日本医学会連合など関係学会は14日、政府が通常国会で成立を目指す感染症法改正案の中で、新型コロナウイルスの感染者が入院勧告を拒否したり保健所の調査を拒んだりした場合の罰則の創設を検討していることについて、罰則に反対する声明を発表した。声明は「感染症制御は国民の理解と協力によるべきだ」としている。
声明を出したのは他に、日本公衆衛生学会、日本疫学会。声明は、過去のハンセン病患者らに対する差別・偏見といった歴史的反省を踏まえ、人権を重視して感染症法が制定された経緯を深く認識する必要があると強調した。その上で「罰則を恐れるあまり、検査結果を隠すなどかえって感染コントロールが困難になることが想定される」と指摘し、罰則を伴う強制は国民に恐怖や不安・差別を引き起こすことにもつながり、感染症対策に不可欠な国民の協力を得ることを妨げる恐れがあるとして、再考を求めた。
政府は新型コロナ対策の強化のため、感染症法と新型インフルエンザ等対策特別措置法をあわせて改正する方針で、来週中の閣議決定を目指している。【横田愛】
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水際対策違反、氏名や国籍公表=在留資格取り消しも―政府
政府は水際対策強化の一環として、14日以降の帰国者・再入国者に対し、14日間の公共交通機関不使用や自宅待機、位置情報の保存について誓約を求める。違反した場合、氏名や国籍を公表する。在留資格がある外国人については、資格取り消しや強制退去手続きを取ることもあり得るという。
加藤勝信官房長官が14日の記者会見で明らかにした。加藤氏は氏名公表などの厳しい措置について「法律上の根拠がなくても、行政上の合理的な目的があり、方法も相当であり、先方の同意も前提としている。許容され得る」と説明した。
政府は13日、11カ国・地域との間で認めていたビジネス関係者らの往来について、緊急事態宣言の期間中は一時停止することを決定。外国人の新規入国を拒否するとともに、帰国する日本人や再入国する在留資格のある外国人について、14日間の行動制限を求めることとした。
加藤氏によると、昨夏以降、順次往来を再開した11カ国・地域からの入国者は13日時点で約13万人(速報値)。うち陽性者は183人(同)だった。
[時事通信社]
ダイエット業者に業務停止命令 スーパービューティーラボ
消費者庁は14日までに、東京都港区のダイエットサプリ販売会社「Super Beauty Labo(スーパービューティーラボ)」が、インターネット通販サイト上で、定期購入契約や解約条件について明記していなかったとして、広告や契約締結といった一部業務の停止命令を出した。期間は3カ月。命令は13日付。運営に主体的に関わったとして従業員石橋敬三氏も一部業務禁止とした。
消費者庁によると、同社はサイトで「初回500円」「いつでも休止OK」と繰り返し広告。一方で解約方法は表示せず「5回定期縛り」といった契約条件を小さく表示していた。
横浜市鶴見区の工場で火災 2棟からほぼ同時に出火か
14日午前0時55分ごろ、横浜市鶴見区平安町の交通インフラ設備メーカー大手「京三製作所」の本社工場で、「1階から火が出ている」と近くに住む男性から110番通報があった。神奈川県警鶴見署によると、火は約10時間後に消し止められたが、工場と50メートルほど離れた倉庫の2棟が半焼。けが人はなかった。
工場と倉庫の2棟からほぼ同時に出火したとみられ、同署が詳しい出火原因などを調べている。現場はJR鶴見駅から東に約2キロのマンションや学校が立ち並ぶ住宅街。京三製作所は大正6(1917)年に設立され、信号機や鉄道信号システムなどを製造している。
【独自】大江戸線運転士の集団感染、「盲点」だった共用洗面所の蛇口
新型コロナウイルスの感染拡大は、公共交通機関の運行にも影響する。東京では、都営地下鉄大江戸線の運転士が集団で感染し、年末年始の約2週間、間引き運行となった。感染が広がる要因の一つになったとみられるのは、運転士の宿直施設にある洗面所の蛇口だ。鉄道の運転士は交代要員の確保が難しく、鉄道各社は対策強化を検討している。(佐藤果林、山下智寛)
都営大江戸線は、新宿や六本木など東京の中心部を結ぶ路線だ。一部は23区北西部の練馬区にも延びる。2019年度は、1日に約98万人が利用した。
運転士の感染が最初にわかったのは、昨年12月15日だ。それから次々に感染者が判明し、今月4日までに38人に上った。大江戸線に乗務する運転士の2割に当たり、感染者との濃厚接触者となった運転士ら4人も出勤できなくなった。このため大江戸線は、昨年12月27日から1月11日にかけ、運行本数を普段の7割程度に抑える運行体制となった。
都交通局などによると、38人はいずれも江東区内の庁舎で始発などに備え、宿直していた。寝室は個室で、リネン類も毎日交換されていたが、洗面所や浴室、台所は共用で、同時に複数人が利用することもあった。
12月の保健所の現地調査で、感染を広げたと推定されたのは洗面所の蛇口だった。手で回して水を出すタイプで、歯磨きの際に唾液が付着した手で触れるなどし、ウイルスが付着した可能性が高いと指摘された。
これを受け、都交通局は都営地下鉄各線の運転士に、洗面所の蛇口は紙で覆って触れることや、使用後の手指消毒などを指示。手を近づけるだけで水の出るセンサー式蛇口への変更も今後、検討するという。
始発に乗務する鉄道の運転士の多くは前夜から宿泊する。大江戸線の場合、月に5、6回だ。都交通局は、他の鉄道各社にも注意を促すため、情報提供を始めた。
学校倉庫から備蓄米78キロ盗まれる…消毒液10本も
神奈川県は13日、県立麻生養護学校(川崎市麻生区)の敷地内の倉庫から、災害時用に備蓄していたアルファ米780袋(計78キロ・グラム)とアルコール消毒液10本(計10リットル)が盗まれたと発表した。被害額は約20万円に上るといい、同校は県警麻生署に盗難の被害届を提出した。
発表によると、8日にアルファ米の入れ替え作業を行っていた防災担当の教員2人が、米の入っていた段ボール箱15個の中身がなくなっているのに気づいた。校内を捜索するとともに他の備蓄品の点検をしたところ、消毒液の段ボール箱1個もなくなっていることが12日に判明した。倉庫は常に施錠され、鍵は事務室で保管していたという。
県は全県立校に対して備蓄品の点検を指示し、異常がないことを確認したといい、再発防止に向けた取り組みを徹底するとしている。
暴力団工藤会トップに死刑求刑 市民襲撃4事件、福岡地裁
特定危険指定暴力団工藤会(北九州市)が関わったとされる一般市民襲撃4事件で、殺人と組織犯罪処罰法違反(組織的な殺人未遂)などの罪に問われた会トップの総裁野村悟被告(74)らの公判が14日、福岡地裁であり、検察側は「組織犯罪として類例を見ない悪質さだ」として、野村被告に死刑を求刑した。ナンバー2の会長田上不美夫被告(64)には、無期懲役と罰金2千万円を求刑した。
3月11日に最終弁論があり、結審する見通し。
検察側は論告で、工藤会の組織性は強固だとして、襲撃に野村被告の関与がなかったことはありえないと指摘した。
国民皆保険「見直し」?=菅首相発言―SNSで波紋、政府火消し
菅義偉首相が13日の記者会見で新型コロナウイルス感染の問題に絡み、国民皆保険制度の見直しに言及したとも受け取れる発言をしたことがインターネット交流サイト(SNS)で波紋を広げている。加藤勝信官房長官は14日の会見で国民皆保険の見直しを明確に否定、火消しに躍起となった。
問題となったのは、テレビ中継された首相の会見発言。医療提供体制の逼迫(ひっぱく)を改善する法改正の在り方について質問が飛ぶと、首相は「国民皆保険を続けていく中で今回のコロナがあり、もう一度検証していく必要がある。必要であれば改正するのは当然のことだ」と答えた。
これについてSNS上では、首相が国民皆保険制度の見直しに言及したと受け取る向きもあり、「耳を疑った」「絶対になくしてはいけない」といった声が相次いだ。
加藤氏は会見で「国民皆保険制度を維持し(新型コロナへの)対応力を高めていくという考え方は一貫している」と説明。政府高官は「手元の資料を読むだけでなく、政治家だから言葉を加えることもある」と首相をかばった。
[時事通信社]
スポーツ施設トイレで面識ない少年を乱暴…30歳男を再逮捕
男子トイレで少年に乱暴したとして、山形県警天童署は13日、仙台市宮城野区、無職伊藤裕志被告(30)(児童ポルノ禁止法違反などで起訴)を強制性交等の疑いで再逮捕した。
発表によると、伊藤被告は昨年10月10日、宮城県内のスポーツ施設の男子トイレで、同県に住む10歳代の少年に対し、乱暴した疑い。調べに対し、容疑を否認している。少年は運動クラブの活動で施設を利用中で、トイレに行った際に被害にあった。伊藤被告と面識はなかったという。
2017年施行の改正刑法では、
強姦
( ごうかん ) が強制性交等に罪名変更され、男性も被害の対象となった。被害が男性の摘発は県内初。
伊藤被告は昨年9月や11月に山形県天童市内の男子トイレに侵入し、個室内などをスマートフォンで盗撮するなどしたとして、建造物侵入や児童ポルノ禁止法違反の容疑で逮捕されている。
【政界マル秘淑女録】小池百合子都知事 貫禄十分に奮闘中 恐るべき老獪さ…再び国政復帰の野望か
新型コロナウイルス問題で、最もテレビへの露出が多い政治家は、東京都の小池百合子知事ではないか。菅義偉首相以上という印象がある。小池氏は再選を目指す都知事選を控えた昨年3、4月、1日2回、ぶら下がり会見などで都の感染状況を説明した。陰では「事前運動ではないか」と揶揄(やゆ)する声もあったが、堂々、7月の知事選で再選された。
再選後も、テレビで小池氏を見ない日はない。小池氏ほどテレビを上手に活用している政治家はいないだろう。おまけにコピーライター顔まけのキャッチコピー作成能力も持ち合わせている。
例えば、昨年11月19日の記者会見では、新型コロナの新規陽性者などが増加しているとして、「(年末年始に向かって)ますます会食の機会も多くなると思うが、改めて会食時の対策を徹底していただきたい」と語り、「5つの小」と書かれたボードを掲げた。
「5つの小」とは、会食は「小人数」「小一時間」「小声」「小皿」「『小まめ』に換気や消毒」のこと。つまり、「5つの小」を合言葉にして、感染防止対策の徹底を呼びかけたのである。
小池氏は、細川護煕元首相が立ち上げた日本新党から国政進出を果たす。その後、新進党、自由党、保守党、自民党を転々と渡り歩きながら政治経験を重ねた。なぜか、どの政党に行っても時々の権力者に重用され、一定のポストを得て活躍している。
2017年の衆院選では「希望の党」を立ち上げ、民進党の前原誠司代表(当時)をまんまと篭絡(ろうらく)して、党を“解体”させた。この時の彼女の「排除の方針」が立憲民主党を誕生させたのである。しかも、状況が不利とみると、素早く撤退して臆面なく「知事に専念します」と言い切る変わり身の早さも身に付けている。
その老獪(ろうかい)さたるや、恐るべきものがある。
いまや、小池氏は押しも押されもせぬ女性政治家のトップランナーであることは間違いない。新型コロナが収束に向かい、東京五輪・パラリンピック開催が実現すれば、小池氏の存在感はさらに高まることになるだろう。そうなれば、「わが国初の女性首相」の可能性すら出てくる。
今年は衆院選がある。小池氏の胸中には「国政復帰の野望」が再び点火する可能性もあるのではないか。そうなれば「ポスト菅」の最有力候補に浮上するかもしれない。
■伊藤達美(いとう・たつみ) 政治評論家。1952年、秋田県生まれ。講談社などの取材記者を経て、独立。永田町取材三十数年。政界、政治家の表裏に精通する。著作に『東條家の言い分』『検証「国対政治」の功罪』など多数。『東條家の言い分』は、その後の靖国神社公式参拝論争に一石を投じた。