大阪市福島区の路上で、男性をオノで殴って殺害しようとした疑いで暴力団幹部の男ら4人が逮捕されました。
逮捕・送検されたのは指定暴力団「住吉会」傘下組織の幹部・大熊康徳容疑者ら4人で、5月27日、大阪市福島区の路上で、30代の男性の顔を鉄製のオノで殴って殺害しようとした疑いがもたれています。
警察によりますと、男性は運転手として雇われて、男女2人を車に乗せていて、停車して車から降りたところ、別の車から出てきた数人に襲われたということです。
男性は顔の打撲など全治1週間のケガをしました。大熊容疑者らが乗っていた車からは日本刀やスタンガンなども見つかったということです。
警察は大熊容疑者ら4人の認否を明らかにしていませんが、襲ったいきさつを調べるほか、もう1人現場から逃げた男がいて、行方を追っています。
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行方不明の男児(5)いまだ発見されず 合流地点など捜索も難航――SNSでの“憶測拡散”に専門家が警鐘
霧島市の温泉施設を訪れていた5歳の男の子が、行方不明になって、25日で5日目ですが、いまだ手がかりは見つかっていません。一方、SNS上では様々な憶測が広がっていて、専門家は、根拠のない情報の拡散に警鐘を鳴らしています。
(岡本善久アナウンサー)
「警察車両がかれい川の湯を出発していく。こちらはボートを載せたトラック。天降川の下流方面へ曲がっていく」
今月21日から行方が分からなくなっているのは熊本県八代市の田中 嶺臣ちゃん(5)です。
嶺臣ちゃんは、霧島市隼人町嘉例川にある「かれい川の湯」で両親と2歳の弟と一緒に家族湯に入浴していましたが、先に脱衣所に行った両親が少し目を離した隙に、姿が見えなくなりました。
警察と消防は近くの天降川に落ちた可能性もあるとみてこれまでに延べ400人以上を動員して捜索活動を行っています。
(岡本善久アナウンサー)
「霧島市隼人町。見えているのがホテル京セラです。橋の向こう側に見えているのが、右側が手籠川。左側が天降川。この場所は手籠川と天降川が合流する地点。今日は、この場所で嶺臣くんの捜索が行われる。県警のボートが天降川に投入されていく」
25日も午前9時ごろから午後5時ごろまで捜索を行いましたが、手がかりは見つからず、嶺臣ちゃんの行方はいまだわかっていません。
両親によると内カギがかかり、内湯の窓が開いた状態の浴室から姿を消したと言う嶺臣ちゃん。数分の間に嶺臣ちゃんはどこに行ってしまったのか――。
捜索が難航する中、SNS上では様々な憶測が拡散されています。なぜ、真偽不明の投稿が広がってしまうのか、専門家は。
(名古屋大学大学院・久木田水生准教授)
「不安とか恐怖とかが落ち着かないので、何かしら仮説を立てたくなる。真相が明らかになったときに「ほら、俺の言った通りだろう」みたいな感じで人から注目されたい。称賛を得たいという心理がおそらく背後にある」
曖昧な情報からは距離を置き、拡散しないことが重要だと言います。
(名古屋大学大学院・久木田水生准教授)
「裏付けのある、根拠のある報道が出るまでは、自分としては、情報の拡散に加担しない。あやふやな憶測に基づいて発せられている情報は、見ないようすることが重要」
嶺臣ちゃんの身長は約115センチ、前髪は眉にかかる程度、横側は耳にかかる程度の黒髪。体型は、やせ型で衣服や靴は身に着けていないということです。霧島警察署は0995‐47‐2110まで情報の提供を呼びかけています。
東・西日本、27日まで大雨警戒=梅雨前線と台風7、8号で―気象庁
台風7号は25日午後、沖縄県・宮古島近くの海上を北へ進んだ。26日に沖縄本島や奄美大島に接近した後、27日は九州から関東の太平洋沖を北東へ進む見込み。フィリピン東方沖を北上中の8号も27日は関東沖へ進むとみられ、東・西日本に停滞する梅雨前線の活発化が予想される。気象庁は大雨による土砂災害や低地の浸水、河川の増水に警戒するよう呼び掛けた。
同庁の池田徹主任予報官は記者会見で、「大雨の期間が長くなり、総雨量が増える恐れがある」と指摘。国土交通省の目黒嗣樹河川保全企画室長は「台風接近前から大雨になった場合は、河川の水位上昇が早まる可能性がある」と話した。沖縄と奄美は暴風や高波に厳重な警戒が必要という。
7号は25日午後6時、宮古島の東約90キロの海上を時速20キロで北北東へ進んだ。中心気圧は985ヘクトパスカル、最大風速30メートル、最大瞬間風速40メートル。東側110キロ以内と西側75キロ以内が風速25メートル以上の暴風域、半径280キロ以内が風速15メートル以上の強風域。
九州北部は25日、前線上の低気圧が通過したため大雨になる所があった。佐賀県嬉野市では午後6時までの24時間雨量が257.0ミリに上った。
26日午後6時までの24時間予想雨量は多い所で、東海と四国、九州北部200ミリ、関東甲信と近畿、沖縄150ミリ、中国と九州南部、奄美120ミリ。その後、27日午後6時までの同雨量は東海300ミリ、関東甲信と近畿、四国200ミリ、九州南部150ミリ。 [時事通信社]
活発化した「スロースリップ」、最後の一押しに? 青森震度6強
青森県で最大震度6強を観測した25日の地震(M7・2)について、東京大地震研究所の内田直希教授(地震学)は、二つのプレートがゆっくりずれ動く「スロースリップ」との関連を指摘する。
今回の震源域の北側では2025年12月8日の青森県東方沖地震(M7・5)の後に、南側では今年4月20日の三陸沖の地震(M7・7)の後に、それぞれスロースリップが活発化。「南北で活発化したスロースリップが最後の一押しとなって、今回の地震を発生させた可能性がある」と話した。
三陸沖では1994年の三陸はるか沖地震(M7・6)以降、活発な地震活動のない「空白エリア」が存在する。プレート同士が強くくっついた場所「固着域」にひずみがたまったまま割れ残っていると考えられ、一気に割れれば大きな地震につながる恐れがある。
今回はその西側で起きた。内田教授は「固着域を囲むように滑りが起きており、大きな地震が起きる切迫度は今回の地震で相対的に上がったと言える」と備えを呼びかけた。
東京大の井出哲教授(地震学)は今回の震源域について「プレートが大きく曲がる接合部で、普通の地震とスロースリップが複雑に入り組む、世界でもまれな場所」と話す。今回の地震は、三陸はるか沖地震の最大余震があった95年1月7日(M7・2)で動いたエリアが再び動いたもので、ひずみの蓄積が「満期」を迎えていたとみる。【岡田英、垂水友里香】
九州、大雨続く 佐世保で土砂崩れ、五島では雨量500ミリ超
停滞する梅雨前線や台風7号がもたらす暖かく湿った空気の影響で、九州は25日も広い範囲で雨が続き、降り始めからの雨量が500ミリを超えた地域がある。27日にかけて警報級の大雨も予想される。長引く雨で土壌が大量の水分を含んでおり、土砂災害が起きる可能性が一層高まっているとして、気象庁は厳重な警戒を呼びかけている。
九州各地は23日ごろから断続的な大雨に見舞われ、24日午前には鹿児島県薩摩地方で線状降水帯が発生。長崎県五島市では25日午後6時までの72時間降水量が542ミリに上り、2003年の観測開始以来1位を記録した。25日午後6時までの48時間雨量は佐賀県嬉野市で373・5ミリ、熊本県阿蘇市で354ミリなど。
続く雨の影響で、九州各地で土砂崩れや浸水害が発生。長崎県佐世保市では25日朝、民家の裏山が高さ約15メートル、幅約10メートルにわたって崩れ、車2台が被害を受けた。けが人はなかった。
気象庁によると、26日は上空の気圧の谷が九州を通過し、さらには27日に接近する台風7号や梅雨前線の影響が続くという。
福岡管区気象台気象防災部の二村貴志・気象防災情報調整官は、降った雨がどれだけ土の中にたまっているかを示す「土壌雨量指数」が「これまでに降った雨によって、高止まりしている」と説明。広い範囲で地盤が緩んでいるため、これまでレベル3土砂災害警報やレベル4土砂災害危険警報が発表されていない地域でも危険警報が発表される恐れがあるとしている。
大雨や台風への備えとして、地域の災害リスクを示すハザードマップを参考にし、最新の気象情報や自治体の避難情報を入手して、安全に移動できる段階で避難を始めることが重要としている。【山崎あずさ、柳瀬成一郎】
和歌山気象台 台風7号、潮岬沖に週末最接近 「不要不急の外出控えて」警戒呼び掛け
和歌山地方気象台は25日、台風7号の影響が強まる26日午後から27日午前にかけて県全域で大雨となる可能性があるとして、浸水や土砂災害、河川の増水などに十分注意し、不要不急の外出を控えるよう警戒を呼び掛けた。
同気象台によると、26日午前に鹿児島県奄美市付近にある台風7号は、27日午前に串本町の潮岬沖に到達し、県に最接近するとみられるとしている。
活発化する梅雨前線の影響で、台風が接近する前から降水量が増える見込み。県の北部、南部ともに26日正午から27日正午までの24時間に最大200ミリの降水量が予想されている。
27日午後にかけて大雨と土砂災害のほか、台風の動向により暴風や波浪の警報が出る可能性もあるという。
同気象台の峰本和也・統括予報官は「最新の気象情報を確認するとともにハザードマップなどで危険を予測しながら早めの安全確保をしてほしい」と呼び掛けている。
両陛下、ベルギー国王夫妻と別れのごあいさつ 陛下「次の世代への橋渡しできたのでは」
【ブリュッセル=吉沢智美】ベルギーを公式訪問中の天皇、皇后両陛下は25日午前(日本時間同日午後)、首都ブリュッセルにあるラーケン宮で、フィリップ国王とマチルド王妃にお別れのあいさつをされた。両陛下は同日中に政府専用機でベルギーを離れ、帰国の途につかれる。
これに先立ち、両陛下は国王夫妻とラーケン宮にある温室植物園などを散策された。
天皇陛下は24日、南部のナミュール市に足を運ばれた。陛下は報道陣の問いかけに応じ、「それぞれの国の王族の方々と本当に親しくお話をすることができて、より交流を深めることができた」とし、「次の世代への橋渡しができたのではないか」と述べられた。
両陛下は13日から国賓としてオランダをご訪問。20日からベルギーに滞在し、それぞれの国で歓迎式典や国王夫妻主催の晩餐(ばんさん)会をはじめとする公式行事に臨まれた。
岩手県沖でM4.7の地震 青森県で震度4 津波の心配なし
6月25日(木)20時58分頃、青森県で最大震度4を観測する地震がありました。この地震による津波の心配はありません。
震源地:岩手県沖
マグニチュード:4.7
震源の深さ:約50km
震度3以上を観測した地点
震度4:【青森県】
八戸市南郷
震度3:【青森県】
八戸市湊町 八戸市内丸 おいらせ町中下田 三戸町在府小路町 五戸町古舘 青森南部町苫米地 青森南部町平 階上町道仏
【岩手県】
盛岡市薮川 二戸市浄法寺町 八幡平市田頭 軽米町軽米
台風7号が沖縄本島に最接近へ 線状降水帯発生の恐れ 明け方から昼前にかけて
気象庁によると、台風7号は25日午後9時現在、宮古島の東約110キロにあり、時速15キロで北北東に進んでいる。同日午後、沖縄本島地方や久米島地方に暴風警報を発表した。宮古島地方にも暴風警報が発表されたが午後10時ごろ、解除された。本島地方には26日朝にかけて接近し、暴風や大しけになる見込み。明け方から昼前にかけては線状降水帯が発生する恐れがあるとして「半日前予測」を出した。沖縄気象台は土砂災害や低い土地の浸水への注意も促している。
中心の気圧は985ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は30メートル、最大瞬間風速は40メートル。中心の東側110キロ、西側75キロ以内で風速25メートル以上の暴風となっている。沖縄気象台によると、最接近は久米島で26日未明、本島中南部で同日明け方、本島北部で同日朝を予想している。
本島や周辺離島の28市町村は小中学校などの26日の臨時休校を決めた。本島の路線バス4社は26日始発から昼まで全線運休。沖縄都市モノレール(ゆいレール)も始発から運休する。いずれも運行再開は台風の状況を見て判断するとしている。
県内発着の空の便は25日から欠航が相次ぎ、26日は少なくとも139便が欠航し、計約2万2100人に影響が出る見通し。那覇空港は26日午前9時に開館する。
本島の四つの県立病院や那覇市立病院は26日午前、救急診療を除く通常の外来診療を休診する。(社会部・嘉数よしの)
白血病の妹へのドナーを名乗り出た男性を惨殺…法廷では「強盗にならないような強盗だと思っていた」と言い訳を繰り返す“身勝手すぎる強盗殺人犯”にくだされた判決とは《被害者遺族の沈痛な叫び》
〈 「このままではもうしようがない」「埋めなくちゃ」白血病の妹へのリンパ球提供を控えた男性を襲った“バカラ狂いのリフォーム業者”…被害者を監禁した状態でギャンブルに勤しむ殺人犯の“ヤバすぎる犯行計画”とは 〉から続く
借金返済を逃れるために知人のコンドウミナトさん(当時47歳)を殺害し、奪ったキャッシュカードの金でバカラ賭博に興じていたハシヅメシュン(当時42歳)とナカニシユウ(当時59歳)。彼らの身勝手な犯行は、一人の男性の命を奪ったにとどまらない。白血病で闘病中であった彼の妹の生きる希望をも無残に打ち砕く結果をもたらした。
法廷で責任逃れの弁明を繰り返した二人の男たち。奪われた“命のバトン”の重さと、決して癒えることのない遺族の悲痛な叫び、そして裁判所での記録を追う。
※登場人物はすべて仮名
止まらない暴走
コンドウさんを山林に埋めた後も、ハシヅメとナカニシの犯罪は終わりを迎えることはなかった。彼らはコンドウさんから奪ったキャッシュカードを使用し、事情を知らないカジノの従業員や知人を利用して、4月17日から19日にかけて合計6回にわたる、ATMからの引き出しや偽造した払戻請求書の行使を繰り返した。コンドウさんの口座から総額524万円もの現金を窃取・詐取したのである。
しかし、手に入れた大金の大半は、ハシヅメの借金返済やバカラ賭博、野球賭博などのギャンブルによってまたたく間に消費されていった。再び金に窮したハシヅメは、新たな標的として、小規模で警備が手薄な特定郵便局への強盗を計画する――。
6月27日、ハシヅメは「コンドウさんの死体遺棄現場を確認する」という口実でナカニシを呼び出した。茨城県鉾田市に向かう道中、ハシヅメはナカニシに郵便局強盗の計画を持ちかけた。ナカニシは当初「交番が近い」などと消極的な姿勢を見せたものの、ハシヅメの車を降りることはなく、最終的にはハシヅメの指示に従って動くことになる。
午後3時55分頃、ナカニシは切手を買うふりをして鉾田市内の郵便局に入り、下見を行った。局員の人数、客の有無、入り口の配置やカウンターの仕切りなどを詳細に確認し、車に戻るとその間取りを紙に書いてハシヅメに報告した。
午後4時50分頃、ハシヅメはナカニシを約100メートル離れた神社脇の空き地に待機させ、単身で郵便局へと押し入った。ハシヅメの装備は周到だった。包丁、ガムテープ、サングラス、帽子に加え、ミネラルウォーターのペットボトルにバーボンを入れ、キャップに綿棒を刺して火炎瓶に見せかけた偽装工作まで施していた。
ハシヅメは局長(当時50歳)らに向かって包丁と偽装火炎瓶を突きつけ、「金を出せ。早くしろ。血を見たくない」と脅迫した。恐怖で反抗を抑圧された局長から、ハシヅメは現金111万5000円を強奪する。
逃走の際、焦りから入り口付近で現金を落としてしまい、拾い集めることができた21万円だけを握りしめて待機させていた車へと走り去った。この強盗の分け前として、ハシヅメは奪った21万円の中から3万円をナカニシに渡した。
ハシヅメの犯罪はこれだけではなかった。強盗殺人の前後である同年3月と5月には、自らが代表を務めるリフォーム会社を「株式会社にする」あるいは「上場する」などと架空の投資話を知人や顧客に持ちかけ、確実な株価上昇を謳って合計900万円もの現金を詐取する事件も起こしていたのである。
「妹を治すのが第一」断ち切られたリンパ球輸血の希望
ハシヅメたちの身勝手な犯行が奪ったのは、コンドウさんの命だけではなかった。彼が殺害されたことで、連鎖するようにしてもう一つの命が失われるという悲劇が起きていたのである。
コンドウさんの妹(当時43歳)は、平成17年(2005年)に急性骨髄性白血病を発症していた。彼女の命を繋ぐ希望の光となったのが、ドナーとして適合した兄・コンドウさんからの骨髄移植であった。一度は移植に成功し闘病を続けていた妹だったが、平成18年の春に病が再発してしまう。
次の治療の望みは、再び兄の体からリンパ球の輸血を受けることであった。コンドウさんは生前、周囲に妹を治すためなら何でもすると語っていたという。妹の命を救うため、自らの身体を差し出す覚悟を決めていた兄。
しかし、その直前の4月18日未明、コンドウさんは利根川の河川敷でハシヅメたちの凶刃に倒れた。
頼みの綱であった兄からのリンパ球輸血を受けることができなくなった妹は、最善の治療の機会を失ってしまった。その後、彼女は別のドナーから2度目の骨髄移植を受けたものの、体力は限界を迎えていた。彼女は「裁判で犯人がしたことをちゃんと聞きたい」と語り、病床から兄の無念を晴らす日を待ち望んでいたという。
だが、その願いが叶うことはなかった。ハシヅメたちの初公判が開かれた2日後の平成19年(2007年)6月8日、妹は静かに息を引き取ったのである。
法廷での責任の押し付け合い、そして判決…
逮捕後、千葉地方裁判所で開かれた裁判において、二人の被告人は対照的な態度を見せた。ハシヅメが起訴事実を大筋で認め、殺害の実行行為も自ら行ったと自白したのに対し、ナカニシは自身の関与を徹底的に矮小化しようと試みたのである。
ナカニシは法廷で、「ハシヅメから『問題ない、100パーセント大丈夫だ』と言われたので、特別な事情がある強盗にならないような強盗だと思っていた」などと、自らの判断能力を放棄したかのような弁解を繰り返した。さらに、殺害の共謀についても「ハシヅメが殺そうと思っているとは知らなかった」「殺害時に口を押さえたのは、気が動転して叫び声を聞きたくなかったからだ」と主張し、強盗殺人の意図を真っ向から否認したのである。
しかし、裁判所はそのような見え透いた責任逃れを許さなかった。
判決では、ナカニシが自らの発案でガムテープや軍手を購入し、暗証番号を聞き出すために包丁でソファを叩いて脅迫した事実を指摘。「強盗にならないような強盗」という認識は極めて不自然であり、信用できないと一蹴した。また、殺害現場でハシヅメから「自分が後ろから刺す」と明確に告げられたにもかかわらず、拒否することなく車からコンドウさんを降ろし、刺される瞬間に口を押さえつけるという積極的な協力行動をとったことから、殺害の共謀も明確に成立していると認定したのである。
平成19年10月31日。千葉地裁は、ハシヅメとナカニシの両名に対し、求刑通り無期懲役の判決を言い渡した。
主犯格であるハシヅメに対して「利欲的で身勝手極まりない上、自己中心的かつ短絡的なもので酌量の余地は全くない」と厳しく断罪したうえで、白血病で亡くなった妹についても言及し、「最善の治療を受けられなくなり、結果として死亡したことが認められる。『妹も被告人両名に殺されたも同然である』と訴え、彼らに対する厳罰を求める被害者遺族の心情は十分に理解できる」とし、遺族の深い悲しみに配慮を示した。
2007年11月1日付の朝日新聞によると、妻(コンドウミナトさんの妹)を亡くしたヤスタカさん(当時41歳)は、判決後にこう語ったという。
「妻は被告人二人に殺されたも同然。判決で取り上げて頂いたことには感謝するが、判決は義兄について。妻の死についてではない」。両被告については「何も言うことはない。ただ妻を返してほしい」。
(藍沢 宙人)