〈生成AIで同級生を裸に〉「性的ディープフェイク」被害が過去最多、懸念される低年齢化「なかには小学生も」

生成AIなどでわいせつな偽画像を作成する「性的ディープフェイク」問題。警察庁によれば、18歳未満からの被害相談が今年1~9月の間で79件あり、そのほとんどが同じ学校の児童や生徒が関与していたと発表。
【画像】全国で初めて生成AI作成画像所持で児童ポルノ禁止法違反で立件された元小学校教員

加害者も被害者も同じ児童や生徒であるという衝撃の事実だが、79件の内訳は中学生からが最多の41件で、高校生は25件、さらに小学生が4件だった。実際にこれらの事案の相談を受ける弁護士によれば、スマホと児童や保護者らを巡る現代の課題が浮上した。
学校行事のアルバムに載っていた同級生の写真を生成AIで性的な画像に加工
昨今の事件で「性的ディープフェイク」問題が最も注目されたのは今年3月に逮捕・起訴された名古屋市の元小学校教員・水藤翔太被告(34)など現役教師の盗撮グループ事件だった。
なかでも水藤被告が所持していた画像にはAIのサイトで作成した児童の裸もあり、生成AI作成画像所持で児童ポルノ禁止法違反として立件されるのは全国初だった。
これまで明るみになっていたのは、加害者は成人であり、被害者は児童や生徒という構図だった。しかし、今回の警察庁の発表で被害者と加害者のどちらも生徒や児童というケースも増えている状況が明らかになった。社会部記者は言う。
「警察庁は注意喚起のために事例を公表しましたが、ある加害側の男子中学生は同級生の女子生徒がSNSに投稿した画像を生成AIで裸の画像に加工し、他の同級生に販売していたようです。
また、別の事例の男子中学生らは学校のタブレット端末から、行事のアルバムに載っていた同級生の女子生徒の写真を生成AIで性的な画像に加工。複数の同級生にグループチャットで拡散したとして補導されています」
拡散が拡散を生み…名誉毀損で補導される事例もある
学校や教育現場に関連した事件を扱うレイ法律事務所の髙橋和典弁護士によれば、生徒や児童らによる性的ディープフェイク事件の特徴は「友だちに拡散する傾向にある」ことだ。
「だいたいは加害側が男子生徒で女子生徒が被害者であるケースがほとんどですが、男子生徒が同級生や学校の女子生徒のInstagramやTikTokの写真を生成AIで裸にしたり、アダルトな動画に顔を挿げ替えたりして男子生徒同士のLINEグループに拡散します。
そのグループから他のグループにさらに拡散され、その画像がXなどに投稿されてしまうケースもありました」
こういった事案は「月に1、2件は相談がきて、ここ2年ほどで約30件の相談を受けた」という。さらに特徴として「公立校や私立校や学校の知的レベルに問わず起こる事案」なのだとか。
「性的ディープフェイクは外的痛みが伴わない被害であるため、知的レベルの高い生徒や児童であってもその被害の共感性に欠けるんですね。かつて名門私立校などに通う生徒同士による相談事案もありましたが、親御さんも『まさかうちの子がそんなことをするはずがない』という誤認をしていることも多いのです。
しかし性的ディープフェイク事件による名誉毀損で補導される事例もあるので、生徒や保護者のネットリテラシーの見直しが急務であると言えます」(前同)
保護者の認識の甘さについて歯痒さを感じる教師も
こうした性的ディープフェイク問題を教師たちはどう対処しているのか。
都内の公立中学の女性教諭によると「基本的にスマホは学校に持ち込み禁止としているため、その問題に学校が関わることはないが、指導せざるを得ない状況に見舞われることもある」という。
「実は本校でも中学1年生の女子生徒が校内にスマホを持参し、職員の目の届きにくいトイレで記念撮影してInstagramのストーリーに投稿するという事案が起きました。別生徒が申告してきたことで発覚しました。
私は躊躇いながらも『あなたたちの顔にAIで他人の裸の体をくっつけられネットに挙げられる可能性もある』ことを指導しました。女子生徒に裸という言葉を使うのは勇気がいりましたが、気軽にSNSに写真を投稿するという行為がどれだけ危険か具体性をもって話さないと伝わらないと思ったからです」(前同)
女性教諭は生徒に指導したその日に保護者にも連絡を入れたが、保護者の認識の甘さについても歯痒さを感じたそうだ。
「その保護者は『放課後であればストーリーに投稿しても問題ない』という認識でいたことに愕然としました。学校であれ、放課後であれネットに画像があがることが生成AIの素材になり得るわけで、未成年のネットの画像投稿は十分に気をつけなければいけないということを伝えました。家庭ごとに反応の違いこそあれ『それは知らなかった』と感謝されました」
前出の髙橋弁護士によれば「子どもにスマホを持たせた段階で、親子で画像の取り扱いにおける配慮について話し合うべき」と言う。
「男子高校生くらいにもなると彼女との性行為を、相手女性に同意もなく無断で撮っているケースもある。それらを同級生のLINEグループに拡散する場合もある。
画像にして共有した段階ですでにデジタルタトゥーです。教育現場はもちろん家庭でも性的ディープフェイク問題や画像の取り扱いについて話し合う必要があると思います」
警察庁によると、性的ディープフェイクによる名誉毀損やわいせつ電磁的記録媒体陳列などの疑いで、今年1月から9月にかけて少年6人が補導されたという。
性的画像の公開はもちろん生成AIで加工するという行為やそれらの公開は、被害者に消えない傷を残す許されない行為だ。AI利用の道徳教育の改革急務が求められている。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

「日本版DBS」のマーク公表 性犯罪歴確認の事業者表示

こども家庭庁は25日、子どもと接する仕事に就く人の性犯罪歴を確認する「日本版DBS」に取り組む事業者が掲示できるマーク「こまもろう」を公表した。大きな目をした「フクロウ」をモチーフに「子を守ろう」を掛け合わせた。教育や保育の現場で活用してもらい、「社会全体で子どもを性暴力から守る」という制度の理念を広く共有するのが目的。制度は2026年12月25日に始まる。
性犯罪歴の確認と安全確保措置を義務付けられる学校や認可保育所、幼稚園などの法定事業者用と、国の「認定制」の対象となる民間事業者用の計2種類のマークを用意。マークを掲示することで、保護者らの信頼が得られる効果も期待される。

茨城・城里町の養鶏場、「9羽の鶏がまとまって死んでいる」…鳥インフルの感染確認、97万羽の殺処分を開始

茨城県は25日、同県城里町の養鶏場で、採卵鶏から高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5亜型)が検出されたと発表した。県はこの養鶏場で飼育されていた約97万羽の殺処分を始めた。農林水産省によると、養鶏場で感染が確認されたのは今季10例目で関東地方では初めて。
県によると、この養鶏場から24日午前10時頃、「鶏がまとまって死んでいる」と連絡があった。県が10羽を簡易検査したところ、すべて陽性で、遺伝子検査の結果、25日朝に感染が確認された。

24年の羽田衝突事故、運輸安全委が異例の2回目経過報告

[東京 25日 ロイター] – 東京・羽田空港で2024年1月に起きた海上保安庁と日本航空(JAL)の機体衝突事故の原因を調べている運輸安全委員会は25日、2回目となる経過報告を公表し、海保機機長の労務管理や疲労などを分析対象に追加したと明らかにした。
運輸安全委員会が発足した2008年以降、事故調査を巡って2回目の経過報告を出すのは今回が初めて。海保機の搭乗員6人のうち5人が死亡したことや、衝突した両機とも大破して証拠が少ないこと、エアバスなど外国の機体メーカーが関わっていることなどで調査が長引いているという。
運輸安全委員会は24年12月に1回目の経過報告を発表。その後、夜間に乗務することもあった海保機機長の疲労度合いや労務管理、機長が事故発生前30日以内に同型機に乗務していなかったこと、事故を再現して視認性の検証実験を行ったことなどを分析対象に加えた。最終報告の公表時期は未定。
海保機とJAL機の衝突は24年1月2日夕方に発生。前日に地震が発生した能登近くの新潟航空基地へ救援物資を運ぶため羽田空港の滑走路上で離陸を待っていた海保機に、着陸したJAL機が衝突した。

赤字経営の病院に朗報?──「診療報酬」12年ぶりプラス改定 “1%で5000億”財源は? 専門家「このまま上げり続ければ…」

経営が厳しい医療機関から、物価高への対応や賃上げのために大幅な引き上げを求める声が上がっていた診療報酬。2年に1度の改定で今回、12年ぶりのプラスで決着しました。病院側からは期待する声が上がりますが、国民負担への影響はないのでしょうか?
藤井貴彦キャスター
「24日、政府は来年度の診療報酬改定について、全体を2.22%引き上げることを決めました」
小栗泉・日本テレビ報道局特別解説委員
「診療報酬の引き上げで病院はどう変わるのか、そして医療を受ける私たちの負担は増えるのでしょうか?」
「診療報酬は保険料・税金・自己負担で賄われていて、病院やクリニックなどが診察・治療の対価として受け取るものです。医師や看護師の人件費などにあたる『本体』と、薬の値段など『薬価』で構成されていて、2年に1度改定されます」
「この診療報酬をめぐっては、経営が厳しい医療機関から物価高への対応や賃上げのために大幅な引き上げを求める声が上がっていて、今回は12年ぶりにプラス改定で決着しました」
「これを受けて日本医師会の松本会長は24日、会見で『非常に前向きにとらえている』と話しています」
藤井キャスター
「こうなると医療現場の環境が良くなることを期待したいのですが、どうでしょうか?」
小栗委員
「実際にそれが期待されている病院もあります。赤字経営となっている東京科学大学病院を今年10月に取材した時の映像があります。建物の至る所が壊れたままになっていたり、血管の撮影などができる機械を耐用年数10年を超えても使用したりしているといいます」
「今回の改定について同病院の藤井靖久病院長は、『老朽化した医療機器や設備についても、緊急度や安全の観点から計画的に更新していく道筋が見え始めた』と話しています」
小栗委員
「ただ昨年度、病院の約7割が赤字だった一方で、クリニックは約6割が黒字でした。医療機関の規模や形態によって収入状況も違います」
「このため今年11月には、保険料を納める側の健保連なども『診療報酬にメリハリをつけるべきだ』といった要望を厚労省に出していました」
「今回の改定では、診療報酬のうち物価対応分・入院時の食費・光熱水費などは、クリニックや薬局などよりも病院への配分が高くなっています」
藤井キャスター
「医療機関は私たちにとって必要なものですし、もっと増やしてほしいなという気持ちもある一方で、私たちの負担に影響があるのかは気になるところですね」
小栗委員
「診療報酬は1%引き上げるごとに5000億円の財源が必要だとされています」
「(財源は)今回の改定では少なくとも1兆円以上となりそうですが、厚労省は賃上げによって働く人の給料が上がっていて、保険料全体としては増加しているので、実質的に国民の負担率は上げない形で財源を確保できるとしています」
「ただ、日本総研の西沢和彦理事は次のように話しています」
西沢理事
「このまま診療報酬が上がり続ければ、いずれ私たちの負担も上がると思う。特に若い働く世代の負担が増えてしまうので、どんどん診療報酬を上げればいいというものではない」
「在宅医療の整備によって入院日数を減らしたり、医療費を抑制したり、病院の人手不足の対策につなげたりするなど、医療全体の改革も必要なのではないか」
(12月24日『news zero』より)

深まる「自維連立政権」のジレンマ…大阪での両党対立は“治外法権”状態、国政でもすきま風吹く

自維連立政権の「ジレンマ」が肥大化している。来年1月の大阪・貝塚市長選(18日告示・25日投開票)を巡り、自民党大阪府連が新人の元市議の推薦を決定。すでに政治団体・大阪維新の会も新人を擁立し、自民と維新の全面対決が確定した。
「再選を目指す現職市長は前回、維新公認で初当選。しかし報酬2割カットの公約を実現できず、『身を切る改革』の方針に反したとして8月、維新から除名処分を受けた。対立候補として維新は元府議を立て、現職との激突に持ち込んだ直後、自民の邪魔が入った形です」(大阪府政関係者)
府連会長に就いたばかりの松川るい参院議員は「勝利を目指して自民党として応援する。国政での連立は関係ない」と強調し、闘志メラメラだ。
■国保逃れに、副首都構想…
そもそも維新の本拠地・大阪で自民府連は長年、維新と激しく対立。府議会で維新の「国保逃れ」疑惑を追及したのも自民府議だ。維新が推進する看板政策の大阪・副首都構想にも、自民府連は難色を示し、国政での連立合意後も大阪での対立は収まるどころか、過熱の一途。まるで制御が利かず「治外法権」状態である。
国政に目を移しても、維新が「改革のセンターピン」に掲げる衆院の定数削減を巡り、自民との間に「すきま風」が吹く。そんな中、自民の古屋選対委員長が、仮に来年の通常国会で定数削減法案が成立しても「次の衆院選を新たな定数で実施するのは難しい」との見解を示した。
自民党内では、新区割り決定まで時の首相の「専権事項」とされる衆院解散権の行使に制限を負わせず「高市総理にフリーハンドを与える発言」と解釈されているが、こんな見方もある。
「定数削減がまとまらないうちの解散もあり得る。その場合、維新との選挙区調整は下火のまま、選挙戦に突入するでしょう。自民が大勝して単独過半数を回復すれば維新は用済み。連立解消で、党内でも反発の強い定数削減は雲散霧消です」(自民党関係者)
自民が単独過半数を得るには、大阪のテコ入れは不可欠だ。前回は候補を擁立した府内15の小選挙区で全敗。少数与党に陥った苦境から脱するには、大阪の失地奪回が近道ではある。そのため、今後も府連の意向を無視するわけにもいかない。つまり治外法権はますます顕在化し、連立維持の「アキレス腱」となりかねないのだ。
しょせん自民と維新の連立は野合の数合わせ。深まる矛盾は当然の帰結である。
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維新の国保逃れ疑惑に関しては、【もっと読む】【さらに読む】でも詳しく報じている。

愛子さまの国際親善公務が前年比6倍に、“天皇の直系として”卓越した外交力ににじむ母への愛

12月17日、茶色のジャケットにロングブーツを合わせた全身ブラウンのコーディネートに身を包んだ愛子さまが現れたのは埼玉県越谷市の埼玉鴨場。16か国の駐日大使を相手に鴨場接待に臨まれた。
「鴨場接待とは、皇室の方々が日本伝統の鴨猟を紹介しつつ、賓客をおもてなしする冬の伝統行事です。鴨場の池に飛来する野生のカモを傷つけずに捕獲する鴨猟を行った後、印をつけて放鳥するもので、過去には天皇陛下や雅子さま、子さんや佳子さまも経験されています」(皇室担当記者、以下同)
国際親善に関わる公務に合計で13回臨まれた
愛子さまは、冷たい空気を感じさせない和やかな面持ちで接待役を務められた。
「午前10時前に会場に到着すると、大使一人ひとりに“お会いできてうれしいです”と英語で挨拶をなさいました。その後、鴨猟を体験されたのですが、放鳥の際にカモが地面に横たわって動かなくなってしまうハプニングが。なかなか飛び立とうとしないカモに、心配された愛子さまは職員に“大丈夫ですか?”と声をかけ、横たわるカモの羽を時折そっと撫でられました。そのしぐさには愛子さまの優しさがあふれていました」
おひとりでの鴨場接待は愛子さまにとって初めて。それでも抜群の安定感で接待役を務めることができたのは1年を通して磨かれた外交力があったからだろう。
「2025年、愛子さまは国際親善に関わる公務に合計で13回臨まれました。2月は佳子さまとの鴨場接待、11月はラオスご訪問など、外交にまつわる初めての公務も多数経験される1年となりました」
ラオスには5日間滞在され、国家主席への表敬訪問や晩さん会に出席されたほか、現地の学校や小児病棟などを視察された。現地での愛子さまのお振る舞いについて、象徴天皇制に詳しい名古屋大学大学院人文学研究科の河西秀哉准教授はこう振り返る。
「愛子さまのまじめなご性格が随所に見られました。事前に多くのことを勉強され、晩さん会の挨拶も直前まで見直し、修正されていたそうです。現地の方々が天皇陛下の娘を迎えるにあたってさまざまな準備を重ねたことを理解し、相手側がどのようなことを自分に求めているかを意識したうえで、期待に応えようと努力されていたことが端々から伝わりました」
日本赤十字社の勤務との両立は当たり前ではない
特に晩さん会のおことばからは両陛下譲りの外交力がうかがえ、印象的だったという。
「愛子さまは晩さん会でのご挨拶にラオス語を交えていらっしゃいました。これは天皇陛下が各国を訪問し、おことばを述べられる際に必ず取り入れている手法です。さらに、愛子さまは用意した原稿を、ただ読み上げるのではなく、ラオス語の部分などは暗記されていたのです。ここに相手国への思いやりや高い外交力を感じましたし、国際派でいらっしゃるご両親の影響が見てとれました」(河西准教授)
鴨場接待やラオス訪問のご様子は大々的に報じられ、注目を集めた。その一方で、’25年の愛子さまは国民の目には留まりづらい場面でも卓越した外交力を発揮していた。
「各国の要人の来日に当たって御所で開かれた晩さん会や昼食会、お茶会の席にご両親とご一緒に合計で10回出席されたのです。愛子さまは学習院高等科のころから、お茶会や晩さん会終了後の懇談の場に顔を出し、ご両親と賓客との会話に加わられていました。学習院大学を卒業した2024年からは、そうした場へ正式に出席されるようになったのです」(前出・皇室担当記者、以下同)
ただ、2024年に海外の賓客を招いた席に愛子さまが立ち会われた回数は2回。それと比較すると今年は6倍以上と、飛躍的な増加を見せた。愛子さまが高い外交力をお持ちとはいえ、こうした席への立ち会いは誰にでもできることではないという。
「お茶会や昼食会では、賓客に失礼のないもてなしを行うだけでなく、会話の内容や所作にまで心を配り、相手国への深い敬意を示すことが求められます。そのためには、事前に相手国の歴史や文化について学んでおく必要があります。日本赤十字社での勤務と内親王としての公務を両立されている愛子さまにとって、準備の時間を確保することは容易ではありません。さらに、お茶会や昼食会は両国の友好関係にも影響を及ぼしかねない重要な場であることから、両陛下や皇太子が出席されることが多いのです。公務を担い始めて間もない愛子さまが、これほどの回数、ご出席されていることは、当たり前のことではありません」
愛子さまが出席されることは強力な外交
それでも愛子さまが各国の賓客を招いた席に積極的に出席される理由を前出の河西准教授は2つ挙げる。
「1つは雅子さまをサポートするという側面があると思います。雅子さまは2004年に適応障害を公表されており、ご体調はいまだ万全とは言いきれません。一方で、雅子さまは外交官として活躍された方。海外公式訪問や各国の要人をもてなす場で成果を発揮することは自信やモチベーションにつながるはずです。愛子さまは雅子さまが国際親善の場で気兼ねなく活躍できるようお支えしたいというお気持ちで同席されているのでは」
もう1つの理由は相手国との友好を最大限に考えられているからだという。
「以前まで海外の賓客を招いた席には主に両陛下、時折、皇太子夫妻が出席することが通例でした。しかし今は皇太子がおらず、それに値する皇嗣職の秋篠宮さまは今の天皇陛下の直系ではありません。秋篠宮ご夫妻がこうした場に出席されることもありますが、それに加えて陛下の直系である愛子さまが出席されることは強力な外交となるのです。天皇のひとり娘がおもてなしをされることは、賓客に対し“あなたたちを重視しています”という強いメッセージになります」(河西准教授)
国際親善の最前線に立ち続ける愛子さまの心中には、世界各国との友好を願う思いと母である雅子さまへの深い愛が息づいている─。
河西秀哉 名古屋大学大学院人文学研究科准教授。象徴天皇制を専門とし、『近代天皇制から象徴天皇制へ―「象徴」への道程』など著書多数

都内アミューズメントカジノ6割が違法営業。「ウェブコイン」換金ルートが風営法違反の核心。パチンコとの扱いの違いは?

12月19日、東京都内のアミューズメントカジノ80店舗に対する警視庁の一斉立ち入り調査が実施され、6割の店舗で風営法違反が確認された。これを受け、カジノゲームを「単なる遊び」として提供する営業形態の適法性が改めて問われている。パチンコ店での三店方式による事実上の換金が黙認される一方で、アミューズメントカジノが取り締まりの対象となる法的根拠とは何か。専門家に聞いた。◆アミューズメントカジノ店舗数は3年で3倍以上に増加アミューズメントカジノとは、ポーカーやルーレットなどの遊技を提供する店舗で、風営法上はゲームセンターなどと同じ「5号営業」に分類される。80店舗に対する警視庁の一斉立ち入り調査の結果、6割にあたる48店舗で、ゲームの結果に応じたチップの景品交換や、チップの店外持ち出しといった風営法規定への違反が確認された。また、店舗間で共通して使える「ウェブコイン」と呼ばれるポイントの導入状況についても調査が行われ、8割を超える69店舗での導入が確認された。東京都内のアミューズメントカジノは、令和3年の約60店舗から現在は約200店舗へと3倍以上に増加している。国際大会の開催などでポーカー人気が世界的に高まる中、国内の繁華街でも同様の傾向が見られる。◆「ウェブコイン」の換金性が風営法違反の核心アディーレ弁護士事務所の南澤毅吾弁護士によれば、今回の立ち入り調査で問題となっているのは、5号営業の核心である「ギャンブル性」だという。「風営法23条では、ギャンブル性の高い遊技を禁止するため、5号営業において『遊技の結果に応じて、客に物品その他の財産上の利益を提供すること』が禁止されています」今回問題視されているのは、アミューズメントカジノでの勝ち額を「ウェブコイン」として貯めることができ、それが店舗外で換金されている可能性があるという点だ。これがギャンブル性を生じさせる原因となり、風営法23条違反の疑いが持たれている。「ウェブコインは、ポーカーの勝ち額を『貯めておく』仕組みということで、ゲームセンターのメダルゲームにおけるメダルに類似しています。単に店舗内のポイントとして貯めておけるものであれば、法律上のリスクは低いですが、決定的な違いとして、異なる店舗間で共通のウェブコインが使われており、ウェブコインが店舗外に持ち出せてしまう仕組みとなっていました。ゲームセンターではメダルを換金することは当然認められていませんし、クレーンゲームも、警察庁の通達によって例外として認められているに過ぎません」

果樹園に来る野生動物を調べたら… カメラの前に思わぬ希少種 愛媛

愛媛大の徳岡良則助教(植物生態学)らの研究グループは、松山市郊外の山間部に赤外線センサーカメラを置いて野生動物の生態を調べた。観光名所・道後温泉から北東約4キロのかんきつ園地。50日間で計19種の動物を299回撮影できた。生物多様性の保全にも役立つ情報となりそうだが、どんな動物が多かったのか。思わぬ希少種もカメラの前にやって来た――。
研究グループは2024年2月1日から3月22日まで、松山市下伊台(しもいだい)町の愛媛県果樹研究センターの園地内4カ所に赤外線センサーカメラを置いた。うち2台は地上110~120センチの生け垣の上、2台は生け垣沿いの地上15センチに固定し、動物の体温をセンサーで検知するよう待ち受けて撮影を続けた。
カメラの設置日と撤去日は半日と換算し、計50日間で撮影できたのは写真に掲げた19種。回数では①ニホンノウサギ82回②ヒヨドリ60回③メジロ48回――が上位「御三家」。イノシシ、シロハラ(ツグミ科の鳥)、ツグミ、キジバト、タヌキも10回以上で続いた。
ニホンザルやヒヨドリ、メジロの写真では、地面に落ちたかんきつを採食する様子も。生け垣そばの草地では、愛媛県レッドデータブックで絶滅危惧2類(絶滅の危険が増大している種)に指定されているビンズイ(セキレイ科)が2回撮影された。山地の明るい林、木がまばらにある草原などで繁殖し、冬は暖地の松林に多い鳥。徳岡助教は「かんきつ園地が生物多様性の保全に資する可能性が示された」とみる。
哺乳類では、ホンドギツネを含め愛媛県内に生息する一般的な種が広く確認された。徳岡助教らの研究室は「地域の自然の歴史的変化を読み解き、資源管理に生かす」ことを目標に掲げる。園地がどのような野生動物に住みかを提供し、どのような役割を果たしているか。十分な検証に向け、愛媛県南予地域でも本格的な調査を複数年で行うことを検討している。
これらの結果は愛大社会共創学部の最新研究紀要に発表した。【松倉展人】

維新の社保改革は「道半ば」、予算案への反映は限定的…「自民の厚労族議員に阻まれた」との見方も

日本維新の会は連立政権合意書に明記された社会保障改革を目指し、自民党と協議を重ねてきたが、2026年度予算案への反映は小幅にとどまった。維新は「改革は道半ば」として、社会保障給付の見直しや社会保険料の削減などを引き続き求めていく構えだ。
「単年度でいきなり目標を達成することは難しい」
維新の斎藤政調会長は24日、政府の診療報酬改定作業の決着を受け、党が掲げる社会保障改革の現状に関し、記者団にこう述べた。
維新は年々増大する社会保障関係費の抑制を図ろうと、「国民医療費の年4兆円削減、現役世代1人あたりの社会保険料を年6万円引き下げる」と掲げており、野党時代の3月から自民と協議を続けてきた。
中でも、市販薬と成分や効果が似る「OTC類似薬」の保険適用除外を強く訴えた。社会保険からOTC類似薬への支出を止めることで、国民の社会保険料負担の軽減につながるとの考えからだ。7月の参院選でも公約の柱に据え、約7000品目全てで保険適用除外を主張した。
一方、自民は「患者の負担増につながる」などとして難色を示し、両党の実務者協議では結論が出なかった。維新内には「自民の厚生労働族議員に阻まれた」と見る向きもある。
最終的に両党政調会長が19日、政治決着の形で合意を図った。OTC類似薬のうち、湿布薬や胃腸薬など約1100品目について、保険適用は維持した上で、薬剤価格の4分の1の追加負担を患者に求める。ジェネリック医薬品(後発薬)のある先発薬の自己負担引き上げでも一致し、医療費の削減効果は全体で約1880億円が見込まれる。
維新は診療報酬を議論する「中央社会保険医療協議会」の改革も要望。骨子に関して、来年3月までに合意すると連立合意書に盛り込まれたが、検討はこれからだ。
維新中堅は「与党として主張したから実現したものもある」と成果を強調するが、自民内では「維新の提案自体にはそもそも無理がある」との声も漏れる。