東の〝パンチくん〟、〝西のシカやん〟となるか――。
大阪市で捕獲されたシカが受け入れ先の宿泊施設「能勢温泉」(大阪府能勢町)に27日移送された。名前は「シカやん」で仮決定し、人気に火がつくか。
奈良公園から迷い込んできたとみられるシカをめぐり、行政側は対応に苦慮。奈良では天然記念物だが、越県した途端に殺処分の対象となる野生鳥獣扱いとなり、奈良での受け入れが拒否されるドタバタがあった。維新の岩谷良平衆院議員の紹介で、能勢温泉が受け入れを名乗り出たことで、捕獲から移送までスムーズに進んだ。
大阪市の横山英幸市長は引き渡しの前夜にシカの名前を「みや」「みと(都渡)」「はんな(阪奈)」「なにわ1号」「横山バンビ」などを考案したが、吉村洋文府知事が「シカやん」を提案。横山氏がXで名前のアンケートを行った際には吉村氏が「シカやんに清き一票を」と呼びかけたのが大きかったのか、ダントツで1位となった。横山氏は「吉村組織票の動員ですよ。違反ではないかと選管に言おうかと思った」と笑わせたが、名前は最終決定ではなく、受け入れ先に意向だけは伝えるという。
シカは能勢温泉内の柵で囲われた40平方メートル前後のキャンプ場の敷地内に移され、しばらくは環境に慣れさせるという。人懐こい愛嬌あふれる性格で、引き渡しの様子はワイドショーで生中継された。今後は一般公開されるかもしれない。
吉村氏はシカの役職を「大阪市広報担当副市長公認候補予定者」と紹介。千葉・市川市動植物園では、育児放棄された子ザルのパンチくんが世界的に話題を呼んだ。シカやんも〝大阪の新アイドル〟になれるか。
女性倒れた後も襲撃、傷十数カ所 池袋商業施設の刺殺
東京・池袋の商業施設「サンシャインシティ」の店舗で女性が殺害された事件で、女性が襲撃を受け倒れた後も男が刃物で刺す様子が防犯カメラに写っていたことが28日、捜査関係者への取材で分かった。女性の遺体には首を中心に傷が十数カ所あるといい、警視庁は男が執拗に女性を襲ったとみて殺人容疑で調べている。
男は広川大起容疑者(26)で、女性は東京都八王子市のアルバイト春川萌衣さん(21)。警視庁や捜査関係者によると、容疑者は春川さんと自身を交互に刺したといい、死亡した容疑者の首周辺にも複数の傷があった。
2人はかつて交際していた。警視庁は、春川さんから付きまといについて相談を受けた昨年12月以降、容疑者をストーカー規制法違反容疑などで逮捕。容疑者は「反省している」「復縁したかった」と認めたという。
事件は26日夜、春川さんが勤務していたサンシャインシティにある人気ゲーム「ポケットモンスター」のグッズ販売店で発生した。
「誰の選挙やねん」西宮市長選、高市首相&吉村氏“全開”の「候補者なきポスター」物議
3月22日に告示された、兵庫県の西宮市長選挙。現職・石井登志郎氏による市政の是非が問われるほか、ひっ迫する財政の改善策や公共施設の老朽化問題などが争点と見られているが、ある選挙ポスターが有権者たちの間で物議を醸している。
候補者の姿なき選挙ポスターが波紋
今回、立候補しているのは現職の石井氏に加えて、自由民主党と日本維新の会が推薦する新人の田中正剛氏、無所属の新人・畑本秀希氏の計3名だ。
石井氏は2018年の市長選で初当選し、今回は3期連続当選を目指しての出馬となる。田中氏は西宮市議会議員事務所スタッフを務めたのち、2003年に西宮市議会議員選挙で初当選。昨年10月2日に西宮市議会議員を辞職した。そして畑本氏は現在、西宮市肢体不自由児者父母の会会長、兵庫県肢体不自由児者父母の会連合会会長を務めている。
経歴の異なる3人がそれぞれの政策を掲げて立候補しているが、話題となっているのはなんと、この中の誰でもなかった。
「注目を集めているのは、自民党と維新の会による選挙ポスターです。《私たちが応援する市長候補へあなたの1票を!》と記載されているポスターにデカデカと写っているのは、両党の代表である高市早苗首相と吉村洋文氏。立候補者本人である田中氏の姿はいっさい写っておらず、この内容が波紋を呼んでいます」(全国紙政治部記者)
このポスターのデザインに対して、世間からは「誰の選挙やねんコレ」「西宮市長選て高市早苗と吉村洋文の人気投票なのか」「これだけで勝てると思われてる西宮の有権者の皆さん怒って下さい」「高市と吉村の宣伝ポスター? 候補者の名前すら無いって…」「2人の名前と顔を出せば当選すると思ってるんだろうな」などの反応が寄せられている。
「一部では、選挙活動用ポスターと政治活動用ポスターのデザインの違いだと推測する声も。しかし、高市首相と吉村氏が抜群の知名度を誇っているからこそ、その力のみで当選させようとするデザインとして受け取られても仕方がない。選挙はやはり、最終的に立候補者本人の顔と名前をどこまで周知できるかにかかっているでしょう」(政治ジャーナリスト)
西宮市長選の投開票は、3月29日に行われる。果たして、結果は――。
棒や素手でボコボコに…スタンガンも 独自入手の証言から見えるカンボジア特殊詐欺拠点の恐怖支配の実態 背後に「トクリュウと中国マフィア」
2025年の1年間で、史上最悪の1414億円以上の被害を記録した特殊詐欺。 JNNはカンボジアの詐欺拠点にいた複数の日本人の証言を警視庁の捜査関係者への取材から独自に入手しました。証言からは、詐欺に加担すると知らずに巻き込まれている人たちが多くいる実態や、アジト内部で暴力による支配を受けていった実態などが浮かび上がりました。
ホテルのレビューを書く仕事と騙され「かけ子」に…30代男性Aさん
Aさんがカンボジアの詐欺拠点に渡ったのは2025年11月のことでした。きっかけはSNSを通じて知り合った男から「カンボジアでホテルのレビューを書く仕事があるからやらないか」と誘われたことでした。
中国の上海経由でカンボジアに入国すると、なぜか他の入国者とは異なり、入国審査の列に並ばずにスムーズに入国できました。現地の担当者はすでにAさんの顔写真を持っていたのです。
その後、空港の外で出会ったのは片言の日本語を話すカンボジア人でした。アルファードに乗せられ、夜中のカンボジアを移動。3時間後、シアヌークビルのカジノが入っている豪華なビル15階あたりの事務所に到着しました。 そして、案内された事務所では、チンピラ風の50代くらいの日本人から「お前達は騙されたんだよ。ここで1年間働いてもらう」と言われたといいます。
まず始まったのは「かけ子の見習い」でした。かけ子が電話する隣で通話内容をイヤホンを使って聞かされ、詐欺のやり方を教え込まれたといいます。
「かけ場」では日本人30人ほどがデスクに向かって1日約14時間電話をかけ続けていました。各デスクにはiPadとイヤホンが設置され、自動的に次から次へと電話をかけるようなシステムだったといいます。
見張り役が試験官のようにかけ子の背後を歩いて監視しており、居眠りした場合は罰金、2度目からはスタンガンを当てられていました。
30人のうち騙されて連れてこられた人は20人、自ら志願した人は10人で、26歳の女性や夫婦で騙されて連れて来られた人もいたといいます。
脱走図るも…素手や棒でボコボコに 背後に「中国マフィアとトクリュウ」
宿泊していた部屋には警備員がつき、屋内外に設置された多数の監視カメラに囲まれていました。しかし、Aさんは滞在3日目、(休みの日)に脱走を試みました。部屋の鉄格子が一部針金でつながっているだけだったため、外すことができ、3階から別の建物の屋根伝いに飛び降りたといいます。しかし、音で気付かれて中国人30人ほどに確保され、素手や棒でボコボコにされて意識を失いかけました。その後、組織として拘束することがリスクだと判断されたようで、現地の警察へ突き出され、日本に帰ってきたのです。
拠点には入れ墨が入った日本人のヤクザっぽい中年男性が4、5人いて、「ここは逃げようと思わなければ他の組織より安全だ」などと凄まれたといいます。そして、さらに上位者と思われる中国人も4、5人いて、スマホで音声翻訳して威圧的に接してきたといいます。
警視庁の捜査関係者は「海外拠点の案件では、中国マフィアとトクリュウが結託して、日本人の闇バイトを集めているとみられる」としています。
中には、拠点から日本にいる母親とビデオ通話した際、複数名の中国人らしき男達から脅しをかけられている様子が映ったことで、拠点にいることが判明した20代男性もいたといいます。この男性は暴行を受けた結果、腰椎を骨折したといいます。
その他の証言も紹介します。
「同居する日本人が脱走しないか見張ってほしい」
40代男性Bさん 2024年12月~2025年11月
Q“きっかけ”は? ・シアヌークビルでカジノに出入りしていたところ、「ボス」と称する中国人か台湾人の男に声を掛けられた(会話には翻訳機を使用) ・「簡単な仕事を紹介するので一緒に住まないか」と誘われパスポートを預けた ・指示された仕事の内容は、「会社(拠点)において、日本人がどのような会話をしているか教えてほしい」「同居する日本人が脱走しないか見張ってほしい」
Q現地の生活は? ・住まいは拠点から車で10分ほど移動した場所であり、詐欺で働いていた見張りの対象である日本人3名と同居。毎日、住まいから同居の日本人3名と一緒にアルファードのような車で拠点まで移動。自分以外の3名は移動時、毎回目隠し (顔にカバー) をされていた。 ・住まいの出入りは比較的自由で制限されていなかった (24時間いつでも出られるわけではない)。
Q拠点からどう逃げ出したのか? 拠点にいるのが怖くなり、夜、「女を買いに行く」と伝えて滞在先の住まいを抜け出し、知り合いのベトナム人女性に乗り合いバスを手配してもらいプノンペンへ移動した。
中には60代も…「中国人が社長。ヤクザも加担して逃げられない」
60代男性Cさん 2025年2月頃~
Q“きっかけ”は? ベトナムの生産管理の仕事に応募したが、マレーシアに連れて行かれて詐欺の仕事をするよう強要されて殴られた。その後、カンボジア (ポイペト)の拠点に閉じ込められる。
Q現地の生活は? ・朝6時30分から午後3時まで作業 ・ 土曜日は午前中のみ、日曜日は休み。日本の祝日については基本的に休みだが、売り上げによっては出勤する場合あり。 ・中国人や日系フィリピン人も働かされている ・一定以上の売上をあげた者には、賞金が出る仕組み。月の売上が一定以上を超えた場合には、全員に対し賞金が出る。 ・中国人が社長。台湾人や日本のヤクザも加担して逃げられない状況。
韓国人リクルーターに誘われて「月150万円~300万円稼げる」
20代女性Dさん 2025年1月~10月
Q“きっかけ”は? ・「X」ツイッターで「電話相談」「最大3か月から6か月」「月150万円から300万円稼げる」とのアルバイト募集を見て応募し、相手方とテレグラムIDを交換してやりとり。 ・ 相手方から新宿のカフェを指定され、「別の職員が行くから集合」と指示を受けた。 ・新宿のカフェには、日本語が上手な韓国人リクルーターが現れ、アルバイト場所をカンボジアと聞かされる。「月150万円~300万円稼げる」と勧誘される。 ・カンボジア行きの航空券はリクルーターが用意し、旅券は自分で用意。リクルーターと一緒に福岡空港からタイ経由でカンボジアのシェムリアップ空港へ。 ・シェムリアップ空港に到着後、ヴェルファイアのような車でカンボジア人が迎えに来ており、リクルーターと一緒に拠点へ向かった。まるでVIP待遇だった。
Q現地での生活は? ・拠点は一番上に有刺鉄線が巻かれている高い塀に囲まれた建物で、セキュリティーが数人おり、ドーベルマンのような番犬もいた。 ・ 拠点内の6階建てホテルの一室に案内され、ここで生活するよう言われた。 ・ 午前7時に居住ホテルの隣の建物内2階事務所にあるかけ場へ出勤し、午後3時まで仕事(以降は自由時間)。かけ場にいたのは全て日本人で、男性8人、女性2人。デスクには、それぞれiPad、iPhone、有線イヤホンあり。 ・拠点内には、コンビニや食堂、火鍋屋、ゲームセンターなどがあった。 ・初日は見学だったが、次からは実際にかけ子をやらされた。日本語がペラペラの監視役の中国人がいた。 ・ 勤務日は平日(後半の頃には日曜日しか休みがなく、休憩時間も削られていた)。 ・休みの日は、シェムリアップに外出したり、ホテルでの食事や近くのカジノ、KTVで遊んでいたが、外出にはルールがあり、拠点を出る際には、顔より下の容姿を撮影されて、拠点出入口にいるセキュリティ宛てに写真を送信していた。 ・拠点にはボスと思われる中国人夫婦。詐欺のストーリーを考える「先生」と呼ばれる中国人がいた。
知人の指示で“なぜか”カンボジアへ…かけ子見習いに
20代男性Eさん 2025年12月~2026年1月
Q“きっかけ”は? ・知人からの紹介で仙台で不動産の仕事をすることが決まり、那覇空港 到着後、知人からの指示で、なぜか香港経由でカンボジアへ行くことになった。 ・カンボジアの空港に到着後、外国人の運転で高い塀に囲われた施設に到着した。
Q現地での生活は? ・施設の出入口には十数人の警備員がおり、自由に出入りできない環境。 ・拠点敷地内には、3階建ての建物が300棟ほどあり、国籍別で約20名 ずつ、それぞれの建物に振り分けられる(日本人は300棟のうち2棟)。 ・勤務時間は平日の朝9時から夕方5時まで。土日祝日は休み。 ・最初の1か月に台本を覚えたり、目の前でかけ子と被害者のやりとりを聞いて覚えたりした。 ・一つのかけ場につき、iPhoneが100台くらいあり、被害者とLINEを交換した機器は使用後に燃やすなどして処分。 ・仕事中や、かけ場の建物の外に出る時は携帯電話を没収され、指定された部屋、指定された時間に限ってのみ使用できた。 ・拠点敷地内のレストランで食事をしたり、カジノで遊ぶなどしていた。
「アホいうな」泉健太が問う「エプスタイン」の闇
少女への性的虐待などの容疑で逮捕され、2019年に拘留中に死亡したジェフリー・エプスタイン氏についてアメリカ司法省が保有する調査資料約600万ページのうち、1月末に約350万ページが開示された「エプスタイン文書」。それに登場したセレブリティーは、次々と表舞台から姿を消している。
アメリカでは、クリントン政権時に財務長官を務めたローレンス・サマーズ氏が、学長も務めたハーバード大学を学年度末に退くと表明。イギリスでは王弟のアンドリュー元王子や、労働党の重鎮だったピーター・マンデルソン氏が情報漏洩の容疑で逮捕された。アンドリュー氏は王族としての一切の特権を剥奪され、マンデルソン氏を駐米大使に任命したスターマー内閣は政治的責任を追及されている。
日本も、この問題と無縁とはいえない。「エプスタイン文書」には、当時マサチューセッツ工科大学(MIT)メディアラボ所長だった伊藤穣一氏(現・千葉工業大学学長)の名前が約1万回、メールのやり取り4000件が含まれていた。ハッカーの国際イベント「DEFCON」は2月18日、伊藤氏を含む「エプスタイン文書」に名前があった3人を異例の「公表追放」とした。しかし、日本政府はほとんど何も対処しようとしなかった。いったい何が隠されているのか。
3月5日と12日の2度にわたり衆院予算委員会で本件について追及した中道改革連合の泉健太衆院議員に、「エプスタイン文書」がはらむ問題について聞いた。
伊藤氏に自民党有力議員の後押し?
――何をきっかけに、この問題に関心を抱いたのですか。
【写真あり】泉氏が追及する「エプスタイン文書」、日本に関する複数の問題の“発端”となっている人物とは?
「エプスタイン文書」問題については昨年2月、立憲民主党の本庄知史政調会長(当時)がグローバル・スタートアップ・キャンパス構想(GSC)について衆院予算委員会で追及したのが始まりです。
GSCは岸田政権時の22年1月、戦後の日本経済の創業期に匹敵する「第2の創業ブーム」を巻き起こすべく構想され、22年度第2次補正で66億円、23年度補正で570億円、計636億円が基金化されました。
しかしGSCはほとんど動かず、巨額な予算は積み上がったままでした。それなら国庫に返納すべきだというのが本庄氏の主張でしたが、本庄氏は今年2月の衆院選で落選。私がそのあとを継いだ形です。
この問題でキーパーソンとして浮かび上がったのが伊藤穣一氏でした。MITメディアラボ所長時代にエプスタイン氏と密に親交していた伊藤氏の存在が、GSCの妨げになっていたと思っています。
「ガソリンは節約モードに」河野太郎氏呼びかけに賛否、ガソリン備蓄“95日分”説拡散で日本の対応に疑念
ホルムズ海峡の緊張が続くなか、政府は3月26日に石油の国家備蓄の放出を開始した。原油不足が懸念される状況での決断だが、とある“情報”がネット上で波紋を広げている。
河野太郎氏は「節約モード」を呼びかけ
「今回の放出は、まず愛媛県・今治市の『菊間国家石油備蓄基地』から始まり、今後は全国10か所でも順次進められます。国家備蓄の放出量は、国内利用の約1か月分にあたる約850万キロリットル。すでに民間備蓄から15日分が放出されており、合わせて45日分という過去最大規模になります」(経済ジャーナリスト)
3月26日には、出光興産の会長で石油連盟の木藤俊一会長が経済産業省を訪れ、赤沢亮正経産相と会談。「中東産なくして量的な確保は難しい」としたうえで、「5月を見据えて第2陣の備蓄放出をお願いしたい」と追加放出を求めた。
そんな中、ネット上では海外メディアが《日本の石油備蓄は、発表されている254日分の半分にも満たない約95日分》と指摘しているという情報が拡散。真偽は不明ながら、海外ではすでに燃料の消費制限に踏み切る国が相次ぐ一方で、日本は補助金でガソリン価格を抑える方針を続けている。
この“真逆の対応”に、ネット上では「95日分しかないのに、日本は大丈夫って言ってたの?」「代替先の確保より先に備蓄解放って…国民生活より支持率の方が大事なんですね」「おいおい、95日分しかなかったらあっという間に尽きるぞ」「95日分しかないって、夏のエアコンどうすんの…」と不安の声が続出している。
すでに東南アジアでは、原油不足が深刻さを増している状況だ。
「フィリピンでは24日、フェルディナンド・マルコス大統領が『エネルギー非常事態』を宣言しました。タイでもガソリンスタンドの在庫が枯渇する地域が出ています。インドでは都市部の世帯にLPG補充の予約間隔を最低25日空けることが義務化され、企業では従業員に“食事持参”を促すなど、生活レベルでの節約が広がっています」(前出・経済ジャーナリスト)
さらにパキスタンは週4日勤務制や休校措置、スリランカは燃料配給制を導入。エジプトでは飲食店などに午後9時閉店を義務付け、エチオピアでも公共交通機関などを優先する燃料割り当てがおこなわれるなど、各国で使う量を減らす動きが加速している。
3月25日、自民党の河野太郎元外相はインターネット番組で、ガソリン価格の高騰対策として続けられている補助金支給について言及。「普通にガソリンを入れて、動いていいというメッセージになってしまう。完全に逆で、節約モードに入って備えなければならない」と指摘し、公共交通の利用やオンライン会議の活用を挙げた。
この発言には、「通勤や仕事で車は必須。単純に節約を求めるだけでは現場の実情と乖離している」「地方で生活してみてから語ってほしい」と反発の声が上がる一方で、「筋は通っていると思う」「数か月後には国民の間にも“当然”と受け止められているかもしれない」など、理解を示す声も上がっている。
世界が節約へ舵を切る中、日本はどこまで耐えられるのか――。
「電話に出ない」それだけの理由で集団リンチ受け亡くなった息子(18)「次男は二度と自分の口で語ることができません」【少年集団暴行事件/2025年度アーカイブス】
大人たちの目を盗み行われる「子どもたちの暴力」
1999年3月、岡山県備前市で、同級生ら3人に集団暴行を受けて亡くなった市原圭司さん(18)。
夜9時半ごろに、当時18歳の同級生・19歳と20歳の先輩という「3人の幼馴染」たちから殴る、蹴る、川に蹴り込まれるなどの暴行を受け、亡くなりました。
2025年11月19日、母親の千代子さんは「なぜ、息子がこのような事件に巻き込まれたのか」、そして「二度とこのようなことが繰り返されない」ために、岡山県赤磐市の赤坂中学校【画像①】で、生徒たちに思いを語りました。
市原千代子さんが掲げるのは、Vサインをする若い男性の写真。25年前、18歳で亡くなった次男・圭司さんの写真です。
18歳で亡くなった次男「圭司は、二度と自分の口で語れません」
市原さんは、生徒たちに静かに語り始めます【画像②】。
(市原 千代子さん)
「私がお話をさせていただく時に、必ず持ってきているものがあるので、それをまず見ていただこうと思います」
「これがもう25年前になりますけれども、平成11年に18歳で亡くなりました、次男・圭司の写真 です」
千代子さんは、「圭司さんが集団暴行という暴力に遭って亡くなるまでは、皆さんのお母さんと同じ生活をしていただけだ」と語りかけます。
(市原 千代子さん)
「私は『犯罪被害者』と言われます。でも本当の犯罪被害にあったのは、(写真を見て)この次男の圭司だけだと思います」
「犯罪被害にあった辛さ、悲しさ、悔しさ、怒り、そのほかいろいろなものは、この圭司しか語れないと思います。でも圭司は二度と自分の口で語ることができません」
次男が生まれた日のことを鮮明に覚えている その息子が…
市原さんが暮らすのは、岡山県備前市三石地区。市原さんは、「コンビニもスーパーもない小さな町」だと言います。
地区の子供は1学年で50人ほど。子供たちは、保育園に入ると中学校を卒業するまでほとんどが顔見知りの関係。それだけ繋がりの強い地域でした。
事件に遭うまでの市原さんは、夫婦と男の子2人・女の子1人という、3人の子どもがいる家庭で生活を送っていました。
圭司さんは次男として1980年11月2日に生まれました。市原さんは、その日のことを鮮明に覚えています。
(市原千代子さん)
「生まれてきてくれたのが夜9時少し前でしたから、私は深夜に産科病室に移されましたけど、2階の分娩室の隣の新生児室に寝かされていた圭司の泣き声が、一晩中その病院の中に響き渡っていました」
圭司さん【画像③】は幼い頃から「じっとしていることが嫌いな子で、いつも動き回ってるような子」でした。
目の下を真っ黒にして帰宅「楽しい高校生活を送っていた」と思っていたが…
圭司さんは、小学3年生からソフトテニスを始め、中学・高校でもテニス部に所属。友達が多く、人との関わりを大切にする子どもだったといいます。
ところが、高校に入ると、圭司さんの生活は変わっていきました。1年生の秋、目の下を真っ黒にして、友だちに連れられて帰宅したことがありました。
圭司さんは「学校の体育館で友だちとふざけてバスケットボールをしていて、ぶつかってこうなった」と母親の千代子さんに話しました。
しかしその後市原さんは、圭司さんの同級生から「あれは、学校の中で殴られていた」と教えられました。
(市原千代子さん)
「実は当時、圭司が通っていた高校には、複数のそういった問題があり、それは他のお母さんからも聞いていました」
「でも、私は圭司の身の上に、そういうことが起こってると思っていませんでした。私の目から見て、それなりに楽しい高校生活を送ってるように思いました」
しかし、事態はもっと深刻化していきます。
エスカレートしていく「暴力」
高校2年生に進級して間も無く、圭司さん【画像⑤】は同級生の男子から暴力を受け、左目の上側の骨を折る「眼底骨折」の怪我を負い、救急車で病院に搬送される出来事がありました。
(市原千代子さん)
「殴られた直後は、目の周りは真っ黒でしたし、痛みもありました。また鼻血が出たり、戻したりすることもありました」
「腫れや痛みや、戻したりする症状が落ち着いた1週間から10日ほどして、圭司は退院を許され、ちょうどゴールデンウィーク明けに病院から退院をしてきました。でも、圭司は病院を退院してきてから後、高校に行こうとしなくなりました」
いったい圭司さんに何があったのか、、、市原さんは語り続けます。
【第2話】「先輩が川へ放り込んだ 目を開けんのじゃ」集団リンチ受け息子(18)は亡くなった「わずか30分で動かなくなった」
に続く
床に傷、荷物積み残し、追加料金…増える引っ越しトラブル回避法
「引っ越し業者に壁や家具に傷をつけられた」「事前説明なく当日に追加費用を請求された」
引っ越しがピークを迎える時期だが、こうしたトラブルが続いている。
国民生活センターによると引っ越しトラブルの相談は近年、増え続けている。どんな点に気をつければいいのだろうか。
養生なしで搬出の業者「覚えなし」
昨年7月に相談を寄せた近畿地方の30代女性は、賃貸マンションから引っ越しをした際、トラブルに見舞われた。
引っ越し業者には事前に「冷蔵庫などの大きな荷物は掃き出し窓から出してほしい」と伝えていた。
ところが業者は玄関から養生なしで搬出。床やドアなどに多数の傷がついていることに後で気がついた。
業者に申し出たが、担当者は「覚えがない」という。
あげくに「引っ越しで傷ができたとは限らない。初めから傷があったのでは」と返答され、対応に困って相談した。
トラックに載りきらず積み残し
関東地方に住む別の30代女性は昨年8月、インターネットの比較サイトで価格が安かった業者に依頼して引っ越しをした。
見積もりはオンラインで済まし、荷物の数は事前に申告。業者から「2トントラックで入るのでは」と提案されたが念のため、提案より大きなトラックを指定した。
しかし当日、荷物が載りきらず、「これ以上、入らない」と搬出作業が終了。残った分は自分で運ぶはめになった。
このほか、業者からエアコンの脱着作業に関する詳しい事前説明がなく、当日に追加料金を請求されたというケースもあった。
見積もり時に業者が段ボールを置いていったが、その業者と契約しなかったところ、段ボールを自己負担で返送するよう要求されたという相談も目立つという。
相談件数は4年連続で増加も?
国民生活センターによると、全国の消費生活センターに寄せられた引っ越しトラブルに関する相談は、2025年度は2月末までに2118件に上っている。前年の同時期(1904件)を上回るペースだ。
新型コロナウイルスの感染拡大で途絶えた人手が戻り始めた22年度以降、24年度まで3年連続で相談が増えており、25年度も増加が続くと見込まれている。
相談内容で最も多いのは、作業で部屋や荷物に傷が付いたり、紛失されたりした場合の「補償」で全体の47%を占めた。
写真や動画で作業前後の記録を
部屋や荷物などに損傷が出た場合、どう対応すればいいのか。
引っ越し契約の指針となる国土交通省の「標準引越運送約款」では、荷物の受け取りから引き渡しまでの間に、荷物やその他のものに損傷などがあった場合、業者は注意を怠らなかったことを証明しない限り、損害賠償責任を負うとされている。
ただし、荷物の引き渡しから3カ月以内に業者に申し出る必要がある。
国民生活センターは、損傷があるかすぐ確認できるように、作業の前後の状況について写真や動画で記録することを勧めている。
また、オンラインや電話での見積もりは便利な半面、慎重さも必要だ。
当日になって荷物が積みきれないなどのトラブルを避けるため、センターは荷物の量や搬入経路など必要な情報を正確に伝えるよう注意を促している。不安な場合は、訪問による見積もりも検討するよう呼びかける。
エアコンの脱着やピアノの運搬といった付帯サービス、契約締結前の段ボールの返送方法などについても、事前に費用などを確認しておくとトラブルになりにくい。
担当者は「できるだけ余裕を持って契約や見積もり時の書類を確認し、不明点や疑問点は業者に事前に聞くようにしてほしい」と呼びかけている。【岡田英】
当時小学1年生の女子児童が「いじめ」で転校 「担任教諭らが同級生への適切な指導を怠った」両親らの大阪市へ訴えが棄却
いじめで転校を余儀なくされたとして児童の両親らが大阪市に損害賠償を求めた裁判の判決があり、両親らの訴えが退けられました。
訴状によりますと、2020年、大阪市立の小学校で当時1年生だった女子児童が同級生からランドセルを無理やり持たされるなどのいじめを受けて不登校になり翌年に転校。
第三者委員会が「いじめ」と認定しました。
両親らは担任教諭らが同級生への適切な指導を怠ったとして、市に対し約300万円の損害賠償を求めていました。
3月27日の判決で大阪地裁は「担任教諭は報告を受けた翌日に事実確認や指導を行っており、職務上の注意義務を怠ったとはいえない」などとして両親らの訴えを棄却しました。
出生数減少の要因は何だと思うか? 年代、男女間で意識差
経済界や学識者、自治体関係者らが人口減少問題を議論する「未来を選択する会議」(議長・三村明夫日本製鉄名誉会長)は27日、人口問題のデータや政策、論考をまとめた「人口問題白書」を公表した。同会議が実施し、約2万人から回答を得た意識調査の結果が盛り込まれた。子育ての経済的な負担や、性別役割分担など社会規範の根強さといった人口減につながる出生数減の要因に関する問いでは、年代や男女の間で意識に差が出た。
同会議は昨秋に発足。人口減少が深刻化する「消滅可能性自治体」を公表するなど、人口問題を訴えてきた「人口戦略会議」に携わった三村氏や増田寛也元総務相らが参加し、白書を出すのは初めて。調査は、今年1~2月、全国の18歳以上の男女を対象にインターネットを通じ実施し、各世代で4000~5000人、男女で各1万人以上から回答を得た。
「子育てや教育費の負担が重いこと」を出生数減少の要因と思うと回答した割合は、すべての年代で75~80%程度だったが、このうち「とてもそう思う」では年代間で差が出た。18~29歳は42・9%、30~39歳は38・8%だったが、年代が上がるごとに低下。50~59歳が25・2%、60歳以上は19・4%だった。男女でも、男性26・7%に対し、女性36・2%だった。
「家事・育児が女性に偏り男性が稼ぐべきという規範」など社会規範を要因と思うかという問いでは、男女差が顕著だった。女性の26・4%が「とてもそう思う」と答えたのに対し、男性は11・9%だった。「両立支援」や「子育て環境」などを要因とするほかの問いでも「とても」の割合は女性の方が男性より高い傾向が見て取れた。年代別でみても、経済負担と同様に、いずれも年代が高いほど「とても」は低くなった。
東京都内で27日に記者会見した増田氏は「少子化対策は子育て支援の拡充だけでなく『共働き・共育て』の観点を」と求める同会議の提言を発表。高市早苗首相が発足させた「人口戦略本部」について「『器』ができただけだ」と具体的な動きがないことを指摘した上で、同本部に総合的な政策立案の司令塔としての機能を求めた。
日本の総人口は2024年時点で1億2380万人となり、14年連続で減少。日本人の出生数は24年に初めて70万人を割り、合計特殊出生率は1・15で過去最低を更新した。今後、生産年齢人口が減少し続ける一方で、65歳以上人口は43年に3953万人でピークを迎えると推計されている。【宇多川はるか】