「君たちはとんでもないことをした」札幌地裁の裁判長が3人の被告に償いを促す【大学生集団暴行死】「問われたことを生涯かけて、どう償いができるのか…」川村葉音被告(21)は有期刑上限の懲役30年の判決

2024年、北海道江別市で集団暴行を受けた当時20歳の大学生が死亡した強盗致死事件の裁判員裁判で、札幌地裁は25日、川村葉音被告(21)に懲役30年、当時18歳の高校生だった特定少年の男に懲役20年、当時16歳の少年に懲役9年以上13年以下の不定期刑とする判決を言い渡しました。
起訴状などによりますと、川村葉音被告(21)、当時18歳の高校生だった特定少年の男、当時16歳だった少年の3人は、2024年10月、ほかの3人と共謀し、江別市の公園で大学生の長谷知哉さん(当時20)に殴る蹴るの暴行を加えたうえ、キャッシュカードなどを奪い、長谷さんを死亡させた罪などに問われていました。
札幌地裁の高杉昌希裁判長は25日、「川村被告が本件を主導したともいえない」「極めて悪質ながら、無期懲役とはいえない」などとして、有期刑の上限である懲役30年の判決を言い渡しました。
「君たちはとんでもないことをした」高杉昌希裁判長が反省促す
判決を言い渡した後、高杉裁判長は3人の被告に対して、「君たちがやったことは被害者、被害者遺族の人生を一変させるとんでもないことをしました。どうしてこんなことになったのか、途中でどうして止められなかったのか、法廷で何度もいろんな人から問いかけられました。君たちなりにその答えを言おうとしていたのは認められますが、十分なものとは言えませんでした。問われたことを生涯かけてずっと自分の中で答えの無い質問なのかもしれませんが、逃げずにずっと問いかけてください。 到底償いのできることじゃないし、どういう償いができるのか考えてみてください。それぞれ年数が違うので、今言ったことを考えてください」と述べました。
川村葉音被告と当時18歳の高校生だった男は終始、裁判長の方を向いて話を聞いていました。
懲役30年の判決理由
札幌地裁の高杉昌希裁判長
八木原被告の友人として、前日に八木原より相談があり、当時18歳の主犯格の男と被害者が通話するという機会を作った。実際に事件当日には、暴行を当時16歳の少年にも促し、被害者への暴行をエスカレートさせた。
「ウチも(血が)付いたかもしれない」と言い、金銭強奪に同調・加担し、奪ったクレジットカードや現金でたばこ5箱を買うなど、合わせて10000円相当を消費した。
反省はしているが、真の意味で自らの責任に向き合っていない。とはいえ、暴行回数は他者(当時18歳の高校生だった男や16歳の少年)と比較すると少なく、被害者の死亡への関与は他者と比べると薄いことは考慮しなければならない。
川村被告が本件を主導したともいえない。極めて悪質ながら、無期懲役とはいえない。よって有期上限の懲役30年が相当である。
おことわり HBCでは、当時18歳の特定少年の被告を実名で報じるかどうか、事件ごとに判断しています。今回の事件は、1人の大学生の命が失われた結果の重大性、社会的影響の大きさなどを総合的に判断した結果、地上波テレビ放送では実名で報じることにしました。なお、デジタル配信の記事は、半永久的に残るインターネットの特性を考慮して匿名で報じています。

植松死刑囚の再審、2回目も認めず=相模原殺傷、横浜地裁決定

相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で2016年、入所者ら45人を殺傷したとして、殺人罪などで死刑が確定した元職員植松聖死刑囚(36)が2回目の再審請求を行い、横浜地裁が棄却する決定をしたことが25日、弁護人などへの取材で分かった。決定は2月20日付で、植松死刑囚は即時抗告した。
植松死刑囚は1月10日に再審請求を申し立て、理由について「自分は正しいことをした。なぜ認められないのか」と弁護人に話したという。
20年に一審横浜地裁で死刑判決を受け、弁護人の控訴を自ら取り下げ確定。22年に再審請求し、25年に最高裁が特別抗告を棄却して再審開始を認めない判断が確定した。
確定判決によると、植松死刑囚は16年7月26日未明、当時19~70歳だった入所者19人を包丁で刺して殺害し、職員を含む26人に重軽傷を負わせた。 [時事通信社]

宮城の外国人強盗致死、無罪判決 パキスタン人、差し戻し審

宮城県柴田町で2020年、勤務先の建設会社経営のインド人男性を死亡させ金品を奪ったとして、強盗致死罪などに問われたパキスタン人のレフマン・アブダル被告(43)の差し戻し裁判員裁判で、仙台地裁(榊原敬裁判長)は25日、無罪の判決を言い渡した。求刑は懲役23年。
21年10月の一審仙台地裁判決は捜査段階の自白を重視し懲役23年としたが、二審仙台高裁は24年3月、自白の通訳は誤りだと判断し一審判決を破棄した。差し戻し審の争点は、状況証拠から被告と共犯者の共謀関係が成立するかどうかだった。
起訴状によると、20年7月25~26日、シン・ラカウェンダラさん宅でシンさんの首を絞めて死亡させ、バッグなどを奪ったとしている。

小渕優子氏、税調幹部辞任の意向 飲食料品消費減税に不満か

自民党の小渕優子元選対委員長が、党税制調査会の「インナー」と呼ばれる非公式幹部会合のメンバーを辞任したいとの意向を、小野寺五典税調会長に伝えたことが25日分かった。小野寺氏が記者団に明らかにし「慰留している」と説明した。党税調の副会長を務める小渕氏は財政規律を重視する立場で知られ、飲食料品の消費税率引き下げなどを巡る対応への不満が理由とみられる。
小野寺氏は、小渕氏について「素晴らしい実績と能力を持っている。考え直していただきたい」と強調。辞意の具体的な理由は聞いていないとした。
超党派の社会保障国民会議や党税調では、2027年4月に飲食料品の消費税率を2年間限定で8%から1%に下げる案の議論が進んでいる。小渕氏は周辺に、受け入れられないとの考えを示していたという。
一方、小林鷹之政調会長は記者会見で1%への減税案に関し、受け入れ可能だとの認識を示した。2月の衆院選で公約に掲げて勝利した経緯に触れ「公約の重みを踏まえた形での結論を出す責任がある」と強調した。

X社に投稿非表示を命じる判決 東京地裁、15年以上前の犯罪歴

X(旧ツイッター)の投稿で15年以上前の犯罪歴を実名で公開され続けているのはプライバシーの侵害だとして、男性がX社に投稿を表示しないよう求めた訴訟の判決で、東京地裁は25日、二つの投稿を非表示にするよう命じた。
判決によると、男性は過去に駅員への傷害容疑で逮捕された。Xでは、この事件を報じるニュース記事を引用する形で、男性の氏名や当時の勤務先を明らかにする内容が投稿されていた。
神吉康二裁判官は、男性が勤務先を自主退職し、婚約も破談となったことから「一定の不利益が生じている」と指摘。過去の犯罪歴は事実である一方、15年以上前の事件を公表し続ける社会的な意義は乏しく、公表しないことの法的利益が高いと結論付けた。

工学系女子学生の割合倍増=政府が「女性版骨太」決定

政府は25日、男女共同参画推進本部(本部長・高市早苗首相)などの合同会議を首相官邸で開き、「女性活躍・男女共同参画の重点方針2026」(女性版骨太の方針)を決定した。人工知能(AI)・半導体や航空・宇宙など戦略17分野で「女性活躍は総じて進んでいない」と指摘。大学の工学系学部の女子学生を倍増させる目標を掲げた。
首相は会議で「重点方針に掲げた施策をスピード感を持って推し進め、女性活躍を含めた日本の人材力底上げを図る」と述べた。
工学系女子学生の割合を25年の18%から、40年に36%へ引き上げることを目指す。人材確保に取り組む大学に対しては、交付金や補助金で支援する。
女性が仕事と子育て・介護を両立できるよう、家事支援やベビーシッターのサービス利用に「税制措置を含む支援策を検討する」と記した。女性の健康支援も重点分野と位置付け、月経に伴う不調への理解や配慮の促進などを打ち出した。 [時事通信社]

鉄製のオノで襲撃か 暴力団幹部の男ら4人を逮捕 車の中から日本刀やスタンガン 大阪市福島区

大阪市福島区の路上で、男性をオノで殴って殺害しようとした疑いで暴力団幹部の男ら4人が逮捕されました。
逮捕・送検されたのは指定暴力団「住吉会」傘下組織の幹部・大熊康徳容疑者ら4人で、5月27日、大阪市福島区の路上で、30代の男性の顔を鉄製のオノで殴って殺害しようとした疑いがもたれています。
警察によりますと、男性は運転手として雇われて、男女2人を車に乗せていて、停車して車から降りたところ、別の車から出てきた数人に襲われたということです。
男性は顔の打撲など全治1週間のケガをしました。大熊容疑者らが乗っていた車からは日本刀やスタンガンなども見つかったということです。
警察は大熊容疑者ら4人の認否を明らかにしていませんが、襲ったいきさつを調べるほか、もう1人現場から逃げた男がいて、行方を追っています。

行方不明の男児(5)いまだ発見されず 合流地点など捜索も難航――SNSでの“憶測拡散”に専門家が警鐘

霧島市の温泉施設を訪れていた5歳の男の子が、行方不明になって、25日で5日目ですが、いまだ手がかりは見つかっていません。一方、SNS上では様々な憶測が広がっていて、専門家は、根拠のない情報の拡散に警鐘を鳴らしています。
(岡本善久アナウンサー)
「警察車両がかれい川の湯を出発していく。こちらはボートを載せたトラック。天降川の下流方面へ曲がっていく」
今月21日から行方が分からなくなっているのは熊本県八代市の田中 嶺臣ちゃん(5)です。
嶺臣ちゃんは、霧島市隼人町嘉例川にある「かれい川の湯」で両親と2歳の弟と一緒に家族湯に入浴していましたが、先に脱衣所に行った両親が少し目を離した隙に、姿が見えなくなりました。
警察と消防は近くの天降川に落ちた可能性もあるとみてこれまでに延べ400人以上を動員して捜索活動を行っています。
(岡本善久アナウンサー)
「霧島市隼人町。見えているのがホテル京セラです。橋の向こう側に見えているのが、右側が手籠川。左側が天降川。この場所は手籠川と天降川が合流する地点。今日は、この場所で嶺臣くんの捜索が行われる。県警のボートが天降川に投入されていく」
25日も午前9時ごろから午後5時ごろまで捜索を行いましたが、手がかりは見つからず、嶺臣ちゃんの行方はいまだわかっていません。
両親によると内カギがかかり、内湯の窓が開いた状態の浴室から姿を消したと言う嶺臣ちゃん。数分の間に嶺臣ちゃんはどこに行ってしまったのか――。
捜索が難航する中、SNS上では様々な憶測が拡散されています。なぜ、真偽不明の投稿が広がってしまうのか、専門家は。
(名古屋大学大学院・久木田水生准教授)
「不安とか恐怖とかが落ち着かないので、何かしら仮説を立てたくなる。真相が明らかになったときに「ほら、俺の言った通りだろう」みたいな感じで人から注目されたい。称賛を得たいという心理がおそらく背後にある」
曖昧な情報からは距離を置き、拡散しないことが重要だと言います。
(名古屋大学大学院・久木田水生准教授)
「裏付けのある、根拠のある報道が出るまでは、自分としては、情報の拡散に加担しない。あやふやな憶測に基づいて発せられている情報は、見ないようすることが重要」
嶺臣ちゃんの身長は約115センチ、前髪は眉にかかる程度、横側は耳にかかる程度の黒髪。体型は、やせ型で衣服や靴は身に着けていないということです。霧島警察署は0995‐47‐2110まで情報の提供を呼びかけています。

東・西日本、27日まで大雨警戒=梅雨前線と台風7、8号で―気象庁

台風7号は25日午後、沖縄県・宮古島近くの海上を北へ進んだ。26日に沖縄本島や奄美大島に接近した後、27日は九州から関東の太平洋沖を北東へ進む見込み。フィリピン東方沖を北上中の8号も27日は関東沖へ進むとみられ、東・西日本に停滞する梅雨前線の活発化が予想される。気象庁は大雨による土砂災害や低地の浸水、河川の増水に警戒するよう呼び掛けた。
同庁の池田徹主任予報官は記者会見で、「大雨の期間が長くなり、総雨量が増える恐れがある」と指摘。国土交通省の目黒嗣樹河川保全企画室長は「台風接近前から大雨になった場合は、河川の水位上昇が早まる可能性がある」と話した。沖縄と奄美は暴風や高波に厳重な警戒が必要という。
7号は25日午後6時、宮古島の東約90キロの海上を時速20キロで北北東へ進んだ。中心気圧は985ヘクトパスカル、最大風速30メートル、最大瞬間風速40メートル。東側110キロ以内と西側75キロ以内が風速25メートル以上の暴風域、半径280キロ以内が風速15メートル以上の強風域。
九州北部は25日、前線上の低気圧が通過したため大雨になる所があった。佐賀県嬉野市では午後6時までの24時間雨量が257.0ミリに上った。
26日午後6時までの24時間予想雨量は多い所で、東海と四国、九州北部200ミリ、関東甲信と近畿、沖縄150ミリ、中国と九州南部、奄美120ミリ。その後、27日午後6時までの同雨量は東海300ミリ、関東甲信と近畿、四国200ミリ、九州南部150ミリ。 [時事通信社]

活発化した「スロースリップ」、最後の一押しに? 青森震度6強

青森県で最大震度6強を観測した25日の地震(M7・2)について、東京大地震研究所の内田直希教授(地震学)は、二つのプレートがゆっくりずれ動く「スロースリップ」との関連を指摘する。
今回の震源域の北側では2025年12月8日の青森県東方沖地震(M7・5)の後に、南側では今年4月20日の三陸沖の地震(M7・7)の後に、それぞれスロースリップが活発化。「南北で活発化したスロースリップが最後の一押しとなって、今回の地震を発生させた可能性がある」と話した。
三陸沖では1994年の三陸はるか沖地震(M7・6)以降、活発な地震活動のない「空白エリア」が存在する。プレート同士が強くくっついた場所「固着域」にひずみがたまったまま割れ残っていると考えられ、一気に割れれば大きな地震につながる恐れがある。
今回はその西側で起きた。内田教授は「固着域を囲むように滑りが起きており、大きな地震が起きる切迫度は今回の地震で相対的に上がったと言える」と備えを呼びかけた。
東京大の井出哲教授(地震学)は今回の震源域について「プレートが大きく曲がる接合部で、普通の地震とスロースリップが複雑に入り組む、世界でもまれな場所」と話す。今回の地震は、三陸はるか沖地震の最大余震があった95年1月7日(M7・2)で動いたエリアが再び動いたもので、ひずみの蓄積が「満期」を迎えていたとみる。【岡田英、垂水友里香】