首相、英国戦士の墓に献花 イタリアでも予定

【ロンドン共同】高市早苗首相は14日(日本時間同)、訪問先の英ロンドンでウェストミンスター寺院を訪れ、無名戦士の墓に献花した。次の訪問国のイタリアでも15日に同様の施設を訪問する予定。
首相は外遊先で戦没者追悼施設での献花を続けている。高市内閣は今年4月、閣僚らが海外出張した際には、日本政府が建立した先の大戦の戦没者慰霊碑訪問に努めることを閣議了解した。

知床沈没事故で兄を失い、社長へぶつけた怒り「あなたの判断・指示が違っていれば生きていた」

17日に判決
北海道・知床半島沖で2022年4月、乗客乗員26人が死亡・行方不明となった観光船「KAZU I(カズワン)」の沈没事故で、業務上過失致死罪に問われている運航会社「知床遊覧船」社長・桂田精一被告(62)に17日、釧路地裁で判決が言い渡される。「なぜ命を落とさなければならなかったのか」。事故で兄の伊藤嘉通(よしみち)さん(当時51歳)を亡くした福岡県の男性(53)は、今も気持ちの整理がつかない。(北海道支社 岡絃哉)
「あなたの判断や指示が違っていれば、今も私たちの家族は生きていたと思いませんか」
3月4日に開かれた第10回公判。被害者参加制度を利用して法廷に立った男性は、無罪を主張している桂田被告に直接、思いをぶつけた。「そうだったかもしれません。申し訳ございません」。返ってきた言葉に男性はこみ上げてくる涙をこらえた。
兄は外食チェーンで働き、休日は趣味のキャンプや旅行を楽しんでいた。事故の約1年前に男性が両親と暮らす福岡県の実家に戻った。時には酒を酌み交わし悩み事の相談にも乗ってくれる頼れる存在だった。母親からの電話で事故を知り頭が真っ白になったが、兄の遺体と向き合い、初めて現実だと認識した。
職場の同僚との旅行中だった兄の足跡は、自宅に置いてあったタブレット端末に記録されていた。
兄のスマートフォンのGPS情報をたどると、網走市から観光船が出発した斜里町のウトロ漁港に向かい、海上へ出て知床岬で折り返した後、沈没地点の半島西側の「カシュニの滝」付近で途切れていた。「ここで冷たい海に投げ出されたのか」。兄の無念を思うと、悔しくて悔しくてたまらなかった。
昨年11月、桂田被告の裁判が釧路地裁で始まると、男性は福岡から法廷に通い続けた。
「自分のどこに責任がありますか」。3月の公判で男性が投げかけた問いに「経営者として安全管理に問題がなかったか、4年弱熟考してきたが、やはり至らなかった」と答えた桂田被告。大切な人を失った家族への気持ちを聞かれると、「申し訳ないという一言に尽きる」と述べた。安全第一で考えていたか問われると、「私なりに考えていたがとんでもない事故を起こしてしまった」と語った。
兄を近くに感じたくて、男性はキャンプ用に兄が購入した車を受け継ぎ、キャンプ道具や靴も車内に積んだままだ。それでも、仕事から帰るとさみしさがこみ上げる。いつも大きな声で「おかえり」と迎えてくれた兄は戻ってこない。
「この事故は偶然起きた事故ではない。防ぐことが出来たと社会全体に伝わってほしい。二度と悲惨な事故が起きなくなるような判決が聞きたい」
◆観光船「KAZU I」沈没事故=2022年4月23日、乗客乗員26人を乗せた観光船が北海道斜里町のウトロ漁港を出た後、知床半島沖で沈没した事故。不具合のあった船首のハッチの蓋が荒天による揺れで開き、海水が流入したのが原因だった。
社長の「予見可能性」争点
裁判では検察側が法定刑上限の禁錮5年を求刑し、弁護側は無罪を主張している。争点は業務上過失致死罪の成立に不可欠な事故の「予見可能性」だ。操船していない社長が事故を予見できたかどうかで、検察側と弁護側の主張は対立している。
起訴状では、安全統括管理者で運航管理者でもあった桂田被告が、天候悪化に伴う死傷事故が起きる恐れがあったのに、気象情報を把握して出航や運航の中止を指示する義務を怠り、事故を招いたとしている。
被告の出航判断について検察側は、当時は運航会社の運航基準を上回る「風速15メートル」「波高2~2・5メートル」の強風・波浪注意報が出ていたと指摘。現場海域が荒れやすいことは周知の事実で、被告は乗客が死傷する危険性を「容易に予見できた」とする。弁護側は「船長から『海が荒れる前に引き返す』と聞いていた」として、予見可能性を否定する。
また、弁護側は浸水を防ぐハッチの蓋に不具合がなければ船は沈没せず、被告は不具合を把握していなかったため事故を予見できなかったとする。検察側は被告の出航判断自体が問題で、不具合に対する被告の認識を根拠にした弁護側の主張には理由がないとしている。

福島県知事、4選出馬に意欲 「これからも思い訴える」

11月の任期満了に伴う福島県知事選への4選出馬が注目される内堀雅雄知事は14日、同県郡山市で開かれた立憲民主党福島県連定期大会に出席し、「県民の皆さんの強い思いをこれからも国に対してしっかり訴えていく」と述べ、出馬への意欲をにじませた。
内堀氏は東日本大震災と東京電力福島第1原発事故から15年が経過した中、国内外で風化が進んでいると指摘。「福島の復興は長く厳しい戦い。時間がこれからもかかる」とし、「懸命に汗をかいてがむしゃらに取り組む」と強調した。県政の課題を巡り「これからも力を合わせ人口減少対策や地方創生に力を尽くす」と意気込んだ。

林氏、将来の自民総裁意欲 「志持ち続ける」

自民党の林芳正総務相は14日、松江市での党島根県連会合で、昨年の総裁選に立候補した自身への支援に謝意を示した上で「志を持ち続けていきたい」と述べ、将来的な総裁就任に意欲を示した。「高市政権で一致団結しながら、しっかりと仕事し、地方活性化に全力を注ぐ」とも語った。
林氏は総裁選の1回目投票で高市早苗首相、小泉進次郎防衛相に次ぐ3位だった。首相は来年9月に総裁任期満了を迎える。

【続報】「運転手が意識を失い、事故を起こした」と通報 鳥取市の交差点で車3台が絡む事故 普通乗用車の運転手(60)が意識不明の重体

6月14日の正午頃、鳥取市の県道で信号待ちの車に普通乗用車が突っ込む事故があり、60代の男性が意識不明の重体となっています。
14日の正午ごろ、鳥取市松並町にある県道の交差点で、信号待ちで停車をしていた軽乗用車に後方から来た普通乗用車が衝突。そのはずみで軽乗用車がその前にいた別の軽乗用車にも衝突しました。
普通乗用車はそのまま交差点内に進入し、街灯の支柱に衝突し止まりました。
この事故で、普通乗用車を運転していた鳥取市の会社役員の男性(60)が病院に搬送されましたが意識不明の重体となっています。
また、それぞれの軽乗用車に乗っていた2人の女性が首の痛みを訴えるなど軽傷を負いました。
消防によりますと事故の後、普通乗用車の同乗者から「(運転手が)意識を失い、事故を起こした」と通報があったということです。
現場は、国道と県道が交わる交通量の多い交差点で、詳しい事故の原因について警察が調べを進めています。

高市首相、ロンドンでスターマー英首相と会談「準同盟国のレベルに達している」「関係をもっと高みに」

【ロンドン=田島大志】高市首相は14日、ロンドンの英首相府でスターマー英首相と会談した。エネルギーを含む経済安全保障や防衛、先端技術などでの協力強化に向けて意見を交換した。
高市首相は会談の冒頭、「英国は日本にとって大切な重要な同志国だ。『準同盟国』と言えるレベルに達している。日英関係をもっと高みに引き上げたい」と述べた。スターマー氏は「投資やエネルギーなどの分野で話が機会が持てることを非常に嬉しく思う」と述べた。
15~17日にフランスで開かれる先進7か国首脳会議(G7サミット)を目前に控え、今回の会談で高市首相はスターマー氏とすり合わせを図る考えだ。
高市首相がサミットで訴える予定のエネルギー安全保障3原則や重要鉱物の重要鉱物の「共同備蓄連携構想」供給網強化について協議したとみられる。

英文学者で演劇評論家の小田島雄志さん死去、95歳…シェークスピア戯曲の翻訳や温かみのある劇評

東大教授、東京芸術劇場館長など歴任
生き生きした現代語によるシェークスピア戯曲の翻訳や、温かみのある劇評で知られた英文学者で演劇評論家の小田島雄志(おだしま・ゆうし)さんが8日、老衰のため亡くなった。95歳だった。告別式は近親者で行った。
旧満州(現中国東北部)の奉天(現瀋陽)生まれ。1949年に東京大に入学し、2年生の時に坪内逍遥訳のシェークスピア全集を読破。「人間が好きで、人間にこだわって、人間の生き方を描いた」戯曲に感銘を受け、全37作の翻訳に挑戦。7年がかりで80年に全訳を果たした。個人による全訳は日本人では坪内逍遥に次いで2人目で、同年度の芸術選奨文部大臣賞を受賞した。演劇評論については、専門の英国演劇を始め、歌舞伎から落語、宝塚歌劇、小劇場まで幅広くカバーした。
東大教授、東京芸術劇場館長、読売演劇大賞選考委員などを歴任。2002年文化功労者。08年に私費を投じて小田島雄志・翻訳戯曲賞を創設した。本紙夕刊に05~16年、演劇に関するコラム「小田島雄志の芝居よければすべてよし」を連載した。

デマ・誹謗中傷が奪った命「このままでは社会が壊れる」誹謗中傷と闘い続ける県議【報道特集】

選挙のたびに繰り返されるデマや誹謗中傷。そのきっかけとなったのが2024年の兵庫県知事選挙です。
今なお膨大な数の誹謗中傷と闘い続ける県議会議員がいます。彼を突き動かしているのは「このままでは社会が壊れるのではないか」という強い危機感です。
デマ・誹謗中傷が奪った命「このままでは社会が壊れる」
選挙期間中のSNSを使ったデマや誹謗中傷を防ぐための法整備について、いま、与野党が協議を続けている。
自民党 逢沢一郎衆院議員 「ネット空間SNSから誹謗中傷でありますとか、あるいはフェイク、偽情報、誤情報、そういったものを排除して政治や選挙の健全性・公正さを確保していく」
中道改革連合 落合貴之衆院議員 「わざと偽情報・誤情報を流しちゃいけないということも全く法律に規定されていないので。そういう当たり前のことぐらいは、法律の文言に入れましょうという話をしています」
嘘や誤った情報が拡散することを防ぐため、政治系切り抜き動画について選挙期間中の収益化の停止も議論になっている。
大きなきっかけとなったのが、2024年11月の兵庫県知事選挙だ。
NHK党の立花孝志党首が自ら出馬して斎藤知事を支援するという異例の2馬力選挙を展開した。その標的となったのは…
NHK党 立花孝志党首 「丸尾とか竹内とか、いじめの原則でいじめるときっていっぱいいじめたらだめなんですよ。誰か一人にいくんですよ」(2024年11月)
斎藤知事のパワハラ疑惑などを調査する、兵庫県議会百条委員会の委員を務めていた二人の県議だ。
一人は竹内英明元県議。立花党首やその支持者からSNSで誹謗中傷をうけ、2025年1月自ら命を絶った。
立花党首 「竹内県議めっちゃやばいね。警察の取り調べを受けているのはたぶん間違いない」(2024年12月) 「竹内元県議会議員どうも明日逮捕される予定だったそうです」(2025年1月) 「そもそも政治家が中傷されたぐらいで死ぬなボケ」(2025年3月)
2025年11月、竹内元県議の名誉を毀損したとして、立花党首は逮捕・起訴された。
竹内元県議の妻 「なかったことにはできないし、忘れて生活できないじゃないですか」
竹内元県議の妻は、今も夫や自分に対する誹謗中傷が続いていることに苦しんでいる。
竹内元県議の妻 「なんでこうなってしまったのか、まだその答えが見つからなくって。その後も亡くなってもずっとまた攻撃を受け続けて、攻め続けられて、声を上げられずに苦しんでいる人がいて、それを放置している」
そして、もう一人が丸尾牧県議だ。今も膨大な数の誹謗中傷と戦い続けている。
この日も裁判所に向かっていた。
兵庫県 丸尾牧県議 「大きな課題を背負ったというか、非常に大きな問題だと思いますので、立花さんの動画を拡散した人たちの責任を問う。また新たな仕事が始まったな」
「責任問う」誹謗中傷との闘い
斎藤知事の再選後、丸尾県議への誹謗中傷が激しさを増した。
SNS上で匿名のアカウントから大量の投稿が…
匿名の投稿(現在は削除) 「大ボラ吹き」 「斎藤おろしの黒幕の一人」
SNS上だけでなく、匿名の脅迫電話や嫌がらせが毎日のように続いた。
録音された留守電 「県民や、死んでしまえ、ぼけ、あほ」 「丸尾、いい加減にせえよ、はよ辞めろ、ばかやろう」
村瀬キャスター 「これは参りますね」
丸尾県議 「そう、これで精神がやられちゃいますね」
他にも身に覚えのない商品が届いたり、保険の契約を勝手に結ばれたり様々な嫌がらせを受けた。
村瀬キャスター 「群集化したエネルギーを特定のターゲットに向けられる恐怖を、丸尾さんは感じられたんじゃないですか?」
丸尾県議 「信じられない状況にいきなり陥ってしまって、どう手立てしたらいいのかもわからないし。デマ、切り取り動画がバンバン出されて殴られ続けているという感覚ですよね、無抵抗のままで」
丸尾県議の裁判を担当する石森雄一郎弁護士も…
石森雄一郎弁護士 「昔の誹謗中傷というか、そういったものとはちょっとレベルが違って、誹謗中傷の言葉がイナゴのように集団で襲ってくるというような特徴もあると思うんですよ」
丸尾県議は、投稿者を特定するため100件を超える「開示請求」を裁判所に行っている。
そのほとんどがXやYouTubeへの投稿だ。特定できた投稿者の1人は、事実とは違うこんな書き込みをしていた。
2024年10月15日の投稿(現在は削除) 「既得権益に溺れた丸尾まき」 「尼崎の駅前開発についても、かなりの裏金を得たらしいと聞きました」
この人物に損害賠償を求めるため、開示請求を担当する弁護士が電話をかけると…
特定された投稿者たちの主張
笠原一浩弁護士 「裁判所に対して発信者情報開示請求を行いまして」
相手 「本人死亡しているんです」
笠原弁護士 「え、本人死亡してる?そうしましたら私の方で調査します」
「投稿した人物は死亡した」と当初は主張した。その後、本人であると認めたものの損害賠償の支払いを拒否。このため丸尾県議は裁判に踏み切った。
さらに…
この日、丸尾県議は亡くなった竹内元県議の妻を訪ねた。
竹内元県議と丸尾県議を誹謗中傷してきたアカウント。「斎藤知事を貶めた主犯格」と題した動画を掲載していた。
丸尾県議が開示請求を行うと、投稿者からこんな手紙が届いた。
投稿者からの手紙 「私自身YouTubeの収入で家族を支えてきましたが、現在は生活面でも困難が続いており、別の収入手段を摸索しております。該当動画の削除はもちろんの事、必要であれば訂正や謝罪の内容を動画等で公開することも検討しております。今後事実に基づかない内容については一切動画を公開しないことをここに誓約いたします。穏便にご対応いただきますよう心よりお願い申し上げます」
ところが…
丸尾県議 「この件に関しては、竹内さんのご遺族にも謝罪してほしいということで、連絡入れてですね。それから返事待ちの状態になったんですけど、その後もう返事ナシなんですよ」
一部の動画は削除されたものの、竹内元県議を誹謗中傷する動画は今もアップされている。
竹内元県議の妻 「これだけ問題が深刻になっている。それでもなお、そういうことをするっていうのは…亡くなった人間をなんで中傷できるんでしょうね」
丸尾県議 「難しいのは、まさにルールがきちんと整ってなくて、やった者勝ちみたいな」
投稿者の特定 法制度上の高いハードル
投稿者たちに誹謗中傷をやめさせることの難しさ。丸尾県議はそもそも投稿者を特定する作業自体に、法制度上の高いハードルがあると訴える。
丸尾県議 「なかなか相手先の氏名住所までたどり着けない」
丸尾県議は100件を超える開示請求をしたが、その結果、氏名まで特定できたのは5人だけ。一体どういうことなのか。
発信者を特定するためには、一般的に裁判所に対し2段階の開示請求が必要とされる。
被害者はプラットフォームに対し、どのプロバイダが使われたか開示請求をする。丸尾県議の場合、ここまではかなりの数が開示されている。それが判明したら今度はプロバイダに発信者の住所や氏名などの開示を求める。
ところが、この2段階の開示請求の間にプロバイダの通信記録の保存期間が過ぎてしまい、特定できないケースが相次いでいるのだ。
例えば、2024年11月2日に投稿されたYouTube映像。
丸尾県議は2025年9月18日にYouTube側に開示請求をしたが、プロバイダが判明したのは2026年1月9日、約4か月後だった。
結局、このプロバイダからは通信記録の保存期間は93日、約3か月しかなく、すでに消去されていると回答があった。
丸尾県議 「やってみてこれだけ時間かかるというのがわかったという部分もありますけど。ただ入口でそれがわかってたら、最初からやはり責任を問うことを断念してた可能性がありますよね」
そもそも裁判所が「開示命令」を出しても、アメリカに本社を持つXなどのプラットフォームはすみやかに応じないケースもあるという。
その場合、強制的に開示命令に従わせる手続きを裁判所にとる必要があり、さらに時間がかかる。
丸尾県議 「それこそ被害者の立場で言うと、ずっと心理的な負担が続いてる状況ですよね。終わりのないものと闘って、結論がまだまだ見えないという不安感と、ちょっとストレスと様々な思いがありますね」
この1年半で開示請求にかかった弁護士費用は600万円にものぼる。もともと政治家への誹謗中傷は表現の自由との兼ね合いが議論になりやすい。
それでも費用と労力をかけて投稿者の特定を進めるのは何故なのか。
丸尾県議 「公職者だからもちろん一定の批判は当然許容しないといけない。ただそこに虚偽が含まれると、一般の人以上にその攻撃は厳しくなりますから。一つ一つきちんと責任を問うていくことが必要なんだろうな、それが再発防止に繋がるんだろうなという風に強く思ったのは間違いない」
SNSの誹謗中傷問題に取り組み、これまで1000件以上の開示請求を行ってきた清水陽平弁護士は、制度の問題点をこう指摘する。
清水陽平弁護士 「プロバイダの方に開示請求したけれども、『ログ(通信記録)の特定ができませんでした』と言われるケースも一定程度あるというのが現状です。対応が遅いがゆえに間に合わないというケースは、ほとんど外国の会社。平気で半年、1年後に開示してくる、それぐらい遅い」
村瀬キャスター 「被害者側からしたら、とても重要な時間ですよね」
清水弁護士 「そこが一番のネックになっているところかなと思います。国内の事業者だと、そこまでかかることはないんですよね。2~3週間、かかっても1か月以内には大体回答してくれるので、あまり問題になることはないと思うんですけど」
2021年の法改正によって手続きの一部が簡略化されたが、開示のハードルは依然高いままだと話す。
清水弁護士 「プラットフォーマー側の善意に頼っているような制度に現実的にはなっているという形なので、対応までの期間に制限をつけて、それに対して対応しなければ罰則なり過料なりというところまでやらないと、特に海外の事業者は対応しないんじゃないか。そういうところ、何かしら動かすためのサンクション(制裁)をつけるということは、重要なんじゃないかなというふうに思います」
立花党首の演説「デマ」と認定 日本社会に希望を与える判決
石森雄一郎弁護士 「立花孝志がデマを言ったということが完全に認められました。完全勝訴です」
2026年1月、画期的な判決が言い渡された。
丸尾牧県議 「こういうことが二度と起こらないようにということで、一つの警鐘になる判決でしょう」
丸尾県議が立花党首を訴えた裁判。兵庫県知事選で行った演説の内容がデマだったとして、賠償が命じられた。
立花党首の演説動画(現在は削除) 「実は丸尾とかが書いたんですって、嘘を。あの告発文書を書いたのは竹内だけじゃなくてこの丸尾牧も書いとるんです。丸尾いつでもかかってこいよ」(2024年11月2日)
斎藤知事のパワハラなどを告発した文書に、丸尾県議と竹内元県議が関わっていたというデマだった。
この演説の動画は立花党首の支持者たちによってSNSで拡散され、丸尾県議は激しい誹謗中傷を受けた。
丸尾牧県議 「かなり攻撃的なコメントがたくさん残されてて、多分この中には命を狙うんだとか、そんなこともやっぱ想像してしまいます、そんな勢いでいろんな発信がこっちに届いてるということでは、まさに恐怖ですね」
裁判で立花党首は、当時真実だと信じたことには相当の理由があったと主張した。
だが裁判所は…
裁判所 「被告は虚偽内容であることを知りつつ、あえて本件街頭演説を行ったものと認められるから、デマを用いてでも世論を誘導する意図でこれを行ったものと評さざるを得ない」 「民主制の過程の根幹である選挙活動において、虚偽の内容を流布し、有権者の判断を歪めることを辞さない態度が認められるから、誠に悪質と言わざるを得ない」
こう述べて、立花党首に慰謝料など330万円の支払いを命じた。
判決の直後、丸尾県議が電話をかけたのは亡くなった竹内元県議の妻だ。
丸尾県議 「告発文書のお話、竹内さんと一緒に作成したという話だったから、それがデマだと認定してもらって」
竹内元県議の妻 「何より夫が喜んでいると思います。報告しておきます」
丸尾県議の代理人を務める石森弁護士は、判決が立花党首の演説について事実誤認ではなく、デマと表現したことに驚いたと話す。
石森雄一郎弁護士 「書かれ方として事実誤認っていう風に書かれる可能性もあるわけですよ。これはデマですというのと、まず意味合いが全然違うわけです。今回はっきりデマですと書かれただけじゃなくて、それを世論を誘導するためにやった。そこまで書かれているんですよ。広く日本社会そのものに、希望を与える判決になったんじゃないかなと思います」
立花党首は判決を不服として控訴した。
兵庫県知事選挙が大きなきっかけとなった、選挙戦でのSNSの誹謗中傷問題。
その責任の所在が問われている。
丸尾県議 「やはり目の前で被害者が出たということも含めて、このままいくと、社会は壊れるんじゃないかなという、非常に強い危機感を持っています。きちんと責任を取ってもらう、けじめをつけていくということが、まさにXだとかYouTubeだとか、SNSの中でのそのルール作りに必ず繋がるとは思いますので。そこはやはり、逃げ得は許さないと、きちんと最後まで責任は問うていきたいなとは思います」

「車が燃えている」数え切れない通報 ごみ収集車1台燃える けが人なし JRの駅にほど近い住宅街

13日未明、福岡市東区でごみ収集車1台が焼えました。
けが人はいませんでしたが、あたりは一時騒然としました。
13日午前3時半ごろ、東区水谷の市道で「車が燃えています」と通行人から数え切れないほどの通報が消防に寄せられました。
火はごみ収集車1台を焼き、およそ1時間後に消し止められました。
車には、ごみ収集にあたっていた50代の会社員の男性ら2人が乗っていましたが、けが人はいませんでした。
現場は、JR千早駅からおよそ250メートルの住宅が多くあるエリアです。
警察と消防は、火が出た原因を詳しく調べています。

「暴力は楽しくなかった」21歳女に無期懲役求刑 “自分は3番目に悪い”江別大学生集団暴行死

「俺ってそんなに悪いかな」当時18歳の男が心境語る 座ったまま遺族に謝罪 江別集団暴行死
北海道江別市で2024年、男子大学生が男女6人から集団暴行をうけ死亡した事件の裁判員裁判で、2026年6月5日、川村葉音被告(21)の審理が結審し、検察は無期懲役を求刑しました。
強盗致死などの罪に問われているのは、川村葉音被告(21)と滝沢海裕被告(当時18)、少年(当時16)のあわせて3人です。
起訴状などによりますと3人は2024年10月、江別市の公園で長谷知哉さん(当時20)と交際していた八木原亜麻被告らと共謀し、長谷さんに暴行を加えて死亡させた上、現金やカードを奪うなどしたとされています。
3人はいずれも起訴内容を認めていて、札幌地裁は3人に対し「強盗致死罪が成立する」との判断を示し、分離して審理が進められています。
【裁判員・裁判官の被告人質問】
裁判の最大の争点は量刑で、6月5日の裁判では、川村被告に対する情状面の被告人質問などが実施されました。
これまでの裁判で弁護側は「主犯とされる川口侑斗被告に同調しただけ」と主張しています。
裁判員や裁判官からは、暴行への自発的な関与がなかったか厳しく追及される場面がありました。
Q.どうして暴力をふるった?
A.分からない
Q.川口侑斗被告が怖かったと言っていたが、自分でも暴力をふるうくらい怒っていた?
A.はい
Q.今の話だと、川口被告は関係なく、自ら暴力をふるったことになりませんか?
A.(長い沈黙)お金を要求するときも自分の言葉で、早く帰りたいと思って言いました。
Q.「服に血がついたから弁償しろ」と言ったのはなぜ?
A.川口被告につられて反射で言ってしまった。
Q.お金が欲しかったのか?
A.いいえ。違います。
Q.反射とは何か?
A.よくわからないです。何も考えずに言葉を発しました。
Q.金を出せと日常的に言うのか?
A.いいえ
Q.ではなぜそんなことを言ったのか
A.よく分からないです
Q.暴力は楽しかったか
A.楽しくありませんでした。
Q.事件後にラーメン店に行っていたり、楽しんでそうに見えるが?
A.楽しくなかったです。ラーメンも川口被告の意見でついていく感じになったので。
Q.ラーメンは普通に食べたんですか?
A.残しました
Q.なぜ残したんですか?
A.そこのお店のラーメンが苦手だったので…。
Q.被害者の第一印象は?
A.頭のいい人
Q.ではなぜ江別に向かっている車内で、川口被告に被害者のことを聞かれて体格のことなどを伝えたのか?
A.川口被告に突然聞かれたので、その時に思いついたのが体格のことだった。
Q.あなたは何番目に自分が悪いと思う?
A.3番目です。1番目が川口被告。2番目が少年A。3番目が自分。主に暴行したのが川口被告と少年Aだから。自分が川口被告にトラブルが起きていると伝えなければ、この事件は起きなかったと思うからです。
検察は「自らの意思で暴行を加え、金品も要求したと評価するほかない」として、川村被告に無期懲役を求刑。
一方、弁護側は「川村被告の暴行は死への寄与度が低い」「6人の中で発言力が低く、川村被告の発言を誰も気にしていなかった」として、懲役13年の有期刑を求めました。
判決は6月25日に言い渡されます。
※STVでは今回の裁判の「特定少年」について、事件の重大さや社会的影響などを総合的に判断し、実名で報道しています。