長射程ミサイル、31日に配備と発表 熊本・健軍駐屯地

有事の際の「反撃能力」(敵基地攻撃能力)となる長射程ミサイルを陸上自衛隊健軍駐屯地(熊本市東区)に配備する計画で、防衛省九州防衛局は9日、ミサイルを31日に配備すると発表した。9日未明に駐屯地へ関連機材を搬入していた。
健軍駐屯地に配備されるのは国産の地上発射型「12式地対艦誘導弾」を改良した「能力向上型」で、射程は約1000キロ。【野呂賢治、中里顕】

中東情勢悪化に伴う影響「予断持てず」、原油動向次第で対策=高市首相

Takaya Yamaguchi
[東京 9日 ロイター] – 高市早苗首相は9日の衆院予算委員会で、中東情勢悪化に伴う日本経済への影響について「予断を持って判断するのは困難」と述べた。ただ、政府として即座に打つべき対策については「相当なスピード感を持って手を打っていく」とも言及。原油価格の動向次第でガソリンや電気、ガス代の追加補助を視野に入れる意向を示した。
追加策を巡り、首相は衆院予算委で「先週前半から検討に入っている」と語った。今年度予算の予備費に加え、2026年度予算案で計上した予備費活用が念頭にあるとみられる。
中東情勢の悪化を踏まえ、中道改革連合の小川淳也代表は週内にも26年度予算案の組み替えを提起すると語った。エネルギー価格の高騰対策と防衛増税の見送りを盛り込む構えだ。
これに対し、高市首相も答弁の中で、今後のリスクへの備えに万全を期す考えを強調した。一方、現時点で「追加の予算措置を考えているわけではない」と述べた。
首相は、26年度予算の年度内成立を目指す考えを重ねて示し、暫定予算の編成に関しては「指示していない」と語った。
衆院予算委では、赤沢亮正経済産業相が石油備蓄の放出に対する見解を質され、「JOGMEC(エネルギー・金属鉱物資源機構)とは、日ごろから密に連絡を取りながら、いつでも適切な対応を行うことができる体制をとるよう伝えている」と説明した。
赤沢経産相は「あらゆる選択肢を排除せず、エネルギーの安定供給に万全を期していく」と応じた。
19日の日米首脳会談に先立ち、首相が「現時点で米側から防衛費のGDP(国内総生産)比の具体的な数字の提案があったということは一切ない」と言及する一幕もあった。「どういった形で防衛力を強化するかは、主体的に日本が判断する」との考えを改めて示した。
一方、為替円安に関し、金利や成長率などが為替相場に与える影響について、高市首相は「一概に申し上げるのは困難」とかわした。
今後も、責任ある積極財政の考え方に基づき「財政の持続可能性を実現し、マーケットからの信認を確保していく」と述べた。

【全国初摘発】未承認電子タバコ“ニコパフ”を違法に販売か…大学生ら2人を書類送検 若者たちの間で蔓延している実態も 専門家は「危機意識が低いのでは」

ニコチン入りの電子タバコいわゆる「ニコパフ」の販売をめぐり、大阪府警が全国初摘発。若者たちの間で蔓延している実態も。

薬機法違反の疑いで書類送検されたのは、京都府の男子大学生(21)と18歳の男性です。

ニコパフとは、ニコチン成分が含まれる液体を電気で加熱し、気化させた蒸気を吸う電子タバコを指します。

同様にニコチンを含む市販の紙タバコとは異なり、液体製品は薬機法上の「医薬品」に

分類されるため、国の承認を得ずに譲渡・販売することが禁止されています。

警察によりますと、男子大学生は去年11月、国の承認を受けていないニコチン入りの電子タバコニコパフ10個を4万円で男性に販売。

男性は、このうち1個を大阪府の女子高校生(17)に4500円で転売した疑いが持たれています。

発端は、男子大学生が韓国旅行から帰ってきた友人に誘われ、ニコパフを吸ったことでした。

(男子大学生)「(紙・加熱式)タバコよりもニコパフの方がおいしいし、これから吸うんやったらこっちのほうがいいんじゃないか」

男子大学生は当初、自分が吸うためにニコパフを海外の通販サイトを通じて購入していましたが、その目的が次第に「転売」へと変わり、購入者をSNSで募って、1個あたり4000円~4500円ほどで販売。

売り上げは約28万5000円に上ったとみられています。

ニコパフは他人への譲渡・販売が禁じられているのですが、大阪・ミナミで聞いてみると……

(20代)「(Qどこで手に入れた?)これ、友達からの“回し”でもらってるだけなんで。(Q友達も吸っている?)あ、はい。吸ってます」

(20代)「海外でちゃんと買ったり、ちゃんとしたブランドとかで買えば、3000~4000円で買えるけど、6000円とか7000円で転売している若い奴は多い」

ニコパフは 未成年の間でも広がっているといいます。

(14歳)「ニコパフやったら、この辺の子たち吸っている子多いですよ。ちょっとやんちゃな中学生とか高校生とか。違法やけど、誰かから買ったりして、バレへんかったらええやん」

タバコの健康被害などに詳しい専門家は、ネットや個人間のやり取りで手軽に入手できてしまうニコパフが、違法薬物に手を染める入口になってしまう危険性を指摘します。

(医学ジャーナリスト・石田雅彦さん)「依存性が強いのが、ニコパフの特徴。中に何が入ってるかわからないのが一番恐ろしい。気がつかないうちに、大麻成分が入ったリキッドを吸ってしまっていたとか、そういうことで健康被害が起きてしまうこともある。非常に危機意識がいま低いんじゃないかと」

全国初の摘発となった「ニコパフ」の違法販売。警察は取り締まりを強化していく方針です。

元中日投手の上田洸太朗容疑者、知人女性からショルダーバッグ盗んだ疑い…転売目的か

富山県警富山南署は9日、同県高岡市福岡町下蓑新、自称会社員上田洸太朗容疑者(23)を窃盗の疑いで逮捕した。
発表によると、上田容疑者は昨年12月26日から今年1月20日までの間に、富山市内に住む知人女性のアパートからショルダーバッグ1個(販売価格約20万円)を盗んだ疑い。調べに対し、「ショルダーバッグを盗んだことに間違いない」と容疑を認めているといい、同署は転売目的だったとみて調べている。
上田容疑者は高岡市出身で、プロ野球・中日ドラゴンズの元投手。中日から育成ドラフト2位で指名され、2021年に入団した。24年に戦力外通告を受けていた。

裸祭り意識不明の1人死亡 岡山「西大寺会陽」で

岡山市東区で先月開かれた「裸祭り」で、参加者3人が意識不明の重体となり搬送された事故で、県警は9日、3人のうち岡山市の40代男性が死亡したと明らかにした。県警によると、死因は低酸素脳症だった。
搬送された残り2人のうち、岡山県美作市の40代男性はその後意識が回復している。
裸祭りとして知られる「西大寺会陽」は、まわし姿の男たちが福男を目指し宝木を奪い合う奇祭。

【判決詳報】1人暮らし女性狙いマンション侵入 性的暴行加え、同棲の男性にも「家族ごと殺す」などと脅迫…男(23)に拘禁刑12年 撮影や職場把握など様々な隠ぺい工作を「卑劣極まりない」と指弾 大阪地裁

1人暮らしの女性が住んでいそうなマンションに狙いをつけ、帰宅する女性を襲う計画を立てたのは、インターネットの掲示板で知り合った面識のない男3人。男は住民の後について、オートロックのマンションに侵入していました。大阪地裁は、9日、女性に性的暴行を加えたなどとして、男1人に対し、拘禁刑12年の判決を言い渡しました。

▼「静かにしろ、殺されたいんか」脅迫し侵入、性的暴行の様子を撮影

判決によりますと、中国籍の渡辺哲理こと李博倫被告(23)は去年6月、大阪府内のオートロック付きのマンションに住民の後について侵入した翌日の深夜、ネット上で知り合った山下高志被告(44)と相馬崇司被告(33)と共謀し、同じマンションにおいて、20代の女性に対し、背後から口をふさぎ、「静かにしろ、殺されたいんか」などといって脅迫。押し倒しながら女性の住宅に侵入しました。

包丁のようなものを突きつけた李被告は、女性の口に布のようなものを詰め込み、両手首にガムテープを巻きつけ、性的暴行を加え、全治10日のけがをさせました。また、その様子を6回にわたり撮影しました。

▼女性と同棲の男性にも「通報してみ、家族ごと殺すぞ」

さらに、女性と同棲していた20代の男性が帰宅した際にも包丁のようなものを押し付け、電話で「通報してみ、家族ごと殺すぞ」などと言って、服を脱がせ、両手首と両足首をガムテープで巻きつけるなどの暴行脅迫を加え、全治14日間のけがをさせました。

これまでの裁判で李被告は起訴内容を認めていて、検察側は「犯行に至る経緯や動機に酌量の余地はない。計画的犯行である上、犯行態様が卑劣極まりない」と懲役13年を求刑していました。

▼「種々の隠ぺい工作をしており卑劣」判決は『拘禁刑12年』

大阪地裁の荒木未佳裁判長は9日の判決で、

「1人暮らしの女性が多いマンションを狙い、1人でエレベーターに乗る女性に同乗して居住階を把握した後、共犯者を呼び寄せ、女性を背後から襲い、強く脅迫して、通報できない心理状態に陥れるなど、周到に準備された犯行で、計画性が非常に高い」

「約1時間半にわたり3人で性的暴行を加えて様子を撮影し、『同意書』なる書面を書かせ、身分証の写真を撮り、職場や実家の住所などを聞きだし、他言すれば家族ごと殺す、動画をばらまくと言うなどして、種々の隠ぺい工作をしており卑劣である」などと指弾。

「女性は、安心できる場所であるはずの自宅において、一生ぬぐえないほどの強い精神的苦痛を受け、女性は一人で外出することにも困難を感じるなど、被害者2人の今後の生活に多大な影響を及ぼした」などとして拘禁刑12年の判決を言い渡しました。

茂木氏、イランを非難=邦人解放を要求―外相電話会談

茂木敏充外相は9日、イランのアラグチ外相と電話会談し、イランによる周辺国の民間施設への攻撃やホルムズ海峡の航行の安全を脅かす行動を非難し、直ちに停止するよう求めた。イランで身柄を拘束されている邦人2人の早期解放も要求した。
茂木氏はアラグチ氏に対し「(米国、イスラエルとの)攻撃の応酬が継続し、地域情勢が悪化していることを深く懸念している」と述べ、事態の早期沈静化を働き掛けた。イランの核兵器開発を許容しないとも伝えた。アラグチ氏はイラン側の立場を説明し、在留邦人の安全確保への協力を示した。両外相は意思疎通を継続することで一致した。 [時事通信社]

無期懲役判決の被告側が控訴 保護司殺害事件 一審大津地裁は「無差別殺人と遜色ない」と指摘

保護司の男性を殺害した罪に問われた男の裁判で、無期懲役を言い渡された被告側が控訴しました。
飯塚紘平被告(36)は執行猶予判決を受けて保護観察中だったおととし5月、被告の立ち直り支援を担当していた保護司の新庄博志さん(当時60歳)を新庄さんの自宅で殺害したなどとして、今月2日、大津地裁から無期懲役の判決を言い渡されました。
大津地裁によりますと、飯塚被告側は6日付で控訴したということです。
公判では飯塚被告の刑事責任能力が争われ、大津地裁は判決で、「責任能力に影響がある精神障害はなく、完全責任能力が認められる」としたうえで、「悪質性の高さは無差別殺人と遜色なく、更生の意思は感じられない」と指摘していました。

車が海に転落 和歌山南陵高校の理事長死亡 「アクセルとブレーキを踏み間違えた」 給料未払い問題からの立て直し途上

9日午後、和歌山県印南町の海岸で車が海に転落しました。運転していた男性は、和歌山南陵高校の理事長・甲斐三樹彦(54)さんで、駆けつけた消防隊員に、「アクセルとブレーキを踏み間違えた」と話し、その後、搬送された病院で亡くなりました。
9日午後1時15分ごろ、和歌山県印南町で「車が海に落ちました」と近くで事故を目撃した男性から警察に通報がありました。
警察と消防が現場に駆けつけたとき、車は水面に浮いている状態でした。運転席には男性が乗っていて、そのまま車は海中に沈んだということです。車が沈んで約20分後に車内から男性が救出され病院に搬送されましたが、死亡が確認されました。
警察によりますと、死亡した男性は和歌山南陵高校の理事長・甲斐三樹彦(54)さんで、車が海中に浮いていた際、「アクセルとブレーキを踏み間違えた」と話していたということです。
和歌山南陵高校は、2022年に、給料未払いなどから教職員らが授業をボイコットするなどの問題が発生し、その後、甲斐さんが新たな理事長に就任して、学校の立て直しを進めていました。
警察が車が海に転落した状況などを調べています。

避難でつらい日々支えてくれたのは犬だった、「恩返し」と獣医師に…誰かの命救おうと必死だった母の姿は今も誇り

[東日本大震災15年]明日への道<3>
おびえたように体を震わせる小型犬の顔をなで、語りかける。「ごめんね。でも、おりこうさんだね」。さいたま市内の動物病院で、獣医師の佐藤森(しん)さん(28)が、神経症の疑いで訪れた犬の検査に当たっていた。
勤務先の動物病院には磁気共鳴画像装置(MRI)などの最新鋭の検査機器があり、ほかの病院で対応が難しい犬や猫が相次いで来院する。病巣などを見逃すまいと、時間を惜しんで検査結果に目を凝らす。
「動物に恩返しできる獣医師になれてよかった」。この道に導いたのは、不安で胸が押しつぶされそうな15年前の避難生活を支えてくれた一頭の犬だった。
中学1年だった2011年3月11日。通っていた岩手県山田町の学校で地震に遭い、そのまま同級生らと高台の避難所へ向かった。
町内の高齢者施設で働いていた母・由美さん(当時51歳)とずっと連絡も取れず、安否がわからなかった。2週間ほど後、由美さんの職場の仲間から「仕事中、津波に流されたようだ」と聞かされた。現実として受け止められなかった。
父は長く千葉県へ単身赴任しており、由美さんが1人で仕事と家事を両立させていた。慌ただしい日々の中でも、少年野球の試合には大好物の唐揚げと特大のおにぎりを持たせ、応援に駆けつけては「しんー!」と外野にはっきり届く大きな声援を送った。夏場になると船に乗って離島へ海水浴につれて行ってくれるのも、大きな楽しみだった。
母が見つからない不安と寂しさでいっぱいだったが、避難所では努めて明るく振る舞い、雑務をせっせと手伝った。高齢住民が連れてきた犬の世話も引き受け、一緒に周辺を散歩した。
犬は、垂れた耳と長い眉毛が特徴のミニチュアシュナウザー。人なつっこくまとわりつくのが愛くるしく、気付けば誰にも言えない思いを語りかけていた。
「お母さん、どこに行ったんだろう」「また学校に行けるかな」――。言葉なんて伝わらないはずなのに、犬は沈んだ気持ちを癒やすようにじゃれてくれた。「ほかの避難者もピリピリしていた。あの犬のおかげで気持ちが落ち着いた」
避難生活を終えて犬と別れても、由美さんの行方はわからなかった。2年半後、施設から約10キロ南の海岸で由美さんの遺体が見つかった。母を失ったと、ようやく諦めがついた気がした。
中学3年で父が働く千葉に転居しても、つらい日々を支えてくれたあの犬のことは忘れられなかった。「動物の力になれる仕事がしたい」。いつしか獣医師を志していた。
進学した北里大獣医学部では、がんなどの重病の兆候を早期発見できる放射線学を専攻した。大学病院で診察の補助を経験した時には、命を救えず無力さを味わったこともあるが、手を尽くしたことに飼い主から感謝され、仕事の重みを実感した。
恩師で同大准教授の和田成一さん(55)は、入院中の犬や猫の食事管理や飼い主への説明に丁寧に当たる佐藤さんの姿をよく覚えている。「不安を抱える動物と飼い主の両方に誠実に向き合う獣医師になれると思った」と振り返る。
23年に国家試験に合格し、獣医師としての歩みを始めた。毎日、介護職として高齢者を支えた由美さんを今も誇りに感じる。「自分も誰かの役に立てる存在でありたい」。そんな気持ちで小さな命に向き合い続ける今の姿を、誰よりも由美さんが喜んでくれると思っている。
由美さんは車いすの入所者らを避難させるため、逃げるのが遅れたと同僚から伝えられた。母もまた、命を守ろうと必死だった。
震災でかけがえのない母を失った。それでも、こうも思う。「震災がなければきっと獣医師にならなかった。大きなものも得られたんだな」(柳沼晃太朗)