東京五輪開催まで100日 医療現場が懸念する「今の大阪は近い将来の東京」の現実味

東京五輪開幕まで100日となった14日、聖火リレーは前日に引き続き、大阪・吹田市の万博記念公園で一般観客を入れずに行われたが、観客の有無にかかわらず大阪の聖火リレーには批判の声もある。

大阪は13日、新規感染者が過去最多の1099人を記録。吉村知事は「非常に危機感を強めている状況。医療体制も逼迫している」と語った。

すぐに使える224の重症病床はほぼ埋まっている。14日は新たに1130人の感染が発表された。

大阪の爆発的な感染は、変異株の影響が大きい。これまでより感染速度が速く、重症化しやすい特徴があるといわれている。五輪の舞台となる東京も14日の感染者は591人。先月、2回目の緊急事態宣言が解除されて以降では最多となった。

大阪の感染者が600人から1000人超まではたったの2週間だった。「今の大阪は近い将来の東京」という医療関係者の懸念も現実味を帯びてきた。

東京都の小池知事は東京五輪100日前のイベントで「現在、東京都はいわゆる重点措置の期間になっており、この間にしっかりとコロナを抑え込んでいく。大会が開催できるよう準備を進めたい」という考えを示したが、「大阪に五輪ができる思うとるものはおらんやろ」という声は、2週間後の都民の声になりそうだ。

「世界一美しい」スタバ、従業員7人がコロナ集団感染 富山

スターバックスコーヒージャパン(東京)は14日、富山市湊入船町の「富山環水公園店」で従業員7人が新型コロナウイルスに集団感染したことを明らかにした。安全性が確保できるまで当面の間、臨時休業するという。
同店は市中心部の観光地「富岩運河環水公園」内にあり、運河や展望塔を備えた橋などの景観を店内から望めることから、ネット交流サービス(SNS)では“世界一美しいスタバ”などと呼ばれている。
同社によると、この店では9日に従業員1人の感染が判明し、同日昼から臨時休業。濃厚接触者をPCR検査した結果、14日までに計7人の感染が判明したという。
晴天に恵まれた15日は朝から客が次々と店を訪れたが、休業を知らせる張り紙を見て「知らなかった」などと残念そうにしていた。
また富山県小矢部市の「三井アウトレットパーク北陸小矢部店」でも13日に従業員1人の感染が確認され、14日から休業している。【青山郁子】

神戸・神出病院、凄惨な虐待事件から見えた難題 患者をなぶりまくる精神病院の驚くべき実態

精神疾患により医療機関にかかっている患者数は日本中で400万人を超えている。そして精神病床への入院患者数は約28万人、精神病床は約34万床あり、世界の5分の1を占めるとされる(数字は2017年時点)。人口当たりで見ても世界でダントツに多いことを背景として、現場では長期入院や身体拘束など人権上の問題が山積している。日本の精神医療の抱える現実をレポートする連載の第12回。 神戸市の中心街から、電車とバスを乗り継いでおよそ1時間半。さらに最寄りのバス停から約1キロメートル歩くと、見渡す限りの田園風景の中に異質な、要塞のような巨大な建物が眼前に現れる。 465床の入院施設を持つ大型精神科病院「神出(かんで)病院」(神戸市西区)だ。 正門回りの高い石壁には「関係者以外立入禁止」の札が掲げられ、サーチライトのついた監視カメラが訪問者に向けられる。開閉式の鉄門の上部には槍のようなオブジェが付されており、また広大な病院敷地を取り囲むフェンスにも、一部に鉄条網が張られていた。 正門前に隣接する売店には、複数の看護師に引率された5~6人の中高年の男性入院患者が、まるで隊列を組んで行進するかのように訪れ、手早く買い物を済ませると、また行進して院内へと消えていった。近隣の住民や医療関係者によれば、病院と地域との交流は乏しいという。 ■おぞましい虐待の実態 2020年3月、この病院を舞台とした看護師らによる患者の集団虐待暴行事件が発覚した。2018年から2019年にかけて、看護師、看護助手の計6人が、重度の統合失調症や認知症の人が入院する「B棟4階」の患者7人に対して、10件の虐待行為をしたとして、準強制わいせつ、暴行、監禁などの疑いで兵庫県警に逮捕された。 男性患者同士でキスをさせる、男性患者の陰部にジャムを塗ってそれをほかの男性患者になめさせる、患者を全裸にして水をかける、落下防止柵付きのベッドを逆さにして患者にかぶせて監禁するなど、おぞましい虐待の実態が明らかとなった。こうした行為を1年以上にわたって繰り返し、撮影した動画をLINE(ライン)で共有し面白がっていたという。 たまたま加害者の1人が病院とは無関係の事件で県警に逮捕され、彼のスマートフォンから上記のような行為を映した動画が多数見つかったことで、同院での大規模な虐待行為が発覚し6人の逮捕へとつながった。病院内からの内部告発などによる発覚ではなかった。6人とも容疑を認め、3人が執行猶予付きの有罪判決を、3人が実刑判決を受け、その後、刑は確定している。

精神疾患により医療機関にかかっている患者数は日本中で400万人を超えている。そして精神病床への入院患者数は約28万人、精神病床は約34万床あり、世界の5分の1を占めるとされる(数字は2017年時点)。人口当たりで見ても世界でダントツに多いことを背景として、現場では長期入院や身体拘束など人権上の問題が山積している。日本の精神医療の抱える現実をレポートする連載の第12回。
神戸市の中心街から、電車とバスを乗り継いでおよそ1時間半。さらに最寄りのバス停から約1キロメートル歩くと、見渡す限りの田園風景の中に異質な、要塞のような巨大な建物が眼前に現れる。
465床の入院施設を持つ大型精神科病院「神出(かんで)病院」(神戸市西区)だ。
正門回りの高い石壁には「関係者以外立入禁止」の札が掲げられ、サーチライトのついた監視カメラが訪問者に向けられる。開閉式の鉄門の上部には槍のようなオブジェが付されており、また広大な病院敷地を取り囲むフェンスにも、一部に鉄条網が張られていた。

正門前に隣接する売店には、複数の看護師に引率された5~6人の中高年の男性入院患者が、まるで隊列を組んで行進するかのように訪れ、手早く買い物を済ませると、また行進して院内へと消えていった。近隣の住民や医療関係者によれば、病院と地域との交流は乏しいという。
■おぞましい虐待の実態
2020年3月、この病院を舞台とした看護師らによる患者の集団虐待暴行事件が発覚した。2018年から2019年にかけて、看護師、看護助手の計6人が、重度の統合失調症や認知症の人が入院する「B棟4階」の患者7人に対して、10件の虐待行為をしたとして、準強制わいせつ、暴行、監禁などの疑いで兵庫県警に逮捕された。
男性患者同士でキスをさせる、男性患者の陰部にジャムを塗ってそれをほかの男性患者になめさせる、患者を全裸にして水をかける、落下防止柵付きのベッドを逆さにして患者にかぶせて監禁するなど、おぞましい虐待の実態が明らかとなった。こうした行為を1年以上にわたって繰り返し、撮影した動画をLINE(ライン)で共有し面白がっていたという。
たまたま加害者の1人が病院とは無関係の事件で県警に逮捕され、彼のスマートフォンから上記のような行為を映した動画が多数見つかったことで、同院での大規模な虐待行為が発覚し6人の逮捕へとつながった。病院内からの内部告発などによる発覚ではなかった。6人とも容疑を認め、3人が執行猶予付きの有罪判決を、3人が実刑判決を受け、その後、刑は確定している。

二階氏、五輪中止も選択肢 コロナ拡大で「とても無理なら」

自民党の二階俊博幹事長は15日、TBSのCS番組収録で、新型コロナ感染がさらに拡大した場合の東京五輪・パラ開催について「とても無理と言うならやめないといけない」と述べ、中止も選択肢との考えを示した。「五輪で感染をまん延させたとなれば、何のための五輪か分からない。その時の判断だ」とも語った。
東京五輪開催で感染を広げてはいけないとの認識を示した発言とみられるが、政権幹部が中止の可能性に言及するのは異例。野党からは政府、与党で早急に決めるべきだとの意見が出た。
二階氏は同時に「日本にとって大きなチャンス。国民の同意を得て、盛り上げていくのは大事だ」と訴えた。

1キロ20万円 宮崎産マンゴー「太陽のタマゴ」初競り

宮崎県産の完熟マンゴー「太陽のタマゴ」の初競りが15日、全国33市場であった。宮崎市の宮崎中央卸売市場では、4L2玉(約1キロ)が全国で最も高い20万円で落札された。福岡市内のデパートで販売される。出荷は6月中~下旬にピークを迎える。
この日は、初日としては過去最多となる4956箱が全国で取引された。宮崎市の生産者、仁田脇義彦さん(53)は「高糖度で非常に良い出来」と話した。全国最高値で落札した南国フルーツ岩田屋店(福岡市中央区)の坪内祐(ゆう)さん(30)は「新型コロナウイルスの影響下でも産地を盛り上げたかった」と語った。
完熟マンゴーは1個ずつネットで覆い、熟して中に自然落下したものを収穫。糖度15度以上、重さ350グラム以上などの基準を満たした最高級品が「太陽のタマゴ」を名乗ることができる。JA宮崎経済連は998トンの出荷を見込む。【杣谷健太】

東京で「中の下」ぐらいの人は、地方ならピカピカ人材として大活躍できる

※本稿は、冨山和彦、田原総一朗『新L型経済 コロナ後の日本を立て直す』(角川新書)の一部を再編集したものです。
【田原】冨山さんのバス会社(主に東北地方で展開している「みちのりグループ」)がなぜうまくいっているのか。詳しく話を聞きたい。
【冨山】私たちはまず経営のプロフェッショナルです。これまでお話をしてきたように、経営をわかっている人材は地方には少ないんですね。だから、まずそこに優位性があります。僕らがバス事業のEBITDA(利払い・税引き・償却前利益)を重要指標に定め、どこにコスト削減の余地があるのか、削るだけでなく、どこに設備投資が必要なのかも徹底的に見極める。
とにかく丁寧かつ忍耐強く「分ける化」「見える化」と改善改良を続ける。そのために有用なIT技術、デジタル技術も活用します。必要十分な範囲で最も安いツールはないかと検討していきます。そうすると、たとえば福島交通にせよ、茨城交通にせよ、人口減少で慢性的な赤字だった地方バス会社が、持続的な経営改善努力の結果、黒字化して行きます。
加えて今はスケールメリットを持っています。こうした会社の改造、トランスフォーメーションが進んでいくと周辺のバス会社がグループに参加を希望してくれます。結果的にグループ全体で傘下に各地域のバス会社を抱えていて従業員だけでも5000人という規模があります。
そのメリットは単純にいえば、修繕や設備ではバラバラであった部品交換基準を輸送の安全性を担保しつつ最適化したり、他社とは違うバス停を設置できたりするといったことが挙げられます。部品の交換基準を見直したり、部品などの調達コストの情報共有を行ったりすれば、当然ながら大幅にメンテナンスコストは下がり、これはデジタル化を進める時にも大きな武器になります。
また、人が貼り替えていたバスの時刻表を、デジタル表記に変えればこの人たちは別の仕事をすることができて、会社の生産性は一気に上がりますよ。
もう一つ地続きで路線網を拡大することでネットワーク効果もあります。うちは高速バスで福島・郡山(こおりやま)から名古屋まで結ぶ路線を持っていて、これがわりと好評なんです。なぜ好評かといえば、宇都宮にも停車するようにしたからです。
それができるのも、うちが傘下に福島交通に加えて、宇都宮に地盤がある関東自動車を買収していたからです。県境をまたいで、グループのネットワークをつくり宇都宮からも客を乗せられるようになり、収益も増大しました。
コロナ前の指標になりますが、バス会社の成長株と言われていたのが実は高速バス事業でした。高速バスは、全国で年間1億900万人が利用すると言われていて、国内線の飛行機よりも利用客が多かったんです。バスタ新宿ができたときに話題になっていたのは、それだけ多くのニーズがあったからです。こうした努力で労働生産性が改善すると、福利厚生や雇用の安定にもつながります。
これもよく報道されていましたが、高速バスの運転手はブラック体質な事業所で働いている場合もあります。その結果、不眠状態で運転することになり、乗客の命に直結するような事故が起きてしまっていました。バスを運行しないと収益を上げられないが、肝心の運転手に替えがいないという企業が少なからずあったんです。
うちではそういうことはありません。適度に休みをとってもらいながら、運転手の健康を守り、かつ安定的な給与を出すには強い経営体質になっていないとダメなんです。
人手不足社会では採用力とリテンション力が成長力を規定します。労働生産性が高い会社のほうが待遇は良くなります。EBITDAが高いというのは、すなわち設備投資力があるということですから、より安全でエコで運転しやすい新しいバスやITシステムを導入できます。
最近ではバスロケーションシステムの導入を行い、さらに最先端のAIを搭載したダイナミックルーティングや自動運転走行の実験にも取り組んでいます。コロナ禍でもこうした未来投資は止めていません。また、私たちが経営やマネジメントのプロであるのと同様に、バス運転手もプロフェッショナルの集団です。
ですので、彼らに対する敬意を強く持っています。私たちは経営を見ているけど、では、お前たちがハンドルを握って運転してみろよと言われても、それはまったくできない。無事故、無違反を続けているベテラン運転手の技術はないし、地方の道だってよく知りません。彼らには彼らの仕事があって私たちにはできないことをやって、利益を上げてくれています。
地域にとってのエッセンシャルワーカーは彼ら彼女らなんです。プロフェッショナルである彼らの仕事を軽くみるような態度、発言をしないというのは、その根本的価値観に立脚すれば当然のこととして、経営者、マネージャー陣で徹底的に意思共有できています。
【田原】なるほど。冨山さんのバス会社がうまくいっている理由だけでなく、東京の人材が活躍している実情もよくわかった。僕はこういうことをまったく知らなかったけど、東京でダメになった人たちでも実は地方では活躍できる可能性を秘めているんだろうか。
【冨山】東京の不幸は、世界的な都市であるがためにグローバルな極めて厳しい競争になってしまったことです。中途半端な人って役に立たないと言われるようになって、グローバル産業=大企業の中では低い扱いを受けてしまう。
腕一本で技能を磨くプロフェッショナルになるか、海外の大学で修士号や博士号を取ってくるとか、大規模プロジェクトを手がけて出世するという話になってしまっていますね。正直、みんながみんな熾烈(しれつ)な競争に生きて、勝ち抜けということになっていると。世界が相手ですから、世界ランキングで上位にいける人材でないと戦えず、対価を得られない。
こうしたグローバルな出世競争を多くの人に求めるのは無理な話です。競争が好きな人はそれでいいですが、ほどほどに充実した仕事をして、ちゃんと生活したいというニーズを満たせずに会社にしがみついている人が山ほどいるわけです。こうした人材が仮に地方に行ったとしましょう。本人がつまらないプライドを捨て、謙虚に本気で頑張れば、もうピカピカの素晴らしい人たちだと受け止められますよ。
【田原】具体的に東京の人間が地方へどのくらい動けば変わるんだろうか。
【冨山】あくまでも私の感覚でしかありませんが、東京で働き盛りの30代から40代の半分くらいが地方に行ったほうが活躍できると思います。もし、仮に東京の人口のうち若者も含めて200万から300万人が活躍の場を求めて地方に移住すれば、確実に日本の風景は変わるでしょう。
働き盛り世代のうち何割かは経営や管理部門を任せられる人材として、現場で頼れる働き手になっていくであろう若者たちを支える存在になります。それが地方の未来につながるんですね。
【田原】それは面白い。僕が冨山さんの話で感心したのは、地方創生をするためには、産業を作らないといけないというのは違う、まず都市を再開発して、人口が増えればいいんだと。人が流れるようにすればいいんだと。そして、生まれた仕事に人を斡旋すればいいという発想。これは目からウロコで、間違いなく新しい日本の地方創生につながる。
【冨山】私が問題だと思うのは、「地方移住」の話をすると東京で疲れた人たちが、のんびり暮らすために、というイメージが先行することです。別に田舎暮らしを否定しようという気はありません。ただ、地方移住という議論がいつの間にか都市での生活を捨てることと直結させられていることで、視野が狭くなってしまっています。
東京や大企業では燻(くすぶ)っていたとしても、地方都市では活躍できる人たちはたくさんいるし、違う場所でもっと自分の力を発揮したいと思っている人はごまんといるわけです。その人たちのニーズに応こたえるステージが用意できるかどうかが大事なんです。
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(日本共創プラットフォーム代表取締役社長会長 冨山 和彦、ジャーナリスト 田原 総一朗)

変異ウイルスかどうか…市が独自に検査、県に発表方法の変更を求める考えも

新型コロナウイルスの感染者について、千葉県船橋市は、変異したウイルスかどうかを調べる市独自のPCR検査を始めた。重症化リスクが高い変異ウイルス感染者の早期発見につなげ、感染拡大の抑制を図る。
市はこれまで、流行している国の滞在歴があるなど、変異ウイルスが疑われる感染者の検体を県衛生研究所に送り、検査を依頼していた。1日2、3検体に限られていることから、専用の試薬を確保し、職員への研修を行って、12日から独自検査を開始。1日最大20検体の検査が可能となった。
国は変異ウイルス感染者に対して、より手厚い疫学調査をするよう都道府県や保健所を持つ自治体に求めている。市は独自検査で感染者を漏れなく把握し、確実な疫学調査に結びつける考えだ。
変異ウイルス感染者を巡り、同市の松戸徹市長は14日の定例記者会見で、県に発表方法の変更を求める考えを明らかにした。
千葉を含む1都3県は感染者のプライバシー保護などを理由に、都県単位でまとめ、市町村別の感染者数を公表していない。これを市として発表できるように要望する。松戸市長は「市民に注意喚起するためには、市の変異ウイルスの感染状況を公表することが有効だ。変異ウイルスを特別扱いする方が、偏見を生む」と述べた。

自転車に少額違反金 取り締まりの新制度創設へ 14歳以上検討

警察庁の有識者検討会は15日、自転車運転の取り締まりについて、新たな違反金制度の創設を求める中間報告書をまとめた。自転車運転が摘発されても起訴される割合が極めて低い現状を踏まえ、少額の違反金を支払わせる枠組みを作ることで、多くの違反者の責任を問うことを求めた。
警察庁は新制度の創設に向け、道路交通法の改正を視野に検討を始める。検討会は立ち乗り二輪車「電動キックスケーター」などの普及で交通環境が複雑になることを見据え、自転車の違反者に対する取り締まり強化の必要性を指摘した。
新制度では交通違反をした自転車の運転者に違反金の支払いを求める。刑事罰とはせず、前科はつかない。対象は14歳以上を目安に検討し、運転免許証やマイナンバーカード、学生証といった身分証明書などで本人確認する見込みだ。自転車には運転免許制度がないため、車やバイクのような点数制度は作らない。
警察は2006年以降、信号無視など悪質な自転車運転の摘発を強化しており、20年の摘発は2万5465件で06年と比べて40倍超に増えた。摘発の際は大半のケースで刑事手続きに入ることを示す「交通切符」(赤切符)を交付。検察が略式起訴すれば裁判所が罰金などを科している。しかし、道交法違反罪で実際に起訴されるのは1~2%にとどまる。
罰金となれば前科として残るため、検察側は極めて悪質な違反以外は他の犯罪とのバランスを考慮し、起訴することに消極的になっているとみられる。
車やバイクと異なり、自転車には「交通反則切符」(青切符)の制度がない。車やバイクの場合、一時停止をしないなど比較的軽い違反をすれば、青切符を切られて反則金の納付を求められる。しかし、刑事罰ではないため納付すれば前科はつかない仕組みになっている。
報告書は赤切符の制度による自転車の取り締まりについて「刑罰的な責任追及が著しく不十分なものにとどまっている」と指摘。現在の制度に代わるものとして「少額の違反金など、違反の抑止のために実効性のある方法を検討すべきだ」と訴えている。【町田徳丈】

「ゆるキャラでごまかすな」トリチウムのイラストに批判、復興庁が動画公開取りやめ

復興庁は14日、東京電力福島第一原子力発電所敷地内にたまる「処理水」に含まれる放射性物質トリチウムをイラスト入りで説明したチラシと動画について、ホームページなどでの公開を取りやめた。政府が処理水の海洋放出方針を正式決定したことを受けて13日夜に公開したばかりだったが、外部からの批判を受けて中止した。
チラシや動画ではトリチウムをイラストのキャラクターで表現し、「身の回りにたくさんある」「大幅に薄めて海に流す」などと説明。しかし、このキャラクターを巡り、同庁へのメールや電話のほか、SNS上で「ゆるキャラでごまかさないで」などと批判の声が上がったという。同庁の担当者は「様々な声を総合的に判断して公開中止を決めた」としている。

玉川徹氏「うちわ会食」を提言した兵庫県知事に「科学リテラシーのない人がトンチンカンなこと…引っ込んでおいた方がいい」

15日放送のテレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜・午前8時)で、兵庫県の井戸敏三知事が新型コロナウイルスの感染対策として呼びかけた「うちわ会食」をめぐり、予定していたうちわ32万本の飲食店への配布を見合わせることを報じた。
井戸知事は9日の会見で、会食中に口元を覆って飛沫(ひまつ)感染を防いでほしいとして、「うちわ会食」を県民に呼びかけ、まん延防止等重点措置の対象となった神戸、尼崎、西宮、芦屋の4市の飲食店1万6千店に、15日から約20本ずつ配る予定をしていた。一方で神戸市が「うちわを使っての食事が安全だと誤解されかねない」などとして、配布中止を県に申し入れていた。
井戸知事は14日に「お店に配るのは、どんな使われ方をするのかわからず、行き過ぎだった。配ると(うちわの)使い回しもあるという意見はごもっともで、中止させていただく」と述べ、方針を撤回した。一方でうちわは「これから暑くなるので啓発資材として活用していく方向で検討したい」と述べた。
コメンテーターで同局の玉川徹氏は「うちわ会食」を巡るドタバタ劇に「科学リテラシーがもし知事にないんだったら引っ込んでおいた方がいいと思います」とコメントした。さらに「逆に害悪になっちゃいますんで。トップだから決断してやれるわけですから。それが、科学リテラシーのない人がトンチンカンなことをやらせるのは、ゼロじゃなくてマイナスですんで、引っ込んでおいた方がいいと思います」と指摘していた。