自民、足立敏之氏死去を発表 70歳、参院議員

自民党は28日、同党所属の足立敏之参院議員が27日に死去したと発表した。70歳。現時点では死因など詳細は明らかにせず、通夜や葬儀などの日程も追って連絡するとした。複数の関係者によると、インド洋の島国モルディブを訪問中に死去した。海難事故とみられる。
足立氏は国土交通省技監を経て、2016年参院選比例代表で初当選。現在2期目で参院国対副委員長を務めていた。

ケンタッキーの店舗にタクシー突っ込む 運転手の80代男性「アクセルとブレーキを踏み間違えた」 店員1人が軽いけが 大阪・八尾市

12月28日夕方、大阪府八尾市の店舗にタクシーが突っ込み、店員1人が軽いけがをしました。運転手の80代の男性は警察の調べに対し「アクセルとブレーキを踏み間違えた」と話しているということです。
警察によりますと、28日午後4時前、八尾市北本町のケンタッキーフライドチキン近鉄八尾店に、タクシーが前から突っ込みました。
店の入口は大きく破損。この事故で、店員1人が軽いけがをしたということです。当時、店内には客もいましたが、けがはないということです。
タクシーを運転していたのは80代の男性で、警察の調べに対して「アクセルとブレーキを踏み間違えた」と話しているということです。警察は事故の原因を詳しく調べています。

石破茂首相「これ、おかしい!」強い口調で避難所の問題点指摘「先進国では日本しかない」

石破茂首相(67)が28日放送の日本テレビ系情報番組「ウェークアップ!」(土曜前8・00)にリモートで生出演。地震や豪雨など災害が起きた場合の避難所の現状について、強い口調で問題点を指摘した。

自身が取り組む防災庁の創設に関連して日本の避難所の生活環境が一向に改善されないことを質問されると、「101年前の関東大震災の時の避難所とほとんど変わっていない。先進国では日本しかない」と断言。

「(被災者は)我慢してねという文化みたいなものがあるんですね。避難所の人たちは我慢しなさい、何かしてもらったらありがたいと思いなさいと」と背景に日本の“文化”があるとし、「逆でしょ?一番絶望の淵にある人にこそ温かい食事、温かいお風呂、寝心地の良いベッド、きちんとした医療の提供、一番つらい人たちに一番厚い手当てしましょうっていう考え方がこの国にはずっとなかったんじゃないか、そう思います」と語った。

内閣府は今月13日、避難所運営に関する自治体向け指針を改定し、国際基準「スフィア基準」を反映させた数値目標を掲げた。石破首相は「これは価値観の転換だと思います。スフィア基準はずっと前から言われていることで人権の実現ですよね。避難所だから人権が損なわれていいという話にならないんだけど、人権を避難所で守りましょうと言うと何の話?みたいなことになる」と現状を指摘し、「そういう人は雨風がしのげて冷たいお弁当で頑張んなさい!みたいな、そういうストーリーがずっと語られてきてそういうものだとみんな思ってきたんじゃないでしょうか。これ、おかしい!」と言い切った。

食料配布に700人超が列、東京 通年で最多、生活苦は深刻

物価高が進む中で年末を迎え、東京都内では28日、NPO法人「自立生活サポートセンター・もやい」などが年内最後の食料配布を行い、725人が列を作った。同団体によると、今年は毎週700~800人ほどが集まり、2014年の活動開始以降、最も多い状態だったという。団体幹部は「生活がぎりぎりの人に公的支援が届かず、深刻な状況だ」と話した。
新宿区の東京都庁前でレトルト食品やミカンが配られ、中高年男性や若者、親子連れも受け取りの列に並んだ。都内の女性(69)は派遣で販売のアルバイトをしているが、物価高騰前と給料は変わらないという。

寿司食べた30人に食中毒症状、ノロウイルス検出 飲食店に営業停止命令 鹿児島・日置市

鹿児島県日置市の飲食店で、寿司を食べた客30人に食中毒の症状がみられ、保健所が検査した結果、ノロウイルスが検出されました。
保健所は飲食店に対し、4日間の営業停止命令を出しました。今月29日から来月1日まで4日間の営業停止命令を受けたのは、日置市東市来町の飲食店「金太楼」です。
県によりますと、今月23日と25日の2日間、店が調理・提供したにぎり寿司などを店舗や出前で食べた85人のうち、30人に下痢、嘔吐、腹痛などの症状がみられたということです。
伊集院保健所が患者と調理した従業員あわせて11人を検査した結果、9人からノロウイルスが検出されました。保健所は店が提供した寿司を原因とする食中毒と断定し、店に対して今月29日から来月1日まで4日間の営業停止命令を出しました。
店はすでに今月27日から営業を自粛しているということです。
ノロウイルスによる食中毒は冬場の発生が多いことから、県は、石けんを使った十分な手洗いや、食品の十分な加熱など対策を呼びかけています。

「新幹線が来ない」 山陽新幹線一時運転見合わせ、帰省客ら直撃

年末年始の帰省ラッシュが28日から本格化した。今回は最大9連休も可能なカレンダーで、各地の駅や空港は混雑した。東海道・山陽新幹線は岡山県内で早朝発生した沿線火災の影響で遅れが続いた。
JR西日本などによると、28日午前6時半ごろ、岡山県備前市東片上の山陽新幹線高架近くの倉庫から出火し、同7時42分におおむね消えた。けが人はなかった。この影響で、山陽新幹線は新大阪―広島駅間の上下線で1時間余りにわたって運転を見合わせ、東海道新幹線の区間も含めて遅れが出た。
新幹線が発着する新大阪駅はダイヤが乱れ、帰省客らでごった返した。家族3人で福岡市の実家へ帰省する和歌山市の会社員、石川健太さん(27)は「乗ろうとしている新幹線が時間通りに来ない」と困惑しつつ、「帰ったら、九州のおいしいものを食べるのが楽しみです」と話していた。【砂押健太】

マンションで男性が首刺され死亡 妻を逮捕 東京・国分寺市

28日朝、東京・国分寺市のマンションで男性が首を刺され死亡する事件があり警視庁は男性の妻を殺人の疑いで逮捕しました。
警視庁によりますと中山由美容疑者は28日午前8時前、国分寺市にある自宅でソファで横になっていた夫の中山祐二さんの首に刃渡り10センチほどの果物ナイフを突き刺すなどして殺害した疑いが持たれています。
この事件は中山容疑者が自ら110番通報をしたことで発覚したもので、調べに対し、「旦那が不倫していることで口論になりカッとなった」「首に包丁を刺したのは事実だが殺すつもりはなかった」などと容疑を一部否認しているということです。

男性殺害、事件発生は3階の一室か 室内からナイフ押収 埼玉・所沢

埼玉県所沢市のマンションで茨城県ひたちなか市の会社員、松本悠斗さん(当時25歳)が殺害された事件で、松本さんはマンション3階の一室で事件に巻き込まれたとみられることが28日、埼玉県警への取材で判明した。県警は室内からナイフ1本を押収し、凶器の可能性があるとみて調べている。この部屋の入居者と連絡が取れなくなっているといい、事件について何らかの事情を知っているとみて行方を追っている。
県警によると、松本さんは下半身に刃物のようなもので付けられた傷があり、血痕はマンションの室内や外廊下、階段などに残っていた。また、松本さんは26日午前6時過ぎに自宅を出て仕事をした後、車で事件現場に向かったことも新たに判明。現場近くの有料駐車場で松本さんの車が発見されており、県警が車内に置いてあったスマートフォンなどの解析などを進めている。【加藤佑輔】

容疑者の車から血付き刃物、押収 北九州中3男女殺傷、凶器か

北九州市のファストフード店で中学3年の男女が殺傷された事件で、男子生徒(15)への殺人未遂容疑で逮捕された平原政徳容疑者(43)の車から、福岡県警が血の付いた刃物を押収していたことが28日、捜査関係者への取材で分かった。凶器とみて調べている。
捜査関係者によると、平原容疑者の自宅や、事件当日に乗っていた黒いワンボックスカーの家宅捜索で、さまざまな種類の刃物を数十本押収した。その中に血の付いた物も含まれていた。
県警によると、14日午後8時25分ごろ、レジに並んでいた同区の中島咲彩さん(15)と男子生徒が刃物のような物で相次いで刺され、中島さんが死亡した。

八木秀次 突破する日本 おぼつかない「石破外交」選挙に弱い政権は国際社会に軽んじられる 「本格政権でないと…」安倍元首相は持久戦を覚悟

自公連立政権は10月の衆院選の結果、衆院では過半数に満たない少数与党に転落した。
その国の外交力は、内政における国民の信任度に依拠するとの大原則があるとされる。時の政権がどれだけ選挙に強いかということだ。国民に支持されない政権や指導者は国際社会では軽んじられる。いつまで持つか、いつ辞めるか分からない政権や指導者を相手にしてもしようがないからだ。
以下は、元・朝日新聞主筆の船橋洋一氏が書いた『宿命の子』(文藝春秋)に紹介されていることだが、2013年12月、安倍晋三首相(当時)は靖国神社に参拝した。これに駐日米国大使館から「失望」が表明された。ジョー・バイデン副大統領(現大統領)の意向が反映されていた。米国には安倍氏を戦後の国際秩序を見直す「歴史修正主義者」との評価があった。
中国と韓国も反発した。とりわけ中国は、対日歴史戦の格好の戦場として靖国神社参拝と慰安婦問題に照準を合わせ、韓国と共闘しようとしていた。そこに安倍氏が参拝した。
事態を打開するために安倍氏は中国との関係改善を図ろうとした。それに向けて米国やG7(先進7カ国)同志国、オーストラリア、東南アジア、ロシア、その他の国々と安全保障のネットワークを構築し、「対中抑止力」を高めようとした。中国に日本との関係を安定させようと思うよう仕向ける作戦だ。
安倍氏は持久戦を覚悟した。それには、安定政権と長期政権を目指さなければならない。衆院選に勝って国内基盤を固めれば、相手も無視しにくくなるはずだ。
すでに13年夏の参院選で勝利を収めたことで中国の見る目が随分変わってきたことを感じていた。14年暮れの衆院選で大勝したことで中国の対応が実際に変わってきた。
米国も同様だった。衆院選後、バラク・オバマ大統領が安倍氏に電話をしてきて、「これだけの大勝ですから、安倍さんももう少し、この勝利の喜びを味わってください」と珍しくエールを送ってきた。
安倍氏は「本格政権でないと、そしてそう思われないと、外交も本格的に扱ってもらえない」と思ったという。
石破茂首相は、ドナルド・トランプ次期米大統領に会えていない。
安倍氏は16年秋、トランプ氏の1期目当選直後、米国に駆け付け、会談した。これが政治経験のないトランプ氏を、国際政治のコミュニティーに誘うことになった。このことにトランプ氏は感謝している。
トランプ氏が安倍氏に教えを請うたのも、その年の参院選でも大勝し、盤石の政治基盤を得ていたからだ。
「石破外交」ではおぼつかない。
■八木秀次(やぎ・ひでつぐ) 1962年、広島県生まれ。早稲田大学法学部卒業、同大学院政治学研究科博士後期課程研究指導認定退学。専攻は憲法学。第2回正論新風賞受賞。高崎経済大学教授などを経て現在、麗澤大学教授。山本七平賞選考委員など。安倍・菅内閣で首相諮問機関・教育再生実行会議の有識者委員を務めた。法務省・法制審議会民法(相続関係)部会委員、フジテレビジョン番組審議委員も歴任。著書に『憲法改正がなぜ必要か』(PHPパブリッシング)など多数。