政府の個人情報保護委員会は17日、無料通信アプリ「LINE」(ライン)の利用者の個人情報が、委託先である中国の関連会社から閲覧可能な状態になっていた問題などについて、同社の情報管理に違法性がなかったかどうか、経緯や実態の調査を開始した。専門家は、安全保障上のリスクも懸念している。
「事実関係を確認の上、適切に対応する」
加藤勝信官房長官は17日の記者会見で、こう語った。
LINEによると、中国にある複数の関連会社が2018年夏ごろから、アプリの監視や開発業務の過程で、日本国内のサーバー内にアクセス可能な状態だった。名前や電話番号のほか、不適切な書き込みだとして利用者がLINEに通報した会話内容などが閲覧できるという。
また、韓国にある関連会社のサーバーには、利用者の画像や動画のデータを保管していた。
法律では、利用者の同意なく個人情報を第三者に提供したり、海外に持ち出したりすることは禁じられている。LINEの指針では、利用者データを第三国に移転することがあるとしながら、国名の記載はなかった。
LINEは、不正な情報漏洩(ろうえい)は発生していないとしたうえで、「説明が不十分だった」と謝罪した。
ネットセキュリティーに詳しい神戸大大学院工学研究科の森井昌克教授(情報通信工学)は、「LINEは、韓国資本も入っているアプリなので海外への情報流出は懸念されていた。(報道で問題が)明らかになったが、本来は自発的に公表すべきだった」と指摘する。
安全保障リスクも懸念されるという。
評論家で軍事ジャーナリストの潮匡人氏は「中国には、民間企業を政府の情報収集活動に協力させる法律もある。日本には危機意識の薄さもみられる。日本政府は日常の通信手段に潜む危険を注意喚起し、危機管理を強化すべきだ」と語った。
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緊急事態宣言解除で衆院「4月解散」急浮上! 政党別の獲得予測で自公与党「絶対安定多数」 選挙プランナー・松田馨氏が分析
菅義偉首相は、首都圏1都3県に発令中の新型コロナウイルスの緊急事態宣言を21日で解除する方針を明らかにした。今後、感染拡大防止と社会経済活動の両立が求められる。こうしたなか、菅首相が衆院解散に踏み切るタイミングも注目されている。これまで、東京五輪・パラリンピック終了(9月5日)後が有力視されてきたが、ここに来て、「4月解散」説が急浮上している。夕刊フジが、選挙プランナーの松田馨氏に17日時点での政党別の獲得議席予測を依頼したところ、自民党は21議席減らすが、自公与党で「絶対安定多数」(261議席)を突破するという結果が出た。 ◇ 「仕事をしっかり行っていきたい。ただ、秋までの任期(=衆院議員の任期満了日は10月21日)なので、情勢を見て考える」 菅首相(自民党総裁)は、政権発足から半年を迎えた16日、衆院解散・総選挙について、官邸で記者団にこう語った。 同日、日米の外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)が都内で開かれ、翌17日には、新型コロナの緊急事態宣言を21日で解除する方針を明らかにするなど、政治日程は詰まっている。 菅首相は4月前半に訪米し、ジョー・バイデン大統領と首脳会談を行う。バイデン氏にとって1月の就任後、初めて対面で会談する外国首脳となり、「日米同盟の強化」「菅外交」をアピールする機会となる。 こうしたなか、永田町で「4月解散-5月総選挙」説が流れ始めた。 2021年度予算案は、憲法の衆院優越規定で20年度内の成立が確定している。新型コロナも病床使用率は改善傾向にあり、菅首相肝煎りのデジタル庁を設置するための関連5法案も4月中に成立させる方針だ。 4月解散となれば、逆風とされる4月25日投開票の衆院北海道2区、参院長野選挙区の両補選と、参院広島選挙区の再選挙を吸収できる可能性もある。 松田氏は「携帯電話料金値下げなど、4月は菅政権の実績が表に出てくるタイミングだ。衆院の任期満了まで半年を切る時期でもあり、解散はいつあってもおかしくはない」と指摘する。 菅首相が「伝家の宝刀」を抜いた場合の議席予測の結果は別表の通りだ。投票率は53%と想定した。 自民党は、現有議席(277議席)から「256議席」に減らすが、単独過半数(233議席)は超える。 松田氏は「菅首相の長男が関係する総務省幹部の接待問題が発覚し、コロナ対応への評価は必ずしも高くないなど不安要素もあるが、各種世論調査の内閣支持率は35%前後と高い。野党が批判票の受け皿になれていないこともあり、自民党の支持率や比例投票先での支持も3割を超えている。自民党の強い支持層の80代以上が新型コロナで外出を控える影響が出る可能性や、野党共闘の影響から、小選挙区の接戦区で落とすが、踏みとどまる」と分析した。
菅義偉首相は、首都圏1都3県に発令中の新型コロナウイルスの緊急事態宣言を21日で解除する方針を明らかにした。今後、感染拡大防止と社会経済活動の両立が求められる。こうしたなか、菅首相が衆院解散に踏み切るタイミングも注目されている。これまで、東京五輪・パラリンピック終了(9月5日)後が有力視されてきたが、ここに来て、「4月解散」説が急浮上している。夕刊フジが、選挙プランナーの松田馨氏に17日時点での政党別の獲得議席予測を依頼したところ、自民党は21議席減らすが、自公与党で「絶対安定多数」(261議席)を突破するという結果が出た。
◇
「仕事をしっかり行っていきたい。ただ、秋までの任期(=衆院議員の任期満了日は10月21日)なので、情勢を見て考える」
菅首相(自民党総裁)は、政権発足から半年を迎えた16日、衆院解散・総選挙について、官邸で記者団にこう語った。
同日、日米の外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)が都内で開かれ、翌17日には、新型コロナの緊急事態宣言を21日で解除する方針を明らかにするなど、政治日程は詰まっている。
菅首相は4月前半に訪米し、ジョー・バイデン大統領と首脳会談を行う。バイデン氏にとって1月の就任後、初めて対面で会談する外国首脳となり、「日米同盟の強化」「菅外交」をアピールする機会となる。
こうしたなか、永田町で「4月解散-5月総選挙」説が流れ始めた。
2021年度予算案は、憲法の衆院優越規定で20年度内の成立が確定している。新型コロナも病床使用率は改善傾向にあり、菅首相肝煎りのデジタル庁を設置するための関連5法案も4月中に成立させる方針だ。
4月解散となれば、逆風とされる4月25日投開票の衆院北海道2区、参院長野選挙区の両補選と、参院広島選挙区の再選挙を吸収できる可能性もある。
松田氏は「携帯電話料金値下げなど、4月は菅政権の実績が表に出てくるタイミングだ。衆院の任期満了まで半年を切る時期でもあり、解散はいつあってもおかしくはない」と指摘する。
菅首相が「伝家の宝刀」を抜いた場合の議席予測の結果は別表の通りだ。投票率は53%と想定した。
自民党は、現有議席(277議席)から「256議席」に減らすが、単独過半数(233議席)は超える。
松田氏は「菅首相の長男が関係する総務省幹部の接待問題が発覚し、コロナ対応への評価は必ずしも高くないなど不安要素もあるが、各種世論調査の内閣支持率は35%前後と高い。野党が批判票の受け皿になれていないこともあり、自民党の支持率や比例投票先での支持も3割を超えている。自民党の強い支持層の80代以上が新型コロナで外出を控える影響が出る可能性や、野党共闘の影響から、小選挙区の接戦区で落とすが、踏みとどまる」と分析した。
変異株主役の「第4波」耐えられるのか? 緊急事態宣言「解除後」の病床・人材確保に課題 識者「専門家教育など施策も必要」
政府は18日、東京、埼玉、千葉、神奈川の首都圏1都3県に発令中の新型コロナウイルス緊急事態宣言を21日の期限で解除すると正式決定する。変異株が主役となる恐れがある「感染第4波」への備えは待ったなしだが、最大の課題は医療崩壊を防ぐための病床や人材の確保だ。
◆都内感染者数リバウンド兆候
政府は宣言解除に当たり(1)飲食店支援(2)医療提供体制の充実(3)変異株対策の強化(4)検査拡充(5)ワクチン接種の推進-を柱とする新たな施策を打ち出す。
東京の17日の新規感染者が1カ月ぶりに400人を超え、宮城県では過去最多の107人を記録するなど各地でリバウンドの兆候を示しており、医療体制の充実が急務だ。田村憲久厚生労働相は都道府県に病床確保の計画見直しを求める方針で、増床の規模について「2倍というのは一つの例示」とした。
第3波で首都圏は医療崩壊に直面した。東京は入院病床の使用率が1月5日に86%、重症病床は同20日に64%に達した。都担当者は「宣言解除後の対応は検討中だ」とする。
神奈川県は1月19日に即応病床の使用率が軽症・中等症用が88%、重症用が95%。県担当者は「国に先立ち1月から病院や病床を確保する取り組みを進めている」。
千葉県では入院病床の使用率が2月8日に73%、重症病床は1月21日に77%。今後は「国の計画見直しを踏まえてから」と同県担当者。
埼玉県は1月31日に入院患者の病床使用率は75%、重症者の使用率は同22~24日に66%。「今以上の病床確保は厳しい。補助制度などの支援も必要だ」と同県担当者。
大阪府は、重症病床などの確保に取り組む医療機関を公募し、整備費用の支援などを掲げた。
コロナ患者を受け入れてきた病院はどう考えるのか。「正直限界だった」と語るのは、東海大医学部付属病院高度救命救急センターの守田誠司所長。病床だけでなく、スタッフの問題も大きいという。「重症・中等度合わせてコロナ対応に必要な看護師は15人程度、交替制で5倍の75人程度が必要になる計算で、40人の看護師を必要とする一般病棟2つ分に近い。中等症に軽減した患者を地域の別の病院に移すこともあったが、受け入れを断られる場合もあった」と振り返る。
今後の対応として、「専用病院の建設や国公立病院の転用、建て替え中の病院を充当する施策を進めるべきだ。神奈川県ではピーク時、自宅・宿泊療養含め、2000人程度に達したが、400床程度の病棟が要員とセットで4~5カ所は必要ではないか」とみる。
◆真野俊樹氏「専門家教育など施策も必要」
近畿大学病院(大阪府大阪狭山市)の東田有智院長は、「コロナ対応病床は最大12床あったが、宣言解除周辺で元に戻すよう要請があり、現在は10床に減らした。解除後こそピーク時に確保した病床数程度を維持するための資金投入が必要ではないか」と指摘する。
医療制度に詳しい総合内科専門医で中央大大学院教授の真野俊樹氏は、「ICU(集中治療室)や結核病棟のような隔離病棟の対応力を強化することが重要だが、増床しても医師や看護師が不足する問題に直面する。感染対策チームと、ウイルス学や疫学など研究者との連携を増やすことや、感染症の専門家教育を充実させる施策も必要ではないか」と語った。
《相手をホテルに呼び出して…》元SKE48山田樹奈逮捕「年収1000万円」嘘のプロフで塗り固めた元アイドルの末路
公表された職業は「無職」、住所は交際相手の大学生と同棲する小さなマンションの一室だった。名古屋市を拠点に活動するアイドルグループ「SKE48」の元メンバー、山田樹奈容疑者(やまだじゅな・22)が愛知県警に詐欺容疑で逮捕された。華々しい芸能界を卒業してから2年。彼女に一体なにがあったのだろうか。
「逮捕につながったのは、典型的な投資詐欺です。為替の変動を予測して投資する『バイナリーオプション』という金融商品があるのですが、彼女と仲間たちはこれをうたって投資に興味がある人たちから現金をだまし取っていたようです。投資会社を経営する男ら4人を詐欺や特定商取引法違反で逮捕しましたが、彼女が加担したのはそのうちの詐欺行為の部分とみています」(愛知県警関係者)
3月16日朝、愛知県警の捜査員が訪れたのは、名古屋市中区の住宅街にあるマンション。家賃10万円の1LDKから出てきた若い男女に1枚の紙を突きつける。「詐欺の疑いで逮捕状が出ています」。女が山田容疑者、男は交際相手の田口零朗(れお)という同じ22歳の大学生だった。
同時に逮捕された男2人を含む4人は昨年1月、愛知県田原市の男性会社員(23)にバイナリーオプションの投資話を持ちかけた。「確実に利益が得られる」「儲けるロジックがあるので、50万円を頂ければ稼げる」「それをお教えします」。そう言って指導料として現金50万円を騙し取った疑いがあるという。
「山田容疑者は、偽名を使って出会い系アプリで男性に接触し、取引の勧誘をしていました。主犯格の投資会社経営者に使われた田口容疑者のさらに手先のような役回りだったようです」(同前)
「山本ゆき」を名乗って高収入者をうまく転がしていた
山田容疑者は愛知県警に対し、「騙してカネを取るつもりはありませんでした」と犯罪に加担したことを否定しているが、このグループは2019年8月から昨年3月までの7カ月間で、少なくとも100人以上から5800万円に上る金を集めていたという。山田容疑者は出会い系アプリやSNSで「山本ゆき」を名乗って「年収1000万円」「1日で20万円を稼いだ」など嘘のプロフィールを書き込み、接触してきた男性らを呼び出す勧誘役を担っていた。
「容姿は元アイドル。SKEの経歴を察した人もいただろうし、ファンとの交流で男性を相手に愛想よく話をするのも慣れていただろう。勧誘相手を呼び出すのはもっぱらホテルのラウンジなどで、高収入者を装ってうまく転がしていたと思う」(別の愛知県警関係者)
中学生だった山田容疑者がオーディションをくぐり抜け、SKE48に6期生として加入したのは2013年。その後の6年間では繁華街・栄の劇場で公演に出続けたほか、AKB48シングル曲の選抜総選挙にも6回立候補し、ファンに向けて「身長は148センチで小さいけど、気持ちは誰よりも大きいです」と呼びかけていた。
ツイッターには「ビックリさせてごめんね!!」と書き残していた
結局、選挙の結果は6回ともに圏外。19年1月に卒業し、「まだ実感がなくて、来週も劇場で公演があるんじゃないかって思う。ファンの人に感謝を伝えられて悔いはないです。ファンのおかげで6年間、わたしは強く活動できました」というメッセージを発していた。当時のツイッターには「ビックリさせてごめんね!」とも書き残している。
その後は表舞台から消え、地元・名古屋に残りつつSNSなどで細々と発信を続ける日々を送っていた。本名名義でインスタグラムやツイッター、TikTokに動画や写真を投稿し、根強いファンもいたが、実際には仕事がない状況が続いていたという。
地元社会部記者が語る。
「グループをやめても1人で活動ができるほどの人気はなく、新型コロナウイルスの影響もあったと思うが地元のイベントに呼ばれることもありませんでした。偽名でやっていた出会い系アプリではSKE48の経歴は伏せていましたが、本人は芸能界に悔いを残していたのではないでしょうか。
同棲相手も地元私大に通うあまりパッとしない学生です。交際相手が手を染めた詐欺行為の片棒を担がされた形にも見えますが、自ら勧誘役を何度も担っていては『何もしらなかった』という体裁も取れません。いずれにしても警察内ではアイドルの残念な末路という見方が大半です」
無職になった元アイドルの逮捕を主導し、手錠をかけたのは愛知県警中警察署の刑事だった。奇しくも4年前の17年1月10日、「110番の日」のイベントに呼ばれて「一日女性警察官」を務めた思い出の警察署だ。だが、今回は華やかなカメラのフラッシュではなく、取り調べをする刑事の容赦ない質問を浴びることになる。彼女はそこで何を答えるのだろうか。
(稲本 千晴/Webオリジナル(特集班))
音楽教室使用曲の著作権、知財高裁「生徒演奏は対象外」…1審判決を変更
音楽教室のレッスンなどで使う楽曲の演奏から著作権使用料を徴収するのは不当だとして、教室を営む約240事業者が日本音楽著作権協会(JASRAC)を相手取り、徴収する権利がないことの確認を求めた訴訟の控訴審判決が18日、知財高裁であった。菅野雅之裁判長は、原告側の請求を棄却した1審・東京地裁判決を変更し、「生徒が演奏した部分は徴収権が及ばない」とする初判断を示した。
著作権法は、公衆向けに楽曲を演奏する権利が作曲者側にあると規定し、作曲者らの委託を受けたJASRACが使用料の徴収を代行している。訴訟では音楽教室や個人レッスンでの演奏が「公衆向け」と言えるかどうかが問われ、昨年2月の1審判決は、演奏者が講師か生徒かを問わず、レッスンでの演奏は全て「公衆向け」として徴収対象になると判断していた。
これに対し、知財高裁は「生徒による演奏は自分自身の技術向上を目的としている」として、講師らの演奏とは区別して考えるべきだと指摘。「生徒は特定の講師に聞かせるために演奏しており、公衆に聞かせる目的ではない」とも述べ、「JASRACは生徒の演奏に対して使用料を徴収できない」と結論づけた。
JASRACでは2018年4月から、原則として受講料収入の2・5%を教室側から徴収している。今回の判決が確定した場合、支払いに応じた事業者から「過払い分」の返還を求められる可能性もある。
判決後、東京都内で記者会見したJASRACの宮内隆・常務理事は「承服できない判決だ」と述べ、上告する意向を示した。原告側も「主張の主要な部分が認められておらず、上告を検討したい」としている。
安藤和宏・東洋大教授(著作権法)の話「生徒の演奏を『自主的なもの』と捉えた点は、音楽教室の実態を踏まえた適切な判断だ。レッスンでは通常、演奏の大部分が生徒によって行われている。判決が確定すれば、JASRACは徴収方法の抜本的な見直しを迫られることになるだろう」
黒川元検事長を略式起訴=「検審の議決受け止め」―賭けマージャン問題・東京地検
昨年春の緊急事態宣言中、知人の新聞記者らと賭けマージャンをしていた黒川弘務・元東京高検検事長(64)について、東京地検特捜部は18日、単純賭博罪で略式起訴した。
黒川氏はいったんは不起訴処分となったが、検察審査会が昨年12月に起訴相当の議決を出し、特捜部が再捜査していた。不起訴不当と議決された産経新聞記者ら3人については、改めて不起訴処分(起訴猶予)とした。
記者会見した東京地検の山元裕史次席検事は処分理由について、「黒川氏が賭けマージャンを容易に止めることができる立場にあったことなど、議決の指摘を真摯(しんし)に受け止めた」と説明した。
起訴状によると、黒川氏が緊急事態宣言下の昨年4~5月、4回にわたり知人の産経新聞記者宅で同紙記者ら2人と朝日新聞社員の計4人で賭けマージャンをしたとされる。
黒川氏をめぐっては、昨年5月に賭けマージャン問題が発覚し、市民団体が刑事告発。特捜部は同7月、単純賭博罪が成立するとした一方、黒川氏が事実を認め、社会的制裁を受けたことなどから起訴猶予処分とした。
これに対し東京第6検察審査会は昨年12月、「黒川氏は検事長として違法行為を自制し、抑止すべき立場にあったのに賭けマージャンをしており、社会に与えた影響は大きい」と指摘。緊急事態宣言のかなり前から賭けマージャンを続けるなど規範意識も減弱しているとし、起訴相当の議決を出した。
産経新聞社広報部の話 記者倫理や行動規範を徹底させ、引き続き信頼回復に努める。
朝日新聞社の話 改めておわびする。コンプライアンス意識の徹底を図る。
[時事通信社]
小田野展丈侍従長が退任へ 後任は別所浩郎侍従次長 4月1日付
宮内庁で天皇陛下の側近のトップを務める小田野展丈侍従長(73)が4月1日付で退任し、後任に別所浩郎侍従次長(68)が就任することが18日、政府関係者への取材で明らかになった。
別所氏は1975年に外務省入りし、国連政府代表部大使などを歴任。2020年1月から侍従次長を務めていた。
小田野氏も外務省出身。欧州連合政府代表部大使や宮内庁式部官長などを経て、16年5月からは東宮大夫として皇太子時代の陛下を支えた。19年5月の天皇代替わりに伴い侍従長に就いた。【和田武士】
橋下徹氏、小池百合子知事の緊急事態宣言への対応は「勝てる戦しかやらないから今はジッとしている」
元大阪府知事で弁護士の橋下徹氏(51)が18日放送の日本テレビ系「情報ライブ ミヤネ屋」(月~金曜・午後1時55分)に生出演。首都圏1都3県に発令中の緊急事態宣言が21日で解除されることについて、コメントした。
この日も323人の新型コロナ新規感染者を記録した東京都の小池百合子知事(68)について「政府よりも小池さんが知事としての権限を持ってらっしゃるんで、これを適切に行使して下されば、支持率アップだけじゃなくて、日本が救われると思うんです」と熱く話した橋下氏。
その上で「でも、小池さんの責任と言いますが、(緊急事態宣言後に予想される)まん延防止等重点措置は政府が認定しないと動けない。小池さんの責任と言うより菅(義偉)首相の責任なんですよ」と続け、「本来は政府に知事たちが『まん防』をやらせてくれって言わないといけないんですが、小池さんは勝てる戦しかやりません。今、ここで表に出ていっても勝てると思わないから、ジッとされているんじゃないですか?」と話していた。
国内新たに1497人感染=東京323人―新型コロナ
国内では18日、新たに1497人の新型コロナウイルス感染が確認された。新規感染者が1000人を超えたのは3日連続で、1週間前の11日(1318人)を上回った。死者は32人、重症者は前日から10人減り325人だった。
東京都では新たに323人の感染が確認された。都内の新規感染者が300人を超えたのは3日連続。1週間前(335人)を下回ったが、新規感染者数の直近7日間平均は297.1人で、前週比108.8%だった。都基準の重症者は前日より3人増え、44人。
都によると、新たな感染は10歳未満から100歳以上の全ての年代で確認され、20代が65人で最多。30代48人、50代42人と続いた。65歳以上は75人。
[時事通信社]
“賭けマージャン”黒川元検事長は、なぜ一転「略式起訴」になったのか?《検察側の思惑》
「賭けマージャン問題で引責辞任した黒川弘務元東京高検検事長が3月18日、一転、単純賭博罪で東京地検特捜部に略式起訴されました。罰金刑ではありますが、元検察ナンバー2が在職中の行動を罪に問われて“前科者”となるのです。前代未聞のことです」
ある法曹関係者はこう語る。賭けマージャン問題は2020年5月20日、「週刊文春」が ウェブサイト 上で報道して発覚。法務省の調査に黒川氏は事実関係を認め、訓告処分を受けて同22日に辞任した。
特捜部が市民感覚をくみ取った……?
特捜部は同年7月、賭博罪の成立を認定した上で社会的制裁を受けたことなどを考慮し、不起訴処分(起訴猶予)としたが、東京第6検察審査会は同年12月、「検事長の職にあり、刑事罰の対象となる違法行為を自制し、抑止すべき立場にあった」として「起訴相当」と議決していた。
「黒川氏は緊急事態宣言期間中の2020年4月13日~5月14日の間に産経新聞記者宅で計4回、記者ら3人と1000点を100円に換算する『点ピン』で賭けマージャンを行っていました。以前は検審の議決に法的拘束力はありませんでしたが、市民感覚を反映させる司法改革の一環として検察審査会法が改正され、2009年5月から法的拘束力のある制度に変わりました。
特に大きな変更点は、検察の判断に反して『起訴相当』との議決が2度下されると、強制起訴されるという点です。検察が独占してきた起訴の権限に風穴を開けたのです。検察の判断を“素人”が覆すわけですから、強制起訴されても無罪が出るケースは多いですが、有罪となったものもあるのです」(同前)
一転して略式起訴して罪に問うという判断は、特捜部が市民感覚をくみ取った結果とみることもできるだろう。だが、あるベテランの司法記者は、こう異議を唱える。
略式起訴ならば公開の法廷は開かれない
「検察全体が受けるダメージを最小限にするための方針転換でしょう。もちろん東京地検特捜部の独断ではありえません。検事総長以下、法務・検察当局全体の判断です。もしもう一度、『起訴相当』の議決が下された場合、黒川氏は公判廷に引っ張り出され、なぜ新聞記者とマージャンをする必要があったのかを追及されることになります。情報漏洩はなかったのか。検察による捜査情報のリークはなかったのかを公開の法廷で根掘り葉掘り聞かれるわけです。安倍晋三政権の“守護神”として脱法的な定年延長が認められた黒川氏に対する世論の風当たりは強いものがあります。
ましてや緊急事態宣言で自粛を求められ、窮屈な思いをしたり、仕事を失ったり散々な目に遭っていた国民の賭けマージャン問題への憤りは想像以上のものです。だから、賭けのレートももっと高かったケースはなかったのかも質問されるでしょう。何かボロが出れば、検察全体が受けるダメージは相当なものとなります。
しかし、略式起訴ならば公開の法廷は開かれず、罰金を納めれば終わりです。元検察ナンバー2の犯罪は小さなことではありませんが、組織全体が受けるダメージは最小限に抑えられるという判断があったことは間違いないでしょう。だから、特捜部による略式起訴への判断変更は、国民世論に配慮した『英断』でも何でも無く、単なる組織防衛のためのものなのです」
小沢一郎事件では強制起訴をうまく利用しようとした
資金管理団体「陸山会」の土地取引を巡り、政治資金規正法違反(虚偽記入)罪で強制起訴された旧民主党の元代表・小沢一郎衆院議員について、東京地検特捜部では2度目の「起訴相当」の議決前の再捜査で、小沢氏の元秘書を再聴取した際のやり取りを捜査報告書に虚偽記載していたとして、捜査を担当した検事が減給処分を受けたほか、元特捜部長が戒告処分を受けている。
「虚偽記載の原因については『起訴相当』の議決を誘導するためとは認定されず、記憶違いのためとされましたが、実際には当時政権与党の実力者となっていた小沢氏の起訴が検察上層部から認められなかったことに捜査現場が反発し、強制起訴に導こうとしたものという見方が検察内部では根強いようです。小沢氏の問題では強制起訴をうまく利用しようとした東京地検特捜部が、今度は検察組織全体を守るために強制起訴されないように略式起訴という手段を使ったというわけです。
独自捜査権を振りかざして強引な取り調べを繰り返し、大阪地検特捜部の証拠改竄事件を引き起こした特捜検察の“ご都合主義”がこれまでも指摘されてきましたが、2010年の事件発覚から10年以上が過ぎた今、またぞろ頭をもたげてきているといえるでしょう」(同前)
特捜部が抱える、もう一つの「起訴相当」事案
東京地検特捜部は現在、もう一つ「起訴相当」の事案を抱えている。
「元経済産業相の菅原一秀衆院議員の秘書らが選挙区内の有権者に香典などを提供した問題です。東京第4検察審査会は東京地検特捜部が公選法違反容疑を不起訴(起訴猶予)とした菅原氏について『起訴相当』と議決しています。特捜部では菅原氏が秘書らを通じて2017~19年、選挙区内の有権者18人に、故人の枕元に飾る枕花計約17万5000円相当を提供し、9人に香典計12万5000円を渡した事実を確認しています。
この問題も『週刊文春』の報道で発覚しました。菅原氏は報道直後の19年10月25日、経産相就任からわずか1カ月半で辞任。20年6月16日に記者会見を開き、違法性を認めて謝罪したことなどから、特捜部は同25日、起訴猶予処分としました。
ただ、この起訴猶予の経緯にも特捜検察の“ご都合主義”が指摘されているのです。検審への申し立ては告発者らに限られますが、特捜部は東京都内の男性の告発を不受理とし、告発不受理からわずか約2週間で不起訴としています。しかも特捜部は不起訴の記録を検審に提出しない異例の対応をしたことから、検審が自ら異例の職権による議決をすると決め、事件の記録を取り寄せ、この男性からの申し立てを『告発した者』ではないとして却下した上で、審査をしていたのです。
菅原氏は菅義偉首相のお気に入りとされ、側近議員などと呼ばれています。経産相への起用も当時官房長官だった菅首相の『引き』によるものとささやかれています。検審への申し立てをさせずに『検審外し』を行い、強制起訴を避けようとしたように見受けられるのは、東京地検特捜部による安倍政権への“忖度”があったためとの見方が有力です」(同前)
黒川氏の問題を略式起訴でうやむやにした上に、安倍元首相の元公設第1秘書も略式起訴で終わらせて「桜を見る会」を巡る一連の疑惑追及を切り上げた東京地検特捜部は、菅原氏の再捜査ではどんな答えを出すのだろうか。
(多々木 純一郎/Webオリジナル(特集班))