、小学5・6年生が朝食を食べない理由として「食欲がない」という回答が51.7%を超え、朝食が用意されているにもかかわらず「生活習慣の乱れ」が朝食欠食の背景にある可能性が指摘されている。
県は今後、「子どもの居場所づくり」として分野を広げ、朝ごはん事業に限らず、子どもが安心して過ごせる居場所の拡充を目指すとしている。
「最初に学校へ相談したときは断られました」
朝食提供の動きは小学校に限らず、欠食率の高い中学校にも広がりつつある。
沖縄県石垣市で活動する子育てサポート団体HUGs(ハグス)は、市内の中学校で朝食提供事業を行なっている。担当者は次のように話す。
「私たちは2024年から沖縄県から委託を受けた『寄り添い支援事業』の一環としてヤングケアラーや困難を抱える世帯への支援に取り組んでいます。支援活動の中で、より地域と連携した形を取りたいと考え、始めたのが朝ごはんの提供です」
当初は自治会でスタートしたが、学校とのつながりも作りたいと考えた。学校に依頼したところ、石垣中学校の校長が小学校での実践経験を持っていたこともあり、「中学校でもぜひやりたい」と意気投合。
団体と学校、石垣市、地域ボランティアなどが課題や目標を共有しながら取り組みがスタートしたという。
運営は地域企業からの食材提供や、HUGsの事業費の一部を活用して行なわれている。
「毎週1回の実施で、平均50人ほどの生徒さんが参加しています。企業から提供されるシリアルのほか、ごはんやスープ、いただいた野菜があればチャンプルーにしたり、冬ならおでんにしたりして提供しています。
部活の朝練後に参加できて助かるとか、みんなで朝ごはんが食べられるのが楽しいといった声が聞かれます」
運営にあたっては苦労もある。
教員やPTAらへは協力を求めない方針とし、HUGsと企業、ボランティア、民生委員が中心となって毎週の活動を支えている。目下の課題はマンパワーの確保と仕組み作りだという。
「子どもたちのために何かしたいという大人がいるんです。最初に学校へ相談したときは断られましたが、石垣中の校長先生が受けてくださったことでガラッと学校の受け方が変わりました。
『うちでもやってほしい』という依頼や、離島からの相談も寄せられています」
担当者は、今後も改善を重ねながら続けていきたいと話した。
取材を通して見えてきたのは、こうした朝食提供は、大人たちの思いやりから始まっているケースが少なくないという点だ。
朝、子どもと一緒に食卓を囲めるゆとりが社会に求められていることは確かだが、朝食欠食にはさまざまな要因がある。
子どもたちが健康な生活を送るためには何が必要なのか。社会全体での議論が求められている。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班