住宅用の不動産を宿泊施設として活用する、いわゆる民泊に強烈な逆風が吹いている。国策としてのインバウンド受け入れに備え、ホテル不足を補うための策として導入されたものだが、収益最優先の野放図な投資が相次ぎ、各地でトラブルが頻発。オーバーツーリズムに代表されるインバウンド急増の負の側面が表面化しつつある中、各地で規制が相次ぐ。民泊包囲網が急速に狭まりつつある一方で、ルールを無視する中華系の闇民泊まで取り締まれるかどうかが鍵を握る。
【画像】なぜ中華系闇民泊は”野放し”にされているのか
民泊利用者のマナーの悪さに豊島区が条例改正
「生活環境を守るのを最優先にする」
豊島区の高際みゆき区長は12月2日、同区で可決された民泊規制を強化する条例改正案について、記者団にこう語った。
2018年に政府が「住宅宿泊事業法」(通称:民泊新法)を施行して以来、豊島区では通年で年間180日まで民泊の営業が許可されていたが、これが春休み・夏休み・冬休みの指定された期間の120日に減る。新規開設も住居専用地域や準工業地域など区内70%のエリアで新規開設が不可能となる。
話題を呼んだのが、日数制限が新規施設だけでなく、既存施設にも適用されるというくだりだ。つまり、180日の営業を期待して開設したにも関わらず、稼働率の上限がいきなり3分の2に減るのだ。
しかも期間が定められているため、特定の時期に供給が集中することになる。競争激化により、単価が下落する可能性すらある。さらには稼ぎ時である春節が外されるなど、事業者の都合を完全に無視した内容となっている。
事業者からは寝耳に水で、「財産権の侵害」だと憤る声も聞こえたが、区側が押し切った形だ。背景にあったのが、民泊利用者のマナーの悪さだ。実際に、問題となった豊島区に足を運んでみた。
テレビドラマ「池袋ウエストゲートパーク」の舞台にもなった池袋西口。駅前こそ飲食店や家電量販店が軒を連ねる都会の光景が広がるが、北上して大通りから一本入ると、築年数が古い一軒家やアパートが密集している。
「本当に迷惑で、制限といわず全面的に禁止してほしいくらいだ」
民泊トラブルについて聞き込み取材をはじめてすぐに出会った、家の前を掃き掃除していた男性は開口一番、民泊利用者に対する憤りの声をぶつけてきた。
男性いわく、ゴミを分別しなかったり、ゴミ袋を路上に放置したりといった行為は序の口。
深夜3時までスピーカーで音楽を鳴らして騒いだり…
「深夜3時までスピーカーで音楽を鳴らして騒いだり、インターホンを押して注意しても日本語が通じずに無視されたりと、本当に酷かった」
民泊の問題点は、旅行者が毎回入れ替わるため、注意しても同じことが何回も繰り返されるという点にある。男性や周辺住人は耐えかねて区役所に訴えたものの、区役所側も人手が足りないのか、「事業者に連絡する」と言ったきり。改善の気配もないまま、また新たな民泊施設が稼働するといった事態が続いていたという。
これには事情がある。ホテルであれば対応するのは企業である上、人も常駐しているため、自治体としても注意しやすい。一方で民泊の場合、物件のオーナーは個人投資家も多く、常駐していないどころか、海外に在住しているというケースもままある。
池袋のように、中国人インバウンドに人気の高いエリアであれば尚更だ。中には意図的に苦情や自治体からの連絡を無視している悪質な業者も多いとされる。住民からの不満が事業者ではなく行政に向かったことで、区側が慌てて大幅な見直しに手を付けたという形だ。
民泊投資家にとっての「聖地」と化していた池袋
もっとも、今回の見直しは豊島区が招いた自業自得の面がある。民泊が導入された2018年、新宿区や渋谷区など、都心ターミナル駅に近い場所ではエリアによって厳しく制限していた。
しかし、豊島区はこうした規制を導入せず、経済効果があると数年間にわたり放置していた。特に池袋北部は築古の物件が多いことから物件の取得単価が低く、高利回りが見込めるとして、民泊投資家にとっての「聖地」と化していた。投資家が木造アパートや一軒家を買い漁り、民泊用にコンバージョンする例も相次いだ。
もっとも、今回の規制導入は民泊事業者に冷水を浴びせた形になる。池袋駅周辺で営業している地場の不動産仲介業者に話を聞くと、「前は投資目的で問い合わせる例もあったが、民泊規制の話が出たあたりから急減した」という。
こうなると投資家側は苦しくなる。一般的に、民泊の表面利回りは10%程度と言われている。インバウンドの急増で宿泊費が急騰した時期は20%の物件も珍しくなかったが、それを期待してローンを組んで物件を購入したものの、突然の「後出しジャンケン」により利回りの急落が確定したのだ。
はやくも撤退戦の様相…民泊事業者は「招かれざる客」
投資家向けの不動産ポータルサイトには民泊用物件が次々と掲載されるなど、はやくも撤退戦の様相を呈している。
民泊規制に手を付けたのは豊島区だけではない。
江戸川区や北区、墨田区などこれまで規制がなかったエリアでも営業可能エリアや期間などを制限する条例の制定に向け議論が進んでいる。
新宿区では業務停止命令を受けながら営業を続けたり、行政への報告義務を繰り返し怠ったりした悪質な4事業者11施設に「廃止命令」も出た。
これまで、東京はホテルが足りないと言われてきたが、足元のインバウンド急増を受け、ホテル事業者だけでなく不動産デベロッパーから投資ファンド、異業種からの参入も含め、様々な企業が参入。ホテルの建設ラッシュが始まっている。
従来であればマンションが建つような立地の土地でもホテルに転用されるケースもあり、供給不足は解消されつつある。これまで、ホテル不足を補ったり宿泊料金の高騰を抑えたりする調整弁としての機能を期待されてきた民泊だが、ここにきて負の側面の方が大きくなり、行政側にとっても民泊事業者は「招かれざる客」となりつつあるのだ。
法の枠外にいる「中華系民泊事業者」への対応
収入の減少を余儀なくされる一方で、運営・維持コストは上昇の一方だ。
日銀が12月19日の金融政策決定会合で利上げを実施し、政策金利を0.75%程度に引き上げると決めたばかりだが、インフレが続く中、今後も継続的に政策金利が引き上げられることはほぼ確実な情勢だ。借入金利の上昇は返済負担を重くし、収益を悪化させる。
加えて、人手不足により清掃などの外注費用も上昇ペースが加速している。もともと民泊の主要顧客である外国人観光客は使い方が荒いことも多く、修繕費などもばかにならない。
また、東京都は26年2月の都議会で宿泊料金に課税する「宿泊税」についての条例改正案を提出する計画だが、ここでは民泊も対象施設として1泊1万3000円以上の宿泊料金に1人あたり一律3%を課税することになる。
保有するアパートの一部を民泊として運営する不動産投資家のA氏は「物件に稼いでもらうどころか、利益を出すためにオーナー自ら清掃をしている人も出ている」と語る。
中国系のプラットフォーム企業の多くは日本の法を無視
今後、注目を集めるのが法の枠外にいる「中華系民泊事業者」への対応だ。
日本人が運営する民泊の多くはairbnbに代表される、日本のルールの中で事業に取り組むプラットフォーム企業と契約しているため、法を遵守せざるを得ない。しかし、中国系のプラットフォーム企業については「多くは180日ルールなど日本の法を無視しており、顧客も中国人限定のため、足もつきにくい」(全国紙経済部記者)という声もある。
実際に、晴海フラッグで有名となった「中華系闇民泊」は東京や大阪の各地で散見される。ここの穴を塞がなければ、日本人投資家が撤退した跡に中国人投資家が入り込み、更に状況が悪化する可能性もある。
取材・文/築地コンフィデンシャル 写真/shutterstock
投稿者「F.Krueger」のアーカイブ
高市首相に「連立離脱」を迫っていたのに…「衆院定数削減」問題で露見した与党・維新の“力量不足”
センターピンをいとも簡単に動かすのか。高市早苗政権の「至上命題」だった衆院議員定数削減問題は、実現の見込みがないまま越年する。
だが、閣外協力している日本維新の会の吉村洋文代表(大阪府知事)は12月20日、衆院定数削減法案の臨時国会成立を強く迫ったにもかかわらず、来年の通常国会で法案の成立を目指すが、成立しなくても、政権から離脱することはない、との考えを大阪市内で記者団に明らかにしたのである。
自民党が高市総裁のリーダーシップで法案をまとめ、共同提出したこと自体を評価したのだという。拍子抜けと言っていい。
吉村氏は衆院定数削減を「改革のセンターピン」と位置付け、藤田文武共同代表が比例選だけで50議席減が「スピーディーで、シンプルだ」と豪語したこともあった。
自民党との事前調整によって、12月5日に臨時国会に共同提出された法案は、現行の小選挙区比例代表並立制の下で、小選挙区(定数289)で25議席、比例選(定数176)で20議席を削減するという内容になったが、吉村氏は、1年以内に結論を出せなかった場合、自動的に議員定数を削減するという条項を捻じ込み、野党や自民党の一部から「乱暴だ」との声が上がっていた。
吉村氏は12月12日、記者団に対し、議員定数削減法案の行方について「結論が出るまで会期を延長するべきだ。結論を出さずに終わる、こんな政治はまっぴらごめんだ」と語気を強めていた。15日の参院予算委員会では、片山大介氏が「この法案は連立政権の発足の要件だけでなく、存続の要件でもある」と、高市首相に迫っていたのである。
政府・与党内調整や与野党間の合意形成の仕組みや段取りに通じていない、ただのお騒がせ男の独り相撲なのか。それとも、何かと連立離脱カードを切る、という猿芝居を見せつけられていたのだろうか。
吉村氏が、通常国会で衆院定数削減が実現しなくても連立離脱しないと言明したのは、2日前の12月18日に自民党と国民民主党が急接近し、所得税の非課税枠「年収の壁」の引き上げで合意したのと無関係ではないだろう。
高市首相は、自民、国民民主両党の税制調査会幹部の折衝で、小野寺五典自民党税調会長から政治決断を求められ、現行の160万円から178万円に引き上げるという国民党案を丸みしたのである。
国民党の玉木雄一郎代表は、合意後の記者会見で、25年度補正予算に続いて、26年度予算案の成立にも協力する考えを明らかにした。23日の講演では、連立政権入りを「模索している」と述べている。
維新の藤田共同代表は12月25日、国民民主党の連立入りを「ウェルカムだ」としつつ、自維連立合意文書に明記された政策を全て受け入れることが条件であるとの考えを示した。
「副首都構想」などが念頭にあるのだろう。自維国連立政権を視野に重点政策の主導権争いが始まっているとも言える。
維新が閣外協力を続けるのは、高市内閣の支持率が高水準を保っていることもある。言い換えれば、首相の求心力を利用して、自民党の譲歩を引き出そうという企みでもある。
12月の読売新聞世論調査(19~21日)で高市内閣の支持率は73%で、10月の内閣発足以降最高を更新した。内閣発足直後から2か月後も支持率70%以上を維持したのは、大平正芳内閣以降では、細川護熙、小泉純一郎両内閣に続く3例目だという。
衆院議員定数削減については「賛成」78%、「反対」13%だった。
石破茂前政権が「どよーんとした感じで、何にも動かないという感じがあった」(麻生太郎副総裁)のに対し、高市政権は明るいイメージで、何かやってくれるという期待値が高まっているためなのだろう。
閣外協力の維新と部分連合を目論む国民民主党が政策実現のために自民党との距離の近さを競う合うという政治情勢に入っている。
本題である衆院定数削減問題の臨時国会での経緯を振り返る。
自維両党によって12月5日に提出され、衆院政治改革特別委員会に付託された衆院定数削減法案は、審議入りもせずに、継続審議となった。
特別委は立憲民主党の伴野豊氏が委員長で、企業団体献金の受け手規制を強化する政治資金規正法改正案が先行審議され、「先入れ先出し(先に審議入りした法案を優先的に処理する)」の原則に沿ったものだった。
15日には特別委での参考人質疑が終わった時点で、維新の会の浦野靖人理事が突然、政治資金規正法改正案の質疑打ち切り採決を求める動議を出し、野党の反発を招く「事件」も起こしている。
継続審議は、当然の結末だった。衆院議員定数は、民主主義の土台である選挙制度の根幹にもかかわらず、なぜ1割削減なのか、なぜ政党交付金や議員報酬の削減ではないのか、維新から本質的な説明はほとんどなかった。
現在の衆院議員定数は465で、人口が7000万人余だった終戦直後の466と同水準にある。人口比では主要国よりも少ない方だ。これ以上の削減は、国会に多様な国民の声が届かなくなる恐れがあるほか、法律の制定や行政の監視といった機能に支障をきたしかねない、にもかかわらず、である。
野党の維新への視線は厳しかった。
立民党の斎藤嘉隆参院国対委員長は12月12日、吉村氏の“まっぴら”発言をめぐって「国会の衆参与野党の状況などを考えれば、多少(会期を)延長したとしても(成立は)100%無理だ。本当に法案を通したいなら、各党にも説明を尽くす必要があるし、必要なプロセスを踏んで提出するのが当たり前だ」「必要なプロセスを全く踏まずに、『採決をしないのはけしからん』と言うのは、無知の極みだ」と記者団を通じて苦言を呈した。
そのうえで、斎藤氏は「ここは国会であって、無理を通せば道理が引っ込むような世界ではない」「この法案については顔を洗って出直された方がいい」と突き放したのだ。
公明党の斉藤鉄夫代表は、17日の記者会見で、定数削減法案に関連して「自民、維新の新しい政権与党の進め方は少し強引だ。別の言葉でいうと、乱暴すぎたのではないか」「今回(審議が)進まなかった責任が野党にあるかのような言説は本当に許せない」と不満を露わにしている。
連立を離脱した公明党は、定数削減問題のキープレーヤーだ。創価学会は10月22日に方面長会議を開き、今後、衆院選は比例選に特化していく、小選挙区は現職を除いて撤退し、他党とは地域ごとの人物本位で推薦などの選挙協力とするとの方針を決定した。現職の斉藤代表ら4人には、党で初めての比例選との重複立候補が検討されている。
重要なのは、その裏で、自民党が維新と共同で衆院比例選の定数削減法案を提出したら、自民党には選挙協力しないことも申し合わせたことである。
公明党・創価学会のメッセージは、国会・地方議員から、自民党に陰に陽に伝えられた。 公明党の西田実仁幹事長は10月26日のBSテレ東番組で、自民党との選挙協力について「白紙だ」とし、今後の国政選で立民党候補を推薦する可能性を問われて「人物本位だから、あり得る」と述べ、自民党を牽制した。
公明党は、企業団体献金規制などへの対応をめぐって、日に日に野党色を強めていく。
高市首相が11月26日の党首討論で、「政治とカネ」の問題に取り組むべきだと主張した立民党の野田佳彦代表に対し、「そんなことよりも、ぜひ定数の削減をやりましょうよ」と呼びかけ、物議を醸す場面もあった。
自民党内に衆院定数削減に応じる空気は薄かった。法案提出に向け、こうした事態を打開しようとしたのが11月30日、衆院議員赤坂宿舎での自維非公式協議だった。自民党の木原稔官房長官、萩生田光一幹事長代行、維新からは藤田共同代表、遠藤敬国会対策委員長(首相補佐官)、阿部圭史代表幹事室長が顔をそろえた。
報道によると、自民党は衆院定数削減の基本方針を定めたプログラム法案の共同提出を提案し、衆院議長の下に置かれた選挙制度協議会で結論が出なければ、1年後に自維で法案を提出し直せばいいとの考えを示した。
遠藤氏がこう切り返した。「うちは企業献金(規制)で自民党に譲ったんや。そこを汲んでもらわんと、吉村や藤田が持たん。定数削減するっていう実効性の担保が必要や」
プログラム法案に同調する代わりに、1年後に結論を出せなかった場合の担保として、自動削減条項の導入を強く求めたのだ。
これに萩生田氏が即応する。自動削減条項を受け入れたうえで、野党の協力を求めるには、比例選のみ50減ではなく、小選挙区25、比例選20の計45減とすべきだと説き、最終決着を導いたという。萩生田氏の念頭にあったのは、公明党が「50議席を削減するなら、小選挙区30、比例選20の削減が妥当だ」(斉藤代表)と主張していたことだった。
翌12月1日の自維党首会談は、こうした衆院定数削減法案の内容で合意した。自民党は3日の総務部会・政治制度改革本部合同会議で、加藤勝信本部長に取り扱いを一任し、異論が多かった自動削減条項を含む法案の了承に漕ぎつけた。維新の閣外協力(連立)からの離脱を防ぐことが最優先だったのだろう。
5日の党の意思決定機関である総務会は、総務の1人が反対の意思を示すために途中退出したが、最終的に法案を了承した。
10月に交わされた自維連立合意書には「臨時国会に法案を提出し、成立を目指す」と記されている。永田町文学で「成立を目指す」は、法案を提出すれば、目指すことになる、約束を守ったという解釈が成り立つらしい。
自維両党が5日に衆院定数削減法案を共同提出した後、維新の浦野氏が「成立までが仕事だ」と意気込んだのに対し、自民の加藤氏は「我々のミッションは法案提出で一区切りだ」と述べ、熱量の差をうかがわせた。
維新の馬場伸幸顧問(前代表)は9日のBS11番組で、定数削減法案が成立しない場合に首相は衆院解散・総選挙に打って出るべきだと主張した。「自民党の中に獅子身中の虫がいる」とも述べ、「高市降ろし」の兆しがあるとの見方も明らかにした。
馬場氏は「議員定数の削減は議員だけで決められる。自分たちのこともできないのに、役所や外部の人が絡む改革をできるのか、と高市さんに問いかけている」と語る。
「身を切る改革」を掲げる維新には、大阪府・市議会で議員定数削減を実現し、支持を伸ばした成功体験がある。
大阪府議会は定数が109だったが、2011年に88に、22年に79に削減され、36選挙区が1人区となり、過半数を握る維新にとってさらに有利になった。大阪市議会でも23年に定数を81から70に削減する改正条例が成立した。結果的に維新の支配が強まる一方で、他党の「身を切る改革」になった面もあるのではないか。
自民、維新両党は、衆院で与党会派が過半数に達したが、参院は過半数に6議席足りない少数与党だ。法案を成立させるためには、国民民主党か、参政党かに賛成に回ってもらうなどの多数派工作が必要になる。
藤田氏は12月4日、参院で15議席を持つ参政党の神谷宗幣代表と国会内で会談し、衆院定数削減法案への協力を要請した。神谷氏は賛意を示しつつ、協力の条件として中選挙区制導入や公設秘書の増員、スパイ防止法制定を挙げたため、話がまとまらなかったという。
政治を前に進めるには、与野党や利害関係者の間で小さな合意形成を積み重ねる必要がある。そこに向けての説得の技術は、論理や物心両面の支援、飲み食いを含めて関係者が納得でき、行動に移すようもっていく政治家の力量に通じるものだ。
維新にとって、来年の通常国会で衆院定数削減や副首都構想を実現するには、こうした技術を磨くことも必要なのではないか。
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(政治ジャーナリスト、読売新聞東京本社調査研究本部客員研究員 小田 尚)
島根・出雲の西光寺の庫裏から炎、4棟が全焼し1遺体見つかる…90歳住職と連絡取れず
28日午前3時40分頃、島根県出雲市大津町の西光寺の木造2階建て庫裏から炎が上がっているのを、警報システムで駆けつけた警備員が発見し、119番。庫裏を始め、境内にある木造平屋の本堂や倉庫など計4棟を全焼し、約7時間後に消えた。庫裏の焼け跡から、性別不明の1人の遺体が見つかった。ここに居住していた住職(90)と連絡が取れなくなっており、出雲署は身元や出火原因を調べている。
同署によると、住職は一人暮らし。出火当時、境内にある別の建物には30歳代の男性僧侶がいたが、逃げて無事だった。
現場は、市が運営するコミュニティセンターの西約60メートルにある住宅街。
境内には日本の祭りをテーマに描き続けた同市出身の漫画家、平野勲さん(1923~2010年)が、戦争から復員後、約10年間暮らした民家があることでも知られる。
小樽のスキー場でエスカレーターに腕挟まれ、5歳男児が死亡…自動停止せず母親が非常停止ボタン
28日午前10時頃、北海道小樽市の朝里川温泉スキー場で、家族5人で遊びに来ていた札幌市の男児(5)が、屋外のベルトコンベヤー式の上りエスカレーターで転倒し、ベルトの巻き込み部分に右腕を挟まれた。約40分後に救出されたが、搬送先の病院で死亡が確認された。
道警によると、死亡したのは同市東区の保育園児。同スキー場によると、エスカレーターは全長約30メートル、ベルトの幅は大人1人が立てる程度の約50センチで、手すりは設置されていない。時速8キロ程度のスピードで動き、駐車場からスキー場施設に移動する際に使用する。
男児は母親と一緒にエスカレーターに乗り、終着点近くで転倒。ベルトの巻き込み部分の隙間に腕を挟まれた。隙間に靴などが挟まった場合、エスカレーターは自動停止する仕組みだったが、事故時は停止せず、母親が非常停止ボタンを押して止めたという。エスカレーターの降り口には、係員は配置されていなかった。
道警は業務上過失致死容疑も視野に入れ、事故原因やエスカレーターの管理状況などを調べている。
飼い犬を助けようと飛び込んだか、佐賀市で49歳男性死亡…捜索中の警察官が発見
28日午後2時50分頃、佐賀市兵庫南1のクリーク(幅約9メートル、水深2・5メートル)内で近くの会社員男性(49)が沈んでいるのを捜索中の警察官が発見した。男性は市内の病院に搬送されたが、約1時間半後に死亡が確認された。佐賀北署の発表によると、男性は飼い犬を助けようと、クリークに飛び込んだ可能性があるという。目立った外傷や着衣の乱れはなかった。同署は死因を調べる。
鹿児島県さつま町で乗用車が車庫に衝突 運転女性が意識不明の重体
鹿児島県さつま町で、28日夕方、乗用車が道路脇の車庫に衝突し、運転していた女性が意識不明の重体となっています。
さつま警察署によりますと、28日午後5時すぎ、さつま町紫尾の町道を走っていた乗用車が、道路脇の民家の車庫に衝突しました。
この事故で、乗用車を運転していたさつま町広瀬の介護士の女性(71)が、頭などを強く打ち、病院に運ばれましたが、意識不明の重体となっています。
現場は、見通しのよい幅5メートルの直線道路で、女性が運転する乗用車は、進行方向左手にある、民家と棟続きになっている車庫に衝突したということです。
事故当時、民家には住人2人がいましたが、けがはありませんでした。
警察で、事故の原因を調べています。
多摩動物公園でオオカミ脱走、正門近くで職員が捕獲…園内で4時間避難した4歳「つかれちゃった」
東京都日野市の多摩動物公園で28日朝、飼育しているタイリクオオカミ2頭のうち、1頭が展示エリアから逃げ出した。同日午後2時20分頃、正門近くの園内の雑木林で職員が麻酔銃を使ってオオカミを捕獲した。来園客を屋内などの安全な場所に避難させ、けが人はなかった。
園によると、脱走したオオカミはメスのスイ(2歳)。開園後の午前10時頃、来園客が観覧する場所にスイがいるのが見つかった。園内には当時、約1800人の来園客がいた。
来園客らによると、午前11時前に園内の放送で「オオカミが脱走しているので、避難してほしい」との呼びかけがあり、園の外や、園内の施設に避難した。入り口には「オオカミ脱走のため入園出来ません」と書かれた紙が貼り出され、この日は休園になった。
ヨーロッパなどに生息しているタイリクオオカミは、体長105~160センチ、体高72~85センチ。肉食で鹿やイノシシ、ウサギなどを食べる。園は「来園者の方々、来園を予定されていた方々にはご迷惑をおかけし、大変申し訳ありません」とのコメントを出した。
東京都福生市から家族で訪れ、園内で約4時間にわたって避難した児童(4)は「つかれちゃった」と話し、ぐったりとした様子だった。
茨城県日立市から家族で訪れ、すぐに園の外へ避難した小学2年の児童(8)は「ライオンやユキヒョウを見るのを楽しみにしていたのにがっかり」と話した。
関越道通行止め解除、路面に雪なくてもドライバーは速度抑え走行…燃えた電光掲示板撤去し中央分離帯も修復
群馬県みなかみ町の関越自動車道下り線で起きた多重事故の影響で、上下線が通行止めとなっていた月夜野インターチェンジ(IC)―湯沢IC間について、東日本高速道路新潟支社は28日、通行止めを全て解除した。
通行止めは同日午前0時45分に上り線で解除されるなど順次進み、午後1時に全区間が通行可能となった。事故現場の水上IC付近では、燃えた電光掲示板が撤去されたほか、ガードレールが曲がるなどしていた中央分離帯も修復された。路面に雪はなかったが、ドライバーは速度を抑えて走行していた。
事故は26日午後7時25分頃に発生した。トラックや乗用車など67台が絡んで20台が炎上し、2人が死亡、26人が重軽傷を負った。東日本高速道路は関越道の利用を控え、迂回(うかい)を呼びかけていた。
横浜ゴム三島工場襲撃、逮捕された元従業員「職場の人間関係でトラブルあった」…殺人未遂容疑で送検
静岡県三島市の横浜ゴム三島工場で26日夕、従業員が刃物で襲われるなどして15人がけがを負った事件で、殺人未遂容疑で現行犯逮捕された元従業員で同市の男(38)が「職場の人間関係でトラブルがあった」との趣旨の供述をしていることがわかった。県警はトラブルの内容について確認を進め、動機を調べている。
男は26日午後4時頃、同工場内で従業員の男性(28)を刃物のようなもので刺した疑いで逮捕された。15人のうち、8人が刃物で刺されたとみられている。県警は認否について明らかにしていない。
捜査関係者によると、男は現場でガスマスクを着用した上で、家庭用の漂白剤をまいたとみられ、自宅からは漂白剤のロゴが入った段ボールなどが押収された。県警は刃物や漂白剤などを事前に準備し、計画的に事件を起こした可能性もあるとみて調べている。
県警は28日、男を殺人未遂容疑で静岡地検沼津支部に送検した。
ミュージカルの撤収作業中…2メートルの高さから転落 男性(83)意識不明で搬送 札幌市
札幌市中央区の文化施設で2025年12月27日、83歳の男性が舞台の解体作業中に転落し、意識不明で病院に搬送されました。
事故があったのは札幌市中央区の教育文化会館です。
12月27日午後8時すぎ、「舞台の解体中に落下した人の意識がない」と消防から警察に通報がありました。
警察によりますと、当日は、子ども向けのミュージカルが行われていて、公演終了後、約30人で大道具の撤収作業が行われていたということです。
男性は木製のパネルを1人で運んでいましたが、足を踏み外して1.9メートルの高さから転落したということで、頭から出血し、意識不明で病院に搬送されました。
警察が当時の状況を調べています。