防衛省統合幕僚監部は10日までに、中国軍の爆撃機2機とロシア軍の爆撃機2機が9日、東シナ海から四国沖の太平洋にかけて長距離の共同飛行を行ったと発表した。中国海軍の空母が太平洋に展開する中での共同飛行と、四国沖での実施はいずれも初めて。
木原稔官房長官は10日の記者会見で「わが国に対する示威行動と捉えざるを得ない」と批判。今回の共同飛行を含め、中ロが日本周辺で共同軍事活動を活発化させていると指摘し、外交ルートを通じて両国に対し「安全保障上の重大な懸念」を伝えたことを明らかにした。
同省によると、共同飛行は9日午前から午後に行われ、東シナ海上空で中国軍のH6爆撃機2機が、ロシア軍のTU95爆撃機2機と合流。4機は沖縄本島―宮古島間を抜け、四国沖の太平洋上空で折り返し、再び東シナ海へ戻った。
途中、中国軍のJ16戦闘機も合流するなどしており、両軍合わせて15機が一連の活動に参加した。航空自衛隊のF15戦闘機が、緊急発進(スクランブル)して対応。領空侵犯などはなかった。 [時事通信社]
高代延博さんが死去 日本ハムなどで活躍 引退後は阪神などでコーチ務め、WBCで世界一に貢献
阪神、中日などでコーチを歴任した高代延博さんが死去していたことが10日、分かった。
希代の名伯楽が天国へ旅立った。高代延博さんが入院先の大阪市内の病院で家族にみとられ、静かに息を引き取った。71歳だった。
高代さんは智弁学園(奈良)から法大に進み、1学年下の江川卓などと東京六大学で活躍した。卒業後は東芝に入社し、78年ドラフト1位で日本ハムに入団。プロ野球選手としては小柄な体格ながら走攻守で存在感を発揮した。1年目から遊撃のレギュラーに定着。開幕スタメンを勝ち取ると、123試合に出場して打率・249、7本塁打、47打点を記録した。守備でもいきなりダイヤモンドグラブ賞(現ゴールデングラブ賞)を獲得。88年には交換トレードで広島に移籍し、翌89年限りで現役を引退した。
新天地への移籍が高代さんの大きな転機となった。90年に広島の1軍コーチに就任。法大の先輩でもある当時の山本監督から三塁コーチを任されると、指導者としての新たな能力を発揮した。その後は中日、日本ハム、ロッテ、中日、韓国・ハンファ、オリックス、阪神と日韓でコーチを歴任。09年、13年は日本代表コーチを務め、09年の第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では世界一に大きく貢献した。
「高代、お前は“きりのタンスになれ”。その言葉が心に残っている。きりのタンスは、こっちを押せば、こっちのが出てくる。そんなタンスのように指導の引き出しを増やせという意味だった」
1軍監督として通算1773勝を挙げたプロ野球史上最多勝監督の鶴岡一人監督からの教えを最後まで貫き、指導者としての道を極めた。野村克也さんからは最高の言葉を贈られた。「高代は日本一の三塁ベースコーチ」。コーチとしては星野仙一、落合博満など多くの名将の下で手腕を発揮。年齢を重ねても野球への情熱を決して冷めなかった。
20年に阪神を退団した後はアマチュア球界で指導を続けた。21年から大経大の臨時コーチを務めると、23年には監督に就任。病魔に冒されていることが判明したのもその頃だった。それでも数回、手術を受けてグラウンドに立ち続けた。今年8月も学生を連れて関東遠征に出向いていた。9月に入って病に倒れるも最後までグラウンドに立ち続けようとしていた。家族の強い説得で入院。現実を受け止めて積極的治療はやめた。晩年は緩和ケア病棟で家族とともに静かな余生を過ごしていた。
病室には大経大のユニホームが飾られ、手の届くところには野球ボールが置かれていた。座右の銘は「一所懸命」。球界に名前と、数多くの教え子を残した名コーチは最後まで野球人としての人生を貫いた。
12歳男児をふんどし姿にして… わいせつ容疑で塾講師を逮捕 東京
小学生の男児にわいせつな行為をしたとして、警視庁少年育成課は10日、東京都八王子市寺田町の塾講師、田中耕一郎容疑者(75)を不同意わいせつ容疑で逮捕したと発表した。川遊びをしていた男児らをバーベキューに誘い服を脱ぐように促し、包帯でふんどし姿にしたという。「故意に触っていない」と供述している。
逮捕容疑は10月上旬ごろ、あきるの市の秋川河川敷で、男児(12)にわいせつな行為をしたとしている。「陰部を隠すために白い布でふんどし姿にしただけ」と話している。
少年育成課によると、男児が携帯電話で「河川敷で知り合ったおじさん」と話しているのを不審に思った母親が10月、警視庁に相談。男児が「水遊びは楽しかったが、いきなり触られて気持ち悪かった」と話したため、事件が発覚した。
田中容疑者は元小学校教諭で、2017年に男児ポルノ愛好グループが男児のわいせつ動画などを撮影・共有したとされる事件に関連し、男児をマンションに連れ込んだなどとして未成年者誘拐と児童福祉法違反の罪で有罪判決を受けている。【菅野蘭】
トランプ氏と早期会談意欲=高市首相、中国の圧力踏まえ
高市早苗首相は10日の衆院予算委員会で、自身の台湾有事発言に伴う中国の対日圧力を踏まえ、トランプ米大統領と「できるだけ早期にお会いしたい」との考えを示した。国民民主党の玉木雄一郎代表が「日米間の連携を一層強化してもらいたい」と求めたのに答えた。
トランプ氏は中国の対日圧力について、態度を明確にしていない。一方で、中国に対しては8日に先端半導体の輸出を許可。来年4月には訪中する予定だ。
玉木氏は予算委で、来年1月にスイスで開かれる世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)にトランプ氏が出席するとの見立てを示し、こうした機会を生かして会談するよう提案。首相は「ダボスに限らず、ワシントンを訪れてもいい。トランプ氏が海外に出られたときでもいい」と検討する考えを示した。 [時事通信社]
斎藤知事の給与カット条例案 “賛成多数の見通し”から一転3度目の継続審議へ 知事発言に議員反発
兵庫県の斎藤元彦知事が議会に提出した自らの給与カット条例の修正案について、 “賛成多数の見通し”から一転、3度目の継続審議となる可能性が高いことがわかりました。
兵庫県の斎藤知事をめぐっては、元県民局長の私的な情報が漏えいした問題について、第三者委員会が「知事らが漏えいを指示した可能性が高い」と結論付けました。
斎藤知事は6月議会に自らの給与をカットする条例案を提出しましたが、議会は「カットの理由が明確でない」などとして、継続審議としていました。
これを受け、斎藤知事は12月、「情報が適切に管理されなかった責任を明確にする」と明記した修正案”を提出し、主要会派の自民・維新・公明が賛成の意向を示していましたが、10日開かれた総務常任委員会では一転して「継続審議が妥当」との判断が示されました。
議会関係者によると、斎藤知事が修正案について「(当初案と)内容は変わらない。技術的な修正だ」 と発言したことなどに対し、主に自民党の議員が反発したということです。
神戸市6歳男児の遺体が見つかった事件 母親に懲役8年、叔母2人に懲役7年求刑 神戸地裁
神戸市内の草むらで2023年、男児の遺体が見つかった事件で、傷害致死と死体遺棄の罪に問われている母親ら3人の裁判員裁判が神戸地裁で開かれ、検察は母親に懲役8年、叔母2人に懲役7年を求刑しました。
2023年6月、神戸市西区の草むらでスーツケースに入れられた穂坂修ちゃん(当時6歳)の遺体が見つかりました。
修ちゃんの母親(37)と叔母2人(いずれも33)は、きょうだいで修ちゃんの叔父にあたる穂坂大地被告(34)と共謀し、修ちゃんを鉄パイプで殴るなどして死亡させ、遺体を遺棄したとされています。
神戸地裁で10日、開かれた裁判員裁判で、検察は3人が大地被告から日常的に暴力を受けていたものの、服従せざるを得ない状態にあったとは言えないと指摘し、母親に懲役8年、叔母2人に懲役7年を求刑しました。
一方、弁護側は、3人が精神的に支配されていたとして、叔母2人については共謀を否定し「適法な行動をとれる可能性は低かった」として無罪を主張。有罪判決の場合も執行猶予を付けるのが妥当としました。また母親についても、事件当日の暴行が修ちゃんの死因とは断定できないなどとして、執行猶予付きの判決を求めました。
裁判は10日で結審し、判決は来年1月14日に言い渡される予定です。
「道民無視」と批判の声も=泊原発の再稼働同意で―北海道
北海道電力泊原発3号機(泊村)の再稼働を巡り、鈴木直道知事が同意すると表明したことに対し、住民らからは10日、「拙速だ」「道民が無視されている」などと批判する声が上がった。
「道民の声を聞け」。道庁舎前には同日、約200人が詰め掛けて再稼働反対を訴えた。
集会を呼び掛けた市民団体グループ「泊原発を再稼働させない・核ゴミを持ち込ませない北海道連絡会」の井上敦子事務局長は「知事は丁寧に道民と向き合っていない」と憤った。
泊原発の運転差し止めを求める訴訟で原告側弁護団長を務める難波徹基弁護士は、「拙速で不適切な判断。非常に残念」とコメントした。
一方、北海道経済連合会の藤井裕会長(北海道電力会長)は「早期再稼働は北海道経済にとって重要。安定した電力供給と脱炭素化に寄与することを期待したい」と強調した。 [時事通信社]
三重・名張6人死傷事故 死亡の運転手らを書類送検 酒気帯び疑い
三重県名張市の国道で軽乗用車が横転し、男女5人が死亡し1人が重傷を負った事故で、県警は10日、死亡した名張市の男性会社員(当時20歳)を自動車運転処罰法違反(危険運転致死傷)と道路交通法違反(酒気帯び運転、定員外乗車)の疑いで、容疑者死亡のまま書類送検した。
書類送検容疑は10月3日午前0時10分ごろ、名張市上小波田の国道165号で定員4人の車に6人が乗り、男性が酒気帯び状態で運転。制限速度の時速50キロを超える制御不能な速度で車を走行させ、右カーブを曲がりきれず電柱に衝突するなどして車を横転させ、同乗者5人を死傷させたとしている。
県警によると、車は男性の所有で、運転席近くに残っていた髪の毛や血痕などから、当時運転していたと特定したという。
また、県警は運転手の飲酒を知りながら同乗したとして、死亡した名張市の建設業の男性(当時23歳)を道交法違反(飲酒運転同乗)の疑いで書類送検した。【長谷山寧音】
青森震度6強、負傷者52人に JR八戸線、復旧見通し立たず
青森県東方沖を震源とする震度6強の地震の負傷者は10日、9日から1人増え、北海道と青森、岩手の3道県で計52人になった。青森県で1人増えて37人となった。各道県などによると、重傷者は青森県で3人、北海道で1人。
八戸市の八戸駅と岩手県久慈市の久慈駅を結ぶJR八戸線では約20カ所に被害が見つかり、全区間が運休している。復旧の見通しは立っていない。
JR東日本盛岡支社によると、9日早朝に点検したところ、八戸市の本八戸―小中野間で多くの被害を確認。高架橋の柱のコンクリートがはがれ落ち、一部で鉄骨部分がむき出しになっていた。
八戸線は全長約65キロで停車駅は24。八戸―久慈間の2024年度の平均通過人員は724人。東日本大震災では、線路の流失や駅舎の損傷といった津波被害を受け、被災から全線復旧まで1年以上かかった。【遠藤浩二】
【知床沖沈没】KAZUⅠの船体検査をしたJCI職員「違和感はなかった」事故3日前のハッチ検査を証言、息子と元妻が不明の男性「どんなに怖い目にあったのか…胸が苦しく」
北海道知床半島沖の観光船沈没事故の裁判で、事故の3日前に船の検査を行った職員は沈没原因のハッチについて「検査段階では違和感を感じなかった」と証言しました。
2022年4月、知床半島沖で観光船「KAZUI」が沈没し、26人が死亡・行方不明になった事故では、運航会社社長で安全統括管理者の桂田精一被告(62)が業務上過失致死の罪に問われています。
争点は、桂田被告が事故発生の可能性を予見できたか、ですが初公判で、桂田被告側は「船の沈没は、甲板部のハッチのふたが開いてしまう機能不全で生じたもので、機能不全がなければ当時の気象状況でも航行を継続できた」と無罪を主張しています。
10日は、証人として「KAZUI」の中間検査を行ったJCI=日本小型船舶検査機構の男性職員が出廷。
輸安全委員会の調査報告書が指摘した事故の8日前に撮影されたふたが、2cmほど浮いたハッチの写真を見た職員は。
日本小型船舶検査機構の男性職員 「検査段階では違和感を感じなかった。浮いていなかったと思う」と証言し、開閉検査を省略したことに問題はなかったとしました。
また、当時のJCIの検査・検定課長は、「検査はJCIが定めた基準に適合しているかを確認するもので、その後の航行の安全を保証するものとは別だ」と話しました。
さらに、法廷では事故当時の状況を調べるため、海上保安官が巡視艇で航行する実験映像が流されました。
息子と元妻が行方不明 帯広市在住の男性 「すごく激しい船の揺れと波、そういうものを見ていて、どんなに怖い目にあったのかなと、そういうことを考えてしまって胸が苦しくなりました」
次回の裁判は24日で、引き続き、証人尋問が行われます。