新型コロナウイルス感染症では、自宅療養中に容体が急変し、死亡する事例が相次いでいる。症状がないから、軽症だから、と思い込んで過ごしているうちに、重篤な事態となってしまうケースの中で、医療関係者が注意を呼びかけるのは「ハッピー・ハイポキシア(幸せな低酸素症)」と呼ばれる病態だ。
厚生労働省によると、自宅療養者数は全国で1万7092人(3日午前0時時点)。3万人を超えた1月20日時点よりも減少したものの、依然として多い。自宅療養中に注意しなければならないのが「ハッピー・ハイポキシア」と呼ばれる病態だ。血中の酸素が不足しているにもかかわらず、呼吸困難や苦しさを感じず、普段通りふるまっている状態のことだ。
埼玉医科大総合医療センターの岡秀昭教授(感染症)は「本来は酸素が少なくなると息苦しくてつらくなる。100メートルを全力疾走した後のように、呼吸が速くなり、肩で息をしたり、ゼーゼーしたり、せき込んだりといった呼吸困難の症状がでる」と説明する。
だが、新型コロナウイルスに感染すると、肺炎によって血中の酸素が不足し、体は呼吸不全の状態になっているが、目に見える症状が出にくくなるという。
健康な人の血中の酸素濃度「酸素飽和度」は98%くらいだが、90%以下になると生命を維持するのに必要な酸素が体に入っておらず、危険な状態となる。
察知のため、酸素飽和度を測る医療機器「パルスオキシメーター」が有効だ。だが、個人需要拡大で品不足になると病院などに行き渡らなくなるため、購入は控えるべきだとし、岡教授は「高齢者や基礎疾患があって重症化しやすい人や、熱が発症から1週間以上続く場合はパルスオキシメーターの貸し出しや医師へ相談をしてほしい」とする。
そうした医療機器がない場合は、言葉が滑らかにでるか、軽い屈伸運動をして息切れが出ないかを確認するのも有効だという。また、通常1分間の呼吸数は成人で12~16回程度のため、15秒間の呼吸数を数え、4倍して20回を超えていないかを目安にすることもできる。
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感染者減も、医療体制厳しく 緊急事態宣言から1カ月
新型コロナに対する緊急事態宣言が発令されてから7日で1カ月。感染者数は3都県を除くすべてが「ステージ4」を脱した。しかし医療体制は12都府県で依然としてステージ4相当で、厳しい状況が続いている。
6日は東京639人、千葉227人、埼玉206人、神奈川201人、大阪188人など計2279人の新規感染が報告された。死者は東京21人、大阪14人など計94人。
厳しいのは医療体制だ。宣言地域では埼玉、千葉、東京、神奈川、愛知、京都、大阪、兵庫、福岡、地域外では群馬、三重、沖縄が確保想定病床の使用率が50%を超えるステージ4。特に福岡、沖縄では80%を超えている。
政府、緊急事態の追加解除を検討 栃木に続き、感染や病床率見極め
政府は新型コロナウイルス緊急事態宣言に関し、8日に発令対象から外れる栃木県に続く解除地域の追加を検討している。菅首相が、岐阜・愛知両県など宣言発令中の10都府県の感染状況や病床使用率の推移を見極め、13日の改正特別措置法施行のタイミングも踏まえて判断する。新規感染者数の減少傾向が続く大阪府は、近く政府に解除を要請する可能性もある。
政府は宣言を3月7日まで延長した10都府県に関し、感染状況が改善した地域から順次、期限を待たず宣言を解除する構え。首都圏、東海圏、近畿圏はそれぞれ同じ生活圏とみなしており、解除する場合は生活圏ごとに一括で対応する方針だ。
東京の無職ら3人を強盗容疑で逮捕 警察官装い横浜の民家で1200万強奪 県警
横浜市保土ケ谷区の民家で2020年12月、住人が警察官を装った男らに現金約1200万円を強奪された事件で、神奈川県警は6日、東京都台東区柳橋2、無職、渡橋克也容疑者(24)ら3人を強盗と住居侵入の疑いで逮捕したと発表した。3人は民家に押し入る際に警察手帳や手錠、逮捕状に似せた物を示していたが、いずれも偽物だったという。
逮捕容疑は同年12月27日午後5時半ごろ、保土ケ谷区の70代男性方に保土ケ谷署員を名乗ってドアを開けさせて侵入。男性の両手に手錠をかけ、現金約1200万円とキャッシュカードなどを奪ったとしている。
他に逮捕されたのは川崎市川崎区大島1、無職、永見裕介(21)と群馬県伊勢崎市今泉町2、飲食店従業員、砂川翔太(29)の両容疑者。渡橋容疑者は「覚えていない」と容疑を否認しており、他の2人は「借金返済に充てるためだった」と容疑を認めているという。
県警は事件に5人が関与したとみており、残る2人の行方を追っている。同日に千葉県市川市でも警察官をかたる男らが住宅を訪ねており、関連を調べている。【洪香】
大阪知事、「まん延防止重点措置」指定求める考え 緊急事態解除要請の場合
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言を巡り、大阪府の吉村洋文知事は6日、国に宣言解除を要請する場合、段階的に経済活動を再開させる必要があるとして改正新型インフルエンザ等対策特別措置法の「まん延防止等重点措置」の指定を求める考えを明らかにした。吉村知事は全国知事会のオンライン会議に出席後、記者団に「宣言解除の要請をしても感染症対策は取らないといけない。重点措置を有効に活用すべきだ」と述べた。
改正特措法は13日に施行される。国は重点措置について緊急事態宣言を解除した地域などへの適用を想定しており、引き続き感染防止対策を取るため市町村単位できめ細かい対応が可能になるほか、知事が事業者に営業時間短縮などを命令できる。吉村知事は知事会の会議で、重点措置の指定について「国が基準を明確にしてほしい」と発言した。
府では、国への宣言解除要請を判断する独自基準を8日に満たす可能性がある。基準を満たせば、府は9日にも対策本部会議を開いて専門家の意見を聞き、方針を決める。【芝村侑美】
中国船、尖閣領海8時間半で退去 海警法施行後初侵入、武器使わず
沖縄県・尖閣諸島周辺の領海に侵入した中国海警局の船2隻が6日午後1時15分ごろ、領海外に退去した。船は領海内に約8時間半滞在した。第11管区海上保安本部(那覇)によると、中国で海警局の武器使用を認める海警法が1日に施行されて初めての領海侵入となったが、武器使用は確認されなかった。
日本政府は6日、許されない行為だとして中国政府に抗議した。
海警局船2隻は6日午前4時45分ごろから、尖閣諸島の南小島の南方から侵入。航行していた日本漁船2隻に接近しようとする動きを見せた。海上保安庁の巡視船が漁船の安全を確保するとともに、領海から退去するよう要求した。
【有本香の以読制毒】池上彰さん、もっと勉強してください 「トランプ氏は人権問題に関心がなかった」発言…虚偽の疑い濃厚、放送法違反か
数日たっても怒りが収まらない。テレビから流れてきた、ある発言に対してだ。 「新疆ウイグル自治区の、あそこの多くの住民が強制収容所に入れられているとか、香港の民主化運動の人たちが次々に捕まっているという、ああいう問題に関して(ドナルド・)トランプ(前米)大統領は、これまで何も言ってきませんでしたからね。全然、人権問題に関心がなかったわけですね。ところが、(ジョー・)バイデン大統領、あるいは民主党というのは人権問題を重視するので…」 発言の主は、ジャーナリストの池上彰氏。日本中に知られた「テレビの物知りおじさん」である。NHK在職中に担当した、「週刊こどもニュース」の「お父さん」役のイメージそのままに、ソフトな口調で、“分かりやすく”世界のニュースを解説し、この15年、「お茶の間の人気者」であり続けた。 そんな池上氏のニュース解説に、しばしば誤りや問題があることは承知していたが、今回は到底看過できない。 冒頭の発言は、1月30日放送のテレビ朝日系「池上彰のニュースそうだったのか!!」で飛び出した。 まず、はっきりさせたいのだが、本コラムでは幾度も取り上げてきたとおり、トランプ氏は、米国の歴代大統領の中で最も熱心かつ実効的に、ウイグル問題をはじめとする中国の人権問題に関与した人だ。 「何も言ってきませんでした」「人権問題に関心がなかった」というのは、真っ赤なウソである。 例えば、2019年11月、トランプ大統領(当時)は、香港の人権と自治を擁護するための「香港人権・民主主義法案」および「香港に対する非致死性武器の禁輸法案」に署名した。2法案が連邦議会で可決されてから、わずか1週間での署名だった。 このときトランプ氏は「私は、習近平国家主席(党総書記)と中国、香港市民に敬意を表して法案に署名した。中国と香港の指導者や代表者が対立を友好的に解消し、長期的な平和と繁栄をもたらすよう期待する」という重厚な言葉を添えている。 さらに、20年6月には、「ウイグル人権法案」に署名し、ウイグル弾圧の責任が認められる中国当局者への制裁を可能とした。これは画期的なことだった。 2000年代初頭、当時のジョージ・ブッシュ(子)政権が、イラク開戦を北京に邪魔されたくないがため、「ウイグル問題」を取引材料に使ったことや、バラク・オバマ政権が、幾多のウイグル弾圧事件にも「戦略的無視」を決め込んだことに比べれば、段違いに人権重視の対応である。加えて、トランプ氏は北朝鮮による日本人拉致問題にも格段に重きを置いた。トランプ氏こそが「真の人権派」であると言って過言でないのだ。
数日たっても怒りが収まらない。テレビから流れてきた、ある発言に対してだ。
「新疆ウイグル自治区の、あそこの多くの住民が強制収容所に入れられているとか、香港の民主化運動の人たちが次々に捕まっているという、ああいう問題に関して(ドナルド・)トランプ(前米)大統領は、これまで何も言ってきませんでしたからね。全然、人権問題に関心がなかったわけですね。ところが、(ジョー・)バイデン大統領、あるいは民主党というのは人権問題を重視するので…」
発言の主は、ジャーナリストの池上彰氏。日本中に知られた「テレビの物知りおじさん」である。NHK在職中に担当した、「週刊こどもニュース」の「お父さん」役のイメージそのままに、ソフトな口調で、“分かりやすく”世界のニュースを解説し、この15年、「お茶の間の人気者」であり続けた。
そんな池上氏のニュース解説に、しばしば誤りや問題があることは承知していたが、今回は到底看過できない。
冒頭の発言は、1月30日放送のテレビ朝日系「池上彰のニュースそうだったのか!!」で飛び出した。
まず、はっきりさせたいのだが、本コラムでは幾度も取り上げてきたとおり、トランプ氏は、米国の歴代大統領の中で最も熱心かつ実効的に、ウイグル問題をはじめとする中国の人権問題に関与した人だ。
「何も言ってきませんでした」「人権問題に関心がなかった」というのは、真っ赤なウソである。
例えば、2019年11月、トランプ大統領(当時)は、香港の人権と自治を擁護するための「香港人権・民主主義法案」および「香港に対する非致死性武器の禁輸法案」に署名した。2法案が連邦議会で可決されてから、わずか1週間での署名だった。
このときトランプ氏は「私は、習近平国家主席(党総書記)と中国、香港市民に敬意を表して法案に署名した。中国と香港の指導者や代表者が対立を友好的に解消し、長期的な平和と繁栄をもたらすよう期待する」という重厚な言葉を添えている。
さらに、20年6月には、「ウイグル人権法案」に署名し、ウイグル弾圧の責任が認められる中国当局者への制裁を可能とした。これは画期的なことだった。
2000年代初頭、当時のジョージ・ブッシュ(子)政権が、イラク開戦を北京に邪魔されたくないがため、「ウイグル問題」を取引材料に使ったことや、バラク・オバマ政権が、幾多のウイグル弾圧事件にも「戦略的無視」を決め込んだことに比べれば、段違いに人権重視の対応である。加えて、トランプ氏は北朝鮮による日本人拉致問題にも格段に重きを置いた。トランプ氏こそが「真の人権派」であると言って過言でないのだ。
コロナ感染者、入院時に重症の場合の死亡率 「がん」がある人は42%、「糖尿病」は18%に
慢性呼吸器疾患や固形悪性腫瘍(がん)など基礎疾患がある人が新型コロナウイルスに感染した場合、死亡リスクが高い傾向にあるという調査結果が4日、東京都のモニタリング会議で報告された。国立国際医療研究センターの大曲貴夫国際感染症センター長が同会議で示した。
昨年11月までに発症した都内の感染者のうち3646人について分析。入院時に新型コロナ感染症が重症だった場合、固形悪性腫瘍では42%、慢性呼吸器疾患では41%、心疾患では37%、脳血管疾患では27%が死亡。症例は少ないが、「重症腎疾患または透析」では半数が死亡した。糖尿病は18%、高脂血症や高血圧、気管支喘息の死亡率は10%前後。基礎疾患がない場合は3%だった。
入院時に軽症だった場合、死亡率は固形悪性腫瘍が14%、脳血管疾患が13%、心疾患が10%。大曲氏は「入院時に軽症でも死亡するリスクが高い傾向にある」と述べた。病気を抱えている人は特に警戒が必要だ。
銀座ハシゴ酒の松本純議員 平然とシラを切ったときの心理
臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になったニュースや著名人をピックアップ。心理士の視点から、今起きている出来事の背景や人々の心理状態を分析する。今回は、東京・銀座のクラブなどで深夜まで飲食をしていたことが発覚し自民党を離党した松本純衆議院議員について。 * * * ベテラン議員ともなれば嘘をつくのも上手くなるのだろうか?“永田町のマツジュン”と呼ばれていた自民党の松本純衆院議員は、カメラの前で巧みに正直者を演じていた。新型コロナウイルスによる緊急事態宣言中、イタリアンレストランを出た後、銀座のクラブを深夜までハシゴしていたことが週刊誌に暴露されたが、当初は閉店後の店に陳情と要望を聞くため、一人で訪れていたと釈明したのだ。 だが実際は、後輩議員の田野瀬太道文科副大臣と大塚高司国対副委員長も同席していたことが判明。嘘をついた理由を「有望な彼らのこともあります。何としてもかばいたいというそんな思いから、一人で行ったと説明させて頂いた」と謝罪。だが、そもそもこのタイミングでの発表は、同席した2人の議員の写真が週刊誌により明るみに出たため。「これはいったいどういうことかと問い合わせがありまして」と返答する始末だ。緊急事態宣言で自粛を強いられている国民を呆れされる答弁ばかりが飛び出した。結局2月2日、3人は自民党に離党届を提出した。 嘘がバレた後の会見では、メモを握りながらも両手の指が落ち着かな気に動く。質問には身体を反らし、記者と微妙に距離を取る。視線は記者達の顔の間に向け、身体は揺れる。「え~、あの」と言い淀み、事実を話そうとする前に咳をする。これらの仕草から、不安や動揺が大きいことがわかる。巧みに嘘をついていた最初の会見とは大違いだ。 改めて最初の会見映像を見てみると、不自然さが際立ってくる。「その時は一人だったのか」との質問には間髪を入れず「一人です」と答え、「複数での会食は」と聞かれると「ありません」と即答。「訪れた店は時短営業せずに通常営業だったのか」と問われると「店の閉店後で、お客さんはいないし誰もいない」と食い気味に言い切った。あまりの即答ぶりと短い言葉による断言が続く。質問した記者にまっすぐ射るような視線を送り、瞬きもしない。威圧するかのようにわずかに顎を上げ、身体が揺れることもなかった。 視聴者はこれらの場面だけが編集された短い映像を目にする。そこには、嘘をついている時の手掛かりだと一般的に考えられている瞬きや視線・身体の揺れ、言い淀みや目をそらすといった不自然な間や動きは一切無いため、「真実バイアス」が起きやすい状況になる。真実バイアスとは、メッセージを受け取る側がその真偽にかかわらず、本当のことだと判断する傾向のことをいう。多くの人は、自分は嘘を見抜けると信じている所があるため、手掛かりがなければ見抜くのが難しいのだ。
臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になったニュースや著名人をピックアップ。心理士の視点から、今起きている出来事の背景や人々の心理状態を分析する。今回は、東京・銀座のクラブなどで深夜まで飲食をしていたことが発覚し自民党を離党した松本純衆議院議員について。
* * * ベテラン議員ともなれば嘘をつくのも上手くなるのだろうか?“永田町のマツジュン”と呼ばれていた自民党の松本純衆院議員は、カメラの前で巧みに正直者を演じていた。新型コロナウイルスによる緊急事態宣言中、イタリアンレストランを出た後、銀座のクラブを深夜までハシゴしていたことが週刊誌に暴露されたが、当初は閉店後の店に陳情と要望を聞くため、一人で訪れていたと釈明したのだ。
だが実際は、後輩議員の田野瀬太道文科副大臣と大塚高司国対副委員長も同席していたことが判明。嘘をついた理由を「有望な彼らのこともあります。何としてもかばいたいというそんな思いから、一人で行ったと説明させて頂いた」と謝罪。だが、そもそもこのタイミングでの発表は、同席した2人の議員の写真が週刊誌により明るみに出たため。「これはいったいどういうことかと問い合わせがありまして」と返答する始末だ。緊急事態宣言で自粛を強いられている国民を呆れされる答弁ばかりが飛び出した。結局2月2日、3人は自民党に離党届を提出した。
嘘がバレた後の会見では、メモを握りながらも両手の指が落ち着かな気に動く。質問には身体を反らし、記者と微妙に距離を取る。視線は記者達の顔の間に向け、身体は揺れる。「え~、あの」と言い淀み、事実を話そうとする前に咳をする。これらの仕草から、不安や動揺が大きいことがわかる。巧みに嘘をついていた最初の会見とは大違いだ。
改めて最初の会見映像を見てみると、不自然さが際立ってくる。「その時は一人だったのか」との質問には間髪を入れず「一人です」と答え、「複数での会食は」と聞かれると「ありません」と即答。「訪れた店は時短営業せずに通常営業だったのか」と問われると「店の閉店後で、お客さんはいないし誰もいない」と食い気味に言い切った。あまりの即答ぶりと短い言葉による断言が続く。質問した記者にまっすぐ射るような視線を送り、瞬きもしない。威圧するかのようにわずかに顎を上げ、身体が揺れることもなかった。
視聴者はこれらの場面だけが編集された短い映像を目にする。そこには、嘘をついている時の手掛かりだと一般的に考えられている瞬きや視線・身体の揺れ、言い淀みや目をそらすといった不自然な間や動きは一切無いため、「真実バイアス」が起きやすい状況になる。真実バイアスとは、メッセージを受け取る側がその真偽にかかわらず、本当のことだと判断する傾向のことをいう。多くの人は、自分は嘘を見抜けると信じている所があるため、手掛かりがなければ見抜くのが難しいのだ。
距離とって見学を・触れ合いイベント中止…苦い経験もつ動物園、感染対策に苦心
国内の動物園が、園内の動物への新型コロナウイルス感染に神経をとがらせている。国内で感染例はないが、海外では人からとみられるゴリラやトラなどへの感染が確認されており、各園は来場者に離れて見学してもらうなどの対策を進める。警戒を強める背景には、過去に感染症で動物を安楽死させた苦い経験などがある。(杉本和真、蛭川裕太)
■触れ合い中止
「動物を近くで見ていただけないのは心苦しいが、やむを得ない」。千葉市動物公園の清田義昭副園長は、実施中の感染対策について複雑な心境を明かす。
園は昨年3月から順次、オランウータンやゴリラ、レッサーパンダなど7種について、獣舎から約2メートル離れた場所に赤いコーンとポールを張り巡らせ、来場者と動物の距離を確保する対策を実施している。
羊やヤギなどにエサを与える触れ合いイベントも中止し、飼育員らの靴の消毒をさらに徹底しているほか、飼育員同士の接触を減らすために事務所を3か所に分けるなどしている。
清田副園長は「どこから感染するかわからない以上は、できることを全てやるしかない」と話す。
「イケメンゴリラ」で知られる東山動植物園(名古屋市)でも、飼育員の手袋とマスクの着用に加え、昨年3月以降はパソコンを使う度に消毒したり、異なる場所で昼食を取ったりしている。教育普及担当の今西鉄也さん(49)は「人に近いゴリラなどは感染しやすい可能性があり、より慎重な対策が必要だ。感染例などの情報を共有するようにしている」と語る。