和歌山県かつらぎ町のコンビニエンスストアで現金が奪われた事件で、県警捜査1課とかつらぎ署は15日、紀の川市名手市場、無職の男(42)を強盗容疑で逮捕した。調べに対し、容疑を認めている。
発表によると、男は5日午前5時35分頃、かつらぎ町笠田中のコンビニエンスストア「ローソンかつらぎ町笠田中店」で、店員に包丁を突きつけて脅し、13万3550円を奪って逃走した疑い。
防犯カメラの映像などから、男が電車を使って大阪市内へ逃走したことが判明。下車した駅周辺を捜査員が重点的に捜査していたところ、15日に男が大阪府警南署に出頭した。「警察官が周辺を捜しているのを見て、逃げられないと思った」という趣旨の供述をしているという。
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蓮舫氏、柏崎刈羽原発の核物質防護、最も深刻なレベルに怒り「『遺憾』で済ませる話ではありません」
立憲民主党の蓮舫参院議員(53)が17日までに自身のツイッターを更新。新潟県の東京電力柏崎刈羽原子力発電所が約1年にわたり、核物質防護に関わる4段階の評価のうち最も深刻なレベルに相当すると分かったことについて怒りをにじませた。
立憲民主の枝野幸男代表(56)が16日夜、同発電所の核物質防護システムの作動不能、代替措置が実効性を欠き、不法侵入が複数箇所に行なえる状況であり、核物質防護に関わる4段階の評価のうち最も深刻なレベルに相当すると、原子力規制委員会の更田豊志委員長が発表したことを受け、記者団の取材に対応。「遺憾という言葉を超えて、怒りで一杯」と強く批判したという記事を貼り付けた蓮舫氏。
「『遺憾』で済ませる話ではありません」と短い言葉で怒りをにじませていた。
同性婚認めないのは違憲 札幌地裁「法の下の平等に反す」
国が同性婚を認めていないのは憲法に違反するとして、北海道に住む同性カップル3組が国に計600万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、札幌地裁は17日、法の下の平等を定めた憲法14条に違反し、違憲との初判断を示した。請求は棄却した。全国5地裁で争われている同種訴訟で判決は初めて。性的少数者の権利保護の意識が高まる中、同性婚の導入を巡る議論に影響しそうだ。
武部知子裁判長は判決理由で「同性カップルに婚姻で生じる法的効果の一部すら与えないのは立法府の裁量権を超え差別に当たる」と指摘。立法措置を国が怠ったかは「国家賠償法上、違法とは言えない」と原告側の主張を退けた。
一生に一度の機会?生きたまま捕獲「オロシザメ」
静岡県沼津市の水族館「あわしまマリンパーク」で、生きたままの捕獲例が極めてまれな深海魚「オロシザメ」が展示されている。
静岡市駿河区の駿河湾水深約250メートルで11日、底引き漁中の網にかかり、マリンパークに運び込まれた。体長は約50センチでオスという。
マリンパーク飼育課の魚類担当正木晴也さん(25)によると、オロシザメは駿河湾や遠州灘などの水深150~350メートルに生息しているが、「国内での捕獲例はほとんどなく、生態もほとんど分かっていない」という。マリンパークでの生体展示は2018年以来、2例目となる。
深海魚ファンにとっても珍しく、各地から見学者が訪れている。千葉県からという男性(49)は「泳いでる姿を見るのは、おそらく一生に一度の機会。仕事を休んで来ました」と話し、カメラのシャッターを盛んに切っていた。
空自F4ファントム、ラスト飛行 岐阜基地、日本の空守り半世紀
「ファントム」の愛称で親しまれてきたF4戦闘機が17日、航空自衛隊岐阜基地(岐阜県各務原市)でラスト飛行した。1970年代に導入されたF4は、主力戦闘機として日本の空を守ってきた。老朽化から後継機への代替が進み、半世紀の運用を終え、全機が退役することになった。
午前8時55分ごろ、「ゴー」というエンジン音とともに3機のF4が離陸。並んだり別々になったりしながら、基地上空を旋回するなど約40分にわたり飛行した。着陸後は放水車による水のアーチをくぐり、隊員らに拍手で迎えられた。
橋下徹「黒岩さんのキャスター魂を評価したい」
(略)
黒岩さんの態度振る舞いに批判はありますが、国民にこのような内情を教えてくれた点で僕は大いに評価しています。ここはキャスター魂が燃え盛ったのでしょうか(笑)
ただし小池さんの対応もしたたか。事実と全く異なるなら全否定すればいいものの、さすがにそこまでは嘘は付けない。だから信義則を守る、と言って、自分は内情については話さない、黒岩さんはおしゃべりだ、というニュアンスで乗り切りました。
ポイントは埼玉の大野知事や千葉の森田知事がどう出るか。案の定、暴露はしませんよね。内々の話を暴露するのは恥ずかしいと感じたのでしょう。
ここが報道マンと一般人の感覚の違い。こうなると事実がどうかということよりも、黒岩さんがおしゃべりおじさんだという印象が流れてしまいます(笑)
僕はおしゃべりおじさんの方が国民にとってプラスだと思うのですが、世間はどうでしょうか?
それと結果についての世論が重要です。小池さんは宣言延長派、黒岩さんは延長否定派、という結論です。そして世論の圧倒的多数は延長派。
ということで途中経緯がどうであろうと小池さんに大きな批判は向かないんでしょうね。
メディアのコメンテーターは、小池さん批判を強めましたが、この程度のやり取りは、宣言延長という結論をもってすべて吹き飛ぶのでしょう。やり口が汚い、政治的だ、などなどコメンテーターは小池さんを罵りましたが、しかしそのような態度振る舞いは、宣言延長のためということであれば、世論は小池さんを強く批判しないでしょう。
まさにマキャベリズム!!
結果が是であれば、途中経緯の不道徳は気にしない。こういう政治家としての態度振る舞いについて僕は小池さんを評価します。
各番組で小池さんを評価したら、出演者、特に東国原さんからは厳しく反論を受けました。僕はこのマキャベリズム的政治行動について評価したまでで、しかしその後のコロナ対応については無責任だと思います。これは政府もです。
緊急事態宣言を延長するのはいいが、では社会的経済活動をどこまで政治の責任で抑制するのかについて、まったく政治の覚悟がありません。
結局、宣言を延長するだけ。国民も宣言の延長で政治が何かをやってくれた、対策をやってくれたと勘違いしてしまっています。
宣言だけでは何の意味もないし、逆にきっちりと社会経済活動の抑制をやれば宣言は不要です。
(略)
(ここまでリード文を除き約1000字、メールマガジン全文は約1万700字です)
※本稿は、公式メールマガジン《橋下徹の「問題解決の授業」》vol.240(3月16日配信)の「本論」から一部を抜粋したものです。もっと読みたい方は、メールマガジン購読をご検討ください。今号は《[特別編集版]緊急事態宣言再延長! 黒岩知事の「爆弾証言」をどう聞くか》特集です。
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(元大阪市長・元大阪府知事 橋下 徹)
自転車の女性倒れ、青白い顔で意識なし…目撃した中2が近くの市立小に駆け込む
体調を崩して路上に倒れた女性を助けたとして、山形県警山形署は16日、山形市立中2年の男子生徒(14)に署長感謝状を贈った。
生徒は下校中だった2月25日午後6時15分頃、自転車に乗っていた40歳代女性がふらつき、歩道の段差につまずいて車道脇に倒れるのを目撃した。周りには誰もおらず、生徒は女性に「大丈夫ですか」と声をかけた。しかし女性は意識がなく、青白い顔だった。
このため生徒は近くの市立小に駆け込んで、119番を依頼。教員や通行人らと協力して救護し、女性は命を取り留めた。
感謝状の贈呈式で、四釜明署長は「女性は最悪の状況になっていたかもしれない」とした上で「君はまさにヒーローだ」とたたえた。生徒は「とっさに体が動きました。女性が助かって本当によかった」と話した。
“パクられる覚悟だけで輝くことができるんで”…当事者が語る“半グレ集団”が増え続けるワケ
「小5の妹を孕ませた内縁の父に殺意を持って…」私はこうして“暴力団員”になりました から続く
暴排政策の浸透により、暴力団は弱体化し、構成員数は減少の一途をたどっている。一方で、反比例するように台頭してきているのが“半グレ”と呼ばれる準暴力団たちだ。
そんな半グレにはおおむね4つのパターンがあると主張するのが、ヤクザに関する著書を多数執筆している廣末登氏。その分類とは「(1)関東連合やドラゴンに代表される草創期の半グレ」「(2)オレオレ詐欺の実行犯」「(3)ウラのシノギをしつつ正業を持つグループ」「(4)暴力団を離脱したものの正業につけずシノギで食いつなぐ者」というものだ。ここでは、同氏の著書『 だからヤクザを辞められない 裏社会メルトダウン 』(新潮新書)を引用し、(1)に分類される半グレ集団所属男性の体験談を紹介する。(全2回の2回目/ 前編 を読む)
◇◇◇
「盃がないからスタートラインに立ちやすい。明日からでもオーケー」
半グレⅤ(30代半ば)西日本地方都市
多くの暴力団員や半グレと異なり、V氏の生い立ちは決して恵まれないものではなかったようです。
「父親は地元では結構、名の知られた企業のサラリーマンです。母親は専業主婦。家庭に対する不満は特になかったんですけど、母親が英才教育志向のため、ガッツリ塾に行かされました。
小学校5年生頃から中1にかけてイジメにあったんです。ワルな幼なじみが中学の同級生にいて、『おれと一緒にいたらイジメにあわん』と言ってくれて、不良グループの一員になった。結局、中学校2年後半から学校には登校せず、夜は遊んで、昼は寝るという生活。当時、不良中学生なら、それが普通のライフスタイルだったと思う。
高校には行って卒業もしましたよ。でも不良なのは相変わらずで、窃盗と恐喝を繰り返してた。16歳の時には大人を脅して200万円取って、そのカネでホテル暮らしをしていましたからね」
この後、彼は暴力団に身を寄せます。
「17歳の頃には組事務所の当番に入ってました。その時、偶然にも、組に自分の父親が絡んだ空手形が回ってきた。結局、手形の振出人が察知し、父親にも電話が入って空手形とバレた。父親が組に目を付けられたなんて、当時はガキだったので怖くなり大阪に飛んだんです。
関西では最初、ヤクザのフロント(企業)の水商売をしていました。しばらくして水商売は未成年だとバレたらまずいと言われたけど、(偽造)身分証明書が用意出来なかった。それでクビかと思ったら、親分の運転手や家の掃除などに回されて給料をもらっていた。フロントの水商売の組織から、特攻服を着せられて『似合うやんか、そろそろ腹決めんかい(組員になれ)』と言われたけど、組織の盃は受けませんでした。
なぜ自分は盃しなかったか──ひと言で言うと、(ヤクザに)向いていない。グループが好きではないんです。人が集まると、必ず裏切りがある。自分が一人親方でやっていたら、やりかぶっても(下手を打っても)自己責任です」
「半グレ」と「不良」との違い
半グレと単なる不良との違いは、暴力団との関係性ではないかと彼は言います。
「カネの出どころが、半グレは多くの場合、本職(ヤクザ)からになる。ただし、美味しい話はヤクザがシノいで、割に合わないリスキーな仕事するのが半グレ。つまり『残りっ屁』が半グレの仕事です」
彼の認識では、半グレはヤクザに利用される存在ということのようです。さらに半グレにもヒエラルキーがあり、利用する側、される側がある、と。
「ヤクザはケツ持ちを匂わせてくるけど、実際には持ってくれない。半グレグループにはランクがあって、ヤクザは半グレ第1グループにネタを持ってくる。第1グループは、下の第2グループに実行させて、カネを分ける。犯罪がメクれたら、第2グループはトカゲのシッポ切り。だから、食う半グレと食われる半グレがいるんです。
ヤクザは半グレに何もしてくれない
世の中から半グレと言われる人たちは、自覚はないんじゃないですかね、『もっともヤクザに近い不良』だと思ってる。自分の中で勘違いしている。自分は組員じゃないけど、バックにはヤクザがついていると思っているが、実際には何もしてくれない。所詮、半グレなどは『つまようじ』ですよ。先が曲がったら捨てようかという程度。
ヤクザの盃をしていたら、10万円の上納で、組織から評価される。でも半グレは、50万円上納しても、評価されない。ケツを持つと思うから組織の為に一生懸命働いても、結局のところ半グレは使い捨てです。
半グレのリーダーも同様に、子分がやりかぶっても、何もしてくれません」
彼はヤクザからの情報をもとに、「行けそう」と思えば、自己責任でシノギを受けるといいます。これまでにかかわったのは「銀行融資詐欺」「行政の離職者支援詐欺」「ネットバンク詐欺」「債権回収の下請け」など。
「オレオレ詐欺は割に合わないからやってません。儲かるのは元(仕切り役)だけでしょ。
自分のグループは、4人抱えていました。給料も払っていたし、車も3台所有して行動していた。実質、上といえるネタ元のヤクザとは直接は会えない。ネタは若い人が持って来ます。この人もヤクザではなく、半グレ第1部隊。(彼らの詳しい関係性を)あえて聞いたことはないですね。それってルールに反するから。
多くは語らないし、カネでしかつながっていない。『ネタください』『(この仕事)やってくれる奴いないかな』──単純に、この関係のみです」
カッコだけで入ってくるバカは…
話を聞くと、ヤクザの下請けのような存在で、しかもいざという時には「ケツを持って」もらえるわけではなさそうです。ならばなぜ半グレを続けるのか──。
「輝くことができるから。自由なのに力を持つことができる。バカには最高のチャンスです。たとえば、ある程度知られたグループなら、自分はそこの一員であるという自負がある。問題が生じた場合、『お前どこのグループ?』って聞かれて、『〇〇連合』と名乗れば、9割方は問題が収まります。組織じゃないけど、近い感じはある。
しかも半グレは盃がないからスタートラインに立ちやすい。明日からでもオーケー。用意するとしたら『パクられる覚悟』だけ。でも、カッコだけで入ってくるバカにはこれが分かっていない奴が多いですね」
自身、半グレでありながら、その勢力拡大の問題点をこう指摘します。
「半グレを作ったのは、日本の政府ですよ。やっぱり、裏社会の統制にはヤクザが必要なんじゃないですか。ヤクザが弱いと裏社会の規律がなくなる。ヤクザを法律で縛りすぎて半グレが増えたってことです。だから半グレの全体像を把握することは難しいんじゃないでしょうか。
半グレの犯罪行動を制御するのは困難
たとえば、半グレをヤクザの事務所に出入りさせて盃を受けさせたら、法律でも対応できるし、把握できる。半グレも、ヤクザのルールに縛られて無茶はできない。そうする以外に、半グレの実態を把握し、犯罪活動を制御することは困難だと思います。
ヤクザが存在して、彼らの出入りがあることで、夜の店も儲かったんじゃないですかね。彼らは恰好をつけるから、経済効果でいうと、ヤクザはいた方が店側にもプラスになるでしょうし。
ともかく、これからも暴排を強化したら、暴力団自体が半グレ化してルールが無くなり、アメリカのような無法地帯ができるんじゃないかな」
半グレになる過程はヤクザになる過程に近い
筆者が取材した半グレのケースを見ると、暴力団加入に至るプロセスによく似ています。特に少年が非行に走ったのち、非行集団に入るまでは同じです。
違う点は、繰り返しになりますが、非行集団から半グレという犯罪集団加入へのハードルがとても低いことです。「盃がないからスタートラインに立ちやすい」のです。
暴力団では、親分の盃を貰うまでの間、数年の部屋住み修行が欠かせません。この修行期間を現代の若者は忌避する傾向があります。
筆者が就労支援で担当した少年も、「希望する仕事」の欄に、「修行的なものとかない仕事」などと書く者がいました。こうした若者の傾向は、何も非行少年ばかりではなく、一般の職業社会でも見られることです。たとえば昨今、日本料理職人の後継者が育たないという声を聞きますが、一人前の板前になるためには、追い廻し(雑用全般)から始めて揚げ場、焼き方等のプロセスを経て、10年ほどの修業の後にようやく脇板、板前となります。職業社会でも一人前になるためには、一定のトレーニング期間が不可欠なのです。
半グレには、そのようなトレーニング期間はありません。街角の仲間とツルんで不良をしていただけの集団が、メンバーの加齢とともに犯罪集団に変質していきます。
このことは、犯罪学的な通説、すなわち、加齢とともに非行化傾向は減衰し、真面目な大人になってゆくとされる現象(筆者の世代に存在した暴走族の「卒業」のようなイメージ)に変化が生じていることを表しています。
“卒業”のない半グレたち
半グレは、そのような卒業のタイミングがありません。就職、結婚といったタイミングで抜けるということも一般的ではないのです。
軽い感じで、地元の友人たちとツルんでいるうちに半グレ化し、そのまま特殊詐欺に代表される犯罪にチームで手を染めます。この半グレの実態解明のためには、早急に様々なサンプルを収集し、研究していく必要があります。半グレや半グレから利用された若者を更生させるためには、半グレという社会集団の実態解明が待たれます。
【前編を読む】 「小5の妹を孕ませた内縁の父に殺意を持って…」私はこうして“暴力団員”になりました
(廣末 登)
「小5の妹を孕ませた内縁の父に殺意を持って…」私はこうして“暴力団員”になりました
最大時約18万4000人を数えた暴力団構成員数は現在約2万8000人。取り締まりは年々厳しくなっており、彼らは真っ当な暮らしを送ることも困難になっている。そんな状況にもかかわらず、どうして暴力団に加入する人が絶えることはないのだろうか。
ここでは、暴力団についての著書を多数出版している廣末登氏による『 だからヤクザを辞められない 裏社会メルトダウン 』(新潮新書)を引用。暴力団に加入した男性の具体的な事例を紐解き、加入を決めた理由、そして脱退する難しさについて紹介する。(全2回の1回目/ 後編 を読む)
◇◇◇
生まれた時から背負う社会的ハンデとは
人は生まれてくる家を選ぶことはできません。ですから、家庭環境や貧困など生来的なハンデは、それが遠因で暴力団員になった人たちにとってどうしようもなかったことであり、同情の余地があると考えます。もっとも、不幸な家庭に生まれても非行や犯罪に走らない人もいます。だから「それだって、自己責任なんだよ」と仰るむきがあることも承知しています。しかし、不幸にも濃淡、強弱、割合というものがあります。筆者が聴取した暴力団離脱者の中には、成育環境が不幸の一言で片付けられるレベルではない人もいました。我々が当たり前に享受してきた少年時代の生活が、彼らには望めなかったのです。
公的調査・研究では、暴力団組織への加入につき、家庭環境や地域社会からの社会的孤立が個人を暴力団へ押し込むプッシュ要因であり、暴力団組織所属者とのつながりや交友関係が、個人を暴力団へ引き込むプル要因となっていると分析しています。
なぜなら、構成員の暴力団への加入理由を最終学歴別にみたとき、特に中学校卒業者で「暴力団以外に居場所がなかったから」63.9%、高等学校中退者で「信じられる人が暴力団にいたから」32.4%と高い割合を示しており、家庭にも地域社会にも居場所がなかった暴力団加入者の状況が見て取れます。ちなみに、暴力団加入検討時に暴力団以外に「信じられる人がいなかった」とする人の多くが「経済的に苦しかった」ことも加入理由にしています。
この分析は、次項に紹介する人物たちの半生をみても肯定できるものです。
子ども時代の家庭の貧困、親からの放置や虐待が自己責任でしょうか。子どもには重すぎる何かを背負って生まれてきた境遇が自己責任と非難されるべきでしょうか。筆者が考えるに、陽光あふれる船のデッキしか知らない人には、薄暗い船底に木霊する重たい軋みは、想像できないと思います。その重く暗い軋みとはどのようなものなのか──
そして男はヤクザになった
まず、元暴Eさん。彼のことを書くのに、筆者はメモを見るまでもありません。あまりにも凄絶なその人生は、一度聞くと、忘れることができないものでした。子ども時代の概要を、本人の言葉でご紹介しましょう。
ちなみに、この元暴Eさんとは、2014年に関西で出会い、話を聞くことができました。年齢は筆者とほぼ同年で、身長が170センチを少し超えるガッチリとした体格の持ち主です。風貌で印象的な点は、鬼のような入墨の眉毛。太さが通常の倍はあります。『北斗の拳』のケンシロウも真っ青です。暴力団員として生きているときは非常に有効な眉毛であったと思いますが、カタギの中で生活するためには、いつもソフト帽を目深にかぶっていました。指も数本が欠損していますから、バルタン星人のようでした。その後、元の暴力団組織に幹部として戻ったと彼の消息を風の便りに聞いたのは、2019年の秋です。
父親は指名手配犯
「おれの家は、親父が指名手配犯やったんですわ。せやから、あちこち逃げ回る生活でしたんや。おれが小学校に上がる前の年に関東で死にまして、オカンはおれを連れて、郷里に帰ってきたんです。そんとき、オカンの腹には妹がいてましたんや。
帰郷して直ぐに、親父の友人いうんがなんや世話焼くいうて、家に出入りし、そんうちにオカンと内縁関係になりよりました。おれとしてはどうということは無かったんですが、ある事件──いうてもしょうもないことですわ──を切っ掛けに、虐待が始まったとですわ。
あるとき、まあ、おれが小学校1年位やった思います。そのオッちゃんから『おまえ、そないにアイスばっか食いよったら腹下すで』と言われたんで、『関係ないわ』というような返事しよったん覚えています。そんなことでも、まあ、殴る、蹴るの虐待の毎日ですわ。こっちは子どもですやん、手向かいできんかったですわ。それからですよ、路上出たんは。
まあ、小学校低学年ですやろ、公園のオッちゃんらのタンタン(たき火)当たりたいですが、怖いやないですか。で、あるとき、気づいたんですわ。こん人らが飲みよる酒(ワンカップ)持っていったら仲間に入れてもらえんちゃうかとね。子どもの手は、自販機に入りますから、相当抜いて持っていきましたわ。案の定、喜びはって『若!』『大将!』とか呼ばれて仲間になってましたわ。
アニキとの出会い
小学校3年位に、おれみたいな仲間とスリ団つくって、電車専門のスリやりよりました。腹減ったら、デパ地下の試食くいまくりです。そないなことばっかしてますと、何度もポリの厄介になるわけですわ。小学生で、新聞にも載った位ワルさしましてん。子どもの頃は、アオカン(野宿)か児童相談所(児相)、教会の養護施設のどれかにおったような気がします。
そないな生活のなか、初めて遊園地や動物園に連れて行ってくれたんは、近所のアニキでした。この人は、筋金入りの不良やってましたんやが、おれら子どもには優しかったんですわ。アニキに連れて行ってもらった動物園、生まれて初めて見るトラやキリン……今でも鮮明に覚えてますわ。いい時間やった。
小5の妹を孕ませた内縁の父
おれもこのアニキのようになっちゃる思うて、不良続けよったある日、まあ、いつものように年少(少年院)から帰って、妹の通う小学校に行ったんですわ。すると、担任が『おまえの妹はここにおらんで』言うて、児相に行け言うとですわ。『はて、おれのようなワルとは違って、妹は大人しいんやがな』て不審に思いましたよ。で、児相に行って、『おい、兄ちゃんや、帰ったで』言うても、妹はカーテンの陰に隠れよるんですわ。『なんやね、おまえ』言うて、カーテンめくったら、ショックで言葉なかったですね。小学校5年生の妹の腹が大きいやないですか。『なんや、おまえ、どないしたんや』と問い詰めますと、妹は、泣きながら『聞かんといて』言うてました。聞かんわけにいきませんがな、とうとう口割らせましてん。まあ、あの時が、最初に人に殺意抱いた瞬間やったですわ。家に入り込んで、おれを虐待したオッちゃんにやられた言いよりますねん。もう、アタマの中、真っ白ですわ。出刃持って家に帰りましたら、ケツまくって逃げた後やったです。あの時、もし、そのオッちゃんが家におったら、間違いなく殺人がおれの前歴に刻まれとった思います。
ヤクザになったんは、それから数年してからです。動物園とかに連れて行ってくれたアニキと、久々に街で会いまして、『おまえ、どないしてんのや』言うんで、『まあ、不良やっとります』言うたんです。そしたら『そうか、ブラブラしとんのやったら、おれん方来い』と言うてくれました。それからですわ、ヤクザなったの。『よし、おれはアニキだけ見て生きてゆこう。アニキ立てるんがおれの仕事や』と、決心しましてん。アニキと看護婦の嫁さん、それとおれの3人での生活がはじまったんです」
暴力団辞めたら即カタギ、とは簡単にいかないワケ
人間は社会的動物です。この世に生を享け、最初に社会化(*1)されるのは家族社会です。この家族社会から躓くと、その後の人生は危ういものになります。手段の合法・非合法にかかわらず、生き抜くことしか考えません。筆者がこれまでに話を聞いた、13人の元暴や現役暴力団員の人たちの家庭環境も大同小異でした。彼らは、子ども時代から非合法的な社会の文化に親しんでいたといえます。子どもの頃にはコトの善悪は分かりませんから、そうした非合法な文化における価値観に染まるのは、彼らの責任だけではないと思うのです。
*1 社会化とは、人が社会規範への同調を習得する過程であり、社会の存続を可能にし、世代間の文化の伝達を可能にする過程をあらわす。
自分自身、義務教育を父親の判断で殆ど受けられず、家庭内で日常的に暴力を受け、反発し、非行的な文化に染まった後に、そこからやっとのことで抜け出した筆者は、この主張には力をこめたいと思います。
我々が常識と考えることは、暴力団の世界では非常識であり、またその逆も然りかもしれません。いずれにしても、暴力団をはじめとする非合法な社会の文化から立ち直ることは、非常に困難を伴うものであり、社会全体の支援なしには難しいというのが筆者の考えです。
カタギに転向する際の文化的な葛藤
筆者が取材現場で見てきた暴力団真正離脱者の多くは、正業に就き更生するまでの間、合法と非合法の社会をドリフトするようにして、徐々に社会復帰しています。彼らもまた成長過程で、非合法な文化において社会化されてきました。そして、暴力団に加入し、暴力団の文化の中で暴力や脅しが日常的で、犯罪的な生活を送ってきています。このような犯罪組織における文化を、犯罪学では「非行副次文化」あるいは「非行サブカルチャー」といいます。
暴力団社会の文化とカタギ社会の文化とでは、基本的に様々な違いがありますから、カタギ転向する際、離脱者は文化的な葛藤を経験します。それはたとえば、日常的な言葉遣いや態度、習慣というものから、感情の表出の仕方などです。ですから、「今日から足を洗って犯罪とは無縁のカタギになります」と言っても、いきなり別の人間になれるわけではなく、カタギ文化に受け入れられ、そこに馴染むよう努力することで、徐々に立ち居振る舞いが変わっていくものなのです。
筆者が見る限り、社会復帰に成功している人は、地域社会に支えてくれる人がいた場合、あるいは、慣習的な社会に居場所などを持ちえた人でした。社会的に孤立した人、職場などのイジメに耐えられなかった人は、更生に至らず、再犯で逮捕されるか、元の組織に戻っています。
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“パクられる覚悟だけで輝くことができるんで”…当事者が語る“半グレ集団”が増え続けるワケ へ続く
(廣末 登)
総理の改革、執務室の机を小さく…「大きな構想ない」党内から不満[菅流政治]検証半年<2>
菅流の「改革」は仕事場から始まった。
菅義偉首相は就任後、首相官邸の執務室にあるテーブルのサイズを小さくするよう指示した。前任の安倍晋三首相時代から使っていたテーブルは、説明に訪れた官僚と菅の距離が遠く、資料を直接手渡すことも出来なかったためだ。
余分な時間は少しでも省きたい――。首相周辺は「実務家の菅さんらしい判断」と納得した。
「国民のために働く内閣」を掲げた菅は、就任直後から矢継ぎ早に政策課題に手を着けた。携帯電話料金の引き下げ、デジタル化、不妊治療の保険適用。ブレーンの一人、東洋大教授の竹中平蔵が説く「アーリー・スモール・サクセス」、小さくても早期の成功事例を重視する戦略だ。
「目玉」と位置付ける政策は、軌道に乗り始めている。携帯電話料金は、大手3社が割安な新プランを相次いで発表し、3月後半にスタートする。デジタル庁の9月設置を盛り込んだ関連法案は、国会での審議が始まった。不妊治療も2022年4月の保険適用に向け、制度設計が進む。
菅は若手議員の頃から、国民の多くが賛成し、変化を実感しやすい「身の回り」の個別政策実現に力を入れてきた。「ふるさと納税」が典型で、政府・与党内では「菅型民主主義」とも呼ばれる。
ただ、首相になった今、自民党内には物足りなさを感じる向きもある。
天皇誕生日で休日の2月23日昼、東京・赤坂の衆院議員宿舎。あるベテラン議員が、党幹事長の二階俊博を自室に招いた。2人の会話は、菅の政権運営に話題が及んだ。
「大きな構想がない。官房長官の延長でやっている感じがする」
昨年の総裁選で菅を支援したベテラン議員は、二階にこう不満を漏らした。それならと、二階は同じ宿舎に住む菅を電話で誘ったが、菅は都合がつかなかった。