ミャンマー情勢、中国の影響力が増すこと懸念=中山防衛副大臣

[東京 2日 ロイター] – 中山泰秀防衛副大臣は2日、前日に国軍がクーデターを起こしたミャンマーについて、日本の対応次第で中国の影響力が増す可能性があるとの見方を示した。軍事政権に回帰したミャンマーとの防衛交流を停止することには慎重な姿勢を崩さなかった。
中山氏はロイターとのインタビューで、「中国とインド洋をつなぐ陸のルートで言うと最も重要な軍事的な要衝」だと述べ、ミャンマーの地政学上の重要性を説明。「(日本が)批判をすると逃げてしまう。逃げると中国共産党を利することになってしまう、という側面もある」と語った。米英と連携し、戦略を練ってアプローチの仕方を考えるべきとの見解を示した。
軍事力を拡大する中国をけん制するため、日本は東南アジア諸国との関係を重視しており、ミャンマーとは民政移管した2011年以降、防衛当局間の交流を深めている。防衛大学校に留学生を受け入れているほか、軍の能力を高める支援プログラムを続けている。
ミャンマーが軍政に戻ったことで、今後も防衛交流を続けるかどうかが課題となるが、中山副大臣は停止に慎重な考えを示した。再開が難しくなることに加え、「よりミャンマーの軍が中国の共産党の軍、人民解放軍との関係が強くなって、より一層米国、日本、英国を含めた自由主義国の縁が遠のいてしまう。地域の安全にとってリスクが生まれるだろう」と語った。
また、中山氏は中国で1日に海警法が施行されたことについて、「海警の力が第2海軍になった」と懸念を表明。国際法と照らし合わせて問題があるとした上で、「法改正を行った後の中国側の海での動きを含めた全般的な動きを緊張感をもって注視をしている」と述べた。
海警法は、海上の治安機関である海警局に武器使用の条件を定めた法律。海洋進出を活発化させる中国の動きに直面する日本は、東シナ海の緊張をさらに高めかねないと懸念している。

(宮崎亜巳、斎藤真理、 Ju-min Park 編集:久保信博)

与党、緊急事態宣言延長「やむを得ない」=野党、対策充実求める

新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言の延長について、与党からは2日、「やむを得ない」(自民党の下村博文政調会長)と擁護する声が相次いだ。野党は同調しつつも、今後の対策充実を求めた。
下村氏は、対象地域の感染状況について「感染者数は減る傾向にあるが、非常に医療が逼迫(ひっぱく)する中、重症者や亡くなる方は減っていない」と記者団に述べ、延長の必要性を指摘。公明党の山口那津男代表も記者会見で「対象の知事からも、延長はやむを得ないとの認識が示されている」と理解を示した。
これに対し、立憲民主党の福山哲郎幹事長は記者団に「延長はやむなしだ」と強調。その上で、政府に対して「今後の対策をどう講じるか、具体的に説明してほしい」と求めた。
共産党の小池晃書記局長は「延長に見合う支援を行うことが政府の責任だ」と主張。国民民主党の玉木雄一郎代表は「支援もしっかり延長するよう強く求めたい」と訴えた。
[時事通信社]

マスク着用せず 北海道・千歳のバーで集団感染

北海道は2日、新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が新たに千歳市のバーで発生したと発表した。感染者は経営者1人と客7人の20~40代計8人で、いずれも軽症か無症状。1月26日に経営者が陽性と判明し、常連客16人の検査を実施したところ経営者を含め計8人の感染が確認された。
この店で感染が広がった要因として、道は経営者と客が店内でマスクを着用せずカラオケも楽しんでいた点を指摘している。
クラスターの発生を受け、千歳市は2日夜、市職員と地元商工会議所職員らが2人1組で市中心部の繁華街の飲食店を巡回する啓発活動を始めた。
千歳市の担当者は「市職員が直接、飲食店に出向いてマスク着用の徹底を呼び掛けることで、危機意識を高めてもらいたい」と話している。
北海道では2日、札幌市でサービス付き高齢者住宅(サ高住)など3件、函館市で医療機関1件のクラスターが発生。この日、道内で発生したクラスターは計5件となった。
この日は、道内で1人の死亡と105人の感染が確認された。道内の死者は計608人、感染者は延べ1万7626人(実人数1万7581人)となった。午後6時時点の重症者は12人。

スタジアム入場者数予測「不合理でない」 公金返還訴訟二審、住民側敗訴

京都府立京都スタジアム(亀岡市追分町)建設への公金支出を違法として、府と亀岡市を相手に建設費の返還などを求めていた住民訴訟の判決が2日、大阪高裁であった。志田原信三裁判長は一審の京都地裁判決に続き、「過大な来場者予測」や「国天然記念物アユモドキへの影響」など、住民側の訴えを退けた。
住民側は府が支出したスタジアム事業費約156億円と亀岡市の土地購入費約20億円について、府と市に対し山田啓二前知事と桂川孝裕市長に返還請求するよう主張していた。
争点の一つは、府が京都サンガFCのホーム平均入場者数を1万人として算出した費用対効果。住民側の過大との指摘に対し、志田原裁判長は「平均1万人と見込むことが不合理であるとまでいうことはできない」とした。2020年シーズンのホーム観客数は新型コロナウイルスの影響もあり、平均入場者数は3千人強で、最高8589人だった。判決では「公の施設である以上、事業の採算性のみで建設の当否を判断するのは相当とはいえない」とも加えた。
アユモドキへの影響については、「アユモドキ保存に影響を及ぼしたことを認めるに足りる証拠はない」とした。
原告団の高向吉朗亀岡まちづくり研究会座長は「税金の無駄遣いを追及したかったが、この判決内容ではなんでも通ってしまい不当だ。今後どうするか考えたい」とした。
京都府と亀岡市は「主張が全面的に認められた妥当な判決」としている。

死者最多119人、感染2324人=東京5日連続1000人以下―新型コロナ

国内では2日、新たに2324人の新型コロナウイルス感染が確認された。1日当たりの新規感染者は3日連続で3000人を下回ったが、死者は119人で過去最多を更新した。厚生労働省によると、重症者は前日比38人減の937人。
東京都では新たに556人の陽性が確認された。新規感染者が1000人を下回ったのは5日連続だが、死者は23人で最多だった。都によると、新規感染者は20代が114人と最多で、30代93人、40代89人などと続いた。重症化リスクが高いとされる65歳以上は133人。都の基準による重症者は129人で、前日から4人減った。
高知県では昨年11月28日以来、約2カ月ぶりに新規感染者が確認されなかった。
[時事通信社]

ワクチン担当に“壊し屋”河野太郎氏起用で計画の綻びが国民に露呈

菅義偉・首相はコロナワクチン接種の総合調整を行なう「ワクチン担当相」に河野太郎・行革相を起用する人事を発表した。菅首相にとって河野氏の起用はリスクの大きな賭けでもある。
河野氏は発信力はあるものの、若手議員時代から採決で度々造反して“自民党の異端児”の異名を取り、野党からは“壊し屋”と呼ばれる。所属する麻生派の長老が言う。
「(河野)太郎ちゃんは昔から先輩の話に耳を全く貸さない。麻生太郎会長、父親の洋平さん(元自民党総裁)の言うことも聞かない。トップダウンで政策を進める突破力はあるが、理屈で相手をやり込めようとするから総合調整というのは最も苦手にしている。ワクチン接種をうまくやってほしいが、かき回して混乱させてしまわないか心配だ」
案の定、就任早々、菅首相の「側近中の側近」とされる坂井学・官房副長官と官邸内バトルを演じた。
1月21日、坂井氏がワクチン確保について「6月までに接種対象となるすべての国民に必要な数量の確保を見込んでいる」と発言すると、翌日、河野氏が「政府内の情報の齟齬がある。まだ供給スケジュールは決まっていない。修正させていただく」と否定したのだ。
それを聞いた坂井氏が「齟齬は生じていない。修正はしません」とやり返し、野党から「閣内不一致」を批判される始末。
この「6月」にワクチンが揃うかどうかは、菅首相の五輪開催と政権延命戦略の生命線にかかわる問題だ。『菅義偉の正体』(小学館新書)を上梓したノンフィクション作家・森功氏が語る。
「菅首相は官邸のコロナ対応を坂井副長官に担当させ、これまではワクチン接種も、坂井氏が和泉洋人・総理補佐官や大坪寛子・審議官ら厚労省の役人と連携して進めてきた。そこにワクチンに前のめりの菅首相が人事の配置換えを行ない、発信力に定評がある河野氏に担当させて支持率回復の看板にしようとした。坂井氏からすれば横から何も知らない河野氏が入ってきて面白くない。河野氏は早く独自色を出してアピールしたいのでしょう」
2人の“手柄争い”はワクチン接種にかかわる“タブー”をあぶり出してしまう結果となった。森氏が続ける。
「政府はワクチン3億1400万回分を確保したと言うが、それはあくまで契約上で、実際に6月までに数が揃うかは疑問。河野氏はその疑問に応える形で発言したが、それは菅政権の意向とは食い違う。だから坂井氏は菅総理の意を汲んで6月までと代弁した。
厚労省は、『65歳以上は3月下旬以降の接種開始を目指す』と25日に発表したが、河野氏がその2日後にまたそれを『4月以降』と修正した。ワクチン接種を巡り、ますます混乱が生じている」
河野氏が“壊し屋”の実力を発揮したことで、菅政権のワクチン接種のスケジュールが計画通りに進んでいないという綻びが国民に露呈した。
※週刊ポスト2021年2月12日号

近畿大、サッカー部員ら9人処分 大麻問題、監督は退任

近畿大は2日、部員の大麻使用問題で活動停止としていたサッカー部について、自ら購入し他の部員に広めた1人を退学、一緒に使用した7人を停学の処分にしたと発表した。部員と使用した部外の学生1人も停学にした。監督には退任を勧告、監督は受け入れた。部は正式に無期限の活動停止処分とした。
部内外の学生3人は使用が疑われたため厳重注意。部長とコーチ2人はけん責処分とした。
大学は2020年10月、部員5人の大麻使用を公表した。渥美寿雄副学長は記者会見で「(公表後の調査で)さらに使用が確認され、応援してくれる方々の信頼を裏切った。本当に申し訳ない」と頭を下げた。

番号カード10人が未取得=菅内閣の副大臣・政務官ら

菅内閣で副大臣や政務官、首相補佐官を務める計10人がマイナンバーカードを持っていないことが2日、分かった。政府がNHKから自国民を守る党の丸山穂高衆院議員の質問主意書に答えた。
答弁書によると、未取得なのは、赤沢亮正内閣府副大臣、宇都隆史外務副大臣、中西健治財務副大臣、丹羽秀樹文部科学副大臣、葉梨康弘農林水産副大臣、岩井茂樹国土交通副大臣、小林茂樹国交政務官、鳩山二郎国交政務官、大西宏幸防衛政務官、柿崎明二首相補佐官。
10人はいずれもカードを申請予定か申請済みだとしている。菅義偉首相や各大臣は全員取得していた。一方、政府の答弁書によると、公務員のマイナンバーカードの申請・取得率は、国家公務員が昨年3月末時点で58.2%、地方公務員は同9月末時点で40.5%だった。
政府は2022年度末までにほぼすべての国民にカードを行き渡らせる目標を掲げている。
[時事通信社]

韓国国防白書めぐり抗議=防衛省

防衛省は2日、韓国国防省が同日公表した2020年版国防白書の記述について「日本の立場と相いれない」として在京韓国大使館の駐在武官を呼び、事務レベルで強く抗議した。問題視しているのは島根県・竹島の領有権や18年末の海上自衛隊機に対するレーダー照射に関する記述。防衛省の石川武報道官が記者会見で明らかにした。
[時事通信社]

「説明不足で誤解招いた」 長野県が障がい者条例周知CMを一時差し止め

長野県が制定を検討している「障がい者共生社会づくり条例」(仮称)の周知のためのテレビCMについて、県は2日、説明不足で誤解を招いたとして放送を一時差し止めると発表した。1月31日に放送を始め、新聞折り込みでも広報誌を配布した後、当事者らから賛否両論が寄せられた。
県は民放4局のテレビCM(30秒)で、二つの考え方の「モデル」を紹介した。「個人モデル」は「障がいは、本人の努力で乗り越える」、「社会モデル」は「障がいがあっても参加できる社会をつくる」と説明。最後に「THINK! NAGANO MODEL 障がいのある人もない人も、安心して暮らせる社会へ」と締めくくる。同内容の広報誌は64万部発行した。
県広報県民課と障がい者支援課によると、同条例の趣旨は後者の「社会モデル」に基づくが、県民に広く「長野モデル」の共生社会のあり方を考えてもらうきっかけづくりのため、対照的に二つのモデルを紹介した。県の担当者は「あえて目指す方向を提示せず、説明の文章も必要最小限にした。これまでの行政の広報は文章が説明口調。当たり障りがなく読まれずにスルーされる」としている。
一方、県広報県民課には「県は『個人モデル』に戻ろうとしているのか」「文字が少なく読む気になり、考えさせられる」など16件の賛否両論が寄せられた。県は「不快の念を感じた方に、心よりおわび申し上げます」と陳謝。テレビCMを一時差し止め、補足説明の字幕を付け足して再放映する予定だ。【島袋太輔】