青木被告「黙秘します」=刑事責任能力など争点―4人殺害で初公判・長野地裁

長野県中野市で2023年5月、住民女性と警察官の計4人が殺害された事件で、殺人などの罪に問われた青木政憲被告(34)の裁判員裁判の初公判が4日、長野地裁(坂田正史裁判長)であった。青木被告は罪状認否で「黙秘します」と答え、弁護人は本人の意思を尊重し、起訴内容や刑事責任能力について「争う」と述べた。公判では責任能力や量刑が争点となる見通し。
検察側は冒頭陳述で、青木被告が事件の約1年前から、自宅付近を散歩する女性2人が「(独り)ぼっち」「きもい」などと話していると妄想を抱いたと指摘。事件当日も2人を見かけ激高して殺害した上、駆け付けたパトカー車内に発砲するなど警察官2人を殺害したとした。被告は当時妄想症を患っていたものの、直接的な影響はなく完全責任能力があると主張した。
一方、弁護側は、青木被告は統合失調症の影響で心神耗弱状態にあったなどと反論した。
検察側は証拠調べで、青木被告が凶器の大型ナイフを同年4月にインターネットで購入し、事件2日前に鋭利に研いで両刃にしたと明らかにした。 [時事通信社]

清水尋也容疑者を再逮捕 「吸うため」大麻所持疑い

大麻を含む植物片0.4グラムを所持したとして、警視庁薬物銃器対策課は4日までに、麻薬取締法違反の疑いで、俳優清水尋也容疑者(26)=東京都杉並区=と、同居する20代の女を再逮捕した。警視庁によると、清水容疑者は「吸うために持っていた」と容疑を認めている。
清水容疑者は同課に、米国に留学していた20歳ごろ、招待されたホームパーティーで初めて使用したと説明。「日本で吸ったのは、高揚感やリラックス感を味わいたいと思ったから」と供述、今年は1カ月に数回ほど吸っていたと話している。
2人の再逮捕容疑は3日、杉並区の清水容疑者らの自宅で大麻を含有する植物片0.4グラムを所持した疑い。

川崎ストーカー事件、神奈川県警が謝罪 全員が「危険性を過小評価」

元交際相手からのストーカー被害を神奈川県警に訴えていた川崎市の女性が殺害された事件で、県警は4日、一連の対応が不適切だったとする検証結果を公表した。担当した警察官全員が「危険性を過小評価」し、組織的な初動対応をせず、女性の失踪後も積極的に捜査しなかったと結論づけた。関わった幹部や担当者ら計43人が処分(退職者は処分相当)を受け、県警は遺族に謝罪した。
県警の和田薫本部長は4日に記者会見し「相談を受けていた女性が殺害されるという重大な結果が発生したことを重く受け止め、被害者や親族からの相談に対する不適切な対応について深くおわびします」と陳謝した。
報告書などによると、岡崎彩咲陽(あさひ)さん(当時20歳)や家族は2024年6月以降、何度も県警に連絡。白井秀征(ひでゆき)被告(28)=殺人罪などで起訴=からの暴力やつきまといについて相談したが、川崎臨港署はストーカー規制法に基づく警告を出さなかった。
12月9~20日には岡崎さんが計9回、署に電話したが、対応した署員は「話しぶりが落ち着いている」と判断し、危険性を過小に評価。ストーカーなどの「人身安全関連事案」として扱わず、記録も取らなかった。署長と県警本部人身安全対策課へ連絡する必要があったが、しなかった。
岡崎さんは同20日に行方が分からなくなったが、その後も署や県警本部は事件性がないと判断していた。岡崎さんが身を寄せていた祖母宅の窓ガラスが割られ、22日に祖母が「白井被告が連れ去ったのではないか」と通報。署員が駆けつけたが、資材を忘れたため鑑識活動をしなかったという。署長も「自分の意思でいなくなった可能性が高い」と考え、積極的な捜査は行われなかった。
署は過去にも2人の交際トラブルに対応したが、「復縁した」と判断していた。そのため、行方不明になってからも岡崎さんが白井被告の元に隠れているのではないかという先入観が署員らにあったという。
約4カ月後の25年4月には、岡崎さんの親族からの電話で、白井被告が米国に渡航したことを把握した。県警は同30日にようやくストーカー規制法違反容疑で白井被告宅を捜索。床下から岡崎さんの遺体が見つかり、翌日に初めて和田本部長に報告された。
県警は体制が形骸化して機能不全になっていたとして、ストーカー事件などの司令塔となる参事官級ポストを新設する。また、全ての捜査員が適切に対応できるようマニュアルを作る。
県警は事件発覚後の5月に検証チームを作り、事案に関わった140人に聴取して内部調査を進めていた。【横見知佳、宮本麻由】

「警察に誠意と危機感があれば…」川崎ストーカー事件、遺族憤り

神奈川県警が4日に公表した、川崎市のストーカー殺人事件の検証結果。県警の対応の不備を指摘し続けてきた、亡くなった岡崎彩咲陽(あさひ)さんの父鉄也さん(51)は「僕たちが言ってきたことが正しかったと認められただけで、何か状況が変わったわけじゃない」と突き放すように話した。
県警側は1日に川崎臨港署で鉄也さんに報告書を渡し、その場で署長と本部の警務課長が約20分にわたって謝罪した。不適切な対応があったことを認め、「本来ならもっと早く謝罪すべきだった。このように遅くなったことを深くおわびする」などと伝えたという。
一方、鉄也さんは「今さら謝られても、という気持ち。特に話すことはなかった」と振り返る。「やっぱり(適切な対応を)やっていなかったんだと、余計に腹が立つ」
警察庁はストーカー事件で被害者の申し出がない場合でも、加害者に警告できるよう法改正の検討を始めている。鉄也さんは「もちろんいいことだ」としつつ、法改正は万能ではないと訴える。「娘の件に関しては法律うんぬんより、警察官たちの資質、気持ちの問題だ。担当者がもっと誠意と危機感を持っていれば、こんなことにはならなかったはずだ」とくぎを刺した。
祖母の須江子さん(68)は自宅から岡崎さんがいなくなった後、LINE(ライン)で「何処(どこ)に、いるの」などと何度もメッセージを送ったが、返事は途絶えた。
岡崎さんが行方不明になる前にインターネットで購入した衣類が自宅に届き、ひつぎに入れたが、一部は大事に取ってある。遺品を見るたびに、今も「助けてあげられなくてごめん」と心の中で語りかけるという。
県警の謝罪について「(対応の誤りは)認めなきゃおかしい。少しずつ、一歩進んだなと思っている」と話した。【矢野大輝】

「月数回ペースで大麻吸っていた」=所持容疑で、清水尋也容疑者再逮捕―警視庁

乾燥大麻を所持したとして警視庁に逮捕された俳優の清水尋也容疑者(26)が「今年に入ってから月に数回ペースで大麻を吸っていた」と話していることが4日、捜査関係者への取材で分かった。
「初めて大麻を吸ったのは米国留学中の20歳のころ」とも供述。警視庁薬物銃器対策課は、清水容疑者が常習的に大麻を使用していたとみて入手経路を詳しく調べる。
同課は同日までに、同容疑者と、同居する20代の女の2人について、自宅で乾燥大麻を所持したとして、麻薬取締法違反容疑で再逮捕した。
再逮捕容疑は3日、東京都杉並区の自宅で、乾燥大麻約0.4グラムを所持した疑い。
捜査関係者などによると、乾燥大麻は3日午前、同容疑者宅への家宅捜索で押収された。植物片が入っていたとみられる空のチャック付きポリ袋や巻紙も見つかった。
清水容疑者は「大麻を初めて吸ったのは20歳のころ、語学留学のためロサンゼルスに行ったとき」と供述。2019年に米国へ語学留学していたといい、「ホームパーティーで大麻を吸った。日本でもアメリカで初めて大麻を吸ったときの高揚感、リラックス感を味わいたいと思った」などと話しているという。
清水容疑者は3日、別の乾燥大麻を7月に自宅で所持したとして、逮捕されていた。 [時事通信社]

20億円集金か、占い師の女逮捕 詐欺疑い、容疑を否認

福岡県警は4日、うその投資話で1千万円をだまし取ったとして、詐欺の疑いで、占星術師として活動していた田斉法子容疑者(51)=住所不定=を逮捕した。「金は受け取ったがうそはついていない」と容疑を否認している。県警は約70人から約20億円を集めたとみて調べる。
逮捕容疑は2018年10月、福岡市の知人女性(52)に「建物の土台に水晶を埋め込んで風水調整して、付加価値を付けて売却する投資案件の枠が空いた。元金が返ってくる」などとうそを言って1千万円をだまし取った疑い。

クマが山形新幹線と衝突…運転士がブレーキかけたが間に合わず

4日午前10時頃、板谷(山形県米沢市)―庭坂(福島市)間を走行していた山形新幹線「つばさ132号」がクマ1頭と衝突した。乗客約220人にけがはなく、クマはその場から逃げたという。
JR東日本山形支店によると、運転士がクマを見つけてブレーキをかけたが、間に合わなかった。新幹線は庭坂駅まで速度を落として運転し、安全確認を行った後、午前10時45分頃に運転を再開した。

台風15号 近畿への影響は 一部鉄道路線では運転取りやめとなる可能性も

台風15号は5日、近畿に最も接近する見込みです。
4日午後以降、大雨に注意が必要です。
現在、九州の南の海上にある台風15号からの湿った空気の影響で、九州地方では非常に激しい雨が降っています。
また、四国や近畿地方の太平洋側を中心に雨の範囲が広がっていて、局地的には活発な雨雲が含まれています。
台風は、5日昼前から昼過ぎにかけて近畿地方に最も接近する見込みです。
このため、太平洋側を中心に非常に激しい雷雨となる所があり、警報級の大雨となるおそれがあります。
JR西日本によりますと、東海道・山陽新幹線、在来線は現在、通常通り運行していますが、今後の状況次第では「遅れや運転取りやめ」の可能性もあるということです。
また、大阪・関西万博は通常通り営業しています。
■JR西日本の遅れや運転取り止めの可能性がある区間
(4日夜から)
・加古川線加古川ー谷川駅間
・姫新線姫路ー上月駅間
・播但線姫路ー和田山駅間

(5日朝から)
・草津線柘植ー草津駅間
・関西線亀山ー加茂駅間
・加古川線加古川ー谷川駅間
・姫新線姫路ー上月駅間
・播但線姫路ー和田山駅間

新千歳発羽田行き日本航空機が左側エンジンにトラブル 新千歳空港に引き返し右側エンジンのみで緊急着陸

4日午前、新千歳発羽田行きの日本航空の旅客機がエンジントラブルで緊急事態を宣言し、新千歳空港に引き返して緊急着陸しました。
緊急着陸したのは新千歳発羽田行の日本航空500便エアバスA350型機です。
国土交通省新千歳空港事務所によりますと、青森県上空を飛行していた午前8時半すぎ、左側のエンジンにトラブルが発生し、パイロットが緊急事態を宣言して新千歳空港に引き返しました。
機体は、午前9時すぎに右側のエンジンのみで新千歳空港に緊急着陸しました。
日本航空によりますと、この便には乗員乗客285人が乗っていましたが、けがはありませんでした。

【速報】川崎市ストーカー殺人事件 神奈川県警が捜査にかかわった捜査員ら40人の処分を発表 事件をめぐる対応を「不適切な対応」とする検証結果受け 神奈川県警

川崎市でストーカー被害を訴えていた女性が殺害され元交際相手の男が逮捕・起訴された事件で「不適切な対応があった」とする検証結果が公表されたことを受け、神奈川県警は捜査に関わった捜査員らあわせて40人の処分を発表しました。
川崎市の岡崎彩咲陽さん(20)をめぐっては、去年12月に元交際相手の白井秀征被告(28)からのストーカー被害を警察に訴えた後、行方不明になり、今年4月、白井被告の自宅から遺体で見つかっていて、白井被告はストーカー規制法違反や殺人、死体遺棄の疑いで逮捕、起訴されています。
岡崎さんの親族は、警察に「ストーカー被害を訴えていた」と主張、神奈川県警は当時の対応の検証結果をきょう公表し「不適切な対応があった」と謝罪しています。
この検証結果の公表を受け、神奈川県警は捜査員ら40人の処分を発表しました。対応にあたっていた川崎臨港署の署長と副署長を「責任者として実質的な指揮が不十分だった」として「戒告」、行方不明やストーカー事案に対応する川崎臨港署生活安全課の当時の課長を「速やかに捜査を開始すべきだったのに開始させなかった」として「減給1か月」の処分としています。
また、岡崎さんからの電話の対応にあたった捜査員や、岡崎さんの祖母の家の窓ガラスが割られる被害があった際、鑑識活動に使う道具を忘れ写真撮影などを行わなかった捜査員も、「訓戒」や「所属長注意」の処分を受けています。
岡崎さんの遺体が見つかった当初、事件について記者への説明の場で「必要な措置を講じてきた」、ストーカー被害について「相談を受けた認識はない」などと説明した神奈川県警本部の人身安全対策課の課長らも「口頭厳重注意」の処分を受けました。
神奈川県警が発表した処分の対象は退職者も含め40人で、一度の処分としては異例の人数です。
神奈川県警監察官室の向井洋室長は、「亡くなられた被害者のご冥福を心からお祈り申し上げ、ご遺族の方々に謹んで哀悼の意を表します。検証で明らかになった問題点を幹部から現場捜査員に至るまで職員一人一人が深く胸に刻み、被害者の安全確保を最優先とした対応が徹底されるよう組織一丸となって再発防止に取り組んでまいります」とコメントしています。