政府は16日、新型コロナウイルス対策として、広島市を緊急事態宣言の対象区域に準じる支援を行う地域とすることについて、当面見送る方針を決めた。政府関係者によると、同市内の感染状況が改善していることが要因だという。
広島県の湯崎英彦知事も同日夜、記者会見し、政府から見送りの連絡があったことを明らかにした。
7日に再発令された緊急事態宣言の基本的対処方針では、感染状況が悪化している地域は「(宣言の対象区域に)準じた取り組みを行う」とされ、菅首相は同様の支援を行う方針を示していた。同市では、午後8時までの営業時間短縮要請に応じた飲食店への協力金が1日最大6万円に引き上げられる予定だった。
西村経済再生相は14日の記者会見で、同市について「(宣言区域に)準じた措置を講じる団体にする方向で検討を進めたい」と発表し、同県などと支援に向けた調整を進めていた。
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国内7014人感染、55人死亡 重症31人増の965人、最多
国内で16日、新たに7014人の新型コロナウイルス感染者が報告された。地域別では東京1809人、神奈川830人など。埼玉は582人、福岡は411人、山口は37人でいずれも最多だった。死者は大阪12人、北海道7人など計55人が確認された。
厚生労働省によると、重症者は前日から31人増え965人となり、最多を更新した。
神奈川で過去の感染者1人の取り下げがあった。
「真面目で実直」 吉川被告、自民党内から信頼も「脇甘い」の指摘も
鶏卵生産大手「アキタフーズ」グループ元代表から現金500万円を受け取ったとして、収賄罪で在宅起訴された元農林水産相、吉川貴盛被告(70)は、地元・札幌では「真面目で実直」と評され、自民党内では経理局長を3度務めるなど信頼が厚かった。一方で落選を2度経験して「選挙は弱い」と言われ、大臣在任中に口利き疑惑が浮上するなど脇の甘さもうかがえた。
吉川被告は北海道議を経て、平成8年に衆院議員に初当選した。当初は経済産業副大臣を務めるなど「商工族」議員の色が強かったが、25年に農水副大臣に。ある党幹部は「北海道の農水族議員が次々と引退し、吉川被告が農水族議員として尽力する必要があったのではないか」と分析する。
農水副大臣に就任して以降、贈賄側の秋田善祺(よしき)被告(87)との付き合いが始まった。ただ、吉川被告の仕事ぶりを評価する声は多い。
地元の党関係者は「勉強家で政策通。目立たないが地道に仕事をする」。後援会幹部は、国から除雪関係の予算拡充を勝ち取るなど「地元に欠かせない人だった」とほめる。党資金を管理する経理局長には3度就任。別の党幹部も「あの人に任せたら間違いない」と信頼を寄せていたという。
一方で「シャイで、知らない人とは握手したがらない」(支援者)という性格で、2度の落選を経験。菅義偉(すが・よしひで)首相が吉川被告の支援者らの会合で「彼は仕事はできるが選挙が弱い」などと笑いを誘ったこともあった。
農水相在任時には、北海道の太陽光発電事業の補助金詐欺事件で口利き疑惑が浮上し、会見で否定に追われたことも。関係者によると、実際は事務所関係者が経産省の担当窓口を伝えただけだったという。
支援者は「人が良すぎる」とも指摘。贈収賄事件で吉川被告は「一方的に現金を置かれた」などと説明しているが、「ちゃんと返さなければ受け取ったのと一緒だ。脇が甘い」と突き放した。
新たに7013人の感染確認 土曜日として過去2番目 重症者は965人で最多更新
新型コロナウイルスの感染者は16日、全国で新たに7013人が確認された。7000人を超えるのは2日連続で、土曜日としては過去2番目の多さだった。死者は56人増えた。重症者(16日午前0時現在)は前日比31人増の965人で、過去最多を更新した。
東京都では新たに1809人の感染が確認され、4日連続で1000人を超えた。年代別では20代が379人で最も多かった。都の基準で集計した重症者は、前日より3人多い136人となった。
新規感染者の過去最多を更新したのは埼玉(582人)、山口(37人)、福岡(411人)の3県だった。【まとめ・内橋寿明】
療養先選定前の軽症者が死亡 保健所の業務逼迫で決定に遅れ 神奈川県
神奈川県は16日、新型コロナウイルスに感染し、軽症と判断された大和市の70代男性について、保健所が療養先を決める前に連絡がつかなくなり、死亡が確認されたと発表した。感染拡大に伴って保健所の業務が逼迫(ひっぱく)していることで聞き取り調査が進まずに療養先の決定が遅れており、自宅で待機している軽症・無症状者は県内で少なくとも約380人に上る。
県によると、男性は9日、発熱があったため検査を受け、軽症と判断されて帰宅し、10日に陽性と判明。保健所は11日に医療機関から発生届を受け、13~15日に男性の携帯電話と自宅に計9回電話したがつながらず、15日に消防隊員が自宅で死亡している男性を発見した。死因、死亡日ともに不明という。
県独自の医療体制「神奈川モデル」では、軽症と診断された患者は保健所の聞き取り調査の後、自宅か宿泊施設の療養先で血中酸素飽和度などを報告してもらうことになっている。男性の聞き取り調査は済んでおらず、自宅で待機中に死亡したとみられる。
県の調査では、聞き取り調査が未実施の軽症者は県管轄の4保健所管内で約380人おり、このうち男性が住む大和市も所管する厚木保健所が約360人と集中している。医療機関から連絡を受けてから6日間が過ぎた人も約5人いた。
背景には、感染拡大に伴う保健所業務の逼迫がある。厚木保健所では昨年12月は1日10件程度だった発生届が、現在は60件程度に急増。リスクの高い患者の聞き取り調査が優先されるため、療養先決定が後回しになる軽症・無症状者が出てきているのが現状だ。
県の担当者は「本来は発生届の後、速やかに聞き取りをしなければいけない」とする一方で「電話がかけられる人材がもっといればと思うが、保健所としてやれるだけのことはやった」と対応の難しさをにじませた。【池田直】
「給料もらえない。生活できるか不安。補償を」 飲食店や取引先以外にも給付求める声
2度目の緊急事態宣言発令に伴い、飲食店には午後8時までの営業時間短縮の要請が行われ、協力金が支給される予定だ。京都新聞社が実施したLINEアンケートの自由記述には、外出抑制の影響は飲食店以外にも及ぶことから、幅広い業種を対象にした補償制度を求める声が寄せられた。
今回の時短要請に応じた飲食店には1日6万円が支給されるほか、政府が飲食店の取引先に給付金を支払う方針も示している。一方で、飲食店や取引先以外の業種には、協力金や給付金の支給はない見通しだ。
タクシードライバーをしているという京都市中京区の40代男性は「昨年4月に会社から自宅待機と言われ、給料がほとんどもらえていない。このまま生活ができるか不安。給付金などで補償してほしい」と切実な声を上げる。
展示会の内装の仕事をしているという南区の50代女性も「飲食店ばかりでうちに補償はない」とこぼす。
新型コロナウイルスの感染が拡大する中、対面で働き続けざるを得ない人の不安も聞かれた。コンビニエンスストア勤務の伏見区の50代女性は「マスクなしの客もおり、休みたいのに上層部からの休業要請はない。(一方で)シフトに入らないと生活が出来ない。再度、市民に給付金を出していただきたい」と窮状を訴えた。
年越し事件ファイル「全員、OUT!」(3)安倍晋三「桜」会計問題を二階幹事長が思わぬ暴露
続いて、年末に季節外れの桜騒動の渦中に立たされることになったのが、安倍晋三前総理(66)だ。全国紙政治部デスクが、その動静について語る。
「昨年8月末、安倍氏は持病の悪化を理由に、2度目の途中辞任を発表した。当時、森友・加計に続き、『桜を見る会』の前夜祭での不正会計疑惑がありました。5月と8月に相次いで公職選挙法違反と政治資金規正法違反の疑いで東京地検に告発状が出されたこともあり、特捜部の捜査が迫ったために退陣したともささやかれた。ところが退陣後は若手議員などと連日、会食に出歩くなど、羽が生えたように元気な様子。当初から、桜問題では不起訴になると高をくくっていたのです」
しかし、余裕しゃくしゃくの旗色が一転したのは11月23日。政治ジャーナリストが語る。
「読売新聞が1面で『安倍前首相秘書ら聴取』とスクープした。もともとこの前夜祭案件は、安倍氏が忌み嫌う共産党の機関誌『しんぶん赤旗』のスクープだった。それが、最も信頼していたはずの読売に捜査情報を報じられてしまったことで安倍氏は顔面蒼白となり、以降、人目を忍ぶようになったのです」
その後も読売新聞は「800万円超補填」(11月24日付)、「領収書破棄か」(11月25日付)と連日のように1面で報じ、木から落ちた猿とばかりに、安倍氏の責任を猛追及した。
「この疑惑に関し、国会の質疑で『事務所側が補填をしたという事実はまったくない』『私がここで話しているのがまさに真実』など、計118回にわたってウソの強弁を続けた安倍氏への『ブーメラン』は避けられなくなり、特捜部への期待は高まりました」(政治部デスク)
しかし、蓋を開けてみれば、政治資金規正法違反で略式起訴、罰金100万円の処分となったのは、公設第1秘書の配川博之氏(61)。案の定、安倍氏は不起訴となった。
「配川氏は安倍さんの選挙区を固める地元の番頭で、公選法違反で逮捕された河井案里被告(47)の選挙でも『安倍晋三筆頭秘書』の肩書で暗躍していました。今回の処分は、完全なトカゲの尻尾切り。とはいえ、政治家のためなら命を賭すのが秘書の役目です。かつて小沢一郎氏の陸山会事件では、逮捕された秘書らに億単位の『身代わり金』が渡ったと言われます。安倍さんも同様に、辞職となった配川氏の『面倒』を一生見るんじゃないでしょうか」(自民党議員秘書)
この息詰まる攻防を高みの見物とばかりに傍観していたのが、自民党・二階俊博幹事長(81)だ。
昨年12月27日放送の「激論!クロスファイヤ」(BS朝日)にゲスト出演。直前の24日に衆参両院の議院運営委員会に出席した安倍氏は、事件について「結果として、答弁の中には事実に反するものがあった」と謝罪しながらも、自身の関与を否定。この桜問題が議題となったところで司会の田原総一朗氏が、
「配川氏は安倍さんの貯金から1000万近いカネを勝手に下ろして使った。安倍さんはもっと怒っていいはずだ」
と、声を荒らげて追及する。すると二階氏は面倒くさそうな表情で、思わずポロリ。
「ですから、安倍さんのほうから、そこから支払いなさいと言った」
驚いた田原氏が「え、言ったの?」と確認を迫る。身内からの思わぬ暴露で「完全OUT!」となったのである。
名義偽装「絶対ばれない」 吉川元農相らのパー券購入で
元農相の吉川貴盛被告(70)=収賄罪で在宅起訴=に計500万円を渡したとして、贈賄罪などで在宅起訴された鶏卵生産大手「アキタフーズ」(広島県福山市)グループ元代表の秋田善祺被告(87)が、吉川元農相らの政治資金パーティーを巡る名義偽装に際し、周囲に「絶対にばれることはない」と説明していたことが16日、関係者への取材で分かった。任意の事情聴取に違法性を認めたことも判明した。
関係者によると、元代表はパーティー券の購入時に、アキタ社やグループ会社の社員の名前を無断で使用。1回で20万円を超すパー券の購入者は、氏名などを政治資金収支報告書に記載する必要がある。
【政界マル秘紳士録】枝野幸男・立憲民主党代表 何をしようとするのかまったく見えず 「国民の信」が得られなければ党首交代は必至
立憲民主党の枝野幸男代表は昨年、国民民主党の大部分との合流を果たし、一強の自民党に対抗する「大きな塊」をつくるという目標は一応達成した。だが、新党結成後もいっこうに「国民の期待」が集まらない。合流新党が何をしようとする政党か、まったく見えないからである。
枝野氏は結党後初めての国会論戦となった、昨年秋の臨時国会の代表質問で、「社会保障や雇用の予算充実」「所得税免除」「消費税の減免」「公共サービスの充実」などを訴えた。いくら野党とはいえ、財源も示さずに、大規模な減税を主張することはあまりに安易だった。だから、ほとんど関心を持たれなかった。
それ以上に問題だったのは、この「枝野構想」を、その後の同党質疑者がフォローしなかったことである。つまり、枝野氏が述べた内容は、同党内部で共有されていないのである。
そもそも、同党内では与党追及のための会合に比べ、自らの政策を練り上げる議論は極めて低調だ。これでは国会で与野党の政策論争が成立しないのも無理はない。実際、先の臨時国会では終始、政府与党ペースだった。対案を示すことなく、政権の揚げ足取りだけで得点しようとする戦略は、もはや限界にきているのである。
2008~09年にかけて自民党政権を追い詰めた旧民主党は、曲がりなりにも「実現したい政策」を掲げていた。「子ども手当」「農家個別所得補償」「年金一元化」などである。政権獲得後、これらの政策が予定通り実現できないことが明らかになるが、当時としては、「実現可能」と主張していたからこそ、国会での追及とあいまって国民の期待が集まっていったのである。
「民主党政権の末路」を知っている国民は、聞こえのいい政策に同調するほど甘くないだろう。原発政策や、安全保障政策など、基本政策のすり合わせも避けて通ることは許されない。「政権交代」を唱える以上、同党がどんな政治、どんな政策を実現しようとしているのかを明らかにすることは当然の責務なのである。
いずれにせよ、秋までには衆院選が行われる。国民の審判が下されるのは菅義偉首相だけでなく、枝野氏も同じである。「国民の信」が得られなければ党首交代は必至だ。枝野氏もまた、今年は正念場なのである。
■伊藤達美(いとう・たつみ) 政治評論家。1952年、秋田県生まれ。講談社などの取材記者を経て、独立。永田町取材三十数年。政界、政治家の表裏に精通する。著作に『東條家の言い分』『検証「国対政治」の功罪』など多数。『東條家の言い分』は、その後の靖国神社公式参拝論争に一石を投じた。
北海道2区補選は自民“不戦敗”…狙いはダメージ軽減での「菅降ろし封じ」
国政選挙を“不戦敗”とは、よほどのことだ。4月25日に実施される衆院北海道2区の補欠選挙について、自民党が候補者を擁立しないことを決定した。北海道2区の補欠選挙は、鶏卵汚職で立件された吉川貴盛元農相(70)の議員辞職に伴って実施される。これで野党の勝利が確定した。
むざむざ1議席を捨てたのは、“菅降ろし”を阻止するためだとみられている。実際、候補者の擁立を断念したことで、菅降ろしにブレーキがかかる可能性があるという。
「4月25日には、参院長野選挙区の補欠選挙も予定されています。北海道2区はもちろん、参院長野選挙区も自民党は敗北濃厚です。もし、野党とガチンコ勝負して“補選2連敗”となったら、“やっぱり、不人気の菅総裁では選挙に勝てない”と、自民党内で菅降ろしの動きが強まったはずです。自民党の下村博文政調会長も『2敗した場合、政局になる』と予告していた。首相周辺は、正面から戦って2敗するよりも、1敗1不戦敗とした方がダメージが小さいと計算したのでしょう。実際、1敗1不戦敗なら、菅政権に与えるダメージは大きくならないはずです」(政界関係者)
■案里議員を辞職させるシナリオも
なにより「これで菅政権での解散はなくなった」との見方が広がり、菅降ろしの動きがストップする可能性があるという。
「自民党内では、補欠選挙に合わせた“4.25総選挙”も囁かれていました。でも、これで4.25総選挙は消えた。もし、4.25が念頭にあるなら、北海道2区の候補擁立を断念しなかったはず。2021年の政治日程を考えると、4月選挙を見送った場合、解散総選挙は秋以降となる確率が高い。菅さんの総裁任期は9月末、衆院議員の任期は10月です。恐らく、党内のコンセンサスは、“菅首相には総裁任期の9月までやってもらい、その後、新総裁を選んですぐに解散”となっていくでしょう。“ポスト菅”にとってもコロナ対応を菅さんに押しつけられる。この先、党内の空気が“9月までなら菅さんでいいか”となっておかしくありません」(自民党関係者)
菅首相の周辺では、4.25補選のショックをさらに小さくするために、逮捕された河井案里参院議員を辞職させる、というシナリオも練られているという。案里議員が辞職すると、参院広島選挙区でも補欠選挙が行われる。参院広島は、野党の選挙区事情もあり、補選となったら、自民党が勝利する可能性も高いという。4.25補選が<1勝1敗1不戦敗>ならば「菅首相では選挙に勝てない」の声は小さくなるだろう。しかし、コロナ対策が後手後手の菅政権が9月まで続いたら、国民生活は大変なことになる。