富士山で心肺停止の男性発見 滑落の30代か、静岡県警

静岡県警は9日、閉山中の富士山の5~6合目に位置する宝永第1火口付近で心肺停止の男性を発見したと発表した。30代男性が滑落したとの情報があり、捜索していた。遭難者とみられ、身元の特定を進めている。
県警によると、6日にポーランド国籍の男性から、新7合目付近で自身が滑落したと110番があった。救助された男性から事情を聴く中で、前を歩いていた日本人男性も滑落した可能性が明らかになった。
日本人男性は単独で登山し、下山途中の9合目付近から滑落したとみられる。

高校内の暴行動画拡散の余波が深刻、誹謗中傷・さらし行為…専門家「行きすぎた非難は事態を深刻化」

栃木県立高校の生徒が他の生徒に暴行を加える動画が1月上旬にSNS上で拡散されて以降、全国で同様の動画の拡散が相次ぎ、加害者とされる生徒への誹謗(ひぼう)中傷や個人情報のさらし行為なども後を絶たない。新学期がスタートする中、専門家は「行きすぎた非難は、事態をさらに深刻にする」と警鐘を鳴らしている。(後藤あやめ、神田知美)
1月4日、県立高校のトイレ内で男子生徒が別の男子生徒に暴行を加える動画が拡散した。動画は昨年12月に撮影されたもので、一人の男子生徒が複数の生徒に囲まれ、そのうちの一人から殴ったり蹴ったりされている。何者かが不祥事などを暴露するSNS上の著名なアカウントに動画を送り、投稿されたことで動画は爆発的に拡散。ネットメディアだけでなく全国紙なども次々に取り上げた。
動画の存在を把握した県警はすぐさま捜査に着手し、男子生徒を2月5日、傷害容疑で宇都宮地検に書類送検した。学校も、いじめ防止対策推進法に基づく「いじめの重大事態」と認定し、調査を進めている。
動画の拡散後、SNS上は動画内で暴行を加えていた男子生徒への誹謗中傷の投稿であふれた。住所、家族構成などの個人情報も発信され、自宅や学校に突撃する配信者も現れた。学校によると、無関係な生徒への被害を危惧する保護者から、入校許可証の発行や防犯カメラの設置を求める声も上がったという。
衝撃は学校内にとどまらない。県内の別の高校に通う女子生徒(16)は「一度ネットに上げると取り返しの付かないことになる」と、ネットの怖さを感じたという。動画が拡散された直後には、朝のホームルームで「ネットの使い方を見直して」と担任から指導があっただけでなく、授業を一コマ使ってネットの使用法について考える授業を行った教員もいたという。
全国で同様動画が次々に拡散
この事件を発端に、全国で同様の動画が次々にSNS上で拡散されている。大分市内の中学校では、校内の廊下である生徒が別の生徒の頭を蹴ったり、馬乗りになってたたいたりする動画が撮影され、SNS上で広がった。大阪市では市立中の男子生徒が市立小の男子児童の首を絞める様子などが映った動画が出回った。
こうした動画が立て続けに拡散される中、教育現場が過敏な対応を見せる事例もあった。
3月1日、足利市の中学生が複数の生徒に囲まれ、水の中で頭を押さえつけられている動画が拡散された。動画の拡散を把握した足利市教育委員会は、同3日に緊急の記者会見を開き、「動画に記録されている行為は許容されるものではない」とした。しかし、当事者は聞き取りに対し、「遊んでいただけ」と話し、市教委も「いじめの事実は確認できなかった」と説明している。
過剰ともいえる対応の理由について、市教委は「事実とは異なることが拡散されることを恐れ、早めに報道などに伝えることが重要だと判断した」と説明。拡散の過程で名誉毀損(きそん)があった場合には法的措置をとることも検討するとし、生徒を守るための対応であることをにじませた。
情報リテラシーを専門とする成蹊大経営学部の高橋暁子特別客員教授は「もちろん暴行は悪いことで、被害者の保護が最も重要だ」と前置きした上で、「警察や学校からの指導が入り、家族がさらされて突撃までされ、(加害者とされる生徒は)散々な制裁を受けている。更生する余地を残さないと、このままでは自殺者が出てもおかしくない」と指摘している。

遺族「怒りしかない」 製鉄所の足場崩落で5人転落、3人死亡

神奈川県川崎市の製鉄所で、クレーンの解体工事中におもりが落下して5人が転落し3人が死亡した事故で、死亡した1人の遺族が9日、取材に応じ「怒りしかない」などと話しました。
「JFEスチール東日本製鉄所」で7日、解体工事中に足場が崩れて男性作業員5人が転落し3人が死亡した事故で、9日も行方不明となっている1人の捜索が行われましたが、発見には至っていません。
また、死亡した小池湧さんの遺族が9日、日本テレビの取材に応じました。
小池湧さんの母
「ボロボロです。穴だらけです。私が全部修理しました」
――最後に会ったのは
小池湧さんの母
「前の日に私がお弁当をつくっておくんで、それを持って『いってきます』って挨拶をして。それが最後です」
小池湧さんの兄
「風速20~30メートルになる時もあるって、怒りしかないよね」
事故現場には風速の計測器が設置されていて、風速10メートル以上が観測されれば、作業の停止を知らせるアラームが鳴る仕組みでしたが、そのアラームが事故前には発動していなかったことが工事を請け負った会社などへの取材で新たにわかりました。
また当時、作業員らは地上35メートルほどの高さにあったおもりの上で重機などを使ってコンクリートを削っていて、およそ100トン削ったあとに落下したとみられることもわかりました。
警察は、業務上過失致死傷の疑いも視野に捜査する方針です。

空き家の床下に約4万回分の覚醒剤を隠していたか 6代目山口組関係者の男ら2人を逮捕 神奈川県警

空き家の床下におよそ4万回分の覚醒剤を隠していたとして、指定暴力団・6代目山口組の関係者の男ら2人が警察に逮捕されました。
覚醒剤取締法違反の疑いで逮捕されたのは、6代目山口組の関係者・島田三郎容疑者(40)と横浜市金沢区の西川洋介容疑者(35)です。
2人は去年12月、埼玉県春日部市の空き家の床下に覚醒剤や覚醒剤の成分を含む粉末、合わせておよそ790グラムをバッグに入れて隠していた疑いがもたれています。
警察によりますと、2人が隠していた覚醒剤は末端価格およそ4200万円相当で、およそ4万回分の使用量にあたるということです。
警察は2人の認否を明らかにしていません。
バッグからは薬物とみられる別の粉末も見つかったということで、警察が余罪を捜査しています。

シカ食害対策に「竹敷き詰め」作戦…林野庁「ひづめが滑るのを嫌うのでは」と10年近くかけ効果実証

全国各地でシカの食害が問題となる中、和歌山県内の林野庁職員が独自の対策を考案した。樹木の周りの地面に竹を敷き詰める仕掛けで、シカはつるつるとした表面に滑って近づけなくなる。10年近くかけた実験で効果が実証されたといい、自治体や林業関係者に活用を呼びかけている。(和歌山支局 津田啓生)
生息域40年で2・7倍に
同庁は、土砂崩れなどで地面がむき出しになった山の斜面について、モルタルで格子の枠を設けて地盤を安定させ、格子の内側に、30センチほどのケヤキやカシなどの苗木や、草を植える森林再生事業を行っている。
ところが、植樹してもシカに食い荒らされる被害が続出。侵入防止のネットを取り付けても食い破られた。金網は効果があったものの、設置費が高いなど、課題が多かった。
環境省や林野庁によると、ニホンジカの生息域は2018年度までの約40年間で2・7倍に拡大。24年度の鳥獣による被害面積約4000ヘクタールのうち、6割はシカが原因だった。草木がシカに食べられ、土や岩がむき出しになった山では、崩落が起きている。
シカの攻略法を思いついたのは、和歌山森林管理署の総括治山技術官、小林正典さん(47)。
15年に和歌山県田辺市内の現場でヒントを得たという。滑らかなモルタルで覆われた箇所にはシカが中に入った形跡がなかった。「ひづめが滑るのを嫌うのでは」と考え、植樹した苗木の周りに竹を並べる対策を考案。並べる間隔や角度を変えて実験を重ねた。
安価で丈夫、撤去作業も不要
竹を選んだのは、安価な上、丈夫で破損しにくいためだ。自然に朽ちるため撤去の必要もない。侵入防止の効果は2~3年という。
17~18年、田辺市内の山林(480平方メートル)に仕掛けを設置した上、ヤマグリやアラカシを植えた。
昨春、生育状況を調査したところ、区域内の約8割で森林が再生し、木の高さは5メートルほどに成長していた。一方、比較のため、仕掛けを設置しなかった別のエリアでは、木がほとんど育っていなかった。
小林さんは昨年11月、田辺市内の現場で、和歌山県内の自治体職員や林業関係者ら約80人を集め、仕掛けの詳細と成果を説明。滋賀県米原市の職員も参加したという。和歌山県の担当者は「これまでシカ対策に使っていたネットより丈夫で、維持管理の負担も少ない。有効な取り組みだと感じた」と話した。
小林さんは、2月に開催された林野庁近畿中国森林管理局の研究発表会で成果を報告し、入賞。現在、奈良県十津川村内にも仕掛けを設置している。
全国で深刻化するシカの食害。小林さんは「多くの場所で竹の仕掛けを活用してもらい、豊かな自然を守っていけたら」と語った。

新名神6人死亡事故、運転手起訴 過失致死の罪、津地検

三重県亀山市の新名神高速道路で3月、大型トラックが乗用車に追突し6人が死亡した事故で、津地検は9日、自動車運転処罰法違反(過失致死)の罪で、大型トラックの運転手水谷水都代容疑者(54)=広島県安芸高田市=を起訴した。
捜査関係者によると、水谷被告は「スマートフォンを見ていた」「直前にブレーキを踏んだが間に合わなかった」との趣旨の供述をしている。
事故は3月20日未明、亀山市安坂山町の下り線のトンネル出口付近で発生。大型トラックが静岡県袋井市の男性(45)ら一家5人が乗るミニバンに追突、弾みで埼玉県草加市の男性(56)のスポーツタイプ多目的車(SUV)に衝突し、計6人が死亡した。

横田めぐみさん母校、再会願うように桜咲く 早紀江さん「桜のように元気に帰ってきて」

北朝鮮に拉致された横田めぐみさん(61)=拉致当時(13)=の母校となる新潟市立寄居中で、今年も桜が咲き誇っている。49年前の4月、めぐみさんの父の滋さん=令和2年に87歳で死去=が同校の庭の桜を背景に撮っためぐみさんの写真は広く知られる。長い年月の間に樹勢が衰えた木もあるが、再会を願うように花を咲かせている。
めぐみさんは昭和52年4月、寄居中の入学式を風疹で欠席した。カメラが趣味の滋さんは同年4月10日、まな娘を同校に連れ出し、庭の桜の前で入学記念の写真を撮った。
当時咲き誇っていた桜の多くは、朽ちて伐採されたり、樹勢が衰えて花をあまり咲かせなくなったりした。めぐみさんの同級生は昨春、早期帰国を願って桜5本を同校の庭に植樹した。
同級生の池田正樹さん(61)は9日、めぐみさんの写真に写っていた桜を見上げながら、「(めぐみさんの母の)早紀江さんは2月で90歳になり、もう時間がない。帰国を果たしためぐみさんと早く抱き合ってほしい」と願った。
池田さんはその場で川崎市に住むめぐみさんの母、早紀江さん(90)に電話し、早期帰国を願って桜を見にきたことを告げた。早紀江さんは「めぐみちゃんが(咲き誇る)桜のように元気に帰ってきてほしいと願って祈っている」と述べる一方、「(49年目の春を迎え)日本という国への絶望感が漂っている。無事に解決してくれることだけを願っている」と複雑な胸中を明かした。

【続報】50代男性が重体 鉄パイプ製造工場で作業中「パイプの間に挟まれ…」北海道・石狩市

北海道・石狩市新港南3丁目の工場で4月9日午前、作業中だった50代の男性従業員が直径約1メートルの鉄パイプに挟まれる事故がありました。
午前10時45分ごろ、工場の関係者が「(男性が)パイプの間に挟まれ、意識がない」と消防に通報しました。
消防によりますと、男性はパイプとパイプの間に挟まった状態で、およそ10分後に救助されましたが、意識不明の重体だということです。
警察によりますと、工場では鉄パイプなどを製造していて、当時男性は1人で作業をしていたということです。
警察や消防が当時の状況を調べています。

「青切符」制度悪用 高校生が詐欺被害

4月から始まった自転車の「青切符」制度を悪用した男から、高校生が現金をだまし取られる被害が呉市で発生しました。
警察によると4月4日、呉市広吉松の市道で、車道を自転車で横断した高校生が、男に声をかけられました。男は「4月4日から法が変わって、手信号をしないといけない。違反だから2000円を支払う必要がある。」などと言い、現金2000円をだまし取ったということです。男は50代くらいで、暗めの青色の作業服を着ていたということです。
4月から自転車の交通違反に反則金を科す「青切符」制度が始まっており、この制度を悪用したものとみられています。警察は「違反者から直接反則金を受け取ることはない。」として注意を呼びかけています。
【2026年4月9日】

【速報】最高裁で逆転勝訴のハンター 北海道公安委員会が謝罪し猟銃を返還「7年間は長かった」

北海道・砂川市のハンターがクマの駆除を巡り、猟銃の所持許可が取り消された問題について、最高裁の判決を受け北海道公安委員会が4月9日午前、ハンターに謝罪し猟銃を返還しました。
(道警生活安全部・徳田一志保安課長)「池上様にご不便・ご負担をおかけしたことに対し、おわび申し上げます」
砂川市のハンター・池上治男さんは2018年、ヒグマ駆除のため発砲した際、周辺の民家に銃弾が当たる恐れがあったことを理由に猟銃の所持許可が取り消されました。
その後、池上さんは処分の取り消しを求め提訴。2026年3月の最高裁判決では二審の判決が破棄され、池上さんへの処分を取り消す判断が確定しました。
この判決を受けて北海道公安委員会が先ほど、池上さんに謝罪し猟銃を返還しました。
(池上治男さん)「正しいことをやってきたという思いを持っていたので、7年間は長かったが有意義だったという見方もできる。全国のハンターに対する見方も変わってきたんじゃないかなと思っています」
猟銃を失ってからおよそ7年、池上さんの手にようやく猟銃が戻りました。