1966年の一家4人殺害事件で死刑判決を受け再審無罪になった袴田巌さん(89)を、地元・浜松市で支援してきた市民団体が「浜松 冤罪(えんざい)と死刑をなくす市民の会」と名前を変えて活動することになった。同市内で13日に初会合を開き、今後も再審請求事件の支援や死刑廃止などを求めていくことを確認した。
旧「浜松 袴田巌さんを救う市民の会」は2009年以降、定期的に支援集会を開くなどしてきた。無罪を受けた新たな団体でも、大学推薦入試調査書改ざん・贈収賄事件での旧天竜林業高校の元校長による再審請求をはじめとする再審請求事件の支援や、死刑制度廃止の活動を続けていく。浜松市などの市民ら約50人の会員がいる。
初会合では、10月末にイタリア・ローマでの国際会議で死刑廃止を訴えた袴田さんの姉秀子さん(92)に同行した、福岡市で1947年に起きた2人殺害事件で無実を訴えながら死刑執行された男性の支援に当たる熊本県の僧侶が同じ会議でスピーチする動画が流された。新団体でも共同代表を務める寺沢暢紘さん(80)は「各地の再審事件支援活動とも連携し、人権を尊重する活動を続けていく」と話している。【照山哲史】
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自衛官の給与引き上げを1年前倒し、27年度に改定へ…1950年の「警察予備隊」発足時からほとんど見直されておらず
政府は自衛官の給与を早期に引き上げるため、基本給の基準を定める俸給表の改定を1年前倒しし、2027年度に行う方針を固めた。高市首相が22日、自衛官の処遇改善に関する関係閣僚会議で表明する。自衛官は定員割れが続いており、なり手の確保や離職の防止につなげたい考えだ。
複数の政府・与党関係者が明らかにした。昨年12月、当時の石破内閣が28年度に俸給表を改定すると決めていた。高市首相は、国家安全保障戦略など安保3文書を26年中に改定する方針を表明しており、新文書の対象期間が始まる27年度に俸給表の改定時期をそろえる必要があると判断した。
現在の俸給表は、警察官など公安職の俸給表をベースに超過勤務分として約10%を加算している。1950年の警察予備隊(自衛隊の前身)発足時からほとんど見直されておらず、本格的な改定は初めてとなる。
全自衛官を対象に行った勤務実態調査をもとに、24時間態勢が求められる勤務状況や、危険を伴う特殊性を踏まえた給与体系を作る。諸外国の軍の給与制度も調べ、防衛省内に設けた有識者会議で議論する。
自衛官の定員割れは常態化しており、現在の実数を定員(24万7154人)で割った充足率は、2020年度末の94・1%から、24年度末は89・1%に低下した。転職希望者も増えており、23年度の中途退職者は6258人に上っている。
家計を助けるどころかJAが得するだけ…高市政権の「おこめ券」が税金4000億円のムダ遣いに終わる理由
わたしたちの主食である、コメの価格の上昇に歯止めがかからない。物価対策を重視する高市政権は、消費者支援策の一つに“おこめ券”を発行する方針という。政府の狙いは、おこめ券の配布で家計がコメを買いやすくし、生活費の負担を軽減することだろう。
実際のおこめ券の扱いは、自治体に委ねられている。大阪府交野市や東京都中野区などは、おこめ券配布のコストなどを理由に発行を見送った。「実際の業務は自治体に丸投げ」との指摘もある。また、「鈴木憲和農相の政策実行に逆風が吹いた」との見方も多いようだ。
確かに、おこめ券の発行が行われる地域で、一時的に、コメが買いやすくなったと感じる人は増えるだろう。ただ、おこめ券は使ってしまうとそれで終わり。長い目で見た効果は期待しづらい。
むしろ、複雑な流通経路の効率化で、コメの価格を安定的に引き下げる取り組みのほうが重要との指摘は以前からあった。今回の高市政権の政策では、そうした施策は見られない。政権に、どれだけ本気で物価高を抑える意識があるのか、疑問視する専門家もいる。
政府は、長い目で見て、コメの供給制約を緩和するため、より効率的な収穫を可能にする農機具の購入を奨励するなどの方策を取ることも検討すべきだ。
いずれにしても、一時しのぎの政策に多額のコストをかけるのは、効率的な政策運営とは言えない。今後、政府は、本気で物価上昇に歯止めをかけることを考えてほしいものだ。
近年、わが国のコメの販売価格は一貫して上昇傾向にある。2025年6月中旬から7月下旬にかけて、小泉進次郎前農相の備蓄米放出拡大策で、ブレンド米の流通割合が過半数を占めるまでになった場面はあったものの、その効果は一時的にとどまっている。
当時の小泉農相は、備蓄米の放出方法を一般競争入札から、随意契約に切り替えた。それにより、コメの供給量は一時的に増加した。一時、5キロ当たり3500円台までコメの価格は下落した。
ただ、その効果は長続きしなかった。その後、コメの販売価格は再度、上昇が鮮明化した。12月上旬の時点でも、依然として上昇基調にある。農林水産省のデータによると、12月1日から7日の週、全国平均の販売価格は5キロ当たり4321円だった。高市政権が発足した週と比較すると2.6%ほど高い。
同じ週、銘柄米は4469円、ブレンド米(備蓄米などをブレンドしたコメ)は3969円だった。いずれも上昇傾向を辿っている。新米に関して、5キロ当たり5000円台で販売されているブランドも多い。
スーパーの担当者と話をすると「仕入れの価格は下がっていない。小売価格を引き下げることはかなり難しい」との声を耳にする。一部では、価格が高すぎ、相場調整リスクを警戒する業者もいるが、今のところ価格調整は実現していない。
コメ価格上昇の要因の一つは、わが国のコメ流通市場の不効率性にある。5次にわたる重層的な卸売業者の存在をはじめ、わが国のコメ流通構造は複雑、非効率的だ。それに対して、高市政権は市場構造を抜本的に改革する姿勢を示していない。
高市政権はコメの増産にあまり積極的には見えない。農林水産省は、本年のコメの生産量の増加を反映し、2026年のコメ生産目安を711万トンに設定した。本年の見込み量(748万トン)を下回る。そうした事態を「事実上の減反再開」と指摘する農業政策の専門家は多い。高市政権は、放出済みの備蓄米59万トンを買い戻す方針でもあるようだ。
供給制約が残る中、仕方なく価格上昇を受け入れる消費者は増えているようだ。家計調査による購入数量の推移を見ると、コメの需要が急減する状況にはなっていない。今年の新米発売開始時期の購入数量は、昨年よりも多かった。「多少高くてもいいから美味しいコメを食べたい」という意識は高まり、価格の追加的上昇を受け入れる消費者は増加傾向と考えられる。
高市政権は補正予算で、地方公共団体に対する「重点支援地方交付金」を追加し、4000億円を食料品の価格高騰に対応する特別枠とした。交付金を受領した地方自治体は地域の実情に照らし、おこめ券の発行と配布などの給付策を実行する。
おこめ券を発行するか否かの意思決定権は自治体にある。想定される効果として、家計がおこめ券(コメ購入補助金)を手にすれば、一時的にコメの購入負担は減るはずだ。
ただ、影響の度合いは地域ごとにばらつくと予想される。配布を決定した自治体は、自ら券を調達し、利用可能な店舗も指定するなどして住民に届けなければならない。一連の業務を外注する方法もある。
いずれの場合も、自治体のコスト、業務負担は大きく配布時期もばらつくだろう。スピードを重視し、おこめ券を発行しないと表明する自治体もある。
おこめ券配布に関して、「政府はJA全農を優遇している」との批判も増えた。おこめ券は、主に贈答用を目的に全国農業協同組合連合会(JA全農)と、全国米穀販売事業共済協同組合(全米販、卸売業者の協同組合)が発行する。現在、1枚500円で販売し、購入者は440円分のおこめを購入できる。差額の60円は発行元の利益や事務コストに充てられる。
JA全農は批判に配慮して、必要経費だけを加算し、利益分は上乗せしないと公表した。転売も禁止し、有効期限を超えた未使用券に相当する金額は、自治体に返還する方針だ。
それにしても、初期の段階で批判が増えた影響は大きいだろう。発行しても、おこめ券の利用が増えない恐れがある。経済政策が成果を上げるためには、国民が政策に納得することが欠かせない。その点で鈴木農相の肝煎り政策は躓いたとの指摘は多い。
政府が物価対策としておこめ券を活用し、実際に自治体が住民に配布を開始すると、発行元であるJA全農、全米販の価格決定力がこれまで以上に高まる恐れもある。おこめ券の配布で需要が上振れする展開を見越し、在庫を出し惜しみする業者も増えるのではないか。それは、コメの流通経路の改革に逆行するだろう。
コメの価格高騰は、わが国経済における供給制約の深刻化と、それによる物価上昇の一因を表している。根本的な解消には、政府が供給サイドの改革を実行し需要を満たすことが重要だ。
おこめ券などの給付措置は、根本的な物価高対策とは異なる。高市政権の物価対策が、本当の意味でインフレ進行の歯止めになるとは考えづらい。当面、国内のコメ販売価格は上昇し、物価に押し上げ圧力はかかりやすいだろう。
コメに関して、外部要因の影響も大きい。その一つは肥料価格の上昇だ。
ウクライナ戦争が勃発して以降、世界の肥料供給は不安定化し価格は上昇した。米国との対立が先鋭化し、わが国との関係も不安定化する中、中国は尿素系肥料などの輸出を停止した。中国は輸出規制によって世界の肥料、そして食料の供給不安をあおろうとしているとの指摘が多い。
円安も、輸入する肥料、その原材料価格の上振れにつながる。物価上昇により、トラクターやコンバインといった農機具も値上がりした。コメの生産者は、コスト増加分の新米などへの価格転嫁を急ぐだろう。
主食であるお米に代わって、パンや麺類の購入を増やす消費者は増えているものの、コメの需要が明確に減少するには至っていない。コメの需要が供給を上回る状況は簡単に変化しないだろう。
少なくとも、2026年の新米の生育状況、収穫量が明らかになるまでコメの価格は上昇、あるいは高止まりする可能性は高い。仮に、2026年の新米の生産が政府の予想を上回ると、コメの価格は幾分か落ち着くことが期待できるかもしれない。
コメの価格上昇は、わが国の消費者物価の上振れ要因になり、日本銀行の金融政策に影響する。おこめ券の配布で一時的に家計の負担が部分的に軽減されることがあったとしても、高市政権の物価対策がわたしたちの暮らしの改善につながるのは難しそうだ。
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(多摩大学特別招聘教授 真壁 昭夫)
手足がしびれ・ふらつき歩く「ゾンビたばこ」蔓延警戒、若者摘発相次ぐ…依存性高く死亡リスクも
乱用者の異様な動きから「ゾンビたばこ」と呼ばれる指定薬物「エトミデート」の蔓延(まんえん)が懸念されている。今年5月に規制が開始されて以降、沖縄県を中心に各地で若者らの摘発が相次ぎ、同県では密売組織のトップ、大分県では密輸グループが逮捕された。依存性が高く、過剰摂取で死亡するリスクもあるとされ、捜査当局は警戒を強めている。(横山潤、山口覚智)
「記憶が飛ぶ」
「吸い過ぎると何も考えられなくなり、記憶が飛んでしまう」。エトミデートを所持したとして、医薬品医療機器法違反で9月に起訴された沖縄県うるま市の男(24)は調べに対し、こう供述していた。
11月19日に那覇地裁沖縄支部であった男の公判で、検察側が読み上げた供述調書などによると、男は今年4~5月頃に初めて使用。「ふわふわして心地よい」と感じたという。その後、過剰摂取するようになり、SNSで密売人を探し、繰り返し購入。起訴された分のエトミデートを含む液体(リキッド)約0・3グラムの代金は2万5000円だったという。
リキッド状で販売され、電子たばこで吸引されるエトミデート。沖縄県警は今年2月、職務質問、所持品検査した人物から初めて押収し、その存在を確認した。その後に発生した交通事故や暴行事件で、関係者の使用が相次いで判明したが、当時は直接取り締まる法律がなかった。事態を重く見た厚生労働省は今年5月、指定薬物として規制し、使用や所持、輸入などを原則禁止した。
同月以降、沖縄県警は医薬品医療機器法の所持や使用の容疑で10人(11月末時点)を摘発。都道府県別で最多で、うち9人が10歳代~20歳代を占め、中には高校生も含まれるという。逮捕者の話などから、県警は昨年秋頃から若者らの間で流通し始めたとみている。
1本1万5000円
沖縄での流通・密売への関与が疑われる組織に本格的な捜査のメスが入ったのは今年3月だった。
沖縄県浦添市内の閑静な住宅街にある一軒家。県警の捜査員が、違法薬物の密売事件に絡み捜索すると、部屋に無造作に置かれたカートリッジ約30本が見つかった。捜査関係者によると、その後の捜査で、カートリッジにはエトミデートを含む液体計約63グラムが入っていたことが確認された。
住人は、医薬品医療機器法違反(販売目的貯蔵)で11月に起訴された密売組織トップの被告(21)。組織は、匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)で、密売人最大約100人が所属していた。エトミデートなどの違法薬物を取り扱い、口コミやX(旧ツイッター)で客を募り、秘匿性が高い通信アプリ「シグナル」や「テレグラム」に誘導し、やりとりしていたという。
捜査関係者によると、密売価格はカートリッジ1本1万5000円~3万円程度。被告は逮捕前、高級車を乗り回し、派手な生活を送っていた。県警の調べに対し、組織のトップであることは認めているものの、それ以外はほとんど供述していないという。県警は県内で流通しているエトミデートの大半をこの組織が握り、違法薬物の密売で億単位の売り上げを得ていたとみている。
密輸グループも
エトミデートを巡っては、沖縄以外にも、東京や福岡、三重など各地で摘発されている。警察庁によると、規制開始以降、10月末までに摘発者は18人に上る。
九州厚生局麻薬取締部と大分県警は8~9月、インドから7月にエトミデートの粉末約100グラムを密輸したとして、中国籍の男3人(22~28歳)を医薬品医療機器法違反容疑で逮捕し、その後、起訴された。うち1人は大分地裁で今月19日に執行猶予付き有罪判決を受けた。
公判では、検察側は冒頭陳述で、3人は海外の薬品会社から約13万円で購入していたと主張している。捜査関係者は「事件は氷山の一角で全国各地に密輸されている可能性がある」と危機感を募らせる。
薬物犯罪に詳しい篠塚達雄・横浜薬科大客員教授は「エトミデートは依存性が高いため、摂取量が多くなって死亡するリスクもある。電子タバコで吸引できるので、抵抗感や警戒感が薄く、ファッション感覚などで安易に乱用する若者らの間で広がる可能性もある。啓発と取り締まりを強化すべきだ」と話している。
◆エトミデート=国内では未承認だが、海外では麻酔導入薬などとして使用されている医薬品成分。乱用すると手足がしびれて、ゾンビのようにふらついて歩くケースがあることなどから、「ゾンビたばこ」とも呼ばれる。電子たばこで吸引することが多い。
80代夫婦縛り1千万円強奪か 男ら逃走、静岡・長泉
22日午前1時ごろ、静岡県長泉町納米里の住宅兼店舗から「強盗に遭った」と110番があった。県警裾野署によると、少なくとも3人の男が押し入り、住人の80代夫婦をテープで緊縛。現金約1千万円を奪って逃走したとみて、強盗容疑で行方を追っている。
男らは20~30代とみられ、黒っぽい服装に目出し帽姿だった。夫婦にけがはなかった。
【天気】各地で気温急降下…冬の寒さが戻る 太平洋側で日中は冬晴れに
22日(月)各地で気温急降下、冬の寒さが戻るでしょう。
<22日(月)の天気>
日本付近は西高東低の冬型の気圧配置になっています。前日の暖かい空気から一転して、北風とともに冷たい空気が入ってきています。
日本海側では冷たい雨や雪が降り、北日本では平地でも雪が降っています。上空の寒気や湿った空気の影響で、関東や東海など太平洋側でも一部で雨が降っています。このあとも日本海側は午前中を中心に雨や雪が降りますが、次第に高気圧に覆われてくるため、午後はやむところが多いでしょう。
太平洋側では日中は冬晴れとなり、空気が乾燥する見込みです。全国的に午前中は北風が冷たく、午後もヒンヤリした冬の空気になるでしょう。前日との大きな寒暖差にお気をつけください。
<予想最高気温(前日差)>
北日本や日本海側では前日より10℃前後低くなる見込みです。朝より夜の方が気温が低くなりますので、服装選びに気をつけましょう。
札幌 0℃(-7)
仙台 7℃(-13)
新潟 7℃(-9)
東京 12℃(-6)
名古屋 13℃(-1)
大阪 11℃(-3)
鳥取 9℃(-9)
高知 16℃(-1)
福岡 14℃(-3)
<週間予報>
■大阪~那覇
23日(火)は日本海側も晴れますが、近畿では夕方から雨が降り出す見込みです。24日(水)クリスマスイブは広く雨になるでしょう。25日(木)クリスマスは次第に天気が回復しますが、夜は北風が強まる予想です。26日(金)~27日(土)は厳しい寒さで、山陰では雪が降りそうです。
■札幌~名古屋
23日(火)は晴れるところが多いですが、24日(水)~25日(木)は雨や風が強まって荒れた天気のクリスマスになりそうです。週末は強い寒気が流れ込み、北日本や北陸、長野でも雪が降り積もる見込みです。晴れる関東や東海も真冬の寒さになるでしょう。
「副首都」構想加速、でも大阪ありき?…福岡市やさいたま市など関心も 維新案に透けて見える「大阪都構想」
災害時に首都機能をバックアップする「副首都構想」に向けた動きが加速している。自民党と日本維新の会は来年の関連法案提出を目指しており、大阪府と大阪市は23日、大阪の「副首都」化を想定した国への要望をとりまとめる予定だ。福岡市など他都市も副首都に関心を持っており、「大阪ありき」のような動きをけん制する声もある。(大槻浩之、岡田優香)
大阪府の吉村洋文知事(維新代表)は今月15日、府庁で記者団に「政治・経済で首都機能をバックアップできるものを作り、ツインエンジンで日本の成長を引っ張る」と、副首都構想の必要性を改めて強調した。
副首都構想は維新が自民との連立協議で「絶対条件」に掲げ、連立政権の合意書に盛り込まれた。自維両党は11月に実務者協議をスタート。年内に論点の整理を終えて年明けにも法案づくりに着手し、来年5月頃の通常国会で法案提出を目指す。
府と大阪市は早くも副首都に向けて動いている。23日に開く副首都推進本部会議では、国への要望内容に国の出先機関が入る「副首都合同庁舎」の整備を盛り込むことも検討している。府庁西側にある府公館や旧職員会館を取り壊して庁舎を建設する案が浮上しており、府関係者によると、建設費は1000億円超との試算もある。府幹部は「大阪は独自の経済圏を抱え、国の出先機関も多い。(副首都として)大阪以上のポテンシャルを持っている地域はない」と自信を見せる。
副首都に関心を示す都市は、大阪以外にもある。
福岡市の高島宗一郎市長は10月の記者会見で「(東京と)同時被災のリスクが最も小さい大都市は福岡。首都のバックアップ機能として、まさに適地だ」と意欲を示した。さいたま市の清水勇人市長も同月、「副首都の定義によって判断をしていくことになるが、さいたま市は災害が非常に少ない。災害に絞れば、当然副首都としての役割を果たせる」と語った。
ただ、維新が独自にまとめた関連法案の骨子素案からは、副首都構想を機に、過去に2度の住民投票で否決された「大阪都構想」の実現につなげようとの狙いも透けて見える。
骨子素案では、副首都指定の要件として、大阪都構想のように政令市を廃止して東京23区と同じ特別区を設置することが盛り込まれた。特別区の設置は法律で、「政令市と隣接自治体を含む人口200万人以上の地域」が対象とされており、単独で手を挙げられるのは横浜、名古屋、大阪の3市のみとなる。
高島氏は今月7日放送の民放番組で、共演した吉村氏に「(副首都構想は)大阪のためのものじゃないかと、ちょっと白けそうになっている」と述べ、与党協議で要件の見直しを求めた。
維新元代表の松井一郎・前大阪市長も17日の民放番組で「特別区の条件を外し、多極化を作っていくべきだ」と語った。
一方、吉村氏は「(副首都には)道府県と政令市の『二重行政』ではなく、一つに合わせた強い行政機構がふさわしい」と話している。
昇秀樹・名城大名誉教授(地方自治)の話「目的が災害時の首都機能のバックアップなら大阪より福岡などの方が優位性があるし、首都機能を分散させるなら様々な都市に分けた方が安全で国土全体の経済成長も進む。副首都には多くの都市が手を挙げられるようにすべきで、特別区設置を前提とした維新の案は『大阪ありき』に見える」
◆副首都構想=災害時に東京の代わりに首都機能を果たす都市圏をつくる構想。日本維新の会は東京一極集中を是正し、東京に次ぐ経済力を持った都市圏をつくることも目的に掲げている。維新が自民党と交わした連立合意書では、来年の通常国会で関連法案を成立させると明記された。
立憲議員「金魚のフン政党」「与党になりたいだけ」日本維新の会を痛烈批判
立憲民主党の小西洋之参院議員が18日までに自身のX(旧ツイッター)を更新。定数削減問題をめぐり、日本維新の会を痛烈に批判した。
小西氏は、日本維新の会の吉村洋文代表(大阪府知事)が、定数削減法案が来年の通常国会で成立しなくても、連立解消に否定的な考えを示したことなどを報じた、時事通信のネット記事を添付。
「10月の自民・維新連立合意の際に、『定数一割削減ができなければ、いかなる改革も出来ない!』と主張をしながら、その定数削減が来年に出来なくとも連立を維持する正当性とは何なのか?」と書き出した。
そして「与党になりたいだけで、高市インフレなどの国民を苦しめる悪政を支える金魚のフン政党は百害あるのみではないか」と述べた。
この投稿に対し、さまざまな意見が寄せられている。
国内・政治「秘書給与796万円ピンハネ疑惑」の遠藤敬・首相補佐官に渦巻く不満 「連立離脱」や「維新大分裂」の危機も
「身を切る改革」と言いながら、党幹部の政治とカネの問題がゴロゴロ出てくる日本維新の会。藤田文武・共同代表や高木佳保里・総務会長が公設秘書の会社に公金を還流させていたことが報じられ、本誌・週刊ポストは高市内閣の首相秘書官を務める遠藤敬・国対委員長の秘書給与ピンハネ疑惑をスクープした。
遠藤氏の政党支部が公設秘書3人から5年間で総額796万547円もの寄附を受けていたのだ。国会議員の公設秘書の給与は国から支給され、原資は税金であるため、公金が遠藤氏に”上納”されていたと見られても仕方ない構図だ。
約221万円を遠藤氏の支部に寄附していた元秘書A氏は本誌の取材に対し、「ある人から(寄附をするように)言われたら、『はいはい』と言わんとしゃあないですよね」と証言。遠藤事務所に聞くと、「秘書に対し、寄附を指示したことはありません」と答えた。
この遠藤氏をめぐる騒動などに関して、維新の若手議員は相当不満が高まっている口ぶりなのだ。
「もともと維新は国会議員のカネの問題には厳しかった。遠藤さんみたいに公設秘書から給料を1人何十~何百万円も支部に上納させていたとしたら、まるでブラック企業。いくら何でも秘書が気の毒です。以前なら、代表なり共同代表がケジメをつけさせて役職辞任とか、重い処分の場合は除名もあり得た。しかし、今は我々から”そんな議員やめさせろ”とか”離党させろ”という声を挙げることもできない空気です」
理由は高市内閣の事情にあるという。
「自維連立は衆院でギリギリ過半数。維新が不祥事で議員を除名処分にすれば即、過半数割れで予算も通らなくなる。それを口実に幹部の不祥事も黙認。国会議員団は藤田共同代表のバックで馬場伸幸・元代表や遠藤さんが公認権を握って睨みを効かせているから、文句を言ってる議員も、”比例名簿どうなっても知らんで”と言われることを恐れて何もできない」(同前)
維新の議員の不祥事は自民党にとって”弱み”を握ることになる。遠藤氏の秘書給与ピンハネ疑惑は国会議員秘書給与法に違反する可能性が指摘されているが、高市首相が遠藤氏の首相補佐官をクビにしないことで維新に”貸し”をつくることができるからだ。
維新の府議や市議が黙っていない
そして自民党はその弱みを突いて維新に譲歩を引き出した。維新が自維連立の「絶対条件」として自民党に突きつけた衆院の定数削減について、吉村洋文・代表は高市首相とのトップ会談(12月16日)で今国会成立を断念、来年の通常国会に先送りすることで合意したのだ。
《六代目山口組の一足早い「お正月」》司組長が盃を飲み干した「組長8人との盃儀式」の全貌 50名以上の警察が日の出前から熱視線
12月13日、六代目山口組が正月を迎える儀式である恒例の「事始め」を静岡県内の傘下組織事務所にて実施した。今年は現場に、例年以上の警察、メディアが集まり、高い注目度を集めていた──。【前後編の前編】
多くの暴力団がこの日に一年の締めくくりと正月を迎える儀式を行なうが、今年の「事始め」は六代目山口組にとっても”特別”だと実話誌記者は言う。
「実は六代目山口組にとって『事始め』は約7年ぶり。というのも特定抗争指定を受け、神戸市の総本部を使えなくなってから六代目側はこの儀式を『事始め』ではなく『納会』と呼ぶようになっていたからです。
ただ、呼び方が変わっただけで、直参組長から司忍組長への一年の感謝、物故者への追悼、新しく直参に昇格した組長との盃儀式、来年の山口組指針の発表、そして宴会などが催されます。今年は約10年に及んだ分裂抗争を一方的な宣言で終結させたこともあって呼び方をあえて戻したのでしょう」
午前7時過ぎ、NEWSポストセブン取材班が会場に着くと、全国から50人以上の警察、実話誌をはじめとした雑誌メディア、さらに地方局を含めたテレビ局が勢揃い。例年以上の注目度を集めていた。
「司組長の禅譲が近いと見ているのでしょう。今年の抗争終結宣言後、竹内照明若頭が誕生し、執行部(若頭、若頭補佐らで構成され、組織運営を担っているとされる)も大幅に若返りを果たすなど”七代目体制”への準備を進めていると見られる。
この日の挨拶で今後について言及があるかもしれませんからね」(同前)
司組長は直参組長8人と盃
集合時間も例年より早かった。直参組長らは朝6時までに会場入り、7時には高山清司相談役(前若頭)も会場入りしていたとみられる。現場にいた警察関係者はこう推測する。
「今年、長年本部長を務めていた森尾卯太男・大同会会長が舎弟頭に、若頭補佐だった藤井英治・國粹会会長が顧問に就任したことで盃において司組長との関係が”子”から”弟”に、さらに直参組長が6名誕生しているため、計8人の盃儀式を執り行なう必要があったため早めの集合になったのだろう」
8時45分、事務所前のシャッターが開かれ、玄関前に直参組長らが姿を現す。紋付袴姿の竹内若頭の袴には「取持人」と盃儀式での役目が記された紅白の名札がつけられており、平松大睦・源清田会会長には「媒酌人」、若頭補佐らには「立会人」、新直参6人には「子」、森尾舎弟頭、藤井顧問には「弟」と記されていた。盃儀式に参加しない直参組長も同様の衣装で六代目山口組における盃儀式の重要さが伺えた。
「本部長の山下昇・極粋会会長は『親分の御言葉』と書かれた紙を胸元に入れて竹内若頭らと談笑していた。新年を迎える式とだけあって柔和な雰囲気だった」(前出・実話誌記者)
10分後、会場の雰囲気が一転し緊張感に包まれる。黒いベンツが会場に滑り込み、姿を現したのは灰色のスーツに白いマフラー姿の司組長だった。その後、着付けを終えた司組長と盃儀式が執り行なわれたのだった。
後編では直参組長、そして司組長のカラオケセットリストに密着する。(後編につづく)