鹿児島県・トカラ列島近海を震源とする地震の頻発を受け、気象庁は2日夕に緊急記者会見を開いた。6月21日午前8時以降に観測された震度1以上の地震は、7月2日午後4時までに911回に上り、震度5弱を3回観測したと明らかにした。
トカラ列島では過去にも短期間に数百回の揺れが起きる地震活動があったが、今回は過去最多という。今後も震度5強程度の地震が起きる可能性があるといい、注意を呼びかけている。
会見した気象庁の海老田綾貴・地震津波監視課長は「過去に地震が頻発した際もそのパターンはまちまちで、今回の地震がいつ終わるのかは申し上げられない」とした。
30年以内に起こる確率が80%程度とされるマグニチュード(M)8~9級の南海トラフ巨大地震への影響を問われると、「おそらくない」と述べた。
トカラ列島近海で地震が相次いだら離れた場所で大地震が起きるという俗説「トカラの法則」についても否定した。鹿児島県・霧島連山の新燃岳の噴火との関連性も低いとの見解を示した。【加藤昌平】
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郵便アルバイト男性(10代)500個以上の荷物配達せず捨て解雇
荷物を配達せずに捨てた郵便局のアルバイトを懲戒解雇。捨てた荷物の数は500個に上ります。
1日付けで懲戒解雇されたのは、天草市の本渡郵便局で配達アルバイトをしていた10代の男性です。日本郵便九州支社によりますと男性はことし4月8日、本渡郵便局の荷物500個を配達せずに天草市内のごみ置き場に廃棄したということです。荷物が捨てられているのを見つけた人からの連絡で発覚しました。
捨てられたのは指定した地域に配達される「タウンプラス」という荷物で、宛先の記載はありませんでした。男性は当初「配達した」と虚偽の申告をしていましたが、その後の聞き取りに対し廃棄を認めたということです。
日本郵便九州支社は荷物の送り主に謝罪し配達料を返金していて、平山泰豊支社長は「今後こうした事案がないように指導徹底してまいります」とコメントしています。
合格通知13人に誤送信 石川県立中央病院の看護職員試験 メール受け取った受験者に謝罪
石川県立中央病院が実施した看護職員の選考試験で、合格発表のメールが誤って、合格者以外にも送信されていたことがわかりました。
石川県によりますと、2日午前10時ごろ、看護職員の選考結果について合格通知85通を送信しましたが、不合格者やこころの病院の受験者あわせて13人に誤って送信したということです。
不合格の通知をする際、誤りに気付いたということです。
原因は、試験結果を成績順に並べた際、申請IDを紐づけなかったため、データにずれが生じて誤送信につながったと説明しています。
誤って送信した受験者には、それぞれ電話連絡し、合格通知が誤りであったと謝罪したということです。
石川県では、再発防止策として、合否結果の送付にあたっては、2人体制で確認を行うことを徹底するとしています。
天皇陛下「親善関係の深まり期待」 モンゴル公式訪問を前に記者会見
天皇陛下は2日、モンゴルへの公式訪問(6~13日)を前に皇居・宮殿で記者会見された。「(訪問を機に)特に若い世代の人々の交流が活発になり、両国間の橋渡しとなって友好親善関係がさらに深まっていくことを期待する」と述べた。戦後に旧ソ連に抑留され、モンゴルで亡くなった日本人の慰霊碑に供花する予定で「心ならずも故郷から遠く離れた地で亡くなられた方々を慰霊し、ご苦労に思いをいたしたい」と話した。訪問には皇后雅子さまも同行する。
モンゴルでは約1万4000人の抑留者が強制労働に従事し、約1700人が亡くなったとされる。抑留者は今も残る政府庁舎や劇場の建設に携わった。陛下はこうした歴史や、現地で孤児院を運営した抑留体験者と過去に交流したことを踏まえ「極寒の地で建設に携わった人々の苦難に思いをはせたと記憶している」と述べた。
陛下は今年、硫黄島、沖縄、広島を訪ねて戦没者を慰霊し、戦争体験者から話を聞いた。戦後80年を「人々の苦しみや悲しみを決して忘れてはならない年」と表現。「想像を絶する苦難の一端に触れ、深く心が痛むとともに、平和の大切さについての思いを新たにした」と語った。
日本中世史の研究を続ける陛下は、両国の歴史をモンゴル帝国(元)による2度の日本侵攻である13世紀の元寇(げんこう)から振り返った。「襲来、合戦といったマイナスのイメージがあるが、禅宗の僧侶が相互に行き来するなどの交流も活発だった」と説明。モンゴル帝国を築いたチンギス・ハンが日本で英雄として小説になり、源義経との同一人物説もあることを紹介し「歴史研究でも縁を感じている」と話した。
陛下は皇太子時代の2007年、国交樹立35周年にあわせてモンゴルを公式訪問した。雅子さまにも当時の体験を話しているといい「大自然や歴史、文化にじかに触れ、モンゴルの方々と交流できることを楽しみにしている」と期待した。【山田奈緒、高島博之】
学歴詐称疑惑の伊東市・田久保眞紀市長、大学時代は「かなり自由奔放な生活を」 通学年数答えられずネット呆れ
静岡県伊東市の田久保眞紀市長が2025年7月2日に会見で、自身の学歴詐称疑惑について、大学を「除籍」になっていたと説明した。その中で、大学に何年通っていたかとの質問に「きちんとお答えができるような通学の状態ではなかった」とし、SNSでは発言に注目が集まっている。
「バイクに乗っていろいろな所に行ってしまって住所不定のような状態に」
田久保市長は、5月25日に投開票された市長選で初当選。当選後に発行された市の広報誌では、「平成4年 東洋大学法学部卒業」と記載されていた。しかし、6月の市議会で、大学を卒業していないなどとする投書が寄せられたとして、学歴について追及されていた。
田久保市長は7月2日、6月28日に「卒業証明書取りに」大学を訪れたとし、そこで「卒業は確認できませんでした。除籍であるということがその場では判明いたしました」と説明した。なお、選挙中には大学卒業を公表していないとし、「公職選挙法上は問題ないという結論になった」と主張した。
会見の中で、記者から大学には何年通っていたかを尋ねられると、田久保市長は
と回答した。さらに、「今と違って携帯電話もありませんでしたし、私自身がバイクに乗っていろいろな所に行ってしまって住所不定のような状態になっていたりとか、連絡が付かなかった状況もございます」と説明し、「確認をしたい」と話した。
この回答にXでは注目が集まり、「笑ってしまう様な言い訳」「なんでこれで自分が卒業できたと思うかな」「自由奔放な生活して卒業式にも出てないなら卒業してない自覚はあったでしょ」など、あきれの声が寄せられた。
青森の障害者施設で虐待疑い 拘束や殴打、日常的に繰り返しか
青森県五所川原市の障害者支援施設「栄幸園」の職員が入所者に虐待行為をした疑いがあることが、毎日新聞の取材で判明した。虐待行為は日常的に繰り返されている可能性があり、同市は事実関係の確認を進めている。
関係者によると、今年4月中旬、同園の女性職員が部下の女性支援員に対して、女性入所者が立ち上がって動き回らないようにすることを指示。女性入所者を食堂で車いすに乗せたまま、長机と椅子で押しつけるように囲み、拘束状態にした。女性入所者は知的障害者で意思疎通が難しい状況だったという。
一方、2024年8月には、入所者が集まっていた部屋で、立ち上がって出入り口のドアをたたいた男性入所者に対し、見守っていた男性職員が顔面を殴打。24年10月には別の職員が、ベッドに横たわって大きな声を上げた男性入所者のをたたく姿があった。いずれも画像や動画で記録されているものを確認した。
虐待行為について、市は既に聴取している。市福祉政策課は「事実確認を進めていく。悪質だった場合は、障害者虐待防止法に基づき、県から行政指導などの処分がある」と話した。
「栄幸園」は1991年に開設し、社会福祉法人「愛生会」(寺田スズエ理事長)が運営。園内で生活する施設入所者(定員40人)と、自宅から通う利用者に就労支援などを行う通所利用者(定員20人)を受け入れている。
寺田理事長の次男で、同園の総合施設長を務める県議の寺田達也氏は毎日新聞の取材に、一連の画像や動画が園内で撮影されたものであることを認めた上で「(自身は)把握しておらず適当なことは言えないので、まずは確認させてほしい」と話した。
青森県の宮下宗一郎知事は7月1日の定例記者会見で「一般論として、施設での虐待はあってはならない。まず、市の方で障害者虐待防止法に基づく権限で事実関係を明らかにしてほしい」と述べた。【松本信太郎】
「ポスト石破」8人の国会議員所得、トップは加藤財務相で突出…露出度測る「雑所得」は高市氏最多
30日に公開された2024年分の国会議員の所得のうち、昨年9月の自民党総裁選に出馬した「ポスト石破」候補8人を比べたところ、トップは加藤財務相の2億2593万円で突出して多かった。高市早苗・前経済安全保障相が3424万円、林官房長官が3309万円で続いた。
加藤氏は、親から相続した土地を譲渡して1億9931万円を得たことで、23年から大幅に増やした。8人中で最も少なかったのは、小泉農相の2064万円だった。
講演料や著書の印税など、政治家の露出度を測るバロメーターとされる「雑所得」を比較すると、高市氏が899万円で最も多く、23年から8倍に増やした。昨年は著書を出版し、全国で精力的に講演をこなしており、発信力を強めていたことがうかがえる。2位は小林鷹之・元経済安保相の311万円だった。
2週間で8000万円詐欺 70代男性が“デートクラブ”関係者名乗る人物にだまされ送金 札幌市
札幌・厚別署は、2025年6月30日、厚別区の70代男性がSNS上の2つのデートクラブの関係者を名乗る女5人から総額約8000万円をだまし取られたと発表しました。
警察によりますと、男性は6月5日に交際相手の女性を探すため、SNS上で2つのサイトで会員登録を行ったところ、デートクラブの仲介役や認証専門家・受付役などを名乗る5人の女から、「あなたが誤操作したので、システムが破壊されデータ修繕に100万円が必要、修復が完了すれば返金する」などと言われ、現金を請求されました。
男性は2週間で約20回、総額約8000万円をネット銀行で振り込んだり、電子マネーで送金したということです。
男性は一人暮らしで、別居している息子が、男性が頻繁に誰かと電話しているのを不審に思って事情を聞いたところ事件が発覚しました。
警察は、SNSで知り合った相手から現金を要求された場合には詐欺を疑い、警察相談専用電話「#9110」を利用するよう呼びかけています。
詐欺・窃盗で4回目逮捕の男「報酬が欲しくてやった」 札幌市内全域で同様の被害
札幌・厚別署は、2025年6月30日、住所不定・無職の前田将吾容疑者(38)を詐欺と窃盗の疑いで逮捕しました。
前田容疑者は、氏名不詳者らと共謀の上、札幌市厚別区に住む70代女性からキャッシュカード1枚をだまし取り、口座から現金200万円を引き出して盗んだ疑いがもたれています。
4月30日、女性の自宅に前田容疑者の共犯者らが区役所職員を名乗って電話をかけて「保険料の還付金を受け取るためキャッシュカードを作り替える必要がある」「保険料2万4860円を返還する」などと嘘を言い、その後、前田容疑者が銀行員を装って女性宅を訪問してキャッシュカード1枚をだまし取りました。
前田容疑者はその後、札幌市内のコンビニエンスストアのATMで総額200万円を引き出したということです。
警察によりますと、前田容疑者が5月1日に別の預貯金詐欺の出し子と受け子として逮捕された際に、所持品の中から女性のキャッシュカード1枚が見つかり事件が発覚したということです。
前田容疑者はこのほかにも詐欺や窃盗を繰り返していて、これで4回目の逮捕です。
警察の調べに対し前田容疑者は容疑を認めていて、「報酬が欲しくてやりました」「指示されてやったそれ通りやればもらえる」などと話しています。
警察は、キャッシュカードをだまし取る同様の被害が市内全域に広がっているとしていて、余罪や共犯者についても捜査しています。
参院選でも「二階VS.世耕」で自民勢力が分裂 候補一本化で野党にも乱れ 和歌山選挙区 激変・参院選2025⑤
衆院選で連続13回の当選回数を誇り、5年超にわたり自民党幹事長を務めるなど、党きっての大物で知られた二階俊博の地元和歌山。政界を引退した二階の後は、三男の伸康(47)に託されたが、自民勢力同士の戦いとなった昨秋の衆院選で伸康は敗北を喫しており、思惑通りに進んでいない。
「有効投票数128票。二階伸康氏82票、望月良男氏46票」
和歌山市内で今年2月に開かれた自民党和歌山県連の拡大役員会で、伸康は元同県有田市長の望月良男(53)を下し、参院選和歌山選挙区の公認候補に選出された。
「結果にかかわらず、(選ばれた)公認候補者の選挙に尽力する」
拡大役員会では投票に先立ち、伸康、望月、投票者全員が誓約書を県連に提出。その背景には、昨秋の衆院選で自民勢力が分裂するという苦い経験があった。
県連会長の石田真敏は投票後、「ノーサイド」を強調したものの、望月は「応援してくれた方と話をしたい」と、出馬の可能性を示唆した。
自民派閥のパーティー収入不記載を巡る「政治とカネ」の問題を受け、俊博は昨秋の衆院選和歌山2区への不出馬を決めた。党は伸康を俊博の後継としたが、同じ不記載問題で自民を離党した元経済産業相の世耕弘成が参院和歌山選挙区から和歌山2区へくら替え。伸康は自民の公認を得ながらも、無所属の世耕に敗れていた。
〝世耕派〟をアピール
和歌山県連ではこれまで、俊博と世耕による主導権争いが続いた。令和4年の知事選。いったんは世耕が推す総務官僚の擁立を決めたものの、俊博の影響力が強いとされる県町村会が反対。最終的に、国民民主党の衆院議員だった岸本周平=知事在職中の今年4月に死去=に推薦を出した。
「二階対世耕」の争いは、参院選にも引き継がれる。
今年4月、望月は自民を離党し、無所属で和歌山選挙区から立候補する意向を表明した。昨秋の衆院選で世耕を応援したという経緯もあり、6月14日の政策発表会では、世耕のポスターや激励の祝電を披露。自らが〝世耕派〟であることを事実上アピールした。
こうした望月の動きについて、ある自民県連幹部は「二階(伸康)氏と比べ望月氏の名前は浸透していないので、世耕氏を前面に出してきた」と冷ややかだが、衆院選で伸康に勝利した世耕の影響力を無視することはできない。
「維新応援は0%」
自民勢力の分裂は、野党勢力にとっては好機となるはずだが、足並みの乱れが目立つ。
6月6日に立憲民主党と日本維新の会が岐阜と和歌山の両選挙区での候補者一本化を発表した。
和歌山では立民の村上賀厚(のりあつ)の公認が取り消されたが、党本部による一方的な決定に県連側が激しく反発。県連代表の山本忠相は「リベラル的な考えの人の
投票先はなくなる。怒りにも似た悲しみがある」と述べた。
形の上では、維新の浦平美博(53)に相乗りすることが決まったとはいえ、今回の候補者一本化では立民の県内組織などに浦平の支援は義務づけられておらず、立民県連は「参院選は自主投票」と決議。山本は「維新の候補者を応援する確率は0%」と語気を強めており、収拾のめどは立っていない。(敬称略)
=おわり