【独自】教職員ら8人一斉退職の幼稚園で賃金未払いなど複数の法令違反 労基署が是正勧告 札幌市

幼稚園教職員ら8人一斉退職 園長の暴言が理由か?保護者へ通知は退職前日 説明会実施も不安の声
園長の暴言などを理由に教職員らが一斉に退職した札幌市の幼稚園が、賃金の未払いなどの法令違反があったとして、2025年7月に是正勧告を受けていたことが分かりました。
2025年7月、労働基準監督署から是正勧告を受けたのは、札幌市南区の札幌梅香幼稚園です。
関係者によりますと、正当な理由がないにも関わらず、職員らに対して一部の賃金を支払わないなど、複数の労働基準法違反があったということです。
この幼稚園を巡っては、園長の暴言などを理由に、10月31日付で教職員ら8人が一斉に退職していて、保護者の間に混乱が広がっています。
一斉退職には園側の労働をめぐる法令違反も背景にあるとみられています。

東京で行方不明の中国人留学生、友人に「富士の樹海」への行き方を聞いていた―中国メディア

中国メディアの都市快報は3日、東京で行方が分からなくなった中国人留学生の女性が、行方不明になる前に「富士の樹海(青木ケ原樹海)」への行き方を尋ねていたことが分かったと報じた。

記事によると、行方不明になっているのは福建省出身で東京都練馬区在住の中国人女子留学生、呉佳穎(ご・かえい、ウー・ジアイン)さん(20)。10月7日に一緒に練馬区役所を訪れた友人と別れた後、行方が分からなくなった。母親は14日に来日して警察に捜索願を提出した。

呉さんを知る捜索ボランティアによると、呉さんは性格がやや内向的で、最近は気分が落ち込み気味だったという。現在、在日華人団体が捜索を支援しており、日本にいる中国人らに向けて情報提供を呼び掛けている。

また、記事によると、呉さんは行方不明になる前に友人に青木ケ原樹海への行き方を尋ねていたことが分かった。記事は青木ケ原樹海について「その名の通り、まるで海のように果てしなく広がる原生林だが、胸を締め付けられる点はここが自殺の名所として知られていることだ」と言及。「毎年数十に上る遺体が発見されており、実際の数はさらに多い可能性がある」と伝えた。

呉さんの母親は「娘はよく笑い、きれい好きで、聞き分けが良く、思いやりがあり、才能が豊かで、いつも母親に心配をかけまいとしていた素直な子」とし、呉さんに向けて「あなたが青木ケ原樹海への行き方を尋ねたことがあると聞きました。お願いだからやめて。どうか、絶対にそんなことをしないで。何があっても自分をあきらめてはいけない。あなたはひとりじゃない。私たちはずっとあなたを待っています」とメッセージを発した。

また、「東京は広く、人の往来も激しいですが、私は人の心は温かいと信じています。東京のどこかで、ぼんやりした表情で、写真のような顔立ちの中国人の少女を見かけたら、どうか立ち止まり、声を掛けてください。もしかしたら私の娘かもしれません」と呼び掛けた。(翻訳・編集/北田)

今季全国3例目、新潟県胎内市の養鶏場で鳥インフルエンザ検出…63万羽を殺処分へ

新潟県は4日、胎内市の養鶏場で死んだ鶏から高病原性鳥インフルエンザ(H5型)が検出されたと発表した。国内の養鶏場での感染確認は北海道の2例に続く今季3例目で、県は飼育する採卵鶏約63万羽の殺処分を始めた。
県によると、3日に多数の鶏が死んでいるのが見つかり、遺伝子検査で陽性が確認された。殺処分は16日に完了する見通し。

浴室で3カ月女児死亡 母親から通報「私は死ねなかった」

4日午前6時40分ごろ、東京都世田谷区松原1のマンションで、住人の女性(28)から「ごめんなさい。私は死ねなかった。赤ちゃんをやった」と110番があった。
警視庁北沢署員が駆けつけたところ、生後約3カ月の女児が浴室の風呂のふたの上で、あおむけに横たわっていた。女児には複数の刺し傷があり、まもなくその場で死亡が確認された。浴室の近くに凶器とみられる包丁があったという。
北沢署によると、通報した女性は女児の母親で、夫と女児の3人暮らし。署が女性から詳しく事情を聴いている。【長屋美乃里】

「副議長はそんなに偉い人なの?」クマ騒動の町に爆破予告、謝罪拒否の“パワハラ町議”に募る不満

全国でクマの出没が相次ぎ、住民が恐怖に震える中、北海道積丹町で町民の“命の綱”ともいえるクマ駆除の専門集団、地元猟友会が「出動拒否」という前代未聞の事態に陥っている。その発端は、なんと積丹町議会副議長の海田一時氏をめぐるパワハラ騒動だ。
騒動の発端は9月27日。海田氏の自宅近くに設置された箱罠に、体重284キロの巨大なヒグマが捕獲された際のことだった。
「現場に到着した猟友会のハンターはその場にいた副議長と面識がなく、本人に誰なのかを尋ねたところ、副議長が“誰にものを言ってるか”と憤慨したといいます。クマは駆除後の運び出し作業も必要なため、現場には10名ほどのハンターが駆けつけており、安全のためその場を離れるよう副議長に伝えたものの、海田氏はこれを拒否。さらに、“こんなに人数が必要なのか。金もらえるからだろ。俺にそんなことするなら駆除もさせないようにするし、議会で予算も減らすからな。辞めさせてやる”と言い放ったそうです」(地方紙記者)
当然、この発言に猟友会は激怒。町からの出動要請に「謝罪がない限り出動しない」という強行姿勢を崩さず、事態は長期化。その間にも町内ではクマの出没が相次ぎ、ついには小学校近くでも子グマが目撃されるという“命の危険”に直面している。
通常であれば猟友会がパトロールや駆除にあたるが、この「出動拒否」により町の職員が見回りをするのみ。町民からは「実際にクマが出たらどうするのか」「怖くて子どもを外に出せない」といった不安の声が殺到し、役場には海田氏への苦情が寄せられ「平常業務ができない」ほどパニック状態だという。
そんな中、事態はさらに悪化の一途をたどる。
11月1日~3日に役場に隣接する総合文化センターで開催予定だった「積丹町文化祭」が急きょ中止に追い込まれたのだ。その理由は、なんと積丹町の役場への爆破予告だった。
「爆破予告は文化祭初日の11月1日に届き、町はただちにイベントの中止を決定したようです。役場庁舎や会場の文化センターに近づかないよう町民に注意を呼びかけました。爆破予告の理由はわかりませんが、このタイミングですからおそらくクマ騒動に関係しているのかもしれません。
文化祭は保育園児や小中学生、一般町民などによる作品の展示や子供たちによるさまざまな発表のお披露目もあり、老若男女が参加するお祭りでした。人口約1600人と小さな町ですが、この日のために準備し楽しみにしていた人が多いと思うと気の毒でなりません」(同前)
“暴言町議vs命がけのハンター”というトラブルに端を発した騒動は、クマの恐怖、そして爆破予告という不穏な圧力まで加わり、小さな町全体を覆う暗い影となっている。
町議は依然として「自分は悪くない」「謝罪はしない」という強気な姿勢を崩しておらず、住民の安全を軽視しているとも取られかねない状況にSNSでも、
《まだ謝罪してないの!?》 《町議の謝罪拒否が原因か》 《他の町議さん達は何をしているの? 副議長さんはそんなに偉い方なんですか?》 《あんな老害副議長をのさばらしてたら嫌がらせの対象にもなるわな》 《副議長が猟友会に謝罪しないから、こういう事になるんでしょうね》 《頭くらい下げればいいのに》
と非難の声は止まらない。
積丹町はクマの脅威だけでなく、平穏な日常も奪われている。いずれにしても理屈抜きで“爆破予告”は許されない。

ハンター確保へ、狩猟免許取得を後押し…試験回数増やライフル銃の購入費助成も

青森県は、クマなど有害鳥獣の捕獲を担うハンターの確保策を強化している。年3回だった狩猟免許の試験回数を今年度から4回に増やしたほか、新規免許取得者向けに銃取得費用を助成する仕組みも新設。免許の新規取得を後押ししたい考えだ。(平田健人)
「弾を装填(そうてん)してください」「射撃姿勢を取ってください」。指示を受けた男性が静かに銃に弾を込めると、緊張した面持ちでガラス窓に銃口を向けた。9月13日に弘前市中央公民館で開かれた第1種免許試験の一コマで、受験者は模擬銃を使って分解や組み立てなど発砲前後の動作を進めた。
弘前市の男性(74)はカキや栗をクマに食べられる被害を機に受験したといい、「花火などで対策をしてきたが、どうしようもない。空砲でもいいから撃ちたい」と切迫した様子だった。
この日は今年度3回目の免許試験で、従来であれば次回は来年度まで待つ必要があったが今年度は12月に4回目が受けられる。さらに9月からは新規免許取得者に対し、試験前の講習会費用に加え、第1種免許限定で10万円を上限に銃など装備品の購入費用も助成している。いずれも県内での有害鳥獣捕獲への参加が条件だ。
県内では、クマ対策に効果的なライフル銃を扱うのに必要な第1種免許の所持者が2023年度末時点で1123人にとどまり、ピークだった1981年度の6964人から8割超も減った。捕獲した獣類を食料としたり、敷物に加工したりする風習が廃れたことが一因に考えられ、2016年度以降の新規取得者も年平均70人を割り込む。
ライフル銃を新たに持つには、銃刀法で10年以上の猟銃所持歴も求められる。県自然保護課の近藤毅・総括主幹は「狩猟免許所持者をしっかり増やしていかないと、鳥獣被害の高まりに対応していけなくなる」と強調する。

獣害対策、自衛も徹底を

ハンターの確保以外にも課題はある。
兵庫県立大自然・環境科学研究所の山端直人教授(野生動物管理学)は地元住民に対し「できることは自分でやることに尽きる」として、果物を放置してクマなどのエサにしないといった対応や、防護柵設置の徹底を呼びかける。
山端氏によると、地元住民の合意形成を図るには専門人材の登用が有効だが、組織規模が小さい市町村では対応が難しく、都道府県が前面に出る必要がある。兵庫県は野生動物管理のため専門機関「森林動物研究センター」を設け、生態研究や出没後の捕獲対応に当たらせている。島根県では、鳥獣対策専門の県職員を採用しているという。

◆狩猟免許=第1種銃(火薬銃)、第2種銃(空気銃)、わな、網の4区分があり、各都道府県が免許試験を実施する。銃の所持には都道府県公安委員会の許可も必要となる。

今朝は今季一番の冷え込みに 東京都心も今季最低の8.2℃

今日4日(火)は、各地で朝の冷え込みが強まりました。北海道の中標津町では今季全国で最低の-7.7℃を観測しました。

東京都心でも7時までに8.2℃を観測し、今シーズン最低気温を更新しました。
西、東日本を中心に今季最低気温を更新
今朝は全国的に晴れていたところが多く、放射冷却現象が強まり冷え込んだ朝となりました。

7時現在、今朝最も気温が下がったのは北海道標津郡中標津町で、最低気温-7.7℃を観測しました。他にも道内では足寄郡陸別町で-7.5℃、旭川市で-3.0℃、札幌市で1.5°℃と、各地で11月中旬~下旬並みの厳しい冷え込みとなりました。

本州では内陸中心に冷え込みが強まり、岩手県宮古市区界で-5.1℃、長野県南佐久郡南牧村・野辺山で-7.0℃を観測しています。その他、秋田で2.9°℃、名古屋で7.9℃、大阪では8.9℃、福岡で10.4℃まで気温が下がり、こちらも11月中旬~下旬並みの厳しい冷え込みとなりました。

また、7時までに全国459地点で、今季最低気温を更新しています。
この冷え込みでフロントガラスにも霜びっしり
今朝の冷え込みによって、各地で霜の降りた様子の写真が撮影されています。

車のフロントガラスにも霜が降りる季節になりました。

朝の通勤・通学時に車を使用する場合は、解氷スプレーやスクレーパーの準備、ワイパーを立てておくなどの事前対策、さらにいつもより時間に余裕を持った出発がおすすめです。
昼間は日差し暖かくてもひんやり
朝は冷え込んだ日本列島ですが、移動性高気圧に覆われるため、昼間は広範囲で日差しが届き気温が上昇します。

ただ、日差しの下は暖かくても空気が冷たいため日陰ではひんやりします。

朝と昼や日ごとの気温差が大きくなるので体調管理にお気をつけください。

写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)

アプリで知り合った女性に出会うと…「俺の彼女に何してんだよ」と現金要求 美人局で恐喝未遂か 専門学校生ら10代4人の男を逮捕 新潟・燕市

新潟県燕市の商業施設の駐車場で20代の男性を脅し現金を要求したとして、専門学校生ら18歳と19歳の男4人が逮捕されました。
恐喝の疑いで逮捕されたのは、長岡市に住む専門学校生の男(18)、三条市の会社員の男(19)ら4人です。 警察の調べによりますと男らは2月下旬、燕市の商業施設の駐車場で20代の男性に対して「俺の彼女に何してんだよ」と怒号を浴びせたうえ現金を要求した疑いが持たれています。
被害にあった男性はマッチングアプリで女性と知り合い、商業施設の駐車場で初めて会った際に男4人が現れたということです。男性は直後に警察に届け出たということです。
警察はいわゆる“美人局”とみて詳しく調べています。なお4人の認否についてが「共犯事件で捜査に支障がある」として明らかにしていません。

出雲大社の池でもがく迷子犬、見かけた新聞配達員が飛び込み救出…チラシ1000枚配った飼い主「思いが神様に届いた」

出雲大社(島根県出雲市)の神楽殿そばにある「鏡の池」で9月、5日間迷子になっていたシバ犬の「おうすけ」が無事に保護された。地域住民らが連日捜索を続ける中、新聞配達中に「おうすけ」を見つけた読売新聞の配達員が池に飛び込んで救い上げた。飼い主は「出雲大社で見つかるなんて。皆さんの思いが神様に届いた」と喜んでいる。(豊島瞬)
地域住民やSNS

9月12日の朝、出雲市のバイク店店長、巌更奈さん(48)は愛犬の「おうすけ」と車で出勤した。人なつこく、客からかわいがられる店の「看板犬」だった。
一緒に店に入った後、外で大きな物音がした。音に敏感な「おうすけ」は驚き、ドアの隙間から首輪とリードを付けたまま走り去った。「おうちゃん、待って!」。通りかかった男子高校生が自転車を投げ出して進路をふさいだが、軽々とかわし、どこかへ駆けていった。
巌さんはすぐに警察と保健所へ届け出て、複数のSNSで発信。常連客や宅配業者、動物病院の看護師、地域の動物愛護団体「アニマルレスキュードリームロード」など数多くの人が捜索に加わり、各地で目撃情報が寄せられた。
だが、見つからぬまま、13日夜には雷鳴と豪雨が出雲を襲った。巌さんは「雷の音が怖くて震えているはず」と眠れなかった。
15日には協力者が作ったチラシ1000枚が届き、市内に配られた。SNSでの拡散も数千件に上った。「一緒に捜したい」と遠方から駆けつける人もいた。
池に飛び込み

「おうすけ」を助けたのは、読売新聞を販売する出雲中央店の配達員、石橋貴男さん(52)だった。迷子になった翌日の早朝、配達中に偶然、「おうすけ」を見かけ、その後にチラシを見て迷子犬だったと知り、悔やんだ。「次は必ず保護する」と心に決めた。
17日早朝、新聞配達中に出雲大社で「おうすけ」を発見。神楽殿から、鏡の池に勢いよく飛び込んでもがいていた。池の水深は胸の高さほどあったが、石橋さんはためらわずに入り、ずぶぬれになりながらもリードをつかみ、助け上げた。前脚やあごに擦り傷、体にはダニもついていたが、元気だった。すぐに巌さんに連絡し、引き渡して配達に戻った。
治療を終えた「おうすけ」は、19日に看板犬に復帰。巌さんは「池に落ちたことで水を怖がるのでは」と心配になり鏡の池へ連れて行ったが、飛び込みそうな勢いで池に駆け寄り、水面をのぞき込む姿に、「全然懲りていませんでした」。苦笑しながらも、心から安堵(あんど)したという。
巌さんがSNSでお礼を兼ねて見つかったことを報告すると、「出雲大社で見つかるなんて。神様ありがとう」「みなさんの願いが出雲の神様に届いたんですね」「出雲の国の温かい人柄が伝わってきて住みたくなった」など全国から1000件を超えるコメントが寄せられた。
「おうすけ」を救った石橋さんは猫を3匹飼っており、「ペットが迷子になる不安がすごくわかる。出雲大社で見つけたのは、『あなたが助けて、家に帰してあげなさい』とお告げをされたのだと思う。きっと神様に守られていたんですよ」。巌さんは「多くの方に支えてもらった。神様が石橋さんとの縁を結んでくれたのでしょう」と語る。
人々の思いと「おうすけ」のたくましい生命力が紡いだ物語は、全国から神々が集まるという出雲らしい結末だった。

保育園内の映像流出5年、園児の着替えも…理事長絶句「想定外だ」

園庭のような場所で子供らがドッジボールを楽しみ、室内では幼児らが布団を並べて寝ている――。取材班がたどり着いたあるサイトには、日本の保育園とみられる映像が映し出されていた。比較的鮮明で、子供が着替える様子も映る。

映像の説明欄には、英語で「アジア、日本」「幼稚園」と書かれ、カメラのインターネット上の住所にあたる「IPアドレス」や「タイプ(型番)」、映像が同サイトに公開された時期も記されていた。
取材班は「日本」「幼稚園」などに分類された三つの映像について、カメラがある施設の特定を試みた。映像が外部に公開されていることを伝えるためだ。
最大12個の数字などからなるIPアドレスから、三つは同じ施設に設置されたものと推定された。映像の切り取り画像から、類似の画像をインターネットで検索すると、全く同じ園庭が上位に表示された。関西地方にある保育園のホームページの画像だった。
10月上旬、取材班はこの保育園を運営する社会福祉法人の男性理事長(56)を訪ねた。問題のサイトを見せると、理事長は「全く知らなかった。想定外だ……」と絶句した。3台とも同園の映像で間違いなかった。

大阪近郊の閑静な住宅街にある同園には、0~6歳の約60人が通園する。法人や同園によると、3台のカメラは0~2歳児用の部屋、3歳児以上の部屋、園庭にそれぞれ設置され、各映像は保護者向けにパスワード付きの専用サイトで配信されていた。
取材班から指摘を受け、園側はすぐに対応を取った。理事長はその場で、カメラのネットワーク構築を担当した長野県のIT業者(59)に連絡。業者も即座に同園に電話し、3台をインターネットから切断させた。同園はその日のうちにカメラの廃止を決め、保護者に配信終了を通知。2日後、3台は撤去された。
法人によると、3台が設置されたのは約15年前の開園当初。防犯目的で、「(2001年の)大阪教育大付属池田小の児童殺傷事件などが念頭にあった。『外部からは見られない』という説明だったので導入した」(理事長)という。だが、映像は漏れ、場所が特定されて侵入や窃盗に遭う恐れもあった。「漏えいリスクがあるなら導入しなかった」と理事長は悔やむ。

なぜ、園内のライブ映像が「のぞき見」できる状態になってしまったのか。
IT業者は「保護者向けのサイトは毎年度、パスワードを更新しており、このサイトを通じて漏れ出ていたとは考えにくい。カメラが直接ハッキングされた可能性がある」と説明する。
一方、本紙と共同で調査した情報セキュリティー会社「トレンドマイクロ」の成田直翔シニアスペシャリストが、3台のカメラの更新状況などを調べたところ、少なくとも1台はカメラ自体のパスワード認証が未設定で、ソフトウェアの更新も10年以上行われていなかった。
実際、取材班がインターネットのURL欄にIPアドレスを入力すると、カメラの管理画面が表示され、パスワードの入力なしで映像が見られる状態だった。
成田氏は「何者かがプログラムを使って、外部から見られる状態のカメラのIPアドレスを収集し、広めている可能性がある」と指摘する。

3台の映像が海外のサイトに公開されたのは、早いもので5年前とみられる。3台のうち1台は、7、8年前に壊れたため交換したが、残り2台はそのまま使い続けていたという。
理事長は「IT業者とカメラの保守に関する契約書を交わしたかも分からず、セキュリティーや責任の所在が曖昧なまま運用し続けてしまった」と自責の念をあらわにした。
IT業者は読売新聞の取材に、「より強固なセキュリティー対策をすべきだった。園児らのプライバシー、肖像権が侵害され、申し訳ない」と語った。

「ウィンドウズ95」が発売された1995年の「インターネット元年」から30年。爆発的に拡大するデジタル空間は、SNS、生成AI(人工知能)といった新たなツールを生み出す一方、情報の漏えい、偽・誤情報の拡散、サイバー攻撃などのリスクを増大させている。光と影が渦巻く「デジタル禍」の今を追う。
ネットカメラ 国内700万台超

防犯意識の高まりなどから、国内のネットワークカメラは増え続けている。
調査会社テクノ・システム・リサーチによると、平均設置年数(5~7年)から推計した国内の設置台数は700万台超に上る。今年の出荷台数は過去最多の168万8200台と見込まれ、内訳は「店舗・流通」用が約51・4万台、「家庭・個人事業主」用が約39・9万台、「ビル・オフィス」用が約32・5万台など。
同社の池田英信マーケティングディレクターは「防犯意識の高まりや、映像の記録装置が不要なクラウド型カメラの登場が普及を後押ししている」と話す。