〈石破首相、安倍政権の“負の遺産”を一掃か?〉参院選目前にウラ金問題の参考人聴取と「森友学園問題」の上告が断念された本当の目的

「裏金」というキーワードが再び、人々の関心を集めたのは2月27日のことである。この日、安住淳委員長(立憲民主党)を筆頭とする衆議院予算委員会の理事らによる「旧安倍派」の事務局長への参考人聴取が都内のホテルで行なわれた。マスコミ非公開で行なわれた「密室」での聴取では、政治資金パーティーを巡る「資金還流」のスキームが改めて語られた。「政治とカネ」の問題が再燃する中、永田町で囁かれているのが、今夏の参院選を目前にした石破茂首相の狙いだ。「首相は一強多弱の構図を築いた“安倍政治”との決別の総仕上げをしようとしている」(永田町関係者)―。「旧安倍派潰し」の最終章が幕を開けた。
【画像】参考人聴取後、自身のXで即座に関与を否定した旧安倍派の幹部
会計責任者として資金の流れの全容を知る松本淳一郎氏
「本来ならご自身がお話しすることだと思います。お名前の言及は差し控えます」
自民党内でかつて最大勢力を誇っていた派閥「清和政策研究会(清和会)」、いわゆる「安倍派」でかつて事務局長を務めた松本淳一郎氏は、対峙する衆院予算委の理事にこう答えたという。
永田町にほど近い東京・虎ノ門にあるホテルオークラ東京。2月27日、数々の政治ドラマの舞台となったこのホテルでこの日、衆院予算委の理事らによる自民党の派閥解体の引き金となった「政治資金問題」についての聴取が行なわれた。
還流の再開を求めた『ある幹部』とは誰か。
問題の核心部分ともいえるこの質問に対する回答として松本氏が発したのが、冒頭の発言だった。
「2023年の年末から政治問題化した自民党の派閥による政治資金問題とは、政治資金パーティーを巡るパーティー券収入の政治家への『資金還流』が、その実態でした。おもに当時の安倍派と二階派(志帥会)で広く行なわれ、派閥から課された議員へのノルマの超過分が、政治資金収支報告書に不記載で議員に還流されたのが『キックバック』とされた。
そして、そのスキームが政治資金規正法に問われ、東京地検特捜部による会計責任者らの立件につながりました。旧安倍派では、このスキームは森喜朗元首相が派閥の長を務めていたころから続けられていたとされています。
安倍晋三元首相が派閥を受け継いだ直後に見直されることになったのですが、いつの間にか還流が再開されることになっていた。この再開の判断をしたのが誰なのか、というのがひとつの焦点になっていました」(全国紙政治部記者)
会計責任者としてその資金の流れの全容を知る立場にあった松本氏の証言は重要な意味を持つ。
その点を踏まえ、衆院予算委の聴取では、収支報告書への「不記載スキーム」を始めたのは誰か、いつ始まり、どのように引き継がれたのかといった質問が重ねられた。
聴取後、報道各社取材で明らかになった還流再開を決めた「ある幹部」の実名
冒頭のような含みのある物言いで松本氏がその存在をほのめかしていた還流再開を決めた「ある幹部」の実名は、報道各社の取材ですぐに明らかとなった。
「旧安倍派の幹部で、事務総長を務めた下村博文元文部科学相です。メディア各社が、松本氏が特捜部の捜査で、『再開を求めたのは下村氏』という趣旨の供述をしていたことを特捜部への取材をもとに一斉に報じたのです」(前出の記者)
その一報は、衆院予算委の聴取が行なわれたその日のうちに報じられた。
名指しされた形となった下村氏は27日、自身のX(旧ツイッター)で「還付再開を決定した場にいたという事実は一切ありません」と即座に報道を否定。
翌28日には再び、「派閥内の一人の議員からの要望を事務的に伝達した事実はありますが、還付再開を指示・決定する立場にはありませんでした」「松本氏の発言には事実誤認が含まれている」などと当初の発言をトーンダウンさせながら火消しに回った。
「石破首相が情報のリークにゴーサインを出していた可能性は高い」
こうした一連の動きについて「背後に石破首相の影がちらつく」と読み解くのは、ある永田町関係者だ。
「松本氏は還流再開を決めた『ある幹部』の存在を匿名で明らかにしましたが、その聴取内容が明らかにされた後、マスコミが発言の『裏』を取った相手が肝です。
マスコミ各社は、それが下村氏であったとする根拠として特捜部からの松本氏の聴取内容を報じています。そして、その報道のソースとして『関係者』のクレジットを使っている。
つまり、還流再開の決定に下村氏が関わったとする報道には、検察側のリークがあったと見るのが自然です。
検察側が時の政権の意向に沿わない情報をマスコミに漏らすことはあり得ない。このことからも石破首相が情報のリークにゴーサインを出していた可能性は高いと言えます」
再燃した政治資金問題で渦中の人となった下村氏について世論も反応した。X(旧ツイッター)上では、「完全にバレた脱税キング」「自民党除名レベル」などと、その政治姿勢に対して批判的な投稿も相次いでいる。
少数与党での難しい政権運営を強いられている石破首相にとっては、先の衆院選での敗北の原因となった政治資金問題に再び注目が集まる展開は望ましいものとはいえないはずだ。
7月投開票の参院選も控えているなかではなおさらだが、さらに2月上旬に下されたある重要な政治決断との関連から首相には「別の意図がある」との見方も浮上している。
「2月6日には、『森友学園問題』に関して財務省の決裁文書改ざんに関わって自殺した元近畿財務局職員の赤木俊夫さんの妻が国を相手取って起こした訴訟で、国が最高裁への上告を断念したことが明らかにされました。
赤木さんの妻は、森友学園問題について、財務省から大阪地検特捜部に提出された関連文書の不開示とした国の決定取り消しを求めていました。この上告断念の決定に石破首相の意向が強く働いたことは疑いようがありません。
石破首相は2月17日に国会内で赤木さんの妻との面会を果たしており、予算委員会の審議では赤木さんの墓参りに『行きたい』とも答弁しました。
旧安倍派が中心となった政治資金問題への対応もそうですが、安倍晋三元首相が残した負の遺産を一掃しようという強い意図を感じさせます。旧安倍派を駆逐し、『安倍政治』と完全に決別しようとしているのでしょう」(前出の永田町関係者)
「裏金」を巡って永田町が揺れた折も折、衆院予算委員会の聴取が行われた翌週の3月4日には、加藤勝信財務相が国会で「森友学園問題」に関して注目すべき答弁をしている。
衆院財務金融委員会で、財務省が東京地検特捜部に提出した森友学園との交渉に関する文書について「個人の権利を害する恐れのあるものなどに最低限のマスキングなどを施した上で開示する」と述べたのだ。
文書改ざんに関与させられて亡くなった赤木さんが遺していた、改ざんの経緯が記されたいわゆる「赤木ファイル」についても、「6月上旬を目途に開示したい」と明言した。
急速に進む“政変”が永田町の風景を一変させそうだ。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

札幌市、無許可開発「ノースサファリ」側に補助金1962万円…「サッポロ割」に園内宿泊施設

札幌市南区の市街化調整区域で民間動物園「ノースサファリサッポロ」が開発許可を得ずに20年近く営業している問題を巡り、市が運営会社「サクセス観光」に対し、コロナ禍に伴う宿泊事業者への支援などとして計1962万円の補助金を交付していたことが分かった。無許可開発を始めとする同社の法令違反が相次いで発覚していることを受け、市が返還を求めるかどうかを検討している。
市経済企画課によると、補助金は2020~23年度に五つの事業で支給。このうち最も多かったのは「札幌市内宿泊促進キャンペーン」の計867万円で、コロナ禍を受けた市の旅行支援事業「サッポロ割」の対象に園内の宿泊施設も選ばれたためだった。
市の担当部署では、同社が都市計画法違反の無許可開発で繰り返し行政指導を受けていたことを把握していたが、旅館業法に基づく営業許可は得ていることから支給対象にしたという。
次いで多かったのは、23年度の「事業再構築サポート補助金」の750万円。中小企業庁が同社に「事業再構築補助金」を支給したことに伴うもので、国からも同社に6000万円が支払われていた。
関係者によると、同社は「動物園のワーケーション空間貸出事業」を提案して事業再構築補助金の対象に認められ、新たな宿泊施設を建設後に補助金を受給したという。この宿泊施設も無許可開発の対象に含まれるため、国と市の公金が違法建築の費用に充てられたことになる。
中小企業庁も返還を求めるかどうかを検討しており、市幹部は「国が返還を求めれば、市も同様の対応を取る」としている。

斎藤元彦・兵庫知事の幹部チャット、44%が休日・夜間…百条委が「時間おかまいなし」認定

兵庫県の斎藤元彦知事がパワハラなどの疑惑を内部告発された問題で、県議会の百条委員会は4日、告発文書で指摘された「机をたたいて激怒」「幹部にチャットで夜間や休日など時間おかまいなしに指示」――などの行為を事実として認定。チャットについては2023年度、斎藤氏が複数の幹部との間で4885件をやりとりし、このうち夜間や休日が全体の44%(2165件)を占めたと指摘した。
一方、職員に実施したアンケートでは、斎藤氏が「お前はエレベーターのボタンも押せないのか」と職員を叱責(しっせき)したと聞いたなどの証言も寄せられたが、報告書には盛り込まれなかった。奥谷委員長は記者会見で、アンケートについて「調査の端緒になる情報を収集するために行った。記載された内容をそのまま事実とは認定しないという前提だった」と説明した。
報告書では、斎藤氏の言動が「パワハラ行為と言っても過言ではない」と指摘しつつ、断定を避けた。奥谷委員長は「我々は司法ではなく、法的な見解を断定するのは難しい」と述べた。

北海道の女子高生殺人、転落現場にいた女「真実が闇に消される」…黙秘命じられたと主張

北海道留萌市の女子高校生(当時17歳)を旭川市・神居古潭(かむいこたん)地区の神居大橋から転落させて殺害したとして、殺人罪などに問われた被告の女(20)の裁判員裁判は4日、旭川地裁(小笠原義泰裁判長)で被告人質問が行われた。女は涙を流しながら遺族への謝罪を繰り返し、自身の記憶に基づくものだという「転落の瞬間」を振り返った。(高橋剛志、佐賀秀玄)
「私は押していません」。被告人質問の開始から10分余り、弁護人に被害者が転落した理由を問われた女はこう断言した。
これまでに提出された客観的な証拠から判明しているのは、被害者が女と内田梨瑚(りこ)被告(22)(殺人罪などで起訴)から執拗(しつよう)な暴行を受けた後に橋の欄干に座らされ、「落ちろ」「死ねや」と迫られる中で転落したという点だけだ。
では、転落の瞬間に何があったのか。女の答えは「欄干に立たせた被害者の背中を梨瑚さんが押しました」。被告の説明によると、その後は「キャー」という悲鳴と「バン」という音が聞こえたという。
一方、内田被告は捜査段階で「被害者を橋に残して車に戻る途中、悲鳴が聞こえた。被害者が自殺したと思った」と供述している。こうした説明の食い違いについて、女は弁護人に対して「梨瑚さんが作り話をしている」と強調。周囲から「舎弟」と呼ばれるほど慕っていた内田被告を批判する理由を問われると、「このままでは真実が闇に消されると思った。私だけでも本当のことを話さないといけない」と述べた。
2人で神居大橋を離れた後、被害者の携帯電話を破壊するなどの証拠隠滅を重ねてから別れる際には、内田被告に「最後まで黙秘しろ」と命じられたという。
女は公判前整理手続きが行われていた昨年11月、自身の弁護人に宛てた手紙で「当時に戻れるなら、私の命にかえてでも、被害者の子を助けてあげたいです」とつづっていた。
被害者の両親にも「助けてあげられるチャンスはたくさんあった」などと記した手紙を送ったといい、被害者参加制度を利用して被告人質問に参加した遺族の代理人弁護士は「チャンスというのは、いつのことを指すのか」と追及。女は「梨瑚さんから電話が来た時、(被害者を暴行した)コンビニ、神居古潭でも……。私がこんなんじゃなければ、ご家族の所に帰れたかもしれない」と消え入りそうな声で答えた。

神奈川県内の高速道路や国道 予防的通行止めは全て解除

大雪の恐れがあるとして神奈川県内で4日夕から実施された高速道路や国道の予防的通行止めは、5日朝までに全て解除された。
国土交通省横浜国道事務所によると、県内の予防的通行止めは4日午後4時に開始され、首都高速や東名高速、圏央道、第3京浜、横浜新道、箱根新道など19区間で行われた。
除雪作業や安全確認が終わったとして西湘バイパスで同日午後9時半に、その他の道路も5日午前5時45分までに解除された。
横浜地方気象台によると、大雪注意報が出された県西部を中心に降雪はみられたが、雨が降るなどして積もりにくく、気象台(横浜市中区)では積雪は観測されなかった。

男児にフォーク示し「これで目もえぐり取ってや」…手首と足をロープで縛るなどした実母と男起訴

青森地検弘前支部は3日、青森県内の農作業員の男(47)と、農業の女(35)を暴力行為等処罰法違反と逮捕罪で青森地裁弘前支部に起訴した。
地検の発表などでは、両容疑者は共謀して昨年11月25日、両容疑者の自宅で、女の実子である男児に対し、手に持ったフォークを示しながら「これで目もえぐり取ってや」などと脅したとしている。また、今年1月20日には、自宅で男児の両手首と両足をロープで縛るなどし、移動できなくさせたとしている。

役職復帰の玉木氏を待つ「不倫より頭が痛い問題」 晴れて表舞台に、だが党内外に課題は山積

「(次期参議院選挙では非改選の4議席を含む)21議席獲得を目指す」――。3月4日の会見で、国民民主党の玉木雄一郎代表はこう宣言してみせた。
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昨年11月に発覚した女性問題で同党から3カ月の役職停止処分を受けていた玉木氏。しかし、その3カ月も3月3日で満了。翌4日から晴れて表舞台に立てることになった。
その玉木氏が名実ともに代表に復帰し、「事実上の政権交代選挙」と言われる今夏の参院選に挑む。冒頭の発言は、参議院で予算を伴う法案を単独提出するために必要な議席を得ることで、国会での存在感を高めるという意欲の表れだ。
同時に、改選議席5議席の4倍以上を目標値とするのは、昨年10月の衆議院選挙で躍進しながら、候補を十分に擁立しなかったため、比例区で得た3議席分を他党に譲らざるをえなかったことへの反省でもある。
自公にてんびんにかけられた国民と維新
国民民主党は昨年12月、「103万円の所得税控除額の上限を178万円に引き上げること」や「ガソリンや軽油に課せられた暫定税率の撤廃」について自公と合意した。しかし、所得減税について自民党税制調査会が提案した「123万円案」に強く反発。
さらに「年収500万円以下に対する2段階の所得税減税措置」や、公明党が出した「年収850万円までに対する段階的措置」にも賛成せず、自公との交渉権を「高校無償化と4兆円の社会保障費削減」を主張する日本維新の会に奪われた。そして、2025年度予算案は自公維の賛成により、3月4日に衆議院を通過した。
衆議院で過半数を制するにはまだ13議席も足りない自公にとって、38議席の日本維新の会と28議席の国民民主党は「補完勢力」として利用すべき相手。一方で、どちらかを取り込めば過半数に達するため、双方ともの言い分を受け入れる必要はない。
2025年度予算案について、自公は「7兆円超の税収減」となる国民民主党案より「格安」で対応可能な維新案を取り込むことで、衆議院通過を実現させた。両党をうまくてんびんにかけることができた背景には、日本維新の会と国民民主党の“確執”がある。
玉木氏と前原氏の浅からぬ因縁
維新の前原誠司共同代表は2023年11月に国民民主党を離党したが、そこに至るまでに玉木氏と2度対立した。
1度目は、2022年度予算案について当時の岸田文雄首相がトリガー条項凍結解除に前向きの姿勢を示したから賛成しようとした玉木氏に対し、「補正予算はともかく、本予算に賛成するのは連立に入ることと同じだ」と前原氏は抵抗したときだ。

成年会見を立派に終えた悠仁さま、私生活で熱中される、意外な“サブカル趣味”

3月3日、秋篠宮家の長男・悠仁さまは成年に際しての記者会見に臨まれた。
「会見では、ご自身の長所や短所、理想のお相手像などのパーソナルな部分に加え、ご家族に関する事柄や、大学進学に際してのお気持ちなど、幅広い質問に回答されました」(皇室担当記者、以下同)
愛子さまの記者会見と比較される
筑波大学への進学も決まり、晴れやかなお気持ちで会見を迎えられたかと思いきや、悠仁さまにとって今回の会見は、秋篠宮家の命運を背負われた重大な任務だったという。
「秋篠宮家は長女である眞子さんの結婚騒動以降、その一挙手一投足が注目され、少しでも落ち度のようなものがあれば容赦のない批判にさらされるという苦しい状況に置かれています。そんな中、将来の天皇陛下である悠仁さまが、成年会見で国民を感心させる立派な姿を見せることが、この窮状を脱する唯一の手段だといわれていたのです。こうした背景もあり、会見は前々から注目を集めていました」
秋篠宮家にとって、一発逆転の好機ではあったものの、悠仁さまの分はかなり悪かったという。というのも、
「“愛子さまの会見を超えることは難しい”との見方が強かったからです。天皇家の長女である愛子さまも’22年、成年会見に臨まれています。その際、手元のメモにはいっさい視線を落とさず、ユーモアを交えながら質問に答えられたことで、成年皇族として“非の打ちどころがない”と国民から絶賛されたのです。悠仁さまの会見は、愛子さまの会見と比較されるのですから、ご本人はプレッシャーを感じておられたでしょう」
象徴天皇制に詳しい名古屋大学大学院人文学研究科の河西秀哉准教授は、成年会見を巡る悠仁さまの重圧について、次のように解説する。
悠仁さまの“意外な趣味”
「今の天皇ご一家も、かつては雅子さまのご病気や愛子さまの不登校騒動などが重なり、世間から厳しい意見が寄せられた時期がありました。しかし、愛子さまが成年会見に臨まれた年には、すでに批判めいた動きは落ち着き、むしろ国民は好意的だったように思います。一方で、悠仁さまの場合はご自身や秋篠宮家に厳しい視線が向けられている最中の会見ですから、愛子さまのときよりも厳しく評価されることは明白です」
そうした背景もあり、「事前に相当な準備をされたのでは」と河西准教授は続ける。
「悠仁さまは、しばしば“お人柄が見えない”と指摘されることがあります。愛子さまも成年会見前は同様の指摘がありましたが、会見を経て世間の印象を大きく変えられました。悠仁さまも会見を通じて、今まで見えなかった“普通の青年としての親しみやすさ”を表現しようとお考えになったでしょう。
ただ、それだけでは愛子さまの二番煎じになってしまいますし、悠仁さまは現在の法律上、将来的に天皇になられるお方ですから、それにふさわしい人格であることも表現する必要があります。限られた時間でそうした側面を見せるためには、かなりの練習が必要だったでしょう」
初めての記者会見を終え、早くも次なる重要ミッションである成年式が今年の9月6日に執り行われることが決まった。とはいえ、会見の重圧から解放された今、ひとまず安心されたことだろう。私生活では“意外な趣味”に打ち込んでおられるかもしれない。
「悠仁さまのお好きなものといえば、トンボのイメージが強いかもしれませんが、実は中学時代からライトノベルに熱中しておられるのです」(秋篠宮家関係者)
ライトノベルとは、通称ラノベと呼ばれる日本発祥の小説のこと。ファンタジーや恋愛など娯楽性の高いテーマを扱い、挿絵にはアニメや漫画風の絵が用いられることが多いため、誰でも気軽に読めるのが特徴だ。
「ラノベ作品は現在、かなりの人気ジャンルとなっており、中には、『涼宮ハルヒの憂鬱』や『Re:ゼロから始める異世界生活』など、アニメ化やコミカライズされ、シリーズ発行部数が1000万部を超えるものもあります。
さまざまなテーマの作品が刊行される中、最近は“異世界転生”というジャンルが大流行しています。普通のサラリーマンや、さえない高校生が異世界で生まれ変わり、複数の美女から好意を寄せられたり、世界を救うといった成功譚が人気を集めているのです」(ラノベ編集者)
過去に本を出版された“先輩方”
ラノベは、漫画のように画力が求められるわけでもなく、一般的な小説ほど高度な文章力や構成力は必要ないともいわれている。そのため、自ら書いてみるファンも少なくないという。実は悠仁さまもそのひとりだそうで、
「悠仁さまは、ラノベを読むだけでなく、執筆もされると聞きました。お茶の水女子大学附属中学校に通われていたころ、ご自分のノートに自作のラノベをしたためていたそう。その作品を教室で同級生に勝手に音読されてしまい、困惑されたことがあったのだとか」(前出・秋篠宮家関係者)
中学時代は苦い思いを経験されたようだが、大学では人目を気にすることなく、サブカルなご趣味を満喫できるかもしれない。
「筑波大学には、サブカルチャーやオタク文化を愛する学生が集う『現代視覚文化研究会』というサークルがあります。ラノベが好きな学生も多く入会しているでしょうから、自身の作品についてサークルのメンバーから助言を受けられるかもしれませんし、共同で作品を執筆される可能性も考えられます」(皇室ジャーナリスト、以下同)
皇室には、悠仁さまのお手本になり得る“ベストセラー作家”の先輩がおられる。
「天皇陛下は、2年間のイギリス生活について綴った留学記『テムズとともに』を出版され、’23年に発売された新装版は発行部数が10万部を超えています。また、三笠宮家の彬子さまも自身のイギリス留学記を綴られた『赤と青のガウン』を出版。こちらは文庫化もされ、発行部数が25万部を超える大ヒット作です」
未来の天皇という重圧がのしかかりながらも、大学ではサブカルワークを謳歌されることだろう。
河西秀哉 名古屋大学大学院人文学研究科准教授。象徴天皇制を専門とし、『近代天皇制から象徴天皇制へ―「象徴」への道程』など著書多数

自民党本部から地方への交付金、なぜ正しく記載されない? 収支報告書「ミス」1600万円超、「政治とカネ」改革で置き去りにされる根本問題

自民党本部が2020~23年、各都道府県の支部連合会へ支出した交付金のうち、大阪や北海道など8道府県連で、計約1622万円が政治資金収支報告書に収入として記載されていなかったり、過少に記載されたりしていた。自民党本部が交付金を支出したと記載していたのに、支部連合会側に記載がなく食い違っていたケースは、別団体からの収入としていたものなどを含めると4年間で217件に上る。なぜこんなにも「ミス」が多発するのか?国会で昨年から進められてきた「政治とカネ」の改革議論。旧安倍派など自民党派閥裏金事件に端を発するものだが、今の議論の大きな欠陥が見えてきた。(共同通信=高津英彰)
▽不記載、過少記載

一連の不記載で最も巨額だったのが大阪府支部連合会だ。大阪府連は2022年4月に振り込まれた1千万円を記載していなかった。「同月に政党助成金口座にも1千万円の振り込みがあり、誤認した」と説明している。2020年には党大会中止にともなって、新幹線代の払い戻しで生じたキャンセル代1120円も、交付金として受け取っていたが記載していなかった。
千葉県支部連合会は2020年に50万円を受け取ったが、そのまま同額を支出したため「『仮受け金』として処理した」といい、収支報告書に記載しなかった。
北海道支部連合会は2020~22年に毎月受け取っていた交付金を15万円ずつ少なく計上しており、36件計540万円の過少記載となった。「アルバイトの人件費を差し引いて計上していた。政治資金規正法に関する誤解があり、本来であれば経常経費から支出をしなければならないアルバイト代を、党本部からの交付金から差し引いて良いものと思い込んでいた」と釈明した。 少額のものも含めると、奈良、栃木、大分、青森で不記載、沖縄で過少記載があった。いずれも「ミス」だったとしている。
▽支部連合会とは
自民党本部=2024年10月
自民党には、東京・永田町を拠点とする党本部のほか、全国各地に支部が存在する。市町村ごとに置かれた市町村支部、自民党を支持する業界団体ごとにまとまった職域支部、衆参の選挙区ごとに置かれる選挙区支部などだ。 支部連合会はそうした各支部と本部の連携を図り、選挙対策や党勢拡大運動、議会対策、党員・党友名簿の管理など広域的な連絡調整に当たっている。47都道府県全てにあり、自身で政治資金パーティーを開く団体もあるなど、多額の政治資金を取り扱っている。しかし、記載内容の度重なる食い違いから浮かぶのは、政治資金規正法の知識不足や、これまで会計ルールが曖昧で慣例に従った処理になっていたことだ。
▽なぜ「ミス」が?
訂正された自民党大阪府支部連合会の政治資金収支報告書
不記載や過少記載、交付金として記載せず「その他の収入」にまとめて計上するなど200件超の食い違いについて、党本部はいずれも「支部連合会のミス」と説明している。ただ、支部連合会関係者からは「作成した収支報告書を毎年、党本部に送っているが、食い違いの指摘はなかった」と恨み節が相次ぐ。 ある県の支部連合会関係者は「党本部には経理局があり、10人以上の専従職員がいると聞いている。地方の支部連合会では担当者が1人だけのところが多く、大体は他の業務との兼務だ。これまで会計処理についての指導もなく、取材を受けた途端、慌てて支部連合会側に責任を押しつけることには納得できない」と憤った。
党本部は昨年夏、収支報告書作成に当たって、口座に振り込まれた資金のうち、交付金収入として記載するべきものを支部連合会側に通知した。自民党は「現在は交付金の(記載内容に)齟齬がないよう、さらなる周知徹底を図っている」と強調している。
▽欠陥
取材に応じる日本大の岩井奉信名誉教授=1月、東京都千代田区
「政治資金収支報告書をないがしろにする行為で、ミスでは済まされない。一連の問題には、透明性の欠如とチェック機能不全という政治資金規正法の欠陥が詰まっている。特に政党に問題が多い」 そう話すのは、政治資金に詳しい日本大の岩井奉信名誉教授だ。
岩井氏は、党本部と支部連合会は同じ政党の組織でありながら、会計上は別の政治団体になっていると指摘。「会計が分かれているため、自民党という政党が国内に数千単位である形になっている。会計的、財務的には別組織で相互的なチェックもなく、とにかく分かりにくい。党本部と支部連合会の間ですらこの状況なら、地方支部に至ってはもっと問題があるのではないか」と話す。
▽取り残し
政治資金規正法再改正案を可決した衆院本会議=2024年12月17日
自民党の派閥裏金事件を受けて政治資金規正法は昨年、2度改正された。政治資金をチェックする第三者機関「政治資金監視委員会」の設置が決まったが、対象は国会議員と密接な関係を持つ国会議員関係政治団体に限られた。
国会で答弁する石破茂首相=2024年12月
税理士など登録政治資金監査人による監査制度は以前からあるが、対象はやはり国会議員関係団体のみで、政党は政治資金改革から取り残されている。
昨年の規正法改正で、収支報告書の透明性を高めるため、オンライン提出やデーターベース化が決まった。しかし、岩井氏は6万を超える政治団体のうち、国会議員関係政治団体など3千足らずの政治団体しか対象になっていないと指摘する。政党についても党本部は対象だが、約1万と言われる政党支部が含まれていない。
透明性、外部からのチェック機能こそが重要だが、派閥裏金事件は国会議員の政治団体が舞台となったため、政党については話が進んでいない。「政治とカネの問題は度々起きているが、対症療法で進めるので、対策が穴だらけになっている。一丁目一番地の対策は疎かにもかかわらず、政治家は抜本的な対策をやりたがらず、企業・団体献金に話をミスリードしている」と苦言を呈した。 全ての団体でオンライン提出やデータベース化を進めれば、記載の食い違いはAIですぐに見つけられるようになる。政治資金の流れが可視化されれば、不正やいい加減な会計処理に対する抑止力にもなる。「政党を含めた全ての政治団体の収支を検索で照合できるようにし、政党も外部監査の対象にする抜本的な法改正が必要だ」と強調した。
政治資金規正法再改正案を可決した衆院本会議=2024年12月17日
根本的な問題への対応が不十分なまま、企業・団体献金にばかりクローズアップされている国会議論。岩井氏はこう付け加えた。 「はっきり言って、報道各社もミスリードに加担している。透明性、チェックこそ重要なのに、それが終わったようにネグレクトされ、企業・団体献金の話ばかりしている。本質的、抜本的な改革が必要であることを改めて自覚してほしい」

万博リハーサルに応募35万人、定員の9倍で「無料とはいえ想像以上の応募数」

大阪・関西万博の開幕前に人工島・夢洲(ゆめしま)(大阪市此花区)の会場を使って実施するリハーサル「テストラン」の参加者募集に、定員4万人の9倍近い約35万人が応募したことがわかった。大阪府と大阪市が抽選で選び、近く当落の結果を通知する。
テストランは、運営上の問題点を洗い出すため、4月4~6日に一部のパビリオンや飲食店などを稼働させて実施。うち2日間は実際に一般参加者を入れる。府市は1月31日~2月28日にかけ、万博のPRを兼ねて、オンラインで府民を対象に無料で参加者を募っていた。
万博の入場券は、1400万枚の前売り目標に対して約796万枚(2月26日時点)と低迷。府市が昨年12月に実施した意向調査でも「行きたい」と答えた人は34.9%にとどまる。
機運醸成が課題となっているだけに、府幹部は「無料とはいえ、想像以上の応募数だ」と驚いている。