立憲民主党の江田憲司元代表代行が会長を務める党内勉強会は15日、国会内で会合を開き、物価高への緊急対策として、食料品にかかる消費税率を時限的にゼロにすべきだとの提言をまとめた。夏の参院選の公約に盛り込むよう求め、近く党執行部に提出する。
提言では消費税率引き下げの期間について「物価上昇が続く当分の間」と主張。会合後、江田氏は「物価高を何とかしてくれという声に応えることが、立民の増税イメージを払拭することになる」と語った。
立民では枝野幸男元代表が「減税ポピュリズムに走りたいなら別の党をつくってください」と党内減税派を批判している。野田佳彦代表は15日、東京都内で記者団に「いろんな意見があることは承知している。結論が出たらみんながそれに従う政治文化をつくるのが私の役割だ」と語った。 [時事通信社]
石破首相、「万博外交」本格化=トルクメンと経済連携
石破茂首相は15日、大阪・関西万博に合わせて来日したトルクメニスタンのセルダル・ベルドイムハメドフ大統領と首相官邸で会談し、「万博外交」を本格的にスタートさせた。万博を首脳外交の好機とみており、10月の閉幕まで会談を重ねる方針だ。
首相はトルクメンについて「友好と相互信頼に基づく互恵的なパートナーだ」と強調。同国が万博で自国文化などを紹介する「ナショナルデー」の1番手を務めたことに歓迎の意を伝えた。大統領は「日本との交流を大変重視している」と応じた。
両首脳は「法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序」の維持をうたった共同文書を発表。経済・エネルギー分野の協力強化も打ち出した。トルクメンを含む中央アジア5カ国はロシアや中国との結び付きが強いこともあり、日本政府は関係深化に努めている。 [時事通信社]
埼玉・高1殺害 容疑者と女子生徒との間に接点やトラブル確認されず
14日午後8時20分ごろ、さいたま市桜区栄和6のマンションで、「家族が刺されている」などと110番があった。1階の入り口で、住人の高校1年、手柄玲奈(てがられな)さん(15)が血を流して倒れているのが見つかり、搬送先の病院で死亡。埼玉県警は15日、住所・職業不詳、谷内寛幸容疑者(24)を殺人の疑いで逮捕した。県警によると、現時点では2人の接点やトラブルは確認されていないという。
逮捕容疑は14日午後8時15分ごろ、マンション敷地内で、手柄さんを刃物で切りつけるなどして殺害したとされる。谷内容疑者は黙秘しているという。
県警によると、手柄さんは近所から帰宅した際に切りつけられたとみられ、上半身を中心に刃物で刺されたような痕が複数あった。県警は現場付近で、血の付いた包丁を押収した。
事件の約15分後、現場から南東に約1キロ離れた交番近くで、谷内容疑者が通行人に「110番してください」と依頼。通報を受けて駆けつけた警察官が身柄を確保した。
当時、谷内容疑者は両手をケガして衣服には血が付いており、現場付近から交番までの路上には血痕のようなものが残っていたという。病院で治療後に県警が詳しく事情を聴き、逮捕に踏み切った。
現場はJR埼京線・南与野駅から西に約2キロの住宅街。同じマンションに住む女性は「(14日夜に)下の階が騒がしく、窓から見たら多くの警察官が出入りしていて驚いた。すぐ近くの部屋でこんなことが起こるなんて。被害者がかわいそう」と話した。【田原拓郎、加藤佑輔】
兵庫・斎藤知事、パワハラ研修4カ月実施せず 「日程決まり次第」
兵庫県の斎藤元彦知事のパワーハラスメント疑惑などを調査した県の公益通報担当部署が是正措置として斎藤氏らに求めたハラスメント防止研修が、措置公表後4カ月経っても実施されていない。県は公務の都合と説明し、斎藤氏は「日程が決まり次第受ける」と強調している。
ハラスメント防止の研修を巡っては、県人事委員会も2024年10月に受講を提案。他に公益通報者保護法や個人情報保護法についても学ぶことも促したが、こちらも実現していない。
是正措置は、元県西播磨県民局長(24年7月に死亡)が24年4月にパワハラなどの疑惑を県の公益通報窓口に通報したことを受け、同年12月11日に担当の県政改革課が公表した。県公益通報委員会の弁護士らが事実関係を調査。「パワハラがあったとの確証までは得られなかった」としつつ、斎藤氏に強く叱責されたと感じる職員がいたと指摘。知事らにパワハラ防止を含む研修受講を求めた。
斎藤氏は12月の定例記者会見で「ハラスメントのない組織づくりは大事」と強調。自身も含めた次長級以上の幹部職員へのハラスメント防止研修の実施や、昇任時の研修を必須とする対応策を発表した。研修の実施時期については年度内で調整中としつつ、予算編成や県議会の審議を理由に4月以降になる可能性も示唆。ただ、その後の会見でも「研修をしっかり受ける」と何度も語っていた。
3月19日には斎藤氏らの疑惑を調査するため、県が設置した第三者委員会が報告書を公表。斎藤氏による職員への10件のパワーハラスメントを認定し、内部告発者を探索したことなどが公益通報者保護法違反にあたると判断した。斎藤氏はパワハラを初めて認めて謝罪し、「反省すべきは反省する」「真摯(しんし)に受け止めたい」と述べていた。
パワハラ研修について、県人事課は「年度末にかかる時期だったことと、知事の公務や講師の日程調整の関係でできなかった」と釈明。「できるだけ早く実施しようと調整している」とした。
県人事委員会が提案する公益通報に関する研修について、担当する県政改革課に取材すると「幹部研修の中で公益通報者保護法を項目にする準備をしている」と説明。知事が受講するかは決まっておらず、今国会で罰則を付ける改正案が議論されていることもあり、改正後の実施も含めて検討しているという。個人情報保護法の研修については、県法務文書課は「時期や内容も含めて調整中」としている。【栗田亨】
〈埼玉・15歳女子高生殺害〉「過去に大きな事件起こしている」「昨年に出所…」逮捕された職業不詳男(24)と礼儀正しい活発なバスケ少女との接点は?
さいたま市桜区栄和のマンションで4月14日午後8時15分ごろ、女性が男に殴られているのを見た近くの住民が110番通報、現場に急行した警察官がエントランス付近に血まみれで倒れている女性を発見した。女性は刃物で刺されたとみられ、近くの病院に運ばれたがまもなく死亡した。事件直後に現場近くの交番に服に血がついた20代の男が出頭しており、埼玉県警捜査1課は15日、殺人容疑でこの男を逮捕した。
〈画像〉血痕がいたるところに…戦慄の事件現場の写真
「おはようございます」とにっこり笑って挨拶してくれる子
殺されたのはこのマンションに住む高校1年、手柄玲奈さん(15)。上半身を中心に複数の刺し傷があり、現場には血のついた包丁が落ちていた。殺人容疑で逮捕された住所・職業不詳、谷内寛幸容疑者(24)は調べに対し黙秘しているという。
現場はJR南与野駅の近くの、マンションや住宅が建ち並ぶ閑静な住宅街の一角。現場から谷内容疑者が出頭した交番までの路上には、血痕が点々と付着しており事件の生々しさを伝えていた。
「手柄さんは帰宅直後に襲われたとみられ、谷内容疑者に殴られているところを近所の住人が見て通報したのに続き、異変に気づいた家族も倒れている玲奈さんを発見して110番通報しています。
谷内容疑者は現場から徒歩で逃走、約1・2キロ南に離れた浦和西署新開交番に14日午後8時半ごろたどり着いたものの警官が巡回中で不在だったため、近所の人に通報を依頼して駆けつけた警官が確保しました。
当時は本人も両手から血を流すなど負傷していたため、病院で治療を受けた後、15日午後になって逮捕となりました。谷内容疑者と手柄さんの関係はまだわかっていません。自ら出頭しながら谷内容疑者は調べに黙秘をしており、県警は動機の解明などを急いでいます」(埼玉県警担当記者)
住宅街を襲った突然の凶行に、現場は騒然となった。同じマンションの女性住人はこう肩を震わせた。
「私はこのマンションに30年近く住んでいますが、今年の3月まで地元の中学校の制服を着て朝出かけていく女の子がいました。このマンションには同年代の女の子はそんなにいないので、あの子が被害にあったのかもと思うととてもショックです。その子は毎朝、『おはようございます』とにっこり笑って挨拶してくれる子でしたから……。
黒髪で真面目そうで礼儀正しい子でしたよ。最近不審な人とかに関してはまったく気づきませんでしたし、事件に関しても物音などには気づきませんでした。事件後に車のドアの開け閉めで何か騒々しいなと思っていたくらいでした」
谷口容疑者は過去にも大きな事件をおこし年単位で服役
近くに住む女性は、被害者と家族ぐるみで交流があったという。
「手柄さん方のお子さんとウチの子供の年齢が近いので、お母さんとも以前は交流がありました。昨日の段階では亡くなった子が手柄さんとはわからず、今日になって玲奈ちゃんと確認されたと聞いて、本当にショックです。
玲奈ちゃんにはお兄さんがいて、ご両親との4人家族で、少なくとも10年以上あのマンションにお住まいのはずです。お母さんも明るい方で、お嬢さんも顔を合わせれば挨拶をしてくれました。勉強も部活も頑張っていて、真面目だけど活発な子だと聞いています」
部活はバスケ部、活発な少女だった。別の近隣住民もこう証言した。
「会えば挨拶する子で、近所のおばあちゃんも『遠くにいても私に気がつくとにっこり笑って手を振ってくれるいい子だった』と悲しんでいました。あのマンション自体はオートロックもなく出入りは自由でしたけど、マンション付近に不審者がうろついているようなことは聞いたことはありませんでした」
今のところ手柄さんと谷内容疑者の間には接点は見えない。前出の社会部記者もこう話す。
「谷口容疑者が黙秘していており所持品もないことから関係性がみえないが、被害女性はいわゆる“非行少女”などではなく接点も薄いと思われる。また、谷口容疑者は過去にも大きな事件をおこし年単位で服役していた。昨年の後半に出所したようだ」
4月に高校に進学したばかりだった玲奈さん。15歳の少女の未来が突然奪われた悲惨な事件の解明には、もう少し時間がかかりそうだ。
※「集英社オンライン」では、今回の事件についての情報を募集しています。下記のメールアドレスかX(旧Twitter)まで情報をお寄せください。 メールアドレス: [email protected] X(旧Twitter) @shuon_news
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
武蔵野東学園、卒業生らに7億円を請求 在学中に理事長を刑事告訴
東京都武蔵野市で学校を運営する学校法人武蔵野東学園(松村謙三理事長)は15日、理事長を刑事告訴するなどした卒業生らに対する損害賠償請求訴訟を東京地裁に起こしたと発表した。請求額は7億2572万円で、今後増額する予定としている。保護者向け連絡アプリでも同じ内容を配信した。
学校法人のホームページに掲載された文書によると、提訴は15日付。加藤篤彦学園長と讃岐邦正事務長の連名で「訴訟の概要」とする欄に卒業生と保護者、学園について記事化した週刊誌記者ら8人の実名を被告として記載している。請求額には「松村氏の損害賠償額3300万円を含む」としている。
学園関係者によると、卒業生は高等専修学校2年だった2024年1月、会議で松村氏に反発したことを理由に謝罪文を要求され、これを不服として6月に強要容疑で松村氏を刑事告訴した。学園側は25年1月に退学処分としたが、その後和解が成立。復学し、3月に卒業した。松村氏は3月に容疑不十分で不起訴となった。
学園の発表で被告として実名を挙げられた一人は「驚きしかない。何も不当なことはしていないので、理解に苦しむ」と話した。
学園事務局は15日夜、毎日新聞の電話取材に「終日打ち合わせがあり、提訴については分からない。事前には特段、訴えるという話も聞いていなかった」と話した。【斎藤文太郎】
新宿区では「11億円の税金」が日本人の負担に…全国で常習化する「外国人の診療費踏み倒し」を放置していいのか
外国人の医療問題については、かねて自由民主党内でも議論がありました。安倍晋三政権下で激増したインバウンドと外国人実習生制度で日本にお越しになって長期滞在もありえる在留外国人の社会保障どうすんのという議論の中で政策が揉まれてきました。
かなりガチで世界に冠たる皆保険制度と、献身的な医療関係者による高品質な医療提供体制は外国人にとっても福音です。安心して日本を訪問し、健康に暮らしたい人たちを日本人・外国人分け隔てなく受け入れる仕組みとして、性善説的に成り立ってきました。
ところが、医療機関窓口での外国人患者による踏み倒しや、国民健康保険への加入問題などが頻発するようになりました。これに対し、自見はなこさんほか自民党議員が外国人向け医療の提言を行い、政府が採用する形で、徐々に、軌道修正が図られていきました。
25年2月以降、通常国会でも国民民主党の玉木雄一郎さんが外国人の高額療養費の扱いについて問題提起し、立憲民主党の米山隆一さんほか、与野党内でも大きな議論となりました。他方、厚生労働省は、なぜか外国人の高額療養費は年間で全体の1.15%、111億円にすぎないという割と強烈な与太話を国会でぶっ放してきたので、医療政策や医療機関の現場からすると「さすがにそれは」ということで、もう少し実態にそった内容を踏まえて問題提起したほうがいいんじゃないのという声があがっておるわけです。
真面目に論じると超絶長くなるので、先に結論となすべき対策について論じたうえで、各論を以下に示したいと思います。本件については、2025年6月度以降の情報法制研究所のコロキウム(談話会)イベントでも政策内容や調査結果も踏まえて論じていく予定です。
在留外国人は、4割強が国民健康保険を未納となっている疑いがあります(2023年度以降)。
東京都板橋区の調査では、国籍別にみるとウズベキスタン人では86.5%、スリランカ人では79.2%、ネパール人では70.8%という極めて高い未納率が確認されています。さらに、もっとも在留人口が多い中国人でさえも34.3%が国保未納となっており、その未納総額は中国人の国保だけで1億1700万円(23年度)に上っています。
板橋区の例は都内でも納付状況はまだ良いほうとされていますが、同じ割合で在留外国人の国保未納が全国で起きているという仮定で推計した場合、全国の自治体を合算すると年間4000億円以上の国保が外国人によって納付されていないことになります。
国保未納が問題なのは、これらの国保欠損は、すべて自治体が一般会計より法定外繰入金で穴埋めすることになるからです。つまり、国民の納めた税金で外国人が支払うべき保険料が足りない分を立て替えているのです。
東京都新宿区においても単身外国人世帯と世帯主が外国人の世帯では、賦課額20億円に対し納付額は8億7000万円にとどまり、納付率はわずか44%とされています。これは国民が納めた税金で外国人の医療費を保障している状況であり、制度的な対応が急務となっています。
さすがに3カ月以上日本に滞在する外国人の4割以上が、法で定められた国民健康保険の保険料を未納のままにしているのは制度として成り立っていないとしか申し上げようがありません。これは自治体には手に余る問題であり、早急な対策が必要です。
これらの未納対策として、24年度の報告では13億円もの国保未納(不納欠損)に見舞われているとされる新宿区など一部自治体では、すでに滞納対策課を設置して督促・徴収を進めていますが、自治体レベルだけでは対応が困難です。そもそも、徴収を自治体が進めようとしても、いまの制度下では別の自治体に引っ越されたら追跡できなくなりかねません。
東京出入国在留管理局では、地方入管と自治体が情報を共有し、納付を促進する制度を開始しています。この制度はすでに横浜市、豊島区で実施され、板橋区でも2025年度から導入される予定です。しかし、根本的な解決には、在留外国人は在留資格と厳格に国保納付を紐づける一方、出入国税の引き上げと入国時点での1年以内の外国人保険加入の義務付け、国保加入を入国後1年以上在留する場合とするなどの方策が必要です。
また、外国人受け入れ医療機関も含めて医療費前払い制度や有効なクレジットカードの提示を求めるなど、窓口での診療費踏み倒しを防ぐ制度が必要となります。自治体間の情報共有システムの構築も、転居による追跡困難性を解決する上で重要な取り組みとなるでしょう。
これまで述べた通り、在留外国人の国民健康保険(国保)未納問題は全国の自治体で深刻化しています。かなりヤバイ状況です。出入国管理庁では、23年以降の外国人による国民健康保険の未納状況の悪化を懸念する要望もあったことから、自治体側と一緒になって東京都板橋区、練馬区、神奈川県横浜市の3自治体・特別区に対し在留外国人の国保未納状況を調査しました。
板橋区のデータを国籍別に分析した結果、ウズベキスタン人86.5%(156世帯中、未納者135世帯)、スリランカ人79.2%(202世帯中、160世帯)、ネパール人70.8%(1646世帯中、1165世帯)という高い未納率が確認されています。母数が多い中国人でも34.3%(6532世帯中、未納者2243世帯)で中国人だけで未納総額が1億1700万円(23年度)に上っています。
これは、あくまで納めるべき国保保険料の未納だけの数字であり、保険証を取得し医療機関で診療を受け、診療報酬として医療機関に払い出されているにもかかわらず大元の市町村国保の側で欠損金を出しているケースはこの数字に含まれない場合があるので、実際には損害がもっと多い可能性もあります。
問題は、これらの外国人国保の未納があると、自治体・市区町村は年度予算から一般会計として全額を法定外繰入金で穴埋めしなければならないことです。つまり、外国人による国保未納はダイレクトに自治体財源から補填されることを意味し、税金で外国人の未納分国保を払っているかたちになります。
このような状況は外国人居住者が多い都市部など一部の地域だけの問題ではなく、観光業の盛んな地域、また、外国人を労働者として多く受け入れている工業地域や農家の多い零細自治体を中心に広がりつつあります。在留3カ月以上の外国人登録の多い群馬県や長野県の一部自治体では、わずか3人の職員で1600人以上の外国人の方の保険料納付状況を精査しなければならない状況に陥っており、しかも地元に住む極めて多くの外国人が国保未納状態で、そもそも国民健康保険制度があることも知らない外国人が多数という割と大変なことになっています。
東京都板橋区、豊島区、神奈川県横浜市で調査が実施できた理由は、単純に「ちゃんと区・市役所が調査を実施できるだけの優秀な職員とマンパワーがあったから」にほかなりません。むしろ、問題となるのは外国人が多く居住する自治体のうち、外国人管理が行き届かない中規模以下の自治体で実態把握が難しくなる点です。
新宿区では国保特別会計の財政状況が厳しく、外国人問題を抜きにしても財政的に困難な状況にあります。新宿区議会での質問によれば、単身外国人世帯と世帯主が外国人の世帯では、賦課額20億円に対し納付額は8億7000万円にとどまり、納付率はわずか44%、未済額は11億3000万円(56%)に達しているとされています。新宿区はまだ東京都の特別区であり、人口も企業も多いので税収的には何とかなりますが、問題は地域で外国人を千人単位受け入れている山間部などの零細自治体や、外国人が集住している自治体です。
埼玉県のある自治体においては、これらの国保未払いによる自治体への財政負担が全歳入の6%、約19億円(23年度)に上るとの報告も出ています。ただし、これらの国保未納が外国人によってどのくらい占められているかは不明です。また、高齢者による生活保護世帯もこれらの国保未納世帯に加えられることから、外国人比率だけでなく貧困に陥っている高齢世帯の割合が高ければ同様に国保未納による法定外繰入金を自治体は強いられることになります。
国保未納の対策として、東京出入国在留管理局は地方入管と自治体が情報を共有し、納付を促進する制度を開始しました。この制度はすでに横浜市、豊島区で実施されています。対象となるのは、納付期限から1年を経過する滞納があり、自治体において滞納処分を尽くしてもなお未納額の回収が不可能な外国人です。ただし、永住者および特別永住者は情報提供対象外とされています。
新宿区では未納の督促のために滞納対策課を2025年4月から新設しましたが、現状では世帯主ごとのソートになるため、例えば世帯主の夫が日本人、妻が外国人となった場合には日本人世帯の未納とカウントされる問題があります。このような世帯単位のカウント方式では、在留外国人個人の国保納付状況を正確に把握することができず、効果的な対策を講じることが難しくなっています。
厚生労働省では、昨年(24年)3月以降の医療機関の外国人受け入れ状況の調査結果を発表しています。
これによると、医療機関における訪日外国人患者および在留外国人患者の受け入れ実態についても詳細な調査が始まっています。訪日外国人患者(医療渡航を除く)の受け入れについて医療機関に聞いたところ、外来患者のべ数では「1名以上あり」と回答した医療機関が16.2%、「なし」と回答した医療機関が67.0%となっています。
医療機関の種別で見ると、受け入れ状況に差があります。救急医療機関では外来で「あり」が20.6%、「なし」が63.1%であり、入院では「あり」が4.6%、「なし」が78.7%となっています。拠点的な医療機関では外来で「あり」が31.7%、「なし」が53.1%、入院では「あり」が8.0%、「なし」が76.5%となっています。特に外国人患者受け入れ医療機関認証制度を受けた医療機関(JMIPもしくはJIH認証医療機関)では外来で「あり」が60.3%、「なし」が30.9%と高い受け入れ率を示し、入院でも「あり」が22.1%、「なし」が69.1%となっており、国際化対応を進めている医療機関ほど外国人患者の受け入れが進んでいることがわかります。
病院における外国人患者の医療費未払い問題も深刻です。病院に対する調査では、未払いのあった外国人患者数について、訪日外国人(医療渡航除く)では「1名以上あり」と回答した病院が6.8%、在留外国人では「1名以上あり」と回答した病院が17.1%となっています。実際の未払い者数は訪日外国人(医療渡航除く)で総数270人、平均人数2.86人、在留外国人では総数1086人、平均人数4.57人となっており、在留外国人の未払い問題がより深刻であることがわかります。
未払い金額について見ると、訪日外国人(医療渡航除く)の1医療機関あたりの未払い金額の平均は約220万円、在留外国人では年間約154万円となっています。調査対象となった医療機関44カ所だけで見ても訪日外国人(医療渡航除く)の総未払い金額は約1億9600万円、在留外国人の総未払い金額は約3億1900万円に達しており、医療機関の経営に無視できない影響を与えています。
他方で、病院間の収支報告を取りまとめている病院団体の実態調査によると、厚生労働省が取りまとめたこの資料や厚生労働省訪日外国人受診者医療費未払情報事務局で整理された内容よりも、3倍以上の外国人患者と見られる人物による医療費の踏み倒しによる貸し倒れ引き当てが計上されており、日本全国で病床数200床以上の基幹病院35カ所で22年度に未払いとなっている医療費は窓口ベースで平均2億2000万円程度となっています。これは、ほとんどが入院患者であり、国保加入かどうかもわかりませんから高額療養費制度で減免された金額が踏み倒されているだけでなく、あらゆる支払いから逃げている可能性も否定できません。
正確なところがわからないのに、国会でそれっぽい資料が出て何となく「外国人の医療費問題は全体からすればたいしたことがない」という雰囲気で流れてしまったのは問題です。保険局・医政局だけでなく、財務省や各病院団体、日本医師会以下各団体も総出で実態の把握に乗り出さなければならない事態ではないのかと思います。
これらのデータから、少なくとも確実に問題と見られる在留外国人の国保未納問題と、医療機関における外国人患者の未払い問題は密接に関連していることがわかります。新宿区や板橋区のデータが示すように、特定の国籍に未納が集中している傾向も見られ、国保制度を組織的に悪用している可能性も指摘されています。
外国人による国民健康保険の未納問題が深刻化する中、高額療養費の問題も議論されています。先日、在留外国人の国民健康保険加入による高額療養費問題が話題になりました。もともとは、外国人に対する医療費の問題について医療政策に詳しい自由民主党の自見はなこさんが問題提起しており、3カ月日本に滞在する外国人に対しては国保加入を義務付ける方向で政策実現していました。そこへ、ネットで国民民主党の玉木雄一郎さんが改めて外国人の医療費問題を話題にし、国会でも一部論戦になるなど、話題になりました。
推計のうえに推計を重ねるのは好ましくありませんが、現状の数字をそのままスケールさせると、おそらく年間で踏み倒された国民健康保険の未納額と、受診したにもかかわらず窓口で支払われず医療機関側が入金を受けられなかった金額の合計はおよそ年間4450億円から6800億円のあいだぐらいではないかと推計されます。
特定の国籍に未納が集中している傾向も見られ、自治体担当職員からは特定飲食業(カレー屋など)に滞納者が多いという肌感覚が報告されており、国民健康保険制度を組織的に悪用している胴元の存在も疑われています。国保未納の状態になっている在留外国人が特定の事業所に勤めていたり、同じ入国ブローカーによって滞在したりしている者が多いという特徴も見られ、国保の仕組みについてある程度知識を持っていることも指摘されています。
高額療養費の問題と国保未納の問題は、同じ構造的問題の異なる側面と言えます。在留外国人が国民健康保険に加入し、高額医療を受けることそのものは制度上の権利ですが、保険料を納めないまま医療サービスだけを受けるという「タダ乗り」が行われているとすれば、それは制度の持続可能性を脅かす重大な問題です。保険料を納付している外国人による高額療養費の利用は問題ではありませんが、未納者による制度悪用は厳しく対処する必要があります。
在留外国人による国民健康保険料の未納問題は、自治体財政に大きな負担をかけるだけでなく、日本の医療制度全体の持続可能性に関わる重要な課題です。国籍によっては8割以上が未納となっている実態は、単なる経済的困窮だけでは説明できず、制度的な対応が必要です。これらの未納額と医療機関での踏み倒し額を合わせると、年間4000億円を超える負担が生じていると推計され、すべて日本国民の税金で補填されている状況です。
もちろん、日本人の国保未払いも問題と言えば問題ですし、目下の日本経済の閉塞感はこれらの社会保険料の支払いが可処分所得を大きく減らしてしまっているので、医療費を中心に歯止めをかけ、手取りを増やす政策にもっていかなければなりません。ただ、外国人の医療問題は日本人の国保未納や生活保護の問題とは別に、きちんと切り分けて政策的な対応をしなければならない事案ですから、今国会だけでなく参院選に向けてしかるべき議論を積み重ねていくべきではないのかと思います。
これは、とりもなおさず旧民主党政権の野田佳彦さんと、当時野党であった安倍晋三さんおよび公明党代表・山口那津男さんとの三党合意で進められる予定であった「社会保障と税の一体改革」の中で、取り組みが行われる政策でした。結果的に、長期にわたった安倍晋三政権ではこれらの改革に着手されることはなく現在に至っています。制度的に、これからも多く日本に入ってくる外国人を社会保障政策のどこに位置付け、ともに暮らしていくためにどのような保障の体系であるべきかは、やはり大きな未来予想図が必要です。それに向けて着実に政策実現をしていくための議論が必要なのではないかと思います。
いや、先に自治体が医療費負担や生活保護で財源不足に陥ってどんどん倒れていき、また、医療機関も地域での収支では支えられなくなっていく途上で、外国人の国保未納問題にまでいままで手が回っていなかっただけだと言われれば、それまでなんですけどね。
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(情報法制研究所 事務局次長・上席研究員 山本 一郎)
能登地震・豪雨、全ての避難所が閉鎖…最後の1人「また地元に必ず戻る」
昨年9月に能登半島北部を襲った記録的な豪雨で設けられた石川県内の避難所が13日、全て閉鎖された。能登半島地震の避難所も1日に閉鎖済みで、避難所入所者はゼロとなった。
「つらいこともあったけど、お世話になりました」。13日、県内最後の避難所となった輪島市立大屋小で、1人で避難していた谷内口(やちぐち)喜美さん(71)が、誰もいなくなった体育館内を見渡しながらつぶやいた。
同市大沢町の自宅は昨年元日の地震で屋根や壁が崩れて半壊し、同年3月まで同県加賀市の温泉旅館に2次避難した。翌月、自宅に戻り、大工の仕事の傍ら、自分で修理を続けた。「(修理が)年内に終わればいい」。そう思っていたところに豪雨が襲った。
自宅は膝丈まで床上浸水して再び住めなくなり、約8キロ離れた大屋小で避難生活を送ってきた。13日から仮設住宅で暮らし始めた谷内口さんは「2度の被災に負けていられない。また自宅を修理して地元に必ず戻る」と意気込む。
県によると、昨年の豪雨災害では発生直後、地震とは別に県内の108か所の避難所に最大1453人が身を寄せた。地震の避難者はピークの昨年1月4日に3万4173人に上った。
地震と豪雨で必要になった仮設住宅は3月末までに全て完成し、4月8日時点で1万3945人が入居。みなし仮設住宅には10日時点で6843人、公営住宅には850人が暮らす。今後は恒久的な住まいの確保が急務となる。
過去の災害では避難所の閉鎖までに東日本大震災で10か月、熊本地震で7か月かかった。
寒冷渦の影響 今日は西日本で激しい雨や落雷、雹(ひょう)などに警戒
今日14日(月)は「寒冷渦」と呼ばれる上空に強い寒気を伴った低気圧が日本列島に近づきます。大気の状態が非常に不安定になり、西日本の広範囲で激しい雨や落雷、雹(ひょう)、突風の発生などに警戒が必要です。
上空に寒気 大気の状態が非常に不安定
上空5500m付近で-30℃以下というこの時期としては強い寒気を伴った低気圧が、朝鮮半島付近から日本海にゆっくりと進んできます。
低気圧の周辺では地上付近との気温差が大きくなり、大気の状態が非常に不安定になる見込みです。九州北部など西日本の日本海側では午前中から雨雲が発達した雨雲がかかり始め、局地的には土砂降りの雨となります。午後は中国四国、夕方には近畿、夜には東海や北陸にも雨雲が拡大する予想です。
また、上空の気圧の谷の影響と合わさり、雨雲がかなり発達する予想です。発達した雨雲が通過する際には、広範囲で雷を伴った激しい雨となり、雹(ひょう)や突風にも警戒が必要です。
雷の音が聞こえたり、底が黒っぽい雲が見えたら、頑丈な建物の中に移動するなど、荒天となっている間はできるだけ外に出ず、安全に配慮して過ごすようにしてください。
西寄りの風が強まる
また、低気圧の南側では広い範囲で風が強まる見通しです。特に西日本や東日本の太平洋沿岸は西寄りの風が強く、瞬間的には25m/sを超えるような暴風となるおそれがあります。
山陰など低気圧に近い日本海沿岸も強風となる予想で、交通機関への影響が懸念されます。飛来物などの危険性もありますので、雨や雷に加えて、強風への備えも欠かせません。
明日は東日本や北日本でも雷雨に
明日15日(火)の朝には寒冷渦の中心が能登半島沖に達する予想となっています。雨雲の発達しやすいエリアは東日本や東北まで拡大し、午後は北海道でも雨が降り出す見通しです。
発達した雨雲が通過するタイミングでは雨が強まり、短時間に激しい雨が降って一時的に道路が冠水したり、視界が悪くなるおそれがあります。また、雷が頻発したり、雹(ひょう)や霰(あられ)、竜巻などの突風が発生する可能性もあるため警戒が必要です。
「2人の未来のため資金を貯めよう」30代女性480万円詐欺被害 相手は片言の日本語話す男
北海道・北見警察署は2025年4月13日、北見市内でSNS型ロマンス詐欺事件が発生したと発表しました。
被害にあったのは北見市内に住む、30代の女性です。
警察によりますと、ことし2月中旬からSNS上で”片言の日本語を話す男”と知り合いました。
男は「二人の未来のために資金を貯めよう。ドル貯金が儲かる」などと暗号資産購入を指示し、これを信用した女性は、3月25日から4月11日までの間、複数回にわたり、指定された暗号資産約480万円を送金し、だまし取られました。
その後、女性がサイト上で投資資金が表示されなくなったことを不審に思い、4月12日、警察に相談したことで事件が発覚しました。
警察は、SNSで知り合った相手から現金を要求された場合は詐欺を疑い、警察に相談するよう呼び掛けています。