フジ問題 芸能プロとの会合に女性アナらが浴衣で…第三者委「接待要員として同席させられたとしか」

元タレント中居正広氏(52)の女性トラブルで対応が批判されたフジテレビの問題で、同社と大手芸能プロダクションなどとの接待や会合の実態が、3月31日に発表された第三者委員会の調査報告書で明らかになった。

第三者委は、中居氏による、当時フジテレビの女子アナだった被害女性Aへの性暴力を認定。タレントや所属事務所、アナウンサーと社員らとの接点についても調査のメスが及んだ。

そんな中で報告書では、「当社には、少なくとも10年以上前から、大手芸能プロダクション社長が主催する食事会が多数開催されており、花火大会の際の会合等に女性アナウンサーや女性社員らを同行する慣習も存在している」と指摘。港浩一前社長をはじめ、多数の管理職が関与していたとし、「女性アナウンサーらに参加を要請する声掛けを行っていた事実が認められるし、会合の内容によっては、編成局内に置かれた担当者がCX(フジテレビ)側の参加者の取りまとめを行っていた実態が存在することが確認された」と結論づけた。

港氏や元幹部は「一部の会合では先方から女性アナウンサーを指定して参加依頼があることを認め」ているとしているが、「多くの場合は先方から女性の参加が求められているものではない」という。「女性が参加したほうが華やかな雰囲気になる」「先方も楽しいだろうし、場が盛り上がる方がいい」といった理由で、社内で女性の参加を募っていた実態も明かされた。

大手芸能プロ社長が参加する食事会などでは、「セクハラ等の不適切行為が目立って行われていたことは確認されていない」としつつも、「一部には、社長の隣に女性社員が座らされ、お酌をさせられる、女性アナウンサーが浴衣を着て参加するよう社内で指示されるなど、女性社員・女性アナウンサーを接待要員として同席させられたとしか評価できない会合が報告されている」と問題点が指摘された。

意に反して社長から連絡先の交換を求められたり、何度も食事に誘われるケースを報告した人もおり、「参加者が不快な思いをしているにもかかわらず、重要な取引先である芸能プロダクションとの関係上明確にこれを断ることができない状況も確認された」とした。

読売新聞社員を不起訴=スケボー男性蹴り逮捕―東京地検

歩道でスケートボードをしていた男性を蹴ったとして、暴行容疑で逮捕された読売新聞東京本社の30代男性社員について、東京地検は1日までに不起訴とした。
処分は3月31日付。地検は不起訴の理由を明らかにしていない。
男性社員は昨年8月23日夜、東京都千代田区内神田の歩道で、30代男性の右足を蹴った疑いで現行犯逮捕された。社員は当時カメラマンだった。 [時事通信社]

タイから移送の男逮捕=窃盗容疑、ミャンマー詐欺拠点滞在―北海道警

北海道警は1日、不法滞在の疑いで拘束されていたタイから日本に移送された住所、職業不詳宮下将宏容疑者(36)について、窃盗容疑で逮捕した。「間違いありません」と容疑を認めている。
逮捕容疑は昨年11月12日、当時勤務していた札幌市内のラーメン店で現金3万4000円を盗んだ疑い。道警によると、「金に困り、店のお金に手を出して盗んだ」と話している。 [時事通信社]

名古屋繁華街の車事故、岐阜県の無職女を過失運転致傷容疑で逮捕…釈放し任意で取り調べへ

1日午後1時頃、名古屋市中区栄で乗用車が歩道に乗り上げ、男女7人をはねた。愛知県警中署によると、はねられたのは乳児を含む男女7人で、60歳代ぐらいの女性が骨盤骨折の重傷を負うなどいずれもけがをしたが、命に別条はないという。同署は車を運転していた岐阜県可児市の無職女(74)を自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致傷)容疑で現行犯逮捕し、その後釈放した。任意で調べる。
同署によると、車は商業施設「ラシック」の地下駐車場から片側1車線の車道に出て、そのまま反対側の歩道に乗り上げた後、東方向に進み、信号待ちをしていた歩行者らをはねたとみられる。女は調べに対し、「間違いありません」と容疑を認め、「(駐車場の)スロープが上り坂で、アクセルペダルをいつも以上に踏んで、加速してしまった」などと話しているという。
事故を目撃した愛知県あま市の50歳代男性が事故直後に車に駆け寄ったところ、運転席にハンドルを握ったままの女がおり、「どうしよう、どうしよう」と動揺していたという。近くには数人が倒れており、頭から血を流している人や泣いている女児もいた。
また、現場近くにいた三重県四日市市の会社員女性(59)は「被害に遭ったのは自分の可能性もあると思うと怖い」と話した。
現場は名古屋市中心部の百貨店などが並ぶ繁華街。

「意義深い」判決も賠償額が…鬼怒川氾濫訴訟、弁護士が見た課題

1984年の大阪府大東市の水害を巡る訴訟の最高裁判決以降、各地で提訴された水害訴訟で住民側の敗訴が続いてきた。河川の改修には費用も時間もかかり、用地の制約もあるため、特別に不合理な点がなければ、行政の責任は問わないという考え方が最高裁判決で示されたからだ。常総水害訴訟では1、2審ともに国の責任を一部認めた画期的な判決と言われている。弁護士と水工学の専門家はこの判決をどう読み解いたのか。1回目は災害法制に詳しい中野明安弁護士に聞いた。【信田真由美】
堤防の役割を果たしていたとされた砂丘を、国が開発を制限できる「河川区域」に指定しなかったことについて国の責任が認められたのはとても意義深い。
大東水害訴訟の最高裁判決が出てからは「お金や時間に制約がある中で、国は各地で順番に河川管理をしているから、河川整備計画さえあれば国の責任は問えない」という考え方になった。岩盤のような判決で、それ以降は住民側が勝てない「水害訴訟の冬の時代」と言われるようになった。
しかし2審判決では、最高裁判決の枠組みが維持されていても視点を変えればまだまだ救済の余地があることが分かった。
砂丘は私有地で、河川区域に指定すると財産権の侵害になり得るので、水害を防ぐ役割があることに気づいていても国は指定をちゅうちょしたと思う。しかし災害対策で比較されるべきは「命と財産権」である。今回の判決は、国が命を重視しなかったことに対する責任を問う非常に良い判決だ。
損害賠償額が22年の1審判決から減額されたのは、裁判所が家電や家具について経年劣化に基づいて価値を低く見積もったからだ。しかし、生活再建のために買い替えるには経年劣化で評価された金額では到底足りない。元の生活に戻るための損害賠償となるとその金額ではないと思う。
2審判決では、避難生活を余儀なくされたことによる精神的苦痛に対する慰謝料が1人当たり数万円というものが多く、これでは低すぎる。常総水害直後から被災者の相談を受けていたが、生活の全てを奪われ、新しい生活ができるかわからない状況だった。このような損害賠償額、慰謝料では被災者の気持ちは晴れない。
日本社会全体が被災者をサポートする体制になっていないという問題があり、裁判所もそうした役割を果たそうとしているように思えない。なぜここまで司法が被災者救済に対して消極的なのか疑問に思う。
なかの・あきやす
1963年生まれ。成蹊大法学部卒。91年弁護士登録。一般社団法人「災害総合支援機構」副代表理事や日本弁護士連合会災害対策事務局員を務める。災害や感染症などリスク管理分野が専門。
常総水害訴訟
2015年9月の関東・東北豪雨で浸水被害を受けた住民ら20人が、鬼怒川が氾濫したのは河川管理に不備があったためだとして国に損害賠償を求めた訴訟。1審・水戸地裁、2審東京高裁では国の責任を一部認めた。住民側、国側双方が上告した。2審では水があふれた若宮戸地区は1審判決と同様に堤防の役割を果たしていた砂丘を国が開発を制限できる「河川区域」に指定しなかったことについて国の責任が認められた。ただ、賠償額は約2850万円で1審から約1000万円減額。堤防が決壊した上三坂地区では河川整備計画を立てる時に用いた堤防の評価基準が誤っていると住民側は主張したが、1審同様、認められなかった。

「やめてやめて」電話から抵抗する女性の声が…交際相手の少年(19)を暴行の疑いで逮捕 札幌

札幌・手稲警察署は2025年3月31日、暴行の疑いで手稲区に住む会社員の少年(19)を逮捕しました。
少年は30日午後10時すぎ、手稲区の自宅で、同居する交際相手の10代の女性の両腕をつかみ引っ張るなどの暴行を加えた疑いが持たれています。女性にけがはありません。
警察によりますと、被害を受けた女性が警察に110番通報した際「やめてやめて」と抵抗する女性の声が電話から聞こえたということです。
調べに対し少年は「腕をつかんで引っ張ったことは間違いありません」と容疑を認めています。
少年は女性と喧嘩をしたことがきっかけで犯行に及んだということで、警察は当時の詳しい状況を調べています。

相模原市殺傷事件の植松死刑囚らによる400点、広島で「死刑囚の絵展」…「死刑への恐怖にじみ出ている」

15人の死刑囚が描いた絵画を紹介する「死刑囚の絵展」が30日、広島市安佐南区の喫茶店「カフェ・テアトロ・アビエルト」で始まった。額装した約100点を含め400点以上を展示。店主の中山幸雄さん(79)は「死刑の執行方法や獄中での処遇など、死刑制度を考えるきっかけにしてほしい」と呼びかけている。
昨年11月に東京で開かれた「死刑囚表現展」の応募作品から、相模原市の知的障害者施設で45人を殺傷した植松聖死刑囚や「埼玉愛犬家連続殺人事件」を起こした風間博子死刑囚の絵画などが並ぶ。熊本県で主婦を殺害した金川一死刑囚は「広島原爆画」と題し、キノコ雲を描くとともに、「命の大事さ へいわなせかい」などと記した。
広島市佐伯区から友人と訪れた自営業の男性(77)は「死刑への不安や恐怖といった本音がにじみ出ていると感じた。心が揺さぶられる作品が多く、考えさせられた」と話した。
入場無料。4月6日までの午後1~8時(4月5、6日は午後5時まで)。

「もとはすべて税金です」…年収2000万円超の国会議員がもらっている「第2、第3のお小遣い」の知られざる実態

政治家が得ているお金の流れは、非常に複雑です。そのため、政治家当人も、収入・支出といったすべてのお金の流れを逐一チェックできているわけではありません。
「政治とカネ」の問題が繰り返されるのは、政治家がお金に対して貪欲だったり、無頓着だったりという理由もあるでしょうが、そもそもお金の流れが複雑で把握(はあく)できていない面もあるでしょう。だからといって、使途不明金、杜撰な会計処理・報告が許されるわけではありません。
なぜなら、国会議員に入るお金には、私たちが納めている税金が原資になっているものが多いからです。
国会議員には、大別してお金を得る道が三つあります。一つ目は、議員が個人として受け取るもの。二つ目は、所属する政党の政党支部を管理しているもの(支部長)として受け取るもの。三つ目は、政治家個人の資金管理団体などの政治団体として受け取るもの。
詳しくは後述しますが、二つ目と三つ目は、一つ目と区別されるお金ということを覚えておいてください。ここから先は、政治家個人が受け取るお金なのか、政党支部や資金管理団体として受け取るお金なのかで、大きく変わってきます。
国会議員も、一般的なサラリーマンの月給に相当する歳費と呼ばれる給与が支払われています。これは政治家個人が受け取るお金です。歳費は「国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律」(歳費法)に定められています。
2024年9月現在、同法では、衆議院・参議院どちらも月額129万4000円が支給されることになっています。日給(ひと月30日換算)にすると4万3133円。年収にすると、1552万8000円です。ちなみに、税金などはかかりますから、それを引いたぶんが手取りとなります。
国会議員、とくに衆議院は解散によって月の途中で失職することもあります。2010年以前は歳費を月単位で支給していました。たとえば、1月1日に議員として在職していれば、その日に辞職してもひと月分の歳費が満額支給されていたのです。
そのため、過去には、不祥事を起こして辞任必至に追い込まれた議員は、月が変わるタイミングで辞職を願い出るケースもありました。こうした議員の態度は、歳費欲しさに時間稼ぎをしたと受け取られることも多く、国民から批判の声が向けられることも珍しくありません。時代遅れの法体系との指摘を受け、2010年12月に議員歳費を日割り支給に変更する改正が行われました。
ちなみに、この改正によって、“珍事”が起きたこともあります。2019年に実施された参議院議員選挙で立憲民主党の比例区に立候補した市井紗耶香氏は、一歩及ばず、次点で落選しました。その後も彼女は参議院議員への挑戦を表明していましたが、2022年にいったん政治活動から距離を置くことを宣言しています。
ところが、同じく2019年の参院選で立憲民主党公認候補として比例区で当選した須藤元気議員が、2024年4月に投開票の衆議院議員選挙の東京15区補欠選挙に立候補したために参議院議員を退職(自動失職)。そのため、選挙から5年後に市井氏が繰り上げ当選するという事態が起きたのです。
須藤議員は事前から立候補する意思を表明していたので、市井氏が繰り上げ当選する可能性が報じられていました。一方、彼女は政治活動から距離を置いていたため、繰り上げ当選しても辞退する旨を表明していたのです。
しかし、制度として当選辞退はできないようになっていました。そのため、市井氏は繰り上げ当選して議員になってから、即日に辞職するという手続きを取っています。この経緯で、彼女は在職1日という扱いになり、1日分の歳費4万3133円と、この後に説明する調査研究広報滞在費3万3333円が日割り計算されて、計7万6466円が支給されることになったのです(※1)。
歳費法は毎月支給される歳費に加えて、年2回の期末手当も定めています。期末手当は会社員でいうところのボーナスに該当するものです。期末手当は基準日が6月1日と12月1日になっているので、まさに夏・冬のボーナスといえます。こちらは金額の変動がありますが、2024年夏の期末手当は318万9710円でしたので、それを基準にすれば、夏・冬を合わせて約638万円になります。
国会議員は国会で法案を審議することが仕事ですが、国会外で現場を視察したり、業界団体から話を聞いたりすることも仕事の一部です。そのため、国会の本会議に欠席していても在職していれば職務をこなしていると考えられ、議員報酬は支給されます。国会を欠席しても議員報酬が減額されることはありません。
期末手当で少しややこしいのは、この6月1日と12月1日が支給日ではなく基準日だということです。この基準日前1カ月以内に辞職や死亡をしても期末手当が支給されることになっています。毎月支給される歳費が1552万8000円、期末手当が約638万円で合計約2190万8000円。これが、2000万円を超える歳費の内訳になります。
衆議院議員の任期は4年ですから、解散がなければ、1回当選すると8700万円以上を手にすることになります。そういう意味では、衆議院議員以上にお金の面で高待遇されているのが、参議院議員でしょう。任期は6年で、衆議院のように解散はありません。1回当選すると、約1億3100万円以上を手に入れられる計算です。
昨今は人手不足の折から各業界・企業で賃上げが相次いでいます。そうした社会的状況を鑑(かんが)み、2023年に国家公務員特別職の改正給与法が可決しました。これにより、総理大臣は年間46万円、閣僚は32万円の給与アップになります。ただし、同法を成立させた岸田文雄内閣では、総理大臣と閣僚を含む政務三役(大臣・副大臣・政務官)は増額分全額を国庫に返納するとしています(※2)。
ここまで説明してきた歳費は、議員にとって月給とボーナスとなる収入です。しかし、国会議員は頻繁に自分の選挙区へ戻ります。永田町には「金帰火来」「金帰月来」という言葉があり、文字通り金曜日の夕方に選挙区(地方)へ行き、火曜日もしくは月曜日の朝に永田町(東京)へ戻ってくる国会議員の行動様式を表した四字熟語です。
金曜日の夕方に永田町を発った政治家たちは、土曜日の朝から選挙区で催(もよお)されている祭りや会合、町内会の清掃活動や小中学校の運動会などに顔を出して、自分の顔と名前を売り込むとともに、人脈を広げていきます。
東京生まれ、東京育ちの国会議員は多くなっています。選挙区が地方にあっても、地元のことをまったく知らない議員も珍しくありません。毎週土曜日に選挙区へ行き、さまざまな政治活動を通じて町内会長や小中学校のPTA会長などとの関係を深め、さらに市長とも懇意になれば、それが票へとつながっていくのです。
国会議員が永田町と地元の選挙区を往復するために、多くの国会議員にはJR全線の無料パス(特殊乗車券)が支給されています。名刺大のこの無料パスは、在来線の鈍行だけではなく、特急や新幹線にも乗車できますし、新幹線のグリーン車にも乗ることができます。また、東京から離れた道府県を選挙区にしている国会議員は、代わりに航空機の無料パス(航空券引換証)を選ぶこともできます。
こうした無料パスの支給だけでも十分に思えますが、国会議員は地方視察なども多いとされているため、それらの経費として使用できる調査研究広報滞在費(旧・文書通信交通滞在費[旧文通費])が、歳費とは別に支給されます。この旧文通費は、1993年から月100万円が支給されるようになっています。議員個人に、月2回に分けて、支払われます。
旧文通費は、その名の通り文書(資料代)や通信費、交通費、滞在費(宿泊費)に充てがうお金です。一般の会社員なら経費ということになりますが、企業なら領収書を添付して経理担当者に渡して精算します。
しかし、旧文通費には、そうした決まりはありません。領収書を提出する必要はないため、実質的には、何に使っても自由となっています。しかも、名目は経費ですから、歳費と違い、所得税がかからない非課税なのです。もし使わなければ、100万円を丸々非課税で得られることから、国会議員の「第二のお小遣い」と揶揄されることもあります。
旧文通費は歳費のように日割り計算されることはありませんでした。たとえば、12月31日に議員になっても在職1日としてカウントされるので、12月分の文通費100万円が満額支給されたのです。
2021年に実施された衆議院議員選挙では、日本維新の会の公認候補として東京1区から小野泰輔氏が出馬しました。小野氏は小選挙区で当選できませんでしたが、重複立候補していた比例で復活当選しました。
同衆院選は投開票日が10月31日だったため、当選者は10月に1日だけ議員として在職したことになります。そのため、同選挙の当選者たちは全員が文通費の満額100万円を支給されています。これを疑問視した小野氏は、日本維新の会を通じて文通費のあり方について問題提起しました(※3)。これを機に議論が始まります。
小野氏の文通費に対する問題提起がなされると、併せて議員会館が無料で使えるオフィスであることも注目され、それに伴(ともな)って文通費の必要性についても問われることになりました。「文通費そのものは必要だけれども、月100万円という金額は妥当なのか?」「そもそも経費として支給されているのだから何に使ったのか不明なのはおかしい。領収書の提出を義務化するべき」「余った文通費は国庫に返納するべき」といった意見が噴出しました。
こうした指摘は、おおむね正鵠を射(い)ています。しかし、議員の会報を支持者に郵送する費用もかかります。郵送代を1通110円とすれば、1万人の選挙区民に配布すると仮定したら、110万円が費消される計算になります。これだけで旧文通費100万円をオーバーしてしまうのです。これらに加え、国会答弁をするために必要な資料や書籍を買い足すこともあるでしょう。
国会議員は、真面目に仕事をすればするほど、費用が莫大にかかる仕事です。しかし、文通費に対する国民の批判は厳しく、議論を受け、歳費法が2022年4月に改正されました。それに伴い、文通費は調査研究広報滞在費へと名称を変更し、支給額の算出も日割り計算へと変更されたのです。先述の在職1日の市井紗耶香氏が旧文通費を日割りで受け取ることになったのは、この法改正の結果です。
しかし、「月100万円支給」や「領収書の提出は必要なし」といった内容に変更はありませんでした。
歳費や旧文通費以外にも、国会議員には、立法事務費と呼ばれる月65万円も支給されるお金があります。法律では、「国会議員の立法に関する調査研究の推進に資するため必要な経費の一部」とされており、経費のため、旧文通費と同じく、非課税となっています。
ただし、立法事務費は歳費や旧文通費とは異なり、議員個人に支給されません。原則的に、その議員が所属する各会派の政治団体に支給されています。
ここで、会派という聞き慣れない言葉が出てきたので、簡単に説明します。私たち有権者は選挙において議員個人の政策に耳を傾け、そしてその人となりを見て投票するか否かの判断をする人が多いでしょう。しかし、それ以外に、政党を判断指標にしている人もいます。「○○党は自分の考えに近い政策を掲げている」とか「××党は党首の主義主張に共感できるから投票する」といった感じです。
選挙は、議員の個人間で戦うこともありますが、政党間の戦いでもあります。しかし、それはあくまでも選挙の話です。国会内では同じ政党でも、衆議院と参議院では別々に法案を審議しています。国会内では仲間として協力することができないのです。そこで、同じ政治思想・主義主張を伴う会派と呼ばれるグループを形成し、会派単位で協力・連携します。
図表1を見てください。2023年12月13日時点の参議院でいえば、最大会派は自由民主党で117名、次いで立憲民主・社民の40名です。
これを見ると、立憲民主党と社会民主党は別々の政党ですが、参議院では連帯する同志といえます。なぜ、違う政党に所属する議員が会派を組んでいるのかといいますと、少しでも院内での発言力を高めることが目的です。
衆議院でいえば、2024年9月19日時点で最大会派は自由民主党・無所属の会の258名、次いで立憲民主党・無所属の99名です。会派は衆・参両議院で別々に結成される国会を戦う連携組織といえますが、会派の成立要件として2人以上と定められています。
しかし、1人でも、所属する政党が政治資金規正法上の政治団体に該当する場合、会派として申請できます。たとえば、2024年6月、衆院議院運営委員会は、同年4月に自由民主党を離党した塩谷立議員が一人会派「未来政治経済研究会」を結成したことについて、与党の賛成多数で了承。月65万円の立法事務費が支給されることとなりました(※4)。
また、立法事務費は、使途の公開が義務付けされていないこともあり、何に使われているかは不明です。実質は、政党本部に入った後には、政策スタッフの人件費や調査経費ではなく、党の運営経費や所属議員への「もち代」などに充てられていることが指摘されてきました(※5)。また、会派のリーダーが立法事務費を独り占めにしたことで、会派所属の議員から不満が爆発し、それを理由に会派が分裂したこともあります。
※1 朝日新聞デジタル2024年4月26日「参院が市井紗耶香氏の議員辞職許可 在職わずか93分で戦後最短」
※2 NHKニュースウェブ2023年11月17日「特別職の国家公務員の給与引き上げ 改正給与法が可決・成立」
※3 毎日新聞『政治プレミア』2021年12月6日「1日で100万円 常識外れの『とても受け取れない』文通費」
※4 時事通信ニュース2024年6月21日「自民離党の塩谷氏が会派=月65万円支給、野党は反対」
※5 公益財団法人・日本生産性本部「政治倫理の確立と政治腐敗防止に関する緊急提言 ~国民と政治家との新たな契約~」
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(ジャーナリスト 鮫島 浩)

維新・入札情報漏えい疑いの忠岡町長を除名処分 町長は近く辞職の意向

入札工事の情報を事前に業者に漏らした疑いで書類送検された大阪府忠岡町の町長を、大阪維新の会が除名処分にしました。
大阪維新の会に所属する忠岡町の杉原健士町長(64)は町が発注した道路の舗装工事や消防本部庁舎の仮眠室の設置工事などの入札をめぐり、最低制限価格などを複数の建築会社の代表らに事前に漏らした疑いで書類送検されました。
これを受け大阪維新の会は、杉原町長を最も重い除名処分にしたと明らかにしました。
30日、党本部の常任役員会で承認されたということです。
杉原町長は維新の聞き取りに対して、特定の事業者に情報を漏らしたことを認めていて近く町長を辞職する意向だということです。

木造住宅で火事 ベッドに成人男性とみられる遺体 大阪・堺市

31日朝、堺市南区の住宅で火事があり、男性の死亡が確認されました。
31日午前4時すぎ、堺市南区槇塚台で、近くに住む人から「火は見えないが、煙が上がっている」などと消防に通報がありました。
警察や消防によりますと、火は約1時間後にほぼ消し止められましたが、木造2階建ての住宅が焼け、2階のベッドの上で成人男性とみられる遺体が見つかったということです。
また警察によりますと、火元の家には50代くらいの男性が1人で暮らしていたとみられていますが連絡がついていないということです。
警察は遺体の身元の確認を進めるとともに火事の原因を調べています。