「働いて働いて」の流行語大賞に懸念=「言葉が独り歩き」―過労自殺遺族

今年の「新語・流行語大賞」で、高市早苗首相の「働いて働いて働いて働いて働いてまいります」という発言が年間大賞に選ばれたことを受け、過労自殺の遺族らが11日、東京都内で記者会見を開いた。「こんな言葉が独り歩きしては過労死はなくならない」と懸念を示した。
今年の年間大賞は高市氏が自民党の新総裁に選ばれた時の言葉。同党議員に対し「全員に馬車馬のように働いてもらう。私自身もワーク・ライフ・バランスという言葉を捨てる」という発言もし、賛否の声が上がった。流行語大賞の表彰式では「国民に働き過ぎを推奨するような意図はない」と話していた。
医師の夫を過労自殺で亡くした中原のり子さんは「流行語大賞受賞には耳を疑った。家族にむち打つような行為だ」と憤りをあらわにした。「働いてワーク・ライフ・バランスを捨てるというのは社会的に最もふさわしくない言葉だ。(高市氏は)影響力の大きい方なので言葉を選んでほしい」と力を込めた。 [時事通信社]

補正予算案、衆院通過=国公賛成、16日にも成立

高市政権初の総合経済対策の裏付けとなる2025年度補正予算案は11日午後の衆院本会議で、自民、日本維新の会、国民民主、公明各党などの賛成多数で可決され、参院に送付された。国民民主と公明はガソリン税の暫定税率廃止や児童手当の上乗せなどが盛り込まれたことを評価。立憲民主党などは反対した。参院の審議を経て16日にも成立する見通しだ。
17日に会期末が迫る国会は、野党が重視する企業・団体献金の見直し法案と、与党が提出した衆院議員定数削減法案の行方が焦点となる。 [時事通信社]

メガソーラーの駆け込み建設「中止を」釧路市の自然団体、17万筆超の署名を北海道に提出

北海道釧路市内の6つの自然保護団体が11日、オンラインで実施していた太陽光発電施設の駆け込み建設中止を求める署名を北海道に提出した。代表者ら4人が札幌市の道庁本庁舎を訪れ、加納孝之副知事に文書を手渡しながら「市民との合意形成がなされない事業は直ちに中止を求めるよう強く望む」などと訴えた。
署名を提出したのは、釧路自然保護協会、猛禽(もうきん)類医学研究所、日本野鳥の会釧路支部、日本鳥類保護連盟釧路支部、NPO法人トラストサルン釧路、もっと釧路湿原の6団体。3月末に6団体連名でオンライン署名を始め、10日までに17万5948筆が集まった。
釧路自然保護協会の神田房行会長は、釧路市が10月1日付で施行したメガソーラー規制条例について「対象は来年1月1日以降に着工される事業。いろんな業者が太陽光発電計画を釧路市に提出し、すでに工事を始めているところもある」と年内の駆け込み着工を懸念。「北海道に工事を止めてもらうことができないかと思い、直接お願いにきた」と述べた。
また、猛禽類医学研究所の斉藤慶輔所長は、鈴木直道知事が11月に公表したメガソーラー事業者向けメッセージの「地域との共生が大前提」とする原則を踏まえ、「地域の反対運動が起こっているのに聞く耳を持たず計画を進めている事業者もいる。これは道庁の方針に真っ向から対立するものだ。守らない場合はきちんとした意思表明をしてほしい」と道に厳しい対応を求めた。
加納副知事は釧路市のメガソーラー事業を巡る情勢などに触れながら、「遅いといわれるかもしれないが順次対応を積み重ねてきている」と強調。「各省庁とも連携しながら、今ある法律の中で毅然(きぜん)とした対応を進めていきたい」と述べた。
釧路湿原国立公園周辺のメガソーラーを巡っては、日本エコロジー(大阪市中央区)が進める事業で森林法違反や土壌汚染対策法違反などが相次いで見つかり、約70回にわたる行政指導が行われている。(坂本隆浩)

【異例】給与法改正案“政府の説明が二転三転”野党の批判に官房長官が謝罪

政府が国会に提出している、高市首相や閣僚の上乗せ分の給与・手当を当分、支給しないようにするための法案をめぐり、法案の要旨を説明する文書の修正について、政府の説明が二転三転したという野党の批判を受け、木原官房長官は、11日、衆議院の議院運営委員会の理事会で謝罪する異例の事態となりました。
政府は高市首相や閣僚の上乗せ分の給与・手当を当分の間、支給しないようにするための国家公務員特別職の給与法改正案を8日に閣議決定し、国会に提出しました。
11日の議院運営委員会の理事会での政府側の説明によりますと、閣議の際に法案とは別に、その要旨を説明する文書である「要綱」の一部がわかりにくいとの指摘があり、その後、内容を一部修正したということです。
関係者によりますと、この「要綱」については、修正前のものが一度配布され、その後「誤って古いバージョンのものを配布してしまった」として修正後の資料が再度、配布されました。こうした経緯について野党側は、「政府側の説明が二転三転した」と批判し、さらに閣議決定後に要綱が修正されたことを問題視して、政府側にさらなる説明を求めました。
そのため政府は、午前の議運理事会に尾崎官房副長官が、さらに午後の理事会には木原官房長官が出席し、木原長官は混乱を招いたとして謝罪したということです。また野党側によりますと、木原長官からは、「要綱」については閣議決定の対象に含まれず、閣議後に変更したことについては問題ないとの説明があったということです。
この影響で、給与法の改正案を審議する委員会が遅れ、今年度の補正予算案を採決する衆院本会議も開始が遅れる事態となりました。なお本会議では補正予算案に加え、給与法の改正案も賛成多数で可決され、参議院に送られています。

地域住民、重なる不安=NTT鉄塔損傷―青森・八戸

青森県で震度6強を観測した地震の影響で、NTT青森八戸ビル(八戸市)の鉄塔に損傷が見つかり、余震を警戒する住民に倒壊への不安が重なった。11日午前0時に市が発出した避難指示は、ビルから半径50メートル以内の48世帯のみで、対象外の近隣住民からは対応を疑問視する声も聞かれた。
「1週間以内に大きな地震が来る可能性がある。万が一倒れたら大変だ」。近くに住む70代男性は不安げに鉄塔を見上げた。
近くのクリニックでは、診察まで1時間を切ってから急きょ休診を決めた。担当者によると、人づてに避難指示を知り、「何かあってからでは遅い」と判断。その後避難対象ではないと確認したが、「避難指示は寝耳に水。ふたを開けてみれば休診する必要はなかった」といぶかしんだ。
ビルが面する国道45号は市の大動脈だが、約1キロにわたり通行止めに。70代女性は「買い物に行けない」とため息を漏らした。
八戸市の熊谷雄一市長は11日午後、臨時記者会見を開き、「(避難)対象者が限定的なので(当初は)SNSでの発信はしなかった。夜間だったので直接訪問で確実に対象者に呼び掛けた」などと釈明した。 [時事通信社]

与党、政権基盤の安定期待=野党「規模ありき」批判―補正衆院通過

高市内閣が初めて編成した2025年度補正予算案の衆院通過を受け、与党からは11日、政権基盤の安定につながることを期待する声が上がった。野党側は一般会計の歳出総額が18兆円余りに膨らんだ点を踏まえ、「規模ありき」(立憲民主党の野田佳彦代表)などと批判した。
自民党の麻生太郎副総裁は同党議員の会合で、石破政権の頃の「どよんとした感じ」から「世の中が動いている感じ」に雰囲気が変化したと強調。党の立て直しに意欲を示した。
日本維新の会の藤田文武共同代表は記者団の取材に応じ、国民民主、公明両党が賛成に回ったことに歓迎の意を表明。「国民に意義のある予算執行ができるよう頑張りたい」と語った。
国民民主の玉木雄一郎代表はガソリン税の暫定税率廃止が盛り込まれた点を賛成の理由に挙げ、「引き続き対決より解決の姿勢で取り組みを加速したい」と述べた。公明党の斉藤鉄夫代表は児童手当の1人当たり2万円上乗せを「提案が取り入れられた」と評価する一方、必要性の薄い基金に予算が積まれていると懸念を示した。
野田氏は「われわれの主張も盛り込まれたが、不十分なところが目立った」と指摘。公明と組み替え動議を共同提出したことに関しては「改革中道路線の結集で大きな一歩を踏み出せた」と手応えを口にした。共産党の田村智子委員長は「物価高騰から暮らしを守る太い柱がない」と酷評した。 [時事通信社]

誤射のクマハンターを提訴へ 山形・小国町、補償金求め

山形県小国町で2023年、クマの駆除中に町鳥獣被害対策実施隊の隊員が猟銃を誤射する事故があり、町がけがをした男性に支給した補償金など約1660万円を、誤射した元男性隊員らに支払うよう求めて提訴する方針を決めたことが11日、町への取材で分かった。町が10日、議会に関連議案を提出し可決された。
町などによると23年4月9日、クマを狩猟する際、町から委託された元隊員の撃った弾が男性の右膝に当たり、右脚などに後遺症が生じた。被弾した男性は今年6月、町を相手に約3千万円の損害賠償を求めて山形地裁に提訴した。
訴状によると、男性は発砲した元隊員が「基本的な注意義務を怠った」と指摘している。

なぜ山火事相次ぐ「人為的な原因」を専門家が指摘 延焼続く日向山、乾燥注意報も

9日、神奈川県でも山火事が発生しました。伊勢原市にある「日向山」では現在も延焼が続いていますが、夜になったため、消火活動は10日になるということです。なぜ山火事が相次いでいるのか。専門家に取材しました。
◇
9日夜も、山が燃えていました。
記者「木々の間からオレンジ色の炎が確認できます。広範囲で燃え広がっています」
木々を燃やす炎。少し離れた場所には、多くの消防車や警察車両も確認できます。
並木雲楓フィールドキャスター「この辺り焼けたにおいがします。赤色の炎、そして白い煙が上がっているのが見えます」
警察や消防によりますと、9日午後3時すぎ、119番通報が相次ぎました。
119番通報「山の中腹から煙が見える」
山火事が発生したのは、神奈川県の厚木市と伊勢原市の境にある日向山。現在も、北西方向に延焼中だということです。
ハイキングコースや国の指定重要文化財を所蔵する寺「日向薬師(ひなたやくし)」もある、観光客にも人気の日向山。
近くの別の寺では…。
山火事現場に近い 浄発願寺の僧侶
「(Q.最初に炎や煙を確認したときと今を比べてどう?)もう10倍じゃきかないくらい、大きく燃え広がってますね。不安です。万が一何かあれば、避難しなければいけないなと。道幅狭いので、本当に消防隊の方も苦労するところが多いと思います」
火事の現場から、直線距離で600メートルほどの場所に住む住民は…。
火事現場から約600メートル 近隣住民
「山火事ということなので、あちこちでおきているから大事になると嫌だなと。風が吹いて飛び火になって燃え広がってしまうのも心配」
周辺は道が整備されていないため、現場に近づけず、消火活動は難航しています。
日没のため、ヘリによる消火もできず、消火活動が開始できるのは早くても10日午前6時からだということです。
この山火事によるケガ人は確認されていないということですが、消火活動は長時間を要する見通しです。
また、8日に山火事が発生した群馬県富岡市の妙義山では、ケガ人や民家への被害は確認されていませんが、発生から30時間以上がたった今も、鎮圧のメドは立っていないということです。
相次ぐ山火事。日向山のある伊勢原市では当時、乾燥注意報が出ていました。
一方、「妙義山」の現場周辺は、先月末ごろからほとんど雨が降っていないため非常に乾燥した状態で、9日は乾燥注意報が出されています。
山火事発生の原因について、専門家は…。
元東京消防庁・麻布消防署長 坂口隆夫氏
「日本の場合には自然発火ということはほとんどありません。やはり人為的な原因で出火してると言っていいと思います。山に入った方がたばことか、あるいは火を使ったのか、よく消さなかったのか。あるいは麓で焚き火をして、その火が飛び火をしたのか。その辺が考えられるのかなと」
そのうえで、今の時期は特に火の取り扱いに注意してほしいといいます。
元東京消防庁・麻布消防署長 坂口隆夫氏
「山火事はこれから3月4月までは、一番多く発生する時期だと言ってもいいと思う。山は枯れ葉だとか落ち葉が堆積をする時期なんです。非常に燃えやすくなってるから。特に注意しなければいけない」
改めて、山火事の現場について整理します。
山火事が発生したのは、神奈川県の厚木市と伊勢原市の境にある標高404メートルの日向山で、頂上の近くだということです。
現在も北西の方角、山奥の方向にどんどん燃え広がっているということです。ケガ人は確認されていません。
また周辺の住宅は、延焼している方向とは反対側に点在しています。そのため、影響が出る可能性は低いということですが、現場に消防は近づけておらず、夜になってしまったため、消火活動の開始は早くても10日午前6時からで、消火には時間がかかる見通しです。
(12月9日放送『news zero』より)

《政治資金でキャバクラ》維新議員「ポケットマネーでは限界ある」苦しい釈明で集まる批判と矛盾の指摘

日本維新の会に所属する奥下剛光衆議院議員が、2023年に政治資金から合計12万6500円を支出し、キャバクラとラウンジの支払いに当てていた問題が取り沙汰されている。
店を選べる立場にないと釈明
「これは政治資金収支報告書からわかったもので、2023年3月に東京赤坂のキャバクラに3万6300円、同年4月に大阪の繁華街であるミナミのラウンジに5万7200円、同年10月に東京の六本木のショーパブに3万3千円を飲食費の名目で支出したとされています。本人とスタッフが企業関係者と店を訪問し、本人側の費用として負担したものだといいます」(全国紙政治部記者、以下同)
奥下議員は大阪府茨木市出身。橋下徹氏の私設秘書、市長特別秘書などを経て、2017年の衆議院議員選挙に日本維新の会から出馬するも落選。21年に初当選を果たし、24年に再選を重ねている。
奥下議員は12月6日に更新したXで《初対面の企業の方に支払って貰う事は気持ち悪いですし、企業団体からの寄付にあたるとの思いから適切に処理したつもりでしたが、報告書からは伝わり難いので今後は見え方も更に気をつけていきたいと思います》と釈明している。
さらに8日には記者の囲み取材に応じ、9日には自身のYoutubeチャンネルに動画をアップ。
「会見で奥下氏は《企業からのそういったご馳走になるとかですね、そういったことはすべきじゃないという思いから私は自分の分を支払わせていただいたと》と話し、《私は公職を目指すと言ってから、自分の意思でそういった場所に行ったことは一切ありません。仮に呼ばれたとしてもですね、横に女性をつけないとか、そういったことも心がけてきました》とも述べています。
このほかポケットマネーでの支払いにも限界があるとも話しました。キャバクラやラウンジの利用については、自身は《場所を選べる立場》にないとしながらも《適切ではない》ともふりかえり、すべて返金すると表明しました」
奥下氏としてはきちっと釈明をした形だが、ネット上では《キャバクラやラウンジは困ると先方に伝えておくとかそういう場に呼ばれたら政治資金から払わなければいいだろ》《ポケットマネーでは限界というのは言い訳にしか聞こえない》など、疑問の声も少なくない。
こうした声が寄せられる理由を前出の政治部記者が続ける。
「日本維新の会は、自民党と連立を組む与党の立場にあります。さらに党として“身を切る改革”を掲げ、議員定数や議員報酬の削減、このほか現在は領収書が不要な議員一人あたり月額100万円が交付される文書通信交通滞在費の使徒公開、企業団体献金の禁止などを掲げています。こうした立場を取る政党の議員が、女性の接待を受ける飲食店を政治資金で利用していたとなれば、批判は免れないでしょう」
一人の政治家としてはもちろん、党の方針とも矛盾する奥下議員に対する厳しい声は止みそうにない。

「胎児も被害者」愛知県議会が意見書可決へ…妊婦の事故受け、国に法改正向けた議論求める

愛知県一宮市で5月、妊娠9か月の女性(31)が車にはねられて死亡し、事故後に生まれた長女が意識不明となっている事故を受け、同県議会で、事故などで死傷した胎児も被害者と認めるよう訴える意見書が可決される見通しとなった。国に対し、法改正に向けた議論を求める内容。刑法で胎児は「人」とみなされておらず、可決されれば全国初という。
事故では研谷(とぎたに)沙也香さんが後ろから来た車にはねられて死亡した。約1時間半後に帝王切開で生まれた長女・日七未(ひなみ)ちゃんは脳に重いダメージを負い、人工呼吸器が外せない状態だ。
車を運転していた同市の無職、女性被告(50)は研谷さんへの自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致死)に問われ、公判中。家族は日七未ちゃんに対する刑事責任も問うよう求めており、オンラインでは同法の適用を求める13万筆超の署名が集まった。だが、名古屋地検は日七未ちゃんへの同法違反(過失運転致傷)適用は断念した。
意見書では、死傷した胎児を被害者として認めるほか、交通事故などで胎児が出生後に死傷した場合について、処罰規定を見直すことなどを求める方針。県議会の第2会派「あいち民主」が意見書をまとめ、18日の本会議最終日に提出し、可決される見通し。