NHK番組出演者から性被害うけPTSD発症の職員に不適切対応“特段の配慮”認めず異動まで3年あまり井上会長「対応の不適切さを心よりお詫び」

NHKは先ほど、番組出演者から性被害を受けて、PTSD=心的外傷後ストレス障害を発症した職員に対し、社内で不適切な対応を続けていたと発表し、謝罪しました。
NHKによりますと、職員Aさんは番組出演者からの性被害を受けて、休職していたということです。
被害から1年数か月後に職場に被害を打ち明けたうえで、元の職場では被害がフラッシュバックするとして、別の部署で復職できるよう「特段の配慮」を強く求めたということです。
しかし、NHKは「所属している職場に復職するのが原則」として、特段の配慮は認めなかったということです。
職員Aさんの主治医やNHKの産業医も別の職場への異動を提案したほか、Aさんは復職後に繰り返し別の職場に異動を求めましたが、異動できたのは被害から3年あまり後でした。
職員Aさんは、意に沿わない性被害の影響によるPTSD=心的外傷後ストレス障害と診断されているということです。
NHKは、外部の専門家でつくる調査検討委員会による調査で明らかになったとしています。調査委員会は、NHKの組織的な対応や再発防止策などの検討が欠如していたなどと指摘しています。
これを受けて、NHKの井上会長は「本件被害が発生したことは痛恨であり、当時の対応の不適切さを心よりお詫び申し上げる」などとコメントしています。

熊本地震から8日…被害状況は 4万戸超で断水 九州新幹線は一部で運転再開へ

地震発生から8日。これまでに分かっている被害状況についてお伝えします。
熊本県によりますと、これまでに確認されている人的被害は181人。そのうち38人の方が亡くなりました。
続いて住宅の被害状況です。熊本県全体で1万4562棟の住宅が被害をうけ、そのうち699棟が全壊しました。
そして、今も多くの地域で断水が続いています。宇城市でおよそ1万5580戸、氷川町ではおよそ3100戸、八代市ではおよそ2万4820戸、熊本県全体で見てみますと、およそ4万3710戸で断水が続いています。
現在の避難者数は、いまだ133か所の避難所で7155人の方が避難所生活を余儀なくされています。
交通インフラでは、九州新幹線が地震の影響で熊本-鹿児島中央間で運転を取りやめていますが、JR九州によりますと、7日から新水俣-鹿児島中央間で本数を減らし運行再開するとしています。ただ、熊本-新水俣間は今も復旧作業が続けられていますが、8月中の運行再開は難しいとしています。

国内の気温上位3地点は熊本県 震源地近くで38.6度

最大震度7の地震が起きた熊本県では、高気圧に覆われて5日も気温が上昇した。気象庁によると、震源に近い甲佐町では同日の国内最高気温となる38・6度を観測した。
熊本県玉名市で38・3度、熊本市中央区で38・1度を記録し、5日の国内の気温上位3地点は熊本県が占めた。
熊本県内はこのほか、菊池市で37・5度、八代市で37・1度、宇城市で35・7度を観測。県内の18の観測地点のうち、14地点で気温35度以上の猛暑日となった。
国内で5日に猛暑日を観測したのは、914地点のうち150地点。猛暑日を含め、30度以上の真夏日は637地点に上った。

台風13号 8日ごろにかけ沖縄に接近 被災地で影響長引く恐れ

大型で非常に強い台風13号は5日、日本の南海上を西へ進んだ。8日ごろにかけて沖縄、奄美地方に接近し、その後、東シナ海をゆっくりとした速さで北西に進み、熊本地震で被災した地域などで台風の影響が長引く恐れがある。気象庁は暴風や高波、土砂災害に警戒するよう呼びかけた。
5日午後9時現在、日本の南海上にあり、時速約20キロで西へ進む。中心気圧は945ヘクトパスカル。中心付近の最大風速は45メートル(最大瞬間風速60メートル)。7日に予想される最大風速は沖縄40メートル(最大瞬間風速60メートル)、奄美35メートル(50メートル)、九州南部20メートル(30メートル)。7日午後6時までに予想される24時間降水量は多い所で、沖縄、奄美、九州南部でいずれも150ミリ。
震度7を観測した熊本県では7日から12日にかけて暖かく湿った空気の流れ込みが強くなり、曇りや雨となる見通し。12日にかけて最高気温が35度以上の猛暑日、最低気温が25度以上の熱帯夜が続くとしており、気象庁は健康管理に注意するよう呼びかけている。【山崎あずさ】

首相の被災地熊本視察動画に批判 「避難所3分間」、Xに情報拡散

熊本地震の被災地をヘリコプターから視察する高市早苗首相の写真や、BGM入りで視察を振り返る動画を官邸側がX(旧ツイッター)に投稿したところ、「首相のプロモーション動画だ」などとの批判がX上で相次いだ。避難所視察が「3分間だった」といった情報も拡散し、官邸側が反論する事態になった。
物議を醸したのは、3日の視察当日に佐伯耕三内閣広報官がXに投稿した内容。首相の写真とともに、多数の死者が出たイオンモール熊本や日本製紙八代工場の上空にさしかかったところで「首相が幾度となく手を合わせていた」と説明した。官邸のXには被災者らと意見を交わす首相の姿に、ピアノの音色を重ねる動画が投稿された。
Xでは「災害の政治利用だ」「政権PR動画」などと投稿を疑問視する声が上がった。
木原稔官房長官は5日の記者会見で「被災地視察の状況をコンパクトにまとめた動画(作成)はこれまでも行ってきている」と強調。BGMの必要性を問われると「国民に分かりやすく伝えるための手法の一つだ」と主張した。

広島で朝鮮半島出身の原爆犠牲者を追悼 韓国からも参列

朝鮮半島出身の原爆犠牲者を追悼する二つの集いが5日、広島市内であった。
平和記念公園(同市中区)にある韓国人原爆犠牲者慰霊碑前では在日本大韓民国民団広島県地方本部が主催する慰霊祭が営まれ、在日コリアンや被爆者ら約280人が参列した。57回目の今年は初めて韓国政府の在外同胞庁が韓国在住被爆者や家族の参列を企画し、25人が参加した。
慰霊祭ではこの1年で新たに亡くなった2人の被爆者を加えた計2826人の死没者名簿を奉納し、チマ・チョゴリ姿の女性が慰霊の歌をささげた。
韓国・大邱(テグ)市から参列した胎内被爆者の鄭炳出(チョン・ビョンチュル)さん(80)は「両親や親戚が被爆し、言葉では表せないほどの惨劇だったのではないかと思いをはせながら世界平和を祈った」と話した。
広島流川教会(同市中区)では「朝鮮人原爆犠牲者追悼式」があり、約120人が折り鶴をささげて追悼した。昨年、市民団体が中心となって初開催し、今年で2回目。ソウルから参加した曹源虎(チョ・ウォノ)さん(62)は「朝鮮人は自らの意思に反して日本で暮らし、原爆の被害に遭った。米国と日本政府は責任を認め、謝罪と補償をしてほしい」と話した。【松本美緒、井村陸】

核廃絶願うペンライトの光 広島で被団協など

広島原爆の被爆者らが5日、広島市の爆心地近くに集まり、核廃絶と平和を願ってペンライトを掲げた。日本原水爆被害者団体協議会(被団協)が呼びかけ、原水爆禁止日本協議会(原水協)や原水爆禁止日本国民会議(原水禁)などが参加。
原水協と原水禁は1960年代から分裂しているが、被爆80年の昨年、被団協との連名で異例の共同アピールを出した。今年4月の核拡散防止条約(NPT)再検討会議でも、米ニューヨークで合同イベントを開くなど、連携が続いている。

自民、消費減税賛成“3倍増”で高市首相方針を事実上了承 石破茂氏「反対の声記録に残すべき」

自民党は3日、党本部で開いた党税制調査会と社会保障制度調査会の合同会議で、高市早苗首相が先月30日に表明した、飲食料品を来年4月から2年間に限り、現在の8%から1%に消費税を引き下げる方針について、小野寺五典税調会長に対応を一任することを決めた。事実上、首相方針を了承した。
関係者によると、会合では75人が発言し、反対を唱えたのは9人で、63人が賛成を表明。7月31日に行われた前回会合では、発言した28人のうち賛成18人、反対10人だったが、今回は賛成派の発言が、前回比約3倍増となった。関係者によると、この日は前回出席していなかった議員が数多く出席し、高市首相の方針に賛成を主張したという。
別の関係者によると、事前に、会合に出席した上で賛成を主張するよう呼び掛ける内容の文書も配布されていたといい、高市首相が主張する消費税減税という「結論ありき」で、会合が進む流れとなったことを指摘する声もある。
一方、会合に出席し途中退席した石破茂前首相は、報道陣の取材に「忘れてはいけないのは、OECD(経済協力開発機構)に加盟している国は38あり、日本の消費税率10%は飛び抜けて低い。他の国は20%やそれ以上で、日本の消費税は際だって低い」と指摘。「少子高齢化は世界でもトップ。日本の財政は世界でいちばん悪いということを忘れていませんか?」と述べ「そのことが議論されるべきで、公約だという前に日本の現状を議論することが大事だ」と訴えた。
また「私は、自民党が日本の国の将来に責任を持つのはどういうことなのかということを教わってきたし、それが自民党が積み上げてきた議論。それが一瞬にして壊れるということは、自民党の将来、現状においてもいいこととは思えない」とし、消費減税の方針に決まった場合でも、「けしてみんなが賛成したわけではなく、なぜ反対したかを記録に残すべきだ。いかなる理由で反対するのか、両論併記が、それぞれの名誉のために必要と思う」と述べ、賛成、反対の主張をともに議事録に残すべきだと訴えた。

大学生の姉が極刑求める「生涯かけても償えない」求刑は無期懲役…“主犯格”は遺族へ謝罪 江別暴行死

【解説】共犯者の求刑と判決 特定少年に「無期懲役」求刑 八木原被告の裁判日程決まらず 江別
検察の求刑は「無期懲役」。
北海道江別市で2024年10月、男子大学生が集団暴行をうけ死亡した事件で、強盗致死などの罪に問われている主犯格とされる男の裁判が結審しました。
(被害者の姉)「あなたは生涯をかけても償うことはできないと思います。極刑を強く求めます」
8月3日に開かれた川口侑斗被告の裁判。
長谷知哉さんの姉が涙ながらに意見陳述した際には、川口被告はうつむき、唇をかみしめながら聞いていました。
強盗致死などの罪に問われている川口侑斗被告と当時17歳の少年は2024年10月、江別市の公園で八木原亜麻被告や川村葉音被告らと共謀し、大学生の長谷知哉さんに暴行を加えて死亡させたうえ、現金やカードを奪うなどしたとされています。
主犯格とされる川口被告に対し、3日の裁判で検察はー
(検察)「すべての犯行を主導した。被害者の死に直結する暴行を最も多数回加えた」
長谷さんとは面識がなかった川口被告。
川村被告から長谷さんと八木原被告の交際トラブルを聞き、電話で呼び出したことで暴行に発展しました。
(川口被告)「どうしたらいいの、この服は。血ついたじゃん。全額出せ」
金品を奪うきっかけとなったのも川口被告の一言でした。
これまでの裁判では、川口被告が率先して50回以上、殴る・蹴るなどの暴行を加えたことが明らかになっています。
検察は、「関与したすべての責任が重大で類を見ないほど悪質な犯行」として、無期懲役を求刑しました。
弁護側も「人間らしい所を一つも感じないほど残酷な犯行」と事実は認めつつ、川口被告の育ってきた環境などを考慮すると懲役25年が適正であると主張しました。
裁判の最後に、裁判長から「何か言いたいことはあるか」と聞かれた川口被告はー
(川口被告)「被害者には幸せな日々があったのに命を奪ってしまったこと、本当に申し訳ありませんでした。今後できる限りの反省・謝罪、償いの日々を送り続けます」
立ち上がり、言葉を詰まらせながら遺族の方へ謝罪しました。
判決は8月7日に言い渡されます。
※STVでは今回の裁判の「特定少年」について、事件の重大さや社会的影響などを総合的に判断し、実名で報道しています。

「血がついた弁償代」「やっちゃえと言われた」凄惨な暴行と責任の押し付け合い【江別集団暴行死】主犯格の男(当時18)と少年(当時17)の裁判まもなく判決 《連載①》

責任の”すり替え”と”押し付け合い”
2024年10月25日深夜から翌26日未明にかけて、北海道江別市の公園で、当時20歳の大学生だった長谷知哉さんが男女6人による集団暴行を受け死亡した強盗致死事件。これまで、長谷さんと交際していた八木原亜麻被告(21)を除く5人の裁判員裁判の法廷で事件の詳細が明らかになってきました。
すでに一審の判決が確定した共犯者もいる中で、「主犯格とされる当時18歳でアルバイトだった男」と川村葉音被告(21)と交際していた「当時17歳のアルバイトの少年」の2人の裁判員裁判の審理が結審し、判決が7日に言い渡されます。
2人がどのように犯行に関わったのか、公判をふり返ります。《連載(1)》
頭や顔への強い暴行は30回から40回以上
長谷さんが受けた暴行は、常軌を逸したものでした。7月21日の公判で、検察側の証人尋問に出廷した長谷さんの遺体を司法解剖した医師は、遺体の状況を証言しました。
医師は、直接の死因について「外傷性ショック」であり、全身の血液量の20%から30%が皮下組織や筋肉内へ流出したことによるものと証言しました。
その出血した部位の6割から7割が頭部と顔面に集中していたとしたうえで、「顔、頭は出血していないところがないくらいの出血です。皮下組織、筋肉も出血していて、出血で厚みができる状態」と述べました。
さらに、頭や顔への強い暴行は「30回から40回以上だと考えられる」と指摘。急性硬膜下出血やくも膜下出血についても、「思い切り顔面を殴る、蹴るで強く揺さぶられれば、今回のような出血がおこる可能性はある」と述べ、凶器を用いなくとも手や足での暴行で脳へ損傷を与える可能性はあると証言しました。
背中の損傷についても、腰付近の背骨が折れていた点について「体の深い位置にあり、背部を局所的に蹴られる、踏まれることがないと、そう簡単に折れないと言える」と強い暴行があったことを示唆しました。
「全ての出血が被害者を死に追いやった」
検察側からの「外傷性ショックとは関係ない暴行はあるか」という問いに対し、医師は「全ての出血が被害者を死に追いやった」と述べ、執拗な暴力の全てが死因に直結していたと証言しました。
7月15日の公判で、主犯格とされる当時18歳の男は、弁護側の被告人質問で、当時の暴行の様子を証言しました。
主犯格とされる男は、最初の暴行(第1暴行)について「お腹を左足で1回蹴り、右手であごの付近を殴り、被害者さんの足付近を蹴ったり、倒れた時お腹を蹴り、謝罪中に顔を蹴りました。20回くらい暴行しました」と自らの暴行を認めました。
長谷さんが立った状態で謝罪したことに対し「なんで上から目線で謝罪しているのかと思い、土下座させて、その後、寝っ転がって質問に答えていたので立てやと言いました」と述べています。
「血がついたことで、弁償代を払わせようと思いました」
さらに暴行がエスカレートし、金品を要求するに至った経緯について、主犯格とされる男は「血がついたことで、弁償代を払わせようと思いました」と証言。「当時、自分の服に血がついて、新千歳空港から向かったので、迷惑をかけられたこともあって、迷惑代と血がついた弁償代として強く言いました」と、身勝手な理由で金品を要求したことを語りました。
一方、共に審理を受けている当時17歳のアルバイトの少年も、7月16日の弁護側の被告人質問で、自身の暴行について証言しました。
少年(当時17)は、暴行の後半(第3暴行)において「右手で左頬を殴りました。坂の上で、どういう理由かわからないですが、本気で殴りました」と証言。
長谷さんが、当時、現場の様子を録音をしていたことに主犯格とされる男が気付き、長谷さんが逃げようとした際、主犯格とされる男から『やっちゃえ』と指示を受けたと主張しました。
弁護人から、被害者の体のどこにどういうことを何回したか問われると、「まず、右の拳で左頬を1回殴りました。立った状態で2、3回腰あたりを本気で蹴りました」「その後、曖昧ですが、腹と胸付近、背中を蹴ったり踏んだりしました」と証言。合計で何回ぐらい暴行したかという問いに対しては、「暴行は55回前後です」と具体的な数字を挙げて答えました。
しかし、法廷で明らかになったのは、凄惨な事実だけではなく、共犯者間での証言の食い違いと、責任をなすりつけ合うような姿勢でした。
第1暴行の開始状況について、主犯格とされる男は、自身が暴行を始めた際に少年(当時17)に対して『やれ』と指示を出し、少年も加わってきたと証言しました。また、財布をあさって金品を奪うきっかけを作ったのも、少年(当時17)が「カバンひっくり返せ」と言って長谷さんのリュックを取り上げ、中身を地面に広げたからだと主張しました。
これに対し、少年(当時17)は、第1暴行の時点では「主犯格とされる男が暴行している様子を見ていただけで、自分は一切暴行をしていない」と否定。カバンをひっくり返した件についても、自らカバンをひっくり返して中身を出した事実はなく、主犯格とされる男がしびれを切らして自らカバンを取り上げたのだと反論しました。
また、少年(当時17)が長谷さんに馬乗りになって殴り続けていたとする主犯格とされる男の証言に対しても、少年(当時17)は「正面にしゃがみ込んで顔面を2、3回殴っただけであり、またがってはいない」と否定。
逆に、長谷さんの両側に立って蹴っていたのは主犯格とされる男と、当時16歳の少年(懲役9年~13年の不定期刑が確定)の2人であったと主張し、互いに相手の責任を重く見積もる証言を繰り返しました。
公判では、暴行の大部分を担ったとされる2人の被告。しかし、細部について、責任を押し付けようとする姿勢が見られました。
2人の被告人の裁判員裁判の判決は、7日に言い渡されます。
起訴状によりますと、主犯格とされる当時18歳のアルバイトだった男は、当時17歳の少年ら男女5人と共謀し、2024年10月25日から26日にかけて、長谷知哉さん(当時20)の顔や腹部を多数殴る蹴るなど暴行。
さらに「全部出せ、全額」「クレジットカードもな」などと脅迫して暴行を加え、現金やカードなどを奪い、長谷さんを外傷性ショックで死亡させたうえ、奪ったクレジットカードでたばこなどをだまし取ったほか、キャッシュカードで現金12万7000円を引き出したなどとして、強盗致死や詐欺、窃盗などの罪に問われています。