DHC会長の差別発言で不買運動に発展…実は“夜の街”でも有名だった

DHCグループの創業者である吉田嘉明会長が、人種差別的ヘイト発言や、社員の不当解雇疑惑などで炎上、不買運動が起きるなど大問題に発展している。DHCは吉田会長が一代で築き、化粧品やサプリメントで大きなシェアを占める大企業に成長。今後の展開に注目が集まるが、実はDHCは“夜の街”でも有名だという。六本木のスカウトマンが語る。

「DHCは六本木で会員制の高級ラウンジを経営していて、もう25年以上の歴史があります。ママがいて、女の子が20人程度出勤する中箱。女の子の時給は5000円程度、客単価は4万~5万円ですが、実はラウンジといってもお客さんをたくさん入れて利益を出していくための店ではありません。いつ行ってもガラガラなんです。実は、吉田会長がたまに訪れてお気に入りと飲むために作った店で、会長好みの背の高い細身の子しか在籍していないのはそのため。会長とそれなりの仲になった子は本社に採用され、秘書課に配属。店の歴史も長いので、本社にはものすごい数の秘書がいるそうです」

DHCは非上場企業。創業者でもある会長がどんな店を経営しようが自由だが、公に向けて発した言葉の責任は問われることになる。

1円玉と5円玉「役割終えている」 国会で論戦 立民の泉政調会長「さい銭多い神社が苦労」

1円玉と5円玉の流通を止めてはどうか-。立憲民主党政調会長の泉健太衆院議員(京都3区)が25日の予算委員会分科会で、大胆な提案を麻生太郎財務相に投げかけた。
泉氏の問題意識は、銀行に硬貨を入金する際の手数料。ある大手行では硬貨101枚以上の場合550円の手数料が取られるため「1円玉101枚でも550円かかる」と説明し、さい銭が多い地元の伏見稲荷大社を例に挙げ、神社や小さな商店の苦労を訴えた。
「私は1円玉、5円玉が落ちていても拾う人間。もちろん警察に持っていくわけですが」と笑いを誘いつつ、市中に10円以下の品物が減ってきていることを踏まえ「1円、5円は硬貨の役割は終えてきている。思い切って10円単位で考えてみてはどうか」と外国の実施例を出して問いかけた。
麻生氏もかつて神社関係者から1円玉や5円玉の廃止を要望され、理由として「一挙に売上が上がるから」と言われた話を滑らかに披露したが、現状で1円玉の流通量はほとんど減っていないと強調。「小額の取引を中心に需要はあるのでただちに廃止する考えはない」とガードは堅かった。

2014年夏から、ほとんど吠えなくなった日本の新聞

メディアは常に「ウォッチドッグ」、権力を監視する番犬でなければならない。〈おかしなことがあれば、すぐに「ワンワン」と吠えて、国民に危険を知らせる〉。時間とお金とエネルギーを大量に投入する「調査報道」によって、不正や悪政を追及するのだ。
しかし、〈第二次安倍政権の誕生以降、番犬たちは総じておとなしくなってしまった。なかには、エサをねだって、権力者にすり寄る犬もいるほどだ〉。
著者は2009年から15年までニューヨーク・タイムズの東京支局長を務めている。政治権力におもねり、記者クラブから官製情報をもらうだけの「アクセス・ジャーナリズム」否定の舌鋒は鋭い。
〈政権に批判的な記事を書いた結果、官邸へのアクセスの制限や取材拒否に遭えば、そのときこそメディアにとっての大チャンスのはずだ。権力の不当な振る舞いを批判できる機会を与えてもらったようなもの〉。政権のメディア戦略の実態を、徹底した調査報道で明らかにすればいい。
タイムズは15年7月に100万人台だった有料電子版の読者数を、20年6月には439万人に伸ばしている。紙からデジタルへの思い切った転換と、16年11月に誕生したトランプ政権に向かって吠え続けたことが、うなぎ登りの部数増の要因だろう。
日本の新聞は、14年の夏からほとんど吠えなくなった。
8月、朝日新聞は従軍慰安婦問題をめぐる「吉田(清治)証言」が虚偽だったと認め、関連記事を取り消す。
9月には、福島第一原発の所長だった「吉田(昌郎)調書」についても、記事の一部に誤りがあったとして取り消してしまう。猛烈なバッシングを受けた朝日は保身と組織防衛に走り、担当局長や部長だけでなく、前線の記者たちにも不本意な異動を強いた。『プロメテウスの罠』など優れた調査報道を残した「特別報道部」はバラバラにされ、骨抜きにされたのだ。
見出しと記事の一部に慎重さを欠いたのは事実だが、「吉田調書」の入手は紛れもないスクープだ。政府の事故調査委員会は、所長を含む772人の関係者の証言を闇に葬り去ろうとしたのだから。
ところが、と筆者は書く。
〈産経新聞や読売新聞は「吉田調書」を隠蔽した政府をまったく批判しなかった。批判の矛先は朝日新聞へまっすぐ向かっている〉。たしかに「ダブル吉田」問題で両紙は、安倍官邸とスクラムを組むかのように朝日を攻撃した。
〈私は心底驚いた。政権から攻撃されたとき、ジャーナリストはお互いに協力して守り合わなければならない〉。そうでなければ、〈大きな力をもつ政権からの攻撃に抗することはできない〉からだ。
尻尾を振ってエサをねだる記者クラブの住人には、“犬の耳に念仏”だろう。
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(文藝春秋前社長 松井 清人)

GPSで相手の居場所確認、ストーカー規制法の対象に…改正案を閣議決定

巧妙化するストーカー事件に対応するため、政府は26日、ストーカー規制法の改正案を閣議決定した。居場所を確認するために全地球測位システム(GPS)を悪用する行為を規制するほか、「見張り」などを規制する場所について、従来の自宅や勤務先などに加え、立ち寄り先を追加した。今国会での成立を目指す。
警察庁によると、昨年の同法違反の摘発は985件で、10年前の4倍を超えた。特に性能が増したGPSの悪用が目立ち、2014年以降、同法の「見張り」に当たるとして59件を摘発。だが最高裁が昨年7月、女性の車に取り付けた男らの裁判で「見張り」に当たらないと認定したため、同庁の有識者検討会が先月、法改正を提言していた。
改正案では、相手の承諾なく車などにGPS機器を取り付けたり、持ち物に忍ばせたりする行為を規制。GPSやスマートフォンアプリなどを通じて位置情報を取得する行為も規制対象とし、禁止命令や警告を出せるようにした。こうした行為を繰り返した場合などは摘発対象となり、最高で2年以下の懲役か200万円以下の罰金を科す。
「見張り」や「押しかけ」などを規制する場所についても、自宅や勤務先などの「通常所在する場所」に加え、立ち寄り先の施設などの「現に所在する場所」を対象に含めた。SNSに投稿された画像などから居場所を突き止め、その場に押しかけるなどのケースが相次いでいるためだ。
電話やメール、SNSのメッセージ送信を繰り返す行為は現在も規制されているが、新たに手紙などの文書の連続送付も規制する。
こうした行為を繰り返す人に対する禁止命令について、公示することで当事者に届いたとみなす制度の導入も盛り込んだ。命令文書の受け取りを拒否されたり、所在が不明だったりするケースに対応する。
ストーカー規制法は、1999年に女子大生が殺害された「桶川事件」を機に2000年5月に制定された。その後も凶悪事件が絶えず、13年の法改正でメールの大量送信を規制対象に加えるなど、これまで2回の法改正が行われている。

菅首相、記者会見せず=司会務める山田氏「隠し」の見方―緊急宣言解除

菅義偉首相は26日、新型コロナウイルスに対応する緊急事態宣言の一部解除に伴う記者会見を行わない。首都圏1都3県の解除判断を見送るためで、会見は来週に延期するという。首相の長男らから高額接待を受けた山田真貴子内閣広報官が会見の司会役を務めることから「山田氏隠し」との見方も出ている。
政府は同日夜の政府対策本部で関西圏などの宣言解除を決定する。当初は首相会見をこの後に実施する予定で準備を進めていた。宣言の期限は3月7日のため、会見は同5日に行う方向で仕切り直す。
加藤勝信官房長官は26日午前の会見で、首相が会見しない理由について「(宣言が)全面的に解除された場合には政府として国民に説明する必要がある。本日の段階ではそうした判断をする状況には至っていない」と説明。山田氏の問題が影響したとの見方については「そうした(会見の)判断に山田広報官の議論は全く入る余地はない」と述べた。山田氏による会見に関しては、既に国会で答弁したとして否定的な考えを示した。
首相は1月以降、宣言の再発令や対象地域拡大、期間延長を決めた際はいずれも会見を行ってきた。26日は官邸で記者団から短時間の質問を受け付ける「ぶら下がり」取材には応じる見通し。
[時事通信社]

G7首脳声明の内容とその報道が物議。声明英文と4つの報道を見て浮かぶ違和感の正体

◆G7首脳声明と日本政府発表にあるギャップ

2021年2月19日、G7(主要7カ国)はオンラインで開かれた首脳会議の後、ワクチンを始めとする新型コロナウイルス対応等の方針が述べられた首脳声明を英語で発表した。この首脳声明では東京オリンピックについても言及されており、日本政府は「人類が新型コロナウイルスに打ち勝った証として、五輪を開催する日本の決意がG7に支持され、その点が首脳声明に明記された」という主旨の発表をした。しかし、首脳声明の英語原文を確認すると、この政府発表に「ニュアンスの差異」があることがすぐに分かる。それにもかかわらず、多くの国内メディアは政府の大本営発表をそのまま垂れ流し、「誤訳」なのではないかとSNSでも物議を醸した。

そこで本記事では、首脳声明で東京五輪について言及された箇所に着目し、日本政府の発表内容とどのようなギャップがあるのかを明らかにし、メディアがどのように報じたかのかを検証していく。

◆声明の英文はどう書かれていたのか?

まず、首脳声明の英語全文を確認すると4880字もあるが、東京オリンピックについて言及されているのは最後のわずか3行であり、146字に過ぎない。国内メディアはG7後に東京オリンピックに関する内容を重点的に報道していたが、そもそも文字数にして全体のたった3%程度しか割かれていない議題だったことが分かる。

〈*英語全文は外務省Webサイト「G7 Leader’s Statement 19 February 2021」を参照〉

以下、東京オリンピックについて言及した箇所を原文のまま引用する。

「we support the commitment of Japan to hold the Olympic and Paralympic Games Tokyo 2020 in a safe and secure manner this summer as a symbol of global unity in overcoming COVID-19. 」

直訳すると、以下のような意味になる。

「新型コロナウイルスを克服した世界的な団結の象徴として、今夏に東京オリンピック・パラリンピックを安全・安心に開催する日本の決意を支持します。」

一方、日本政府の発表は以下のようなものである。

〈*外務省Webサイト「G7首脳テレビ会議」より東京オリンピックに関する箇所を引用〉

「菅総理大臣より、人類が新型コロナウイルスに打ち勝った証として、東京オリンピック・パラリンピック競技大会を開催する決意を述べ、安全・安心な大会を実現するために、IOCとも協力し、準備を進めていく旨発言しました。日本の決意に対し、G7首脳からの支持を得て、この点が首脳声明に明記されました。」

G7が日本の決意を支持したことは事実だが、G7が日本のどのような決意を支持したのかという点において、G7と日本政府の発表内容に大きなギャップがあることにお気づきだろうか。そのギャップをスライドを用いて図解していきたい。

〈*本記事をスライドが表示されない配信先で読んでいる方は、ハーバー・ビジネス・オンラインの本体サイトでご確認ください〉

G7が支持した内容は何だったのか。上記の原文に基づいて両者の発表を整理すると以下のようになる。

G7の発表:

新型コロナウイルスを克服した世界的な団結の象徴として、安全・安心に五輪を開催するという日本の決意

日本政府の発表:

人類が新型コロナウイルスに打ち勝った証として、五輪を開催するという日本の決意

G7は「世界的な団結の象徴」として「安全・安心」に五輪を開催することを支持したのであって、日本政府が主張するような「人類が新型コロナウイルス に打ち勝った証」として支持したというのはだいぶニュアンスが異なる。英語の原文を読めば分かる通り、そのようなニュアンスは一言も書かれていない。それにもかかわらず、「この点が首脳声明に明記されました」という政府の主張は真っ赤な嘘と言わざるを得ない。

◆4つのメディアの報じ方を比較して見えてきたこと

英語が得意というわけではない筆者であっても、原文を確認すれば日本政府の発表は嘘であるとすぐに気づくことができた。しかし、多くの国内メディアは政府の嘘をそのまま垂れ流して報道し、多くの国民に「人類が新型コロナウイルス に打ち勝った証として五輪を開催するという日本の決意をG7が支持した」という誤った印象を与えてしまった。4社のニュース内容を具体的に確認しながら、問題と思われる箇所を指摘していきたい。

◆英文のG7決議声明との違和感が残るTBS、NHK報道

<1例目:TBS>

「菅首相は初参加、G7 五輪開催 日本の決意支持」

”G7=主要7か国の首脳会議が開かれ、菅総理が表明した東京オリンピック・パラリンピックの開催への決意を、G7全ての国が支持しました。

G7首脳会議はテレビ会議方式で開かれ、初めて出席した菅総理は、東京オリンピック・パラリンピックについて「人類が新型コロナウイルスに打ち勝った証し」として、開催する決意を表明しました。この決意に対し、他の全ての国から支持があったということです。

「『安全安心の大会を実現したい』、そうしたことを私から発言し、G7首脳全員の支持を得ることができました。大変心強い、このように思っています」(菅義偉首相)”

*上記のニュース内容はTBS NEWSより引用(最終アクセス:2021/2/21 17:00)

このTBSの報道内容を検証すると、見出しや1段落目で「五輪開催の決意をG7が支持した」と述べていることは事実であり、特に問題はない。だが、2段落目の「「人類が新型コロナウイルスに打ち勝った証し」として、開催する決意を表明しました。この決意に対し、他の全ての国から支持があった」と述べていることはかなりニュアンスが異なる。前述した通り、G7が支持した決意は、「世界的な団結の象徴として安全・安心に五輪を開催すること」であり、「人類が新型コロナウイルスに打ち勝った証として、五輪を開催すること」ではない。

<2例目:NHK>

「菅首相 東京五輪・パラ実現に“G7の首脳全員の支持を得た”」

”菅総理大臣は、G7=主要7か国の首脳によるオンライン形式の会議のあと記者団に対し「新型コロナ対策を中心に議論を行った。日本の感染状況や対策を発表し、評価を得ることができた。感染収束の決め手となるワクチンについて、公平な形で配分させることの重要性について議論し、その方向で一致した」と述べました。

また、東京オリンピック・パラリンピックについて「ことしの夏、人類がコロナとのたたかいに打ち勝った証しとして、安全・安心な大会を実現したいということを私から発言し、G7の首脳全員の支持を得ることができた。大変心強いと思う」と述べました。

(中略)

G7 首脳声明の内容

(中略)

新型コロナウイルスに打ち勝つ世界の結束の証しとして、ことしの夏に安全・安心な形で、東京オリンピック・パラリンピックを開催するという日本の決意を支持するとしています。”

*上記のニュース内容はNHK NEWS WEBより引用(最終アクセス:2021/2/21 17:00)

このNHKの報道内容を検証すると、1例目のTBSと全く同じ問題点を2段落目で指摘できることに加えて、致命的な問題点が最終段落にある。中略を挟んだ後にG7首脳声明の全文の日本語訳が掲載されているが、東京五輪について言及されている箇所が完全な誤訳になっている。冒頭で紹介した通り、英語の原文には「新型コロナウイルスに打ち勝つ証として開催」というニュアンスは1文字も書かれていないにもかかわらず、首脳声明の日本語訳として「新型コロナウイルスに打ち勝つ世界の結束の証しとして、ことしの夏に安全・安心な形で、東京オリンピック・パラリンピックを開催するという日本の決意を支持する」と書いてしまっている。

◆日経新聞も短文ゆえに日本政府の言い分をほぼそのまま

<3例目:日本経済新聞>

さらに日経新聞を見ていこう。

「G7多国間主義へ転換、首脳声明 ワクチン支援7900億円」では、メインの本文では経済面の話が中心。オリンピックについての言及は表組みでまとめられた「G7首脳声明のポイント」という箇所で、”東京五輪:新型コロナに打ち勝つ世界の結束の証しとして開催する日本の決意を支持”という短文だけにとどまっていた。

この日本経済新聞の報道内容も、1例目のTBSや2例目のNHKと同様、「新型コロナに打ち勝つ世界の結束の証しとして開催する日本の決意を支持」と書いているが、繰り返し述べてきたようにG7が支持した決意は「世界的な団結の象徴として安全・安心に五輪を開催すること」であり、ニュアンスが異なる。しかも、その内容を首脳声明のポイントとして大きく記載してしまっている。

◆ロイター報道を見るとだいぶ異なる印象に……

<4例目:ロイター>

「G7首脳、声明で日本の決意支持 今夏の五輪開催」

”主要7カ国(G7)の首脳は19日に開いた会議後に声明を出し、今夏に東京五輪・パラリンピックを開催するとした日本の決意に支持を表明した。新型コロナウイルスの感染が世界的に収束しない中、約5カ月後に迫る五輪は開催に向けた不透明感がぬぐえないでいる。

英国が議長国の今回のG7首脳会議はテレビ電話で開催。菅義偉首相は、「人類が新型コロナウイルスに打ち勝った証しとして(今夏の五輪を)開催する」と従来の見解を改めて示した。

G7首脳はこれに呼応する形で「今年の夏に安全・安心な形で2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会を開催するという日本の決意を支持する」との声明を出した。”

*上記のニュース内容はREUTERS より引用(最終アクセス:2021/2/21 17:00)

ここまで国内メディアが続いたが、最後にイギリスに本拠を置く外国メディアであるロイターの報道内容を検証する。まず、最後の4段落目にて、G7が支持したのは「安全・安心な形で五輪を開催すること」と正確に報じている。日本政府の発表内容に引きずられた1~3例目の国内メディアと異なり、首脳声明の原文に忠実だ。

また、国内メディアは決して書かなかった以下の2点も率直に書いており、外国メディアでありながら最も正確に日本のニュースを伝えているという皮肉な結果となった。

・五輪開催に向けた不透明感がぬぐえないこと(1段落目)

・菅総理は「人類がコロナに打ち勝った証として開催」という従来の見解を改めて示したこと(2段落目)

以上4社の報道内容の検証を踏まえると、日本政府が都合よく修正した大本営発表を国内メディアがそのまま垂れ流すことを続けていると、国内メディアから情報を得ている国民の認識は世界の認識と大きくかけ離れていってしまう。日本の正確な情報を知るには、外国メディアからの情報に頼らざるを得ないという本末転倒な状況が今後さらに加速してしまう恐れがある。

<文・図版作成/犬飼淳>

【犬飼淳】

TwitterID/@jun21101016

いぬかいじゅん●サラリーマンとして勤務する傍ら、自身のnoteで政治に関するさまざまな論考を発表。党首討論での安倍首相の答弁を色付きでわかりやすく分析した「信号無視話法」などがSNSで話題に。noteのサークルでは読者からのフィードバックや分析のリクエストを受け付け、読者との交流を図っている。また、日英仏3ヶ国語のYouTubeチャンネル(日本語版/ 英語版/ 仏語版)で国会答弁の視覚化を全世界に発信している。

「news23」星浩氏、山田真貴子広報官を「菅さんは更迭すべき」

25日放送のTBS系「news23」(月~木曜・午後11時、金曜・午後11時半)で、総務審議官時代に首相の長男ら利害関係者から1回で7万円を超える接待を受けた山田真貴子内閣広報官が衆院予算委員会に参考人招致されたことを報じた。
山田氏は「公務員の信用を損なったことを深く反省している。本当に申し訳なかった」と陳謝した。さらに「今後、職務を続ける中で、できる限り自らを改善したい」と述べ、引き続き内閣広報官を務める意向を示した。
山田氏の答弁にリモート出演したジャーナリストの星浩氏は「反省をしていると言うからには、もう少し率直に説明するのかなと思っていましたが、全体としては言い逃れが多かった」と印象を明かした。
さらに今回の問題を「利害関係者から7万円もの接待を受けた時点でアウトなんですけど、公務員にとって利害関係者のある人とどう向き合うかは基本中の基本。その基本ができてない人が内閣の顔と言える広報官を続けるのはふさわしくないと思うんです」と指摘し「ここは辞職すべきですし、菅さんは更迭すべきだと思います」と提言していた。

「人身売買に関与」と不明女児の母親中傷、初公判で男「何が悪いんだ」

山梨県道志村のキャンプ場で2019年9月に行方不明となった千葉県成田市の小倉美咲さん(8)の母親(37)をインターネット上で中傷したとして、名誉

毀損
( きそん ) 罪に問われた静岡県熱海市、投資家の男(70)の初公判が25日、千葉地裁(向井香津子裁判長)であった。男は「そういうことを書いて何が悪いんだ」と述べ、起訴事実を否認した。
起訴状によると、男は昨年2~10月、自身が管理するブログで、「美咲ちゃん事件 募金詐欺」「仕組まれた誘拐」などと書かれた文章を不特定多数が閲覧できるようにし、母親の名誉を傷つけたとされる。
男は罪状認否で、「人身売買は親が関与している」「(美咲さんの母親が)犯人ではないという証拠はない」などと主張した。弁護側は「名誉を傷つける意図はなく、社会正義のためと思っていた」と述べた。
傍聴した母親は閉廷後、報道陣の取材に「人身売買と言われてつらかった。あのような言葉が許される社会であってほしくない」と話した。

「二・二六事件」秘史──被害者遺族を救った天皇の言葉

今年もまた、2月26日がやってきた──。今から85年前の1936(昭和11)年2月26日、大雪に見舞われた帝都・東京で“事件”は起きた。1500人近い陸軍将兵らがクーデターを図った「二・二六事件」である。 今年1月に90歳で亡くなった“昭和史の語り部”作家の半藤一利氏も、この事件についてさまざまな視点から言及していた。中でも印象的なのは「宮城(皇居)占拠計画」に関する指摘だろう。 〈彼らが狙ったのは、天皇陛下というものをわが手で押さえてしまおう、そうすれば、明治維新の時に「玉(ぎょく)を押さえる」ということで、薩摩と長州と土佐が明治天皇を頭に戴(いただ)いて偽の命令を出し、あっという間に官軍になってしまった歴史的事実がありますので、この場合も昭和天皇を背後に戴くことによって自分たちが官軍になる、これに敵してくる者たちは賊軍になるという方式を考えたのです。〉(『昭和史 1926-1945』「二・二六事件の眼目は『宮城占拠計画』にあった」) 「尊王義軍」という論理 主謀した「蹶起(けっき)部隊」の青年将校たちは、時の首相や蔵相ら政府要人を暗殺するばかりか、皇居までも占拠する??まさに“日本改造”を企図していた。その背景に「官軍」「賊軍」の考え方があったとするのは半藤氏ならではの解説だが、さらにそこから権力の中心にある天皇が「維新」のために担ぎ出される経緯が解き明かされる。 〈こうなると「明治維新」です。彼らは事件を「昭和維新」と銘打ち、自分たちは天皇陛下を尊び、義のために立った「尊王義軍」と称しました。確かに彼らの気持ちの中には「天皇陛下のために立ち上がる、そして陛下はそれをわかってくださる」という確信があったのでしょう。[中略]そこで彼らは何を考えたのか、先に申しましたが、宮城をまるまる占拠しようとしたのです。〉(同前) しかし、当の昭和天皇は兵士らの蹶起に激怒し、即座に事件を終息させるように命じた。当時側近だった陸軍の本庄繁・侍従武官長が日記に残した天皇の言葉はよく知られている。 「朕(ちん)が股肱(ここう=腹心)の老臣を殺戮(さつりく)す。この如き凶暴の将校ら、その精神においても何の恕(ゆる)すべきものありや」 結局、蹶起3日目の2月28日、天皇から各部隊に撤退を命じる「奉勅(ほうちょく)命令」が下達。参加した下士官や兵士たちは「叛乱部隊」とされ、青年将校たちは収監・処刑された。 「陛下の御恩を忘れてはいけない」
今年もまた、2月26日がやってきた──。今から85年前の1936(昭和11)年2月26日、大雪に見舞われた帝都・東京で“事件”は起きた。1500人近い陸軍将兵らがクーデターを図った「二・二六事件」である。
今年1月に90歳で亡くなった“昭和史の語り部”作家の半藤一利氏も、この事件についてさまざまな視点から言及していた。中でも印象的なのは「宮城(皇居)占拠計画」に関する指摘だろう。
〈彼らが狙ったのは、天皇陛下というものをわが手で押さえてしまおう、そうすれば、明治維新の時に「玉(ぎょく)を押さえる」ということで、薩摩と長州と土佐が明治天皇を頭に戴(いただ)いて偽の命令を出し、あっという間に官軍になってしまった歴史的事実がありますので、この場合も昭和天皇を背後に戴くことによって自分たちが官軍になる、これに敵してくる者たちは賊軍になるという方式を考えたのです。〉(『昭和史 1926-1945』「二・二六事件の眼目は『宮城占拠計画』にあった」)
「尊王義軍」という論理
主謀した「蹶起(けっき)部隊」の青年将校たちは、時の首相や蔵相ら政府要人を暗殺するばかりか、皇居までも占拠する??まさに“日本改造”を企図していた。その背景に「官軍」「賊軍」の考え方があったとするのは半藤氏ならではの解説だが、さらにそこから権力の中心にある天皇が「維新」のために担ぎ出される経緯が解き明かされる。
〈こうなると「明治維新」です。彼らは事件を「昭和維新」と銘打ち、自分たちは天皇陛下を尊び、義のために立った「尊王義軍」と称しました。確かに彼らの気持ちの中には「天皇陛下のために立ち上がる、そして陛下はそれをわかってくださる」という確信があったのでしょう。[中略]そこで彼らは何を考えたのか、先に申しましたが、宮城をまるまる占拠しようとしたのです。〉(同前)
しかし、当の昭和天皇は兵士らの蹶起に激怒し、即座に事件を終息させるように命じた。当時側近だった陸軍の本庄繁・侍従武官長が日記に残した天皇の言葉はよく知られている。
「朕(ちん)が股肱(ここう=腹心)の老臣を殺戮(さつりく)す。この如き凶暴の将校ら、その精神においても何の恕(ゆる)すべきものありや」
結局、蹶起3日目の2月28日、天皇から各部隊に撤退を命じる「奉勅(ほうちょく)命令」が下達。参加した下士官や兵士たちは「叛乱部隊」とされ、青年将校たちは収監・処刑された。
「陛下の御恩を忘れてはいけない」

橋本聖子新会長就任の舞台裏 離党に追い込み一矢報いた小池知事

まさに火中の栗を拾わされる形での就任となった橋本聖子・東京五輪組織委員会新会長。橋本新会長は就任翌日の2月19日、小池百合子・東京都知事のもとに挨拶に訪れ、カメラの前で互いに肘タッチを交わし“親密”ぶりをアピールした。
しかし、2人は直前まで激しい火花を散らしていたのだ。
橋本氏はその日の午前中、「自民党を離党する考えはない」と否定し、自民党北海道連会長も続投を明言。自民党議員のまま組織委員会会長を務める算段だった。それに対して野党から批判があがり、小池氏が記者会見で決定的な“離党勧告”をする。
「前の北京五輪では北京市長が組織委員会会長を務めていて、当然、共産党だったが、私はそういったところでは、国民が納得できるような説明も求められるのではないかと思う」
“自民党のままなら中国と同じ”と痛烈に批判したのだ。
そのうえで、橋本氏に離党や議員辞職を求めるかを問われると、「分かりやすい形が望ましいのではないでしょうか」と突きつけた。その直後に橋本氏は一転、自民党本部に離党届を提出し、北海道連会長も辞任する。
約2時間後に行なわれた2人の会談では印象的な光景が見られた。小池氏が満面の笑みを浮かべ、橋本氏にこう語りかけた。
「バッハ会長をはじめとするIOC(国際オリンピック委員会)の皆さんに、彼女(橋本氏のこと)はアイアンレディー、“鉄の女”だと、すばらしいと言って、メールを打っておきました」
IOCとの関係の深さをアピールする小池氏に対して橋本氏は、「小池知事と全力で取り組んでいかなければならない問題がたくさんありますので……」と応じるのが精一杯。組織委員会関係者が舞台裏を語る。
「森喜朗会長の後任選びでは、小池知事は仲のいい竹田恆和・JOC(日本オリンピック委員会)元会長とともにJOC理事の小谷実可子氏を推していた。しかし、森さんは小池-竹田ラインに組織委員会を牛耳られることを心配し、会長就任を固辞していた橋本氏を強引に後継会長に据えた。会長人事でしてやられた小池知事は、本当は橋本氏を議員辞職させたかったのでしょうが、離党に追い込んだことで一矢報いた格好です」
※週刊ポスト2021年3月12日号