在留外国人、初の400万人超=不法残留は2年連続減―入管庁

出入国在留管理庁は27日、2025年末時点で日本に在留する外国人数が前年比9.5%増の412万5395人となり、過去最多を更新したと発表した。400万人を超えたのは初めて。今年1月1日現在の不法残留者数は前年比8.5%減の6万8488人で、2年連続の減少となった。
25年の外国人入国者数も4243万930人(確定値、前年比15.4%増)で過去最多を記録。4000万人の大台を突破した。
在留外国人を国・地域別に見ると、中国(93万428人)、ベトナム(68万1100人)、韓国(40万7341人)の順で多かった。在留資格別では「永住者」が94万7125人と最多で、「技術・人文知識・国際業務」(47万5790人)、「留学」(46万4784人)と続いた。
不法残留者数はベトナム(1万1601人)、タイ(1万907人)、韓国(1万20人)の順。「退去強制令書」で送還した外国人のうち、護送官付きの国費送還は前年比27.7%増の318人で、過去最多となった。
政府は昨年5月に策定した「不法滞在者ゼロプラン」に基づき強制送還の促進などに取り組んでおり、入管庁は不法残留者数の減少について、その効果の表れだと分析している。
25年中に難民認定を申請した人は1万1298人で、前年から1075人減少した。「難民」と認定された人は前年比3人減の187人。アフガニスタン(123人)が最多だった。
紛争避難民らを対象とする「補完的保護対象者」に認定されたのは474人。このうちウクライナが386人を占めた。 [時事通信社]

刑期超え収容、国に賠償命令=タイの恩赦巡り―大阪地裁

タイ滞在中に薬物事件で逮捕され、日本の刑務所に移送された元受刑者の男性(64)が、タイ側の恩赦で刑期が短縮されたのに、日本政府のミスで長く収容されたとして、国に550万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が27日、大阪地裁であった。大野祐輔裁判長は原告の主張を一部認め、44万円の支払いを命じた。
判決によると、男性は1999年、タイの空港でヘロインの営利目的所持容疑で逮捕され、2002年に禁錮50年の刑が確定して服役。18年に日本の刑務所に移送された。男性がタイ政府などに恩赦の実施状況などを確認したところ、恩赦で刑期が終了していたことが分かり、男性は21年4月30日に釈放された。
大野裁判長は、21年3月26日にタイ政府から日本側に刑期短縮について通知があったと指摘。男性が刑務所側に通知の有無を尋ねた同4月5日までには国は男性が釈放されなければならないことを認識しており、それ以降も身体拘束を続けたことは違法だと結論付けた。 [時事通信社]

沖縄・玉城デニー知事「抗議船というくくりで安全性に問題があるということではない」

沖縄県の玉城デニー知事は27日の定例記者会見で、沖縄県名護市辺野古沖で転覆した2隻の船が普段、米軍普天間飛行場(同県宜野湾市)の辺野古移設に反対する抗議船として運航されていたことについて、「抗議船というくくりで安全性に問題があるということではなく、抗議にも使われている船で、目的に合わせて使用されている船」だとの認識を示した。産経新聞記者の質問に答えた。
2隻のうち、亡くなった同校2年の女子生徒(17)が乗っていた「平和丸」を巡っては、令和5年12月に行われた辺野古移設反対の海上抗議活動で「デニー知事と共に頑張る」と書かれた垂れ幕が掲げられていたことが確認されている。
会見で、2隻を運航する「ヘリ基地反対協議会」との関係を問われた玉城氏は「辺野古『新基地』建設に対する反対運動などを行っている団体で、辺野古移設反対という考え方は私と共通するところがある」と述べ、「海上で抗議活動を行っていたことは報道でも承知をしているが、どのような条件の下で実施されていたか、詳細は把握していない」と語った。
抗議船に平和学習の生徒らを乗せていたことについては、「学校側とヘリ基地反対協とで、十分な連絡を取り合っていたものと認識をしている」と述べるにとどめた。(大竹直樹)

“国保逃れ”に関与した元維新会派の2市議に辞職勧告 松田議員「(進退は)これから考える」 佐竹議員は取材に応じず

いわゆる「国保逃れ」に関与したとされている2人の大阪市議に対し辞職勧告決議案が提出され全会一致で可決されました。
元維新会派の松田昌利議員と佐竹璃保議員は、一般社団法人の理事として登録することで、国民健康保険料を支払いをせずに社会保険料を支払ういわゆる「国保逃れ」に関与したとして維新から処分されてました。
きょう大阪市議会で、辞職勧告決議案が提出され2人を除く、全会一致で可決しました。
松田議員は、取材に応じ「数ヶ月法人に入っていたのは事実。反省している」としながらも、進退については「これから考える」としました。佐竹議員は取材に応じていません。

愛媛・西条市長が失職へ パワハラで不信任、選挙に出馬

愛媛県西条市の高橋敏明市長(67)が市職員にパワーハラスメント行為をしたと認定され、市議会が不信任決議を可決したことを受け、高橋氏は27日の記者会見で、市議会を解散せず自動失職する意向を明らかにした。高橋氏は「市民に信を問うべきだ」として、市長選に出馬し再選を目指す方針。
高橋氏は地方自治法の規定により、29日に失職する。パワハラについては「職員とのコミュニケーションが不足していた。責任の所在は私にある」とした。
問題を巡っては、市職員との協議中に「出て行け」などと怒鳴った2件の言動が弁護士による調査委員会からパワハラと認定されていた。
高橋氏は愛媛大教授などを経て2024年11月に初当選し1期目。

漫画家つげ義春さん死去、88歳…「ねじ式」「紅い花」で国際的にも高評価

「ねじ式」「紅(あか)い花」など芸術性の高い前衛漫画で知られ、国際的にも高く評価された漫画家のつげ義春(よしはる、本名・柘植義春=つげ・よしはる)さんが3日、誤嚥(ごえん)性肺炎のため死去した。88歳だった。告別式は近親者で済ませた。
東京生まれ。幼い頃、父を亡くし、貧しい中で育つ。小学校卒業後、メッキ工場や中華そば屋などに勤め、極度に内向的な性格のため一人でできる仕事である漫画家を目指した。1955年、貸本漫画の単行本で本格デビューした。
60年代後半には、水木しげるさんのアシスタントをしながら、青林堂の先進的漫画誌「ガロ」に、奇想に満ちた「ねじ式」(68年)、少女が大人になる一瞬を叙情的につづった「紅い花」(67年)など、短編作品を次々に発表した。
うらぶれた漁師町や湯治場を舞台に、暗い情念を主調にした不条理漫画や私小説的な旅漫画を発表。大学紛争に揺れる学生の間で熱狂的なファンをつかんだ。
寡作ながら、「無能の人」などの作品を発表したが、87年の「別離」を最後に創作活動を休止。99年に妻で元女優の藤原マキさんを亡くした後もほとんど表に出ず、伝説的存在だった。90年代には「無能の人」(竹中直人監督)をはじめ作品が次々と映画化された。
2020年に仏・アングレーム国際漫画祭で特別栄誉賞を受賞。昨年9月頃から体調を崩していた。漫画家のつげ忠男さんは弟。
漫画家、ちばてつやさんの話「漫画でこのような表現ができるのが、うらやましかった。その力でジャンルの幅が広がりました」

HKT拠点で2人刺傷 容疑者を殺人未遂罪などで起訴 福岡地検

福岡県が拠点のアイドルグループ「HKT48」の男性スタッフ(44)=福岡市=ら男女2人が刺された事件で、福岡地検は27日、同県糸島市、無職、山口直也容疑者(30)を殺人未遂罪や銃刀法違反で起訴した。16日までの約2カ月間にわたり鑑定留置した結果、刑事責任を問えると判断した。
起訴状によると、山口被告は2025年12月14日午後5時ごろ、福岡市中央区の「みずほペイペイドーム福岡」1階の関係者駐車場のエレベーターホールで男性スタッフの胸を包丁で刺し、その約2分後にはHKT48劇場が入る商業施設「ボス イーゾ フクオカ」のエスカレーターにいたアルバイトの女性(27)=岡山県倉敷市=の背中を刺し、いずれも殺害しようとしたとしている。男性スタッフは約3週間、女性は約1カ月の重傷だった。地検は認否を明らかにしていない。
捜査関係者によると、山口被告はHKT48のイベントの常連客だった。逮捕後の取り調べに「推し活(ファン活動)」に金を費やして生活が困窮したと説明。「どうせ死ぬならメンバーを道連れにしようと考えた。男性スタッフに注意され、刺した。(女性については)逃げる際、そこにいたから刺した」などと供述していた。
地検は、山口被告が25年6月、交流サイト(SNS)でチケットを販売すると偽り、購入希望者から6000円相当の電子マネーをだまし取ったとして詐欺罪でも起訴した。【栗栖由喜】

家賃滞納で強制退去直前に放火か 30代男性重体 東京・八王子

27日午前10時50分ごろ、東京都八王子市大和田町4の2階建てアパートで「(住人が)火を付けた。中で逃げ遅れているかも」と大家の関係者から110番があった。警視庁八王子署や消防によると、メゾネット式1部屋の壁や天井など15平方メートルを焼き、住人とみられる30代男性が意識不明の重体で搬送された。
男性は半年ほど前から家賃を滞納しており、この日は東京地裁立川支部の退去命令に基づく強制執行が午前11時すぎから予定されていた。男性には事前に通知され、了解を得ていたという。搬出業者が10時半ごろに男性を訪ねて予定を改めて伝えたところ、しばらくして室内から煙が上がり、破裂音が響いた。
警視庁は、男性が自室内で火を放った可能性があるとみて調べている。地裁の執行官や大家関係者、業者ら14人がいたが、男性以外のけが人はなかった。【春増翔太】

「障害者で金もうけか」当事者ら怒り 絆HDの4事業所不正受給

絆ホールディングス(HD)傘下の4事業所で約150億円もの不正受給が確認された。「障害者で金もうけをしたのか」。当事者や支援者からは非難の声が相次いだ。
4事業所の一つに通う男性は「最初から就労支援をするつもりなどなく、加算金目当てだったんじゃないか」と憤りを隠さない。
2023年から事業所を利用。主にプログラミングを学び、しばらくしてこの事業所で雇用された。しかし、貸与されたパソコンを使って在宅で作業をする日が多く、業務内容も利用者の時の水準とほとんど変わらない。「働いてもスキルアップをしている実感がなかった」
自身は事業所の不正受給に利用されたわけではない。ただ、障害者の雇用定着支援を掲げる事業所が加算金制度を悪用したことに不信感を募らせる。「事業所への信頼はなくなった。不正受給した分をすぐに返還すべきだ」と語った。
障害者を支援する全国組織「きょうされん」大阪支部の雨田信幸事務局長は「障害者を金もうけのために使っていたようなもので、怒りを感じる」と話した。
その上で「真面目に運営している他の事業所も疑いの目を向けられかねず、心配だ」と指摘。4事業所を指定してきた大阪市に対しても「健全に運営されているのか指導監督を徹底すべきだったし、今後も絆HDへの監視を怠るべきではない」と注文を付けた。【高良駿輔、川地隆史】

斎藤・兵庫知事「重く受け止める」 私的情報漏えいで不起訴

斎藤元彦・兵庫県知事らの疑惑を文書で告発した元県西播磨県民局長(故人)の私的情報を漏えいしたとして、地方公務員法(守秘義務)違反容疑で刑事告発された斎藤氏と、片山安孝・元副知事について、神戸地検は27日、不起訴処分(容疑不十分)とした。地検は「証拠が得られなかった」と説明した。
同じ容疑で書類送検されていた元県総務部長の井ノ本知明氏についても不起訴処分(起訴猶予)とした。
元局長は県政に関する疑惑を告発して2024年5月に懲戒処分を受けた。元局長は後に亡くなったが、公用パソコンに保存されていた、告発とは無関係の元局長の私的情報が外部に流れ、県内部の人物による漏えいが疑われる事態となった。
県が設置した第三者委員会の調査結果によると、私的情報は一部が印刷されて井ノ本氏に渡り、井ノ本氏が24年4月、県議3人に内容を説明。井ノ本氏が第三者委に、斎藤氏から「そのような文書があることを議員に共有しといたら」と言われたと説明したため、第三者委は、斎藤氏、片山氏の指示があった可能性が高いと結論付けていた。
これらを元に「斎藤氏が漏えいを命令・仕向け、片山氏も容認し、井ノ本氏が職務上知り得た秘密を漏えいした」とする刑事告発が出されていた。
地検によると、井ノ本氏については地公法違反が認められるとしつつ、公判が開かれれば私的情報が法廷で明らかになってしまうことや、井ノ本氏が停職3カ月の懲戒処分を受けていることを考慮し、起訴を見送ったとした。斎藤、片山氏については、地公法違反を認定するのに必要な証拠が得られなかったとした。
斎藤氏は27日、報道陣に「捜査当局が慎重かつ十分に捜査してきた結果の判断。県から情報が外部に流出したことは組織の長として重く受け止めたい」と述べ、片山氏も「(地検に)的確に判断いただいた」とコメントした。
一方、元局長の私的情報は、政治団体「NHKから国民を守る党」の立花孝志党首=名誉毀損(きそん)罪で起訴=らにも流出し、インターネット上で公開された。県は容疑者不詳のまま地公法違反容疑で告発していたが、地検は流出させた県職員を特定した上で、不起訴とした。「(県職員が)職務上知り得たと認定するに足りる証拠が得られなかった」とした。【木山友里亜、稲生陽、浜本年弘】