「ボランティアやる気なくなった」 森会長女性蔑視発言 東京都に抗議殺到

東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(83)による女性蔑視発言が波紋を広げている。大会ボランティアに応募していた人の中からは「辞退を申し出る」という声が相次いでいるほか、開催都市の東京都には抗議の電話が殺到している。
「先日もボランティアの講習を受けたばかりだが、さすがにやる気がなくなった」。埼玉県に住む男性(54)は「地元に貢献したい」と大会ボランティアに応募し、県内の会場近くの駅で来客案内の業務に携わることが決まっていた。しかし、今回の発言を受け、ボランティアを辞退する考えだという。「森会長の発言を撤回する記者会見も見たが、考えが変わったようには思えなかった。自分以外に責任を転嫁しているように感じた」と話す。
「ボランティアを辞退する」という声はツイッター上にも続々と上がっている。福島市のNPO法人「うつくしまスポーツルーターズ」の斎藤道子さん(56)もボランティアの一人だが、「時代錯誤の発言をするような人がトップにいるような状況は、日本が取り残されているようで悲しい。女性問題でこんな発言をしてしまうくらいだから、果たしてボランティアの意義や五輪の理念をきちんと理解しているのか疑わしい。辞退を考える人の気持ちも分かる」と語る。
組織委員会によると、大会には約8万人のボランティアが参加する。五輪の延期によって辞退者も出ていたが、今回の森氏の発言の影響が懸念される。
一方で東京都のオリンピック・パラリンピック準備局には、4日朝から森氏の発言に対する抗議の電話が殺到した。担当者は「朝からずっと電話が鳴りっぱなしで、受話器を置けば鳴るような状態。課員がかかりきりになっている」とあわただしい様子で話した。都民から男女問わず「発言は不適切」「開催都市としてどう対応するのか」といった声が寄せられているという。
また4日昼には、東京都新宿区の日本オリンピック委員会(JOC)が入居するビル前で、拡声器を持った男性(39)が1人で抗議活動を展開する一幕もあった。男性は「さまざまな性別、人種、障害などを乗り越えて、世の中を作っていくのが五輪の理念ではないか。最後の可能性にかけて五輪をやろうと毎日、汗水たらして働く人たちの頑張りを踏みにじる発言」などと訴えていた。【金子淳、五十嵐朋子、大島祥平】

日本の死者数が前年より1.5万人減 コロナ禍の「受診控え」が一因か

北海道・旭川医科大学病院で新型コロナウイルスの患者の対応を巡り「内紛」が勃発。学長と対立し、解任された元病院長が2月1日、大学側に解任の撤回を求める要請書を提出した。
ことの発端は昨年11月。旭川市の吉田病院で新型コロナのクラスターが発生したことだった。感染者と死者が急増し、地域医療に崩壊の危機が迫るなか、基幹病院である旭川医科大学病院は、頑として吉田病院のコロナ患者を受け入れようとしなかった。
「旭川医大の学長が、『あの病院が完全になくなるしかない』『患者を受け入れるなら、お前(元病院長)が辞めろ』と発言し、患者の受け入れを拒否したと報じられました。患者を受け入れると、感染症対策のため病床の稼働率が下がることを嫌ったとみられています」(地元紙記者)
医療経済ジャーナリストの室井一辰さんが言う。
「新型コロナ患者を受け入れると、病院は感染対策を徹底的にせねばならず、経営リスクを背負い込むことになる。つまり、手術や受診が抑制されるので、“売り上げ”が減ることにつながるんです」
新型コロナ患者を受け入れていない病院でも高齢者を中心に、コロナ感染を恐れた「受診控え」が発生。日本病院会らの調査によると、回答のあった全国1459病院では昨年4~6月で、利益率が平均10%前後落ち込んだ。
大病院が患者を受け入れず、通院する一般人も激減するなか、日本では奇妙な現象が発生した。新型コロナ発生後に受診控えが増加したことで、国民の健康状態が悪化し、死者が増えるかと思いきや、逆に死者が減少したのだ。
1月19日に発表された厚労省の人口動態統計速報によると、昨年1~11月の死者は約125万人で、前年同期比で約1万5000人も減少した。第3波で12月に新型コロナの死者が急増したものの、年間を通しての死者数は11年ぶりに前年を下回るとみられる。
世界はまったく逆で、アメリカでは昨年3月中旬から11月の死者が、過去の統計などから予想された死者数を約36万人上回った。イギリスの昨年の死者も過去5年間の平均をもとにした推計値を8万人ほど超えた。なぜ、日本では新型コロナ発生にもかかわらず、死者が例年よりも減ったのか。『医者に殺されない47の心得』の著者で、医師の近藤誠さんが指摘する。
「病院で医師の診察や手術を受ける際には、医療ミスや過剰医療によって患者の状態が悪化するリスクがあります。新型コロナで受診者が減ったため、そうしたリスクが減ったことが死者の減少をもたらした可能性があります」
多くの医師は患者を救うため命がけで治療を施している。しかし、前年比の死者が1万5000人も減ったという事実は、「病院に行かない方が死者は減る」という不都合な真実の可能性を示すものだといえるのだ。
※女性セブン2021年2月18・25日号

菅首相、長男に調査協力指示=総務省幹部、会費を事後返金―接待問題

菅義偉首相は4日の衆院予算委員会で、自身の長男(39)が総務省幹部に国家公務員倫理法への抵触が疑われる接待をしたと報じられたことに関し、長男に電話で調査への協力を指示したことを明らかにした。同省幹部は会食の事実を認め、会費を事後に返金したと説明。野党は追及を強める構えで、与党議員の「深夜の銀座」訪問問題に続き、政権の新たな火種となりそうだ。
この問題は週刊文春が報じた。総務省の谷脇康彦総務審議官ら幹部4人は昨年10~12月、衛星放送事業などを手掛ける「東北新社」に勤務する長男とそれぞれ日本料理店やすし店で会食し、タクシーチケットも受け取ったという。
[時事通信社]

森氏発言、与野党から批判の声=辞任要求も、政府は論評せず

東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長が女性を軽視するような発言をした問題をめぐり、与野党から4日、「不適切」「時代錯誤」などと批判する声が上がった。
公明党の北側一雄中央幹事会長は記者会見で「不適切と言わざるを得ない。早く森会長自身に釈明していただきたい」と指摘。立憲民主党の泉健太政調会長は会見で「とんでもない発言だ。日本の五輪に対するイメージが大きく傷つく。日本の人権感覚が間違った形で伝わってしまう。身を引くべきだ」と辞任を求めた。
国民民主党の玉木雄一郎代表も会見で「時代錯誤な発言だ」と批判。「五輪を推進していく組織のトップとしてふさわしくない。辞任も含めて検討すべきだ」と語った。
一方、加藤勝信官房長官は会見で「内容の詳細について承知しているわけでもない。政府として具体的なコメントは避けたい」と述べるにとどめた。
[時事通信社]

「公明党は辞職したのに」”夜のクラブ活動”の3人が議員辞職しない本当の理由

「緊急事態宣言下の中で、深夜まで会食をして、今日まで明らかにしませんでした。こうしたことを受けて田野瀬太道文部科学副大臣を更迭しました。誠に遺憾だと思います。国民の皆さんにお詫びを申し上げたいと思います」
2月1日夜9時20分、菅義偉首相は記者団の前で深々と頭を下げた。この記者対応は、緊急事態宣言の延長方針を表明するためのものだったが、記者の関心も、国民の関心も、松本、田野瀬、そして大塚高司の3氏が自民党を離党したことに集中していた。
松本氏が夜遅くまで銀座のクラブに滞在していたことは1月下旬に分かっていたが、この日になって同僚2議員も同席していたことが判明。そろって離党となった。
不祥事を起こした議員が、政府や党の役職から事実上更迭されることは、しばしばある。しかし、形式的には当事者が辞表を持参し、首相が受理する、という「自発的辞任」という形を取ることが多い。今回のように首相自らが「更迭」という言葉を使うことは珍しい。それだけ、国民を欺いた3人に対する菅氏の怒りが激しかったということだろう。
公明党の遠山氏の方は、一足早く、同日午前、議員辞職を表明した。松本氏ら3人も、遠山氏も、緊急事態宣言下での「クラブ活動」が批判を受けたことは同じ。松本氏は、「3人」でクラブを訪問していたことを隠し、国民にウソの説明をしていた問題が加わった。
一方の遠山氏は、資金管理団体がキャバクラなどに「飲食代」として約11万円を計上していたことも批判の対象となった。このあたりは、2月1日配信の「『批判ばかりで中身がない』菅首相を追及する蓮舫氏が自爆した根本原因」に詳しいので、参照いただきたい。
松本氏らと、遠山氏のどちらの方が「罪深い」かは、評価の分かれるところだ。だが、結果として松本氏らは「離党」、遠山氏は「議員辞職」と、責任の取り方が割れた。
政治家の責任の取り方は、時々の政治状況によって変わる。松本氏がウソの説明をしたことは大問題だが、それなら安倍晋三首相は「桜を見る会」について、事実と異なる答弁を国会で繰り返してきたのはどうなるか。1日には、記者からもこの指摘があったが、菅氏は正面からとりあわず「(安倍)総理は、この間の委員会の中でお詫びされた」と語った。
最近、政治家が責任をとった例としては、大手鶏卵生産会社アキタフーズ元代表から現金を受け取った疑いが持たれた自民党の吉川貴盛元農相が「健康上の理由」で議員辞職した。一方、公選法違反が問われている河井克行元法相、河井案里参院議員の夫妻は自民党を離党。案里氏は議員辞職することになったが、克行氏は衆院議員にとどまっている。
コロナ禍の不適切行動という点では昨年4月、高井崇志衆院議員が新宿・歌舞伎町の「セクシーキャバクラ」を訪れていたことが発覚。立憲民主党から除籍処分となったことがある。
政党別に対応が割れた例として、1980年代から90年代にかけて政界を震撼させたリクルート事件のことを紹介しておきたい。リクルートの関連会社であるリクルートコスモスの未公開株などが政界、官界にバラかまれた同事件。各党、「疑惑議員」の対応はどうだったか。
派閥の領袖クラスから中堅議員まで、軒並み疑惑が指摘された自民党。将来の首相候補と目された藤波孝生氏は、受託収賄罪で起訴されて離党したが、自ら議員辞職することはなかった。この他、中曽根康弘元首相は一時離党。首相だった竹下登氏は、自身の疑惑も指摘されて首相退陣に追い込まれた。
当時野党第1党だった社会党は、上田卓三氏の疑惑が指摘されて議員辞職。公明党は池田克也氏が在宅起訴されて議員辞職に追い込まれている。
他のスキャンダルの事例をみても、自民党は、議員辞職に発展することは比較的少なく、離党や役職の離脱にとどめ、選挙などの「みそぎ」を経て復党するというパターンが多い。
自民党議員の場合、個人の強固な後援会組織に支えられて当選している例が多いため、進退については個々の判断に委ねられる傾向があるのだ。
一方、クリーンを標榜する公明党は、一気に議員辞職となる確率が高いようだ。
今回、クラブに出入りした3人が離党にとどまったことについては、議員辞職した遠山氏との対比も含めて厳しい批判にさらされている。「1人で行った」とウソの説明をしていた松本氏に対しての風当たりは、特に強い。だが、自民党内には、3人を議員辞職させられない事情もあるのだ。
もし3人が議員辞職したらどうなるか。松本氏は衆院神奈川1区、田野瀬氏は奈良3区、大塚氏は大阪8区選出の衆院議員だ。今辞職すれば4月25日に補欠選挙が行われる。
同日には吉川氏の辞任に伴う衆院北海道2区、立憲民主党の羽田雄一郎氏の死去に伴う参院長野選挙区の補選が行われることが確定。さらに案里氏の辞職で参院広島選挙区補選が加わる。
北海道と広島の補選は、自民党議員のスキャンダルが端緒だけに同党にとっては逆風の選挙だ。北海道2区では自民党は候補を擁立せずに不戦敗の道を選ぶ見通し。長野は、羽田氏の弔い合戦の構図。羽田氏の弟・次郎氏の出馬が固まっている。兄弟の父・孜元首相が築いた王国を自民党が崩すのは容易ではない。自民党内では「今の逆風が続けば(不戦敗も含めて)最悪3戦全敗の可能性もある」と危機感をあらわにする。
さらに松本氏ら3人が辞任するようなことになれば、衆参6つの選挙区で補選が行われることになる。3氏はそれぞれ地元に根を張った政治家だが、逆風の中での選挙となる。
3氏が「みそぎの選挙」に臨むことになれば、国民もメディアを通じて「クラブ活動」を思い出す。逆風は全国に伝播し、結果次第では菅氏の責任論が浮上しかねない。それは自民党にとって最悪のシナリオだ。だから議員辞職してほしくない。つまり、松本氏らが離党しないのは自民党側の事情でもあるのだ。
このように書くと、野党側に追い風が吹いているようにみえる。しかし、数日たつと状況は一変するかもしれない。
永田町では今、「野党議員が夜に飲食に興じている写真を週刊誌が入手した」といった未確認情報が飛び交っている。もしこれが事実なら、批判の矛先は自民党一辺倒から「オール永田町」に変わる。今、野党側は松本氏らを徹底的に批判しているだけに、その反動も大きくなる。SNSでの野党批判も高まるだろう。いわゆる「ブーメラン現象」だ。4月下旬、補選の投票日の頃には、野党側の方に強い逆風が吹いている可能性が十分あることも指摘しておこう。
(永田町コンフィデンシャル)

「男女交際で退学」は不当 堀越高元生徒が賠償請求

男女交際を禁ずる校則に反したとの理由で自主退学を勧告されたのは不当だとして、堀越高(東京都中野区)の元生徒の女性が、同校を運営する学校法人「堀越学園」に約370万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こしたことが分かった。3日に第1回口頭弁論があり、学校側は争う姿勢を示した。
訴状によると、堀越高は校則で「特定の男女間の交際は、生徒の本分と照らし合わせ、禁止」と規定。2019年11月20日、教員が当時3年生だった女性と男子生徒の交際で面談。女性が交際を認めると、校長は「自主退学するように」と勧告。女性は納得しなかったが、退学を余儀なくされたとしている。

愛知県知事リコール 不正疑惑で高須氏が会見 「不正を指示したこと全くない」

愛知県の大村秀章知事の解職請求(リコール)を巡る署名活動の不正疑惑で、「愛知100万人リコールの会」の会長を務めていた美容外科「高須クリニック」の高須克弥院長が4日、県庁で記者会見し、「不正を指示、黙認したことは全くない」と主張した。
県選挙管理委員会に提出された署名は必要な法定数約86万人に対し約43万人分だったが、県選管はこのうち83%にあたる約36万人分について「有効と認められない」とする調査結果を公表。同じ人が書いたと疑われる署名が90%、選挙人名簿に登録のない署名が48%、活動の受任者が選挙人名簿に登録されていないケースが24%とし、県選管は地方自治法違反容疑での刑事告発を検討している。
高須院長は「無効票が出るのは想定の範囲内だが80%は変な話。少し不明瞭でも無効票にできる」と述べ、署名簿が戻ってくれば、専門の鑑定士に依頼し自ら調査する意向を明らかにした。また、選挙人名簿に登録のない署名については「いたずらとしか思えない。私が活動を続けることへの妨害だ」と述べた。
高須院長に同席した同会の田中孝博事務局長は、署名者や受任者の要件のチェックについて「確認するのは失礼で信用せざるを得なかった」と説明し、事件化され事実が明るみに出ることを望んだ。【太田敦子】

千代田区長選挙を舞台に噂された「自民党と小池都知事の握り」の真相

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(2月4日放送)にジャーナリストの鈴木哲夫が出演。「都民ファーストの会」が推薦した樋口高顕氏が初当選した東京都千代田区長選について解説した。
東京都千代田区長選で当選確実となり、花束を受け取った樋口高顕氏。モニター画面右はオンラインで祝福する小池百合子知事=2021年1月31日午後11時2分、東京都千代田区 写真提供:共同通信社
1月31日、東京都千代田区長選が投開票され、新人で前都議、「都民ファーストの会」が推薦する樋口高顕氏が、元区議で自民・公明推薦の早尾恭一氏など新人3人を破って初当選を果たした。6月25日告示、7月4日投開票の都議選の前哨戦としても注目されたこの選挙、どんな戦略が双方あったのか。
飯田)地方選で与党に逆風が吹いていることの証左になったのか、とも思ったのですが。
【衆院補選東京10区告示】第一声の挨拶をする若狭勝候補の応援に駆けつけた小池百合子都知事 左は二階俊博自民党幹事長=2016年10月11日午前、東京都豊島区・池袋駅西口前 写真提供:産経新聞社
鈴木)そう言えると思いますね。だから、いまの中央の自公政権、つまり菅政権ですが、コロナ対策も含めて、支持率が落ちています。そういうものが地方選挙に影響しているのではないかということです。また、この千代田区長選挙というのは、何と言っても小池都知事の存在があります。前回の2017年の都議選では小池さんが「自民党は悪だ」くらいのことを掲げて、都民ファーストの会が圧勝しました。そのときに、自民党の「都議会のドン」と言われて君臨していた内田茂さんという元都議をその象徴に仕立て上げて、「小池VS内田」、もっと言うと、「小池VS自民党」という構図で小池さんが自民党を叩きのめしたわけです。
飯田)そうでしたね。
鈴木)だから、自民党としては「絶対にいつかリベンジだ」と。去年(2020年)の知事選ではコロナのこういう状況だったから、自民党としては、私に言わせると不戦敗でした。本当は戦おうと思っていたけれど、小池人気が世論調査でもすごいから勝てない。「出て負ける」ということは大きなショックになりますから、「出さない」ことにしたというのが裏舞台です。だけど、都議選は前回まさに小池旋風、都民ファースト旋風で自民党はボロボロになって、第3会派にまで落ちてしまいました。
飯田)第3会派になってしまったと。せめて第2会派までだろうということだったのですね。
【東京都知事選2020】当選確実となり、報道陣に対応する小池百合子東京都知事=2020年7月5日午後、東京都新宿区 写真提供:産経新聞社
鈴木)絶対にリベンジだと。何が何でも勝つ。もっと言うと、「どんな手を使ってでも勝つ」くらい。都議会の自民党のなかにはそういう思いがあります。いま落選している人たちもたくさんいるわけです。だから、このところ「小池さんと自民党がコロナをきっかけに手を握ったのではないか」という話が盛んに出ているでしょう。
飯田)都知事選のときも、特に中央の自民党としては、「小池さんと手打ちをして支援する」くらいのイメージが残っています。
【東京都知事選2020】新型コロナウイルス感染防止のため投票立会人の前にビニールシートが設置された期日前投票所=2020年6月22日午前、東京都新宿区 写真提供:産経新聞社
鈴木)本音を言うと、都議会自民党にしてみれば、とんでもないですよ。小池さんと手を握って次の都議選を戦えるのかと。「両者が手を握った」などということは、情報戦だと思います。だって、「小池さんと自民党が仲よく手を握っていますよ」という情報は、小池さんにとって大きなマイナスになりませんか? 小池さんを支持している人たちは、「自民党などと手を握ったりしないで、小池さんらしくやってくれ」という人たちなのですから。
飯田)無党派が応援しているのが小池さんだと考えると、自民党と握るということは、無党派層がいちばん嫌うでしょうね。
政治 「都議会のドン」都議会自民党・内田茂 議員引退を正式表明=2017年2月25日 写真提供:産経新聞社
鈴木)その通り。今回の千代田区長選挙も、実は小池さんとドンの内田茂さんの関係が影響しているのです。
飯田)内田さんは千代田区が地元なのですよね。
鈴木)そうです。しかも、内田さんは引退していますけれど、いまは区議である義理の息子さんが、次の都議選に都議候補として出るのではないかと言われています。今回区長になった、小池さんが応援した樋口さんはいま都議です。
飯田)「前都議」と出ています。
菅義偉首相との会談を終え記者団からの問いかけに答えず首相官邸をあとにする小池百合子東京都知事=2020年11月24日午後、首相官邸 写真提供:産経新聞社
鈴木)この選挙のために、都議を辞めて区長になったので、その席が空いているわけです。そこに内田さんが義理の息子を出して当選させたい。だから、小池さんと話をして、「今回当選した元都議の樋口さんを自分は応援する。その代わり、都議選は都民ファーストから候補を出さないで欲しい。うちの義理の息子が出るから」というようなことをやっているのではないかという話が流れたのです。だけど、取材をしてみると、内田さんと小池さんの間でそういう話はどうもしていないのです。内田さんが今回いろいろ自分で行動していた事情というのは、与謝野馨さんを覚えていますか? 自民党の候補が与謝野さん系の人だったのです。
飯田)与謝野さんは衆議院東京1区、まさにあの辺りの千代田区などが選挙区です。
鈴木)内田さんと与謝野さんはあまりよくないのです。だから、「与謝野系か」というような、自民党のなかのお家事情みたいなことで、どうも揉めていたのではないか。だから、小池さんと話はしていないのではないかと。
臨時会見する小池都知事 都内コロナ「重要な局面」 臨時の記者会見をする東京都の小池百合子知事。忘・新年会や帰省、初詣などを控えるよう要請した 撮影:2020年12月30日午後、都庁 写真提供:共同通信社
鈴木)結果的に、千代田区長選挙は、小池さんが応援していた樋口さんが勝ちました。樋口さんに翌日話を聞いたのです。選挙で小池さんと回ると、無党派層からの応援、うねりがすごいのだそうです。「これはうねりです」と樋口さん自身が言っていたということは、この夏の都議選で小池さんに変な妥協などありますか? 樋口さんは都民ファーストを立てるだろうし。
飯田)その「うねり」は小池さん自身も見ているし、小池さんは、そういうところの世の中の流れを読む勝負師としては長けているという話があります。
【東京都議選2017】小池百合子都知事(都民ファーストの会代表)=2017年7月2日午後、東京都新宿区 写真提供:産経新聞社
鈴木)ある小池側近が、いま「対決姿勢に完全にスイッチが入っている」と言います。先ほど言ったように、自民党の都議団は絶対にリベンジですから。今回の千代田区長選挙については、「握っている」とか「握っていない」とか、いろいろな噂が飛びましたが、やはり結果的に都民ファーストが勝った。小池さんは勢いがある。そして自民党としては、「絶対に全面対決で都議選は行くぞ」と。ここで、正しく、激しい「都民ファースト対自民党」という構図がいよいよ始まった、そのきっかけになったのではないかと思います。
飯田)なるほど。そして都議選はその後の国政と直結します。
鈴木)常にね。都議選というのはそういう意味でも注目です。

甲子園優勝の元主将、強盗致傷で懲役5年判決

千葉県八街市で2019年4月、住宅に押し入って住人夫婦に重軽傷を負わせたなどとして、強盗致傷罪などに問われた東京都町田市、無職

千丸
( ちまる ) 剛被告(21)の裁判員裁判が4日、千葉地裁で開かれ、坂田威一郎裁判長は懲役5年(求刑・懲役6年)の判決を言い渡した。千丸被告は17年夏の甲子園で花咲徳栄高(埼玉県)が優勝した時の野球部主将。
先月の公判には同校野球部の岩井隆監督が情状証人として出廷。大学の野球部を辞める前に千丸被告から相談を受けたとし、「あの時もう少し寄り添っていれば。重いものを背負って人生を歩んでいく千丸を支えていきたい」と語った。
判決によると、千丸被告は仲間と共謀して19年4月26日夜、八街市の住宅に金品目的で侵入し、住人の男性の頭をバールで殴ったり、妻の顔に粘着テープを巻き付けたりして、けがを負わせるなどした。

変異ウイルス侵入許すな 春節2・12大警戒、“ザル入国”阻止できるか 佐藤正久氏「入国者の隔離措置・罰則もあいまいだ」

新型コロナウイルスの感染拡大が続くなか、中国では今月12日の「春節」(旧正月)を前に、帰省や旅行などの民族大移動が始まった。日本では現在、ビジネス目的の往来も含め、原則として外国人の入国はストップしているが、「特段の事情」が認められれば、引き続き入国が認められている。感染力の高い変異ウイルスの感染者も国内で見つかるなか、果たして、現状のような水際対策で「ザル入国」は阻止できるのか。

「春節を前に、日本も水際対策での警戒をもっと強化しないと、コロナ感染の波に襲われかねない。日本はまだ甘い」
「ヒゲの隊長」こと、自民党の佐藤正久外交部会長は、夕刊フジの取材にこう語った。
中国では、春節前後の40日間を「春運」と呼び、政府主導で特別輸送態勢がとられている。3月8日までに延べ約11億人が移動する。新型コロナの流行が深刻だった昨年と比べて約2割の減少が見込まれるという。
日本政府は、これまで段階的に水際対策を進めてきた。昨年12月28日に、中国や韓国など11カ国・地域とのビジネス目的の往来を除く、世界からの新規入国を停止し、先月13日には、ビジネス往来の一時停止も発表した。だが、その後も、査証(ビザ)を持つ再入国者や、「特段の事情」があれば入国は許されている。
出入国在留管理庁によると、「特段の事情」は明文化されていない。
ただ、(1)日本人や在留資格を持つ永住者の配偶者や子供で、海外と日本で別々に居住している場合(2)人道上の配慮が必要な場合(3)医者や看護師での在留資格を持ち、日本の医療体制の充実・強化に資する場合(4)輸出入に関わる海運、貨物航空の関係者-などの事例があり、在外公館で査証を発給する際、あくまで個別の判断で入国を認めている。
当然、観光目的は認められていないが、「特段の事情」で入国した後、観光をしてはならないという決まりはない。
同庁によると、昨年12月だけでも「特段の事情」で約5000人が入国している。
政府は「特段の事情」での入国者についても、以前よりは水際対策を強化している。PCR検査を受けてもらい、宿泊療養施設などを利用した2週間の待機や、位置情報の保存について協力を求めて「誓約書」を提出させ、違反時の氏名公表などを打ち出している。
だが、ここにきて変異ウイルスが侵入する事例が相次いで報告されている。
前出の佐藤氏は「日本の入国者の自主隔離は、強制力に欠ける。前出の『誓約書』の内容も要請のみで、担保が弱い。実際、隔離措置をきちんと守っているか追い切れず、罰するかどうかもあいまいだ。ここは関係省庁での早急な見直しが必要だ。変異ウイルスにしても、空港検疫をすり抜けた可能性が否定できない。市中感染すれば、医療体制を直撃し、経済もさらに打撃を受ける。春節を前に、なすべきことはまだある」と語り、自民党の外交部会で協議する考えを示した。
春節前後の、中国人の日本入国をどうみるか。
航空・旅行アナリストの鳥海高太朗氏は「日本のビザがない限り入国できず、しかも観光目的での入国は無理だ。中国と日本を結ぶ航空便も昨年の10分の1程度。以前のように大挙して中国人が来ることはない。今回は静かな春節になるだろう」と分析した。
ただ、警戒を怠るべきではない。「特段の事情」による昨年12月の「国・地域別の入国者数」を見ると、中国(870人)、米国(596人)、フィリピン(443人)、韓国(292人)と続いている。
佐藤氏は「以前より『特段の事情』での入国者は減っても、まだ相当数いるようだ。ビジネス関係の入国も先月14日以後閉めたが、ビザ取得済みなら特例で20日まで入国を認めていた。その数は再入国者も含め、計約1万人いた。これからコロナとの戦いがさらに厳しさを増すなか、水際対策での『水漏れ』を防ぎ、国民の不安をなくしたい」と語っている。