「400円で打てる」「自宅伺う」ワクチン接種で不審電話相次ぐ

新型コロナウイルスのワクチン接種に便乗し、金銭を要求する不審な電話や訪問が全国で相次いでいる。千葉県警によると、県内ではこれまで確認されていないが、県警の担当者は「いつかかってきてもおかしくない。ワクチン接種で金銭が要求されることや、個人情報が電話やメールで求められることはない。不審な電話などがあれば警察に相談してほしい」と注意を呼びかけている。
大阪府では3月2日、80代女性方の固定電話に、市職員を名乗る女から「4000円のコロナワクチンが400円で打てる」「明日自宅に伺う」などと連絡があった。栃木県日光市の高齢女性方には同20日、市職員を名乗る男が電話で「ワクチン接種は有料」などと現金の振り込みを求めてきた。和歌山県では同22日、市職員を装った男女2人が60代の男性方を訪れ「金を払えば優先接種できる」と虚偽の説明をした。いずれの事例も住民が不審に思い、被害はなかった。
高齢者への優先接種は12日から始まり、千葉市は同日、高齢者施設での接種を開始する予定。費用は国が負担するため、無料で接種できる。
一方で、新型コロナ感染拡大に便乗した他の不審電話は、県内でも確認されている。県警によると、金融機関の職員をかたったり、宅配業者を名乗ったりするなど、さまざまなパターンがある。助成金に関する架空のサポートセンターを名乗り「コロナの関係で新しい制度ができた」と電話してきたものや、病院関係者を装って「息子さんがコロナでうちに入院した」といった虚偽の電話。親族を名乗り「コロナの件で銀行の封鎖が始まるから、お金を下ろして家に置いたほうが良い」などといったもので、いずれも詐欺の被害に遭う可能性が高いという。【山本佳孝】

小池都知事にケンカを売った飲食店。“反時短営業”を続けた社長が怒りの告白

時短要請を無視する飲食店に“命令”を出したうえで過料を科すのは適法か? コロナ禍に勃発した前代未聞の法廷闘争に注目が集まっている。東京都にケンカを売って“反時短営業”を続けた飲食店の代理人が怒りの告白。

◆小池都知事にケンカを売った男

小泉純一郎首相とブッシュ大統領が会食した「権八」に、合コン会場の定番エスニック料理店「モンスーンカフェ」や「カフェ ラ・ボエム」。これらSPA!世代にもなじみ深い有名店を展開するグローバルダイニング(以下GD社)が東京都にケンカを売った。都を相手に起こした国家賠償請求訴訟だ。

その狼煙は昨年8月に上がっていた。都が飲食店に対して夜10時までの時短営業を要請するなか、GD社は長谷川耕造社長の「新型コロナウイルスに対する考え方」と題したリリースを発表。「数時間の営業時間短縮を行っても感染対策の効果は期待できない」「健康な方々で経済を回していくことが重要」と主張したうえで、「東京都からの時短要請は受けない」と宣言したのだ。

今年1月に2度目の緊急事態宣言が発令された直後にも、同社は改めて時短要請には応じないと発表。「医療崩壊とおっしゃっている国や自治体の関係者、感染症専門家の方々は何の準備もしていなかった?」と行政の怠慢にも言及した。

この間、都は時短要請を無視する飲食店の現地調査に動いていた。2000店舗の“反時短”店をリスト化し、第一弾として27店舗に時短命令を出したのが3月18日(翌19日に5店舗追加)。うち26店がGD社の運営だったことから、法廷闘争にまで発展した。

◆どれほどの勝算があるのか?

「憲法で保障されている表現の自由と法律の下での平等に違反しているんじゃないかと思いました」

提訴後の会見で長谷川社長はこう怒りを露わにしたが、どれほどの勝算があるのか? 原告の代理人を務める倉持鱗太郎弁護士は「改正特措法(新型インフルエンザ等対策特別措置法)及び、それに基づく命令の違憲・違法性が大きなテーマ」と語る。

「特措法では、感染防止のために『特に必要があると認めるときに限り』時短命令が出せると記載されています。しかし、命令が出た3月18日は、菅総理が21日をもって1都3県の緊急事態宣言を解除すると発表した日。医療体制のひっ迫度も都が目標としてきたステージ2まで下がっていた。

つまり、“特に必要がない”うえに、18~21日の4日間しか効力のない時短命令を都は出したわけです。そもそも時短要請・命令ができる特措法そのものが違憲である可能性があります。都のモニタリング会議では感染経路に占める飲食店の割合は平均5%で、接待を伴う飲食に至っては1%未満。

圧倒的に家庭内や医療・介護施設での感染が多いため立法事実からして疑わしい。営業の自由を過剰に規制しうる点でも違憲性の強い法律です」

◆「矛盾と違憲性だらけの時短命令」その理由とは

27店中26店がGD社という偏った命令に対しては、都民ファースト所属の都議からも「明らかに狙い撃ち」との批判の声が上がっていた。長谷川社長が言うように「法の下の平等に反する」と糾弾されるのも当然だ。さらに、もう一つ大きな問題点がある。

「都は計32店舗に措置命令書を送付していますが、私が知る限り、GD社に送った命令書にだけ『緊急事態措置に応じない旨を強く発信するなど、他の飲食店の20時以降の営業継続を誘発するおそれがある』という文言を入れています。情報発信を制限する点で、表現の自由への萎縮効果があるのは間違いありません。

それ以前に、『要請に応じない』と発信することを、時短命令発出の一つの根拠とするのは誤りです。都は『正当な理由がないのに要請に応じていない』と判断できたときに限り、命令を出すことができるからです。一切考慮するべきではない事項を考慮してしまっている。

百歩譲って命令を出すのなら、27店舗に絞らず全店に出すべき。矛盾と違憲性だらけの時短命令なのです」

◆3月には7.3億円の借り換えを実施

一方で、GD社には時短要請を無視するに足る「正当な理由」があった可能性がある。

最初の緊急事態宣言が発出された4月の全店売上高は前年比で85%減を記録。’19年には一店舗当たりの月次売上高はざっくり1400万円程度だが、一時は1000万円以上も減少していたことがわかる。時短で発生した損失額は明らかにされていないが、一日6万円の協力金を受け取ったところで、減収分を穴埋めできなかったのは明らかだ。

実際、同社はこの3月にも短期借入金の返済がかなわず、7億3000万円の借り換えを行っている。

「GD社は銀座、白金などの一等地にも展開しているほか、100席を超える規模の店舗も多いので、家賃負担だけで相当なもの。その店舗と一人経営のバーを一緒くたにして一律6万円の協力金を出すという措置も公平性を欠きます。

そもそも、時短要請はあくまで要請であるため、飲食店が従う法的義務はないんです。必ずしも従う必要のない要請を無視する場合には『正当な理由』が求められるという点に矛盾をはらんでいる」(同)

◆3月の月次売上高は前年同月比87%増を達成

コロナ禍では国を挙げての自粛に水を差すような行為は、しばしば炎上してきた。その典型は政治家の会食だろう。だが、今回のGD社の反時短営業と法廷闘争には多くの国民が支持を表明している。訴訟費用の支援を目的としたクラウドファンディングでは2週間で1800万円も集まった。

直接、GD社を応援する人も増えている。同社の3月の月次売上高はコロナ禍にありながら、前年同月比87%増を達成。過去最高の売り上げを記録した店舗もあったという。これにはGD社関係者も「まったく予想していなかった反響」と驚きを隠さない。

「2度目の緊急事態宣言が出された今年1月以降は、一部店舗で深夜まで満席状態が続き、入店まで2時間待ちになった日もあったようです。それだけ混雑しても、感染者はほとんど出ていない。国内でコロナの感染拡大が確認されてから1年になりますが、当社の従業員のなかで感染したのは数人。すぐに自宅療養措置をとったため、クラスターは一度も発生してません」

果たして、都の時短命令は適切だったといえるのか……? まだまだ論議を呼びそうだ。

◆呑兵衛、ナンパ師、高齢夫婦も。深酒するコロナ禍の上野

時短命令を受けたGD社以外の店とは? リストを見た都の関係者は「上野の居酒屋が多い」と話す。実際、上野はコロナ上等の異様な酒気に満ち溢れていた……。

3月31日20時、アメ横通りと並行に走る上野駅前通りに足を踏み入れると、すぐさま千鳥足のサラリーマンとすれ違った。通りの両サイドの居酒屋は、いずれも路面に並べた簡易テーブルまで満席の状態。女性が席につけば、すぐさま隣の男性が声をかけて即席の相席屋と化していた。なかには路上から「一緒に飲も!」と女性の隣席に滑り込む手慣れたナンパ師の姿も。

当然、パーテーションはなく、席の間隔は濃厚接触すれすれ。都は21時までの時短営業を要請しているが、通りの十数店は気にせず営業を続け、数店は満席を理由に客の入店を断るありさまだった。

「どこも24時までやってるから平気ですよ」

店員に時短命令を受けたらどうするのか?と尋ねても、お構いなし。自粛を続ける人々からすれば不謹慎極まりないだろうが、「上野のおかげでギリギリ稼げています」と話す”流し”の姿もあった。

とはいえ、上野全体が時短要請を無視しているわけでもない。ほかの通りは21時を過ぎると大半の明かりが消えるのだ。

「(要請を無視する)あの人たちのせいでコロナが収まらないのよ」と吐き捨てる居酒屋店員もいた。それでも人は上野の魅力に抗えない――明らかに80歳を超えた高齢夫婦が24時まで仲睦まじく飲み歩く姿を目の当たりにして、記者は得心した。

<取材・文・撮影/吉岡 俊 池垣 完(本誌)>
※週刊SPA!4月6日発売号より

六本木駅のマスク未着用率、午後11時台と始発時間帯に上昇

8日に開かれた東京都の新型コロナウイルスのモニタリング(監視)会議では、繁華街の駅構内で深夜と早朝にマスクを着用しない人の割合が上昇したとする都医学総合研究所の調査結果が報告された。
同研究所は3月18~29日の12日間、港区の六本木駅構内で、カメラ映像をもとにマスク着用の有無を検知できるシステムを使い、駅利用者約3万5000人の着用率を調べた。
調査結果によると、午前8時台のマスクの未着用率はわずか1・7%だったが、夕方以降にマスクをつけない人が増加。午後8時台には6・7%となり、同11時台には11・3%にまで上昇した。一方、始発時間帯の午前5時台にも14%程度に達したという。同研究所の西田淳志・社会健康医学研究センター長は「着用率が低下する時間帯や場所で、重点的な予防対策を講じていくことも必要ではないか」と指摘している。
一方、会議では、専門家から「今後爆発的に感染が拡大し、第3波を超えるような経過をたどることが危惧される」などと強い懸念が相次いで示された。都が独自に4段階で評価している都内の感染状況と医療提供体制の警戒レベルについては、いずれも最も深刻なレベルが維持された。

録音した「ぶら下がりに行くぞ」…超老老介護の自殺幇助

大阪市東成区の公園で昨年11月、手押し車に妻=当時(80)=の遺体を乗せて運ぶ男(85)の姿が目撃された。「将来を悲観した認知症の妻の自殺を手助けした。自分も死ぬつもりだった」。逮捕後の調べに男はそう明かし、弁護側も「超老老介護」に疲弊し、やむにやまれぬ思いで心中を図った事件だとして裁判所に情状酌量を求めた。ただ、検察側が読み上げた息子や娘の意見陳述書には、男に妻の後を追う意思はなく、父のモラハラが母に死を強要したとつづられていた。
5年前に認知症発症
「高齢の男性が手押し車に女性を座らせて運んでいるが、何かおかしい」
昨年11月23日未明、110番を受けて公園に到着した警察官は、意識不明の状態の女性を手押し車の上で発見。首にはひもで絞められたような痕があり、病院で死亡が確認された。大阪府警は近くにいた男を殺人容疑で逮捕。その後、大阪地検が自殺幇助(ほうじょ)の罪で起訴した。
大阪地裁で開かれた公判に男は車いす姿で入廷。約5年前に認知症となった妻と2人暮らしで、自宅介護を続けていた▽先が見通せず2人で自殺を決めた▽準備したひもを鉄棒にかけて妻の自殺を手助けした-ことなど、事件の経緯を説明する検察官の言葉をうなずきながら、落ち着いた様子で聞いていた。
だが、次の公判では様子が一変。検察官が息子らの意見陳述書の読み上げに入ると、男は車いすの肘掛けの上で腕をぷるぷると震わせ、怒りをあらわにした。
日常的に妻を服従
《被告(男)の言うことはほぼすべてが嘘。自分自身は自殺するつもりはなかった》《母に自殺願望はなかったが、(被告に)「死ねといわれている」と話していた》《モラハラのDV殺人だ》
息子らによると、男は日常的に妻を服従させており、「年寄りは早く死んだほうがいい」「自分の人生は自分でけりをつける」と公言してはばからなかった。息子らは介護が必要な母を心配し、施設の利用や家族によるサポートを勧めたが、男はかたくなに拒絶した。長女は「2人きりの生活で、母は『死にたい』と思いこまされたのではないか」と推測する。
法廷では、男がICレコーダーでひそかに録音していたという事件当日の様子も、反訳した上で詳細に読み上げられた。
妻《死にたい。私だけが死んだらいいんか》
男《ぶら下がりに行くぞ。もう行かなあかん》
男《ここに首入れろ。ちゃんと首入ってるか》
3世帯に1世帯の割合に
法廷で男は、録音した理由について「死ぬことを強要したわけではなく、妻自身が自分で死を選んだことを残しておきたかった」と説明。「介護にくたびれ過ぎた。もう終わりたい、妻も終わりたいはずやと思った」とも語った。
検察側は、「自殺の準備はすべて被告(男)が行った。被告(男)の関与がなければ妻は自殺しなかった可能性がある」と厳しく指摘。これに対し弁護側は、男が妻の介護を一手に引き受けた経緯を訴え、寛大な判決を求めた。
地裁は今年3月、「自殺の遂行を主導し果たした役割は大きい」としながらも、「介護に疲弊していたことは否定できない」として懲役2年、執行猶予4年(求刑懲役2年)の判決を言い渡した。
厚生労働省の調査によると、この夫婦のように介護する側とされる側がともに75歳以上となる「超老老介護」の割合は令和元年、家族間で介護する世帯の中では過去最高の33・1%を記録。介護をめぐる問題は、もはや人ごとではない時代になってきている。

食料品店訪れた男、マスク着用促した店長に唾吐き顔殴る…「手で振り払いせきしただけ」

栃木県警那須烏山署は8日、那須烏山市、職業不詳の男(67)を暴行の疑いで逮捕した。
発表によると、男は2日午前11時55分頃、同市内の食料品店で、新型コロナウイルスの感染対策として男性店長(47)からマスクの着用を促されたことに腹を立て、唾を吐きかけて顔を殴る暴行を加えた疑い。男は「近寄ってきたので手で振り払い、せきをしただけ」などと供述しているという。

アストラ社ワクチン、国内でも「若い女性には他社製を」の声…60歳未満女性に重い血栓症

新型コロナウイルスに対する英アストラゼネカ製ワクチンを接種後、60歳未満の女性らに重い血栓症が発生している問題で、専門家からは、国内で承認する場合、接種対象者を制限する必要性を指摘する声が出ている。
血栓症は固まった血液で血管が詰まる病気。同社のワクチン接種後の血栓症では、脳や内臓などに通常とは異なる特徴の血栓ができており、ワクチン接種との関係が疑われている。
福島県立医科大の藤原一男教授(神経免疫学)は「若い女性は新型コロナの死亡リスクが低い。他社製のワクチンの確保を待って、接種することを検討してもよいのでは」と提案する。新型コロナによる60歳未満の女性の死者は、国内では3月末時点で53人と、全体の死者数の約0・6%にとどまる。
一方、血栓症に詳しい静岡社会健康医学大学院大の浦野哲盟副学長は「接種対象の制限についての議論は当然だが、ワクチンの量が不足する恐れがあるので慎重に検討すべきだ」と指摘する。
日本政府は同社と1億2000万回分(6000万人分)のワクチンを購入する契約を結んでおり、大半は国内で製造される。早ければ今年5月にも承認され、中核的なワクチンの一つとなる見込みだ。

【独自】首相「春解散」見送りへ…コロナ対応専念、衆院選は早くても7月の都議選と同日の見方

菅首相が、春の衆院解散・総選挙を見送る公算が大きくなった。全国的に新型コロナウイルスの感染が広がっており、当面は新型コロナ対応に専念する。次期衆院選は、東京五輪・パラリンピック後の秋や7月を軸に調整するとみられる。
複数の政府・与党関係者が明らかにした。
首相は16日にバイデン米大統領と対面による初の会談に臨む。近く新型コロナワクチンの高齢者向け接種も始まる。自民党内では、重要法案と位置付けるデジタル改革関連法案を4月中に成立させ、4~5月に衆院解散・総選挙を行う案が浮上していた。
しかし、政府は、大阪など3府県に加え、東京都などにも「まん延防止等重点措置」を適用する方針を固めた。首相は「感染拡大を防止するのが最優先」と繰り返しており、春の衆院解散・総選挙は困難な情勢だ。デジタル改革関連法案の成立も、5月中旬以降にずれ込む見通しとなっている。
衆院選は、早くても7月4日投開票の東京都議選との同日選になるとの見方が出ている。野党は、6月16日の通常国会会期末までの内閣不信任決議案提出を検討している。首相は決議案は「解散の大義になる」と述べており、終盤国会で提出された場合、同日選に踏み切る可能性がある。
ただ、都議選を重視する公明党は同日選に慎重だ。7月23日から9月5日の間には東京五輪・パラリンピックが開かれる。自民党幹部は「衆院選は秋に行うのが自然だ」と語る。首相は新型コロナの感染状況を見極め、慎重に判断する構えだ。

新侍従長に期待 天皇皇后両陛下と宮内庁との「溝」の解決なるか

4月3日、皇后雅子さまが宮中祭祀「神武天皇祭」を欠席された。皇室記者は言う。 「雅子さまは、悩みに悩んでのご欠席だったことでしょう。近頃は自然な笑顔を見せられることが多く、“完全快復”といわれる雅子さまですが、実際はまだご快復の途上。コロナ禍で公務が激減し、リズムが作りにくいこともあるのでしょう。今回のご欠席は雅子さまのご体調にはまだ波があり、周囲の支えが必要である証左となりました」 そんな雅子さまにとって、心強いニュースがあった。4月1日付で、天皇皇后両陛下を支える側近トップの侍従長に、別所浩郎氏(68才)が着任した。別所氏の学生時代を知る人物が語る。 「東大出身で成績優秀。それだけでなく、品がよくて高身長、甘いマスクの持ち主でもあります。明らかにモテたタイプですが、浮ついた印象はなく、穏やかで紳士的な人物です」 東大卒業後、1975年に外務省に入省。雅子さまにとっては、東大と外務省の先輩に当たる。2012年に駐韓大使、2016年には国連大使を歴任。外務省で40年以上勤めた後、2020年1月に宮内庁の侍従次長として、天皇ご一家を支える仕事に就いた。それから約1年半で侍従長への昇進となった。 「別所氏は外務省時代に皇太子ご夫妻へのご進講役を務めたことがありますから、両陛下とは面識があったはず。旧知の別所氏が近くで支えることになり、雅子さまも安心されたのではないでしょうか」(宮内庁関係者) 侍従次長着任からわずか半年ほどの間に、その誠実さを表すこんなエピソードがある。 「昨年の夏、宮内庁を担当する記者に向けた会見で『コロナ禍における皇室のあり方』について質問を受けたことがありました。すると別所氏は “皆さんのお知恵をお借りしたい”と、記者に向けて答えたのです。前例踏襲ばかりを重んじる宮内庁において、そうした柔軟な対応は珍しい。記者の質問に対して答えをごまかすようなところは一切なく、座右の銘である『信なくんば立たず』を地で行く人物といえるでしょう」(宮内庁関係者) 別所氏に寄せられる大きな期待。その背景には、これまで両陛下と宮内庁の間にあった“不協和音”があるという。 支えるはずの存在が絶望に落とした 振り返ると、両陛下は皇太子同妃時代から、側近との「コミュニケーション不足」を指摘されてきた。 「当時皇太子だった陛下は2004年、雅子さまに対する『人格否定』があったと述べられました。すると、皇太子ご夫妻を支える東宮職の長である東宮大夫は、ご夫妻との意思疎通について“そこまで理解できるまでになっていなかった”とコミュニケーション不足を認めました。その前任者も口癖は“オク(ご一家のプライベートを指す)のことはわかりません”でしたから、ご一家との間には少なからず距離感があったのでしょう」(皇室ジャーナリスト)
4月3日、皇后雅子さまが宮中祭祀「神武天皇祭」を欠席された。皇室記者は言う。
「雅子さまは、悩みに悩んでのご欠席だったことでしょう。近頃は自然な笑顔を見せられることが多く、“完全快復”といわれる雅子さまですが、実際はまだご快復の途上。コロナ禍で公務が激減し、リズムが作りにくいこともあるのでしょう。今回のご欠席は雅子さまのご体調にはまだ波があり、周囲の支えが必要である証左となりました」
そんな雅子さまにとって、心強いニュースがあった。4月1日付で、天皇皇后両陛下を支える側近トップの侍従長に、別所浩郎氏(68才)が着任した。別所氏の学生時代を知る人物が語る。
「東大出身で成績優秀。それだけでなく、品がよくて高身長、甘いマスクの持ち主でもあります。明らかにモテたタイプですが、浮ついた印象はなく、穏やかで紳士的な人物です」
東大卒業後、1975年に外務省に入省。雅子さまにとっては、東大と外務省の先輩に当たる。2012年に駐韓大使、2016年には国連大使を歴任。外務省で40年以上勤めた後、2020年1月に宮内庁の侍従次長として、天皇ご一家を支える仕事に就いた。それから約1年半で侍従長への昇進となった。
「別所氏は外務省時代に皇太子ご夫妻へのご進講役を務めたことがありますから、両陛下とは面識があったはず。旧知の別所氏が近くで支えることになり、雅子さまも安心されたのではないでしょうか」(宮内庁関係者)
侍従次長着任からわずか半年ほどの間に、その誠実さを表すこんなエピソードがある。
「昨年の夏、宮内庁を担当する記者に向けた会見で『コロナ禍における皇室のあり方』について質問を受けたことがありました。すると別所氏は “皆さんのお知恵をお借りしたい”と、記者に向けて答えたのです。前例踏襲ばかりを重んじる宮内庁において、そうした柔軟な対応は珍しい。記者の質問に対して答えをごまかすようなところは一切なく、座右の銘である『信なくんば立たず』を地で行く人物といえるでしょう」(宮内庁関係者)
別所氏に寄せられる大きな期待。その背景には、これまで両陛下と宮内庁の間にあった“不協和音”があるという。
支えるはずの存在が絶望に落とした
振り返ると、両陛下は皇太子同妃時代から、側近との「コミュニケーション不足」を指摘されてきた。
「当時皇太子だった陛下は2004年、雅子さまに対する『人格否定』があったと述べられました。すると、皇太子ご夫妻を支える東宮職の長である東宮大夫は、ご夫妻との意思疎通について“そこまで理解できるまでになっていなかった”とコミュニケーション不足を認めました。その前任者も口癖は“オク(ご一家のプライベートを指す)のことはわかりません”でしたから、ご一家との間には少なからず距離感があったのでしょう」(皇室ジャーナリスト)

厚労省職員23人の深夜送別会、感染者以外にも発熱症状…厚労相「改めておわび」

厚生労働省老健局老人保健課の職員が先月下旬に東京・銀座の居酒屋で深夜まで送別会を開いていた問題で、同省は8日、送別会に出席した職員3人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。不参加だった同局職員3人(いずれも当時)も感染しており、田村厚労相は8日の参院厚労委員会で「会食について改めておわびする」と述べた。
発表によると、感染した6人のうち、4月1日付で省外に転出した1人を除く5人は、3~6日に発熱などの症状を訴え、6~7日に感染が判明した。また、別の同局職員2人が発熱症状を訴えており、検査の結果待ちという。
送別会は、政府の緊急事態宣言解除から3日後の先月24日、同課職員23人が出席し、午後11時50分まで開かれた。主催した同課長が減給の懲戒処分を受けた上で更迭され、参加職員らも訓告などの処分を受けた。

急増外国人ウーバー配達員の危うい現状 コロナで追い風の裏側

黒色の四角いリュックサックを背負い、スポーツタイプの自転車にまたがり駆け抜ける―。街の至る所で食事宅配サービス「ウーバーイーツ」配達員の姿を見るようになった。日本にいる多くの外国人も働くが、大阪府警は1月、全国で初めて、不正に配達員登録した疑いでベトナム人の男(24)を立件した。
取材を進めると、コロナ禍で深刻さを増す外国人労働者の困窮につけ込み、会員制交流サイト(SNS)で他人の在留カードなどを売買するブローカーの存在が浮かび上がった。新型コロナウイルス感染拡大で宅配需要が高まり、追い風を受けるウーバーイーツ。そこに活路を見いだし集まる外国人労働者の現状を探った。(共同通信=寺田佳代)
▽涙ながらに
「借金はベトナムで仕事を探してどうにか返す。早く国に帰りたい。すみませんでした」。今年2月、配達員だった男は法廷で涙ながらにベトナム語でこう述べ、肩を震わせた。捜査関係者などによると、男は日本で金を稼ごうと、2018年10月に在留期間1年の技能実習生として日本にやって来た。渡航を手引きした人物に現金を支払う必要があったことから、多額の借金を抱えての来日だった。
▽「コロナに強い」
しかし19年4月には実習先の岡山県の建設会社から逃走。男は公判で「仕事がとてもしんどく、給料も低い。一日6千円だった」と振り返った。逃走後は東京都や名古屋市を転々とした。新型コロナの感染が広がり、仕事もなかなか見つからない。そんな中、SNSで知り合ったベトナム人に「コロナに強い」と紹介されたのがウーバーイーツだった。コロナ禍でも稼げるという。配達員として男は月に平均で15万円ほどの収入を得ていたとみられる。男は遠方からの配達依頼はキャンセルを繰り返し、アカウントを凍結されることもあった。
呼び出しを待つ「ウーバーイーツ」の配達員
▽突然の逮捕
昨年10月21日、男は路上で配達員として注文を待っていたが、警察官を目にするととっさに顔をそらした。その一瞬の不自然さを、警察官は見逃さなかった。呼び止めると、男は片言の日本語で「急いでます」と抵抗したが、所持品検査で期限の切れた在留カードが見つかり、入管難民法違反(不法残留)容疑で現行犯逮捕された。
府警はその後も捜査を進め、他人の在留カードの画像を自分のものと偽ってスマートフォンで送り、不正に配達員登録していたとして、電磁的記録不正作出・同供用容疑で男を追送検した。男は公判で、ベトナムにいる父親は病気を患い、母親も働いておらず、貧しかったと打ち明けた。不正登録の疑いについて大阪地検は起訴猶予処分としたが、入管難民法違反事件については今年2月、大阪地裁が懲役2年、執行猶予3年(求刑懲役2年)の判決を言い渡し、その後確定した。
▽音信不通
技能実習生として来日し、過酷な環境から逃げ出したものの、困窮して犯罪に手を染めてしまう外国人は後を絶たない。昨年2月に技能実習生として来日した東京都のベトナム人の男性(23)は6月、実習先の建設会社から逃げ出した。金に困っていたところ「稼げる仕事がある。内容も大変じゃない」と知人から紹介された仕事がウーバーの配達員だった。
働くにはウーバー側に必要書類を送り、インターネットのアカウントを取得する必要がある。この知人を通じて知り合った留学生からアカウントを10万円で購入し、給料は留学生の口座からもらうことにした。しかし翌日、アカウントは突然削除され、留学生とも音信不通に。結局働くことはできなかった。男性は「留学生がアカウントを売るケースはよくある」と明かす。
男性は以前、ベトナム人ブローカーに1万円を支払い、在留資格が就労に制限のない「配偶者」となり、期間も本来より長い偽造在留カードを買ったことがあるという。来日時に多額の借金をしており「カードがないと仕事が見つからない。ベトナムにいる家族を助けられると思った」とうつむく。
「ウーバーイーツ」の外国人配達員に運営会社から届いたメール
▽温床
日本にいるベトナム人の間で他人の在留カードやパスポートなどの売買の温床となっているのがSNSだ。「トウキョウバイト」やベトナム語で兵士を意味する「ボドイ」と呼ばれるフェイスブックのグループには、不法就労を誘う多くの投稿がある。ウーバーの配達員として働く別の20代のベトナム人男性は「生活が厳しく、違法だと分かっていてもSNSを通じて不正登録をしている人も多い」と語った。
▽手軽さ
不法残留する外国人が配達員に流れる背景には、新型コロナによる宅配需要の高まりのほかに、ウーバーの登録の手軽さがある。外国人が配達員として登録するには、名前や顔写真の他、パスポートか在留カードの写真をアプリで送信する。かつては面接や配達用バッグの手渡しも実施していたが、新型コロナの感染拡大を受け、配達員はネット上だけで登録手続きが完結する方法に変えていた。
しかし不正が相次いでいるとの指摘を受け、ウーバーは昨年末、外国人の配達員登録希望が多い東京と大阪で対策に乗り出した。アカウントの取得方法を変更し、在留カードなどの画像を送って登録するネット上のやりとりから、都内と府内に設置されたコンプライアンスセンターでの対面手続きにした。ウーバー社によると、現在は名古屋、福岡でもセンターを開設し、対面での手続きに切り替えている。
「ウーバーイーツ」の配達員
▽本質
出入国在留管理庁によると、2019年に日本に入国したベトナム人は約51万人。11年から約10倍に増加している。一方、20年1月時点での不法残留のベトナム人は1万5561人で、国別で最多となっている。
外国人を支援するNPO法人「日越ともいき支援会」(東京)の吉水慈豊代表は「コロナで仕事がなくなり、不安を抱える中、働くためにネット上で偽造カードを買おうとしてだまされるケースも多い」と懸念する。
外国人の労働問題に詳しい指宿昭一弁護士は「外国人労働者の受け入れ制度の問題が本質にある。双方の国が困窮した技能実習生に手を差し伸べない限り根本的な解決にはならない」と指摘している。