赤旗報道は「共産の主張」=維新・藤田氏、記者名刺を公開

日本維新の会の藤田文武共同代表は5日の党会合で、自身の「公金還流」疑惑を報じた共産党機関紙「しんぶん赤旗日曜版」に関し、「報道機関ではない。共産党の主張だ」と指摘した。「われわれの返答も恣意(しい)的に書く。記事ではなく主張だから、対抗していきたい」と語った。
藤田氏は10月30日、取材を受けた赤旗日曜版記者の名刺をX(旧ツイッター)で公開。赤旗側は4日、「正当な取材活動を萎縮させる」と削除を申し入れた。藤田氏は携帯電話番号やメールアドレスの一部を伏せたことを理由に「それ以外は公開情報だ」として応じていない。
共産党の田村智子委員長は5日、記者団に「不都合なことを取材すればこういう目に遭うとの脅しだ。そんなことを政権与党の代表がするのか」と非難。「批判を許さない危険性が言動に表れている」と断じた。 [時事通信社]

高市首相、労働規制緩和前向き=早期解散否定、憲法改正にも意欲―衆参で代表質問

高市早苗首相の所信表明演説に対する各党代表質問が5日、衆参両院で行われた。首相は労働時間規制の緩和について「過労死に至るような残業を良しとはしない」と述べつつ、「働き方の実態とニーズを踏まえ検討を深めていく」と前向きな考えを表明。早期の衆院解散・総選挙に関しては「今は考えている余裕はない」と否定的な意向を改めて示した。
衆院本会議での立憲民主党の吉田晴美代表代行、国民民主党の玉木雄一郎代表への答弁。労働時間規制緩和は内閣発足時、首相が上野賢一郎厚生労働相に検討を指示した。吉田氏は「過重労働や過労死を助長する恐れがある」と批判した。
首相はまた、憲法9条改正や緊急事態条項創設について「時代の要請に応えられる憲法を制定することは喫緊の課題だ」と意欲を示した。
玉木氏は教育・科学技術予算の倍増と財源としての「教育国債」創設を提唱。防衛費増のため「防衛国債」を検討しているかどうかただした。首相はいずれも「新しい財源調達の在り方は前向きに検討している」と説明。玉木氏が提案した奨学金の債務残高に応じた減税は「効果が限定的だ」と慎重な姿勢を示した。
公明党の斉藤鉄夫代表は野党の立場で初めて質問に立った。自民党派閥裏金事件を踏まえ、国民民主と共に検討する企業・団体献金の規制強化案に賛同を求めた。首相は「必要性や相当性を慎重に議論する必要がある」と述べるにとどめた。
斉藤氏は自民と日本維新の会の連立合意書に明記された比例代表を念頭に置く衆院議員定数削減について「多様性を排除し、民主主義を破壊する」と指摘。首相は「できるだけ幅広い賛同を得ることが重要だ」と答えた。
これに先立つ参院本会議では、立民の水岡俊一参院議員会長が学校法人森友学園を巡る財務省公文書改ざんに関し、政府が第三者委員会を設けて真相を解明するよう迫った。首相は検察が不起訴処分とした点などに触れ、「改めて第三者による調査が必要とは考えていない」と否定した。
北朝鮮による日本人拉致問題の解決に向けた金正恩朝鮮労働党総書記との会談については、「私が先頭に立って果敢に行動することで成果に結び付けたい」と語った。自民の松山政司参院議員会長への答弁。
れいわ新選組の高井崇志幹事長と共産党の田村智子委員長も登壇し、消費税減税などを訴えた。 [時事通信社]

陸自が秋田・鹿角市でクマ対策の支援活動開始、箱わなの移動に出動 「誠心誠意取り組む」

秋田県でクマによる人的被害が深刻化している状況を受け、陸上自衛隊の秋田駐屯地(秋田市)で災害派遣なども担っている第21普通科連隊から隊員15人が5日、同県鹿角市に派遣され、クマ対策の支援活動を始めた。隊員らは車両7台に分かれて午前10時すぎから順次、活動拠点となる同市花輪の柴平地域活動センターに入った。初日は、青森駐屯地(青森市)の第9師団からの応援要員も駆け付けた。
鹿角市長「迅速な派遣に感謝」
午後1時半から、同センターで派遣受け入れ式が非公開で行われ、秋田駐屯地の清田裕幸司令も出席した。式後、鹿角市の笹本真司市長は記者団に「(秋田)県知事の派遣要請から1週間という迅速な派遣に感謝を伝えた。自衛隊側からは誠心誠意取り組むという言葉をもらった」と説明した。
さらに笹本市長は「今年度の市内のクマ捕獲数は計290頭、10月だけでも100頭近い。市民は山に入らないと徹底しているが、クマは街中に出て背後から襲ってくるので、イベントの中止だけでなく、外に出ることもできない。市民の安全確保に向け、市としても自衛隊と一緒に取り組む」と語った。
この後、隊員らは既に仕掛けてある箱わなの移動のために出動。鹿角市十和田大湯地区のクリの木近くに仕掛けた箱わなを、猟友会メンバーや市職員らとともに、10キロほど離れたリンゴ園近くに運搬・移設した。
隊員の一部は泊まり込みで活動
クリは既に実がなくなったが、リンゴ園は真っ盛りで赤い実がたわわに実る。設置場所近くの農道にはクマの糞が点々と落ちていた。このリンゴ園を営む女性(75)は「(クマが)道を歩く姿をしょっちゅう見かけ、リンゴをずいぶん食われた。6月にはサクランボも食い荒らされた。自衛隊に助けてもらってありがたい。早く捕まえてほしい」と作業を見守っていた。
隊員15人のうち10人程度は柴平地域活動センターに泊まり込みで活動し、毎日午前7時から暗くなる午後4時まで、箱わなの運搬や設置手伝い、市内の地形状況の調査などを続ける。(八並朋昌)

特殊機器使い「アルファード」盗んだ疑いで男ら逮捕 3都県で被害総額約3億5千万円か

トヨタの高級自動車「アルファード」を盗んだとして、警視庁捜査3課と千葉県警の合同捜査本部は5日、窃盗の疑いで、いずれも千葉県松戸市の職業不詳、立原正樹容疑者(33)と、住吉会系組員の幸良栄作容疑者(34)を逮捕した。調べに対し、立原容疑者は黙秘し、幸良容疑者は否認している。
逮捕容疑は1月21日午前3時半ごろ、埼玉県川口市内の住宅からアルファード1台(時価約600万円相当)を盗んだとしている。
捜査3課によると、立原容疑者は幸良容疑者のほかにも5人ほどと窃盗を繰り返し、昨年1月以降に東京、千葉、埼玉の3都県で起きた約90件の高級自動車窃盗事件に関与したとみられ、被害総額は約3億5千万円に上るという。
立原容疑者は、自宅などに車の制御システムに侵入して解錠する「CAN(キャン)インベーダー」や切り取られたナンバープレートを保管していた。捜査3課はCANインベーダーを使って自動車盗を繰り返していたとみて調べている。

村井知事、波紋の舌出し釈明 参政代表巡り「ユーモア」

宮城県の村井嘉浩知事は5日の記者会見で、10月26日の県知事選で当選確実が報じられた後、対立候補を応援した参政党の神谷宗幣代表について報道陣から問われた際に舌を出した行動について「ユーモアのつもりだった」と釈明した。「軽薄だ」などと波紋を呼び、県には非難するメールや電話が約300件寄せられていた。
村井氏は5日、舌出しの意図を問われ「神谷氏に私の気持ちを分かってほしいと思った。神谷氏や参政に関する質問を受けたら舌を出すと決めていた」と説明。「侮蔑の気持ちは持っていない」とも語った。

「何も話すつもりはない」 広島市東区の高齢女性殺害事件で56歳の男を逮捕

10月、広島市東区の住宅で高齢女性が殺害された事件で、この家に住む56歳の男が逮捕されました。被害女性とは面識があり、男は「何も話すつもりはない」と供述しています。
「殺人」と「不同意性交等致死」の疑いで再逮捕されたのは、広島市東区戸坂山根の自称建設業・松平清容疑者(56)です。警察によると、松平容疑者は10月14日、近くに住む70代の女性を何らかの方法で自宅に連れ込み暴行を加えてわいせつな行為をした上、首を絞めるなどして殺害した疑いです。

事件が発覚したのは当日の夜。午後7時ごろ、警察から消防に「女性が仰向けで倒れている」と通報がありました。警察官が駆けつけたところ、その場で女性の死亡が確認されました。現場近くのアパートに住む住民は…
■近所の人
「家族から救急車の音がしていて、規制線が張られていたと聞いた」
司法解剖の結果、死因は窒息死で遺体には複数のあざがあったということです。警察官が遺体を発見した時に部屋にいたのが松平容疑者。尿検査で覚醒剤の反応が出たため
逮捕・起訴されていました。また、松平容疑者と女性は面識があったとみられています。女性を知る人は…。
■近所の人
「犬を散歩するときに会う程度で、あまり接点はなかった」
松平容疑者は調べに対し「今は何も話すつもりはありません」と話しているということで、警察が殺害の経緯など調べを進めています。
(2025年11月5日放送)

大阪・関空税関で“過去10年で最大量”の液状大麻摘発 麻薬探知犬が貢献

麻薬探知犬が過去最大量とみられる液状大麻を発見です。
大阪税関はきょう5日、麻薬探知犬「クオーツ号」がスーツケース内にあった液状大麻の摘発に貢献したと発表しました。
大阪税関によりますとことし9月、タイから関西空港に到着したファン・ツーリン被告(30)が、ターンテーブルからスーツケース2個をおろした直後に、麻薬探知犬「クオーツ号」が反応。
税関職員が調べると、ボトル37個に詰められた液状大麻約20キロが見つかったということです。
この量の摘発は過去10年間で最大量とみられます。
ファン被告は当初、税関に対して「液状大麻ではなく液状のたばこではないか」と説明したということです。
ファン被告は先月、麻薬取締法違反の罪で起訴されています。

近くに保育園もある住宅街にクマ出没、「緊急銃猟」で駆除…鶏小屋で数羽食い荒らされる

秋田県能代市は5日、住宅街にある民家の敷地に出没したクマ1頭を、ハンターに発砲を認める「緊急銃猟」で駆除した。環境省によると、緊急銃猟による駆除は全国13例目で、同市では初めて。
市によると、同日午前11時35分頃、同市向能代の民家の敷地にクマがいると県警能代署から連絡が入った。職員と猟友会員が駆けつけると、体長約1・5メートルのオスのクマが鶏小屋にとどまっていた。市は周囲の安全が確保できることを確認し、午後1時10分頃にハンターによる発砲で駆除した。小屋の鶏が数羽食い荒らされていたという。
現場は市役所の北約1キロで、付近に保育園や郵便局がある。

約540億円の“税金の無駄遣い”指摘 会計検査院が高市総理に報告 決算検査報告

会計検査院はきょう午後、高市総理に2024年度の決算検査報告を提出しました。総額およそ540億円の“税金の無駄遣い”が指摘されています。
会計検査院が高市総理に提出した2024年度の決算検査報告では、国がおこなった319件の事業で総額およそ540億円を“税金の無駄遣い”などと指摘し、改善を求めています。
具体的には、▼役所の事業を請け負ったJR東日本の子会社が人件費を水増しして、およそ19億9500万円を過大に受け取っていたほか、▼求職者支援制度で職業訓練に対する奨励金の不正受給が5億2000万円あまりあったことが明らかになっています。
また、▼中小企業の支援事業における補助金の過大交付や、▼海上自衛隊が保有するP1哨戒機の運用の低調さも指摘されています。

襲撃前に現金窃盗容疑=高齢者施設元職員を再逮捕―埼玉県警

埼玉県鶴ケ島市の高齢者施設「若葉ナーシングホーム」で入居女性2人が殺害された事件で、県警は5日、事件前に飲食店に侵入して現金を盗んだ窃盗などの容疑で、元施設職員木村斗哉容疑者(22)を再逮捕した。「生活費を得るためにお金を盗んだことは間違いない」と供述。複数の窃盗事件を起こしたとほのめかしているといい、県警は殺害事件に至る詳しい経緯の解明を続ける。
再逮捕容疑は、10月12日午前11時から14日午後3時ごろの間、同県熊谷市内の飲食店に侵入し、現金計2万円を盗んだ疑い。
県警によると、木村容疑者は店舗入り口横にあったキーボックスのダイヤルロックを開けて店内に入り、レジ付近の引き出しにあった500円硬貨40枚を盗んだという。 [時事通信社]