「トランプ再登板」の米国と同じ道を歩んでいる…政治を「推し活化」した日本人がこれから受ける”しっぺ返し”

アメリカ各種メディアが、2月8日に投開票される日本の衆院議員選挙の行く末を熱心に報じている。
アメリカのメディアがここまで日本の選挙を追いかけることは、これまでほとんどなかった。今回の衆院選報道は、30年以上アメリカに住む筆者にとっても、異様と思えるほどの熱量だ。
海外メディアが注視しているのは、日本政治や経済の不安定化だけではない。
選挙が「政策を選ぶ場」から、「感情を動員し、消費する場」へと変わり始めてはいないか――その兆候に警鐘を鳴らしているのだ。
本稿は、特定の候補者や政党を評価するためのものではない。
ここで伝えたいのは、選挙の“中身”ではなく、選挙の“形”が変質していくことに、アメリカのメディアが強い危機感を抱いている、という事実である。
なぜなら、それはアメリカがすでに通った、「もう戻れない道」でもあるからだ。
「ハンドバッグは完売し、ピンク色のペンはバイラル化(急速に拡散)した。お気に入りのスナック菓子までが品薄になっている」
ロイター通信は2月4日付の記事で、こう書き出している。日本の高市早苗首相が、若者主導の熱狂に乗って選挙戦を進めている様子を描いたものだ。
記事は、高市氏がSNSの活用にも長けていることを続けて紹介している。Xでは約260万人のフォロワーを持ち、これは最大野党党首の野田佳彦(約6万4000人)を大きく上回る。
さらに、Netflixの『K-Popガールズ! デーモンハンターズ』のヒット曲「Golden」に合わせ、韓国の李在明大統領とドラムを叩く映像が拡散され、大きな反響を呼んだことも伝えている。
64歳のリーダーが生み出したこのブームは、想定外の広がりを見せている。前回の選挙で自民党が両院の支配を失い、前任者が辞任に追い込まれた直後であることを考えれば、ロイターが「驚くべき巻き返し」と表現するのも無理はない。
さらに海外メディアを驚かせているのは、12月中旬に行われた産経新聞・FNNの世論調査で、18~29歳の内閣支持率が92%に達したことだ。
若者が政治から距離を置きがちな日本において、これは極めて異例の数字だと、海外メディアは受け止めている。
ここでロイターが注目したのは、支持の「理由」よりも、その「かたち」だった。バッグやペン、SNSの振る舞いまで含めて共有されるこの熱狂は、政策への評価というより、感情が先に立つ政治参加の入り口を、はっきりと可視化している。
「この人(私)に、国を任せられるかどうか」
高市首相は衆院解散の大義をこのように語った。
今回の選挙をめぐり、海外メディアが強い既視感を覚えている理由は、ここにある。
日本は大統領制ではない。にもかかわらず、選挙の焦点が「一人の人物への信任投票の様相」を見せているからだ。
ロイター通信は、高市氏自身が今回の選挙を、財政拡大や中国の軍事力拡大に対抗する防衛力強化を含む、自身の指導力と政策を問う「事実上の国民投票」と位置づけていることを伝えた。
「日本という国の運営を、高市早苗に任せられるのかどうか。国民の皆さんに直接、判断してもらいたい」という発言である。
これについて、上智大学の中野晃一教授は、「かなり大統領制的なやり方だ」と指摘する。
この変化を端的に示しているのが、「sanakatsu(サナ活)」現象である。それは政策支持でも、イデオロギー支持でもない。日本で初めて本格的に可視化された、「推し活」型の政治参加だ。
ロイターの記事には、若い有権者の声も紹介されている。
「話し方がはっきりしている」「決断力がある」「前向きなエネルギーがある」
こうした「人格投票」を後押ししている要素として、海外メディアが注目しているのが、高市氏の外交や経済をめぐる、あえて強い言葉を用いた発言だ。
ロイターは別の記事で、中国や台湾問題に関する踏み込んだ安全保障発言や、「円安ホクホク」といった表現に言及している。
こうした即興的でわかりやすい言葉は、政策を説明するものというより、「この人物は決断する」「迷わない」という感覚を有権者に与える、政治的シグナルとして機能する。特に若年層にとって、そのわかりやすさは強い訴求力を持つ。
英紙『The Times』も、同じ現象を別の角度から描いている。
2月5日付の記事は、「選挙に勝つ方法:はっきり話せ、だが何も言うな」と題し、高市氏のキャンペーンを分析した。
記事によれば、支持者たちは「話し方が明確」「身近な感じ」「バッグやペン、スキンケアが好き」といったように、彼女がどう感じられる存在かについては饒舌に語る。一方で、彼女が何を目指し、どこへ国を導こうとしているのかは、必ずしも明確ではないと指摘する。ここで描かれるのは、感情や親近感を共有しているかどうかを確かめ合う選挙の姿だ。
問題は、これが若者に限られた現象ではなく、選挙の判断基準そのものを変えつつある空気として、日本社会全体に広がり始めている点にある。
筆者はここで強烈な既視感に襲われた。
2024年のアメリカ大統領選で取材した若いトランプ支持者らは、「トランプは面白いから好き」「彼なら経済をよくしてくれる」「これはアメリカの革命だ」と力を込めて語ってくれた。しかし具体的な政策に言及する者は1人もいなかった。
その先に何が起きたのかを、アメリカはすでに知っている。
こうした若者の高い高市支持に対して、アメリカのメディアは一つの疑問を抱いている。
アメリカの若者は概して人種・ジェンダー平等や多様性を支持し、イデオロギー的にはリベラル寄りとされてきた。
一方、高市氏は選択的夫婦別姓や同性婚といった、進歩的な若者世代にとって重要な争点に関し、否定的な立場を示している。それにもかかわらず、なぜ若年層からこれほど強い支持を集めているのか。
前出のロイター記事では、「若い世代の間で保守的な考え方が強まっているようだ」という30代有権者の声も紹介されていた。
しかし、これに明確に異を唱えるのが、1月31日付の英ガーディアン紙の記事だ。
「過去の首相たちが注目を浴びるのは、国会で居眠りするなど、たいてい失態の場面だった。それに対して高市は、支持者たちから“日本が近年失っていた、新しい時代のリーダー像”を象徴する存在として受け取られている」と指摘する。
その上で同紙は、「移民や外国人居住者への不安が可視化されている以上、日本も右傾化しているように見えるかもしれない」と認めつつ、より深く見れば、答えは「経済」にある可能性が高いと分析する。
日本の若い有権者を取り巻く生活環境は、年々厳しさを増している。賃金は伸び悩む一方で物価は上昇し、円安によって実質的な購買力は低下している。それにもかかわらず、税金や社会保険料の負担は増え続け、将来、自分たちが同じ水準の保障を受け取れるのかについて、強い不公平感と不信が広がっている。
こうした文脈の中で、「所得税の課税最低限の引き上げ」「手取りを増やす」という高市氏の経済メッセージは、若者に強く響いていると、ガーディアンは分析する。
だが、生活が苦しいからといって、その不満を「この人なら何とかしてくれそうだ」という感情に預けてしまっていいのかは、別の問題だ。人は余裕を失うほど、政策の細かい違いよりも、わかりやすく、強く、味方に見える人物に引き寄せられやすくなる。
この構図は、2024年のアメリカ大統領選で起きた現象と、驚くほどよく似ている。
当時、圧倒的にリベラルと見られていた若者層のうち、特に若い白人男性の6割以上がトランプ氏に投票し、当選の追い風となった。
彼らが口にしていた理由は単純だった。
「今の経済はひどすぎる」「トランプなら良くしてくれる」「彼以外を選ぶと、もっと悪くなる」
一方、民主党のカマラ・ハリス候補が前面に掲げていたのは、中絶の権利、トランスジェンダーの保護、民主主義の擁護といった、理念的で社会的なテーマだった。
経済的に追い込まれた若者たちは、理念よりも実利を選んだ。日本の若者も、同じ文脈で理解できる。それは右傾化ではなく、経済不安が感情に変換されていく過程だ。
いったん感情で結ばれた政治は、うまくいかなかったとしても、「間違いだった」と認めること自体が難しくなり、あとから修正する余地を失っていく。
感情政治が最も危険になるのは、間違いを正す仕組みが、うまく働かなくなったときだ。
アジア・パシフィック・ジャーナルは、1月18日付の分析記事で、こうした状態を「制度への信頼の危機」と呼び、民主主義が自己修正できなくなる段階への警告を発している。
若者が現実の問題と感情を煽るために強調された怒りとを区別しにくくなるのは、情報が増えたからではない。警告そのものが、もはや信用されなくなったからだ。
政治家が強い発言をするたびに、メディアはその危険性を指摘する。だが、その回数が増えるほど、警告は次第にノイズ化し、受け手はある時から、それを「またか」と一括処理するようになる。その結果、「本当に危険な兆候」も、他のニュースと同じ音量で消費されてしまう。
日本でも、伝統的なメディアは、高市首相の台湾有事や為替をめぐる強い発言が、市場や外交に与える影響を繰り返し報じてきた。しかし、国際社会では問題視される報道が、国内世論において必ずしも支持の低下につながっていない点を、海外メディアは淡々と指摘している。
外では摩擦でも、内側ではそれが「強さ」や「わかりやすさ」として消費される。この構図が続く限り、警告は届きにくくなる。
そして今、伝統メディアの発する「正当な警鐘」は、若者だけでなく大人にとっても、「正しいかどうか」ではなく、「好きか嫌いか」で受け取られる段階に入りつつある。
アメリカの若者を分析するタフト大学やイエール大学などの調査機関は、次のように指摘している。
若者の政治意識は、もはや「理想主義」ではない。

生活が成り立たない、将来の見通しが立たない、

社会が自分たちに不利に設計されているように見える。

こうした感情こそが、政治への関心を形づくっている。
この不満は、決して若者だけのものではない。住宅、医療、インフレに直面する中高年層とも、大きく重なっている。
では、こうした不安や不満が「推し活」と結びついたとき、何が起きるのか。
政治に目を向ける人は確かに増える。しかしその一方で、「正しいかどうか」より、「誰を応援するか」が先に決まってしまう。
アメリカは、すでにこの段階を通過している。民主主義の危機や国際秩序の揺らぎについて、どれだけ警鐘が鳴らされても、支持者にとっては「それでも生活は変わらなかった」という経験が積み重なる。その結果、警告そのものへの信頼が失われ、誤りを正すための言葉は力を持たなくなった。
批判は、軌道修正のためのブレーキではなく、支持を固めるための燃料へと反転した。アメリカでは、感情的な政治が強くなったというより、それを止める仕組みが、いつの間にか使えなくなってしまっていた。
アメリカから見ると、日本もまた同じ道を、しかもより短い時間で進んでいるように映る。というのも、日本社会には、アメリカとは異なる特性がある。
「語らない」「空気を読む」ことが美徳とされ、「語らなくても伝わる」「争いを避ける」態度が、長いあいだ政治的な安定を支えてきた。
しかしそれは同時に、語るべきことが、語られないまま蓄積されてきた歴史でもある。
その抑圧が限界に達したとき、言葉は議論としてではなく、感情として噴き出す。
感情政治の最も危険な点は、「正しいか、間違っているか」を問う前に、「好きか、嫌いか」で物事を判断するようになってしまうことにある。そして一度その段階に入ると、選挙結果がどうであれ、政治は元の場所には戻りにくくなる。
それがどこへ向かうのかは、アメリカ人自身にも、まだはっきりとは見えていない。
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(ジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家 シェリー めぐみ)

「日本語勉強し直せ」 県警の警部、部下にパワハラ 群馬

「日本語勉強し直せ」などと部下に発言するパワーハラスメントをしたとして、警察署の警部が本部長注意を受けていたことが群馬県警への情報公開請求で判明した。部下は医師の指導を受け、2カ月間休職したという。
監察課によると、警部は2025年1~11月、部下に対し、複数回にわたって「日本語理解できていないから、もう一度日本語勉強し直せば」「やる気ないならいいよ。ほかの人に任すだけだから」などと話し、パワハラ行為をしたという。
同11月に部下が別の上司に相談して発覚。警部は他の職員がいる前で発言していたが、周りは「厳しい指導と思っていたが、止めに入らなかった」という。
また、警察署の巡査長が25年9~12月、署の留置施設にスマートフォンとタブレットを持ち込んだとして、所属長訓戒を受けたことも判明した。小説や漫画、動画投稿サイトを見ていたという。巡査長は依願退職した。
いずれも1月30日付。【加藤栄】

コンビニで女性店員を刃物で刺しタバコ1箱奪ったか 強盗殺人未遂容疑で28歳男を緊急逮捕「殺そうと何度も刺した」

7日未明、三重県鈴鹿市のコンビニエンスストアで男が女性店員を刃物で刺し、タバコ1箱を奪って逃げました。女性は搬送時意識はあったということで、警察は男をおよそ2時間半後に緊急逮捕しました。 7日午前3時10分ごろ、鈴鹿市の「ファミリーマート鈴鹿須賀三丁目店」で、男が店員の女性(32)を刃物で刺し、タバコ1箱を奪って逃げました。 警察によりますと、女性(32)は腹などにケガをして病院に搬送されましたが、搬送時に意識はあったということです。 警察は防犯カメラの映像などから近くに住む男を特定し、自宅で話を聞いたところ犯行を認めたため、強盗殺人未遂の疑いで緊急逮捕しました。 逮捕されたのは鈴鹿市の無職・田中蒼馬容疑者(28)で、調べに対して「女性店員を殺そうと何度も包丁で刺しました」と話しているということです。

自民党へ「500万円以上献金をした企業」合計93社

※本記事は会社四季報オンラインにも掲載されています。
【ランキング】自民党への献金額が多い企業のランキングはこちら
一般財団法人の国民政治協会は自由民主党(自民党)の政治資金団体で、自民党は同協会を窓口にして政治献金を受け入れている。同協会が1年間に受け入れる30億円ほどの政治資金のうちの70~80%が、あらためて自民党に寄付される構造だ。
私企業が国民政治協会に寄付した金額を集計
本稿では国民政治協会の資金受け入れ状況をまとめて、自民党への献金を考えるよすがにしたい。 総務省が開示した国民政治協会の政治資金収支報告書から、私企業が同協会に寄付した金額を集計したのが、次ページのランキング表だ(2月2日時点)。
具体的には同協会の政治資金収支報告書(2024年1~12月の入出金が対象)で、寄付者の区分が「法人・その他の団体」に該当し、500万円以上の寄付を行った私企業を抽出した。
寄付金の返還などの資金移動は考慮せず、国民政治協会の政治資金収支報告書に記載された寄付金のみを集計対象とした。また、各種の業界団体も寄付を行っているが本稿では集計していない。なお、詳細については会社四季報オンラインの記事を参考にしていただきたい。

(会社四季報オンライン編集部)

他事考えブレーキ遅れたか…JRの列車が停車予定の駅を誤って通過 ホームの約60m先で停まり約40人降りられず

6日夕方、愛知県幸田町のJR東海道線・幸田駅で、列車が誤ってホームを通り過ぎて停車しました。運転士が他事を考えていてブレーキ操作が遅れたことが原因とみられます。 6日午後5時すぎ、JR東海道線上りの新快速の列車が、停車する予定だった幸田駅を通り過ぎ、ホームからおよそ60メート離れた所で停車しました。 JR東海によりますと、男性運転士(28)が他事を考えていてブレーキ操作が遅れたため、駅を通過してしまったということです。 列車は、次の三ヶ根駅に臨時停車し、幸田駅で降りる予定だった乗客およそ40人は下りの列車に乗り換えて幸田駅に戻ったということです。 JR東海は「指導を徹底して再発防止に努めてまいります」とコメントしています。

生活保護費の受領簿に勝手に押印、群馬・桐生市職員2人を有印私文書行使容疑などで書類送検…外国人女性らが刑事告発

生活保護費の受領簿に勝手に押印されたとして、群馬県桐生市で生活保護を受給する外国籍の70歳代女性らが市職員2人を刑事告発した事件を巡り、県警が職員1人を有印私文書偽造・同行使容疑で、別の職員を同行使容疑で前橋地検に書類送検したことが5日、地検への取材でわかった。書類送検は1月30日付。
告発状によると、市福祉課で女性を担当した職員1人は2023年10月27日頃、女性の同意を得ずに市役所にあった女性と同姓の印鑑を生活保護費の受領簿に押印。同年11月27日にもう1人の職員と共謀し、女性らに偽造の受領簿を示したとされる。県警は書類送検の内容を発表していない。
荒木恵司市長は「検察からの要請などがあれば真摯(しんし)に協力したい」とコメントした。

「左翼ブロック」形成の3党が苦戦、共産は中道にも矛先

共産党は衆院選で、れいわ新選組、社民党と一部地域で協力する「左翼ブロック」を形成して臨んでいるが、存在感を示せていない。読売新聞社の終盤情勢調査では3党とも苦戦を強いられており、最終盤での浸透拡大に懸命になっている。
共産の田村委員長は6日、JR川崎駅前で「多くの政党が右へ右へ、戦争の方へと近づいている。憲法を守れ、と掲げたはずの立憲民主党の姿がなくなった」と訴えた。自民党に加え、安全保障関連法を「合憲」と位置づけた中道改革連合にも矛先を向けた。
共産は過去に、安保関連法の違憲部分の廃止を掲げた立民と共闘関係を築いた。だが、立民と公明党が結成した中道改革が現実路線に軌道修正したため、れいわや社民との協力を選んだ。
愛知県では、共産、社民の県組織が小選挙区の候補者を相互支援し、共産がれいわの候補を自主支援しているが、現状での効果は限定的だ。情勢調査では共産とれいわは議席減の可能性が出ており、共産関係者は「厳しい戦いだ」と漏らす。
病気療養で活動を控えていたれいわの山本代表は2日連続で街頭に立ち、6日には東京・JR錦糸町駅前で「自民が300議席確保しそうな勢いだ。変えなければいけない」と主張した。

野村証券元社員が殺意を否認 広島で顧客を強盗殺人未遂 初公判

顧客に睡眠薬を飲ませて現金を奪い、殺害しようとしたとして、強盗殺人未遂などの罪に問われた野村証券元社員の梶原優星被告(30)は6日、広島地裁(角谷比呂美裁判長)で開かれた裁判員裁判の初公判で起訴内容を一部否認した。殺害しようとは思っていなかったと述べた。
被告は2024年7月、広島市内に住む営業先の80代の顧客宅から現金約800万円を盗み、同28日には顧客を昏睡(こんすい)させて約1800万円を奪って顧客宅に放火したとされ、窃盗、現住建造物等放火、住居侵入罪にも問われている。
被告は当時、野村証券の広島支店で働いており、事件後に懲戒解雇された。顧客は逃げて無事だった。
検察側の冒頭陳述によると、被告は、個人的な金融取引で多額の損失を出し、顧客への昏睡強盗を計画。24年5~7月、「株取引の資金」として約2600万円の現金を顧客に引き出させ、顧客宅に保管させた。
検察側は、被告が「利益が出た祝い」名目で顧客宅での食事の約束を取り付け、顧客に睡眠薬入りの日本酒を飲ませて意識を失わせたと指摘。被告は顧客が横たわっていた寝室に火を付けたといい、「被害者を死亡させる危険性の高い行為だった」と述べた。
一方の弁護側は、睡眠薬を飲ませたのは現金を盗む場面を見られないようにするためだったとし、自宅への訪問も顧客側から招待を受けたからだと反論。強盗殺人未遂と住居侵入罪について争う方針を示した。
初公判では入廷時についたてが置かれた。最高裁は1月、手錠・腰縄姿を見られないよう、ついたて裏で被告の拘束を解くよう求める通知を出しており、これを踏まえたとみられる。
公判は2月19日に結審し、3月3日に判決が言い渡される見通し。【西山夏奈】

【解説】与党が300議席上回る勢い…自民党“優勢”そのワケは? 衆院選の終盤情勢を分析

8日に投開票日を迎える衆議院選挙。終盤情勢について、日本テレビ・竹内真解説委員の解説です。
終盤の情勢を分析したところ、自民党は公示前の198議席を大きく上回り、自ら主導して国会運営ができる絶対安定多数の261議席を上回る勢いです。そして、連立のパートナーである日本維新の会は、公示前の34議席の確保が微妙なことがわかりました。
自民党と維新の与党で、300議席を上回る勢いです。
一方、野党です。中道改革連合は公示前167議席でしたが、100議席を割り込む可能性があるとみています。
国民民主党は、公示前の27議席を確保できるかギリギリです。
参政党は公示前2議席だったのですが、比例代表で議席を大きく上積みしそうです。
チームみらいは、比例代表で2桁の議席を獲得する可能性があります。
その他の政党です。共産党は公示前議席の確保は厳しい見通し。減税日本・ゆうこく連合は小選挙区で複数議席を獲得する可能性。れいわ新選組は公示前議席から大きく割り込むとみられ、厳しい戦いを強いられています。また、日本保守党も議席を確保できるかギリギリの戦いです。社会民主党は議席獲得が難しい情勢です。
ただ、昔から「選挙結果は投票箱が閉まるまでわからない」といわれます。情勢はまだ、変わる可能性があります。
永田町には「こんなに勝つのか?」という疑う声があるほか、当の自民党の候補者でも「そんな実感がない」という人さえいました。
――候補者の実感と情勢の数字にギャップがあるのはなぜなのでしょうか?
理由の1つに、高市氏がリーダーになり自民党の勢いが変わっているということがあります。
石破氏が首相だった際の2024年の衆議院選挙ですが、比例代表の自民党の得票率は27%でした。去年の参議院選挙では22%ですので、勢いがさらに衰えているような感じがします。
今回の終盤の情勢を調査している中で、比例代表で「自民党に投票」と回答した人は33%となり、回復しているのがわかります。
この水準は2021年、岸田氏が首相の時の衆議院選挙、比例代表の自民党の得票率35%に匹敵する水準です。
自民党と中道が争っているイメージでいくと、自民党の支持は回復しているので、中道を上回ってきているのではという形になっています。
――比例代表での得票率の高さもあり、終盤の情勢で自民党がかなり優勢ということでしょうか?
はい。岸田氏の時の自民党の獲得議席は261議席ですから、今回はそれも上回る勢いです。
――2021年が35%で261議席ということでしたが、今回は33%と前回より数字が低いのに議席数は多くなりそうなのですか?
これは、相手方の中道にも原因があります。
前回2024年の衆議院選挙の比例代表の得票率を見てみると、立憲民主党は21%、公明党は11%です。この2つの政党が合体して中道になるわけですので、単純に計算すれば、2つを足して32%程の得票率になるのでは…と思うのですが、今回の情勢調査で比例代表で「中道に入れる」と答えた人は17%でした。
――単純計算とはいえ32%程度と思われた中で17%となると、半分近く減っていますね。
本来であれば、2つの党が合体してプラスになると狙っていたのに、実態としてそうなっていないということになっています。
イメージ的には、自民党は高市氏がトップになり支持が回復。一方の中道は立憲民主党の時よりも下がってしまっていて、自民党と中道の差が広がっているのではないか、ということなのです。
また、いまの選挙制度も理由の1つであると考えられます。
現在、衆議院選挙は小選挙区制度です。小選挙区制度では、どんなに接戦でも勝った方が1議席、負けてしまうと0議席ということで差がつきやすいのです。
こういった制度の特徴もあり、自民党が圧勝する勢いになっているのではないかということです。

「自分の中の『父』という創造主がやった」男性2人に自殺をそそのかした罪に問われている自称・占い師の女 被告人質問で一連の犯行について“冤罪”と主張

男性2人に自殺をそそのかした罪に問われている占い師の女。「自分の中の『父』という創造主がやった」と法廷で主張しました。

(浜田淑恵被告)「父が私を押さえつけるのです。私の意志というのは何もさせてもらえませんでした」

自称・占い師の浜田淑恵被告(63)。起訴状などによりますと、浜田被告は2020年、大阪府河内長野市の自宅で、被告を信奉していた寺本浩平さん(当時66)と米田一郎さん(当時51)に対し、自分は「創造主」であるとかたって自殺をそそのかし、和歌山県広川町の海に入って自殺させた罪などに問われています。

2月6日、大阪地裁で行われた被告人質問で浜田被告は、一連の犯行について「自分の中にいる『父』という存在が自分を押さえつけて、全てを決めてやったこと」と述べ、こう主張しました。

(浜田淑恵被告)「冤罪だと思っている。お二方は自分の意志で入水した」

また、弁護士から「父」の意味について聞かれると…

(浜田淑恵被告)「『父』は私の中から出てこられた。愛の創造主で魂の創造主です」

裁判のあと、寺本さんの遺族は…

(亡くなった寺本さんの長男)「(浜田被告の主張は)意味が分からないというか。お父さんは死にたいとか思わない人間なので、(浜田被告は)うそをつかないでほしい。正直になってほしい」