「学校でもゲームでも社交的」 愛知で遺体発見の16歳 友人肩落とす

愛知県一宮市の住宅で遺体で見つかった東京都葛飾区の高校生、加藤和華さん(16)は中学生の頃からオンラインゲームが好きだったという。中学時代の同級生らは「学校でもゲームの中でも社交的で、活発な子だった」と惜しんだ。
中学で同級生だった男子高校生(16)は加藤さんについて「いろいろな人としゃべる活発な子で友達も多かった」と話す。好きなシューティングゲームや音楽ゲームが同じで、キャラクターの話を休み時間によくしたといい「学校のことや日常の話をしながらゲームをするのが楽しかった」と振り返った。
加藤さんは中学時代に、実際に会ったことがない人とオンラインでゲームをすることもあったというが「当時は会いに行ってはいなかったはずだ」と推し量る。事件は友達からの連絡で知り「衝撃が強すぎて言葉も出なかった。いまも現実が受け止め切れていない」と肩を落とした。
周辺住民によると、加藤さんは母親と2人暮らし。2、3年前に東京都葛飾区の集合住宅に引っ越してきて、地元の公立中学校を卒業後、公立高校に進学したという。
近くに住む60代女性は「あいさつをすると『こんにちは』と言って会釈をしてくれる普通の高校生。引っ越してきた頃と比べるとずいぶん大きくなったなと思って見ていた」と話す。【松本ゆう雅、朝比奈由佳】

障害者施設での「虐待」通報者の情報を漏えい 三重・大紀町が謝罪

三重県多気町の障害者福祉施設の職員が2024年2月、入所者が職員から虐待を受けた疑いがあるとして、入居者の住所地がある大紀町に通報したところ、同町健康福祉課が施設側にこの通報者の氏名を漏らしていたことが分かった。同課が2日、毎日新聞の取材に事実関係を認め「弁解の余地はなく、申し訳ない」と謝罪した。
通報を妨害するような行為を禁じた障害者虐待防止法に抵触する恐れがある。
関係者によると、通報は23年12月30日の入浴時、別の職員につきまとうなどした30代の入所者が罵倒されたり背中をたたかれたりしたという内容だった。大紀町は、通報を受けて調査した結果、虐待はなかったとしている。【渋谷雅也】

「今は誰もやりたくない」「中核人物の不在」“石破おろし”しないワケ、“三大失態”も絶妙なバランスで運営【Nスタ解説】

内閣支持率が低迷しています。苦境に立たされている石破総理ですが、「石破おろし」の声はあまり聞こえてきません。参議院選挙を控えた中で、与党・野党の思惑はどこにあるのでしょうか。
石破政権“三大失態”も絶妙なバランスで運営
井上貴博キャスター: “石破おろし”の動きについて、“三大失態”とも言える出来事がありました。
▼10万円相当の商品券配布 お金にクリーンなイメージがあった石破氏ですが、10万円相当の商品券を配布していたことへのダメージは大きかったでしょう。
▼方針転換した高額療養費制度 医療費が大変な状況だったりしますが、高額療養費制度に手をつけるのはおかしいのでは、など失望が広がりました。
▼予算審議中に「強力な物価高対策」 審議中に言うのはルール違反ではないかということもあり、内閣支持率は低迷しています。
野党は、夏の参院選で弱体化した石破政権と戦いたいということで、あまり表だった動きが見られません。
本来であれば、内閣が弱体化すると野党は倒しにいくものですが、絶妙なバランスで、そうではいかないという状況です。
肉乃小路ニクヨさん: アメリカがトランプ大統領に変わってから、大変な交渉などをしなければいけない状況で、弱体化した(石破)政権でいいものなのか、すごく考えますよね。
党利党略ばかり考えているのでは、と思って心配になります。皆さん、物価高や関税などで困っていますよね。
出水麻衣キャスター: 流れがきかけたようにも見えましたが、いまは様子見ムードが漂っているように見えます。
自民党内では「誰もやりたくない」“石破おろし”しないワケ
井上キャスター: これまでと何か違う絶妙なバランスで石破政権が成り立っているのは、どういうことなのでしょうか。一時、自民党内で“石破おろし”の声が聞こえてきたような気もします。
TBS政治部デスク室井祐作記者: しばらく取材していますが、商品券問題が出てきたとき「これはまずい」「石破おろしが起きるのではないか」「この政権、危ないのではないか」と思い、相当なダメージだったとみられます。
ただ、“石破おろし”が表だって出てきていない、広がりに欠いているというのが正しい見方なのかもしれませんが、そういう状況です。
自民党内で“石破おろし”をしない理由は、大きく二つあると思います。
一つ目ですが、「誰もやりたくない」ということです。
少数与党のため、非常に政権が不安定な状況です。このまま新しい総理になったとしても、支持率が上がるかどうかわからない、参院選も勝てるかどうかわからない。そうすると短命に終わるかもしれません。
石破氏と総裁選を戦った人たちは、今は様子見で、及び腰の状況です。
井上キャスター: 火中の栗をとりに行く人がいなさそうだという感じがします。
前回の総裁選に出た人たちの発言は、石破氏の批判をしても、何か一歩踏み込んだ発言はしないという感じです。
経済評論家加谷珪一さん: 明らかに腰が引けています。永田町というのは不思議なところで、岸田政権のときもそうでしたが、なる人がいないと政権が持ってしまうところがあります。
石破氏は、いま、すごい元気だとも聞きましたが、本当なのでしょうか。
TBS政治部デスク室井祐作記者: 石破氏は貴重なきっかけで、総理になれました。なので、そう簡単におりそうもないというのが正直なところです。
井上キャスター: (前回の総裁選では)高市氏、小泉氏、小林氏などがいて、かなり得票率も高かった人たちもいましたよね。
肉乃小路ニクヨさん: 2024年9月の総裁選で人材が豊富にいることを示したのに、そういう人たちが出てきていません。
リスクを取りたくないのはわかりますが、このままだと小泉進次郎氏のお父さんではありませんが、自民党がぶっ壊れるのではないかという感じになっていますよね。
“核となる人”がいない問題が歴代政権にも飛び火?
TBS政治部デスク室井祐作記者: 自民党内で“石破おろし”をしない二つ目の理由は、「中核人物の不在」です。
参院選の改選組、つまり次の選挙に出ようとしている人から、特に参院議員側から、総理を変えるべきではないかという声は一部で上がりましたが、広がりには欠けているような状況です。
“石破おろし”をするには、ある程度まとまった“核となる人”が必要だからです。その核になり得たのが、安倍派の元幹部たちです。
もともと安倍晋三氏と石破茂氏は、折り合いが悪かったこともあり、安倍派の中には石破氏を嫌う傾向にある人たちが比較的多いこともあります。
しかし、その安倍派の人たちは、裏金問題で表だって動きづらいという状況です。
さらに、中核になり得たのは、岸田前総理、茂木前幹事長、麻生最高顧問のような前政権の幹部の人たちです。「三頭政治」とも呼ばれ、非常に結束が強く、いまも夜の会食などを定期的にやっているくらいです。
ところが、商品券問題が岸田氏にまで飛び火をしてしまいました。
歴代政権も商品券問題を慣習的にやっているのでは、という疑惑が持たれる中で、石破氏をなかなか攻められなかったと言えると思います。
よって、“石破おろし”の中核になり得る人たちの不在ということも、今回、起きなかった理由の一つではないかと思います。
井上キャスター: 自民党の参院議員からすると、夏に選挙があるので、そんなことを言っていられない、自分たちが当選できるかというところでしょう。
経済評論家加谷珪一さん: 参院選を抱えている人からすると、何とかしてくれ、となると思います。
一方、選挙結果がどうなるのかで、今後の政局も変わるので様子見したいという気持ちもあって、国民は置いてけぼりかなという感じはします。
出水キャスター: 野党も、夏の選挙に向けて次の公約ばかりに注力しているように見えます。
「政治とカネ」の問題で、いろいろ不信感があるのに、追及しようとしない姿勢に少し不安があると思います。追及すべきところは、このタイミングでやってほしいですね。
肉乃小路ニクヨさん: トランプ氏と直接交渉したくないというか、矢面に立ちたくない気持ちもあるのではないかと思いました。
========== <プロフィール> 室井祐作 TBS報道局政治部デスク元官邸キャップ 過去、石破氏の番記者を担当
加谷珪一さん 経済評論家元日経BP記者著書に「貧乏国ニッポン」 中央省庁などへのコンサルティング業務も
肉乃小路ニクヨさん ニューレディー 銀行・保険会社など金融業界でキャリアを積む 独自の視点で経済・お金・人生観を語る

「愛子さまのルーティンが見たい」巨額“予算”が投じられる宮内庁公式YouTubeチャンネルの実態

《愛子さまが愛犬と散歩される様子とか、ワンデールーティンとかも見てみたい》
《ゲーム実況もやっていただきたい》
《皇居内のルームツアーしてほしい》
《定番のメントスコーラなどもぜひ……》
こうしたコメントが寄せられているのは、4月1日から運用が開始されるという宮内庁の公式YouTubeチャンネルについて。3月28日に、チャンネルの開設が発表されるや否や、SNS上では“皇族の方々にやっていただきたい企画”が多数寄せられている。
ただ、実際にアップされるのは、上記のコメントで挙げられたようなYouTubeの定番企画といった内容ではないようだ。
両陛下の日々を投稿する予定の宮内庁
「チャンネルでは、天皇陛下の誕生日にあたっての記者会見などを投稿する予定だそうです。また、宮内庁の公式インスタグラムですでにアップされている動画も、順次YouTube上でも公開していく予定とのこと。皇族の方々が面白い企画をなさるというよりは、若い世代を含め、より多くの人が皇室の活動に関心を持てるよう、両陛下の日々のご活動を紹介する予定だと言います」(皇室ジャーナリスト、以下同)
宮内庁の新たな取り組みには、
《YouTube楽しみです!》
《プラットフォームが増えるのはいいこと》
《絶対チャンネル登録します》
《自然体なお姿を拝見できるのが楽しみです》
など、好意的な意見が寄せられた一方、
《そんな予算あるの?》
《製作費けっこうかかるんじゃ……》
と、予算面への懸念の声も上がっている。というのも――、
「宮内庁広報室は、皇室に関する情報発信強化のため、’25年度は2700万円もの予算を計上しています。この額は前年度の約10倍に値するのです。’24年は公式インスタグラムの開設や、ホームページのリニューアル、’25年は皇居で謎解きイベントを始めるなど、広報活動に力を入れています。今回のYouTube解説に当たっても、人員を新たに3名増員するそうで、必要な予算が増えるのは仕方のないことと言えます。しかし、この情報発信が本当に必要なことなのか、疑問視する声も上がっているのです」
コメント欄は閉鎖
また、YouTubeチャンネルのコメント欄は閉鎖される見通しだそうで、これについても
《おかしなコメントが相次ぐだろうから、コメント欄は閉じて正解》
《攻撃的なコメントは見たくないから、コメント欄閉鎖はありがたい》
といった意見もある一方、
《コメント欄も開けて欲しい。宮内庁には国民の声をしっかり聞いてもらいたいです》
《インスタに続いてYouTubeもコメントできないのか……残念》
といった声も上がり、賛否が分かれている。
突如発表された宮内庁の公式YouTubeチャンネル開設。果たして、より多くの人が皇室に関心を持つ糸口となるだろうか――。

週間天気予報 関東周辺は明日も雨 来週にかけて徐々に気温上昇

関東周辺 新年度はじめは連日の雨
関東や東北では明日2日(水)にかけても雨が降りやすくなります。3日(木)も上空の寒気の影響で大気の状態が不安定となるため、雨の降るところがあります。雷や突風にも注意が必要です。新年度は連日の傘の出番となりそうです。
北日本では内陸部を中心に雪となり、3日(木)は低気圧が発達しながら北海道の東の海上を北へ進むため、道東を中心に風も強まる見込みです。荒れた天気に注意してください。
週末は再び天気下り坂 日曜は雨か
週間天気図
西日本では週中頃から、東日本でも4日(金)頃は晴れてお花見日和となりそうです。北日本では雨や雪の降るところがあります。
5日(土)になると湿った空気の影響を受け始め、西日本や東日本も天気が下り坂に向かいます。6日(日)は西から進んでくる低気圧の影響で雨の降るところが多くなる見込みです。お花見を予定している方は開花状況だけでなく、週間天気予報からも目が離せません。
来週はじめにかけて暖かさ戻る
今日4月1日(火)は平年より気温の低いところが多く、特に関東では真冬並みの寒さとなります。徐々に気温は上がっていきますが、明日もひと月ほど前の気温で、寒さを感じられそうです。西日本や東海では平年並みの気温に戻ります。
週末になると関東周辺でも平年並みの気温となり、来週はじめにかけては各地で平年より暖かくなる見通しです。
4月はじめの一週間は気温変化が大きくなるので体調管理にご注意ください。

クローゼットから遺体…無職の男(21)を緊急逮捕 愛知県一宮市

自宅のクローゼットに遺体を遺棄したとして愛知県一宮市の21歳の無職の男が逮捕されました。
警察によりますと、3月31日午後11時前、警察が一宮市木曽川町の住宅のクローゼットから性別や年齢の分からない一人の遺体を見つけました。 警察は、この家に住む21歳の無職の男を死体遺棄の疑いで緊急逮捕しました。 警察の調べに対し男は「間違いありません」と容疑を認めているということです。 警察は遺体の身元の確認を急ぐとともに詳しいいきさつを調べています。

だから政治家は「裏金」をやめられない…国会議員を縛る政治資金規正法が「ザル法」と言われる理由を解説する

「政治とカネ」を語るうえで、よく混同されるのが政治家個人のお金と、政治家が管理している政治団体や政党支部のお金の違いです。ここまで紹介した年2回の期末手当を含む歳費、調査研究広報滞在費(旧文通費)は政治家個人へ入るお金です。以降は、主に、政治団体や政党支部に入るお金について、説明したいと思います。
その説明をするために、2023年から2024年にかけて話題になった政治資金パーティー収入の裏金問題の話を、簡単に触れたいと思います。というのも、この問題でも、政治家個人が受け取ったお金なのか、政治家が管理する政治団体が受け取ったお金なのかが、曖昧となっていたからです。
もし、派閥の政治団体から、政治資金パーティー収入のキックバックを、政治家個人が寄付として受け取っていたとすれば、これは違法行為です。政治資金規正法上、政治家個人は寄付を受けてはいけないからです。
寄付はすべて政治団体が受けるとして定められています。政治団体がお金を受け取り、それを議員の政治活動に使う。その代わり、政治団体はお金の出し入れを政治団体の政治資金収支報告書にすべて記載し、公開しなければなりません。
ただし、政治団体が受け取った以上、この収支報告書に記入しないと「不記載」という違法行為になります。寄付の総量や1人あたりの上限といった規制はあるのですが、規制の範囲内でなら、政治団体が献金を受け取ってもいいとされています。
くだんの裏金問題のお金について、ある議員は「金庫にしまっていました」、別の議員は「引き出しにしまっていて忘れていました」とそれぞれ弁明しました。しかし、そのお金が政治家個人でもらったのか、政治家が管理する政治団体がもらったのかをはっきりさせませんでした。
これは、個人がもらったなら、もらった時点で違法行為ですし、政治団体がもらったのなら、政治資金収支報告書に書いてないことが違法行為にあたるからでしょう。
そこで、こうしたケースでは、政治団体がもらっていたが、政治資金収支報告書に記載していなかった、という言い訳がたびたび使われてきました。政治団体の代表は議員ですが、会計責任は秘書など別の人が担当しています。
議員は「会計責任者が書き忘れた」という理由で、責任を逃れるのです。結局、会計責任者だけが罪を問われるという、理不尽な構図になっており、政治資金パーティー収入の裏金問題も、ほぼそのようになりました。
政治家が、合法的に政治資金を捻出する一つの方法が、寄付を受けることです。政治活動への寄付は、自身が代表を務める政党支部や、自身の資金管理団体や後援会といった政治団体であれば、受け皿になれます。
図表1は、寄付の総枠制限と個別制限になります。個人からは、政党や政党支部、政党が指定する政治資金団体に対しては、年間総計2000万円以内の寄付が可能です。たとえば、Aさんが、政党の立憲民主党と日本維新の会、自民党の政治資金団体・国民政治協会と国民民主党の同・国民改革懇話会に、それぞれ500万円を寄付することが可能です。
個人から、公職の候補者が指定する資金管理団体や、それ以外の後援会などの政治団体に対しては、年間総計1000万円以内の寄付が可能です。ただし、資金管理団体、「その他の政治団体」については、それぞれ個別に年間150万円以内という上限もついています。たとえば、Aさんが、政治家Bさん・政治家Cさん・政治家Dさん・政治家Eさんの資金管理団体にそれぞれ150万円、政治家Dさん・政治家Eさん・政治家Fさん・政治家Gさんの後援会にもそれぞれ100万円を寄付することが可能です。
ちなみに、政治家個人の歳費や収入・預貯金を、自身が代表を務める政党支部や自身の資金管理団体に寄付することもできます。その際、政党支部を含む政党へ寄付した場合は、寄付額の約3割が税額控除されるか、課税対象の所得総額から寄付分が差し引かれるという、税控除の仕組みも使えます。資金管理団体や自身の後援会に寄付した場合は、この税優遇は受けられません。
政治家ではない一般の方が、寄付して税控除を受けられることは理解されますが、政治家が自身が代表を務める政党支部に寄付して税控除を受けるのは、「制度の悪用」と指摘する声が根強くあります。(※15)
政治家が自身の資金管理団体に寄付する場合は、税優遇はないのですが、先に挙げた個別制限の150万円が取り払われます。総枠制限の年間1000万円までの寄付が可能になります。たとえば、政治家Bさんが、自身の資金管理団体に800万円、自身の後援会に150万円、懇意にしている政治家Cさんの後援会に50万円を寄付することが可能なのです。
また、企業や労働組合などの団体からは、政治家個人の資金管理団体やそれ以外の政治団体への寄付は禁止されています。しかし、政党・政党支部、政党が指定する政治資金団体であれば、寄付することができます。資本金や組合員の数で金額が変わりますが、年間750万円から1億円の寄付が合法的にできるのです。さらに政治団体から政治団体への寄付もできます。
政治家個人に対する寄付の制限は厳しいのですが、例外が二つ存在します。
一つは、政治家個人への寄付でも、「選挙運動」に関するものは例外になっていることです。国会議員などの公職の候補者個人に対しては、年間150万円以内なら金銭による寄付も可能です。これが俗に「陣中見舞い」といわれるものです。簡単にいえば、選挙の際に出すお金を指します。これは、「選挙運動費用収支報告書」で報告され、公開されます。
もう一つが、政党支部含む政党から政治家個人への寄付が認められていることです。議員個人が政党から受け取る「政策活動費」「組織活動費」が、それに該当します。この場合、支払った政党の政治資金収支報告書には額や支払い先の議員名などを記載する義務がありますが、受け取った側は、議員個人が受け取るため、政治団体ではないですから、収支報告書への記載義務がありません。これは合法的な裏金システムであるという疑惑があります。
国会議員に限らず、知事・市長や県・市議会議員といった政治家は給与として手にしているお金のほかに、政治活動に必要なお金を調達しなければ、政治活動を継続することができません。会社員でいえば経費にあたる部分ですが、そういった経費をどうやって捻出しているのか。これまでに説明してきたように、国会議員は、歳費とは別に、旧文通費や立法事務費など、さまざまな名目で税金が個人に対して充てられていました。
また、国から政党に対しては、政党交付金(政党助成金)と呼ばれる活動資金が支給されています。第3章で触れますが、1980年代から1990年代にかけて、政治家と企業の間の金権スキャンダルが多発した際、政治にお金がかかりすぎることが問題視されました。そこで、政党が税金で運営できれば、企業献金や団体献金といったものに頼らず、特定の企業や団体との癒着を防げ、政党が健全に政治活動できる、ということで、政党助成金が新たに創設されたのです。国が政治活動の原資を保障することで、政治活動の公明と公正の確保を図り、民主政治の健全な発展に寄与する、という建前です。
赤ちゃんを含む国民1人あたり250円分の税金が投入され、毎年300億円を超すお金が政党に割り振られています。
2024年度における総額は315億3600万円(100万円以下は切り捨て。2024年4月1日時点)。そのうち与党第1党の自民党は160億5300万円(同)、野党第1党の立憲民主党は68億3500万円(同)となっており(※16)、大政党ほど政党助成金が多く支給されています(図表2)。
政党本部に入った政党助成金は、政党で働く職員の人件費や事務所の家賃に使われますが、所属議員が代表を務める政党支部にも、寄付の形で流れていきます。
政党助成金は政党に支給される活動資金なので、無所属議員には支給されません。政党に所属することは、活動資金面でも保障されることを意味し、活動資金が保障されることで国会議員たちは「金儲け」を気にすることなく政治活動に専念できる、という建前になっています。
通常なら毎年1月1日を基準日として年4回に分けて支給されますが、政党に所属する議員数・選挙の得票数に応じて支給額が異なるので、衆議院選挙・参議院選挙が実施された年は、選挙後に選挙基準日が設けられて、以降の交付額を改めて算定します。
同制度は1995年に創設されて30年ほどとなりますが、自分が支持しているわけでもない政党に対しても自分の税金が充てがわれることになるため、たびたび憲法が保障する「思想信条の自由」に違反しているとの指摘がなされてきました(※17)。日本共産党は、政党助成金の存在理由が憲法違反だとして、政党助成金の交付を申請しておらず、受け取っていません。
政党には政党助成金が支給される仕組みになっていますが、だからといって誰でも政党を結党して政党助成金を受け取れるわけではありません。政党助成金を受け取るには、政党助成法が定める政党要件を満たす必要があります。
一つは、衆・参の国会議員が5人以上いること、という条件です。これは、ひと目でわかる基準です。たとえば衆・参で4人しか国会議員がいない政党は、政党助成金を支給されません。1人足りないだけで本来なら年間で数億円が支給されるはずなのに、それがゼロになるわけです。
もう一つは、所属国会議員が一人以上で、前回衆院選の選挙区または比例代表、前回もしくは前々回の参院選で選挙区または比例代表の得票率が2%以上になる、という条件です。
国会議員にとって、政党要件を満たすことは、所属の政党が政党助成金を得られるか否かという死活問題です。自分が所属している政党に不満があっても、飛び出して新党を旗揚げする動きがなかなか出ないことは、政党助成法が定める政党要件が満たせずに政党助成金を受け取れないからという事情も関係しているでしょう。
政党助成金制度は私たちの税金が原資になっていますが、前述したように、制度創設から事あるごとに「憲法違反」の指摘がされてきました。それだけではありません。企業・団体からの献金依存から脱却するために、政党助成金を創設する、という議論をしていたはずなのに、現状では、企業・団体献金が温存されたまま、政党助成金も受け取れるという「二重取り」の状態になっているのです。
これは、政治家自身もおかしいと思っている人がおり、自民党の大物議員であり、「政治とカネ」の事件で逮捕された金丸信氏ですら、政党助成金のことを「盗人(ぬすっと)に追い銭になる」と批判するほどでした。
では、どんな企業・団体献金が行われているのか。与党は政治を動かす立場にあることから、企業や団体の献金が集まりやすいことは、誰でも想像できます。与党第1党の自民党の政治資金団体・国民政治協会は、日本医師連盟、日本自動車工業会、日本電気工業会、日本鉄鋼連盟など、数々の業界団体から献金を受けています(※18)。一般企業でいえば、住友化学、トヨタ自動車、日立製作所、キヤノンなど、有名企業が名を連ねます。(※19)
なお、業界団体が、その関係者の政治家や、政治家の後援会を金銭面で支援することもよくあります。たとえば、四国電力労働組合政治連盟は、四国電力労組の関係者である徳島市議会議員、高知市議会議員、高松市議会議員、松山市議会議員の後援会に、それぞれ数百万円を献金していました。(※20)
このような企業や団体の献金は、政党や政治家の活動を支える一方、政党や政治家が企業・団体献金に依存する危険性を孕んでいます。政党・政治家が、一般国民の声を聞かず、業界団体や企業の代弁者となってしまえば、民主主義を歪(ゆが)めることになりかねません。
※15 東京新聞TOKYO Web2024年6月23日「改正政治資金規正法が見逃した政治家の合法的な『税逃れ』 党支部寄付の『悪用』は、いつまで許されるのか」
※16 朝日新聞デジタル2024年4月1日「2024年の政党交付金、9党に315億円 総務省が決定」
※17 参議院 第203回国会請願の要旨
※18 会社四季報オンライン2024年4月3日「『自民党へ1000万円以上の献金をした諸団体』最新13団体 断然トップは2億円の日本医師連盟」
※19 会社四季報オンライン2023年2月13日「最新版『自民党への献金額が大きい上場企業』トップ26社 1社を除いて日経平均銘柄が独占」
※20 四国電力労働組合政治連盟 政治資金収支報告書(令和5年2月14日)
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(ジャーナリスト 鮫島 浩)

酒酔いで保護した男性を14時間放置、意識不明の重体に…署員3人を容疑で書類送検

香川県警高松北署で昨年10月、酒に酔った状態で保護した50歳代男性を長時間放置し、意識不明の重体にさせたとして、県警が当時の当直責任者ら署員3人を業務上過失傷害容疑で書類送検した。別の署員1人も、報告書に虚偽の記載をしたとして、有印公文書偽造・同行使容疑で書類送検した。捜査関係者への取材でわかった。いずれも2月28日付。
捜査関係者らによると、当直責任者の50歳代警部ら3人は、同署で保護中の男性の様子を十分確認せず、一時重体にさせた疑い。別の1人は、男性の様子を確認したように装った報告書を作成した疑い。
男性は昨年10月26日未明、高松市の路上で酒に酔って頭を打ち、倒れているところを署員に保護された。当時、意識はあり、本人が病院搬送を拒んだ。当直の署員は男性を署内の一室に約14時間放置。同日夕に交代した署員が男性の意識がないことに気付いた。男性は救急搬送され、急性硬膜外血腫などと診断された。約2週間後に意識を取り戻したが、脳に障害が残ったという。
県警は2月28日付で4人を訓戒などとしたが、詳細を公表していない。佐脇伸宏首席監察官は読売新聞の取材に「事案を重く受け止める。関係者が一日でも早く回復されることを願っている」とした。

わずか1ページのノースサファリ動物移送計画、札幌市「飼育の全貌見えない」…「搬出済み」は検証困難

札幌市南区の動物園「ノースサファリサッポロ」の無許可開発問題を巡り、違法建築の全面撤去に向けて運営会社が市に提出した飼育動物の「移動計画書」の中身が判明した。市があらかじめ要求していた移送先などの具体的な情報はなく、担当部署が3月31日に市役所で開いた記者会見では、近日中に園への立ち入り調査を行う方針が示された。
「飼育状況の全貌(ぜんぼう)がまるで見えてこない」。午後3時半から記者会見に臨んだ市幹部の一人は、運営会社「サクセス観光」の計画書をこう評した。
会見での説明によると、提出された書面はわずか1ページ。「哺乳類421、鳥類126、爬虫(はちゅう)類93」という2024年末時点の飼育動物の大まかな内訳と数のほか、計210匹の搬出を終えていたり、25年度に計95匹の移送を予定したりしていることがうかがえる一覧表だけが記載されていた。市は3月中の提出を求めており、市動物愛護管理センターの担当者が31日朝に週末の受信メールを確認中、28日夜に送られていたものを発見したという。
市は2月28日に行政指導で計画書の提出を求める際、全ての飼育動物の種類とそれぞれの数、移送先と移送予定日などを明らかにするよう指示し、記載すべき項目を一覧表にまとめた「様式例」も示していた。だが、市幹部によると、同社からは情報公開請求で計画書が第三者に開示され、動物の移送先が明らかになるのを避けるため、所定の様式には従わない意向が事前に伝えられていたという。
同社側からは31日にも口頭で「半数以上は受け入れ先が決まっていない」との説明があり、市は状況把握のために近く園の立ち入り調査や従業員らの聞き取りを開始する。一方、「搬出済み」とされた動物については、いつ、どこに移送されたのかを市が検証することは困難だという。会見で千葉司・同センター所長は「(サクセス観光を)信じるしかない」と話した。

全国で増え始めた公立中学制服の無償化 平均5万円、家計を圧迫する「隠れ教育費」にメス

公立中学校の制服を無償化する自治体が増えている。北海道北斗市が昨春の新1年生、奈良県香芝市や熊本県御船町が今春の新1年生から導入したほか、東京都品川区は来春の新1年生からスタートする。背景には数万円かかる制服代が保護者らの負担になっている状況がある。専門家は「制服は無償のはずの義務教育で保護者が負担する『隠れ教育費』の中でも高額で、その無償化は大きな前進」と評価する。
8割が「制服を安く」
国際非政府組織(NGO)の日本組織「セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン」が困窮世帯の中学1年生、高校1年生と保護者を対象に昨年実施したアンケート(回答者計798人)によると、制服代は平均で中1が5万6331円、高1が7万615円(いずれも保護者が回答)。入学に必要なお金のことで悩み事があったかとの問いに、子供の56・8%が「ある」と回答。このうち、「制服を買う・そろえるのが大変」とする項目を、「よくあてはまる」「ややあてはまる」とした回答が計84・2%を占めた。
また卒業・新入学にかかる費用についてどんな支援が必要だと思うかとの問い(選択式の複数回答)では、「制服・運動着などを安く買うことができるようにすること」が子供、保護者とも約80%を占めた。
品川区は1930人
制服の負担感が高まる中、人口4万人余りの北斗市は子育て支援策として、市立中学校5校で昨年4月入学の1年生から制服を無償化した。制服はデザインが統一され、男女とも3万4100円(夏用のスカートとスラックスは対象外)。代金は市が業者に支払い、保護者らが販売店で受け取る。
大阪のベッドタウンとして知られる香芝市では、昨年5月に初当選した三橋和史市長が「制服が家計を圧迫している」として小中学校入学時の制服無償化を公約。9月の市議会で約4400万円の事業費を計上した予算案が可決され、今年4月の小中新1年生から適用となった。
市立中4校、市立小9校が対象で、上限は中学校4万円、小学校2万円だが、ほぼこの額でまかなえるという。制服がない市立小1校は、申請すれば児童1人あたり1万6千円が給付される。
一方、品川区は、それぞれ来年4月の区立中学校9校の新1年生と、小中一貫の区立義務教育学校6校の新7年生らについて制服を無償化する方針を決め、約1億140万円の事業費を入れた予算案が今年3月の区議会で可決された。区内外の特別支援学校に通う中学部新1年生(区内在住)も対象で、想定する対象者は1930人。各中学校・義務教育学校の制服は令和5年度の販売額で3万~5万円程度と幅があったが、上限はない。
品川区は子育て支援に力を入れ、5年度に給食、6年度に学用品、7年度の中学校の修学旅行をそれぞれ無償化した。
制服無償化は熊本県では、南小国町が昨年4月に町立中学校(1校)で制服を変更したのを機に1~3年生で始めたほか、御船町も今年4月の町立中(1校)新1年生と県内私立中に通う町内在住の新1年生から適用した。
いずれの自治体も制服無償化は1回のみとなっている。
制服は果たして必要か
憲法は義務教育を無償としているが、実際には制服や体操服、文具、副教材などの費用や給食費がかかり、「隠れ教育費」という批判がある。
名古屋大大学院の内田良教授(教育社会学)は「『隠れ教育費』の中で制服はあまりに高額だが、3年間着用したらそれ以上着ることは少なく持続可能性に欠ける」とし、「無償化は大きな前進だ。家計負担を抑えるよい取り組みで、全額でなく一部補助でも意味がある」と評価する。その一方で、「そもそも高額な制服が果たして必要なのかという根本的議論もしていくべきだろう」と指摘する。(張英壽)