【独自】児童相談所の一時保護解除、家庭に戻った後に父親と継母の虐待深刻化

北海道留萌市の女児が父親と継母から虐待を受けていたとされる事件で、2016年3月に児童相談所に一時保護された女児と弟が、2~3年前にも保護されていたことが関係者への取材でわかった。その後、一時保護は解除され、道警はきょうだいが家庭に戻った後、虐待が深刻化したとみている。
会社員の父親(38)と無職の継母(37)の両容疑者は16年2月頃、自宅で、9歳だった女児の頭を複数回殴り、切り傷を負わせたとして傷害容疑で逮捕された。捜査関係者によると、女児と弟の体には時期の異なる重いやけど、打撲の痕跡が数十か所あったという。
関係者によると、女児は13年1月、顔にあざが見つかり、弟は14年3月、腕の骨折が確認され、それぞれ道立旭川児相に一時保護されていた。旭川児相は13、14年の一時保護を解除した経緯などについて「個別の事例は答えられない」としている。

「コミュニケーションのつもりで」同僚の手足を縛り付けたり、ホースで後ろから水かけたり…消防士長を懲戒処分

愛知県豊田市は8日、同僚らに傷害・暴行行為を行ったとして、男性消防士長(33)を停職6か月、兼業で収入を得たとして男性消防副士長(28)を減給2か月(10分の1)の懲戒処分にしたと発表した。処分は同日付。
市消防本部によると、消防士長は2014年度、勤務中に同僚の消防職員の両手両足を消防用ロープでロッカーに縛り付けたり、拳で腹を殴ったりした。また、放水訓練中の別の職員に対し、後ろから消防用ホースで水をかけるなどした。匿名の通報が寄せられて発覚した。消防士長は「コミュニケーションのつもりで、痛めつける意図はなかった」などと話しているという。
一方、消防副士長は19年3~11月、知人の実家の農作業や作物の販売などを手伝い、計130万円の収入を得ていた。

早大サークルメンバー 三宅島合宿で“乱痴気騒ぎ”の一部始終

ハメを外すにも程がある。

昨年9月、東京・三宅島で行われた早大のダイビングサークルの合宿中、飲酒運転で事故を起こし、同乗者6人にケガを負わせたとして、警視庁交通捜査課は、学習院女子大の学生(20)を自動車運転死傷処罰法違反(危険運転致傷)、女子学生が飲酒していたことを知りながら同乗した男女7人を道交法違反の疑いで書類送検した。

また、無許可でワンボックスカーを1日当たり1万2000円で学生らに貸し出したとして、民宿のオーナー(62)も道路運送法違反の疑いで書類送検された。

この早大ダイビングサークルは、他大学の学生と共に活動する「インカレサークル」で、男女38人が昨年9月14日から4泊5日の日程で三宅島を訪れていた。最終日となった同18日は深夜1時からビデオ上映などの引退式が行われ、早朝5時から宴会が始まった。メンバーは男21人、女17人で19歳の未成年者も数人いた。それぞれワインや日本酒をガブ飲みし、日が昇っても宴は続いた。

一行は、その日の船便で東京に戻ることになっていた。メンバーたちは昼前、借りていたワンボックスカー5台に乗り込み、港へ向かった。午前11時55分ごろ、5台の車で三宅一周道路を走行中、最後尾を走っていた女子学生運転の車が電柱にドカンと激突。同乗者7人のうち6人が足の骨を折るなどの重軽傷を負った。電柱は折れ曲がり、警ら中の警察官が現場に駆け付けた。女子学生はハンドルを握る前、ワインボトルを一気飲みしていた。

「合宿は毎年恒例の行事ですが、昨年はコロナの影響もあり、島は医療体制が脆弱なことから、東京から学生が大挙して来ることに島民は皆、神経をとがらせていた。そんな中、学生たちは東京を出発し、島行きの船に乗り込むと船内で酒を飲みだし、ドンチャン騒ぎを始めた。その情報は島に伝わり、警察も警戒していた。そうしたらあろうことか、酒を飲んで事故を起こした」(島関係者)

調べに対し、女子学生は「運転しながら眠ってしまった。飲んでいない人に代わればよかった」と供述。民宿のオーナーは「(レンタカーの)許可がいるとは知らなかった」と釈明し、学生が飲酒運転していたことについては「アルコールチェッカーを渡していた」と話しているという。

「学生たちが宿泊していた民宿は、宿泊棟が独立したつくりになっていて従業員の目が届かないため、ある意味、ムチャができる。そういう事情もあり、学生たちの間では人気の宿です。オーナーは20年ほど前、島外から移住してきて、ダイビングショップを始めています」(地元住民)

万が一のことが起きたらどう責任を取るつもりなのか。あまりにもやることが身勝手過ぎる。

「福島原発事故」10年後の今でも検証足りない訳 世界のどこにも起こりうる普遍的な挑戦

「日本は東日本を失うかもしれない」――戦後最大の危機から10年。日本の危機対応能力が抱える構造的問題とは何か。調査委員会理事長を務めた船橋洋一氏が、後年明らかになった新史料から、福島第一原発の「メルトダウン」を分刻みで描いた『フクシマ戦記 10年後の「カウントダウン・メルトダウン」』(上下巻)から一部を抜粋、再構成してお届けする。 ■フクシマはなお、終わっていない。 東京電力福島第一原子力発電所は、現時点でも、「原子力緊急事態宣言」が解除されていない。 福島県では事故発生から24時間以内の4回に及ぶ避難指示によって避難した住民(2012年5月のピーク時で16万4865人)のうち4万974人(県内1360人、県外33914人=2020年2月現在)がいまだに自宅に戻れない状態が続いている。 事故に起因する直接の被ばくによる死者はいなかったが、避難やその後のストレスによる災害関連死は3739人に上っている。 2011年3月14日から12月18日までの9カ月間、現場で事故処理に取り組んだ東京電力の約2万人の社員(緊急作業従事者)のうち累積被ばく線量が100ミリシーベルトを超えたものは174人に上った。中には被ばく線量が678ミリシーベルトに達した運転員もいた。政府は10月、彼らに対して長期にわたる健康管理に取り組むとの「指針」に基づき、甲状腺の検査やがん検診(胃、肺、大腸)を実施しているが、それでも人々はがんのリスクの高まりへの不安を抱えている。 プラントでは原子炉付近の放射線量が依然高く、原子炉内部の確認ができない状態にある。原子炉の炉心が溶解した結果生じた放射線量の高い「デブリ」のほとんどが原子炉格納容器底部にあると推測されている。その取り出しの技術と計画はなお確定していない。 福島第一原発では現在も一日約140トンの処理済み汚染水が発生している。このままでは保管用のタンクが2022年夏ごろには満杯になると予測されている。菅義偉政権は2020年10月、処理水を海洋に放出する方針を固めたが、海洋放出案に反対する漁業団体の全国組織「全国漁業協同組合連合会(全漁連)」と最終調整しなければならない。 事故前、日本には54基の原発が動いていたが、福島第一(6基)、第二(4基)をはじめ24基が廃炉となった。2020年9月末現在、再稼働が認められたのは申請のあった27基のうち9基にすぎない。 経済産業省の東京電力改革・1F問題委員会は2016年に公表した「東電改革提言(案)」のなかで、事故の損害額を22兆円と算出した。民間シンクタンクの日本経済研究センターは2019年、事故処理費用は40年間で最大80兆円まで膨らむとの試算を公表した。

「日本は東日本を失うかもしれない」――戦後最大の危機から10年。日本の危機対応能力が抱える構造的問題とは何か。調査委員会理事長を務めた船橋洋一氏が、後年明らかになった新史料から、福島第一原発の「メルトダウン」を分刻みで描いた『フクシマ戦記 10年後の「カウントダウン・メルトダウン」』(上下巻)から一部を抜粋、再構成してお届けする。
■フクシマはなお、終わっていない。
東京電力福島第一原子力発電所は、現時点でも、「原子力緊急事態宣言」が解除されていない。
福島県では事故発生から24時間以内の4回に及ぶ避難指示によって避難した住民(2012年5月のピーク時で16万4865人)のうち4万974人(県内1360人、県外33914人=2020年2月現在)がいまだに自宅に戻れない状態が続いている。
事故に起因する直接の被ばくによる死者はいなかったが、避難やその後のストレスによる災害関連死は3739人に上っている。
2011年3月14日から12月18日までの9カ月間、現場で事故処理に取り組んだ東京電力の約2万人の社員(緊急作業従事者)のうち累積被ばく線量が100ミリシーベルトを超えたものは174人に上った。中には被ばく線量が678ミリシーベルトに達した運転員もいた。政府は10月、彼らに対して長期にわたる健康管理に取り組むとの「指針」に基づき、甲状腺の検査やがん検診(胃、肺、大腸)を実施しているが、それでも人々はがんのリスクの高まりへの不安を抱えている。
プラントでは原子炉付近の放射線量が依然高く、原子炉内部の確認ができない状態にある。原子炉の炉心が溶解した結果生じた放射線量の高い「デブリ」のほとんどが原子炉格納容器底部にあると推測されている。その取り出しの技術と計画はなお確定していない。
福島第一原発では現在も一日約140トンの処理済み汚染水が発生している。このままでは保管用のタンクが2022年夏ごろには満杯になると予測されている。菅義偉政権は2020年10月、処理水を海洋に放出する方針を固めたが、海洋放出案に反対する漁業団体の全国組織「全国漁業協同組合連合会(全漁連)」と最終調整しなければならない。
事故前、日本には54基の原発が動いていたが、福島第一(6基)、第二(4基)をはじめ24基が廃炉となった。2020年9月末現在、再稼働が認められたのは申請のあった27基のうち9基にすぎない。
経済産業省の東京電力改革・1F問題委員会は2016年に公表した「東電改革提言(案)」のなかで、事故の損害額を22兆円と算出した。民間シンクタンクの日本経済研究センターは2019年、事故処理費用は40年間で最大80兆円まで膨らむとの試算を公表した。

私立幼稚園連合会で使途不明金 数億円で調査実施

全国の私立幼稚園が加盟する「全日本私立幼稚園連合会」(東京)で、数億円に上る使途不明金が生じていることが9日、文部科学省関係者への取材で分かった。連合会は弁護士らによる調査を実施しており、9日に各都道府県の私立幼稚園団体に対して詳細な調査結果を説明する。関係者によると、使途不明金は少なくとも3億円余りとみられる。
私立幼稚園関係者によると、連合会では昨年11月、当時の会長の香川敬氏(69)が会長職を辞任。同12月には連合会から各都道府県団体に、使途不明金が生じているとの説明があった。
香川前会長は、山口県防府市で幼稚園を運営する学校法人の理事長。

宮城で震度4 津波の心配なし

9日午前8時30分ごろ、宮城県の北部と中部で震度4の地震があった。気象庁によると、震源地は宮城県沖で、震源の深さは約80キロ。地震の規模はマグニチュード(M)4・8と推定される。津波の心配はない。各地の震度は次の通り。
震度4=宮城県北部、中部▽震度3=宮城県南部、岩手県沿岸南部、岩手県内陸南部、福島県浜通り

大阪維新の会、懲りず再び自称「ファクトチェック」。もちろんこれもチェックしてみた

◆さっそく「第2弾」が登場した維新の「ファクトチェック」

先日、大阪維新の会が「ファクトチェッカー」という新プロジェクトを始め、ネット上に蔓延る「維新憎しのデマ」をファクトチェックすると宣言しました。なぜか第三者ではなく、当事者である大阪維新の会がチェックする仕組みになっているため、記念すべき第1弾はまったくデマではなく、ただ新型コロナウイルス対策で困っていることをツイートした人を晒しあげて、コロナ対策がうまくいっていない理由を言い訳しただけ。

あまりに雑すぎるファクトチェックに対するファクトチェックの記事(厳密にはファクトチェックの定義とはズレますが、敢えて維新に合わせて「ファクトチェック」と言い続けます)は大反響。おかげさまでPV数もスゴかったのですが、聞けば大阪維新の会の某市議が「なんだ、あの記事は!」と怒っていたらしいので、もしかしたら1回で終わるかなと思ったのですが、待望のファクトチェック第2弾がリリースされましたので、おかげさまで「ファクトチェックチェック」も第2弾をリリースすることができました。

今回、テーマとして取り上げられたのは、大阪市立工芸高等学校の本館校舎に関するツイート。この建物は大阪市指定有形文化財に指定されているのですが、これが大阪市から大阪府に譲渡されることになったという話です。またしても、大阪維新の会によって晒されているツイートはちっともデマではなかったので、皆様にお知らせしたいと思います。

◆いざ、ファクトチェックチェック!

今回、第2弾として取り上げられたツイートは、大阪市立工芸高等学校の校舎の写真を添付し、「綺麗に撮れた。大阪市指定有形文化財。維新と公明党によって放棄されることになりました」というシンプルな一文です。あまりにシンプルなツイートなので、ファクトチェックする要素なんて、ほとんどないと思うのですが、維新が挙げるポイントは2つです。

“【POINT①】

・Tweetの写真は大阪市立工芸高等学校の本館校舎である。

・本館校舎は2000年12月12日より大阪市指定有形文化財となっている。“

なぜポイントとして挙げられているのか分かりませんが、大阪市指定有形文化財になっていることはファクトでした。つまり、大阪維新の会がアンダーラインを引いているところに、何も嘘がなかったということです。ということは、今回、大阪維新の会が「デマ」として扱いたかったところは、たった1行ということになります。

”【POINT②】

・大阪市教育委員会では、これまで大阪府教育長とともに、大阪市立の高等学校21校を府へ移管する方向で協議を進め、関連条例が令和2年12月9日の大阪市議会においては、大阪維新の会、公明党の賛成によって、同月21日の大阪府議会においては、大阪維新の会、公明党に加え、自民党会派等の賛成によって可決され、本校は令和4年4月に大阪市から大阪府へ移管される予定となっている。

・大阪市文化財保護条例では17条において、文化財への現状変更を制限しているが、同22条において所有者が変更された場合であっても、文化財に対する権利義務を承継することを定めている。”

このツイートをしている人は「維新と公明党によって放棄されることになりました」と書いており、本来は大阪市が大阪市の財産として管理するべきものなのに、大阪府に移管されてしまったので、大阪市が管理を放棄したという点においては、何も間違えていません。また、管理するべき大阪市の大阪市議会で「大阪維新の会と公明党の賛成」によって可決しているのですから、「維新と公明党が放棄した」と書いていることも、間違いではありません。つまり、ファクトチェックの結果、これは「ファクト」だと言っているに等しいのです。

では、大阪維新の会は、このツイートの何を問題にしたいのでしょうか。それが「解説」の部分に書かれています。

”【解説】

市の文化財保護条例には、文化財の所有権が移転した場合であっても、旧所有者の権利及び義務が新たな所有者に承継される旨が明記されており、たとえ所有権が移転したとしても、文化財が破壊されることのないよう保護している。

今回、市の指定有形文化財である大阪工芸高等学校が府に移管されることによって、放棄されるという発信に対して、コメント欄には「美しい建物なのに勿体ない」、「壊すのではなく修繕すべき」等、この建物が解体されると誤認した書き込みが多く見られた。

一方、発信者自身が破壊されるという表現は使用しておらず、所有者が大阪市から府に変更されることによって「大阪市が(所有権を)放棄した」という趣旨で発信した可能性もある。

いずれにしても、市の指定有形文化財であるこの建物が府への移管によって破壊されることはない。“

要するに、このツイートを読んだ人の中に「有形文化財の建物が破壊されてしまうのではないか」と勘違い人がいたので、それが問題だと言いたいようです。しかし、それは読み手のリテラシーの問題であって、ツイート主に落ち度はありません。こんなシンプルなツイートで、読み手の受け取り方の責任まで取らされるなんて、どうかしています。解説でも「発信者自身が破壊されるという表現は使用しておらず、所有者が大阪市から府に変更されることによって「大阪市が(所有権を)放棄した」という趣旨で発信した可能性もある」と書かれていますが、だいたいの人はそう読み取っているはずです。

◆病院、公園、保健所。公的サービスを縮小してきた維新

では、どうして「放棄した」と書かれているのに、一部の人々が「壊される」と感じてしまったのでしょうか。それは大阪維新の会がこれまでたくさんのものを壊してきたからに他なりません。

例えば、「市が運営する病院と府が運営する病院は1つでいい」と言い出して廃止することにした「住吉市民病院」は、地域に根差し、大阪市南部で出産や子供の入院ができる数少ない病院だったにもかかわらず、住民の都合とは関係なく、大阪維新の会の『思想』が優先される形で、病院がなくなってしまいました。その後、住吉市民病院の機能を大阪府立病院で引き継ぐことになったのですが、子供の入院を断られてしまうケースが続出。結局、住吉市民病院の機能が十分に引き継がれることがなくなり、子供の命や健康が脅かされることになってしまったのです。

あるいは、民間企業が管理するようになった大阪城公園では、自然よりも収益が優先されるようになったため、有料の遊び場を設置するために1200本の樹木が伐採されて、これでは「身を切る改革」ではなく「木を切る改革」だと批判を浴びたこともありました。無料の遊び場は滑り台が故障したままで放置されているのに、有料の遊び場を作るためなら1200本も公園の木を切ってしまう。これは大阪市から民間企業に管理者が移行したために起こっていることですが、こうした大阪維新の会の”実績“が、大阪維新の会がやってきたプラスの政策だけでなく、マイナスの政策にも目を向けてきた市民にとっては「破壊」というイメージにつながり、「このままでは建物が破壊されてしまうのではないか」という錯覚を生み出したのではないでしょうか。

大阪維新の会が政権を担うようになってから、「コストカット」ばかりが優先されるようになって、人々にとって必要なものまで削られるようになってしまった結果、子供が入院できなくなり、エアロゾル感染を防ぐために青空の下で遊ばせようと思ったらお金がかかるようになった大阪市。このコロナ禍では、病院だけでなく、保健所の数も減らしてしまったため、前回のファクトチェックにあったような「濃厚接触者の放置」が起こり、他の自治体に比べて死亡率が高く、しまいには知事が「コロナにイソジンが効く」と言い出す始末です。さらには、知事がほぼ毎日テレビに出演し、お隣の和歌山県のような徹底した検査体制を目指すわけでもないので、こうしている間に大阪ではワクチンや治療薬の効きにくい変異株が増えつつあり、一般市民にワクチンが行き渡る頃には、すっかりワクチンが効かなくなっている可能性すらあるのです。チェックするべきところは、本当に『市民のツイート』なのでしょうか。

◆市から府に移管されることのデメリット

大阪市民の「心の風景」として刻まれている大阪府立工芸高校の校舎。この所有権が大阪市から大阪府に移管されることは、ただ管理者が大阪市から大阪府に変わるというだけでは終わりません。

建物を保存するためには、当然、お金がかかります。そのお金は誰が負担するのかと言ったら、これまでの大阪市ではなく、「大阪府」が負担することになります。大阪維新の会の人たちは「大阪市が管理しようが、大阪府が管理しようが、同じ大阪が管理するのだから、この建物が壊されるようなことはない」と言うのかもしれませんが、それは必ずしも約束されているものではないのです。

新型コロナウイルス対策で失敗している日本は、これからますます経済が衰退し、十分な税収が見込めなくなる可能性があります。特に、コロナ対策が「イソジン」だった大阪府のダメージは計り知れず、税金が確保できなければ、これまでのようなお金のかけ方ができなくなるかもしれません。そうなった時、校舎の保存を泣く泣く諦めなければならないかもしれません。しかし、その議論は「大阪市」ではなく「大阪府」で行われます。

先程も申しましたが、この校舎は「大阪市民」の心の風景であり、熊取町や泉佐野市に住んでいる人たちにとっては、べつに愛着があるわけでもありません。大阪市で話し合われるのであれば、この建物の価値がわかる人たちの間で話し合われることになるかもしれませんが、大阪府全体で話し合われることになれば、建物の価値をあまり知らない人たちによって話し合われることになりかねません。そうなれば、最終的な判断が変わってしまうかもしれないのです。

つまり、遠い将来(と言っても、このコロナ禍で経済に壊滅的なダメージがあれば、数年後かもしれない)に、壊されてしまうかもしれないリスクが今までよりも高くなってしまったことは間違いありません。だから、「壊される」と感じた人たちの気持ちが「デマ」であるとも言いきれないのです。

◆それよりファクトチェックするべきもの

まるで市民の口を封じるかのごとく、「ファクトチェック」と題し、まったくデマではないものをデマ扱いしている大阪維新の会。税金を無駄に使っているわけでもなく、むしろ税金を納めていただいている側の市民に対して文句を言っているわけですが、それよりやるべきは「身内の不正に対するファクトチェック」ではないでしょうか。

こんな時ばかり「大阪維新の会」と「日本維新の会」は別団体だと言われたくありませんが、大阪府選出の参議院議員・高木かおりさんには、先日から政党交付金で借金を返済していた疑惑が報じられており、「借金は集められた寄付金から捻出された」とか「文書通信交通滞在費を合わせて返済している」とかゴタゴタと言い訳をしています。しかし、皆さんからの寄付金が借金返済に流用されているのはいかがかと思うし、文書通信交通滞在費が借金返済に使われるのも目的外使用になるので、いずれにしても疑惑から抜け出すことができていません。

大阪維新の会は、これまで2回にわたって市民のツイートをチェックしていますが、いずれも市民の書いている内容に嘘はありませんでした。だったら、そんな市民のツイートをチェックするのではなく、自分たちのお金の流れをチェックし、政党交付金や文書通信交通滞在費の返金を検討した方がいいのではないでしょうか。

◆選挙ウォッチャーの分析&考察

記念すべき1回目のファクトチェックには、さまざまなメディアが食いついて、市民のツイートを勝手に悪者扱いで晒している大阪維新の会の酷い姿を多くの人が知ることになりました。しかし、2回目のファクトチェックでは、早くも誰も相手にしなくなり、私の独壇場となってしまいました。

あまりにマヌケなファクトチェックなので、「取り上げる価値もない」と判断されてしまったのかもしれませんが、ファクトチェックをチェックしてみると、大阪維新の会の知られざる「マイナスの側面」が浮き彫りになってきます。

私は今、3月21日投開票の千葉県知事選を取材していますが、候補者は常に「プラスの実績」しか語りません。選挙に当選したいのに、自分からマイナスの実績を語る人間なんているはずがないので当たり前なんですが、政治や選挙で判断する時には、しっかり「マイナスの部分」にも目を向けていかなければなりません。メディアは批判してばかりだと言うかもしれませんが、本来は、けっしてアピールされることのない「マイナス」の部分を報じるのがメディアの仕事なのです。だから、私はこれからもファクトチェックチェックを続けてまいります。

<文/選挙ウォッチャーちだい>

【選挙ウォッチャーちだい】

選挙ウォッチャーとして日本中の選挙を追いかけ、取材しています。選挙ごとに「どんな選挙だったのか」を振り返るとともに、そこで得た選挙戦略のノウハウなどを「チダイズム」にて公開中

「カルト2世問題」か、それとも「宗教2世問題」か。<NHK特集から見える第三者にとっての課題(2)>

前回の記事で、NHK・ハートネットTVの「宗教2世」特集に関連して、「カルト」の2世問題の実情と、それを「宗教全般」の「親子問題」に一般化することの問題点を説明した。逆に今回は、「カルト2世」ではなく「宗教2世」という単語や概念を用いるメリットについて考えたい。

◆「宗教2世」という概念のメリット

鈴木氏はハートネットTVについての記事の中で、2世自身が情報発信をするウェブサイト「宗教2世ホットライン」の「基本設定」への違和感を表明している。

●NHK、「宗教2世」番組を放送。カルト2世問題を“宗教”に一般化する危うさ

私は、NHKという第三者による報道姿勢への批判に限った意見としては、鈴木氏の理屈に賛同する。しかし同時に、当事者が発信する内容については、もっと丁寧に咀嚼する必要を感じる。

なぜ「宗教2世ホットライン」は「カルト2世」ではなく「宗教2世」という言葉や概念を使うのか。そこにどのような問題意識や目的意識があるのか。それを意識すると、総合的な議論を目指そうとする第三者の論理とは別のメリットも見えてくる。

前回の記事で「変な信仰を持つ親に育てられてしまった子供」という一般化への危惧に触れた。同じ理屈で、「カルト2世」という言葉もまた、結局は2世に対する「変な団体で育てられてしまった子供」というイメージを生む。もちろん差別の要因にもなるが、当事者が具体的な差別を体験しなくても、当事者自身がこうしたイメージを意識して外界での生活、自分の生き方、自分の能力に苦手意識を抱かざるを得なくなる可能性もある。

鈴木氏が違和感を表明している「宗教2世ホットライン」の記述には、〈②「カルト」とは否定的なイメージがつきまとう修飾語であり、2世の存在そのものに対して差別的ニュアンスを与えかねないため〉と書かれている。これについて鈴木氏は上記の記事で、「カルト」を差別だとするカルト側の主張と比較し、「カルト」は差別語ではないと主張している。

これにも私は賛同するが、ここで注意が必要なのは、「カルト」という言葉や概念自体が差別であるか否かではなく、実際に当事者に与える影響がどうであるのか、だ。

「宗教2世ホットライン」の文面は、カルトを「差別語だ」と主張してはいない。「2世の存在そのものに対して差別的ニュアンスを与えかねない」として、当事者に与える効果を懸念しているのだ。

カルト集団への批判を意識した第三者による議論や言葉選びがいくら「正論」であったとしても、当事者に対して好ましい影響ばかりとは限らない。ましてや2世が抱えているダメージは心理的・精神的な側面に根深く及んでいる。単なる「当事者のお気持ち」などという類いの話ではなく、当事者に及ぼす効果は決して軽視できない。

◆2世問題の多様性への対応

「宗教2世」のメリットはもう1つある。人それぞれで事情が大きく異なる2世問題を幅広くカバーできる。

個々の2世が置かれた状況は、所属する・していた教団、親の信仰や組織への依存の度合い、親や2世自身のパーソナリティや相互の関係次第で、様々だ。これらのうちどれが最も大きく影響しているかも、人によって違う。2世の数だけ違う「2世問題」がある。

実際、私がこれまで取材した2世の中には、確かに所属教団はカルトではあるが、親のパーソナリティにも相当問題があると思えるケースがあった。またカルト的な問題がある団体として名が挙がることが全くない団体でも、親が子供に対して信仰を用いたネグレクトや人格否定的な発言をしており、2世が置かれた状況やダメージが「カルト2世」と何ら変わらないように見えるケースもあった。

この点に関して言えば、「カルト」と「宗教」の区別にこだわりすぎるのも考えものだ。2世問題をカルトの問題だけに特化してしまうと、本来類似の存在として捉えるべき人を取りこぼしてしまう。

仮に「宗教2世ホットライン」が「カルト2世ホットライン」という名称で、カルト側の問題を糾弾する色合いが強い活動だったとしたら。所属教団がカルトだとまでは言えないが親との関係で人権侵害レベルの苦しみを抱えた当事者は、「自分のような存在に目を向けてくれている活動」と捉えて頼ることができるだろうか。「カルトを糾弾したいのではない。自分や、自分に似た境遇の当事者の苦しみをなんとかしたいんだ」という人が、ストレスなく加わることができるだろうか。

「宗教2世ホットライン」は、宗教の種類を問わず「2世」たちが声を上げ、体験や教訓を共有し連帯しようとする、当事者による当事者のための活動だ。その上では、「宗教2世」とした方が幅広い問題や人々をカバーできる。当事者は、典型的な「カルト」の2世と自分を比較して気後れしたりしなくて済む。

このメリットは、「宗教2世」という言葉を使うことについての「宗教2世ホットライン」の説明ではっきり言及されている。

〈③当問題は「カルト」と目される教団以外でも観察されるため〉(「宗教2世ホットライン」サイト内「宗教2世問題とは」)

問題の多様性を踏まえた当事者のための目的意識としては、理にかなっている。

◆当事者は不用意な一般化を目指してはいない

「宗教2世ホットライン」における「宗教2世」「宗教2世問題」の定義は、それぞれ最初の1文は〈自ら信仰を獲得したわけではないが、親がある教団の信者であり、出生時あるいは幼少期から教団の影響を受けて成長した人〉〈宗教2世が教団内で経験する様々な抑圧や、その延長線上で経験する脱会前後の困難などの問題を総称するもの〉というものだ。かなり抽象的で対象の範囲が広い。

しかし、ハートネットTVと違って親子関係に特化しておらず、教団の影響にもはっきり言及している。

そして、こうも書かれている。

〈宗教2世問題を語る際「スピリチュアル・アビュース」という概念が用いられることがあります。スピリチュアル・アビュースとは、子どもに対する宗教的アプローチの不正使用・乱用であり〉

〈宗教2世問題は人権問題として考えるべきもの〉

スピリチュアル・アビュースとは直訳すれば「精神的虐待」あるいは「霊的虐待」だ。この言葉を提唱しているジャーナリストの藤田庄市氏は、2世問題に限らず1世も含めて(必ずしもカルトに限定もせず)信仰による「精神的な呪縛」の構造を批判的に捉え、そこで生じる、人の権利や尊厳を傷つける行為や現象を「スピリチュアル・アビュース」と呼んでいる。

ここには暴力・暴言・ネグレクト等の狭義の虐待以外の要素も含まれるが、いずれにせよ評価の基準は人権や人間の尊厳だ。

「宗教2世」の説明は、第三者の受け止めようによって「宗教」全般への一般化のリスクもあるとは言え、一方で「寺の跡継ぎ問題」全般や、外国出身の宗教マイノリティ全般や、信仰継承全般も全て抱き合わせて「2世問題」としてアピールしようとする姿勢にも見えない。長年「カルト問題」における議論の蓄積を経てきた第三者にとっては物足りない面もあるかもしれないが、従来的な「カルト問題」の問題意識と矛盾しないどころか、むしろ同じ方向を向いている。

結局のところ皆、人権や人間の尊厳について語っているのだ。当事者であれ第三者であれ、「カルト」という言葉を使うことが重要なのではない。何を問題視しているのかが的確であれば、それでいい。

実際私自身、「幸福の科学学園」という2世が集まる学校の問題を『週刊新潮』でリポートした際、「カルト」という単語を使わなかった。ことさらに避けたわけでもなく、紙媒体の限られた字数を、「カルト」という単語について説明することより学園の具体的な問題を記述することに費やしたかったという理由にすぎないが。

◆「言葉狩り」ではない

鈴木氏は記事で、ネイキッドロフトで鈴木氏も出演したトークイベント「カルト2世と機能不全家庭」のタイトルが、出演者である2世の希望で「宗教2世」に変更された件に言及している。鈴木氏はそれ自体には理解を示しているものの、〈当事者からの要望や企画・制作側の配慮によって「カルト2世」表記が排除される事例は今後も起こり得る〉と、メディアやイベンター側の自主規制を懸念している。

この懸念にも私は同感ではあるが、上記の通り、重要なのは単語ではなく、そこで語るべき問題を語れているかどうかだ。

別に、2世問題の当事者たちが第三者の議論に対してまで「カルト2世という言葉を一切使うな」というクレームをつける等の言葉狩りをしているわけではない。仮にそう主張する当事者がいたとしても、主張すること自体は自由だ。他者の表現を不当に萎縮させる現実的な圧力でさえなければ、何の問題はない。

私自身、当事者の協力を得てイベントを開催したり記事を書いたりする場合、当事者からの意向の表明があれば、ある程度尊重すると思う。ハートネットTVについても、番組の構成はともかくとしてタイトルについては、「カルト」をゴリ押ししなかったことはむしろいいことだろう。

◆第三者の役割

ハートネットTVには第三者が意識すべき、あるいは第三者に意識させるべき視点が決定的に不足していた。しかし、上記のような当事者の目的や問題意識にはしっかり寄り添っている。制作サイドがどこまで自覚的だったかはわからないが、当事者の声を代弁したという意義はある。

だから当事者が番組を好意的に評価し励みにすることを、私は否定したくない。誰かを傷つけるようなことでもない限り、当事者たちが発信する意見の内容も(たとえ私とは見方や意見が違っても)尊重したい。SNSの普及や当事者による手記の出版ブーム以前は当事者自身がダイレクトに発信する機会や手段が多くなかっただけに、まずは当事者が必要と考えることを存分に発信できる状況であることが何よりも重要だ。

それがなければ、第三者が総合的な議論をすることもできない。もともと1世についての「カルト問題」も、被害を受けた当事者たちからの相談や発信が足がかりとなって、今日まで来ている。

前述のように、言葉の上では「カルト2世」ではなく「宗教2世」であるとしても、問題意識の内容が明確でありさえすれば、必ずしも不用意な一般化にはならない。もし当事者の発信内容がその点で不十分だと第三者が思うなら、第三者が捕捉を発信すればいい。

特に今回は、「宗教2世ホットライン」内の文章が問題なのではなく、NHKという第三者によるドキュメンタリーの内容の問題だ。第三者が第三者の報道を批判するのは必要だが、当事者の発信部分にまで直接異を唱える必要はないように思う。

第三者は、当事者より広い視野でより客観的な議論をしやすい立場にある。しかし広い視野を目指す以上、その視野の中に当事者の主張や問題提起の意義も確実に含めるべきだ。

一方で当事者に、第三者から見て非の打ち所のないほどの視野の広さや客観性が必要だろうか。無理なくそれを備える事ができるなら越したことはないが、そうでなければ発信できない(発信すると批判される)となると、当事者はいつまで経っても存分に声を上げることができない。

だから鈴木氏が提起している議論も私自身がここで書き連ねた議論も、全て第三者にとっての課題なのだと思う。

<文/藤倉善郎>

【藤倉善郎】

ふじくらよしろう●やや日刊カルト新聞総裁兼刑事被告人 Twitter ID:@daily_cult4。1974年、東京生まれ。北海道大学文学部中退。在学中から「北海道大学新聞会」で自己啓発セミナーを取材し、中退後、東京でフリーライターとしてカルト問題のほか、チベット問題やチェルノブイリ・福島第一両原発事故の現場を取材。ライター活動と並行して2009年からニュースサイト「やや日刊カルト新聞」(記者9名)を開設し、主筆として活動。著書に『「カルト宗教」取材したらこうだった』(宝島社新書)

【独自】震災関連死の7割近く、亡くなるまでに3回以上避難先を移動…高齢者が8割以上

東京電力福島第一原発事故で国などが避難指示を出した福島県双葉郡の8町村で、震災関連死に認定された1504人のうち、7割近い1017人は亡くなるまでに3回以上、避難先を移動していたことが読売新聞の調査でわかった。避難所や親類宅などを転々とする不安定な生活の中で、被災者が体調を悪化させた実態が浮き彫りになった。
2011年3月の原発事故では県内12市町村に避難指示が出された。このうち、双葉郡8町村はほぼ全住民が県内外に避難し、関連死が津波などによる直接死(212人)の7倍超に上る。読売新聞は自治体に関連死の認定関連書類の開示請求を行い、避難状況などを分析した。
避難先の移動回数は、5回以上が34%、4回が18%、3回が16%、2回が15%。最多は22回だった。25%は古里に戻ることなく、県外の避難先で亡くなった。
年代別では、70歳以上の高齢者が8割以上を占めた。このうち、7割に高血圧や糖尿病などの持病があった。死因別では肺炎や心疾患が多かった。
大熊、双葉両町は関連死計283人の詳細な死亡原因(1人につき複数理由あり)を開示した。避難生活による「ストレスや体調悪化」は58%、度重なる移動など「避難の過酷さ」は57%、自殺は2・4%だった。

週刊誌が報道すると一転「事実だった」…相次ぐ答弁撤回、「国会軽視」の批判

総務省幹部への接待問題を巡り、同省幹部が、国会答弁を撤回する例が相次いでいる。今回の問題では、当初の答弁で否定した内容を週刊誌が報道すると、一転して「事実だった」と認める展開が続く。答弁内容の信頼性が揺らぎ、「国会軽視」につながりかねない事態について、与野党から批判の声が出ている。
「週刊誌報道を後追いするような国会における虚偽答弁が続いているから、問題がさらに拡大している。先日の予算委員会は虚偽答弁ではないか」
立憲民主党の木戸口英司氏は8日の参院予算委で、総務省幹部の答弁の信ぴょう性に疑念を突きつけた。
具体的には、谷脇康彦総務審議官が3月3日に参院予算委で行った答弁だ。谷脇氏はこの日、放送関連会社「東北新社」からの接待以外には「国家公務員倫理法に違反する会食はない」と明言したが、翌4日発売の週刊文春でNTTとの会食を報じられると、「通信事業者と会食することはあった」と答弁を修正した。
情報流通行政局長だった秋本芳徳氏は2月10日の衆院予算委で、東北新社の接待で、放送業界の話題について「記憶がない」と答えた。しかし、週刊文春の報道後、業界の話題について「今となっては発言はあったのだろう」と答えた。
こうした答弁について、自民党ベテランは、「飲食単価が高額な場合でも、『自分も負担している』という甘えの意識があったのではないか」と解説する。現在のルールでは、利害関係者との会食は禁止されていないが、自己負担額が不十分な場合には「接待」を受けたことになる。
国会の質問と答弁に関する著作のある千葉商科大の田中信一郎准教授(政治学)は、一連の答弁について「国会答弁でうそをつかないという、官僚の職業的な良心に頼っていた部分が破られた」とみる。近年では、森友、加計両学園に絡む問題で、財務省や経済産業省の幹部による答弁が、後に虚偽と判明したケースもある。こうした前例が積み重なった結果、「(虚偽答弁の)ハードルが下がった」(田中氏)というわけだ。
自民党の二階幹事長は8日の記者会見で、「虚偽答弁は許されるものではない。総務省は大いに反省するべきだ」と苦言を呈した。同党内からは、「虚偽答弁で組織防衛を図ろうとしたのだろうが、結果的に傷口を広げただけだ」(中堅)と突き放す声が出ている。