肝機能障害を「警告」=血管炎薬20人死亡で―厚労省

キッセイ薬品工業(長野県松本市)が国内販売する血管炎治療薬「タブネオス」の投与後に患者20人が死亡した問題で、厚生労働省は21日、同薬の添付文書に「警告」欄を新設するよう同社に指示した。肝機能障害が表れ死亡に至った例があることを明記し、医療関係者に注意喚起する。
タブネオスは米医薬品会社が開発し、厚労省の承認を経て2022年6月に国内販売を開始。添付文書には重大な副作用として肝機能障害が挙げられていた。
これまで推定約1万2000~1万3000人に使用され、死亡した20人には肝機能障害が見られた。同様の副作用報告は、疑いも含め210件あるという。既に新規投与は控えるよう呼び掛けた。
新設の警告欄には「胆管消失症候群を含む重篤な肝機能障害が表れることがあり、死亡に至った例もある」と記載。投与中は定期的に検査を行い、肝機能障害が見られた場合は投与中止などの対処を求めた。
「重要な基本的注意」として、肝機能障害の多くは投与開始後3カ月以内に表れるとも記した。
さらに、キッセイ薬品工業を通じ、医療関係者に「安全性速報」(ブルーレター)も発出。死亡した20人は60~90代の男女で、13人には胆管消失症候群が見られ、ほかに急性肝不全や肝機能異常などの副作用があったとした。血管炎自体が重篤な疾患で、死亡との関連性は調査中という。
服用中の患者らに尿や皮膚の変色、腹痛などがある場合は、すぐに医療機関を受診するよう呼び掛けた。 [時事通信社]

京都・八幡市長が産休取得へ 現職の女性首長では全国初か

トップが先頭に立って実践――。全国最年少の女性市長、京都府八幡市の川田翔子市長(35)は21日、出産のため今夏以降に産休と育休を取得すると明らかにした。現職の女性首長による産休取得は、全国知事会や市長会、町村会も把握しておらず、全国初とみられる。
仕事と家庭の両立を目指す川田市長は「女性活躍と言われる中、産休・育休の必要性を自ら示すことで、女性がトップや管理職を目指しやすくなれば」と話した。
川田市長は京都大卒。京都市職員や山東昭子参院議員(当時)の秘書を経て、2023年11月の八幡市長選に無所属で初出馬し、33歳で同市初の女性市長に就任した。25年12月に結婚し、今年9月に女児を出産予定という。
産休期間については、労働基準法は原則「産前6週間、産後8週間」と定め、八幡市条例にも「産前・産後各8週間」とする施行規則がある。ただし、特別職にあたる市長には労基法は適用されず、市条例にも規定がない。そこで今後、どちらかに準じて期間を選ぶという。
産休中は副市長が職務代理者を務め、9月議会の議案提案なども代行する。重要案件は可能な限りオンラインで会議に出席し、電話やメールで連絡を取るとしている。産休終了後に取得する育休の期間や方法は未定。職務代理者は置かず、時短勤務にするなどして市政運営にできる限り関わる方針だ。
政治家の産休取得は、ニュージーランドのアーダン首相(当時)が18年の在任中に出産し、現職の首相としては世界で初めて産休を取得した。国内でも出産を理由に欠席届を提出できる規定が衆参両院で設けられるなど制度整備が進む。しかし、両立の壁は高いままだ。
川田市長は「賛否両論の意見をいただく覚悟で決めた。男女とも仕事や社会での自己実現とライフイベントの両方を追い求めやすい社会を目指すべきだ。制度設計やそのための議論の大切さが職員や市民に伝わってほしい」と話した。【鈴木健太郎】

抗菌薬誤投与で難病発症、患者死亡=医師が成分確認せず―三重・桑名市総合医療センター

桑名市総合医療センター(三重県桑名市)は21日、アレルギー反応が出る抗菌薬を誤って投与した患者が、死亡する事故があったと発表した。担当医が投与した薬の成分を十分に確認していなかったといい、今後、遺族に補償をするという。
同センターによると、30代の男性医師は2月17日、気管支ぜんそくで入院した60歳の男性患者に抗菌薬「バクトラミン」を処方。患者は1日1錠のペースで10日間服用した。
この薬には、過去に患者がアレルギー反応を起こし、投与が禁止された抗菌薬「ダイフェン」と同一の成分が含まれていた。電子カルテには、患者へのダイフェンの投与を禁止する旨が記録されていたが、医師は同一成分が含まれていないかどうかの確認を怠った。
患者は処方された薬を服用後、いったん退院したが、全身の皮膚などがめくれる難病「スティーブンズ・ジョンソン症候群」を発症し、愛知県内の病院に入院。3月23日、腸閉塞による敗血症性ショックで死亡した。
同センターは、有識者らによる第三者委員会を設置し、難病発症と死亡との因果関係の調査を要請する予定。遺族に謝罪し、病理解剖の結果を待っているといい、記者会見した山田典一病院長は「原因究明と再発防止に全力で取り組む」と述べた。 [時事通信社]

8台絡む事故 渋滞の車列に突っ込み…運転手は車乗り捨て逃走 横浜市

21日正午すぎ、神奈川県横浜市の県道で、渋滞で停車していた車列に車が突っ込み、あわせて8台が絡む事故がありました。事故を起こした車の運転手は現場から逃走していて、警察が行方を追っています。
警察によりますと、午後0時半ごろ、横浜市旭区の中原街道で「乗用車4台くらいの事故」と110番通報がありました。渋滞で停車していた車の列に後ろからセダンタイプの黒い普通乗用車が突っ込み、トラックなど7台が巻き込まれました。
この事故で20代から70代の男性4人と女性1人、あわせて5人が病院に搬送されましたが、いずれも意識はあり軽傷だということです。
最初に事故を起こした車の運転手は現場に車を乗り捨てて逃走していて、警察はひき逃げ事件として行方を追っています。

栃木強盗殺人事件 妻確保のホテルは“第三者名義”で予約

栃木県上三川町で女性が殺害され、20代の夫婦と少年4人が逮捕された強盗殺人事件。警察は21日、夫婦の自宅を捜索しました。逃走後、妻が確保されたホテルは、“第三者の名前”で予約されていたことがわかりました。
事件の指示役とみられる容疑者夫婦が住んでいた自宅に、栃木県警の捜査員が家宅捜索に入りました。玄関をあけるとすぐに段差があり、コメが見えました。
生後7か月の赤ちゃんと3人で暮らしていた竹前容疑者夫婦。事件当日も、3人で行動していたのでしょうか。
警察が匿名・流動型犯罪グループ=トクリュウとみて捜査している強盗殺人事件。狙われたのは地元で有名な資産家一家で、住人の富山英子さんが殺害されました。
これまでに逮捕されたのは6人。指示役とみられる竹前容疑者夫婦と、実行役とみられる高校生4人です。捜査関係者によると、このうち夫婦と高校生Bは事件前から接点があり、夫婦がBに指示を出し、他の高校生を集めさせたとみられています。
事件当日、夫婦と高校生らは一度、サービスエリアに集合。事件の具体的な計画について、打ち合わせをしていたとみられていますが、この時、夫婦が高校生らにバールなどを渡していたことが、捜査関係者への取材で新たにわかりました。
その後、現場に向かったとみられる高校生たち。次のように供述しています。
高校生の一部
「当日に初めて、被害者の家を狙うことを聞いた」
「夫婦から指示を受けていた。やらなければ家族や友達を殺すなどと言われた」
高校生らを脅し、実行させたのでしょうか。
夫婦は、事件当時も高校生らとアプリで通話しながら、リアルタイムで指示を出していたとみられています。
事件後、夫婦は一度自宅のある神奈川方面へ逃走。その後、妻の美結容疑者と生後7か月の赤ちゃんは、横浜市内のビジネスホテルへ向かったとみられます。
捜査関係者によると、その際、ホテルの予約名は夫婦の名前「竹前」ではなく第三者の名前だったということです。誰の名前だったのかは、わかっていません。
美結容疑者は赤ちゃんと客室にいたところを確保され、夫の海斗容疑者は、海外へ飛び立つ直前に確保されました。
警察が捜査を進めているのが、夫婦の上にいる可能性がある別の指示役の存在です。
警察は、どのような指揮系統だったかなど、事件の全容解明に向け、慎重に調べています。

逮捕の動物園職員「妻の首絞めた」 道警がロープ状のものを押収

北海道旭川市の旭山動物園で妻の遺体を焼却炉で燃やしたとして、同園職員の鈴木達也容疑者(33)が死体損壊容疑で逮捕された事件で、北海道警は鈴木容疑者を22日にも殺人容疑で再逮捕する方針を固めた。捜査関係者への取材で判明した。
捜査関係者によると、鈴木容疑者は「(妻の)首を絞めて殺した」との供述をしており、道警はロープ状のものなどを押収した。凶器の可能性があるとみて調べている。
旭川地検は21日、鈴木容疑者を死体損壊の罪で起訴した。
起訴状によると、鈴木被告は3月31日午後9時40分~4月1日午前3時40分ごろ、旭山動物園の焼却炉に妻由衣さん(33)の遺体を運び込み、燃やしたとしている。【谷口拓未、横田信行】

竹永康宏容疑者【長崎】SNSで高校時代の同級生になりすまし学歴や職業を馬鹿にした疑い…九州運輸局佐世保海事事務所職員(52)を逮捕

県内の公務員が、SNSで高校時代の同級生になりすまし、学歴や職業を馬鹿にする投稿をした疑いです。九州運輸局佐世保海事事務所の課長級の職員が、名誉毀損容疑で逮捕されました。

逮捕されたのは、九州運輸局長崎運輸支局佐世保海事事務所の首席運輸企画専門官、竹永康宏容疑者52歳です。

福岡県警柳川署によりますと、竹永容疑者は高校時代に同級生だった福岡県みやま市の52歳の自営業の男性の氏名を名乗るアカウントをフェイスブックで作った上、2025年11月7日、男性の出身大学を「恥ずかしい」、職業について「大学に行く必要がないですね」などと投稿した名誉毀損の疑いが持たれています。

男性の友人が投稿に気づいて男性に知らせ、男性が今年1月、柳川署に届け出て事件が発覚しました。警察は20日午後0時39分、佐世保市干尽町の合同庁舎の駐車場で竹永容疑者を逮捕しました。

調べに対し「おっしゃる通りです」と容疑を認めているということです。

男性とは高校卒業後、交流はなかったとみられ、警察は動機や経緯などを調べています。

九州運輸局は「逮捕が事実であれば誠に遺憾です。今後、警察の捜査の状況を注視しつつ、確認された事実を踏まえ、厳正に対処してまいります」とコメントしています。

動画配信の少女を裸にさせ録画 性的映像要求疑いの男を逮捕 徳島県警

動画配信アプリで知り合った徳島県に住む16歳未満の少女に、性的な映像を送信させたなどとして、徳島県警は19日、映像送信要求と性的姿態撮影処罰法違反(撮影)などの疑いで、大阪市淀川区の会社員、二島幸平容疑者(38)を逮捕した。

逮捕容疑は、昨年10月、動画配信アプリで活動する少女が16歳未満と知りながらビデオ通話で裸にさせ、録画したなどの疑い。

県警によると、容疑者はアプリ上で他の利用者とトラブルを起こし、その後少女と2人でビデオ通話をしたという。少女は、録画内容が拡散されることを恐れ、昨年10月に県警に相談していた。

沖縄・辺野古沖事故、転覆前に船長が生徒に操縦させたか…波浪注意報下で「軽率で不適切な行為」指摘も

沖縄県名護市辺野古沖で3月、小型船2隻が転覆し、同志社国際高(京都府京田辺市)の女子生徒(17)と男性船長(71)が死亡した事故で、2隻の船長が転覆前、生徒側に船を操縦させていた可能性のあることが、捜査関係者への取材でわかった。第11管区海上保安本部(那覇市)が詳しく調べている。
事故は3月16日午前10時10分頃に発生。市民団体「ヘリ基地反対協議会」が運航する「不屈」と「平和丸」が転覆し、生徒18人を含む計21人が海に投げ出され、不屈の船長と平和丸に乗っていた同校2年の女子生徒が死亡、生徒ら14人が負傷した。
捜査関係者によると、当時、現場付近で安全航行を呼びかけていた海保や生徒が撮影した映像などから、不屈では転覆する前に、生徒に操船を代わり、平和丸でも同様の動きをした疑いがあるという。海保は映像を精査するなどして調べている。
一方、平和丸の男性船長は関係者に対し、「不屈の船長が生徒にハンドルを持たせているのを見て、同じように持たせた」「船のハンドルを押さえた上で、生徒に操縦させた」などと説明。事故については、反省の意を示した上で「先に転覆した不屈を助けにいかないわけにはいかなかった。遺族に直接謝罪したい」などと話しているという。
船舶職員及び小型船舶操縦者法と施行規則では、船の操縦者に免許の取得を義務づけている一方、免許を持つ操縦者が指揮監督を行う場合などは、免許を持たない人による操船を認めている。ただ、国土交通省によると、無免許の人の操船は、安全が確保され、危険性が小さい状況下であることが想定されている。当日は波浪注意報が発表され、警戒監視中の海保は「波が高いので十分気をつけてください」などと拡声機で繰り返し注意を促していた。
26人が死亡・行方不明となった北海道・知床半島沖の観光船沈没事故で事故対策検討委員会の委員を務めた慶応大の南健悟教授(海事法)は、「免許を持たない高校生に船を操縦させていた場合、法律違反を問われなくとも、当時の気象状況などを踏まえると、軽率で不適切な行為だったと評価されうる。司法手続き上、安全管理に対するずさんさや悪質性を示す事情として考慮される可能性がある」と指摘する。
このほか、海保の捜査では、乗船前に生徒に対し、船長らから安全面に関する詳細な説明がなかったことも判明した。ヘリ基地反対協議会側に同校生徒の乗船名簿はなく、安全管理に関する資料も見つかっていないという。協議会側の安全管理体制に問題があった可能性がある。11管は、業務上過失致死傷などの疑いで捜査を進めている。
沖縄・玉城デニー知事、9月の知事選への影響「ないと言えず」
沖縄県の玉城デニー知事は19日、同県名護市辺野古沖の小型船2隻の転覆事故が、9月の県知事選に与える影響について、「一つの世論の方向性として全く影響がないとは言い切れない」と述べた。
玉城氏は同日の定例記者会見で、2隻の運航団体に県が補助金を出しているといった事実とは異なる情報がSNS上に出ていることに触れた上で、「(誤情報を)拡散することも間違った判断を広め、助長することにつながる。間違った情報によって判断されることがあってはならない」と語った。

クマに襲われ木の棒で命拾いした男性、開発した「クマ撃退用ポール」に注文殺到…青森県警も導入

クマに襲われた経験を生かして開発された「撃退用ポール(棒)」が注目を集めている。距離を保ち身の安全を確保できるとして、岩手県岩泉町の佐藤誠志さん(59)が昨春に販売を開始して以降、県内外で800本以上売れ、クマ出没が相次ぐ青森県警も導入。佐藤さんは「クマと会ってしまった時に致命傷を防ぐことができれば」と話す。(山岸憲伸)
「棒がなければ顔を攻撃されていた」
佐藤さんは2023年9月、同町の早坂高原近くの山林でキノコ採りをしている最中、生い茂った草木の先で何かが動くのに気づいた。木の上に登る子グマと、体を左右に揺する母グマの姿が見えた。「絶対にやられる」。覚悟した直後、母グマがものすごい勢いで突進してきた。
つえ代わりにしていた長さ約1メートル60の木の棒で、何度も襲いかかってくるクマを繰り返したたいた。しかし途中で棒をつかまれ、振り上げたところで足元まで接近されると、肘や太ももをかまれたり引っかかれたりした。程なくしてクマは立ち去った。
佐藤さんの体には今も傷痕が残るが、「棒がなければ、(致命傷になりかねない)顔を攻撃されていただろう」と、クマと対峙(たいじ)した際に距離を保つことの重要性を学んだ。
全7種類でカスタム可能
九死に一生を得た経験から昨年の春前に撃退用のポールを製作した。ポールにはアルミ合金などを使用し、先端が二股に分かれた全7種類。長さは1メートル15~70を用意し、カスタムもできる。クマの素早い動きに対応できるよう最も軽いポールで約500グラムと軽量化を図った。実現に向けて、猟友会員からもアドバイスをもらったという。
パンフレットに記したポールの使い方には、〈1〉振り上げた時に距離を詰められないよう、たたかずに突くこと〈2〉クマにつかまれないように、突いた後はすぐに引くこと――など自らの教訓を生かした。
ふるさと納税の返礼品にも
元々山菜やキノコ類、ペット用品などをインターネットで販売しており、昨春からポールも商品に加えたところ、注文が殺到。これまで累計で800本以上が売れ、今月中には1000本に達する見込みという。
山の近くに住む家族への贈り物として購入する個人客や、仕事で山に入らざるを得ない電力会社、測量会社からも注文を受けたという。ポールは近隣の農家らの手作りで、今年から町のふるさと納税の返礼品にもなっている。
佐藤さんは、山に入る時のクマ対策として「ブザーや笛を携帯し、まずはクマと出会わない工夫が大切」としつつ、「遭遇した場合の想定や道具の準備もしてほしい」と備えの大切さも訴える。
商品価格は7800円~2万7000円(税込み、送料別)。佐藤さんが運営する店舗「原生林の熊工房」のECサイトから購入できる。