日本維新の会の吉村洋文代表(大阪府知事)は10日、離党届を出した守島正衆院議員(大阪2区)ら3氏に関し、撤回しない場合は議員辞職すべきだとの考えを示した。府庁で記者団に「離党して議員を続けるのは筋が通らない。維新に投票した有権者の信頼を裏切る行為だ」と語った。
守島氏と阿部弘樹(衆院比例代表九州ブロック)、斉木武志(同北陸信越ブロック)両氏は8日、藤田文武共同代表(国会議員団代表)らの党運営に対する不満などを理由に離党届を提出。吉村氏は翻意を促すため、1週間程度の期間を置いた上で扱いを検討するとしている。 [時事通信社]
受験生死亡事故結審 懲役16年求刑 犠牲者の母親は「娘を殺されたと思っている」 被告は「一生をもって償いを…」 福島
今年1月、JR郡山駅前で受験生の女性が酒気帯び運転の車にはねられ亡くなった事故の裁判が10日に結審し、検察は懲役16年を求刑しました。10日の裁判では亡くなった女性の母親が法廷に立ち、大切な娘を突然奪われた悲しみや怒りを語りました。
「危険運転致死傷」などの罪に問われているのは、郡山市の無職・池田怜平被告(35)です。起訴状によりますと、池田被告は今年1月に酒を飲んだ状態で運転し、赤信号を殊更に無視した上、時速70キロメートルで交差点に進入し、横断歩道にいた2人を死傷させたとされていて、裁判では危険運転致死傷罪の成立が争われています。
10日の裁判では遺族が意見陳述し、亡くなった女性の母親が悲痛な思いを語りました。
「何を見ても何をしても、娘が生きていたらと考えてしまいます。赤信号を無視しているのに見落としてしまったなどと主張しているのが信じられません。このようなことをいまだに言っているのかと、悔しくてたまりません。私は池田被告に娘を殺されたと思っています。池田被告には最も重い罪を課していただきたいです」
検察は、「被告に反省の情は認められず、赤信号を簡単に確認できる状態にあったのに各信号機の表示に従う意図がなく、危険運転致死傷の中で罪が最も重い部類に属する」として、懲役16年を求刑しました。
一方、被告側の弁護人は「飲酒の影響で極めて注意力が散漫な状態で運転していたため、赤信号を見落としてしまったのであり、赤信号を殊更に無視したとは言えない」として、危険運転致死傷罪は成立しないと主張しました。
被告は「最後に何か言いたいことがありますか」と裁判長に問われると…
「逮捕されてから今まで被害者(裁判では実名)のことを忘れたことはありません。一生をもって償いをさせていただきたいです」
判決は、17日に言い渡されます。
この事故の後、飲酒運転の根絶を目指して福島県警では、女性が亡くなった月命日である毎月「22日」前後に飲酒運転の取り締まりや啓発活動を続けています。それでも、県内では飲酒運転での検挙が後を絶たないのが現状です。
【解説】田久保市長が下した「議会解散」の決断…市政混乱極まる中で…地元の声は?今後の日程は?(静岡・伊東市)
10日、午前10時、議長室を訪れ「議会解散」の通知書を提出した田久保市長。その後、市の幹部職員と臨時の政策会議を開き、議会解散の理由などについて説明したということです。会議を終えた幹部職員らは…。
(伊東市 近持 剛史 企画部長)
「先ほど市長からきょうの議会の解散について説明がありました。ある部長からは大変混乱しているので、そういうことも市長に理解していただきたいというような意見もありました」
田久保市長は、10日、報道陣に対し、「市職員との連携は問題なく取れている」と話していましたが…。
(伊東市 近持 剛史 企画部長)
「9月から学校が始まったり災害のシーズンになるので、できれば午前8時半から午後5時は(市役所に)いていただいて、いろいろな対応をしていただきたいと言いましたが、なかなかその時間にはいてくれない状況」
これまでも、市の職員と”発言の食い違い”が目立っていた田久保市長ですが、10日の会見で強調していたのが、不在となっていた「教育長の選任」について。田久保市長は、「議会最終日の人事案提出に向けて選任を進めていた」と説明した上で、市議会が議会初日に不信任決議案を可決したことを批判していましたが、市教育委員会の担当者は…。
(伊東市教育委員会 西川 豪紀 教育部長)
「数名の方に教育長の就任についてお願いに行ったが、このように市政が混乱している中でなかなか受けていただくことはできなかった。現状どなたに教育長に就いていたけるかは全く決まっていない状況」
Q.議会の中で上程して人事案を出すみたいな話は全く進んでいなかった?
「その通りでございます」
教育長の就任について数名に打診したものの断られ、現状は”ほぼ白紙”。市長の説明とは全く異なる状態だと明らかにしました。
伊東市政の混乱が長期化する中「議会解散」を選択した市長に対し、市民はどう感じているのでしょうか?
(伊東市民)
「どう思うって、ばかだよね。なにも議会解散することないのに。自分がやめて、市長選に立候補すればいいことじゃん。(市議選には)田久保さんが何人か出すっていうけど、入れたくない。いろいろな知り合いに訴えて、しっかりとした人に入れろって言うしかない」
(伊東市民)
「それはそれで決めたことだと思うのでしょうがない。伊東市民なんですけど、あきれちゃって物も言えない。それだけです。もうこれ以上何もないです、言いたくても、言っても同じことを繰り返す、一緒だと思いますよ。もう今度は真剣にいろいろ伊東市民として考えた方がいいと思う」
(伊東市民)
「また金の無駄使いしているなって、気がしますね。ばかばかしい。もっと困っている人いっぱいいるのに」
Q.大儀はある?
「ないっすよ。一回やめるって言ったんだから、政治家らしく一回やめればいいですよね。それでやればいいじゃないですか。本当に誰のことも考えていないじゃないかなって」
一方で、10日の解散によって突如として市議会議員という“職”を失った当事者は。
(前市議 大川 勝弘氏)
「きょうは解散が決まりましたので、少し早めに。できれば今週来週中には活動が本格的に始まると思いますので、なるべく早くと」
Q.当初200枚でしたが、800枚に?
「800枚で」
前市議となった大川勝弘氏。選挙戦で使うポスターの内容を精査するなど、発注作業に追われていました。
(前市議 大川 勝弘氏)
「テイストは同じ形でいきたいんですけど、まあ、年齢変わったり、今回のキャッチフレーズというか、笑顔あふれる正常な市政を取り戻したいというような思いの文章だけ、かえさせていただきたいと思います」
今回の田久保市長の選択は予想通りだったといいますが…それでも。
(前市議 大川 勝弘氏)
「正直怒りですよね。急にくると、負担も大きいですし、例えばウグイス嬢や運転手をお願いするにもなかなか人も集まらないし、負担ですね。大義は全くないと思います、もともとね。大義があると思ってるような市長であれば解散はないと思いますんで、そこらへんはもうわれわれが分からせるしかないんじゃないかなと最終的に思います」
田久保市長の学歴詐称疑惑が発展して11日から40日以内に行われることになった市議会議員選挙。11日に開かれる予定の選挙管理委員会で、日程が正式に決まる見込みです。
(スタジオ解説)
(徳増 ないる キャスター)
今後について見ていきます。
田久保市長は不信任決議を受けて、10日、「議会の解散」という決断を下しました。これによって、40日以内に市議選が行われることになります。その後の議会で、再び市長への「不信任決議案」が出された場合ですが、議案が「否決」される、もしくは、議決に必要な「全議員の3分の2以上」が出席しない場合、つまり7人が欠席した場合ですが、議案が不成立となって、田久保市長は「続投」することになります。一方、議員の3分の2以上が出席し、過半数の賛成があれば、「不信任決議案」は可決し、議長から通知があった日に田久保市長は失職します。
市長の失職後、50日以内に再び市長選が行われることになりますが、選挙には田久保市長も再び出馬することは可能です。
そして、費用面を見ていきますけれども。市議選の費用は約4500万円、市長選の費用は約3000万円ですので、両方が行われることになれば、約7500万円の費用がかかることになります。
(津川 祥吾 アンカー)
選挙にお金がかかるというのはこれはある意味や得ないことだとは思います。選挙はとても大事なことですから、お金がかかるからやら、やるべきではないという風には言いたくないんですが、ただ、若狭さん、先ほどお話がありましたように、いわゆる大義がない選挙になると、無駄なお金を市に使わせていることになるのではないか…、背任にすらなるのではないかということですが、若狭さんどのように感じますか?
(コメンテーター 若狭 勝 弁護士)
まさしく…ですから、少なくとも自分が辞めて、3000万円で済む。最低ね。それを4500万円と…市議選にかかるわけですから、これは、税金…に対して、市のお金を…要するに損失を与えたということになるので…、背任罪にもなり得る可能性があると思うんですね。
(徳増 ないる キャスター)
では、今後、行われる市議選の注目点を見ていきます。
解散しましたが、きょう10日までの市議会の構成がこのようになっていまして…。
5つの会派と、会派に属さない無所属の議員が3人、合わせて19人、空席が1人で定数は20となっています。そして、9月1日、全会一致で不信任決議案が可決されました。そして、2度目の不信任決議案が出された場合でも、議決には議員の2/3以上の出席が必要ですので、もし、田久保市長の続投を支持する新たな議員が7人選出されて欠席をすれば、このように不成立となります。そうすると、田久保市長の続頭の可能性が出てきます。
そして、卓保市長は市議選について、報道陣の取材に対し、このようにコメントしています。「『われこそ新しい伊東の未来を作るんだ』という新しい人材。次の世を担うべき人たちが強い意思で議論し、この町の長きにわる積年の大きな問題に果敢に挑むことを期待している」などとコメントしています。
では、市議会議員選挙に向けての動きについて、現場から伊藤キャスターに伝えてもらいます。伊藤さん。
(伊東市から中継・伊藤 薫平 キャスター)
はい。きょうの囲み取材の中で田久保市長は、この市議会議員選挙についても触れていました。スタジオでもありましたけれども、やはり、この「新しい」というコメントをかなり多く発した印象です。「新しい伊東の未来を作る新しい人材」、この出現に期待をするようなコメントが多かった印象です。その中で、VTRの中にもありましたが、「田久保党」「田久保派」仲間がいるのですか?という質問に対しましては…、田久保市長は、こちら、「市議選に仲間が出馬する」というような明言はなかったのですけれども…、私たち、連日のようにこの伊東市で取材をさせてもらっていまして、少なくとも、田久保市長の仲間として出馬が見込まれる人というのが4人いるというのが取材で分かってきています。すでに百条委員会を傍聴されたりですとか、県内の関係団体に出馬に向けた挨拶をしようとしている動きなども出ています。ですので、次の市議選、田久保派か現有勢力か…こういった構図になるかもしれません。中継でした。
(スタジオ解説)
(徳増 ないる キャスター)
はい。では中継受けまして津川さん、今の現状どう見ますか?
(津川 祥吾 アンカー)
選挙の時、争点が何かというのが明確じゃないと選ぶ側はとても難しいところがあると思うんですね。市長がおっしゃっている…「われこそが新しい伊東市の未来を作るんだ」という人は、仮に当選されても、田久保市長の不信任に賛成するかもしれないので…若狭さん、これどうやって選べばいいんですかね?
(コメンテーター 若狭 勝 弁護士)
少なくとも、やはり、まずは素朴に何が今必要なのか、何が問題なのかというのを見極めて、本当に政治家というのは、ここできちんとした対応をしないと、もう政治に対する信頼というのが根底から崩れてしまう。それは、だから、この伊東市だけの問題じゃないんですよね。全国民がやはり関心を持って、伊東市は、そこに焦点が当てられているというぐらいのつもりで…やはり選挙を迎えるべきだと思います。
(徳増 ないる キャスター)
では、今後のスケジュールはどうなっていきそうなのか。元県職員で地方自治に詳しい静岡産業大学の小泉祐一郎教授に聞きました。こちらです。
市議選の投開票日は、10月の19日が有力ではないかと話していました。10月の19日です。そして市議選が終わりますと、2~3週間後の11月の上旬あたりに議長・副議長を決める臨時議会が開かれます。そこで、再び「不信任決議案」が出され、市長が「失職」ということになれば、50日以内に今度は市長選が行われるということになります。50日以内となると、12月の28日で年末になってしまいますので、12月の21日あたりに選挙が行われるのではないかということです。
一方、一方、臨時議会は選挙後の2週間から3週間に、市長が召集して行われるのが一般的なのですが、何らかの理由で開かれない場合、市長選が年明けまでずれ込む可能性もあるということです。津川さん。
(津川 祥吾 アンカー)
これだけ時間がかかってしまうということ。ルールと言えばルールですが、これを一言でですね…民主政治のコストだと言ってしまうにはちょっとあまりにも大きい重いものになるかなと思います。この間、当然、伊東市政はですね、停滞が、どうしても続いてしまう部分があるかと思います。ただ、その中でですね、若狭さん、先ほども触れていただきましたが、やはり市民がですね、議会あるいは市長だけではなくて、市民のみなさんが、しっかりと伊東市の将来について、改めての議論も含めてですね、考えた上で、選挙にしっかりと臨まなければならないということになりそうですかね。
(コメンテーター 若狭 勝 弁護士)
そうですね。やはり権利の濫用は許さないというのが、1つの法治国家のもとではいわれていることなんですよね。ただ、今回、田久保市長がやっていることというのは、一応、法律的には…議会解散というのは可能なんですけれど…それは権利の濫用じゃないのと…自らのポストを守るための、自分の主張を貫きたいがための自己保身的なもので、あくまでそれは権利の濫用じゃないの…という視点…これが問われるんじゃないかと思いますね。
「日本人はスリしやすい」窃盗の瞬間 万博会場でも「スリ」か
news every.の「ミダシ」が気になるニュース。「『日本人はスリしやすい』窃盗の瞬間 万博会場でも『スリ』か」のニュースについてお伝えします。
◇ ◇ ◇
大阪メトロの駅のエレベーター前。
背後から男性のカバンに触れる画面手前の男。
男性が動き出すと手を離しますがその手に持っているのは財布です。
これは今年6月に防犯カメラがとらえた「スリ」の瞬間。
男は現金およそ3万5000円が入った財布を盗みました。
この翌日には奈良市内の商店街にあらわれた男。
男性の背後に近づくと、一瞬で財布を盗んでいきました。
さらにその翌月、男の姿は、多くの来場者でにぎわう大阪・関西万博の会場に。
この日は、別の人物と共謀して来場者の背後に近づき、およそ12万円がはいった財布を盗んだとみられています。
警察は9月9日、窃盗の疑いで中国籍の田紅波容疑者(41)を再逮捕しました。
田容疑者は警察の調べに対し、
「日本人は防犯意識が低くスリをしやすいので、生活費を稼ぐために何度も日本に来てスリを繰り返した」
警察は、田容疑者と共謀したとみられる別の人物の行方を追うとともに、田容疑者が他の同様の事件にも関与しているかどうかについて詳しく調べています。
政治空白は3カ月以上に…「フルスペック型」自民総裁選、野党から批判
自民党が石破茂首相(党総裁)の後任を選ぶ総裁選を巡り、国会議員と党員・党友が投票に参加する「フルスペック型」での実施を決めたことに、立憲民主党など野党から批判が高まっている。秋の臨時国会召集が遅れれば、政治空白は3カ月以上となる。ガソリン税の暫定税率廃止など合意済みの与野党協議も停滞しており、県関係議員の間でも不満や懸念が広がる。
「衆院(議員)の半数を超える議員の要求だ。首相は重みを受け止め、早期に召集してほしい」
立民の笠浩史国対委員長(衆院神奈川9区)は10日、立民や日本維新の会、国民民主党など野党9党派が239人の署名で臨時国会の早期召集を衆院議長に要求した意義を記者団に強調した。
通常国会閉会(6月22日)の翌日を起点に総裁選投開票(10月4日)までの期間を数えると、1年間の3分の1に迫る104日間に及ぶ。通常国会閉会後、これまでに開かれたのは参院正副議長や各議員の本会議場議席を決める臨時国会(5日間)のみ。日米関税交渉の報告を兼ねた衆参予算委員会(各1日)を除き、実質的な国会審議は行われないままだ。
野党が特に問題視するのは、7月20日の参院選で大敗した自民が党内混乱に陥り、9月7日の石破首相の退陣表明まで49日間を要したこと。加えて総裁選をフルスペック型とすることで新総裁選出は9月をまたぎ、さらに27日もの空白が生まれる。
キックバックは「預かり金と認識」 初公判で大野元参院議員の弁護側
自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件で、清和政策研究会(旧安倍派)から受領した約5100万円を政治資金収支報告書に記載しなかったとして、政治資金規正法違反(虚偽記載)に問われた元参院議員、大野泰正被告(66)は10日、東京地裁(福家康史裁判長)で開かれた初公判で、元秘書との共謀を否定して無罪を主張した。「政治家として道義的責任はあるが、犯罪を犯したことはない」と述べた。
一連の事件で、政治家本人が公開の法廷に立つのは初めて。ともに起訴された元秘書の岩田佳子被告(62)も記載義務を否定して無罪を主張し、検察側と全面対決の構図となった。検察側は裏金とされる現金は元議員の飲食費などに充てられたと主張した。
起訴状によると、大野元議員は会計事務を担当していた岩田元秘書と共謀。2018~22年に所属していた旧安倍派からパーティー券収入のノルマ超過分計約5100万円のキックバック(還流)を受けたのに、元議員が代表だった資金管理団体「泰士会」の収支報告書に記載しなかったとされる。
検察側は冒頭陳述で、キックバック以外の派閥からの現金は寄付として泰士会の収入欄に記載されていることなどから、元議員と元秘書はキックバックも寄付として記載すべきものと認識していたと主張。さらに元議員は元秘書が示した収支報告書の案を了承していたとし、共謀も成立すると指摘した。
これに対して大野元議員の弁護側は、派閥からのキックバックは求められればすぐに返金する必要がある「預かり金」だと考えていたとし、泰士会に対する寄付には当たらないと反論した。収支報告書の作成はスタッフに任せており、詳細を把握していなかったとした。
派閥裏金事件では、国会議員4人を含む計12人が政治資金規正法違反で起訴(在宅や略式含む)された。これまでに8人が起訴内容を認めて有罪が確定している。【安達恒太郎】
「まるで逆ギレである」石破首相の退陣表明→読売新聞の「おわび」に書かれていた、誤報に対する“驚きの言い分”
きのうの読売新聞の朝刊1面は『石破首相退陣表明』(9月8日)。あれ、47日前にも同じこと書いていなかったか? 私は寝ぼけている? いや、確かに読売新聞は7月23日に『石破首相 退陣へ』と号外を配っていた。7月中にも表明、と。夕刊や翌日の朝刊でも伝えていた。毎日新聞は『石破首相退陣へ 来月末までに表明』と報じた(7月24日)。
とにかく読売の「おわび」が絶品だった
首相の退陣表明は9月7日だったので誤報だったことになる。実は読売新聞は9月3日に退陣誤報の謝罪と検証記事を出していた。石破氏がいよいよ追い詰められたタイミングを狙ったのかとも感じたが、今回はその検証記事を「検証」したい。首相が退陣表明したからと言ってうやむやにしないことが大事だと思うのだ。
というのも、とにかく読売の「おわび」が絶品だったのである。歴史的と言っていい。「東京本社専務取締役編集担当」というエラい人の言葉を読んでほしい。
「本紙は、石破首相の『辞める』との発言を常に正確に把握していました。しかし、石破首相は辞任せずに、結果として誤報となりました。新聞には正確性が何よりも求められます。読者の皆様に深くおわび申し上げます」
謝罪しながら怒っていないか。竹中直人の「笑いながら怒る人」というギャグを思い出した。石破は辞めると周辺に言ってたのにひっくり返しやがった、誤報になったのは石破のせいだ、とお怒りらしい。
読売によれば、首相が「辞める」と周辺に明言したのは、日米関税交渉で赤沢経済再生相が訪米中の7月22日夜のこと(参院選投票日の2日後)。
首相は次のように語ったという。
「関税交渉の結果が出たら、辞めていいと思っている。(その場合は、臨時国会の召集日である)8月1日より前に記者会見を開いて辞意を表明する。辞めろという声があるのなら辞める。責任は取る。(8月20日~22日の)TICAD(アフリカ開発会議)は俺がやるよ。もう辞めると言った後だけど」(読売新聞特別面9月3日)
しかし辞める気配はなかった。石破氏を長く取材してきたジャーナリストの鈴木哲夫氏に聞いてみると、石破氏は当初からきっぱりと退陣を否定していたという。
「退陣の号外が出たじゃないですか。そのときも僕は電話取材したんだけどやっぱり『一言も自分は言ってない』と。『ひっ・と・こっと・っも』と力が入っている」
「政府幹部」など周辺に愚痴をこぼしていたのでは?
これはテレビでも披露した鈴木さんの証言である。では読売新聞の「複数の政府・与党幹部が明らかにした」(7月24日)というのは何だったのか?
鈴木さん曰く「石破氏のキャラクターに要因があるのでは?」と。石破氏は昔から愚痴が多い人だという。長く取材をしていると、かなり落ち込んでグチる姿を平気で見せる時があるという。しかし翌日になるとケロッとしている。なので今回も普通に「政府幹部」など周辺に愚痴をこぼしていたのでは?と。
たとえば「政府幹部」には首相秘書官がいる。中央省庁からの派遣であり、石破氏のキャラを知らない人も多い。そういう人が選挙後に石破氏がグチっているのを耳にしたら……。深刻だと受け止めて新聞記者に伝えてしまうかもしれない。
実は鈴木さんと同じ見解を述べる他の記者の言葉も私は聞いていた。「石破さんてグチが多い人なんですよねぇ」と。「現場から上がってきたメモの字面だけを見ると深刻な内容になる。でもそのニュアンスをどう解釈するかが政治部の仕事なんですよ」と。いやぁ面白い。7月の石破退陣報道は単なる愚痴だった説、である。
ここで読売の検証報道に戻ろう。号外で退陣を伝えたのにはきっかけがあった。首相は関税交渉で合意が実現すれば退陣する意向だと“情報をつかんでいた”からだ。
するとトランプ米大統領が22日(日本時間23日)、SNSで日本と関税交渉に合意に達したことを発表した。となると石破続投の理由が消えると読売は考えた。
このあたりはどうなのか? 再び鈴木哲夫さんに聞くと、鈴木さんは参院選の開票翌日(7月21日)にも直接石破首相に取材していた。辞任するのかズバリ尋ねたら首相は「関税の日米協議を最後までやり遂げるまでは続ける」と述べた。
ポイントなのは「合意」ではなく「最後まで」だ。対米輸出品目は4000を超える。これを調整するまでなら、すぐには辞めないという宣言にもなる。実際に石破首相は7月23日午後に「日米が合意したが、対米輸出品目は4000を超え、それぞれを取り扱っている会社や事業者にとっては極めて重大な問題だ。合意が確実に実行されるよう、きちんとこたえていくことは非常に大事だ」と記者団に述べている。
読売新聞は「合意」したら退陣と考えていたようだが、当時の首相本人に聞くと意味は違った可能性があるのだ。
そう、今回の読売の検証記事を読んでいると「なぜ首相本人に聞かないのか」という素朴な疑問が浮かぶ。一国の首相の進退を「複数の政府・与党幹部が明らかにした」だけではさすがに弱いのではないか?
読売の逆ギレには無理がないか
それでいうと検証記事には注目すべき記述があった。7月23日朝にトランプ大統領が日本との交渉妥結を表明したことを受け、「本紙は、首相に心境の変化がないかを改めて取材したところ」、首相は「変わりはない」との認識を示したという。なので号外と夕刊を出したが「報じるにあたり、首相側にはメールで通告した」(特別面・9月3日)とある。石破首相本人に直接取材しているようにも読めるが、メールで通告したのは「首相側」となっている。なんとも絶妙というか曖昧な書き方なのだ。読売の記者さん、ホントのところをこっそり教えてください。
さて読売の検証記事で納得した部分もある。「首相就任後 相次ぐ翻意」というまとめ記事だ。石破首相は就任後、発言内容が揺れ動いてきたと書く。衆院解散のタイミングや消費税減税、戦後80年の戦争検証を挙げている。まったく同感だ。給付金だってバラマキ批判を浴びて一度引っ込めたはずなのに参院選前に再登場させた。ブレブレにも程がある政権だった。読売はそこを当てこすり「発言を翻すかもしれないというマイナス要素を過小評価した面があった」と反省していた。まるで逆ギレである。
しかし読売の逆ギレには無理がないか。政策については「公」の場で言っていたからだ。だからブレたら我々にもわかる。しかし読売が伝えた首相周辺の言葉はあくまで「内々」の言葉だ。もし本当にそう言っていたとしても国民の前で言っていない以上、言った言わないは意味が無い。「相次ぐ翻意」とはならないのではないか。ましてや首相本人に直接取材したと明言していないのに「虚偽説明」とWEB記事で見出しをつけるのはやりすぎだ。今回の誤報は政治部報道、オフレコ取材の意義にも関わってくる大事な話だと思うが、読売の言い分は責任転嫁に感じた。
一方で石破首相である。首相就任前の「石破らしさ」は影を潜め、持論を封印した約11か月間だった。先週、沖縄ではあの少女暴行事件から30年経ったが、首相はとくにコメントしなかった。持論の日米地位協定改定は在任中は忘れていたようだ。山口の長生炭鉱の遺骨収集も政治の判断が期待されているのに動く気配が無かった。首相就任前は弱い人に寄り添う発言をしていたはずの石破氏は権力闘争に夢中だった。「石破らしさ」とは何だったのか。やはり辞めるのは仕方がないかも。
◆◆◆
文春オンラインで好評連載のプチ鹿島さんの政治コラムが一冊の本になりました。タイトルは『 お笑い公文書2025 裏ガネ地獄変 プチ鹿島政治コラム集2』 。
(プチ鹿島)
参政党「このハゲーーッ!」騒動の豊田真由子氏を要職に仰天起用 〝リハビリ〟経て国政再挑戦か
仰天起用だ。参政党は8日、ボードメンバー兼政調会長補佐に元衆院議員の豊田真由子氏(50)が就任すると発表した。「このハゲーーッ!」で日本中を騒がせた豊田氏がなにかと話題の参政党への合流で、国政復帰が目前となってきた。
豊田氏は自民党の衆院議員だった2017年に「このハゲーーッ! 違うだろ!」と秘書への暴言、暴行が週刊誌で報じられ、衆院選では無所属で出馬するも落選。その後、ネット番組などのコメンテーターなどを務めていた。謝罪会見以来となる約8年ぶりの公の場で「ちょっと緊張しておるんですが…」と照れながらの第一声となった。
ネット上では「掃きだめか」「劇薬投入」とさまざまな反応があったが、参政党にとっては、待望の即戦力だ。参院選で一気に議員が膨れ上がったが、地方議員の経験もない素人ばかり。連日、国会での答弁方法やメディア対応などの勉強会に追われている。
神谷宗幣代表は「政策を練り上げていかないといけない。官僚、議員の経験がある方を探していた。豊田さんは自分が起こしたことには深く反省している。1回トラブルがあったからといって政治生命が終わるのは良くない」と元厚労官僚で、複数の政務官経験を持つ豊田氏に期待を寄せた。
気になるのは今後、国会議員に返り咲くかだ。党の最高意思決定機関であるボードメンバーには党職員の立場で就任したが、他の4人は神谷氏も含めて国会議員が務める。折りしも石破茂首相が辞任を表明し、新たな首相が誕生すれば早期に衆院選もあり得る状況だ。
神谷氏は「選挙に関しては、特に私の方から出てくださいとは言っていない。あくまで政策担当のスタッフとして、入ってもらった。いきなり選挙に出られるとちょっと困る」と笑えば、豊田氏は「地味に地道に頑張りたい。党の政策をつくって、そこを通じて、日本の国のために働きたい」と裏方に徹するとした。
「すぐに選挙に出るとなれば、メディアからまた注目の的になる」(党関係者)と、しばらくは〝リハビリ〟期間が必要との認識で、いずれ国政選挙に出馬することになりそうだ。
稲に大きな被害与える「イネカメムシ」増加の懸念、猛暑・少雨の影響か…群馬県が注意報
稲に大きな被害を与えるイネカメムシの増加が懸念されている。猛暑や少雨の影響とみられ、群馬県は今年度、初めて注意報を出した。18日に開会する県議会第3回前期定例会に提出する今年度一般会計補正予算案には、対策強化の経費を盛り込む方針だ。
イネカメムシは、成虫の体長が13ミリほどで、他のカメムシより稲を好む傾向が特に強い。コメが実らなくなったりコメに黒い斑点ができたりする被害が出て、収穫量が減り品質も下がる。県内では一時期、姿を見せなくなっていたが、2023年度に再び確認された。
県が7月上旬に板倉町で行った調査では、昨年度の約15倍、6、7月の館林市での調査でも4~6倍のイネカメムシが確認された。増加を招く高温も予想されたことから、県農業技術センターは7月18日、邑楽館林地域に注意報を出した。
その後、昨年度の同時期には捕獲されていなかった地域で捕獲事例が出たため、8月7日に北毛地域を除く全域に注意報が広がった。
対策は薬剤による防除で、2回に分けて散布する。補正予算案には、更に防除が必要となった場合の経費の補助金を計上。さらに、落ち葉の下などで越冬するイネカメムシの冬場の調査範囲を、東毛地域から県全域に拡大する。
県は、農作業を請け負う事業者への農機具導入支援などと合わせて、補正予算案で4000万円を充てる見通しだ。
「市議会解散か」「辞職・失職か」田久保真紀・伊東市長に決断の日が迫る…期限は11日
静岡県伊東市の田久保真紀市長が「東洋大卒」と学歴を偽ったとされる問題で、市議会で1日に不信任決議を受けた田久保市長が、市議会の解散か、辞職・失職かを選択する期限の11日が迫っている。解散すれば、40日以内に市議選が行われる。何もしなければ失職となり、50日以内に市長選が実施される。
市議会は1日、市議会の調査特別委員会(百条委員会)での調査や東洋大の記録などから、市長の証言を虚偽と認定し、不信任決議案を全会一致で可決した。田久保市長は同日、「持ち帰って検討する」と述べた後、進退について明言していない。
台風15号による市内の被災現場を6日に視察した田久保市長は「被害を把握して、担当課としっかり対策に取り組む」と述べた。自身のSNSには、防災服姿の写真とともに、その日の活動について書き込んだ。
不信任を決議した市議会側は解散をにらんで臨戦態勢だ。市議の一人は「2年前の市議選ではポスターや事務所費などで200万円かかった。覚悟を決めて不信任を決議したのだから出すしかない」と話した。
市選挙管理委員会によると、前回の市議選には約4500万円、前回の市長選には予算ベースで約3000万円かかったという。
市政の混乱はいつまで続くのか――。田久保市長の決断に注目が集まる。