なぜ第1波のときに議論しなかったのか~感染症法改正案、自民・立民合意

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(1月29日放送)に内閣官房参与で外交評論家の宮家邦彦が出演。中央大学法科大学院教授の野村修也を電話ゲストに招き、自民党と立憲民主党が感染症法の改正案を修正することで合意したニュースについて解説した。
【政治 菅首相ぶら下がり】記者の囲み取材に応じる前、マスクを外す菅義偉首相=2020年11月21日午後、首相官邸 写真提供:産経新聞社
自民党と立憲民主党は1月28日、新型インフルエンザ等対策特別措置法と感染症法の改正案を修正することで合意した。感染症法の改正案に盛り込んだ刑事罰は撤回する。入院に応じない感染者への懲役は削除し、罰金は行政罰の過料に切り替える方針だ。なお、過料は特措法改正案に規定したものを含めて減額する。
飯田)国会審議の前にこのように交渉で決まって行くという形のようですね。
宮家)民主主義ですから、こういうこともあって然るべきだと思いますが、「国会対策がうまいな」という感じがしますね。
飯田)確かに、少し前まではいろいろなところでぶつかっていましたよね。
宮家)国会審議ではガチンコだけで法律はできませんから、こういう形でうまく政治的に処理されたのだと思います。
第203臨時国会が事実上閉会し、記者会見に臨む菅義偉首相=2020年12月4日午後6時43分、首相官邸 写真提供:産経新聞社
飯田)法律的な観点からどうなのか、中央大学法科大学院教授の野村修也さんにお電話で伺います。野村さん、おはようございます。
野村)おはようございます。
飯田)刑事罰の問題が出て来て、それが撤回されましたが、この流れをどうご覧になりましたか?
野村)立法するときに、もう少し事前の準備が行われるべきだったと思います。というのも、刑事罰などを科すときには、立法事実という言い方がありまして、国民全員が「こんな酷い事例があるのであれば、やはり罰則が必要だ」ということを理解できるようにするために、きちんとした調査が行われる必要があります。しかし、今回、菅政権は「この改正は新型コロナが終わったあとにゆっくりと改正する」と言っていたので、改正の準備が十分整っていなかったのだと思います。それが急に前倒しになったので、丁寧な議論がないまま始まってしまったということが、こういう事態になっている1つの要因だと思います。
飯田)そうすると、この形になったのも、落ち着くところに落ち着いたということになるのですか?
野村)宮家さんがおっしゃったことと、同じ考えなのですけれども、そういう形で国会審議に入るので、ガチンコでやったら本当に厳しい国会論戦になったのだと思います。そうならないために、おそらく最初に相当高い玉を投げたのではないでしょうか。譲ることをある程度想定していたのだと思うのです。そうして、「与野党合意から進めば、通すことができる」という戦略的な対応だったのではないかという気がします。
飯田)なるほど。宮家さんもスタジオにいらっしゃいます。
東京、埼玉、千葉、神奈川の4都県を対象に緊急事態宣言が発令された。通勤時間帯で混雑する品川駅=2021年1月8日午前、東京都港区 写真提供:産経新聞社
宮家)野村さんのおっしゃる通りなのですが、諸外国の例を見ると、やはりまだ日本は緩いと私は感じます。議論は確かに大事ですが、こういうときに日本の法制度の弱点が出ます。そういう気がしますが、いかがでしょうか。
野村)私もその通りだと思います。基本的に日本の場合、1つは感染症法での入院に関しては、ハンセン病の失敗もあって、かなりセンシティブになっているところがあるのです。それから、「ロックダウン」という言葉が諸外国で使われていますが、日本は行動制限について罰則を持って禁止することを行って来なかった。日本は有事について議論することをタブーにしているところがあって、これが出てしまっているのです。だからこそ、国民に理解してもらうために、「有事のときには必要なのだ」ということを積み上げて行く作業が必要だったのです。結果として、私も緩くなったなという感じがしています。
「大阪コロナ重症センター」で研修する看護師ら=2020年12月11日午前11時9分、大阪市住吉区の大阪急性期・総合医療センター 写真提供:産経新聞社
飯田)有事と平時をどう分けるか。
宮家)しかし、少し言い過ぎかも知れませんが、結局日本は有事になって、黒船が来て、外圧があって、どうしようもなくなって、それで初めて変わる国です。おっしゃる通り議論はしなくてはいけないのだけれども、議論をしなくてはいけないときには、議論をしたくない人がいるのですから、結局、議論はしないのですよ。その結果、直前になって、現場でドタバタして外圧で決まるということです。日本もこれをやめれば、きちんとした議論ができるようになると思うのですが。
2021年1月22日、発言する菅総理~出典:首相官邸ホームページ(https://www.kantei.go.jp/jp/99_suga/actions/202101/22corona.html)
飯田)今回は有事と平時の間のような感じで、「蔓延防止等重点措置」というものができるそうですが、これはどう理解したらいいのでしょうか?
野村)緊急事態宣言が出る前に、知事がいろいろなことをやっていますでしょう。この知事のやって来たことと、緊急事態宣言が出たときの基本的対処方針に基づく国の政策がバラバラで調整がつかないわけです。だから、その事前の段階で国が出て来て、今回これは基本的対処方針のなかに書いて、緊急事態宣言ではないけれども、それについては総合調整を行って、「知事が従わないときは、知事に対して指示を出せる」というところで、国が主導権を握れるようにしようとしたところがあるのです。
【東京都らが緊急事態宣言を要請】面談後、報道陣の取材に応じる小池百合子都知事(右)、西村康稔経済再生担当相=2021年1月2日午後、東京都千代田区 写真提供:産経新聞社
野村)しかし、それであれば、これまで知事が使って来た24条9項という、「オールマイティに知事がいろいろなことを要請できる」という条文を整理しなければいけないのです。それを残したままだと、同じことが繰り返されます。時期が前倒しされるだけなのです。そして、結局のところ、要件が曖昧になってしまっているので、いつからそれができるのかということもはっきりしませんし、緊急事態宣言との関係もはっきりしなくなっている。
飯田)なるほど。
野村)今回の改正は先ほども申し上げたのですが、もともと立て付けが悪いものを、本格的に整理しようという本腰が入っていないのです。私はもっとしっかり法改正の準備をすれば、この立て付けから根本的に変えることができたと思います。国と地方の関係も未整備のままというのが今回の改正だと思います。
飯田)なるほど。ではこれは、コロナが終わったあとかはわかりませんが、もう1度改正しないとまったく使いものにならないかも知れませんね。
大阪コロナ重症センター 防護服で看護師ら研修=2020年12月11日午前11時3分、大阪市住吉区万代東の大阪急性期・総合医療センター 写真提供:産経新聞社
野村)そこが宮家さんがおっしゃったところなのですよ。喉もと過ぎれば、日本は議論をしないのです。第1波が終わったときに、「なぜ議論をしなかったのか」と思います。そうすれば、もっと強制的な措置で収束することができたかも知れないのです。伝家の宝刀を持っておかなくてはいけないのです。今回はコロナウイルスですが、いわゆる第1種病原体のようなものが入って来たときに、こんな生温いもので大丈夫なのかということなのです。
飯田)エボラ出血熱のような。まさに本物の有事ですよね。
野村)そうです。アメリカなどは、これを完全に災害としていて、そういう場合は緊急措置が取れるということは、有事体制そのものなのです。自然災害も、戦争も、パンデミックも、本当に厳しいものについては、総合的に。統一的にルールができ上がっているのです。しかし、日本だけ、パンデミックはなぜか緩い感じになっているのです。
宮家)それは国家安全保障の問題ではないから……。
飯田)国家安全保障ではない。
宮家)しかし、本来これは国家安全保障の問題なのですよ。それでも議論が出来ないのは、結局、誰かの既得権だからなのですよね。日本で改革を止める、もしくは遅くする最大の原因は既得権です。それは基本的に各国とも同じなのですが、そこは日本も頑張らなくてはいけないですね。

「うれしい」「勝てた」=最高裁決定、原告ら喜び―建設石綿京都訴訟

「うれしい」「勝てた」。建設アスベスト(石綿)京都訴訟の最高裁決定で国と建材メーカーの賠償責任が確定したことを受け、原告と弁護団は29日、京都市内で記者会見し、喜びをあらわにした。
原告の中尾知満さん(79)は、「やっと決まった。すごくうれしい」と笑顔。「ここまで来るのに亡くなった方もいる。その方にも伝えたい」と話した。
造船現場で働いていた夫を約9年前に亡くした義経若枝さん(72)は「夫には『勝てた』と伝えたい」。「一生懸命働いた人が報われないということは起きないでほしい」と訴えた。
[時事通信社]

自粛警察の次は「時短警察」? 都内の飲食店に「守らないと通報します」匿名の手紙届く

感染対策をしてきた東京都大田区内の飲食店に「時短を守っていない」といった内容の手紙が届いていたと区議がツイッターで報告し、店への同情の声が相次いでいる。
なぜそんな手紙を書いたのかは不明だが、テイクアウト販売なども含めて、時短営業には誤解もあるようだ。
「警察・東京都・マスコミなどへ通報させて頂きます」
「近隣住民による有志です」。匿名の手紙には、冒頭にこう書かれていた。
この手紙が大田区内の飲食店に投函されたと2021年1月28日に写真付きでツイートしたのは、伊佐治剛区議(42)だ。
手紙は、A4判ぐらいの紙に文面が印刷されており、緊急事態宣言中の都内で時短の貼り紙をしている店を見回っているとあった。
記載の時間を超えて営業していることを複数回確認した場合に手紙を出しているといい、次のように注意を促していた。
伊佐治区議は、テイクアウトの注文でこの店に行ったところ、店のオーナーからこんな手紙が来たと悲痛な声を聞いたと明かした。オーナーは、様々な感染対策を真面目にやってきたといい、こんな手紙を受け取ったオーナーの気持ちを考えるべきだと、伊佐治区議は憤っている。
この投稿は、2万件以上も「いいね」が付き、店を気遣う声が次々に寄せられている。
都によると、20時閉店後のテイクアウト営業は可能
「電気が付いてても 片付けとかあるんだぞ…」「今度は時短警察ですか」「意味わからない自警団みたいな正義感って、本当に怖い」といったものだ。手紙の投函主に対しては、「不用意にウロウロされている方が余程迷惑」「なんでまず自分を名乗らないのでしょうね?」「有志じゃなくて一人でやってそう」といった指摘が出ていた。
東京都では、飲食店とカラオケ店に20時までの時短を求め、応じた店には1日6万円の協力金を支給する。都のサイトでは、テイクアウトやデリバリーを専門とする店は対象外だが、それ以外の店の場合は、20時に店内営業を終えればテイクアウトなどをそれ以降に続けても協力金を支払うとしている。
協力金を担当する都の企画計理課は1月29日、J-CASTニュースの取材に対し、「20時以降も営業している」といった苦情は来ているというが、閉店後のテイクアウトについては聞いていないと答えた。
伊佐治区議のツイートによると、手紙が来た店は、テイクアウトも20時までの営業だったそうだ。
同様な手紙は、他の飲食店にも届いているのだろうか。
大田区の産業振興課や商店街連合会などに取材したが、そのような情報はないという。ただ、大田区の大森飲食街協同組合では、次のように話した。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)

国内で流行の新型コロナ「感染性高まる変異なし」 国立感染症研究所

国立感染症研究所は29日、国内で流行する新型コロナウイルスについて1月初旬までの約1万6000検体のゲノム(全遺伝情報)を解析した結果、英国や南アフリカで確認された、感染性が高まるとされる変異は確認されていないとの報告をまとめた。
現在国内で流行するウイルスは、昨年3月に国内に入った欧州系統から派生した2系統が主流。この2系統のウイルスの表面にある突起部分のたんぱく質には、英国の変異株のような複数の変異はなく「ウイルスの性質を変化させるような特筆すべき変異は検出されていない」としている。【金秀蓮】

「接種用に10万円振り込め」と電話…河野行革相「市町村からお金は求めない」

河野行政・規制改革相は29日の記者会見で、新型コロナウイルスのワクチンを巡り、自治体職員を装って金銭や個人情報を求める不審電話に注意を呼びかけた。
消費者庁によると、「後日返金されるので10万円を接種用に振り込むように」などの不審な電話が数件確認されているという。ワクチン費用は国が全額負担するため個人負担は生じない。
河野氏は「市町村がワクチン接種のためにお金や個人情報を求めることはない」と述べた。

公明・遠山氏の秘書が政治資金でキャバクラ=役職辞任、自民・松本氏も

緊急事態宣言下の外出自粛要請中に東京・銀座のクラブを深夜訪れていた公明党の遠山清彦幹事長代理の公設秘書が2019年にキャバクラなどの飲食費を政治資金から支出していたことが29日分かった。遠山氏は事実関係を認め、幹事長代理を辞任した。同様に銀座のクラブに行っていた自民党の松本純国対委員長代理も役職を辞任した。
自民、公明両党とも次期衆院選や7月4日投開票の東京都議選への悪影響を懸念し、早期の幕引きを図った形だ。
遠山氏は記者団に「本当に申し訳ない思いでいっぱいだ」と陳謝。その上で「議員の職責を地道に果たす中で信頼を回復できるよう努力したい」と議員辞職は否定した。
公明党の石井啓一幹事長によると、遠山氏から夜の銀座行き発覚後に議員辞職を含む進退伺が提出され、石井氏らの預かりとなっていたところ、政治資金に関する問題も浮上したため29日に役職辞任の申し出があった。衆院比例代表九州ブロック選出の遠山氏は次期衆院選で神奈川6区に移る予定。執行部はこれを変更しない方針だ。
遠山氏によると、公設秘書が後援会関係者らと訪れたキャバクラなどでの飲食費計約11万円を遠山氏の資金管理団体の政治資金から支出した。このうち「不適切」と判断した支出を秘書が29日に返金。19年の政治資金収支報告書の訂正を届け出た。
松本氏は29日、自民党本部で二階俊博幹事長と会い、国対委員長代理の辞表を提出した。関係者によると、二階氏はいったん慰留したという。松本氏をめぐっては、今国会召集日の18日夜に銀座のクラブを含む3軒の飲食店に出入りしたことが批判を招いた。
党本部で松本氏は記者団に「非常に軽率な行為を反省している。心からおわびしたい」と謝罪。辞任の理由を「党や国会の運営に大きな影響を与える」と説明した。夜の会食の際、同席した自民党議員の存在が党内で指摘されているが、松本氏は否定した。
[時事通信社]

渡航歴ない3人から英で流行の遺伝子型ウイルス…変異種とは別型、市中感染か

東京医科歯科大学の研究チームは29日、新型コロナウイルスの治療で入院していた患者3人から、英国を中心に海外で流行している遺伝子型のウイルスが見つかったと発表した。現在、感染力が高まっているとされる英国や南アフリカなどの変異種とは異なる。空港検疫以外で、この型のウイルスが確認されたのは初めてという。
発表によると、感染が確認されたのは、昨年11月下旬から12月下旬に同大学病院に入院していた3人。いずれも海外渡航歴がなく、市中で感染したとみられる。
同大の武内寛明講師(ウイルス制御学)は「感染力の違いなどについて、従来知られているタイプと比べて変化があるか現時点では分からない。引き続き解析が必要だ」と話している。

深夜まで銀座のクラブ「非常に軽率だった」…自民・松本純氏が国対委員長代理を辞任

自民党の松本純・元国家公安委員長は29日、緊急事態宣言中に東京・銀座のクラブに深夜まで滞在していた問題の責任をとり、党国会対策委員長代理を辞任した。松本氏が同日、二階幹事長に辞表を提出した。
党関係者によると、二階氏は「そう簡単に辞めなくてもいいのではないか」と慰留したが、意思が固かったため受理したという。松本氏は26日の問題発覚時には、辞任の考えはないとしていた。
松本氏はこの日、党本部で記者団に対し「非常に軽率だったと深く反省している」と改めて謝罪した。辞任の理由については、「党や国会の運営に大きな影響を及ぼす」ことを挙げた。

知人の背中を足蹴り 傷害容疑で現行犯逮捕 「膝カックンしただけ」と否認

知人男性の背中を蹴って軽傷を負わせたとして、神奈川県警川崎署は29日、川崎市川崎区、自称スカウト業の男(25)を傷害の疑いで現行犯逮捕した。男は「膝カックンをしただけだ」と容疑を否認しているという。
逮捕容疑は29日午前9時40分ごろ、川崎市川崎区の病院敷地内で、知人男性(59)の背中を蹴って転倒させ、頭に軽傷を負わせたとしている。男性は倒れた際に地面に頭をぶつけたという。
同署によると、男は男性に金を貸しており、事件の直前は返済するように催促していたという。【高田奈実】

母親の遺体を冷凍庫に遺棄 容疑の48歳娘を逮捕 東京・葛飾の都営アパート

東京都葛飾区の都営アパートの空き室から女性の遺体が見つかった事件で、警視庁亀有署は29日、この部屋に今月中旬まで住んでいた住所不定、無職、吉野由美容疑者(48)を死体遺棄容疑で逮捕した。「10年近く前に亡くなった母親の遺体を隠した」と容疑を認めており、同署は遺体が生存していれば71歳となる母親の一枝さんとみて身元の確認を進めている。
逮捕容疑は27日までに自宅だった葛飾区新宿の都営アパートで、女性の遺体を入れた冷凍庫を押し入れに隠して遺棄したとしている。吉野容疑者は所在が分からなくなっていたが、29日午前に宿泊先の千葉市内のホテルで身柄を確保された。
同署によると、遺体は腐敗していたが下半身は凍った状態で、司法解剖では死因や死亡時期は特定できなかった。吉野容疑者は100万円以上の家賃を滞納し、退去を求められていた。調べに対し「10年近く前、外出から帰ってきたら母が倒れて息をしていなかった。亡くなったことが分かると母名義で契約しているアパートを出て行かなくてはならないと思い、冷凍庫を買って遺体を隠した」と供述しているという。【土江洋範】