道路整備に伴う用地買収を巡り、福岡県が当初算定した補償額の約5倍の高値で地権者から土地を取得した問題で、県は23日、不適切な手続きで著しく高額な補償費を支払ったとして、用地買収を担った県の出先機関「田川県土整備事務所」の当時の男性所長(57)と男性担当課長(55)の2人を戒告の懲戒処分とした。当時の男性副所長2人は訓告とした。県内部統制室の黒石博之室長らは記者会見で「誠に遺憾。県民の皆様に大変申し訳なく、心からおわび申し上げる」と謝罪した。
問題となった土地は、福岡県赤村にある計2505平方メートルの山林。県事務所は当初、用地補償額を430万円と提示したが、地権者に安価を理由に拒否された後、2165万円に引き上げていたことが2025年8月に毎日新聞の報道で明らかになった。
県によると、増額分は「造成費」として上乗せした。その際、近隣の土地の取引価格と乖離(かいり)がないか比べる必要があったが、県の聞き取り調査の結果、所長ら4人がこれを怠っていたことが判明。県は地方公務員法の信用失墜行為に当たると判断した。
県は毎日新聞の報道を受け、取引を白紙に戻し、補償額の再鑑定を実施。現在、地権者と交渉を進めているという。【金将来】
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岩手、宮城訪問「予定通り」=天皇陛下の風邪回復―宮内庁
宮内庁の緒方禎己次長は23日の定例記者会見で、風邪の症状があった天皇陛下について、「平素とお変わりなくお過ごし」と述べ、回復されたことを明らかにした。25~26日にご一家で岩手、宮城両県を訪問する予定を含め、「現時点では、今週予定されている公務はすべて予定通り行われる」と述べた。
陛下はせきを伴う風邪の症状があり、20日の宮中祭祀(さいし)の春季皇霊祭・春季神殿祭の儀を取りやめたが、23日は皇居・御所で、離任するガーナ大使との面会に臨んだ。
側近によると、同様に風邪の症状があった皇后さまは少しせきが残っており、両県訪問を控え、23日は大事を取って二つの公務を取りやめた。 [時事通信社]
高市首相「不測の事態に備える」、暫定予算案の編成検討…4月1~11日の「つなぎ」
政府は23日、2026年度予算案が今年度内に成立しない場合に備え、暫定予算案を編成する方向で検討に入った。高市首相が自民党役員会で「不測の事態に備える」と述べ、編成の準備を進める考えを示した。首相は26年度予算案の年度内成立を目指す姿勢を堅持しており、週内にも対応を決める見通しだ。
自民党の松山政司参院議員会長、石井準一参院幹事長ら自民参院幹部は23日、首相官邸で木原官房長官と面会し、参院で審議中の26年度予算案の年度内成立が厳しい情勢にあると伝えた。少数与党の参院で、野党は十分な審議時間の確保と暫定予算の編成を求め、応じなければ、予算案や予算関連法案の審議に応じない構えを見せているためだ。
木原氏はその後の記者会見で「政府としては年度内成立が必要と考えている。不測の事態に備えて暫定予算を編成する方向で検討したいと(松山氏らに)申し上げた」と語った。
13日に衆院を通過した予算案は憲法の規定で4月11日までに参院で採決されなければ、自然成立する。暫定予算案は4月1~11日に必要な経費を賄う「つなぎ」の予算となる。国から地方自治体に配る地方交付税や、戦没者遺族らに支払う恩給費、社会保障関連費が中心となる方向だ。
暫定予算案の編成と審議入りは、26年度予算案の年度内成立の断念が前提となる。首相はぎりぎりまで可能性が残されていないかどうかを見極めたい意向で、与党は引き続き野党に年度内の採決に向けた協力を呼びかける方針だ。
女優・佳那晃子さん死去、70歳 13年に「脳死」宣告 「金曜日の妻たちへ」「魔界転生」など出演
女優の佳那晃子(かな・あきこ、本名関田祐子)さんが死去したことが23日、分かった。70歳だった。東京都出身。
佳那さんは1956年3月8日生まれ、東京都出身。短大在学中に日本テレビ主催の「ミス水滸伝コンテスト」で入賞し、これがきっかけで芸能界デビューを果たした。
1974年公開の映画「襤褸の旗」など当初は大関優子の芸名で活動していたが、1980年公開の映画「ザ・ウーマン」から現在の芸名に変更。その後も映画「魔界転生」、TBS系ドラマ「金曜日の妻たちへ」など話題作に出演した。
私生活では1990年に日本テレビ系「スター誕生!」などを手掛けた放送作家・源高志氏と結婚した。
2013年には当時の所属事務所を通じ、佳那さんがくも膜下出血で倒れ「脳死」を宣告されていたことを公表した。
発表によると、佳那さんは静岡県熱海市内の自宅で倒れて緊急搬送され、「重度5のくも膜下出血」と診断。「脳死」または「良くてもフラットな植物状態」と宣告された。その後は懸命なリハビリを続けていた。
工藤会幹部、被告人質問を拒否=遺族は厳罰求める―王将社長射殺公判・京都地裁
「餃子の王将」を展開する王将フードサービスの社長だった大東隆行さん=当時(72)=が2013年に射殺された事件で、殺人などの罪に問われた特定危険指定暴力団工藤会系組幹部、田中幸雄被告(59)の公判が23日、京都地裁(西川篤志裁判長)であった。被告は被告人質問を拒否した。
西川裁判長が弁護側に「当初から弁護側の質問は予定されていませんでしたが、よろしいでしょうか」と尋ねると、弁護側は「はい」と答えた。
裁判長はその後、被告に「質問に答えるつもりはありますか」と聞くと、被告は「ありません」と話した。「検察官の質問も一切拒むということですか」「裁判所が尋ねても拒むということですか」との問いにも、被告は「はい」としか答えなかった。
初公判の罪状認否で被告は「私は決して犯人ではありません。到底承服できません」と述べていた。
公判ではその後、遺族による意見陳述が行われた。遺族らは「憤りとやり場のない悲しみを感じる」「偉大なおやじであり社長だった。厳罰に処してほしい」などと話した。 [時事通信社]
高市首相「米指導力への支持伝達」=「ドナルドだけ」発言巡り説明
高市早苗首相は23日の参院本会議で、「世界中に平和と繁栄をもたらせるのはドナルド(・トランプ大統領)だけだ」とした自身の日米首脳会談での発言について「国際社会の平和と繁栄に向け、米国がリーダーシップを発揮し、建設的な役割を果たすことは重要であり、日本として支持してきている。その旨を直接伝えた」と説明した。
立憲民主党の柴慎一氏が「強い違和感を覚える」と発言を批判したのに反論した。首相は「米国がその役割を国際的な連携の下で発揮するよう後押ししていくことも併せて伝えた」と語った。
首相はホルムズ海峡の航行の安全を巡り、トランプ氏から「各国に対する貢献の要請」があったとしつつ、明示的に自衛隊派遣を求められたかについては「詳細は差し控える」と明言を避けた。その上で「法律の範囲内でできることとできないことがある旨伝え、詳細に説明した」と述べた。
首相はまた、中国を巡る諸問題について「日米で緊密に連携していくことを確認した」と強調。「武力や威圧による台湾海峡の現状変更に反対」との文言が米側の発表文にのみ記されたことに関しては「米側が単独で発出した文書。首脳会談のやりとりを含め、米側としての認識を記述したものと理解している」と述べるにとどめた。柴氏、国民民主党の江原久美子氏への答弁。
公明党の杉久武氏は中東情勢の緊迫化を受けたエネルギー確保策を質問。首相は原油・石油製品の代替調達先として、米国、中央アジア、南米、カナダ、シンガポールなどを挙げ、「経済産業省が民間事業者と連携しながら対応を進めている」と指摘した。 [時事通信社]
京アニ放火殺人事件 青葉真司死刑囚の控訴取り下げ有効の判断について 弁護士が異議申し立て
36人が犠牲になった京都アニメーション放火殺人事件で、大阪高裁が青葉真司死刑囚(47)の控訴の取り下げを有効と決定したことについて、青葉被告の弁護人が23日、異議を申し立てました。
青葉死刑囚は京都地裁で死刑判決を受け控訴していましたが、去年1月に「死刑判決が変わることはないと思った」などと自ら取り下げ、弁護人が無効とするよう求めていました。
大阪高裁は、青葉死刑囚が高裁での取り調べで死刑しかありえないと考えていた理由について、「事件の大きさや動機からすると素人考えでもそのような考えになる」という趣旨の供述をしたといい、「判断能力に問題が無かった」として、控訴の取り下げは有効と判断していました。
和歌山いじめ不登校「重大事態」 不認定一転、海南市長が謝罪
和歌山県海南市の小学校に通う女子児童がいじめを受けて2018年に不登校になった事案で、市教育委員会は23日、いじめ防止対策推進法に基づく「重大事態」と認定した。市教委は当初重大事態に当たらないとしていたが、調査していた第三者委員会が今月、認定しなかったのは「誤った判断」と答申していた。
海南市の神出政巳市長は同日の記者会見で「重大事態と捉えて調査すべきだった」と述べ、「つらい思いをされた本人と保護者に心よりおわびする」と謝罪した。今後、再発防止策を検討する。
市教委は、当時認定に至らなかった原因について、法やガイドラインへの認識不足や女児や保護者への聞き取りが不十分だったためと説明した。
第三者委によると、女児は1年生だった17年に同級生から用水路に降りるよう強いられるなどのいじめを受け、2年生で不登校になった。保護者らが学校に訴えたが、いじめと不登校の因果関係が不明確として、重大事態に当たらないとした。
第三者委が今月14日、不認定は「不適切かつ誤った判断」とする報告書を市教委に答申した。
【速報】大阪市内でシカの目撃相次ぐ 横山市長「今の時点では見守るしかできない」
大阪市内でシカの目撃情報が相次いでいることを受け、大阪市の横山市長は23日午後2時過ぎ、記者団に対し次のように語りました。「農産物に影響が大きいので駆除対象の自治体もある。個体を捕まえたものの離せないことになると駆除対象になってしまう。今の時点では見守るしかできない」
大阪市や警察によりますと、3月21日から22日にかけて、大阪市鶴見区・城東区・都島区でシカの目撃情報が相次ぎ、23日も都島区でシカが目撃されています。
これに先立ち、3月11日から先週にかけては、東大阪市でシカの目撃情報が相次いで寄せられていました。
横山市長は「発見情報を見ると東大阪から来た個体ではないかと推測される。奈良公園から来たという明確な根拠はない。個体に識別番号もないので断定するのは難しい」とした一方、「近隣の自治体、特に奈良県とも連携しながら、色々な選択肢がとれないか協議している」と述べました。
市民に向けては、「シカを発見した場合でも近づかないようにお願いしたい」と注意を呼びかけています。
「紀州のドン・ファン」事件、元妻に1審に続き控訴審も無罪判決
和歌山県田辺市の資産家で「紀州のドン・ファン」と呼ばれた会社経営者野崎幸助さん(当時77歳)に覚醒剤を摂取させて殺害したとして、殺人罪などに問われた元妻、須藤早貴被告(30)の控訴審判決で、大阪高裁(村越一浩裁判長)は23日、無罪(求刑・無期懲役)とした1審・和歌山地裁の裁判員裁判判決を支持し、検察側の控訴を棄却した。
須藤被告は2018年5月24日、野崎さん宅で、野崎さんに何らかの方法で致死量の覚醒剤を摂取させたとする殺人罪などで起訴された。被告は1審で「殺していないし、覚醒剤を摂取させてもいない」と無罪を主張。野崎さんが殺されたかどうかの「事件性」と、殺害されたとして被告が犯人かどうかの「犯人性」が争点だった。
24年12月の1審判決は、野崎さんが自ら覚醒剤を入手し、誤って致死量を摂取した可能性を指摘。被告が野崎さん死亡時に2人きりで、多額の遺産相続という殺害の動機があったことなどを認めたが「被告が殺害したと推認するには足りない」と判断した。
検察側は控訴審で、被告が「老人 完全犯罪」などとネット検索していたことや、密売人に覚醒剤を注文していたことなどを挙げ、「1審判決は状況証拠の総合評価が誤っている」と主張した。これに対し、弁護側は控訴棄却を求めていた。