7万円ステーキ汚職の総務省が「文春にリークした犯人捜し」に血眼になっている

7万円の和牛ステーキと海鮮料理をおごってもらったことを「記憶にない」ととぼけていた山田真貴子・内閣広報官。こんな人物が総理会見の仕切り役であり、それを菅義偉・首相は続投させるというのだから、もうこの内閣の発表は何もかも信用できなくなる。 そもそも山田氏の広報官としての強権ぶりは官邸記者たちにすこぶる評判が悪かった。会見に参加する記者たちから事前に事細かに質問内容を聞き出し、それをもとに官僚が「答弁書」を作り、菅首相はお得意のペーパー読み回答をするだけだった。こんなものは記者会見とは呼ばない。中国か北朝鮮の国営メディアのインタビューと同じである。その会見で山田氏は、政権の意に沿わない質問をする記者は徹底的に無視して、いくら手を挙げても指さない。首相の答えに納得せずに食い下がる記者を制止し、最後は「このあと日程があります」と、質問の途中でも強引に会見を打ち切って首相を逃がすガードマンの役割だった。 そもそも首相会見は記者クラブが主催しているものだ。山田氏に司会をさせて、その傍若無人を許している記者クラブのほうこそ情けないのだが、それでも山田氏に逆らえない理由が大手マスコミにはある。それこそ、今回の菅正剛氏(菅首相の長男)による高額接待の舞台となった総務省「情報流通行政局」の存在である。 この部署は2008年に新設された新しいセクションで、その生みの親こそ、第一次安倍内閣で総務大臣を務めた菅氏だった。ここにNHKから民放、衛星放送まですべての許認可を集中させ、系列の新聞社を含めて大手マスコミに睨みを利かせる“放送マフィア”の役割を担わせた(ちなみに電波の割り当てを行う総合通信基盤局は「電波マフィア」と呼ばれる)。安倍内閣、菅内閣を通じて政権がマスコミに高圧的に接し、会見は適当、NHK人事にまで介入したと疑いをかけられてきたのは、この放送マフィアの存在ゆえだ。総務省のドンである菅氏は、この局にお気に入りの菅派官僚を集め、マスコミ支配の道具にしてきた。山田氏も総務省時代に同局の局長を務めたマフィアのボスである。 今回の事件には、菅氏のネポティズム(縁故主義)が色濃く出ている。献金を受けている後援者が設立した企業に息子が就職し、その息子の前職は菅氏の総務大臣時代の秘書官であり、その際に知己を得た菅派官僚たちを接待した。そして菅派官僚は、息子の会社の事業に認可を与えていた。まさに菅派による菅派のための所業である。ここまで行政を恣意的に動かすと、当然、総務省内にもそれをおもしろくないと思う反・菅派のグループもできる。菅氏は総裁選の勝利が確実になると、官僚の人事について「反対するのであれば異動してもらう」とすごんで見せたが、事実、これまで菅氏はそうやって官僚を恐怖で支配してきた。
7万円の和牛ステーキと海鮮料理をおごってもらったことを「記憶にない」ととぼけていた山田真貴子・内閣広報官。こんな人物が総理会見の仕切り役であり、それを菅義偉・首相は続投させるというのだから、もうこの内閣の発表は何もかも信用できなくなる。
そもそも山田氏の広報官としての強権ぶりは官邸記者たちにすこぶる評判が悪かった。会見に参加する記者たちから事前に事細かに質問内容を聞き出し、それをもとに官僚が「答弁書」を作り、菅首相はお得意のペーパー読み回答をするだけだった。こんなものは記者会見とは呼ばない。中国か北朝鮮の国営メディアのインタビューと同じである。その会見で山田氏は、政権の意に沿わない質問をする記者は徹底的に無視して、いくら手を挙げても指さない。首相の答えに納得せずに食い下がる記者を制止し、最後は「このあと日程があります」と、質問の途中でも強引に会見を打ち切って首相を逃がすガードマンの役割だった。
そもそも首相会見は記者クラブが主催しているものだ。山田氏に司会をさせて、その傍若無人を許している記者クラブのほうこそ情けないのだが、それでも山田氏に逆らえない理由が大手マスコミにはある。それこそ、今回の菅正剛氏(菅首相の長男)による高額接待の舞台となった総務省「情報流通行政局」の存在である。
この部署は2008年に新設された新しいセクションで、その生みの親こそ、第一次安倍内閣で総務大臣を務めた菅氏だった。ここにNHKから民放、衛星放送まですべての許認可を集中させ、系列の新聞社を含めて大手マスコミに睨みを利かせる“放送マフィア”の役割を担わせた(ちなみに電波の割り当てを行う総合通信基盤局は「電波マフィア」と呼ばれる)。安倍内閣、菅内閣を通じて政権がマスコミに高圧的に接し、会見は適当、NHK人事にまで介入したと疑いをかけられてきたのは、この放送マフィアの存在ゆえだ。総務省のドンである菅氏は、この局にお気に入りの菅派官僚を集め、マスコミ支配の道具にしてきた。山田氏も総務省時代に同局の局長を務めたマフィアのボスである。
今回の事件には、菅氏のネポティズム(縁故主義)が色濃く出ている。献金を受けている後援者が設立した企業に息子が就職し、その息子の前職は菅氏の総務大臣時代の秘書官であり、その際に知己を得た菅派官僚たちを接待した。そして菅派官僚は、息子の会社の事業に認可を与えていた。まさに菅派による菅派のための所業である。ここまで行政を恣意的に動かすと、当然、総務省内にもそれをおもしろくないと思う反・菅派のグループもできる。菅氏は総裁選の勝利が確実になると、官僚の人事について「反対するのであれば異動してもらう」とすごんで見せたが、事実、これまで菅氏はそうやって官僚を恐怖で支配してきた。

「コロナ長者」も生まれている! 飲食店の給付金詐取や闇営業は今も野放しのまま

新型コロナウイルス対策としての「持続化給付金」を騙し取った詐欺容疑で、大学生らが逮捕される事件が全国各地で相次いでいる。また、緊急事態宣言の発出に伴い、時短営業に協力した飲食店に対して1日6万円の協力金が自治体から支給されるが、協力金を受け取りながら、20時以降も馴染みの客らを入れる“闇営業”をしている店の存在も指摘されている。
営業や生活に窮している人たちのための給付金や協力金だから、申請は基本的に性善説に基づいてスピーディに処理されている。では、不正に対してはどのようなチェックやペナルティーが存在するのか。
不正受給には、もちろん刑事罰が科される。また、不正が発覚すれば給付金の全額返済に加え、延滞金と加算金を支払わなくてはならない。ただし、不正をチェックするには人手もかかるため、経済産業省は調査を受ける前に不正受給を自己申告し、返金をした人については延滞金や加算金を免除する方針を明らかにしている。
チェックするのに手間がかかるという意味では、飲食店への協力金も同様だ。HPなどで“闇営業”をわざわざ公表する店はないし、看板を片付けて馴染み客だけ入れているのであれば、表通りからのチェックではわからない。昨春、休業要請に応じないことが問題になったパチンコ店は「営業中」であることが外から見れば明らかだったが、飲食店はそうはいかないのだ。そもそも、都内のパチンコ店は約800店なのに対し、飲食店は8万店以上とされ、桁が違うどころか二桁違う。
東京都の担当部署に、協力金を受け取った飲食店の時短営業が守られているかをチェックするためにパトロールなどをしているのかを聞くと、こう回答した。
「都のほうでは時短営業の実施を確認するパトロールなどはしていません。都庁には総合防災部という部署があり、そこの職員が『緊急事態宣言発令中です』といったことを新宿などでアナウンスして回るといった活動はしていますが、違反して営業中のお店を探すための活動ではないです。ただ、都民の皆さまからの“密告”のようなものはあったりするので、そういうものについては文書照会で確認させていただいたり、現地に行ったりはしています。個別に必要なものはやっているという状況です」(産業労働局企画計理課)
そうした活動のなかで違反が発覚し、実際に協力金の返還に至った件数を尋ねると、「そのようなケースはまだありません」(同前)との答えだった。
「疑いがあれば対処しなくてはなりませんが、すべてをすぐに確認するのは、人員的にもちょっと難しい。書類が中心の確認になっています」(同前)
もちろん、行政がしらみつぶしに違反者を探すことに人員を割いたり、申請や審査などが煩雑になったりして、必要な人に給付が行き渡らなくなっては本末転倒だ。今のところは、申請する側の良心に委ねなられる部分が大きい現実もあるようだ。

レストランで水飲んだら、のどに焼けるような痛み…「薄めた漂白剤そのまま提供」

川崎市は25日、同市高津区のレストラン「Italian Kitchen vansan 溝の口店」で食中毒が発生したと発表した。客の40歳代男性2人が吐き気やのどの痛みなどを訴え、2人が飲んだ水の残りから塩素が検出された。市は同店を1日営業停止処分とした。2人とも軽症で快方に向かっている。
市保健所によると、23日午後3時40分頃、片方の男性の家族から「店で昼食を取った際、デキャンターで提供された水を飲んだら、塩素の臭いとのどに焼けたような痛みを感じた」と連絡があった。同じ頃に同店を訪れたもう1人の男性も同様の症状を訴えたという。
市保健所の調査で、提供された水から極めて濃い塩素が検出された。同店は前夜、洗浄のためデキャンターに水で薄めた漂白剤を入れており、「捨てずに誤ってそのまま提供してしまった」と説明しているという。

契約者は「ゆるキャラ」「半ボケ」…日本郵政が高齢者をカモにする“不正契約”に手を染めた理由

2030年には認知症を患った高齢者の資産が国家予算の倍を超える215兆円に到達するという試算がある。その一大資産は、認知症の判断力低下を狙った詐欺や悪質商法の格好の標的になりかねない。資産を運用するだけでなく、長寿・加齢を視野に入れた経済的指針を持つことが大事になってきているというわけだ。そのための対策を積極的に説いているのが慶應義塾大学医学部助教で精神科医の木下翔太郎氏である。
ここでは同氏が著した著書『 国富215兆円クライシス 金融老年学の基本から学ぶ、認知症からあなたと家族の財産を守る方法 』(星海社)の一部を引用し、認知機能の衰えた高齢者を“カモ”にしたかんぽ生命の不適切販売問題のあらましを紹介。問題が起きてしまった原因、そして、企業が同様の問題を発生させないための対策を紹介する。
◇◇◇
高齢者をカモにしていた「かんぽ生命の不適切販売問題」の衝撃
高齢者、認知症の人との契約におけるトラブルについて、「よほど意識の低い企業による例外的な事例だろう」、「詐欺グループとか悪徳業者に騙されなければいい話だろう」と思われた方もいるかもしれません。筆者自身も、以前はそのように考えていました。
しかし、こうした問題は、実際には我々の身近にも多く存在しています。その最たる例ともいえるのが、2019年に発覚した「かんぽ生命の不適切販売問題」です。
この問題は、かんぽ生命保険の代理店にあたる郵便局が、自らの営業目標のために、顧客にとって不利益となる契約を結ばせるなどの不適切な販売を行っていたというもので、日本郵便が総務省と金融庁から業務停止命令を出されるなど、大きな波紋を呼びました。
問題となった手口は、顧客が既に加入している保険の更新の時期に際して、そのまま既存の保険を延長するのではなく、職員の営業実績となるように「新規の契約」として別途に契約させるといったやり方です。これにより、新旧の保険が同時に存在することで保険料の支払いが二重になる例や、あるいは古い保険を解約して新しい保険を契約することにより保険料が上昇する例、一時的に無保険の状態となる例など、顧客は様々な金銭的なデメリットを被りました。
2000人超の職員が処分される事態に
その他、契約者の支払い能力を超える多数の保険契約を結ばせる例など、様々な不適切契約があったとみられており、外部弁護士による特別調査委員会が2019年12月に公表した報告書によれば不適切な事例が疑われる件数は過去5年間で1万2836件にも上るとみられ、また、2020年3月に公表された追加報告書によると、不正販売の疑いのある契約を受理した郵便局は総数の約14.5%に当たる2921局であったとされており、これらを受け、幹部を含む2000人超の職員が処分される事態となりました。
この問題において、特に筆者が問題であると考えるのは、こうした不適切な契約の対象となった顧客には高齢者が多かったという点です。
「ゆるキャラ」「半ぼけ」「甘い客」
同委員会の報告書によれば、「不祥事件届出事案(筆者注:法令違反のあった事例)のうち、高齢者が契約者や手続者等となった事案が4割以上を占めており、乗換契約の場面において生じた不祥事件に限れば、高齢者に対する保険募集の事案が半数以上を占めていた。」とされています。これは、不適切販売のターゲットとして判断能力が低下した高齢者が、ターゲットにされやすかったのではないかと推測されます。
そして、これらの被害に遭った高齢者の中には、診断こそされていないが認知機能が低下している「隠れ認知症」も多く含まれていたと考えられます。朝日新聞の取材によれば、契約を結びやすい高齢者を「ゆるキャラ」、「半ぼけ」、「甘い客」などと内輪で呼び合い、不要な契約を複数結ばせていたなどの実態も明らかになっており、判断能力が低下した高齢者や認知症の人をターゲットとした不適切販売が常態化していたとみられます。
また、同年、ゆうちょ銀行においても、70歳以上の高齢者に対し、健康状態や商品の理解度を確認せずに、不適切な形で投資信託の契約を行った事例が19591件に上っていたことが明らかになり、かんぽ生命の不適切販売問題と合わせて話題となりました。
国民にとって身近な存在であった郵便局・ゆうちょ銀行において、こうした多数の不適切な事例が明らかになったことは大きな衝撃です。いったいなぜ、このような不適切事例が多発してしまったのでしょうか。
「現場がやったこと」では済まない
当然ながら、日本郵政グループは、詐欺行為・違法行為を奨励するような反社会的企業ではなく、大多数の従業員は日々真面目に勤務をしていますし、社長をはじめとした経営層の判断としてこのような不適切事例を推進していたわけではないでしょう。では、なぜ、このような事態となってしまったのでしょうか。
特別調査委員会の報告書では、こうした不適切販売が多数発生した原因について、職員への調査なども行いながら分析しています。原因分析の章だけで10ページもあるため、細かく紹介しきれませんが、簡単にまとめると、次のようなことが書かれていました。
報告書に羅列された原因分析
【職員個人の問題】
・一部の職員は、モラルに欠け、顧客第一の意識やコンプライアンス意識が低く、自己の個人的な利得等を優先する職員が存在した。
【企業としての問題】
・不適切販売を行っている職員に対して実効的な研修や教育、指導に関する取組を組織的に行ってこなかった。
・郵便局等の営業目標達成のために、不適切販売により高実績をあげている職員に依存し厚遇してきたため、不適正な行為も黙認されるという風潮が形成された。
・不適切販売の手法を共有する自主的な勉強会に対し適切な対応を講じなかった。
【不適切販売が広がった直接的原因】
・叱責や居残りなど、営業目標の管理が厳しく、適正な販売よりも営業目標が重視される風潮があった。
・新規契約を獲得すると手当をもらえるといった、新規契約重視のシステムになっていた。
・営業目標の設定において、一部、実力に見合わない過大な営業目標が課されていた。
・養老保険や終身保険の加入年齢の引き上げを行うなど、高齢者を対象とする経営目標が設定されていた。
・不適切販売の疑いのある職員に対する徹底的な調査や処分が行われてこなかった。
【不適切販売が広がった構造的要因】
・審査の手続きの中で、不適切販売を防止するための手続きや仕組みが組み込まれていなかった。
・販売や乗り換え契約におけるルールに不備があり、グレーゾーンができていた。
・かんぽ生命から販売代理店にあたる日本郵便(郵便局)側の統制が弱かった。
・顧客に不利益を与え得る不適切販売の実態が長期間把握されていなかった。
・不適切販売のような「悪い情報」を見つけても上司に報告しない、あるいは報告を受けた側が行動に移さず経営層に情報が届かないなど、事なかれ主義の組織風土があった。
以上のような内容となっていました。
それぞれ相互に関連している部分もありますが、これだけ多数の不適切事例に至った原因としては、個人の問題というよりも、組織側の問題が大きかったとみられます。
過大な営業目標、手当ての偏り、不適切販売を防止するルールの不備、不正行為に対する処分の不徹底などは、職員個人によるものではなく、全て会社が作った要因です。「一部の不良職員がやったことです」と言いたい幹部もいるかもしれませんが、これだけの数の不適切販売が行われていることからも、批判は免れないでしょう。
ピーク時の半分程度にまで落ち込んだ日本郵政の株価
現代においては、一部の不正事例であっても、SNSなどを通して拡散されることで「炎上」することもありますし、新聞などの報道もネットニュースとして転載を繰り返されることで、長く企業のイメージを傷つけることになります。
実際に、こうした問題により、日本郵政の株価は、一時、ピーク時の半分程度にまで落ち込むなど、企業としての評価を大きく下げました。今回の件で、日本郵政グループが、失ってしまった評価を取り戻すには相当の時間がかかるとみられます。
もともと国営企業であった日本郵政グループにおいても全国的にこのようなトラブルを引き起こしてしまっていることを考えると、今後、一般的な企業においても、一層高齢者や認知症の人との契約におけるトラブル対策について意識を改めていかなければならないと考えられます。
認知症を見て見ぬふりをしない
ここまで、かんぽ生命の不適切販売問題およびそれに対する第三者委員会の報告書を見てきました。
このように、企業と高齢者との契約においては、認知症や判断能力の低下を原因とした様々なトラブルが生じていることがわかります。認知症の人が契約の当事者ではない場合、例えば、連帯保証人が契約時に認知症だったことで無効になった判例などもあり、企業は契約において関係者全員の認知症のリスクを十分に把握しておく必要があります。
そして、これから高齢化がますます進み認知症の人も増えていく中で、適切な予防策がとられないと、このようなトラブルがどんどん増えていく危険があります。そのため、企業はこれまでとっていた対策以上の取組を進めていく必要がある時代になってきているといえます。
では、具体的に、どのような対策が求められているのでしょうか。
まず、大原則として「認知症を見て見ぬふりをしないこと」です。
認知症により判断能力の低下した高齢者との契約は、そもそも法律上、無効である可能性があります。また、仮に無効でない時でも、金融商品や不動産取引など、内容が難解で若い人でもすぐには理解が難しいような契約の場合は、企業側の説明を顧客が十分に理解できないまま契約が行われることによるトラブルのリスクがあります。
そのため、顧客の認知症が明らかな場合や、認知症が疑われる場合には、漫然と契約を進めるのではなく、一旦手を止め、顧客の判断能力についての把握や、契約の妥当性について再検討する必要があるといえます。
そして、それを実現するために最も重要なことは、これらのトラブル防止策について、会社側がきちんと手順を決め、それを職員に徹底させることです。
ルールの整備は最低条件
一見当たり前のことを言っているように思えますが、かんぽ生命の例でも、それが十分にできていないことからトラブルが生じています。
「高齢者の取引における社内ルールを作っています」という対策はよく聞かれますが、実際に、職員が契約の現場で社内ルールを破らない・破れないようにする仕組みが弱ければ、不正は防ぐことはできません。実際に、社内ルールを整備していたにもかかわらず不正が起き、裁判の過程で「ルールが形骸化していた」ことを指摘されている判例もあります。このような場合には、「会社としてルールを作るなどの対策をとっていた」という主張が通らず、結果として会社側の責任が問われることもあるでしょう。
つまり、企業がすべきこととして、判断能力の低下した人や認知症の人との取引に関するルールの整備はあくまで最低条件であり、その上で、職員が不適切なトラブルを起こさないようにどうすべきか、という仕組みづくりをしておく必要があるといえます。
以上をまとめると、ビジネスチャンスを失わずに、企業として認知症とお金の問題に備えるには、まず、自社が抱える認知症リスクの洗い出しから始める必要があります。例えば、顧客が認知症だった場合、どのような点で問題が起こりうるか、ということを過去の事例などを元にリストアップすることなどがそれに該当します。その次に取り組むべきは、そうした問題を回避するための仕組みづくりです。その仕組みには、顧客の認知症や意思能力の有無を把握するプロセスを取り入れること、認知症を見て見ぬふりをするような不適切な行為をする職員が出ないようにすること、が必要です。
◇◇◇
家族の財産を認知症からいかにして守るのか。より具体的な対策については以下の書籍で詳しく紹介しています。ぜひご覧ください。
(木下 翔太郎)

柳美里さん「生きることと死ぬこと考え続けた」震災から10年の思い

福島県南相馬市在住の芥川賞作家・柳美里さん(52)が25日、東京・有楽町の日本外国特派員協会で会見し、東日本大震災から10年の節目を前にした思いを語った。
東京電力福島第1原発事故で避難区域になった南相馬市に2015年に移住。地元の災害FMで被災者約600人の声に耳を傾けてきた。「苦しみは暮らしの中にあり、安全圏に身を置く自分に心が苦しくなった。悲しみの中で暮らすことを共有しなければという思いが募って移住しました」
震災からの10年を「生きることと死ぬことについて10年間、考え続けました」と振り返る。「私が暮らしている南相馬市小高区は3割しか人が戻らず、双葉町はゼロです。地元の方々が思い描いていた復興とは異なりますし、どの地域を語るかで10年の意味は全く違います」
昨年11月、南相馬から上京した主人公を描いた「JR上野駅公園口」で全米図書賞を受賞。地元にうれしいニュースを届けたが、今月13日には震度6強の地震に見舞われた。「自宅が一部損壊して修理を依頼しても200件待ち。3・11を思い出して体調を崩している人がたくさんいます」
今後も南相馬で活動を続ける。柳さんは「貼られたレッテルをはがし、顔が見えた人の人生を辿(たど)るような小説を書きたい」と誓っていた。(北野 新太)

世界的なワクチン争奪戦、立ち遅れる日本…ファイザー社に合わせ深夜交渉

1月、東京・霞が関の厚生労働省の一室に、健康局幹部や通訳、米国の弁護士資格を持つ人物らがたびたび顔をそろえた。新型コロナウイルスワクチンを開発した米製薬大手「ファイザー」との電話会議に臨むためだ。
会議はいつも、ファイザーが本社を置く米国時間に合わせて深夜にセットされた。厚労省の出席者は日中、感染症法改正案の国会への根回しなどに追われ、「みんなクタクタな状態」(厚労省幹部)でワクチン確保の交渉に臨んだ。
日本は、世界的なワクチン争奪戦で立ち遅れが目立つ。2月17日に医療従事者の一部で接種が始まったばかりだ。先進7か国(G7)の中では最も遅い。
4月1日以降に始まるはずだった高齢者への接種もずれ込み、現時点では「4月12日に開始、26日以降に本格化」する見通しとなっている。

関西・中部5府県の緊急事態宣言、月内解除を26日正式決定

政府は25日、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い緊急事態宣言を発令している10都府県のうち、大阪、兵庫、京都、愛知、岐阜の関西・中部5府県について、3月7日の期限を待たずに月内で先行解除する方針を固めた。26日に基本的対処方針等諮問委員会を開き、専門家の意見を聞いた上で、政府対策本部を開いて正式に決定する。
加藤勝信官房長官は25日の記者会見で「諮問委で感染状況について専門家の評価をうかがい、10都府県の今後の取り扱いについて議論いただく」と述べた。政府は福岡県を先行解除するかどうかについて、感染状況を慎重に見極める考えだ。東京、神奈川、埼玉、千葉の1都3県は、感染状況や病床の逼迫(ひっぱく)具合が依然高い水準にあり、3月7日の期限まで継続する方針だ。
自民党の森山裕、立憲民主党の安住淳両国対委員長は25日の会談で、一部解除について、26日に衆参両院の議院運営委員会で報告を受けることで合意した。
政府は宣言解除後の大規模イベントの人数制限について、約1カ月間の経過措置を設け、段階的に緩和する方針。宣言下では5000人が上限だが、経過措置中は収容率50%以内であれば最大1万人まで認める。経過措置後は、その他の道県と同様に5000人か収容率50%以内の大きい方を上限とし、4月末まで継続する。【竹地広憲】

愛知リコール不正、署名書き写しバイト代に計1000万円超

愛知県の大村秀章知事のリコール(解職請求)運動を巡る不正署名事件で、署名の書き写し作業を担ったアルバイトの人件費などとして、1000万円超の費用がかかっていたことが、関係者への取材でわかった。
関係者によると、署名活動団体側が名古屋市内の広告関連会社に対し、リコール署名の代筆をするための人を集めてほしいと依頼。団体事務局は取材に対してこうした依頼を否定しているが、同社への発注書には団体幹部の氏名と押印があり、約475万円という金額とともに、代筆行為について「個人情報は適正に収集されていることを確認する」などとあった。
署名の書き写しは、同社の下請けが人材派遣会社を通じてアルバイトを集め、昨年10月下旬に約10日間、佐賀市内でやらせたとされる。しかし、署名数を増やすため、数回にわたって人員を追加募集したため、費用は千数百万円に膨らんだとみられる。参加したアルバイトらによると、交通費は当初募集時の500円から1000円に増額されていたという。

奈良の3校に3千万円寄付、高齢男性名乗らず

奈良市教育委員会は25日、奈良市内にある小中高の計3校に70代くらいの男性が訪れ、それぞれ現金1千万円ずつ、計3千万円を寄付して立ち去ったと発表した。男性は学校側に氏名や立場を明らかにしなかった。市教委は「ご厚意を大切にし、各学校の教育活動に活用させていただく」としている。
市教委によると、男性は24日午後2時40分ごろ、奈良市立春日中学校の校門近くにいた職員に白いポリ袋を手渡し「学校の子供たちのために使ってください」と伝えた。学校側で中身を確認すると、現金計1千万円が入っていたという。
この日、同市立済美(せいび)小学校と同市立一条高校にも同一人物とみられる男性が現れ、同様にそれぞれ1千万円を手渡した。男性は白髪交じりでキャップ帽を着用し、自転車に乗っていた。
春日中の坂本静泰校長は「お礼を申し上げたいので、どなたなのかお知らせいただければ幸い」とコメントしている。
今回との関連は不明だが、昨年6月にも奈良市役所に高齢男性が訪れ、名乗らずに白いポリ袋に入った現金3千万円を寄付した事案があった。

給食で中学生700人中毒 埼玉・上尾

埼玉県は25日、同県上尾市の中学5校の生徒700人と教員18人が17日以降、腹痛や下痢の症状を訴え、給食が原因の食中毒と断定したと発表した。重症者はいない。生徒らの便からウエルシュ菌が検出され、保健所が原因となったメニューの特定を急いでいる。
18日に生徒約60人が体調不良で欠席や早退をしたため、保健所が5校向けの給食を調理する上尾市内の給食センターや各校の給食室を調査。市は19日から26日まで給食の供給を停止すると決めた。
17日の給食が原因とみられ、メニューは広東麺や手作りしゅうまい、スイートポテトだった。同日夕方から生徒らの症状が出始めたという。