運転免許の試験を受けた女性の提出書類を見て携帯電話の番号を覚え、複数回メッセージを送ったとして、茨城県警は29日、鹿嶋署の一般職員の男性(39)を戒告の懲戒処分とした。
県警監察室によると、職員は運転免許センター(茨城町)に勤務していた2019年7月、書類に記載された女性の携帯番号を記憶。その後に十数回、女性とショートメッセージでやりとりし、食事に誘うなどしていた。事実関係を認め、「仲良くなりたかった」と話しているという。
女性が20年10月、県警本部に相談して発覚した。県警の和地義明・首席監察官は「指導や業務管理を徹底し、再発防止に努める」としている。
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国税局が新宿2丁目ゲイバーを2億6800万円所得隠しで初告発 脱税の手口と摘発の決め手
「2丁目のドン」と呼ばれたヤリ手経営者は、業界トップクラスの年間5億円超を売り上げていた――。
東京・新宿2丁目でゲイバーを経営する会社が法人税約6400万円を脱税したとして東京国税局査察部が昨年11月末、「HYフィールド」など2社と経営者の池田幸弘社長(38)を法人税法違反容疑で東京地検に告発していたことが分かった。
池田社長は2012年に「HYフィールド」社を立ち上げ、16年に「HY PLUS」社を設立。新宿2丁目で「GREAT」「Happiness」「EXCEED」の3軒のゲイバーを経営していた。
池田社長は側近の役員に指示して現金で3万円以上の支払いとなった伝票を破棄させ、数千円の伝票に書き換え、売り上げを少なく見せかけていた。隠した所得は、2019年までの3年間で約2億6800万円に上るという。国税当局がゲイバーの経営会社を告発するのは、初とみられる。
「店の従業員の給料は歩合制なので、個人の売り上げを把握しなければ正確な給料を支払えません。3万円以上の支払伝票は廃棄していましたが、経理を担当していた社長の母親が廃棄した伝票の金額をデータで管理していた。現金商売の場合、なかなか摘発が難しいのですが、それが裏付けの証拠となった」(国税関係者)
■隠した金は将来のために投資
脱税で得た資金のうち、約2億円を株式や投資信託、仮想通貨、渋谷のマンションの購入資金などに充て、自身は新宿御苑近くの高級タワーマンションに住んでいた。
池田社長は代理人弁護士を通じ、「水商売の将来への不安から利益を残しておこうと考えた。今後は適切な申告納税をする」とコメントを発表した。貯めた金で不動産を取得し、将来は不動産収入で生活する計画を立てていたようだが、国税当局は、昨年2月ごろから内偵調査を行っていた。
「店は以前から、『観光バー』という位置付けでした。LGBTといったガチのお客さんではなく、どちらかといえばノンケや女性向けの店です。ゲイ専門店だと一見さんにはかなりハードルが高いですが、あの店はSNSで店の様子を発信するなど、気軽な雰囲気をアピールしていた。だから観光のついでや、話のタネにって感じで気軽に立ち寄れます。マニアックな客だけでは、こんなに売り上げは伸ばせませんよ。芸能人もチラホラ出入りしてたらしいし、かなり儲かってたと思う。周りがやっかんでいたとしてもおかしくない」(2丁目関係者)
これだけ目立っているのに、バレないとでも思ったのか。ヤリ手の割には「税金対策」はお粗末だった。
あご骨折でミルク飲めず…生後3カ月女児の「放置死」、なぜ防げなかったのか?
埼玉県美里町で2020年9月、衰弱した生後3カ月の女児を放置して死亡させたとして、女児の父親(29)と母親(28)が1月20日、保護責任者遺棄致死の疑いで埼玉県警に逮捕された。 報道によると、両親は2020年8月ごろ、女児が上半身の骨折でミルクを飲むことが困難となり、低体重・低栄養状態だったのに、医療措置を受けさせず、9月11日に全身機能障害で死亡させた疑いがある。 女児には、あごや胸部の骨折、額や腹の打撲痕などがあったが、父親は「哺乳瓶であごを殴った」「虐待で捕まるのが嫌で病院に連れて行かなかった」などと供述。母親は「病院に連れて行かなければと思ったが、夫に拒否され従ってしまった」と話したという。 死因や両親の供述などから、虐待があった可能性をうかがわせる事件だが、どう対応すべきだったのだろうか。子どもの虐待ゼロを目指しているNPO法人の代表理事をつとめる後藤啓二弁護士に聞いた。 ●最も警戒すべきは「面会拒否」 またも、親による虐待の疑いがある事件が発生してしまいました。 これまでの虐待死事件の多くは、児童相談所や市町村が案件を知りながら警察等の他機関と情報共有せず、あるいは「要対協」に報告せず、連携もしないまま虐待死事件に至るケースでした。 しかし、報道をみる限り、今回の事件は、市町村、児童相談所、警察が案件を共有し、要対協にも登録していた案件で、町はそれなりに危機感を持ち、対応していたようにも見えます。 報道によると、次のような虐待の危険な兆候が見られていました。 ・両親は町職員の訪問を嫌がり、父親が町職員に「支援はいらない」「バカにしているのか」と声を荒げていた ・2020年4月以降は新型コロナの感染拡大を理由に面会を拒否、5月の女児出産後も職員の自宅訪問を拒否していた ・8月23日には近所の住民から「泣き声がうるさい」と通報があり、翌日に警察官が家庭訪問していた ・死亡確認の2日前の乳幼児健診を受診しなかった また、亡くなった女児以外にも子どもが複数いて、両親は2人とも無職、生活保護を受けているということで、経済的には苦しい状況だったと思われます。 虐待の兆候をとらえるチャンスはあったのでしょうか。 今回のケースで最も警戒すべきは、「面会拒否」だったと思います。 目黒女児虐待事件(結愛ちゃん事件)では、児童相談所が母親から面会を拒否されると「親との信頼関係」を理由にその後、家庭訪問もせず、放置し虐待死に至らしめました。これ以外にも、児童相談所や市町村が親に「面会拒否」されたあと、そのまま放置し虐待死等に至ったケースが多数あります。
埼玉県美里町で2020年9月、衰弱した生後3カ月の女児を放置して死亡させたとして、女児の父親(29)と母親(28)が1月20日、保護責任者遺棄致死の疑いで埼玉県警に逮捕された。
報道によると、両親は2020年8月ごろ、女児が上半身の骨折でミルクを飲むことが困難となり、低体重・低栄養状態だったのに、医療措置を受けさせず、9月11日に全身機能障害で死亡させた疑いがある。
女児には、あごや胸部の骨折、額や腹の打撲痕などがあったが、父親は「哺乳瓶であごを殴った」「虐待で捕まるのが嫌で病院に連れて行かなかった」などと供述。母親は「病院に連れて行かなければと思ったが、夫に拒否され従ってしまった」と話したという。
死因や両親の供述などから、虐待があった可能性をうかがわせる事件だが、どう対応すべきだったのだろうか。子どもの虐待ゼロを目指しているNPO法人の代表理事をつとめる後藤啓二弁護士に聞いた。
またも、親による虐待の疑いがある事件が発生してしまいました。
これまでの虐待死事件の多くは、児童相談所や市町村が案件を知りながら警察等の他機関と情報共有せず、あるいは「要対協」に報告せず、連携もしないまま虐待死事件に至るケースでした。
しかし、報道をみる限り、今回の事件は、市町村、児童相談所、警察が案件を共有し、要対協にも登録していた案件で、町はそれなりに危機感を持ち、対応していたようにも見えます。
報道によると、次のような虐待の危険な兆候が見られていました。
・両親は町職員の訪問を嫌がり、父親が町職員に「支援はいらない」「バカにしているのか」と声を荒げていた ・2020年4月以降は新型コロナの感染拡大を理由に面会を拒否、5月の女児出産後も職員の自宅訪問を拒否していた ・8月23日には近所の住民から「泣き声がうるさい」と通報があり、翌日に警察官が家庭訪問していた ・死亡確認の2日前の乳幼児健診を受診しなかった
また、亡くなった女児以外にも子どもが複数いて、両親は2人とも無職、生活保護を受けているということで、経済的には苦しい状況だったと思われます。
虐待の兆候をとらえるチャンスはあったのでしょうか。
今回のケースで最も警戒すべきは、「面会拒否」だったと思います。
目黒女児虐待事件(結愛ちゃん事件)では、児童相談所が母親から面会を拒否されると「親との信頼関係」を理由にその後、家庭訪問もせず、放置し虐待死に至らしめました。これ以外にも、児童相談所や市町村が親に「面会拒否」されたあと、そのまま放置し虐待死等に至ったケースが多数あります。
売れっ子キャバ嬢も「パパ活」に・・・2度目の緊急事態宣言、夜の街に漂う「疎外感」
新型コロナウイルス感染拡大を防ぐための緊急事態宣言がふたたび発令されて、はや三週間が経った。今回の宣言でも、相変わらず、スナックやキャバクラなど「夜の街」が標的となっているが、20時までの営業時間短縮は飲食店全般に要請されている。 一方で、さまざまな矛盾もある。たとえば、夜のキャバクラは、時短要請の対象となっているが、早い時間帯から営業する「朝キャバ」「昼キャバ」は対象外だ。一般社団法人「日本水商売協会」の甲賀香織代表理事に現状について聞いた。(ライター・渋井哲也) ●同じ過ちが繰り返されている ――ふたたび緊急事態宣言が発令された。昨年と違う点はあるか? 甲賀:昨年の緊急事態宣言時(2020年4月7日~5月31日)でも、一部のアンダーグラウンドな店は営業をつづけていましたが、ほとんどは4月終わりまで閉めていました。その後、ゴールデンウィークを過ぎたころ、いくつかの店が営業を再開しました。 このとき開店したところは大儲けしました。休業店のキャストも流れました。わたしたち協会も問題視して、そうならないように努力していましたが、今回も基本的には同じ流れです。昨年と同じ過ちが繰り返されようとしています。 ――感染防止徹底宣言のステッカー「レインボーマーク」が飲食店で普及している。 甲賀:レインボーマークの概念は良かったのですが、運用の仕組みが定まらない状態でスタートしたのが、間違いだと思います。第三者によるチェックが必要です。たとえば、『GoToイート』のときに関連サイトと連動していたように、もともと接点のあるグルメサイトやキャバクラ情報サイトなどを運営する企業に調査を依頼することができたのではないでしょうか。 前回の宣言解除後に、業界では、感染防止対策にお金をかけました。しかし、それによってお客が増えたわけではありません。歌舞伎町の感染者ゼロという日もありましたが、行政・マスコミが取り上げることはありませんでした。となれば、感染対策に手間とお金をかけても意味がないという経営判断になることも理解できます。 ●オンライン配信はうまくいかず ――オンライン配信のキャバクラも登場していたが、その後どうなったのか? 甲賀:オンライン配信は、総じてうまくいかなかったですね。お客からすれば、似て非なるもので、キャストたちが生活費を稼ぐのは難しかったようです。もちろん、うまくいった人もいますが、みんなが参入できるかというと、現実的ではなかったということです。
新型コロナウイルス感染拡大を防ぐための緊急事態宣言がふたたび発令されて、はや三週間が経った。今回の宣言でも、相変わらず、スナックやキャバクラなど「夜の街」が標的となっているが、20時までの営業時間短縮は飲食店全般に要請されている。
一方で、さまざまな矛盾もある。たとえば、夜のキャバクラは、時短要請の対象となっているが、早い時間帯から営業する「朝キャバ」「昼キャバ」は対象外だ。一般社団法人「日本水商売協会」の甲賀香織代表理事に現状について聞いた。(ライター・渋井哲也)
――ふたたび緊急事態宣言が発令された。昨年と違う点はあるか?
甲賀:昨年の緊急事態宣言時(2020年4月7日~5月31日)でも、一部のアンダーグラウンドな店は営業をつづけていましたが、ほとんどは4月終わりまで閉めていました。その後、ゴールデンウィークを過ぎたころ、いくつかの店が営業を再開しました。
このとき開店したところは大儲けしました。休業店のキャストも流れました。わたしたち協会も問題視して、そうならないように努力していましたが、今回も基本的には同じ流れです。昨年と同じ過ちが繰り返されようとしています。
――感染防止徹底宣言のステッカー「レインボーマーク」が飲食店で普及している。
甲賀:レインボーマークの概念は良かったのですが、運用の仕組みが定まらない状態でスタートしたのが、間違いだと思います。第三者によるチェックが必要です。たとえば、『GoToイート』のときに関連サイトと連動していたように、もともと接点のあるグルメサイトやキャバクラ情報サイトなどを運営する企業に調査を依頼することができたのではないでしょうか。
前回の宣言解除後に、業界では、感染防止対策にお金をかけました。しかし、それによってお客が増えたわけではありません。歌舞伎町の感染者ゼロという日もありましたが、行政・マスコミが取り上げることはありませんでした。となれば、感染対策に手間とお金をかけても意味がないという経営判断になることも理解できます。
――オンライン配信のキャバクラも登場していたが、その後どうなったのか?
甲賀:オンライン配信は、総じてうまくいかなかったですね。お客からすれば、似て非なるもので、キャストたちが生活費を稼ぐのは難しかったようです。もちろん、うまくいった人もいますが、みんなが参入できるかというと、現実的ではなかったということです。
阪大・国循の元医師、がん論文不正新たに2本…実験グラフに捏造や改ざん
大阪大と国立循環器病研究センター(国循、大阪府吹田市)に在籍していた男性医師が研究論文5本で不正をしていたとされる問題で、国循の調査委員会(委員長=仲野徹・大阪大教授)が新たにがん関連の論文2本で
捏造
( ねつぞう ) と改ざんの不正があったと認定する方針を決めたことが、関係者への取材で分かった。2本の責任著者だった国循の元研究所長にも管理責任があるとみているという。
男性医師は2001~18年に大阪大病院(同市)の医員や国循の室長を務めた野尻崇医師。野尻氏の論文を巡っては、21本について疑義があるとの告発が寄せられ、大阪大と国循は20年8月、うち5本でグラフの作成などに不正があったと公表。その後、21本とは別の論文5本を追加調査していた。
関係者によると、不正を認定する2本のうちの1本は、「心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)」というホルモンに、がんの転移を防ぐ効果があると主張する内容で、15年に米科学アカデミー紀要に掲載された。
調査委は、この論文で示された動物実験のグラフが元データと食い違い、捏造や改ざんに当たると判断。「不正確な数値の手入力が行われており、意図がなければ起こり得ない」などとし、「故意による不正」と認定する考えという。患者での有効性を示すデータに不正はなく、論文の結論には影響がないとみている。
大阪大病院はこの論文を根拠に15年から臨床研究を始めた。肺がん患者が対象で、肺の一部を切除する手術の前後にANPを投与して5年間経過を観察する計画。現在は中断中で、参加10施設で投与を受けた160人に重大な健康被害は確認されていないという。
もう1本も同様にANPを使ったがんの抑制に関する論文で、データの一部に不正があったという。
一方、責任著者で、野尻氏の上司だった元国循研究所長の
寒川
( かんがわ ) 賢治氏については、「不正行為には関与していないが、論文の作成全体を統括する立場だった」として管理責任があると判断したとみられる。
野尻氏は既に大阪大と国循を退職しているが、大阪大は懲戒解雇相当とする処分を下しており、国循も調査結果を受けて何らかの処分をするとみられる。
岡山城でひっかき傷、40代男を再逮捕へ…松山・高知城にも似た人物出没
岡山市の岡山城で今月18日、天守閣や月見
櫓
( やぐら ) (重要文化財)などに、金属でひっかいたような傷がつけられる事件があり、岡山県警は、別の器物損壊容疑で現行犯逮捕していた愛知県内の40歳代の男が関与した疑いが強まったとして、近く文化財保護法違反容疑などで再逮捕する方針を固めた。捜査関係者への取材でわかった。
捜査関係者によると、男は今月23日、岡山市の駐車場で自動車を硬貨で傷つけたとして現行犯逮捕されていた。岡山城では18日に約30か所のひっかき傷が見つかり、周辺の防犯カメラを確認したところ、男と似た人物が映っており、傷の中に男の名字もあったという。
今年に入って、松山城(松山市)や高知城(高知市)などでも、同様の傷が発覚しており、周辺の防犯カメラには、岡山県警が逮捕した男とよく似た人物が映っていたという。県警が関連を慎重に調べる。
北海道内、天気大荒れ 143校休校 新千歳空港でトラブルも
発達した低気圧の影響で29日の北海道内は広い範囲で大荒れの天気となった。道教委によると、今年に入って最多となる小中高校など143校が臨時休校。交通機関にも影響し、午後6時10分時点でJR北海道は札幌―網走間など特急9本を含む83本を運休した。
新千歳空港でもトラブルがあった。午前11時15分ごろ、仙台空港発の日本航空2903便が着陸後、雪による視界不良で誘導路を逸脱し、滑走路脇に誤って入り込んだ。乗客乗員32人にけがはなかった。空港を運営する北海道エアポートによると約1時間半、滑走路を閉鎖。天気の影響を含め、午後6時までに47便が欠航した。
札幌管区気象台によると29日午後5時までの24時間降雪量は広尾町47センチ▽えりも町45センチ、最大瞬間風速はえりも町襟裳岬30・5メートル▽真狩村30・1メートルなど。30日にかけて日本海側南部や太平洋側西部を中心に荒天が続く見込み。気象台は猛吹雪や吹きだまりによる交通障害などに注意を呼びかけている。【土谷純一】
「コロナ疑い」告げると受け入れ拒否の医療機関多く、市消防長が県に対策申し入れ
埼玉県越谷市の
宮稔
( みやみのる ) 消防長は29日、新型コロナウイルス感染拡大で急増するコロナ疑い患者の「搬送困難事例」に改善が見られないことから、26日に県に対し、早急な対策を求める申し入れを行ったことを明らかにした。
医療機関に3回以上受け入れを断られたり、受け入れ先が30分以上決まらなかったりする搬送困難事例は、この年末年始で県東南部を中心に、前年同期比30%以上増加している。こうした状況について、大野知事は26日の記者会見で「受け入れまでの時間が若干延びているが、約4分。数字上の指針としては許容範囲」と述べていた。
県は、救急隊が使用するタブレット端末に空きベッド情報を表示して、受け入れ可能な搬送先がわかるようにするシステムを導入している。
だが、宮消防長によると、タブレット情報で空き病床があるとされている医療機関でも、救急隊員が搬送依頼の電話をかけて発熱症状など「コロナ疑い」を告げると、受け入れを拒否する所が後を絶たないという。他の感染症で入院中の患者への感染や、患者の受け入れ後に陽性が判明し、重症化することなどに不安を感じて、拒否する医療機関も多いと考えられる。
宮消防長は、こうした受け入れが拒否される実態への理解と改善策の導入を県に申し入れた。一方、医療機関を連日訪問し、コロナ疑い患者の受け入れを要請しており、これまで拒否していた病院の中には「搬入時に短時間でできる抗原検査を条件に、疑い患者を受け入れると約束してくれる医療機関もある」としている。
10代の妊娠相談、コロナで急増 “巣ごもり”影響か
新型コロナウイルス感染拡大の影響で全国的な妊娠の数が減少する中、10代を中心に若者の妊娠相談が急増している。自粛生活の影響により、若者の予期せぬ妊娠や性被害が増えた可能性があり、厚生労働省の研究班は人工妊娠中絶に至る理由の背景や経緯について全国調査を実施。詳しく背景を分析することで、より有効な女性支援策につなげる。 (共同通信・高砂しおみ)
▽10代が9割
「休校中、彼氏と毎日セックスした。妊娠が心配だ」。三重県のNPO法人「みっくみえ」にこのような電話相談が寄せられたのは2020年6月。松岡典子代表は「この頃からコロナの影響か、相談の増加が目立ってきた」と振り返る。
松岡代表によると、緊急事態宣言下を含む2020年4~10月の電話相談件数は2019年の1年間分を超えた。約半数が10代といい「宣言中は、学校や部活がなくなり、これまで会員制交流サイト(SNS)を使っていなかった子が利用して、知らない人に会い性被害に巻き込まれるケースもあった」と話す。
宣言が解除され学校が始まった後も相談は減らなかった。夏休み中や10月以降は例年を上回る件数が寄せられ、「外出自粛の反動なのか、外出する機会が増え、トラブルに巻き込まれている可能性がある」とみる。
みっくみえは、電話に加え2020年6月から本格的に無料通信アプリLINE(ライン)相談も始めた。LINEに限ると10代が約9割を占める。最近は自身が妊娠した事実にきちんと向き合うことができず、相談できないまま中絶可能な時期を過ぎてしまう子もみられるという。松岡代表は「まず誰かに話すことで次のステップに進める。若年者は相談のハードルをいかに下げられるかが鍵で、SNSを活用した相談は有効だ」と強調した。
☆みっくみえのアドレス http://micmie.jp/
▽氷山の一角
相談内容が深刻化していると指摘するのは、妊産婦や母親を支援する東京都のNPO法人「10代・20代の妊娠SOS新宿―キッズ&ファミリー」の佐藤初美理事長だ。
相談支援に取り組むNPO法人「10代・20代の妊娠SOS新宿―キッズ&ファミリー」の佐藤初美理事長=2020年11月、東京都内、提供写真
2020年の緊急事態宣言期間中は家族内の性暴力相談が増えたと振り返る。「休校で家に居るときに義父や兄弟から性暴力を受けるケースが目立った。母親や警察に相談できず、どうしようもなくなって相談してくる子が多かった」
宣言解除後の秋頃から件数は増加傾向に。SNS上で知り合った相手にレイプされるなど外出先で事件に巻き込まれた相談が目立ってきたと明かす。
厚労省の集計調査によると、コロナで里帰り出産できないことや景気不安などが「産み控え」につながり、2020年、自治体に提出された「妊娠届」の数は激減した。2021年の出生数は大幅に減る懸念が強まる一方で、若者の予期せぬ妊娠の相談は増えていて、全国的な傾向と異なる現象が生じている。
▽中絶できず出産
妊娠SOS新宿では、コロナ禍で貧困に陥り、助けを求めてくる20歳前後の女性の相談も増え続けている。カバーしているエリアには新宿・歌舞伎町など大きな繁華街があり、多くの飲食業や接客業が自粛要請を強いられた。勤務先が休業したことで収入や住む家を失い、見知らぬ男性の家を泊まり歩く中で妊娠してしまうケースも。「お金がなく受診もできず気付いたら中絶もできない状態になっていた。父親も誰か分からない」。佐藤理事長は厳しい表情を見せる。
東京・新宿の歌舞伎町を行き交う人たち=2020年6月
事情があって生みの親が育てられない子どもを育て親に託す「特別養子縁組」を選択する若い母親は毎年1~2人だが、2020年は5人に。いずれも経済的理由だった。「育てるお金がなくて中絶する人もいれば、中絶や出産費用が工面できず相談しにくる人もいる。コロナが強く影響している」
佐藤理事長はこうした現状は氷山の一角に過ぎないと訴える。コロナによる環境の変化や先が見えない不安感から「心が病んでしまって声を上げる力も残っていない人は多い」とみる。
☆ 妊娠SOS新宿のアドレス https://10dai20dai-ninshin.com/
▽虐待リスク
2018年度の厚労省調査では54人のこどもが虐待で死亡(心中を除く)し、背景などを分析すると、「予期せぬ妊娠」が13人(約24%)を占めていた。その上で厚労省は、予期しない妊娠や養育能力が十分でない若年(10代)妊娠が虐待へのリスク要因の一つだと指摘する。
厚労省の研究班は人工妊娠中絶手術を実施する全国の医療機関約190施設に協力を依頼。医師にアンケートで中絶に至った具体的な背景要因を尋ね、コロナ禍との関係を地域や年齢ごとに整理し分析する。2020年度内に結果をまとめる方針だ。
厚労省によると2018年度の人工妊娠中絶は16万件を超えるが、母体保護法では、具体的な背景要因まで問うよう定めていないため、中絶に至る妊娠の経緯や背景などは分からない。アンケートではコロナ禍での減収や失業を理由にしたケースや自宅での自粛生活による影響についても尋ねる。
研究班代表で医師の安達知子日本産婦人科医会常務理事は「背景を探り、予期せぬ妊娠、中絶を減らす取り組み、子どもや女性の健康を守る施策づくりに生かしたい」と話す。
妊娠に関する悩みの相談先
妊娠に関する悩みや相談は「全国妊娠SOSネットワーク」のホームページから全国の相談窓口にアクセスできる。https://zenninnet-sos.org/
(終わり)
訪問介護ヘルパーの70歳女性にわいせつ行為、踏みつけ死亡させる…53歳男に懲役8年判決
訪問介護ヘルパーの女性にわいせつ行為をし、暴行して死亡させたとして強制わいせつと傷害致死の両罪に問われた無職の男(53)の裁判員裁判が29日、大阪地裁であり、長瀬敬昭裁判長は懲役8年(求刑・懲役10年)の実刑判決を言い渡した。「何の落ち度もない女性に一方的に暴行を加えており、悪質な犯行だ」と述べた。
判決では、男は2019年1月、一人暮らししていた大阪市生野区の集合住宅の一室で、一人で訪れたヘルパーの女性(当時70歳)を殴ってわいせつ行為をした後、何度も踏みつけるなどして死亡させた。
弁護側は犯行時、統合失調症などの影響があったと主張したが、長瀬裁判長は、精神鑑定した医師の証言のほか、被害者の遺書を偽造するなどしていたことから「善悪を判断する能力はあった」と判断した。
訪問介護の現場では、ヘルパーが利用者らから暴力や性的な嫌がらせを受ける被害が後を絶たない。
厚生労働省の2019年の調査では、訪問介護職員の42%が身体的暴力や恐怖を感じる行為を経験。セクハラ被害も37%に上った。
複数での訪問が有効とされ、兵庫県などでは同行職員の派遣費用を補助する制度を始めているが、介護分野の人手不足で同行する職員を確保できない事業者が多く、利用は進んでいない。
関西医科大の三木明子教授(精神保健看護学)は「安心して働ける安全な環境づくりが大切。2人での訪問を原則とするべきで、国などが補助をより充実させることで、事業所が人材を確保できるようになる」としている。