空自の「対艦番長」が“巨大な怪鳥”を護衛! 圧巻の3か国編隊が東シナ海で実現

圧巻の編隊です。
「日米韓」3か国編隊が東シナ海で実現
防衛省・統合幕僚幹部は2025年7月12日、自衛隊が米軍および韓国軍と、九州西方の東シナ海上空で共同訓練を実施したと発表。訓練の様子を捉えた画像も公開しました。共同訓練では、米軍の巨大なB-52戦略爆撃機を日韓の戦闘機がエスコートする光景が実現しました。
航空自衛隊は共同訓練に、強力な対艦攻撃力を持つF-2戦闘機×2機(第8航空団)、第1輸送航空隊のKC-767空中給油・輸送機×1機を派遣。米軍からはB-52戦略爆撃×2機、韓国軍からはF-15K戦闘機×1、F-16戦闘機×2機、KC-330空中給油機×1機が参加しました。
防衛省は共同訓練について、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を守り抜くという日米韓3か国のコミットメントを示すものとしています。

寝たきり老人には「生きる価値がない」のか…参政党の公約「延命治療の全額自己負担化」に現場医師が伝えたいこと

さて、いよいよ参院選。自公政権の過半数維持が微妙とされるなか、「日本人ファースト」を掲げる政党が大躍進の様相を呈しているという。
「もう外国人への優遇は許すな、私たち『日本人』がまず優遇されるべきだ」
このような主張に喝采する人は少なくないかもしれない。だがその「日本人」に、はたしてあなたは該当しているだろうか?
この主張を掲げる参政党の公約を読んでみると、この「ファーストとされる日本人」にはこの国に住まうすべての日本人が当てはまるわけではないことが見えてくる。この「日本人」のなかにも序列があって、優遇される日本人と、優遇されないばかりか、生存さえ諦めねばならない日本人とに分断される可能性が見えてくるのだ。
その公約はホームページで読むことができる。
正確を期すため長いが該当部分の全文を供覧しよう。
「多くの国民が望んでいない終末期における過度な延命治療を見直す」
70歳以上の高齢者にかかる医療費は年間22兆円と全体の半分程度を占め、特に85歳以上になると一人あたりでは100万円を超える。終末期における過度な延命治療に高額医療費をかけることは、国全体の医療費を押し上げる要因の一つとなっており、欧米ではほとんど実施されない胃瘻・点滴・経管栄養等の延命措置は原則行わない
・本人の意思を尊重し、医師の法的リスクを回避するための尊厳死法制を整備。
・事前指示書やPOLST(生命維持治療に関する医師の指示書)で、医師が即座に心の負担なく適切な判断ができるプロセスを徹底。
・終末期の点滴や人工呼吸器管理等延命治療が保険点数化されている診療報酬制度の見直し。
・終末期の延命措置医療費の全額自己負担化。
これを見たとき、「またこんな使い古しの政策を出してきたのか」との感想しか出てこなかった。
「延命治療の自己負担化」や「安楽死法制化」を医療費削減の文脈で訴える“学者”や政治家は、これまで何人も現れては有識者や医療経済学者らの批判を喰らって論破され、そのつど発言の撤回と修正を余儀なくされてきたからである。
以前、プレジデントオンラインにも寄稿したが、昨年の10月12日、衆院選公示を目前に控えておこなわれた記者クラブ主催の党首討論会において国民民主党の玉木雄一郎代表が発した、
「社会保障の保険料を下げるためにはですね、我々は、高齢者医療、特に終末期医療のですね、見直しにも踏み込みました。尊厳死の法制化も含めて。こういったことも含めて、医療給付を抑えて、若い人の社会保険料給付を抑えることが、消費を活性化して、次の好循環と賃金上昇を促すと思っています」
との発言が「現代の姥捨山だ」との多くの批判で火ダルマとなり、結果、発言の修正と「火消し」に追い込まれたことを記憶している方も少なくないだろう。
なんと、この火ダルマになった国民民主党の政策と笑ってしまうくらい瓜二つの公約なのだ。
人権・倫理・道徳という「人の道」を大きく踏み外した政策であるとの指摘はこれまで何度もしてきたので、本稿ではいささか不本意ではあるが、彼らと同じ土俵に上がって、この政策をおこなおうにも「現場では絶対不可能である」という「実現可能性」にフォーカスして論じよう。
第一に、「終末期」とはなんぞやという点である。なんとなく理解できるようで、その定義をはっきり述べられる人はいるだろうか。
一般的には、“いかなる治療をおこなっても回復が困難で、数週間から数か月以内で死に至る不可逆的な状態であると複数の医療関係者によって慎重に判断されたもの”と解釈されようが、明確な「診断基準」はない。
熟練した医師でさえその判断には、日々葛藤し続けているのだ。シロウトの政治家の意図が介入できる余地はいっさい存在しない。
かりにこのような主張を掲げる政党が政権に加わり、この政策を運用しようとしたところで、じっさいの医療現場では「はい、あなたは終末期」「あなたはまだよ」と、チャッチャと機械的に線引きして運用できるものではない。
そもそも親や配偶者について医者から「はい、もう終末期なんで明日から全額自費でお支払いくださいね」と言われて納得できる人はいるだろうか。
第二に、「延命措置」とはなんぞやという点だ。
終末期の診断が明確にできないわけだから、延命といったところで、どこまでが治療でどこからが延命かの明確な線引きも不可能だ。
延命治療というと「胃瘻や人工呼吸器を何年もつけている人への医療」というイメージで語られるが、これは医療現場をまったく見たことがないか、終末期医療を中途半端にしか理解していない人の認識だ。
こういうと「胃瘻や人工呼吸器をつけないと死んでしまうなら終末期の延命だろう」と言う人もあろうが、むしろこれらを付けさえすれば年単位で生存できる状態だ。これを終末期とは断じて言わない。社会活動をしている人もいる。
もしこの医療行為までも延命治療と呼ぶなら、ペースメーカーも、冠動脈ステントも、人工肛門も、いや高血圧の薬を飲むことさえも「延命治療」になってしまう。「胃瘻や人工呼吸器を何年も」を終末期延命治療の例として挙げてしまうと「現代医療の全否定」にシームレスにつながってしまうのだ。
「じゃあ、社会活動できない認知症の寝たきりの高齢者はどうなんだ」と言う人もいるかもしれない。
おそらくその人は「社会の役に立っていないのだから生きていたってしょうがないじゃないか。私なら国の足を引っ張ってまで生きていくのはいやだ」と言いたいのだろう。
だがそれは、そのひと個人の感想に過ぎない。その人が自分自身だけに適用するのは勝手だが、赤の他人にまで押しつけるのは余計なお世話というほかない。
そもそも社会の役に立っているか否かを、どうやって「判定」するのか。
年齢か? 介助の要否か? 就業の有無か? はたまた納税額の多寡か?
そもそも「私は社会の役に立っている」と胸を張って言える人はどのくらいいるだろうか。
公約に話を戻そう。延命治療に「過度な」という形容詞をつけていることにお気づきだろうか。おそらく私のような意見や批判を封じるための細工だろうが、これこそ大失敗だ。
先述したように、ただでさえ「無駄な延命」と「意味ある治療」の線引きが困難なのに、「過度な」をつけてしまったことで、「過度な延命」と「普通の延命」という、いっそう線引きが困難な問題を自ら作り出してしまっているからである。
第三として、重要な事実誤認を指摘しておくと、拙著(「大往生の作法ー在宅医だからわかった人生最終コーナーの歩き方」(角川新書))にも詳細に書いたが、終末期における過度な延命治療の例として書かれている「欧米ではほとんど実施されない胃瘻・点滴・経管栄養等の延命措置」は、わが国でも、とうにおこなわれていない。
現場の医師らの慎重な診断のもと「終末期」とされた人に、その時点から胃瘻や経管栄養を開始することは、今や皆無といっていい。末梢点滴や皮下点滴をおこなうことはあるが、これも延命効果はほとんどなく、患者のためというより、経口摂取できない患者を見殺しにするようで可哀想という家族の気持ちを和らげる、一種のパフォーマンス的行為だ。その場合も数週間ともたないから、医療財政を圧迫することはありえない。そもそも医師が丁寧に説明してもなお、点滴を希望する家族は今や少数だ。
そして最も噴飯ものなのは第四点目の「(終末期の延命措置医療費の)全額自己負担化」だ。これぞ彼らの本丸なのだろうが、これぞ矛盾に満ちた提案なのだ。公約をもう一度見てほしい。
この公約で「多くの国民が望んでいない」「過度な延命治療」は「本人の意思を尊重」する観点からも見直すべきとのポリシーを有権者に訴えたいのであれば、全額自己負担ならオッケーではなく、保険だろうが自費だろうが「全面禁止」と主張しなければ筋が通らない。
それに全額自己負担なら公的医療費は多少削減されるとはいえ、これらの医療で占領されるベッドや人的資源の消費が減るわけではないという視点も完全に欠落している。
つまり裏を返せばこの政策は、お金のある富裕者には自由に医療資源を“浪費できる”選択肢を与えるが、お金の払えない貧乏者にはその選択権さえ与えない、つまり“生存は諦めろ”というメッセージなのだ。
「日本人ファースト」という言葉に酔いしれている場合ではない。この政策は「日本人の富裕層ファースト」そのものなのだ。
そもそも「終末期の過度な延命治療」がどれだけ医療財政を圧迫しているのか説明できるだろうか。
管だらけの寝たきりの人の写真を見て、ただなんとなくイメージで莫大な費用が浪費されていると思い込んでいるだけではないか。
イメージでなく、エビデンスベースで説明しよう。
2015年の研究(鈴木亘「レセプトデータによる終末期医療費の削減可能性に関する統計的考察」、『学習院大学 経済論集』第52巻 第1号、2015年4月)をわかりやすく解説した記事がある。
ここでは死亡前1年間の1人当たり医療費の月別グラフが示されており、たしかに死亡前3カ月くらいから医療費が大幅に増え、最も増えるのは死の1カ月前と読み取れる。
だがデータを細かく分析すると、最後の1カ月に医療費を急増させているのは「胃瘻を作られてベッドで寝たきり」という長期入院患者でなく、自宅で生活できていた人が突然入院、手を尽くした結果亡くなってしまった人、いわば急性期患者だったのだ。
少し古いデータだが厚労省保険局は2002年度の「終末期における医療費(死亡前1カ月にかかった医療費)」は約9000億円と発表しており、これは同年度の「医科医療費」に占める割合で言うと3パーセント程度だ。
しかもこの9000億円には、先述の急性期医療費が含まれている。これらを「終末期の過度な延命治療」として削減せよとなると、救命救急医療・急性期の集中治療までも全否定してしまうことになるのだ。
高齢者医療全体を見てみても、1年間にかかった高齢者医療費のうち終末期医療、つまりその1年の間に亡くなった方々にかかった費用は1割程度。あと1年で亡くなると思われる高齢者に医療をまったくおこなわないというフィクション映画のような非人道的行為をもってしても、医療費に与えるインパクトはきわめて限定的なのだ。
「70歳以上の医療費は年間22兆円」「85歳以上になると一人あたり100万円超」との数字を掲げ、延命治療を自己負担にすればあたかもこれらが解消できるやに有権者に思わせるこの公約が、いかにエビデンスに基づかないものだと容易に理解できるだろう。
いや、この公約からは「過度な延命」にとどまらず、高齢者にたいする医療そのものが無駄であり、これらをすべて削減したいやにも読み取れる。彼らのいう「日本人」に高齢者は含まれていないようだ。
若者から見れば、高齢者の医療など無駄にしか見えないかもしれない。だがこの政策で今は「日本人」として認められている人も、いずれ高齢者となって「日本人」から除外され、生存権さえ失う可能性があることは認識しておくべきだろう。
いや、今の若者も例外ではない。命の線引きを公然と政策に掲げ、ファーストとそうでない人、つまり人間に優劣をつけたがる政党が政権に加わると、出自や性別はおろか、思想や生活習慣、就労状況から納税額までもが「日本人」として適格か、優れているか、生存するに値するかといった政治的介入を受け、私たちにさらなる分断をもたらすだろう。
すなわちファーストとされるはずの「日本人」すべてに優劣がつけられる“1億総序列化社会”の誕生だ。「寝たきりの認知症高齢者は社会の役に立っていないお荷物」などと嗤っている若者にも、突然「あなたは納税額が少ないので日本の役に立っていませんね、公的サービスを使うのは控えてもらいます」といった通知が国から来るかもしれない。
「そんなの今の私には関係ないよ」と思っている人が、ゆくゆく後悔しなければいいのだが。それこそ私には関係ない、か。
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(医師/東京科学大学医学部臨床教授 木村 知)

オレオレ詐欺20~30代の被害急増 「警察官かたる手口」の4割集中 65歳以上は減少

特殊詐欺などの防止システムを手掛ける「トビラシステムズ」(名古屋市)は15日、詐欺電話に関する警察庁統計などの分析結果(今年1月から5月末)を発表した。オレオレ詐欺のうち、警察官をかたってだます手口の被害者の4割が20~30代の若い世代と判明。同社は危機意識の薄い若い世代が被害に遭っていると指摘した。オレオレ詐欺全体でも、被害者の55.5%が65歳未満で、65歳以上(44.5%)を上回った。
同社の分析によると、オレオレ詐欺被害者に占める65歳未満の比率は、2022年が1.8%、2023年が5.7%だったが、2024年には33.6%と急上昇。今年は5月末までに55.5%となり、これまで大勢を占めていた「65歳以上」を初めて上回った。
若年化の原因は20~30代の比率の上昇にあるという。2022年は0.5%、2023年は2.7%だったが、2024年に13.5%と高まり、今年(5月末まで)は29.6%に上昇している。
背景とみられるのが、警察官をかたって現金などをだましとる手口の増加と、それに伴ってだまされる若者が増加したことだという。
警察庁によると、今年1月から5月末までの特殊詐欺の認知件数は1万905件。そのうち警察官をかたる手口によるものは3816件で約35%を占めた。このうち、30代が768件で最多で、20代が703件と続き、20~30代が被害の約4割を占めた。
この結果を受け、同社は約1200人を対象にアンケートを実施。「警察官をかたる詐欺が増えていることを知っているか」との質問に対し、20代(回答238人)の45.4%、30代(同239人)の32.6%が「知らない」と回答した。同社は「手口への認知や危機感が広がっていないことが被害急増の一因になっている可能性がある」と分析している。

小池百合子か自公を応援演説「国政にも必要」自民東京都連幹部が明かす、協力の舞台裏

〈 高市早苗(64)か参院選て全国行脚 「ステルス作戦」の理由とは? 〉から続く
参院選で過半数割れが現実味を帯びる自公にとって、小池百合子東京都知事(73)が最後の切り札になっている。小池氏は6月の東京都議選で自公と対峙したが、今回の選挙では、落ち目の自公候補のもとを細かく回っているのだ。
「武見さんは長年の親友であり、国政にも都政にも必要だと思って来ました」
7月11日夕、東京・錦糸町のホテルで開かれた自民党の武見敬三参院議員会長の演説会。小池氏は約15分間にわたって、横に立つ武見氏を持ち上げ続けた。
武見氏が挑む東京選挙区は、補欠補充も含め7つも改選議席がある。しかし、与党は石破茂政権の不人気や参政党の台頭などで苦戦。自民は元五輪水泳金メダリストの新人、鈴木大地氏こそ当選圏内だが、武見氏は73歳で高齢批判も重なり、「7~8位の当落線上」(自民選対幹部)を漂う。
武見氏にとって小池氏の来援は「暗闇の中で数少ない光明」(武見陣営関係者)だ。自民都連幹部によると、水面下で協力を打診したところ、6月下旬に小池氏側から「与党の候補を回ってもいい」と連絡が入ったという。武見陣営は期日前投票が進むタイミングも考慮し、前出の演説会を準備。SNSで大々的に周知した。
〈 この続き では、小池氏の思惑、国政への現在の考え、武見陣営との生々しいやりとりを詳しく報じている〉
(「週刊文春」編集部/週刊文春 2025年7月24日号)

“テポドン”を名乗る半グレ集団のリーダーら逮捕 知人男性を呼び出し「殺してまうからな。頭割ったるわ」 顔面殴り現金100万円脅し取ろうとした疑い 大阪

「テポドン」を名乗る半グレ集団のリーダーらが逮捕・送検されました。
傷害と恐喝未遂の疑いで逮捕・送検されたのは、吉満勇介容疑者(38)や牧大輔容疑者(39)ら大阪・ミナミに拠点を置く半グレ集団のメンバーら男6人です。
吉満容疑者らは4月、飲食店に20代の知人男性を呼び出し、顔面を殴るなどの暴行を加えた上、「殺してまうからな。頭割ったるわ」などと言い、現金100万円を脅し取ろうとした疑いが持たれています。男性は、全治約2週間のケガをしました。
警察は、男性と吉満容疑者らとの間にトラブルがあったとみています。
吉満容疑者は、半グレグループのリーダーとみられ、大阪・ミナミで「テポドン」と名乗って活動していました。
警察は、グループの実態についても捜査しています。

「参政党=排外主義」と一蹴する人が見逃す”真実”

7月20日に迫っている参院選。今回、勢いを増しているのが参政党です。インテリ層を中心に「カルト」「極右」「反知性主義」などと批判を集めていますが、評論家の真鍋厚氏は「熱狂の背景を見ることが大切だ」と指摘します。緊急シリーズの第3回です。
初回:「参政党の支持者は頭が悪い」と言う人もいるが…支持されるのには理由がある!参政党人気「理解できない」人が見誤る熱狂の”本質” 第2回:「参政党なんか支持する人は頭が悪い」と批判する人もいるが…非常に短絡的な考えだ! 「参政党人気」の深層にある深刻な孤独の“正体”
参政党の支持率が高まる一方で、「日本人ファースト」が排外主義的な主張であるとして批判の的になっている。
【もっと読む】「参政党なんか支持する人は頭が悪い」と批判する人もいるが…非常に短絡的な考えだ! 「参政党人気」の深層にある深刻な孤独の“正体”
排外主義ではないかとの批判は、参政党だけではなく、国民民主党や日本保守党などにも向けられている。要は、外国人政策が大衆受けすることから、急に「排外しぐさ」を“釣り”にし始めたということらしい。
参政党に関しては、新憲法構想案にある帰化人についての取り扱いや、支持者らによるヘイトスピーチなどに対する強烈な反発が広がっている。
このような日本人以外を低位において、日本人の自尊心の回復を図る「日本人ファースト」に人気が集まるのは、不確実な時代へと足を踏み入れ、全体的にパイが縮小してゆく中で、必然的に起こり得る反動といえる。
日本人が抱える漠然とした不安
この点において、参政党が反グローバリズム的な政策を掲げていることは非常に重要である。
代表の神谷宗幣氏は、街頭演説で「大きな国際金融資本、グローバル全体主義」「国際ビッグファーマ」といった言葉で敵対勢力を名指ししている。
陰謀論者がよく使う「ディープステート(闇の政府)」とほとんど同じ意味だが、ここには、自分たちの生活空間が何者かの力によって浸食され、アイデンティティが失われかねないという自己保全に対する漠然とした不安へのアピールがある。
この漠然とした不安の背景には、実質賃金の低迷や不安定な社会的地位、あるいは参政党に関する最初の記事で論じたように、「自国は衰退している」と感じている日本人が7割に上っており、悲観的な見方が強まっていることが挙げられる(参政党人気「理解できない」人が見誤る熱狂の本質)。
参政党の3つの重点政策「教育・人づくり」「食と健康・環境保全」「国のまもり」が、行き過ぎたグローバリズムや国民の窮状を顧みない国の方針に反発し、強い社会不安にさらされている「ソフトな保守層」に訴求したことは想像に難くない。

「底なし」滝つぼの真実が明らかに 四つの滝で初の潜水調査 三重

底なしと言われた滝つぼの深さは6・5メートルだった――。三重県名張市の景勝地・赤目四十八滝渓谷の四つの滝で16日、潜水調査が行われた。赤目滝水族館によると、初の潜水調査。渓谷の公式ガイドブックには主な滝の水深が記されているが、推測らしく今回の調査で実は「意外と浅い」と分かった。
赤目四十八滝は、20以上の滝が連なる。大きな滝はないが、森の中に姿の異なる滝が続き、夏は避暑に訪れる散策客でにぎわう。
調査は、水族館を含む運営管理NPO法人・赤目四十八滝渓谷保勝会が計画し、霊蛇(れいじゃ)滝▽千手滝▽布曳(ぬのびき)滝▽竜ケ壺(つぼ)を調べた。渓谷の入山口で現地の動植物を展示する赤目滝水族館のコンセプトは「渓谷全体で巨大水族館」。潜水調査では水深と共に、川魚などの生息状況を確認し、実際の生態を伝える館内展示に生かす予定。
滝に潜ったのは、潜水士の朝田光祐館長(23)と、補助潜水士の西浩平さん(28)。それぞれの滝に潜った結果、少なくとも17年以上前に発行されたガイドブックで水深7メートルとされた霊蛇滝の滝つぼの深さは5・1メートル▽20メートルの千手滝は7・2メートル▽30メートルの布曳滝は5・2メートル▽底なしと言われるほど深いとされた竜ケ壺は6・5メートルだった。
この日の調査では、渓谷に生息する国特別天然記念物のオオサンショウウオには出合えなかった。朝田館長は「カワヨシノボリが多く集まる場所なども興味深かった。調査で明らかになる情報は多く、滝を巡る面白さが増す。調査を続けたい」と語った。
調査を見守った散策客の私立鈴鹿高校2年の山本和志さん(16)は「光の差し込み具合で、深いと思われたところが実は浅い、と分かった。滝ならではの生物の生き方もみえてくる」と喜んだ。【久木田照子】

「ルフィ」一味、12億円で買ったホテルにかけ子60人…「唯一無二のボス」は賄賂1億円で強制送還免れる

「ルフィ」などを名乗る指示役がSNSで集まった若者らを海外から操り、社会に衝撃を与えた闇バイト強盗事件。匿名・流動型犯罪(匿流(トクリュウ))の「先駆け」とされた犯行グループ幹部の公判が東京地裁で結審し、23日に判決が言い渡される。公判では特殊詐欺から強盗へと手口を変容させた犯罪集団の実態が明るみに出た。(中村俊平)

「リクルートチームをまとめろと言われ、SNSでかけ子や受け子を募集するようになった」。強盗致傷ほう助や詐欺などの罪に問われ、起訴事実を認めている幹部の小島智信被告(47)は今月3日の被告人質問で、特殊詐欺の実行役を集めた経緯を語った。
被告の説明や検察側の冒頭陳述などによると、グループの始まりは2017年に渡辺優樹被告(41)がタイでつくった詐欺組織。まもなくフィリピンに移り、小島被告は18年夏に加わった。渡辺被告から「パソコンや数字に強い」と評価され、19年初めに実行役の募集を任されたという。
チームは4人。各自がスマートフォン5台を持ち、約30のツイッター(当時)のアカウントを作って「高収入」「海外で働きませんか」と投稿した。応募者に身分証と顔を撮影した写真を送らせて電話で面接し、採用者は表計算ソフト「エクセル」で管理していた。

「稼ぎ」は最高月2億円

組織は拡大し、渡辺被告が12億円で買った廃ホテルに日本から来た約60人のかけ子が住み込んで犯行を繰り返した。「稼ぎ」が月2億円超になることもあった。
小島被告は法廷で渡辺被告を「唯一無二のボス」と呼んだ。自身は「雑用のエース」で渡辺被告の指示でスマホの調達などを担ったと語った。藤田聖也(としや)被告(41)は19年夏に加わり、別の詐欺組織を率いていた今村磨人(きよと)被告(41)は拠点を一時的に間借りしていたとした。
だが同11月にホテルが現地当局に摘発され、逃走した渡辺、小島両被告も21年4月に拘束された。

「日本に帰るなら死んだ方がまし」

小島被告によると、強制送還を恐れた渡辺被告は「日本に帰るくらいなら死んだ方がましだ」と話し、現地の司法当局者に1億円以上の「賄賂」を払い、自分たちが犯人となる刑事事件をでっち上げた。2人は被告となり、強制送還を免れたという。
同11月にマニラ郊外の「ビクタン収容所」に入ると、既に今村、藤田両被告がいた。渡辺被告は、釈放に必要な賄賂や釈放後にスペインに逃走するための資金集めを始め、まず今村被告に目を付けた。今村被告は22年3月頃には「ルフィ」を名乗り、強盗の指示を始めたとされる。
強盗でも人集めを担った小島被告はスマホで「高額案件」などと投稿し、応募者に「タタキ(強盗)案件」と伝えた。集まった実行役は「キム」を名乗った指示役の藤田被告につないだ。同10~12月に日本で起きた事件で、被害者が激しい暴行を受けたと知り紹介をやめたという。
23年1月に東京都狛江市で高齢女性が死亡した事件を機に幹部4人の存在が判明し、日本に強制送還された。「被害者だけでなく、巻き込んだ実行役にも申し訳ない」。小島被告は今月11日の被告人質問で、事件を振り返り、こう語った。

職員に5万円、収容所でスマホ

小島被告の法廷での説明によると、フィリピンの収容所では職員に1台5万円程度を渡せばスマホを使うことができたため、幹部らはスマホで実行役に指示するなどしていた。強盗で奪った金は、日本の協力者を通じて渡辺被告の口座に送金されていた。
収容所内で「VIPルーム」と呼ばれていた個室は、収容者同士がそこに住む権利を売買しており、金を積んだ渡辺被告はエアコン付きの個室で生活。カジノやマーケットもあり、外部に食料を注文することもできた。今村被告は和牛を取り寄せ、羽振りの良さが目立っていたという。

◆闇バイト強盗事件=2022~23年、全国各地で強盗が相次ぎ、死者1人と多数のけが人を出した。実行役40人以上が逮捕され、指示役ら幹部4人も逮捕・起訴された。検察側は小島被告に懲役23年を求刑。強盗致死罪などに問われた他の幹部3人の公判は始まっていない。

取引先男性を3カ月監禁、暴行か=体に熱湯、ドライバー突き刺す―建設業の男ら7人逮捕・警視庁

取引先の男性を約3カ月にわたり監禁し、繰り返し暴行を加えて全身に大けがをさせたとして、警視庁捜査1課は17日までに、逮捕監禁致傷容疑で、建設業の大城優斗容疑者(24)=東京都板橋区清水町=ら男7人を逮捕した。同容疑者は「弁護士が来てから話す」と認否を留保し、他6人は黙秘や否認をしている。
優斗容疑者と取引先には工事代金を巡るトラブルがあったといい、同課は詳しい経緯を調べる。
同課などによると、他に逮捕されたのは、いずれも職業不詳の大城海人(25)=同区坂下、本谷拓磨(24)=同区高島平、長谷川翔(24)=北区十条仲原=各容疑者ら。地元の友人である優斗容疑者から持ち掛けられ、暴行や見張り、監禁場所の提供などに加担したとみられる。
逮捕容疑は1月29日~4月30日、都内と近郊のホテルやトランクルーム、民泊など計十数カ所で、内装工事の元請け側の30代男性を監禁。熱湯を掛けたり、金づちでたたいたりし、肋骨(ろっこつ)や腰の骨折、全身のやけどなどで6カ月の重傷を負わせた疑い。
熱したフライパンを押し当てたり、ドライバーで突き刺したりした疑いもあり、優斗容疑者らは監禁時の様子を動画で撮影し、共有していた。
監禁中は「もっと金あるだろ」などと男性を脅し、知人に借金したり、保険を解約したりさせ、計約200万円ほどを受け取ったとみられる。
関係者が4月28日に「男性が監禁されているかもしれない」と警視庁高島平署に相談。同庁は同30日、乗用車に乗せられた男性を発見し、保護した。運転していた同容疑者は豊島区内でタクシーに衝突する事故を起こした後、逃走した。
優斗容疑者は元請け側から施工不良を理由に代金を受け取れず、不満を募らせていたとみられる。1月中旬にも男性を一時的に拘束し、元請け側に代金の支払いを要求。元請け側は代金より多額の現金を支払っていた。 [時事通信社]

「ベランダでお父さん、お母さんと泣き叫んでいる」自宅に子ども3人置き去り…両親を逮捕 子どもたちは熱中症疑いで搬送 札幌市

【続報】「下の子がお漏らしを…」子ども3人を6時間半置き去り…気温30℃超 両親を逮捕 札幌市
北海道・札幌方面豊平警察署は2025年7月17日、札幌市豊平区に住む飲食店従業員の男(30)と、パート従業員の妻(26)を保護責任者遺棄の疑いで逮捕しました。
2人は7月16日午後1時ごろから午後7時半ごろまでのおよそ6時間半にわたって、小学校低学年の息子と未就学の娘2人を、自宅マンションに置き去りにして外出した疑いが持たれています。
16日午後7時10分ごろ、付近の住民から「ベランダで子どもがお父さん、お母さんと泣き叫んでいる」と110番通報があり、駆けつけた警察官が子ども3人を保護しました。
子ども3人は熱中症の疑いで病院に搬送されましたが、命に別条はありません。
札幌では同日午後6時に30.6℃を観測していて、警察によりますと当時、室内の温度は20℃台後半だったということです。
警察によりますと、逮捕された2人は買い物や食事で家を空けていたということです。
2人は「間違いありません」と容疑を認めていて、警察が事件の経緯を調べています。