石綿京都訴訟、厚労省側が謝罪 原告「被害者は帰らない」

建設アスベスト(石綿)京都訴訟で、大阪高裁判決が国とメーカー側に計約2億8500万円の支払いを命じた部分が最高裁で確定したことを受け、厚生労働省側が25日、京都市内で原告らに謝罪した。小林高明大臣官房審議官が「原告の皆様方に深くおわび申し上げます」との田村憲久厚労相の謝罪文を代読した。
謝罪を受け、夫の大作さん=当時(63)=を亡くした原告団共同代表の義経若枝さん(72)=京都市南区=は「謝罪を述べられても、お金を積まれても亡くなった被害者は帰ってきません」と悔しさを口にした。

「生ぬるいこと言うだけでいいのか」二階幹事長、北ミサイルへの対策強化訴え

自民党の二階幹事長は25日、北朝鮮による弾道ミサイル発射への政府対応について「生ぬるいことを言っているだけでいいのか」と述べ、対策強化を求めた。政府は、北京の大使館ルートを通じて北朝鮮に抗議したが、非難や抗議では不十分な局面になっているとの認識を示したものだ。
党の北朝鮮核実験・ミサイル問題対策本部の役員会で語った。二階氏は「抗議するだけでいいのか。北朝鮮のミサイル開発は拡大が続いている」と強調した。出席者によると、二階氏は防衛予算を増額する必要性を訴えたという。

危険なバス停、全国に1万超 国交省調査、対策難航も

信号機のない横断歩道に近いなど、交通事故の危険性が高いバス停は全国に1万195カ所あることが、25日までの国土交通省の調査で分かった。バス事業者や警察が停留所の移設や廃止、信号機設置といった対策を進めるが、移設や廃止は地元の調整が難航するケースも多く、安全確保には時間がかかりそうだ。
調査は2019年末から、約40万カ所の全バス停で実施。地方運輸局が各地域の結果を順次公表し、3月で完了した。
3段階のうち危険度が最も高いAランクは1615カ所。信号機のない横断歩道に近くバス停車時に車体の一部が横断歩道にかかるか、過去3年以内に人身事故が発生したケースだ。

東電社長、新潟知事に謝罪 柏崎刈羽原発保安不備「重大な事案」

東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)でセキュリティー対策に不備があった問題を受け、東電の小早川智明社長は25日、同県の花角英世知事や自民、公明両党の県議と面会し「大変重大な事案を起こした。新潟県の皆様に大変なご心配をおかけした」と謝罪した。花角知事は「原発の運転を的確に遂行する技術的能力があるのか、疑問符がつく状況だ」と批判した。
小早川社長は「徹底的な原因究明を経営の優先課題と考えている。抜本的な対策を図り、しっかりと(原発を)立て直していく」と述べた。花角知事は「県民の御社への信頼は大きく損なわれた」と話した。
県議の小野峯生・自民党県連幹事長は小早川社長に「県民は柏崎刈羽原発を東電に動かしてもらいたくないと思っている。撤退もあり得ることを基本に、会社のこれからを考えてほしい」と求めた。【井口彩】

視覚障害女性宅に強盗容疑、東京 同じマンションの男逮捕

視覚障害のある70代の女性宅に侵入し現金を奪ったとして警視庁捜査1課は25日、強盗などの疑いで東京都青梅市の職業不詳小山貴之容疑者(61)を逮捕した。小山容疑者は女性と同じマンションに住み、障害を知っていたとみられる。「住宅ローン資金が足りず、金が必要だった」と供述している。
逮捕容疑は2月14日午後3時ごろ、別人を名乗って女性の部屋に入り、手足を粘着テープで縛って脅し、約4万円とキャッシュカードを奪った疑い。女性にけがはなかった。
捜査1課によると、小山容疑者は「警察に連絡したら殺す」と口止めしたが、女性が自力でテープをほどき、めいを通じ110番した。

愛媛で59人新たに感染 知事「第4波」 過去最多大きく上回る

愛媛県の中村時広知事は25日、新たに59人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。県内の1日当たりの新規確認としては38人(1月8日発表)を大幅に上回り過去最多となった。
松山市内の繁華街でクラスター(感染者集団)が発生しており、59人中47人がクラスター関係。中村知事は記者会見で、酒類を扱う飲食店に営業時間短縮(時短)を要請する方針を明らかにした。時期や対象エリア、協力金は市などと調整する。
中村知事は「『第4波』に入った。事実上の『緊急事態宣言』と受け止めてほしい」と述べた。【中川祐一】

「無罪になるまで死ねん」日野町事件・再審開始を待つ遺族の思い

滋賀県日野町で1984年、酒店経営の女性(当時69歳)が殺害され金庫が奪われた「日野町事件」の第2次再審請求審で、大津地裁が2018年7月に再審開始を決定して2年8カ月が過ぎた。検察側が即時抗告し、審理は大阪高裁に移ったが、裁判長が3回交代するなど先行きが見通せない状況だ。強盗殺人罪で無期懲役が確定し、服役中に75歳で病死した阪原弘さんの長男、弘次さん(59)は「高齢の母が生きているうちに再審無罪を勝ち取りたい」と訴える。
最初の裁判長の下では、高裁、検察、弁護側の3者協議は一度も行われず、20年6月に別の判事に交代した。この判事は06年、大津地裁で第1次再審請求を退けており、弁護団は「公正性に疑義が生じる」と交代を要請。高裁は担当部を変更して岩倉広修判事が裁判長になった。
21年2月にようやく初めての3者協議が開かれ、裁判所が検察側に反論や主張の補充を促すなど、「山が動きつつあった」(弁護団)が、岩倉判事は3月1日付で依願退職。石川恭司判事が4人目の裁判長に就任した。
阪原さんの逮捕から30年以上、無罪を信じて闘ってきた家族は、裁判長が3回も交代する現状に失望する。弘次さんは「また一からかと思うとショックが大きい。岩倉判事の下で再審開始決定が出ると期待していた。最後まで責任を持って担当してほしかった」と声を落とす。
母のつや子さん(83)は、数年前に脳梗塞(こうそく)で救急搬送され、言葉が出にくくなるなどの後遺症があり、一日も早い無罪判決を望む。「つらいことがたくさんあって何度も泣いてきた。(再審)無罪になったらいつ死んでもええ。それまでは絶対死ねん」と繰り返した。【小西雄介】
法制化されていない再審での証拠開示
阪原弘さんの遺族が申し立てている第2次再審請求では、新たに開示された証拠から、有罪判決の根拠の一つとされてきた写真を県警が入れ替えた疑いが判明し、再審開始決定につながった。しかし、再審での証拠開示について定める法律はなく、関係者は「法制化すべきだ」と訴える。
事件は直接的な証拠に乏しく、確定判決では阪原さんが金庫の発見現場まで自分で案内できたことが有罪の大きな根拠とされた。県警作成の調書には、腰縄をつけた阪原さんが警察官の前に立ち、現場への方向を指し示す写真など全19枚が添付されている。
しかし、第2次請求の過程で、裁判所の勧告で検察側から開示された写真のネガを弁護団が精査。「案内に向かう」とされた写真の多くは、帰り道に阪原さんの向きを逆にして撮影していたことが判明した。検察側は「意図的ではない」と主張したが、2018年の大津地裁決定は「調書は捜査の過程を正確に記録したとは到底言えない」として、「捜査官の軽率な態度は厳しく非難されるべきだ」と批判。自白についても、遺体の損傷や金庫の破損状況などと矛盾するとして「信用性は認められない」とした。
弁護団長の伊賀興一弁護士は「有罪を勝ち取るために、わざと写真を入れ替えたのでは。ネガが確定審段階で開示されていれば、その時点で無罪が言い渡されていたはずだ」と憤る。
通常の刑事裁判では05年施行の改正刑事訴訟法で、殺人などの対象事件で公判前整理手続きが定められ、証拠開示手続きによって一定程度、検察から弁護側に証拠が示されるようになった。16年の改正では検察が全証拠リストを開示することも義務付けられたが、再審に関する規定はない。
再審の証拠開示を巡っては、他の事件でも問題となっている。東近江市の湖東記念病院で入院患者への殺人罪で服役後、20年に再審無罪が確定した元看護助手の西山美香さん(41)のケースでは、最高裁で再審開始が認められた後、患者が「たん詰まりで死亡した可能性がある」と他殺を否定する医師の所見が記された捜査報告書が開示された。
西山さんの弁護団長の井戸謙一弁護士は「無罪を示す証拠は他にもあるはずだ。再審請求の段階から証拠の全面開示を義務づけるよう法制化すべきだ」と話した。【小西雄介】
冤罪救済へ早期の法改正を
元裁判官の水野智幸・法政大法科大学院教授(刑事法)の話
再審請求に関する法律の規定があまりにも少なく、一番の問題は証拠開示だ。検察が開示していない証拠から再審無罪が導かれることは少なくない。審理の進行に関するルールもなく、現状は通常の裁判の後回しにされる傾向にある。3者協議の申し立てがあった場合、速やかに開かれるよう法律に明記すれば、停滞はある程度解消されるだろう。再審開始が遅れる要因の一つである、検察側の抗告はなくすべきだ。再審請求審はあくまで中間的な判断で、主張は再審公判ですればよい。請求人や家族が高齢化するケースは後を絶たず、冤罪(えんざい)を早期に救済するため法改正が必要だ。
日野町事件
1984年12月、日野町で酒店経営の女性(当時69歳)が失踪し、85年1月に同町内の草むらで遺体で発見。同4月に山林で金庫が見つかった。88年、県警は阪原弘さんを強盗殺人の疑いで逮捕。阪原さんは公判で無罪を主張したが、大津地裁は95年に無期懲役を言い渡し、2000年に最高裁が上告を棄却。再審請求も06年に大津地裁で棄却され、即時抗告したが、阪原さんの病死で審理は11年に終了した。12年に遺族が再び再審請求し、18年7月に大津地裁は再審開始決定を出したが、大津地検が大阪高裁に即時抗告した。

飲み会自粛要請、直後に修正=自民・竹下氏

自民党の竹下亘元総務会長が25日の竹下派例会で、新型コロナウイルスの感染者数増加を受け、飲酒を伴う会合の自粛を呼び掛けながら、直後に修正する一幕があった。
竹下氏はあいさつで「酒飲みになんて行っちゃ駄目ですよ。(午後)9時までなんて言わずに行かないで」と出席者に呼び掛けた。
しかし、記者団から例会終了後、同党は大人数の会食自粛の通知を出している一方、飲み会自体は禁じていないと指摘されると、「自己規律を守ってほしいという思いを込めて言った。飲みに行っては駄目と言おうとしたわけではない」と苦し紛れに説明した。
隣でやりとりを聞いていた同派の「宴会部長」として知られる山口泰明選対委員長は「私なんか飲みに行かなかったら死んじゃうよ」とぼやいてみせ、竹下氏をフォローした。
[時事通信社]

「万死に値する」河井元法相が議員辞職願…補欠選挙は行われず

2019年7月の参院選を巡る大規模買収事件で、公職選挙法違反(買収など)に問われた衆院議員の河井克行・元法相(58)(自民党を離党)は25日、大島衆院議長宛てに議員辞職願を提出した。近く衆院本会議で許可される。
河井被告は、妻の案里氏を参院広島選挙区で当選させるため、地元議員ら100人に計約2900万円を提供したとして起訴された。河井被告は「信頼を裏切ってしまったこと、万死に値する」との声明を出した。衆院議員の任期満了が10月に迫っているため、公選法の規定により、辞職に伴う補欠選挙は行われない。

自転車構造起因事故6年で6百件 新年度前に注意呼び掛け

製品評価技術基盤機構(NITE)は25日、自転車の構造や誤った使用方法に起因する事故などの情報が2015年からの6年間で計647件寄せられたと明らかにした。新年度は通勤や通学に使う人が増え、新型コロナウイルス禍で「3密」を避ける移動手段として需要が高まっているとして注意を呼び掛けている。
NITEによると、647件のうち1件は死亡事故、ほかに1カ月以上の治療が必要な重傷事故が393件だった。
東京都では19年9月、盗難防止のため前輪と後輪が同時に施錠される機能が走行中に誤作動し、女性が転倒。この製品は同6月からリコール対象だった。