相模原市南区の相模原麻溝公園で12日、遊具が壊れる事故があり、小学4年の男子児童が顔を打撲する軽傷を負った。市が13日に発表した。
市公園課によると、事故があったのは垂直に立てた金属製の支柱を覆うゴムのような素材の上部がしなる「ぶら下がりバネ遊具」。12日午後4時ごろ、児童が持ち手にぶら下がって遊んでいたところ、根元部分が折れた。児童は持ち手の高さ約1.5メートルから落下し、折れた遊具がぶつかったという。
この遊具は同公園に計6個あり、30年以上前に設置された。市はすべて使用禁止とし、詳しい原因を調べている。
石破内閣支持率・横ばい31%、不支持率は54%で4ポイント下がる…読売世論調査
読売新聞社が11~13日に実施した全国世論調査で、石破内閣の支持率は31%で、内閣発足以降最低だった前回調査(3月14~16日)と同じだった。不支持率は54%で、前回の58%から4ポイント下落した。
内閣を支持しない理由は、「政策に期待できない」が35%で前回から9ポイント上昇し、石破内閣発足以降で最多だった。「首相に指導力がない」が19%、「自民党中心の政権だから」が18%などで続いた。支持する理由は、「他によい人がいない」が55%、「首相が信頼できる」と「自民党中心の政権だから」がともに15%だった。
政党支持率は、自民党が28%(前回26%)、国民民主党が13%(同12%)、立憲民主党が6%(同6%)、公明党が3%(同2%)、れいわ新選組が3%(同3%)、日本維新の会が2%(同3%)、共産党が2%(同1%)、参政党が1%(同0%)、日本保守党が1%(同1%)などの順。無党派層は37%(同40%)だった。
週間天気予報 来週前半も不安定な天気 強雨や落雷に注意
日曜日は広範囲で雨風強まる
週間天気図
西から低気圧や前線が接近し、今日12日(土)は西日本から雨が降り出します。
明日13日(日)の朝には東日本まで雨の範囲が広がり、東海や関東では13日(日)の夜遅くまで本降りの雨が続く予想となっています。南から暖かく湿った空気が流れ込むため、太平洋側を中心に雨雲が発達し、局地的に雨が強まるところがあります。北日本でも午後には雨が降り出す予想です。
また、各地で風も強まり、雨が横殴りになることが考えられます。西日本や東日本はいよいよ満開の桜は見納めとなるところが多くなりそうです。
来週前半も大気の状態が不安定
14日(月)には前線は本州から離れますが、日本海に「寒冷渦」と呼ばれる上空に寒気を伴った低気圧が進んできます。この寒冷渦は動きが遅く、来週前半にかけて、不安定な空が続く見込みです。
大気の状態が不安定になり、西日本では14日(月)午後になると天気が急変し、再び雨が降る見込みです。北日本でも雨雲が発達して雷雨となる可能性があります。
15日(火)は東日本や北日本で雨が降りやすくなります。局地的な強い雨に加えて、落雷や突風、雹(ひょう)、霰(あられ)などに注意が必要です。
関東以西はヒノキ花粉が飛散ピーク
現在、九州から関東はヒノキ花粉がピーク、東北ではスギ花粉がピークを迎えています。雨が降ると一時的に花粉の飛散は落ち着くものの、天気が回復すると再び大量飛散となるおそれがあります。
花粉症の方は引き続きマスクや目薬など万全な対策が欠かせません。洗濯物を取り込む際や外出先から帰宅した際は服をはたいてからが安心です。
歩道橋でバイクが歩行者男性に追突→「現金を出せ」3千円奪い逃走 警察が2人組の男追う
12日未明、北九州市八幡西区の橋を歩いていた男性が後ろからバイクで追突され、乗っていた男2人組に現金を要求されました。
男らは3000円を奪って逃走、警察が行方を追っています。
12日午前0時ごろ、北九州市八幡西区夕原町の橋を歩いて渡っていた男性(21)にバイクが追突しました。
転倒した男性にバイクに乗っていた2人組の男が「現金を出せ」と要求、男性が3000円を差し出すと奪って逃走したということです。
男らは一方が黒色のパーカーにネックウォーマーを、もう一方が黒系の服を着用、2人は黒色のバイクに乗っていたということで、警察が強盗事件として行方を追っています。
雅子さま、大阪・沖縄・広島・長崎・モンゴルへのご公務で多忙な日々が続く 重大な懸念事項は、硫黄島訪問の強行日程の影響
4月7日午前、ダークスーツ姿の天皇皇后両陛下は政府専用機で、羽田空港から約1200km離れた硫黄島へと出発された。今回の慰霊訪問は、文字通り「分刻み」のスケジュールだった。
「事前段階では、戦没者の碑に16分、平和祈念墓地公園に11分、鎮魂の丘に20分の滞在が予定されていました。それだけタイトなスケジュールを組まなければ、すべてを回り切ることができなかったということなのでしょう。それでも両陛下の“戦争で失われたすべての魂に寄り添いたい”という思いから、3か所の訪問が実現したのだと思います」(皇室記者)
日頃からお出ましにあたっては事前に体調を整えて臨まれる雅子さま。強行日程での慰霊に向けては特に念を入れられた。
「硫黄島訪問を翌日に控えた4月6日、秋篠宮家の悠仁さまが、筑波大学に入学したことを報告するため、御所に行かれました。その折、愛子さまも同席されましたが、雅子さまのお姿はなかったといいます。体調を整えるために、同席されなかったのでしょう」(皇室記者)
万全を期しての硫黄島訪問では、従来の地方行幸啓にはないご判断もあった。両陛下は硫黄島到着後、現地の自衛隊航空基地で、硫黄島の概要や小笠原の自然環境について関係者から話を聞く時間を設けられた。
「これまでですと、飛行機などの長距離移動の後にはスケジュールに“猶予時間”が設けられており、その間に雅子さまが休息を取られているとされていました。ただ今回は、正午過ぎに硫黄島に降り立たれてから、間を置かずに説明が始まりました。“不休の祈り”となった背景には、一刻も早く、一秒でも長く慰霊の気持ちを伝えたいという雅子さまのご覚悟があったのでしょう」(前出・皇室記者)
その夜、両陛下が皇居にお戻りになったのは、夜9時半を回っていた。
「室内灯をつけて窓を開け、沿道の人に会釈をされる雅子さまの表情には、充足感が感じられました。一方、疲労の色も浮かんでいるように見えました」(居合わせた人)
慰霊の旅は今後も予定されており、6月に沖縄県と広島県、9月には長崎県を訪問される方向で調整が進められている。
「4月13日には大阪・関西万博が開幕します。開幕に合わせて両陛下は大阪行きが予定されており、期間中に訪日する各国の要人の接遇なども、両陛下の大切な務めです。また、4月22日に赤坂御用地内の赤坂御苑で開かれる園遊会では、これまでの“陛下と皇族方が一列に並ばれる”ご歓談スタイルが一新される予定です。さらに、7月前半にはモンゴルを公式訪問されます。例年以上に、今年は雅子さまにとって多忙な日々が続きます」(別の皇室記者)
その皮切りとなった硫黄島訪問の“反動”への不安もあったのだろう。
「大阪訪問に際しては、事前に宮内庁は“雅子さまの体調に支障がある場合には、訪問は取りやめになる”という主旨の説明をしています。普段はわざわざそんなおことわりは行いません。硫黄島訪問が、雅子さまに相当なご負担になり、場合によっては“ダメージ”が残ることは、宮内庁にとって重大な懸念事項なのでしょう」(皇室ジャーナリスト)
それでも雅子さまは、「不休の祈り」を成し遂げられた。その思いは、80年の時を超えて、硫黄島の大地へと深く染みわたったはずだ。
※女性セブン2025年4月24日号
「氷河期世代だけ徹底的にイジメられるの何なん?」国民民主党・若者減税法案の“30歳未満縛り”に反発の声
国民民主党は10日、30歳未満を対象とする「若者減税法案」を衆議院に提出した。5人に1人が後期高齢者という“超高齢化社会”に突入した日本における若者の負担軽減が狙いだが、“30歳未満”という縛りに、氷河期世代からは不満の声もあがっている。実際にこの制度がどれほど若者の負担減につながるのか、そのメリットとデメリットを専門家に聞いた。
【画像】「若者減税法案」を国会に提出した国民民主党の玉木雄一郎氏
若者減税法案の狙いとは
「頑張れば報われるというメッセージを出したい」
国民民主党の玉木雄一郎代表は4月10日、30歳未満を対象とした「若者減税法案」を衆院に提出した際、記者団に対し、こう語った。
玉木氏は「若者にとって社会保険料の負担の重さに加え、所得に課される税の負担が重くなっている」と指摘し、負担軽減のため、所得控除の拡充など政府が講じるべき措置を定めているが、具体的な金額は明記されていない。
法案提出後、玉木氏は記者団の取材に応じ、
「若い人の税負担、社会保険料負担が年々大きくなっている。『この国で頑張って働いても報われない』と思わせないような制度作りが必要だ。若者を応援することが日本全体の元気につながるし、頑張っている若い人を応援したい」
と力強く語った。
一方、減税の対象を「30歳未満」としたことについて、「氷河期世代だけ徹底的にイジメられるの何なん?」など、ネット上では不満の声が噴出している。
〈違う!そうじゃない!減税が必要なのは40~50代の就職氷河期世代→賃金上がらない年代!〉
〈氷河期世代の給料削って新卒の初任給30万円捻出してんのに、さらに減税しようってのかい〉
〈年齢で区切る意味が分からん。誰でも頑張ったら報われて欲しいし、ほとんどの国民は頑張らなくても報われる生活を政治家に期待してるんだけど〉
こうした声の多くは就職氷河期世代が中心で、今春の新卒採用者の初任給引き上げの動きが大手企業をはじめ広がっていることも影響している。
これに対し、玉木氏は10日の記者会見で、税制の公平性を損なわないかと記者から問われると、
「年齢は恣意性の入らない区切りであり、違和感はない。40代から55歳ぐらいまでの就職氷河期世代にも新たな政策を提案していく。幅広い人たちの生活を応援したい」
と強調した。「若者減税法案」をめぐっては、2023年にも参議院に提出しており、今回の法案の成立は見通せないが、今夏までに予定されている参院選に向けて若年層の有権者からの支持拡大を図る狙いもあるとみられている。
生まれる世代間の不公平感
国民民主党が掲げる若者減税法案について、どのようなメリット・デメリットがあるのか。『大卒だって無職になる』の著者で、若年層の自立支援、就労支援活動を行なう工藤啓さんに話を聞いた。
「日本で若者支援に政治が大きく動いたのは2000年代前半です。今回の若者減税法案は、若い世代の苦境に再び政治的な視点が充てられたというメリットが考えられます。
一方、デメリットとしては、対象者が30歳未満という世代の区切りにより、世代間の摩擦を引き起こしえることが挙げられます」(工藤さん、以下同)
実際に、対象外となった30代や就職氷河期世代の40代からは「不公平だ」などと反発の声もあがっており、玉木氏はX上で
〈博士課程まで含めた学生への支援を拡充する一方、中学・高校や高専を出て働く人には支援がなく、その均衡を図る意図もあります。もちろん就職氷河期対策等にも力を入れていきます〉
と理解を促した。このような世代間の不公平感はなぜ生まれるのか。
「国民民主党は、すでに就職氷河期世代への政策パッケージを打ち出してきました。そのため、今回の法案提出は『若い世代だけ』ではなく、『若い世代にも』支援を届けようとする意向を感じます。
今回の法案は“減税”という直接的に個人が恩恵を受けやすいにもかかわらず、物価高騰など、世代を問わない生活危機を前提としていることから、他の世代からすれば不公平と感じざるを得ないと考えます」
今回の法案は若者への支持拡大も狙いの一つとみられるが、今年の参院選で若者への支持は集められるのだろうか。
「若者支援の現場にいると、若い世代は自分たちへの恩恵ある施策は純粋に喜びますが、苦しい状況の人たちは同世代だけではないことを理解しています。他世代との葛藤を残すことがあれば、『自分がうれしい』から支持する直線的な判断をする若者はそれほど多くないかもしれません」
果たしてこの法案は若者世代の負担軽減の一手となるのか、そして選挙戦への影響は―。若者政策を前面に掲げた国民民主党の動向に注目が集まっている。
取材・文/集英社オンライン編集部
どんだけ金食い虫なんだよ! 自衛隊に配備目前「F-35戦闘機のコスト」調べてみた 納税者なら知っておくべき?
2025年度から航空自衛隊に配備が始まる予定のF-35B戦闘機。短距離離陸・垂直着陸が可能なこの戦闘機、導入した後の維持運用まで含めるとどれ程のコストがかかるのでしょうか。試算してみました。
最新戦闘機F-35Bのトータルコストは?
軍事力の象徴であり、技術の粋を集めた戦闘機。圧倒的な存在感とは裏腹に、その維持には天文学的な費用が伴います。税金を支払わなければならない我々納税者にとっては、必要であると理解はできても、複雑な感情を抱いてしまう存在だと言えるかもしれません。
航空自衛隊が導入を予定しているF-35B「ライトニングII」を例に、その驚くべきコストについて具体的に紐解いていきましょう。なお数値は2020年における計画値であり、円ドル相場は当時のレートである1ドル=110円で計算しています。
航空自衛隊は、F-35Bを42機導入する計画です。配備先は宮崎県の新田原基地で、2025年3月24日には機体の到着に先立ち「臨時飛行隊」が新設されています。今後、数か月以内に機体が到着する見込みですが、1機あたりの調達コストは、実に131億円にのぼります。この数字だけでもその高額さが窺い知れますが、しかしこれはF-35Bの運用にかかる総費用「ライフサイクルコスト」のほんの一部、言うなれば氷山の一角に過ぎません。
当然ですが、戦闘機を動かすには燃料が必要です。F-35Bの燃料は、我々民間人でも入手できる灯油に近い成分の石油です。その総額は30年間の運用で約25億円と見積もられています。逆に言うと、燃料代だけでこれだけのコストがかかるのです。
またF-35Bが効果的な戦力であり続けるには、近代化改修やソフトウェアのアップデートが必要ですが、改修費の見積もりは46億円にもなります。
そして、最も大きな割合を占めるのは整備・維持費で、その額は実に30年間で370億円。これはライフサイクルコストの63.3%にも達する数値で、F-35Bの価格とは、ほとんど整備のために支払っている費用だと言い換えることもできるでしょう。
F-35Aよりも金かかるってホント?
これらに、F-35B運用で必要な施設、教育訓練費などを加えると、そのライフサイクルコストは585億円に膨らみます。言うなれば、これが同機を調達し寿命が尽きるまでに必要な額です。F-35Bの耐用命数は8000飛行時間なので、単純計算では1飛行時間あたりの単価は731万円になります。ということは、1回の訓練飛行または対領空侵犯措置のための出撃には、これだけのコストがかかるとも言い換えられます。
当然、このライフサイクルコストはあくまで1機あたりの額であり、実際は42機分支払う必要がありますから、F-35Bにまつわる全ての費用を加算した総額は単純計算でも2兆4608億円となります。
F-35Bは短距離離陸・垂直着陸機であり、通常離着陸型F-35Aに比べて機体単価が高く、また整備時間についても約2倍必要であるなど、そのライフサイクルコストはかなり割高であり、世界でも最も運用コストが高額な戦闘機のひとつとなっています。
このようにF-35B、言い換えると戦闘機の調達と運用には莫大な費用がかかることがわかります。しかし、必要な費用はこれだけではありません。戦闘機を運用するには当然飛行場も必須ですし、また艦上運用を目指すならば航空母艦を調達・運用するコストも加算されます。加えてその戦闘能力を十分に引き出すには、地上のレーダーサイトや早期警戒管制機、空中給油機、電子戦機などの支援も欠かすことができません。
こうした間接的な費用も含めた、戦闘機に必要な投資の総額は簡単に計算することはできませんが、航空戦力の維持には国家規模の経済力を投じる必要があると言えるでしょう。
戦争において何らかの目標を達成するには、航空戦力を有効に活用することが欠かせません。戦闘機はその中核となるため、平時から長い時間と莫大な投資を行い維持する必要があります。そのことは、間もなく運用を開始する航空自衛隊のF-35Bについても同じだと言えそうです。
八潮陥没から10週間、運転手の行方は不明のまま…5月中旬にも捜索再開か
埼玉県八潮市の県道が陥没しトラックが転落した事故で、下水道管内に取り残されたとみられる男性運転手(74)の捜索に向けて、現場では三つの工事が並行して進められている。流れ込む下水量を減らすバイパス管整備などで、県は目標としてきた5月中旬の完了に向けて、昼夜を問わず工事を続けている。
事故で穴に落ちたトラックの運転席部分は、現場から約30メートル下流の下水道管内にあることが確認されている。運転手の捜索に向けて、県は〈1〉現場に流れ込む下水を迂回(うかい)させるバイパス管整備〈2〉運転席部分真上から直径4メートルの穴の掘削〈3〉運転席部分の上流側からの斜め方向の掘削――の三つの工事を進めている。
〈1〉は3月中旬から掘削工事を開始し、今月からは管の設置も始めた。〈2〉は3月下旬から開始し、下水道管の上部にたどり着いたら、管に穴を開ける見通しという。〈3〉も今月から開始した。〈2〉〈3〉の完成後は、消防隊員が下水道管内に入る捜索ルートとして使われる見込みだ。
事故は1月28日午前に発生し、男性運転手がトラックごと落下。その後も周辺の陥没が続き、穴は最大幅約40メートルまで拡大した。二次被害の危険があることから、消防による捜索は手詰まり状態となった。本格的な捜索の実施に向けて、県は2月11日、バイパス管整備などの土木工事によりまず安全を確保する方針を示した。
県は3か月ほどでの工事完了を目指している。進ちょくについて、大野知事は「ほぼ予定通り。もしくは数日前倒しで進んでいる」としており、5月中旬にも完了し、捜索活動が始まるとみられている。
県の調査では、現場周辺の地盤は「シルト」と呼ばれる砂よりも細かい粒子の層で、非常にもろいという。薬液の注入や矢板を打ち込むことで地盤を強化しながらの工事が続いている。
工事が進む一方で、原因究明に向けた動きは緒に就いたばかりだ。県は、下水に含まれる有機物から発生した硫化水素が原因で管内部が損傷したと推測している。ただ、2021年度に行われた下水道管の定期点検では、「ただちに工事が必要な状況ではない」と評価されており、破損に至った詳しいメカニズムは分かっていない。
原因究明を目指す第三者委員会は3月14日に1回目の会合を開いた。今夏をめどに中間取りまとめを行う見通しだ。
続く通行止め、振動・悪臭も
陥没した交差点を中心に周辺道路では依然として通行止めが続いている。工事による振動や騒音、流れ込む下水による悪臭などの影響も出ている。県は運転手の捜索活動の終了後に、現場を埋め戻して道路が使えるようになるのは「12月以降」としている。
2月下旬に開かれた現場周辺の住民に向けた説明会では、参加者から「家も車も臭い」「深夜に揺れを感じる」といった声が多く上がった。県は穴の一部に防臭シートをかぶせる対策を実施。また周りの5地点で、臭気や振動などを毎日計測し公表している。
近くの小学校では通学路を変更した。県は通学路の安全点検を行い、今月5日までに計18か所の交差点で、横断歩道と「止まれ」表示の引き直しや、ポールの設置などを実施した。
記者が周辺を訪れた10日には時折、硫黄のような臭いが漂っていた。近くに住む主婦の女性(86)は「風向きによって臭いを感じる日はある。規制も不便だが仕方がない。とにかく早く運転手さんが見つかってほしい」と祈っていた。
能登の避難者、13日にもゼロに 住民「やっと安心して眠れる」
2024年9月の能登豪雨で設けられていた石川県内の避難所が、今月13日にも全て閉鎖される見通しだ。
「やっと、安心して眠ることができる」。4日夕、輪島市内の避難所から市中心部の仮設住宅へ移った谷内サノエさん(96)と長女の初江さん(76)、長男の行寛さん(75)の家族は、ほっとした表情を見せた。
24年元日の能登半島地震の被災者向けの避難所は今年3月末に閉鎖されており、これで能登半島の被災地で避難者はゼロになる。
地震と豪雨で最大約1900人が避難
能登地方では24年9月21日、線状降水帯が発生して大雨特別警報が出されるほどの記録的な雨量を観測した。
このため、県内では輪島市や珠洲(すず)市など7市町で最も多い時には1400人余りの被災者が、地震と合わせると1900人近くが避難所に身を寄せた。
谷内さん家族が暮らしていた輪島市では24年元日の地震の時、最大で震度7の揺れを観測した。
日本海から少し内陸に入った美谷(みたに)町では、谷内さんの家族を含めて約30世帯が停電。上下水道も止まった。
谷内さん家族は石川県加賀市の片山津温泉の宿泊施設に避難することになり、約160キロの道のりを車で移動した。
地震から4カ月近くがたった4月末、電気が復旧して自宅に戻ることができた。ようやく生活が落ち着いてきた頃、豪雨に見舞われた。
裏山が崩れ落ち、1階が土砂で埋まった。初江さんと行寛さんは、サノエさんの手を引いて2階に逃れ、無事だった。
すぐに市中心部に近い公民館に避難した。
布団敷くスペースなく
暮れにその避難所が閉鎖されると、福祉避難所となっていた市内のグループホームに移った。
3人の居場所は6畳間の広さしかなかった。3人は「温かいご飯やおかずも用意してもらった。文句を言ったら、ばちが当たる」と同じ思いを抱いていた。
ただ、段ボールベッドを1台入れると、床に布団は広げられなかった。
谷内さん家族が避難生活を続けている間、県内では地震や豪雨の被災者向けの仮設住宅が建設されていた。
地震の被災者向けは計画していた全6882戸が24年12月までに、豪雨の被災者向けは用地の確保が難航し工事が遅れていた所もあり、全286戸が先月までに完成した。
最後まで工事が続いていた輪島市の木造2階建ての仮設住宅52戸では、今月4日に谷内さん家族ら入居者に鍵が渡された。避難所から順次、入居が進んでいる。
仮設近くにスーパーや病院
住宅にはテレビや冷蔵庫、洗濯機などが備え付けられている。谷内さん家族は自宅から、まだ使うことができるテーブルや椅子、衣類などを持ち運んできた。
土砂に埋まって使えなくなった布団や掃除機などを買いそろえると、10万円近くの出費となった。
ただ、近くにはスーパーや病院などがあり、暮らしやすい環境という。
美谷町の自宅は大工だった夫が建てた。サノエさんも長さ3メートル以上もある木材を担いで手伝ったという。
今回の豪雨で自宅が全壊状態となるなど、町内では5軒ほどの家が流されたり壊れたりした。「残念で、悔しくて……」。サノエさんは涙ながらにそう語る。
初江さんは「年金暮らしで、二重に被災した美谷町に自宅を再建することは考えられない」と話す。
仮設住宅に入居できる期限は2年間。ようやく新たな一歩を踏み出せた行寛さんは、先を見据えている。
「金沢などに出た4人のおいやめいがお盆や正月に戻って来られるように、2年の間に災害公営住宅など次の住まいも探したい」【中尾卓英】
ペットで人気のコツメカワウソ 密猟多発地が由来のDNAも 京都大
ペット需要の高まりで密輸が横行し、生息地の東南アジアで絶滅が危惧されるコツメカワウソを守ろうと、DNAから原産地の由来を推定する研究成果を、京都大野生動物研究センターのチームが発表した。日本の空港税関で押収された個体と、動物カフェや動物園・水族館での飼育個体を調べたところ、タイの野生個体と共通する遺伝子型が見いだされ、由来を探る手がかりが得られた。押収個体の由来は密猟多発が指摘される地域が含まれていることも示唆されたという。
国内で同様の研究なく初の成果
同センターの藤原(ふじはら)摩耶子特定准教授、村山美穂教授、京都大大学院理学研究科修士課程の鈴木瑛之(あきゆき)さんらのチームで、論文が国際学術誌「コンサベーション・サイエンス・アンド・プラクティス」にオンライン掲載された。他の動物も含め、国内で同様の研究は知られておらず、初の成果とみられる。
日本は主要な輸出先
コツメカワウソは生息地のタイやインドネシアなどでの水辺環境の破壊や毛皮目的の乱獲で減少し、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストでは絶滅が危惧される「危急種」に分類。商業目的の国際取引はワシントン条約で2019年11月26日から原則禁止となった。
日本でも動物園・水族館で飼育され、生物多様性保全のための繁殖も進められてきたが、近年は一般家庭や動物カフェでも飼育され、一部では販売も。動物園・水族館も含め、国内で飼育されている個体のほとんどは原産地が不明で、日本は出所があいまいな飼育カワウソの主要輸出先の一つとされているという。
野生動物の違法取引を監視する国際環境NGO「トラフィック」の18年の報告書によると、タイ発日本行きの航空便での密輸カワウソの押収は16、17年の2年間で5件計39頭を数えた。密輸は経由地を介することが多く、由来は不明だった。また、動物カフェ10施設で計32頭が展示されていたことも確認されたという。
分析でタイの個体と共通遺伝子
藤原さんらのチームは21、22年、国内の動物カフェ5施設で飼育されていた計33頭、動物園・水族館の13施設で飼育されていた計43頭、空港税関で押収された5頭の試料を得て、ミトコンドリアDNAの塩基配列を解析。タイの研究機関から提供された東南アジアの野生個体の塩基配列と比較した結果、日本で飼育されていた計76頭は原産地由来が東南アジアの三つのエリアに分類できた。
また、遺伝子配列の組み合わせをみると、押収個体は密猟多発が指摘されるタイ南部の野生個体と共通していた。一方、動物園・水族館の飼育個体の多くはタイの別地域の野生個体と共通していた。空港で同時に押収され、兄弟と推測されていた2頭が別の地域由来だったことも判明したという。
他の動物保全研究のモデルにも
チームでは、日本で飼育・押収される個体の由来についてデータベースを作成すれば、生息地での違法取引のホットスポットを特定し、法規制を促すことにつながるとしている。また、より正確に由来を特定できれば、生物多様性の保全に向けた動物園・水族館での飼育下繁殖に有用な情報になるとも期待。ミトコンドリアDNAは母親から受け継ぐだけのため、今後は父系も分かる核DNAを解析し、幅広い生息地の野生個体との比較によって精度を高めたいとしている。
藤原さんは「コツメカワウソは日本国内で非常に人気があるが、絶滅の危機が高まっていることはあまり知られていない。生息地以外の国での需要が違法取引につながっている」と指摘。主な商業取引拠点とされるタイと、需要が高まっている日本が共同で行った点で、今回の研究は他の動物の保全研究モデルにもなると期待されるといい、「固有のニホンカワウソが絶滅したとされる日本だからこそ、希少な野生動物の保全につながる研究を今後も続けたい」と話している。【太田裕之】