自動車運転処罰法が規定する危険運転致死傷の要件見直しを検討している法制審議会(法相の諮問機関)の部会が29日に開かれ、法務省が見直し案のたたき台を示した。現行法は、適用対象となる速度と飲酒運転のアルコール濃度に具体的数値を定めていないが、複数の基準数値が示された。部会はたたき台を基に見直しの内容を検討する。
危険運転致死傷は、進行を制御することが困難な高速度や、アルコールの影響で正常な運転が困難な状態で車を走行させ、人を死傷させた場合に適用される。交通事故の被害者遺族らが「要件が曖昧で適用されにくい」と声を上げ、部会が今年3月から見直しに向けた議論を進めている。
たたき台は「制御困難な高速度」についてA案とB案を示した。
A案は、法定速度が時速60キロを超える道路では50キロ超のスピード超過、法定速度が時速60キロ以下の道路では40キロ超のスピード超過で人身事故を起こした場合に危険運転致死傷が適用されるとした。B案は、法定速度が時速60キロを超える道路では60キロ超のスピード超過、法定速度が時速60キロ以下の道路では50キロ超のスピード超過とA案よりも適用基準を厳しくした。
「アルコールの影響で正常な運転が困難な状態」についても、呼気1リットルあたり0・25ミリグラム(血液1ミリリットルあたり0・5ミリグラム)以上のアルコール濃度が確認された場合と、呼気1リットルあたり0・5ミリグラム(血液1ミリリットルあたり1・0ミリグラム)以上のアルコール濃度の2案を示した。
新たに危険運転致死傷に含めるかが議論されている「ドリフト走行」については「殊更にタイヤを滑らせまたは浮かせることにより、進行を制御することが困難な状態」を適用要件とする案を示した。
法務省によると、29日の部会では、速度とアルコール濃度のいずれもどういう数値を支持するかで意見が割れ、基準数値を設けること自体に反対の意見もあったという。【巽賢司】
小泉進次郎の推薦人が“地元”で調査した「あなたが選ぶリーダー」街頭アンケートにも“ステマ”疑惑
動画配信サービス『ニコニコ動画』にて、自身が優位になるようなコメントや、高市早苗氏(64)を攻撃するかのようなコメント投稿を指示したとする小泉進次郎(44)陣営による“ステマ”騒動。
今度は、とある「アンケート」でのステマ疑惑がSNS上で指摘されている。問題視されたのは神奈川県・川崎市議会議員の嶋崎嘉夫氏(60)による【自民党川崎市連として、JR川崎駅で総裁選アンケートを行いました。】とのX・インスタグラム投稿。
「総裁選挙」のぼり旗とともに、嶋崎市議らが手に掲げたのは「あなたが選ぶリーダーは?」と記されたボード。10月4日に実施される自民党総裁選挙に立候補した小林鷹之氏(50)、茂木敏充氏(69)、林芳正氏(64)、高市氏、進次郎氏の顔写真と名前が並んだ、横の空欄に「◯シール」を貼っていくアンケートボードだ。
他にも「あなたの重点政策は?」との、同スタイルでのアンケートも並行して実施したようで、こちらには市民の意見が反映されたのだろう、「物価・賃上げ等の経済対策」「外交・安全保障対策」に多くのシールが貼られている。
ところが“実施後”であるはずが、嶋崎市議が手にする「あなたが選ぶリーダーは?」の方はシールが貼られておらず、“白紙”のままであることに違和感を覚える。こちらはアンケート調査をする前だったのか。
すると間もなく、もう1枚の画像が一般ユーザーのアカウントでSNS投稿、拡散された。こちらは嶋崎市議が写っていないものの、「あなたが選ぶリーダーは?」アンケートボード実施後と思われる画像。こちらは市民の回答であるシールが貼られている。
アンケートの結果、高市氏と小泉氏は
結果は小林氏2票、茂木氏1票、林氏4票、高市氏62票、そして進次郎氏26票(他の投稿画像ではプラス数票)。この画像がいたずらや作為的なものでなければ、川崎市民は高市氏を選んだことになるのだが、嶋崎市議はこの結果をなぜSNSで示さなかったのだろうか。
そんな嶋崎市議がXのトップページに使用しているのは、進次郎氏と笑顔を並べたツーショット。公式HPには、進次郎氏の父である小泉純一郎元首相との親しげな写真も掲載されている。
またアンケートボードの下記には、今回の街頭調査の責任者だろうか「自民党10区支部長 田中和徳」とある。神奈川が地盤の進次郎氏と同じ「かながわ自民党」役員であり、総裁選でも推薦人として名を連ねる神奈川10区の衆議院議員・田中和徳氏(75)、その人だ。
仮に、進次郎氏の“地元”で敗戦した事実を国民に知られたくない意図があって、わざわざ白紙アンケートの画像を投稿したのならば、こちらも陣営による印象操作、“ステマ”と疑われてもやむなしに思えるがーー。
「この問題を正面から向き合って」アベノマスクめぐる情報 不開示決定取り消し後も文書はほぼ開示されず
不開示決定の取り消し後も情報はほとんど出て来ていないということです。
神戸学院大学の上脇博之教授は、政府が500億円近い税金を使って配布したいわゆる「アベノマスク」について、契約の過程で調達担当者が業者とやり取りした文書やメールなどを開示するよう国に求めましたが、「保有していない」などとして不開示と決定されたため、決定の取り消しを求めて提訴しました。
大阪地裁は今年6月、「文書やメールが一通も作成されなかったとは考え難い」などとして、不開示決定を取り消すよう命じましたが、上脇教授らによりますと、判決が出た後も文書はほとんど開示されておらず契約が適正だったかどうか検証できないということです。
(神戸学院大学 上脇博之教授)「おそらく出したくないものをいまだに出していないのではないか。もう一度きちんとこの問題を正面から向き合って本当に文書がないのかどうか明らかにしてほしい」
上脇教授らは国に対し、大阪地裁の判決をうけて文書の存在についての調査を実施したかどうか2週間以内に回答するよう申し入れを行ったということです。
靖国神社「A級戦犯」分祀、林氏「わだかまりなく手を合わせることができる環境作る」…高市氏は否定
自民党総裁選に立候補した林芳正官房長官は28日のフジテレビ番組で、靖国神社に合祀(ごうし)されている極東国際軍事裁判(東京裁判)の「A級戦犯」の分祀(ぶんし)に言及した。中曽根康弘元首相が過去に分祀に取り組んだとし、「皇室を含め、わだかまりなく、手を合わせることができる環境を作るのは政治の責任だ」と語った。
一方、高市早苗・前経済安全保障相は同日、同じ番組に出演後、東京都内で記者団に「分祀は考えない」と述べた。
千葉の幼稚園バス事故、死亡の運転手は代理 園児6人が軽傷
29日午前8時50分ごろ、千葉県鎌ケ谷市南鎌ケ谷2で「バスが向かいの民家に突っ込んでしまった」と119番があった。幼稚園の送迎バスが住宅のフェンスに突っ込み、送迎車を運転していた船橋市日の出1の会社員、宮下潤一さん(49)が搬送先の病院で死亡。3~5歳の園児9人のうち6人が打撲や鼻血などの軽傷を負い、職員1人にけがはなかった。
鎌ケ谷署によると、事故を起こしたのは「鎌ケ谷さくら幼稚園」(鎌ケ谷市)の送迎車。片側1車線の市道を進行していたところ、センターラインを越えて対向車線側にある住宅のフェンスにぶつかったとみられる。
鎌ケ谷さくら幼稚園によると、送迎車の運転は外部の会社に業務委託しており、宮下さんは普段送迎を担当する運転手の代理だったという。
現場の向かいで豆腐店を営む70代女性は事故当時、店内にいたところ「ガチャーン」という大きな音を聞いた。慌てて外に出ると、送迎車の中でシートにもたれてぐったりとした運転手を見つけ、救急車を呼んだ。「車内ではびっくりして泣いてる子もいたけど、大騒ぎはしていなかった」と説明した。
事故現場を目撃した50代歯科医師は「子どもたちは動揺して声が出ない感じだった。運転手がどうなったのか心配したが、亡くなったと聞いて言葉がない」と声を落とした。【高橋晃一、林帆南】
交番襲撃、遺族の賠償請求棄却=県警対応「違法性認められず」―富山地裁
富山市の交番で2018年、警察官が刺殺され、奪われた拳銃で小学校の警備員中村信一さん=当時(68)=が射殺された事件で、富山県警の初動対応が不十分だったとして、中村さんの妻が県に約2600万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が29日、富山地裁であった。矢口俊哉裁判長は「(県警の対応に)違法性があるとは認められない」として、請求を棄却した。
矢口裁判長は、警察官が襲撃された際、交番にいた相談員が「刃物を持った男が暴れている」と110番したものの、その後連絡が取れなくなったと指摘。この時点で犯人が警察官から拳銃を奪ったとは判明しておらず、周辺住民に危険が切迫しているとまで県警は認識できなかったとした。
捜査員が交番に到着して拳銃が奪取されたことを認識してから、中村さんが殺害されるまでの時間も最長で4分程度にとどまり、この間に周辺に警告を出したとしても、事件を回避できたとは認められず、県警の対応に違法性はないと結論付けた。 [時事通信社]
2歳女児死亡 和歌山市長「対応は適切だった」保健所職員が2度訪問も異常見られず 逮捕の両親は健診受けさせず
市長は市の対応が適切だったと話しました。
平晴流容疑者(26)と妻の菜々美容疑者(26)は、和歌山市内にあった自宅で長女の流菜ちゃん(当時2歳)に暴力を振るい、全身打撲による外傷性ショックで死亡させたとして、保護責任者遺棄致死の疑いで逮捕されました。
和歌山市によりますと、両親は流菜ちゃんに乳幼児健診を4カ月健診以降受けさせておらず、保健所の職員が2度自宅に訪問しましたが、流菜ちゃんには特に異常は見られなかったということです。
こうした保健所の対応について、和歌山市の尾花正啓市長は適切だったと話しました。
(尾花市長)「未受診の方のフォローをしっかりやっていきたいと思います」
実行犯獲得の中心人物か=ミャンマー拠点詐欺で女逮捕―愛知県警
ミャンマーを拠点とした特殊詐欺事件で、16歳だった少年=詐欺の非行内容で少年院送致=をかけ子の仕事に勧誘して現地に送り込んだとして、愛知県警は29日、職業安定法違反(有害業務紹介)の疑いで、福岡県八女市馬場の無職、松本枝実子容疑者(35)を逮捕した。県警は実行犯の勧誘を専門に行うリクルート集団の中心人物だったとみて調べている。
県警組織犯罪特別捜査課によると、松本容疑者は秘匿性の高い通信アプリ「テレグラム」のグループチャット上で、丸杉龍実被告(32)=同法違反罪などで起訴=らとともに少年を勧誘していたという。 [時事通信社]
佐賀県警DNA鑑定不正 本部長、第三者機関の調査は「必要なし」
佐賀県警科学捜査研究所(科捜研)の職員(当時)によるDNA型鑑定の不正を巡り、県警の福田英之本部長は29日の記者会見で陳謝した上で、第三者機関による調査は必要ないとの認識を改めて示した。また、虚偽有印公文書作成・同行使や証拠隠滅などの容疑で書類送検した元職員について「悪質性が高い」として、起訴を求める「厳重処分」の意見を付けたと明らかにした。一方、日本弁護士連合会(渕上玲子会長)は29日、第三者機関の設置を求める会長声明を出した。
県警が8日に不正を公表後、記者会見を開くのは初めて。福田本部長は県議会の答弁などで、県公安委員会が第三者的立場から県警内部の調査を確認しているとして、第三者機関による調査の必要性を否定していた。
この日の会見でも福田本部長は、調査対象となる資料には「具体的な事件の捜査に関する、個人のプライバシーや捜査手法の詳細など機微な内容を含む」と主張。「法令に基づく守秘義務が課される公安委が(事実関係を)確認されることが、制度的にも実態的にも適切だ」と述べ、外部機関による調査はそぐわないとの見解を繰り返した。
また再発防止策として県警は、分析結果を印字する際などに上司が立ち会う▽鑑定の担当者を2026年度から1人増員▽職員の教養を充実させるため福岡県警科捜研に25年10月から職員を派遣▽他県の幹部職員を一時的に招くことを検討――などを明らかにした。樋口勝馬刑事部長は「幹部による業務管理、チェック機能にも要因があった」と初めて陳謝した。
県警によると、24年10月に元職員が提出した書類の不備が見つかったことから、県警が内部調査を開始。県公安委には、25年1月に初めて説明したという。
県公安委は29日、「11回にわたり詳細な報告を受け、必要な指導をしてきた。県警による再発防止策の確実かつ継続的な履行を確保し、県警が県民からの信頼を得られる組織となるよう、管理を続ける」などとするコメントを発表した。
一方、日弁連は29日、「警察が実施する科学鑑定への信頼を根幹から揺るがすものだ。佐賀のみならず、他の都道府県警でも同様の不正行為が行われていることを強く懸念させる」などとして法務省や最高検、警察庁などに対し、問題の検証のため第三者機関の設置を求める会長声明を出した。
一連の問題では、科捜研の40代の技術職員(8日付で懲戒免職)がDNA型鑑定を巡り、実際にはしていない鑑定を実施したかのように装って報告するなど7年以上にわたり130件の不正行為をしていた。【成松秋穂】
部下とホテルの前橋市長に議会が意見書…説明「信じたい」とする会派も
前橋市の小川晶市長(42)が既婚の男性職員とホテルに行っていた問題で、市議会は29日、各会派の質問や意見を集約した書面を小川市長に提出した。これを受け、小川市長は来月2日、全市議38人に説明する予定だ。
市議会の富田公隆議長と藤江彰副議長が、非公開で小川市長に書面を手渡した。
書面では、最大会派の前橋高志会と第2会派の前橋令明などが市長に高い倫理性を求める政治倫理条例に抵触する可能性を指摘し、現状の説明では市長職の継続を「理解することは到底できない」とした。
公明党は「市民が納得できる回答がない限り」との条件付きで辞職を求めた。
立憲民主党と国民民主党の市議でつくるまえばし市民クラブは、ホテルで仕事や私的な会話をしていたとする小川市長の説明を「信じたい」とし、「任期を全うしていただきたい」と意見した。共産党は26日に辞職勧告決議案を富田議長に提出したが、今回は公用車の使用に関する質問などにとどめた。
富田議長は市長から来月2日の説明の場では質疑にも応じるとの提案があったことを明らかにし、「説明責任の一端を果たす気持ちになってきたと思う」と述べた。
一方、市役所への苦情は続いており、29日午後5時15分現在で計約3500件の苦情や無言電話があったという。市は26日夜から通常の業務時間外にも担当を2人配置し、対応に当たっている。