指定ごみ袋の安定供給できず 市販の袋でもごみ回収 中東情勢悪化で原料調達が不安定に 北斗市

中東情勢の影響を受け、北海道北斗市では、指定ごみ袋ではなく市販のごみ袋でもごみを回収する対応を5月7日から始めました。
北斗市で7日から6月30日までの期間限定で始めたのが、“市の指定ごみ袋以外の袋でもごみを回収する”という対応です。
市によりますと、回収の対象は、中身が見える透明または半透明の袋に入れられたごみで、袋には油性ペンなどでごみの種類を大きく書く必要があります。
中東情勢の悪化でプラスチック製品の原料調達が不安定な状況となり、指定ごみ袋の安定供給が難しくなったことから、この対応を始めることにしました。
北斗市は「指定ごみ袋の買いだめなどは控えてほしい」と呼びかけています。

女児にタイヤ直撃させた男、執行猶予中も無免許運転繰り返し拘禁刑1年…女児は意識不明の状態続く

札幌市内などで無免許運転を繰り返したとして、道路交通法違反(無免許運転)に問われた同市西区、会社員の男(52)に対し、札幌地裁(西功裁判官)は8日、拘禁刑1年(求刑・拘禁刑1年6月)の判決を言い渡した。
判決によると、男は昨年11月28日~12月25日、札幌市や小樽市で計6回、無免許でトラックを運転した。男は2023年、不正改造した車で札幌市内を走行中、外れたタイヤが女児(当時4歳)を直撃する事故を起こし、自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致傷)などで懲役3年、執行猶予5年の有罪判決を受け、執行猶予中だった。
男は公判で、仕事で運転する必要があったとし、「働いて事故の賠償をするためだった」と説明したが、西裁判官は「無免許運転を正当化する理由にはならない。常習的な犯行で交通法規を著しく軽視した」などと指摘した。判決確定後に執行猶予は取り消される見込み。
女児は意識不明の状態が続いている。女児の父親は代理人弁護士を通じて「拘禁刑によって彼が自身の責任と向き合うようになるかは分かりません」とコメントし、今後も男に思いを伝えていく考えを明らかにした。

《震度4以上の地震が日本列島各地で頻発》南海トラフ地震と関連する地震も増加 政府は巨大地震の“続発性”を注視、1つの震源で広範囲にわたって発生する可能性も

巨大地震の発生が危惧されている日本列島で、前触れともとれる不気味な揺れが頻発している。日本の地中でいま何が起きているのか──。
今年に入ってから、大きな地震が日本各地で頻発
ゴールデンウイーク真っただ中の5月2日に奈良県で発生したマグニチュード(以下、M)5.7の地震は、同県と和歌山県、三重県で最大震度4を記録した。幸いにも目立った被害やけが人は確認されなかったが、この揺れを大地震の”予兆”と指摘する声もある。実は今年に入り大きな地震が日本各地で頻発している。
気象庁によれば、屋内外問わずほとんどの人が揺れに驚くとされる「震度4」以上の地震が1月から5月6日までに21回発生。これは昨年同期間の約2倍の発生数で、4月は震度5弱以上の地震が5回も起きた。「大きな地震が日本列島の各地で頻発しているのは、危険なシグナルと考えていいでしょう」と話すのは、東京大学名誉教授で海洋地震学の第一人者である笠原順三氏だ。
なかでも笠原氏が危惧しているのは、三陸沖から北海道を震源とする地震だという。4月20日、三陸沖を震源とするM7.7、最大震度5強の地震が発生。ちょうど1週間後の27日には、北海道十勝地方南部を震源とするM6.2、最大震度5強の地震が起きた。
「この2つの地震は太平洋プレートの動きによって発生したものと考えられ、短期間での連続した大きな揺れはプレートの動きが活発化していることを示しています。三陸沖から北海道までのこの海域では、大きな揺れから1年以内に、さらに大きな地震が起きた記録が残っています。
つまり、1年以内にこの海域でM8クラスの地震が起きても不思議ではない。そうなれば高さ約10mの津波が襲来することが想定されるので、三陸沖や十勝沖、釧路沖、根室沖あたりの沿岸部は警戒を強める必要があります」(笠原氏)
千葉県や茨城県を震源とする震度4以上の地震も発生しており、首都圏を襲う大地震も懸念される。東海大学と静岡県立大学で客員教授を務め、日本地震予知学会の会長でもある長尾年恭氏は、この関東地方での地震について「不気味なサイクル」の存在を明かす。
「千葉県の房総半島沖では1912年、1950年、1987年にM6以上の大きな地震が発生しており、37~38年の間隔で繰り返されています。前回の地震から39年が経過しているいま、危険が高まっている可能性があります」
しかも地震の規模はM6.2、M6.3、M6.7と、サイクルを重ねるごとに大きくなっているため、次はM7クラスになるとの見方もある。

ロボット使った手術で誤って血管損傷、男性患者死亡…北海道がんセンター

国立病院機構北海道がんセンター(札幌市白石区)は8日、2022年にロボットを使った手術中、誤って患者の血管を傷つけ、死亡する事故が発生したと公表した。
同センターなどによると、センターの医師が22年5月、男性患者(当時70歳)の前立腺がんを摘出する腹腔(ふくくう)鏡手術を行った際、支援ロボットの遠隔操作を誤り、患者の血管を損傷した。手術後、血圧低下や出血を確認したにもかかわらず、医師や看護師が適切な処置を行わず、男性は死亡した。
事故を巡っては、道内に住む患者の遺族が同機構を相手取り、損害賠償を求める訴訟を札幌地裁に起こしている。原告の代理人弁護士によると、7日に和解が成立したという。
同センターは「痛恨の極みであり、ご遺族の皆様に深くおわび申し上げる。再発防止に向けて全力で取り組む」としている。

「バスが来ない」と問い合わせあり発覚…市バスの47歳運転手が待機中に最後部の座席で寝過ごす 出発が61分遅れる

8日夜、名古屋市営バスの運転手が寝過ごし、バスの出発がおよそ1時間遅れました。 名古屋市交通局によりますと、8日、鳴尾営業所の運転手(47)が待機中にバスの中で寝過ごし、鳴尾車庫を午後6時15分に出発する予定が61分遅れたということです。 バスを待っていた客から「バスが来ない」と交通局に問い合わせがあり、運転手が寝過ごしたことが発覚しました。 運転手は、午後6時に前の運転を終えたあとバスの最後部の座席で眠っていたということですが、交通局の聞き取りに「寝るつもりはなかった」などと話しています。 交通局は「待機時間中の自己管理を徹底し、定時運行の確保を図るよう周知します」などとコメントしています。

松山市で停車中の軽乗用車と衝突 自転車の大学生の男性が死亡

8日夜、松山市の市道で、停車中の軽乗用車に自転車が衝突する事故がありました。
自転車に乗っていた大学生の男性は、頭を強く打ち死亡しました。
松山南警察署によりますと、8日午後8時過ぎ、松山市市坪西町の市道で、ハザードランプを点灯して停車中の軽乗用車に自転車が後ろから追突しました。
この事故で、自転車に乗っていた松山市古川北の大学生の男性(19)が頭を強く打ち、市内の病院に搬送されましたが、まもなく死亡が確認されました。
現場は、松山中央公園近くの「松山外環状道路」そばの市道で、警察によりますと一方通行で見通しは良いということです。
警察は軽乗用車に乗っていた女性から当時の話を聞くなど、事故の詳しい状況を調べています。

大阪都構想巡り揺れる維新…知事任期中の住民投票目指す吉村氏、国会議員団は反発「個人的なレガシー作りだ」

日本維新の会が、看板政策の「大阪都構想」を巡り、揺れている。来年4月の知事任期満了までに賛否を問う住民投票の実施を目指す吉村代表(大阪府知事)に対し、国会議員団側で反発が広がっているためだ。
吉村氏は8日、大阪府庁で記者団に「様々な意見があるが、都構想を目指そうという方向性は一致している。丁寧に進めていくことが重要だ」と語った。その上で、任期中に都構想に関する3度目の住民投票を実施したいとの考えを改めて示した。
維新は結党当初から、大阪市を廃止し、東京23区のような特別区を設置する都構想が二重行政の解消と成長につながると唱えてきた。だが、過去2回の大阪市民による住民投票は否決されて終わった。悲願実現にこだわる吉村氏は今年2月、都構想推進を掲げ、横山英幸・大阪市長と共に「出直しダブル選」を仕掛け、いずれも勝利した。
もっとも国会議員団では、「吉村氏は個人的なレガシー(政治的な遺産)作りを優先している」と冷ややかな見方が目立つ。馬場伸幸前代表は4月の党会合で「我々は吉村さんのしもべではない」と訴えた。馬場氏は、都構想は先送りし、自民党との連立政権合意で掲げた「副首都構想」に注力すべきだとの立場だ。
与党が3月にまとめた副首都構想の関連法案の骨子案では、副首都の指定に関し特別区の設置は必須要件にならなかった。それでも維新内には、大阪が副首都になれば、都構想につながると期待する向きがある。
住民投票の手法を巡っても党内で認識のずれが生じている。吉村氏は、副首都の指定に伴う府の名称変更の住民投票に連動させ、都構想の住民投票を行う場合は対象を大阪市民から府民に拡大できると主張している。一方、党内では「市の廃止の賛否を府民が判断するのはおかしい」との意見が多い。
党勢は伸び悩んでいるだけに、若手議員は「内輪もめが続いていると見なされれば支持離れを招く。吉村氏には党内の声に耳を傾けてほしい」と漏らす。

人口50万人超の千葉・松戸、「東洋一のマンモス団地」近くの小学校が廃校の危機に…新入学児童は1人

人口50万人を超える松戸市に、今年度の新入学児童がわずか1人となり、廃校の危機にある小学校がある。高度経済成長期に大規模団地が整備され、そこに住む子供たちが多く通った市立常盤平第一小学校だ。近年の少子高齢化や団地の老朽化で住民や児童数が減少。市教育委員会は、来年度以降の新入学児童の受け入れ停止に向け、学区の変更を今夏にも学区審議会に諮る方針だ。(新妻千秋)
3階建ての校舎に広々とした運動場、丸屋根の大きな体育館――。一周するのに10分近くかかる広い敷地の小学校だが、児童数はわずか30人。登下校の風景も寂しげだ。
常盤平第一小は1960年に創立された。東京都内の住宅不足を緩和するため、小学校と道路を挟んだ北と東側には、同時期に整備された常盤平団地の居住棟が整然と並ぶ。「東洋一のマンモス団地」と呼ばれた同団地には最盛期に約1万7000人が住み、第一小には71年度に最多の1612人の児童が通った。
だが、団地は入居開始から60年以上がたち、住民が高齢化。入居者数は最盛期の4割にも満たない約6000人に減った。団地の人口減少と昨今の少子化で、第一小の児童数も急激に減少。2021年度には100人を割り、今年度は30人まで落ち込んだ。このため複数学年の児童が同じ教室で授業を受ける複式学級を実施している。
ただ、児童数減少の理由は少子化や団地住民の減少ばかりではない。同市は、居住地の学区以外の学校に希望すれば入学できる「学校選択制」を採用している。このため、本来は第一小に通う児童が、近くの常盤平第二小や常盤平第三小に入学するケースも多い。
両校の児童数は維持・微減となっているが、第一小の新入生はここ数年1桁に落ち込んでいる。市教委はその理由について、「児童数が少ないことで、子供同士のグループ活動やコミュニケーションの不足につながるのではないかと、保護者らが不安を抱き、敬遠されるようになったのではないか」と分析。児童数の減少が“負の連鎖”に拍車をかけている可能性を指摘する。
今年度の同小の学区内の入学予定者は23人いたが、実際に入学したのは1人だけだった。
特異な状況での学校再編
こうした状況を踏まえ、市教委は今夏にも、来年度からの学区変更を学区審議会に諮問する方針だ。承認されれば、第一小の新入学児童の受け入れ停止が決定する。ただ、在校児童は第一小に通学し続けることはできるという。
波田寿一教育長は「ただちに廃校や統廃合というわけではない。50万人都市での特異な状況の中での学校再編」とし、「新入学児童の受け入れ停止を検討したうえで、来年度末までに学校の形態を含めた教育環境整備方針を策定する」としている。

あの麻生太郎も「よくやっている」と認めたが…支持率60%超、高市首相の「長期政権化」を脅かす”致命的なミス”

「地域全体で共に強く豊かになるという共通目標に向け、具体的な協力の推進について一致することができた」
5月4日、オーストラリアの首都、キャンベラで記者団に答えた高市早苗首相は、このように成果を口にした。
ベトナム、オーストリア訪問で、医療物資やLNG(液化天然ガス)、それに重要鉱物の安定供給など具体的な協力関係が進んだことは前進と言っていい。
政権発足後、半年が過ぎても、高市内閣への支持率は、おおむね60%前後と高水準で、今回の2カ国歴訪に加えて、茂木敏充外相をアフリカ、小泉進次郎防衛相を東南アジアに派遣し、それぞれ重要鉱物の安定供給や防衛協力で進展を見せた点も、内閣の高支持率維持にはひと役買うと見ている。
筆者も以下の点は評価している。
① 外交も内政も「頑張っている」という見せ方がうまい
② 良し悪しはさておき、国家情報会議設置法を今国会で成立させ、何としてでも防衛三文書を年内に改定するといった肝いりの政策への執念が感じられる
③ イラン情勢に伴う石油危機に関しても、不安を引き起こさないよう中東以外の国から調達するという姿勢が見える
④ 「党に根回しをしない」等の批判はあるものの、自民党の慣習や旧来の政策立案システムにおもねることなく、「やりたいことをやる」という威勢の良さは健在
今年1月、何の相談もなく衆議院解散に踏み切られ、そして選挙で圧勝後は、「一丁上がり」の名誉職である衆議院議長にまつり上げられそうになった自民党の麻生太郎副総裁ですら、周辺に「まあ、よくやっているじゃないか」(麻生派衆議院議員)と漏らしているほどだ。
4月10日、高市氏が麻生氏や鈴木俊一幹事長らを首相官邸に招き昼食を共にした際には、麻生氏が、振る舞われた「焼き魚定食」に手をつけなかったとの報道も流れたが、筆者の取材では、残さず食べており、両者の亀裂は、少なくとも「子どもの喧嘩」のような事態には至っていない。
それどころか、後で述べるが、高市氏を支え、その政策を推進するために、中心となって議員グループを立ち上げるというから、老獪な政治家の胸の内は、さしずめ「和戦両様」といったところだろうか。
そうした中、高市氏自身も4月21日、今年度予算の成立に尽力した衆議院予算委員会の理事らを招き、慰労会を催したほか、その2日後には、自民党新人議員の集まり「鹿鳴会」にもサプライズ登場して、「会食嫌い」や「孤高」のイメージの払拭にも努めている。
とはいえ、その足元は、各メディアが報じている以上に危うい。
その背景には、緊迫した状況が続くイラン情勢がどう転ぶかわからず、エネルギー源の確保、そして円安や債券安に歯止めをかける手立てを迅速に打つという難題がある。
国会では、日本維新の会との連立合意に基づく衆院議員定数削減法案や「副首都構想」関連法案、国旗損壊罪法案といった与野党対決型法案、それに自民党内で対立が表面化した再審制度見直し法案の取り扱いも待ち構えている。
なかでも衆議院選挙で公約の中心に据えた「飲食料品の消費税率0%」は、財務相経験者の麻生氏、慎重姿勢の小林鷹之政調会長、そして小林氏を昨年の総裁選挙で支援した石井準一参議院幹事長らによって骨抜きにされ、「1%にとどめる」あるいは「方針転換する」可能性もあると囁かれるありさまだ。
ただ、筆者がこれら以上に「危うい」と感じるのは、永田町における「高市ワールド」が想像以上に狭いことだ。
2021年10月、岸田文雄新総裁から政調会長に起用された高市氏は、会長代行に古屋圭司氏、政調副会長に木原稔氏と小野田紀美氏を置いて党務に当たった。
「首相の周辺にいる人たちは昔も今も変わらないよね」(旧二階派衆議院議員)
まさに、当時、高市政調会長の下、政務調査会を取り仕切った面々が、高市総理・総裁誕生後、古屋氏は党4役の一角、選挙対策委員長(現在は憲法調査会会長)に就任し、木原氏は官房長官、小野田氏も経済安保相に抜擢されている。
「第1次安倍内閣がお仲間だけで構成された内閣と批判されたけど、高市内閣はそれ以上かもね」(同)
官邸の中にあっては、高市氏の信頼が厚い木原氏の脇を、飯田祐二首相秘書官と茂木正官房長官秘書官が固め、その3人で高市氏を支える構図が続いている。これに、尾崎正直氏と佐藤啓氏の官房副長官(政務)と露木康浩官房副長官(事務)を加えれば、「高市ワールド」「チーム高市」の出来上がりだ。
彼らの能力が高いか低いかはともかく、限られた面々だけで重要政策を推し進めるというのはあまりに心もとなく、また自民党内や霞が関(特に財務省)からの反発も受けやすいと言わざるを得ない。
国民からは、まだまだ高い支持を得ながら、自民党内での求心力はジリジリと低下中……というのが高市内閣の現在地だ。
高市氏が求心力を回復させるには、通常、9月と見られる自民党役員人事と内閣改造を7月に前倒しするほかない。
自民党を見渡せば、先の衆議院選挙で国政に復帰した武田良太元総務相が、旧二階派のメンバーを集めて「総合安全保障研究会」を発足させ、萩生田光一幹事長代行も、旧安倍派の面々を集めて、人事を見据えた態勢を整えつつある。
この他、前述した参議院自民党の石井氏も40人超の「自由民主党参議院クラブ」を立ち上げ、反高市色を鮮明にしつつある。
また、過去2度、総裁選挙に出馬した小林氏や小泉氏を支持する若手議員らも会合を開くなど、夏の人事ならびに「ポスト高市」を見据えた動きも出始めている。
「選挙であれだけ勝ったんだから倒閣の動きなんてないよ。でもね、消費税や定数削減で反高市色が強まれば、来年春の統一地方選挙後に、秋の総裁選挙に向けた動きが出てくるんじゃないか」(旧安倍派衆議院議員)
次の人事の焦点は、麻生氏の義弟で財務族の鈴木幹事長を交代させるかどうか、である。
「少し前、国民民主党の榛葉さん(榛葉賀津也幹事長)が会見で茂木さん(茂木外相)を高く評価したよね。あれは、榛葉さんに近い麻生さんの差し金かなあ。『幹事長を代えるなよ。もし交代させたら、いつでも茂木カードを切るぞ』っていう」(同)
人事で言えば、数少ない側近である尾崎、佐藤両官房副長官を続投させるのか、それとも交代させるのかにも注目したい。
外交面で言えば、前述したように、高市氏のベトナムとオーストラリア歴訪は、エネルギーの安定供給やサプライチェーンの強靱化に向けてプラスとなるものだった。
ただ、その一方で、「日本は助けてくれない」を繰り返すアメリカのトランプ大統領、そして、2025年11月7日の国会答弁以降、関係が悪化したままの中国・習近平国家主席とのはざまで、外交的にも綱渡りの状況が続いている。
5月14日と15日に予定される米中首脳会談は、会談に先がけ、中国がアメリカにパンダ2頭を貸与すると発表したことで、米中の2大国が手を握る会談になる可能性が高くなってきた。
中国からすれば、エネルギー源全体に占める石油への依存度は18.6%と少なく、イランの原油が中国のエネルギー源に占める比率はわずか1.6%に過ぎない。
その意味で、中国は、アジア各国の中では、イラン情勢を、比較的余裕を持って見られる立場にあるが、習近平が王毅外相に指示し各国外相と会談させ、早期停戦へと動いたのは、イランが中国と友好国であることに加え、トランプとの直接会談を有利に運ぶ材料にする意図があるからだ。
トランプは今、想像を超えるイランの抵抗で、短期決戦の青写真が崩壊し、停戦への道筋を見いだせていない。
そこで習近平は助け舟を出し、これまで幾度となく繰り返してきたアメリカとの関税戦争に区切りをつけたうえで、「中国の夢」と位置づける台湾統一について、トランプに、「これ以上、台湾に武器を売るな」「台湾は中国の一部。自国の問題に口を出さないでくれ」と譲歩を迫ろうとしているのだ。
同時に、ウクライナに対するロシア、イランに対するアメリカという軍事力に勝る大国の苦戦を「他山の石」として、台湾統一に動く前に、短期決戦で勝利するための準備にも全力を挙げているのである。
2月28日、アメリカがイランへの攻撃を開始して2カ月余り、中国は一貫して、早期停戦を求めながら、トランプを名指して批判することは避けてきた。そこには、国際社会に向け「世界の新盟主は中国」と印象づけるとともに、トランプから、中国の台湾統一に有利となるような言質を取りたいとする思惑も透けて見える。
その注目の首脳会談の前に、パンダの貸与が決まったことは、中国側が「この会談は中国にとってうまくいく」と値踏みしているからにほかならない。
哀しいのは、米中首脳会談の成り行きを、高市氏はただ見ているしかできないという点だ。
政府は、トランプに訪中に合わせて日本への立ち寄りを求めてきたが、これが実現でもしない限り、ただ注視するしかない。
日中関係が冷え切っている現状では、フランスのマクロン大統領やイギリスのスターマー首相のように「北京詣で」もできない。
トランプとは「ドナルド―サナエ」関係を構築できているものの、3月の日米首脳会談以降も、トランプが日本を名指しで批判していることを思えば、2人の蜜月関係には、トランプの気分ひとつで壊れかねない脆さがある。
高市首相が就任以来ずっと言い続けてきた「日本列島を強く、豊かに」の実現は、アメリカや中国抜きに語れない。しかし、それが十分にできない以上、まず、自民党や霞が関など足元を固めるしかない。
高市氏をめぐっては、高市氏を支える議員グループ「国力研究会」を立ち上げる準備が進んでいる。麻生氏を中心に、小林氏や小泉氏も発起人に名を連ねるところが興味深い。5月21日に予定される設立総会にどのような面々が出席するのか、高市氏の政治基盤の現状と今後を占う試金石となるのは間違いない。
高市氏は今、これまでスローガンに掲げてきた「世界の真ん中で咲き誇る外交」が米中のはざまで厳しい中、せめて「自民党の真ん中で咲き誇れるか」が問われている。
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(政治・教育ジャーナリスト/びわこ成蹊スポーツ大学教授 清水 克彦)

「衣服が波動のジャマ」と患者を脱がせ、自身も全裸に…わいせつ医師・大堀重法被告の“トンデモ治療” 被害者はキスも迫られ恐怖「ただの変態と思った」

わいせつ事案のニュースというのは後を絶たないが、昨今は職業を悪用した事例が目を引く。特に加害者が専門職などである場合、行為に疑問を抱いても声をあげにくい実情があり、悪質性が高い。
4月27日、さいたま地裁で初公判が開かれた不同意わいせつ、準強制わいせつの裁判は、まさにそのような被害者心理を突いたおぞましい事件であった。
この裁判の被告人、大堀重法(逮捕当時64)は、埼玉県新座市でアレルギー科などの診療を行うクリニックを運営(すでに閉院)しており、2名の女性患者に対してわいせつな行為を行ったとして起訴された。今後さらに被害者は増える見込みとされている。
初公判ではその卑劣な手口の一部が明らかになり、行為に抗えなかった被害者の心情なども明らかにされた。傍聴を行った裁判ライターの普通氏がレポートする。
被告人も全裸になり…「服が波動のジャマ」
大堀被告は、刑務官に挟まれながら入廷した。細身で、伏し目がちだった。
この日に審理された起訴内容によると、被告人は50代の女性2名に対し、自身が運営するクリニックの診察室内において、”必要な医療行為”であるかのように伝え、全裸または下着のみにさせた。そして、被告人自身も全裸になるなどして、被害者女性の手に陰茎を握らせる、陰茎を下腹部に押し付ける、口を開けさせてキスなどの行為に及んだとされている。
検察官が読み上げた起訴内容に対し、被告人は2名の被害者に対する行為を認めた。
被告人のクリニックでは体調不良を訴える患者に対し、その人体が持つ波動の乱れを独自の機械で察知し、適切な漢方などを処方する「波動療法」なる治療を長く用いていた。
すでに閉鎖されているが、被告人がかつて運営していたと思われるサイトには、
〈平成7年独学で気候を始める(原文ママ。以下同)〉
〈平成9年から中国漢方取得〉
〈平成10年派動に興味を持ち出す〉
〈〇〇先生主催の「ドクターヒーラー研究会」に参加。ここで波動測定器ゼロ・サーチと初めて出会う。ゼロ・サーチ技術習得するのに、1年半要する〉
などと被告人の経歴が綴られている。被告人は30年ちかく前から「波動療法」に傾倒していたようだ。
なお、この「波動療法」は実際に他の医院でも行われている治療法である。公判では被告人がこの治療法を師事した医師また、その機械を販売する会社も、「治療に際し、服を脱がすことなどない」と証言している。しかし被告は「波動療法」があたかも、服を脱ぐ必要がある治療法であるかのように振る舞っていたようだ。
「波動を感じるため」と全裸になり…